JP2005219356A - 真偽判別媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、銀行券、パスポート、有価証券、カード、印紙類等の偽造防止、改竄防止が必要とされる真偽判別媒体に関するものである。
【解決手段】 基材1に凸部領域Aを設け、前記凸部領域Aは前記基材1と同色又は透明色により形成されたことを特徴とする真偽判別媒体P1であり、前記凸部領域は、第1の領域、第2の領域、・・・、第nの領域(nは整数)から形成され、前記各領域は凸部の盛り量を異ならせて成り、更に凸部領域は印刷インキで形成され、また凸部領域に密着させて光透過性層を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、銀行券、パスポート、有価証券、カード、印紙類等の偽造防止、改竄防止が必要とされる真偽判別媒体に関するものである。
銀行券、パスポート、有価証券、カード、印紙類等の貴重印刷物等は、その性質上、偽造、変造されにくいことが要求される。その対策として真偽を識別する方法が従来から試みられており、視覚によって判別する方法や、機械的に判別する方法などが提案されている。そのうち視覚による方法は、機械的に判別する方法と異なり、特殊な装置を必要とせず、一般的にも直ちに真偽が判別できる利点がある。この視覚的に判別する方法のうち、貴重印刷物等を傾けて観察することによって潜像画像が視認できるようにして真偽判別を行う技術も知られている。
例えば、潜像凹版と言われているもので、凹版印刷された3次元的模様の均一なディメンションを有する像配列と、バックグランド配列の一方が他方のディメンションとは異なるように構成された種類や、像配列とバックグランド配列における線の向きが異なることによりマークが現われ、又消えるように構成された書類の作成方法が開示されている(特許文献1)。
更に、印刷物を同色で、図柄の一方と他方を光沢の異なるインキで印刷し、正面から見たときは、1種のインキで印刷したように見えるが、印刷物を傾けると潜像が現れてくることを特徴とする真偽判別可能な印刷物が開示されている(特許文献2)。
特公昭56−19273号公報(第1頁、第1−15図) 特許第3122755号公報(第1頁、第1図)
しかしながら、特公昭56−19273号公報は、浅い角度では潜像画像がされることがなく、また、画線の盛りを高くしなければ、潜像画像が視認されなかった。よって、印刷物を作製するには、画線に盛りを形成できる印刷方式に限られ、このような印刷方式は、多大なコストと作製時間がかかる問題があった。特許第3122755号公報は、2種類以上のインキが必要であり、潜像画像の視認性が劣っていた。更に上記公報は、いずれにおいても、肉眼での判別のみであり、機械によって真偽判別することができなかった。
以上のことから、本発明は、前述した問題点を解決することを目的としたもので、第1の凸部領域と第2の凸部領域の盛りを若干異ならせて、第1の凸部領域と第2の凸部領域上に光透過性層を密着して設けることによって、観察角度を深めることなく、従来よりも潜像画像の視認性に優れ、第1の凸部領域と第2の凸部領域を2種類のインキを用いることなく、同一のインキで印刷することも可能であり、更に、第1の凸部領域と第2の凸部領域の何れか一方に機能性インキを用いて印刷することによって機械によっての真偽判別が可能となる。また、製版が容易で、凹版印刷画線ほどの盛りを必要とせず、安価なプリンタ、オフセット印刷等により作製することが可能であるため、コスト低減と短時間で作製可能となる。本発明は、上記記載の真偽判別媒体を提案するものである。
本発明は、基材に凸部領域を設け、前記凸部領域は前記基材の表面より盛り上がりを有し、前記基材と同色又は透明色により形成される真偽判別媒体である。
また、本発明は、前記凸部領域は、第1の領域、第2の領域、・・・、第nの領域(nは整数)から形成され、前記各領域は凸部の盛り量を異ならせて成ることを含む真偽判別形成体である。
また、本発明は、前記凸部領域は、第1の領域、第2の領域、・・・、第nの領域(nは整数)から形成され、前記第1の領域の面積、前記第2の領域の面積、・・・、前記第nの領域(nは整数)の面積は、第1の領域の面積>前記第2の領域の面積>、・・・、>前記第nの領域(nは整数)の領域の面積の条件を満たして順次積層して成ることを含む真偽判別形成体である。
また、本発明は、前記凸部領域が印刷インキによって形成される真偽判別媒体である。
また、本発明は、前記凸部領域に密着させて光透過性層を形成される真偽判別媒体である。
本発明の真偽判別媒体に対して垂直方向から観察した場合に第1の凸部領域と第2の凸部領域を区分けして視認することができず、更に、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができない。しかしながら、真偽判別媒体に対して垂直方向から傾けて観察した場合に、第1の凸部領域と第2の凸部領域が区分けされて視認されることによって潜像画像が確認される。更に、第1の凸部領域と第2の凸部領域の何れか一方に機能性インキを用いて印刷することによって機械に応じた真偽判別が可能となる。よって、目視での判別効果、機械での判別効果を兼ね備えた真偽判別媒体を作製することができる。
また、製版が容易で、凹版印刷画線ほどの盛りを必要とせず、安価なプリンタ、オフセット印刷等により作製することが可能であるため、低コスト、短時間で作製可能となる。また、従来、昇華型熱転写カード印刷機においては、本発明により、鏡面反射光以外の反射光での効果に加え、鏡面反射光の効果も含めたデザインで印刷物を作製できることで、セキュリティー性の高いカード印刷物を作製することが可能となった。
本発明の真偽判別媒体は鏡面反射光で観察した場合に明瞭な潜像画像の出現、多方向から異なる潜像画像が出現する、真偽判別効果の高い、改ざん、複製防止効果のある真偽判別媒体と成り得、銀行券、パスポート、有価証券、カード、印紙類等の偽造、複写、改ざんを防止する必要性のある貴重製品に適用することができる。
本発明の実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は以下に述べる実施するための最良の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
図1(a)は本発明の構成による真偽判別媒体P1の平面図である。基材1上に凸部領域Aを設ける。凸部領域Aは透明樹脂、透明インキ、基材1と同色のインキ、基材1と同色の樹脂等で印刷又は形成する必要がある。ここで言う同色とは、分光光度計で色差ΔEが3以下である必要がある。更に、凸部領域Aはインキの盛り又は樹脂の盛りを有している必要がある。凸部領域Aのインキの盛り又は樹脂の盛りは2μm以上であることが好ましい。また、凸部領域Aと基材1の凹凸差は肉眼で認識し難いことは勿論のこと、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができなくするために、凸部領域Aのインキの盛り又は樹脂の盛りは200μm以下が好ましい。
図1(b)は、真偽判別媒体P1のY−Y’による断面図である。真偽判別媒体P1は、基材1上に設けられた凸部領域Aはインキの盛り又は樹脂の盛りを有していることがわかる。
図2に示すように、真偽判別媒体P1を垂直方向から拡散光により観察すると、凸部領域Aは透明インキ、透明樹脂、基材1と同色のインキ、基材1と同色の樹脂等で印刷又は形成され、また、図2(b)に示すように、基材1と凸部領域Aの境界である境界域7は凹凸差を有しているが、微細な凹凸差であるため、図2(a)に示すように凸部領域Aを視認することができない。また、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができない。しかしながら、表面粗さ測定器で測定すると凹凸を有していることがわかる。
図3は、真偽判別媒体P1を傾けて鏡面反射光により観察した場合の図であり、図3(b)に示すように基材1と凸部領域Aの境界である境界域7は、凹凸差を有しているため、鏡面光沢面においては、境界域7と、それ以外の凸部領域A及び基材とで入射光からの鏡面反射方向が異なり、境界域7とそれ以外の領域において反射光量の差異が生じる。このようなことから境界域7によって、凸部領域Aで形成された潜像画像PBが図3(a)に示すように視認される。
図4(a)は本発明の構成による真偽判別媒体P2の平面図である。基材1上に凸部領域Bを設ける。凸部領域Bは透明インキ、透明樹脂、基材1と同色のインキ、基材1と同色の樹脂等で印刷又は形成する必要がある。ここで言う同色とは、分光光度計で色差ΔEが3以下である必要がある。更に、凸部領域Bはインキの盛り又は樹脂の盛りを有している必要がある。凸部領域Bのインキの盛り又は樹脂の盛りは2μm以上であることが好ましい。また、凸部領域Bと基材1の凹凸差は肉眼で認識し難いことは勿論のこと、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができなくするために、凸部領域Bのインキの盛り又は樹脂の盛りは200μm以下が好ましい。この凸部領域B上又は基材全面に光透過性層4を設ける。図4(a)では、基材1全面に光透過性層を設けている。凸部領域Bが形成された光透過性層の表面の領域は、凸部領域Bが形成されていない光透過性層の表面の領域に比べ、光過性層は凸状になっている。この凸状は肉眼では認識し難いが、表面粗さ計で計測すると凹凸があることがわかる。また、光透過性層4は半透明、透明層のプラスチック等のフィルムであることが好ましい。
図4(b)は、真偽判別媒体P2のY−Y’による断面図である。真偽判別媒体P2は、基材1上に設けられた凸部領域Bはインキの盛り又は樹脂の盛りを有しており、その盛りによって凸部領域Bが形成された光透過性層の領域は盛りを有している。真偽判別媒体P2は真偽判別媒体P1に示した図2とほぼ同様な効果、図3より優れた潜像効果が得られる。真偽判別媒体P2を垂直方向から拡散光により観察すると、図5に示すように凸部領域Bは透明樹脂、透明インキ、基材1と同色のインキ、基材1と同色の樹脂等で印刷又は形成され、また、図5(b)に示すように基材1と凸部領域Bの境界である境界域7の光透過性層の表面は、凹凸差を有しているが、微細な凹凸差であるため、図5(a)に示すように凸部領域Bを視認することができない。光透過性層の凹凸差は肉眼で認識し難いことは勿論のこと、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができない。しかしながら、表面粗さ測定器で測定すると凹凸を有していることがわかる。図6に示すように真偽判別媒体P2を傾けて鏡面反射光により観察した場合、図6(b)に示すように基材1と凸部領域Bの境界である境界域7の光透過性層の表面は、凹凸差を有しているため、鏡面光沢面においては、境界域7と、それ以外の凸部領域B及び基材とで入射光からの鏡面反射方向が異なり、境界域7とそれ以外の領域において反射光量の差異が生じる。このようなことから境界域7によって、凸部領域Bで形成された潜像画像PBが図6(a)に示すように視認される。
図7(a)は本発明の構成による真偽判別媒体P3の平面図である。基材1上に凸部領域Cを設け、凸部領域Cは第1の凸部領域2と第2の凸部領域3に区分けされている。この場合、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は同色のインキ、同色の樹脂等で印刷又は形成する必要がある。ここで言う同色とは、分光光度計で色差ΔEが3以下である必要がある。更に、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3はインキの盛りが異なっている必要がある。第1の凸部領域2と第2の凸部領域3のインキの盛りの差異は2μm以上あることが好ましい。また、第1の凸部領域2、第2の凸部領域3及び基材1の凹凸差は肉眼で認識し難いことは勿論のこと、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができなくするために、凸部領域Cのインキの盛り又は樹脂の盛りは200μm以下が好ましい。第2の凸部領域3が形成された領域は、第1の凸部領域2が形成された領域以外に比べ、凸状になっている。この凸状は肉眼では認識し難いが、表面粗さ計で計測すると凹凸があることがわかる。
図7(b)は、真偽判別媒体P3のY−Y’による断面図である。真偽判別媒体P3は、基材1上に、第1の凸部領域2と、第2の凸部領域3が形成され、この場合、第2の凸部領域3は第1の凸部領域2よりも盛りが高く、第1の凸部領域2上に第2の凸部領域3が形成されていることがわかる。
図8に示すように、真偽判別媒体P3を垂直方向から拡散光により観察すると、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は同色のインキ、同色の樹脂等で印刷又は形成され、また、図8(b)に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の境界である境界域7は、凹凸差を有しているが、微細な凹凸差であるため、図8(a)に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3を区分けして視認することができない。凹凸差は肉眼で認識し難いことは勿論のこと、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができない。しかしながら、表面粗さ測定器で測定すると凹凸を有していることがわかる。よって、第1の凸部領域2のみ視認される。この場合、凸部領域Cは基材1と同色の場合は、凸部領域Cは視認することはできない。
図9は、真偽判別媒体P3を傾けて鏡面反射光により観察した場合、図9(b)に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の境界である境界域7は、凹凸差を有しているため、鏡面光沢面においては、境界域7とそれ以外の第1の凸部領域2と第2の凸部領域3とで入射光からの鏡面反射方向が異なり、境界域7とそれ以外の領域において反射光量の差異が生じる。よって第2の凸部領域3で形成された潜像画像PBが図9(a)に示すように視認される。
図10(a)は本発明の構成による真偽判別媒体P4の平面図である。基材1上に凸部領域Dを設け、凸部領域Dは第1の凸部領域2と第2の凸部領域3に区分けされている。この場合、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は同色のインキ、同色の樹脂等で印刷又は形成する必要がある。ここで言う同色とは、分光光度計で色差ΔEが3以下である必要がある。更に、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3はインキの盛りが異なっている必要がある。第1の凸部領域2と第2の凸部領域3のインキの盛りの差異は2μm以上あることが好ましい。また、第1の凸部領域2、第2の凸部領域3及び基材1の凹凸差は肉眼で認識し難いことは勿論のこと、指感(手ざわり感)においても凹凸差を感じることができなくするために、凸部領域Dのインキの盛り又は樹脂の盛りは200μm以下が好ましい。この凸部領域B上又は基材全面に光透過性層4を設ける。図10(a)では、基材1全面に光透過性層4を設けている。第2の凸部領域3が形成された光透過性層の表面の領域は、第1の凸部領域2が形成された光透過性層の表面の領域に比べ、光過性層は凸状になっている。この凸状は肉眼では認識し難いが、表面粗さ計で計測すると凹凸があることがわかる。また、光透過性層4は半透明、透明層のプラスチック等のフィルムであることが好ましい。
図10(b)は、真偽判別媒体P4のY−Y’による断面図である。真偽判別媒体P4は、基材1上に、第1の凸部領域2と、第2の凸部領域3が形成され、この場合、第2の凸部領域3は第1の凸部領域2よりも盛りが高く、第1の凸部領域2上に第2の凸部領域3が形成されており、その盛りによって凸部領域Dが形成された光透過性層の領域は盛りを有している。真偽判別媒体P4は真偽判別媒体P3に示した図8とほぼ同様な効果、図9より優れた潜像効果が得られる。真偽判別媒体P4を垂直方向から拡散光により観察すると、図11に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は同色のインキ、同色の樹脂等で印刷又は形成され、また、図11(b)に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の境界である境界域7の光透過性層の表面は、凹凸差を有しているが、微細な凹凸差であるため、図11(a)に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3を区分けして視認することができない。よって、第1の凸部領域2のみ視認される。この場合、凸部領域Cは基材1と同色の場合は、凸部領域Cは視認することはできない。図12に示すように真偽判別媒体P4を傾けて鏡面反射光により観察した場合、図12(b)に示すように、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の境界である境界域7の光透過性層の表面は、凹凸差を有しているため、鏡面光沢面においては、境界域7と、それ以外の第1の凸部領域2と第2の凸部領域3とで入射光からの鏡面反射方向が異なり、境界域7とそれ以外の領域において反射光量の差異が生じる。このようなことから境界域7によって、第2の凸部領域3で形成された潜像画像PBが図12(a)に示すように視認される。
真偽判別媒体P3、P4において、第1の凸部領域2上に第2の凸部領域3を形成しているが、図13に示すように第1の凸部領域2と第2の凸部領域3を重ねて印刷等することなく刷り合わせ等によって、真偽判別媒体P5、P6を形成しても良い。真偽判別媒体P5、P6は、真偽判別媒体P4の光透過性層を有する形態で説明する。ここで、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3のうち、何れか一方が赤外線吸収特性を有するインキで印刷し、他方が前記一方とは異なる赤外線吸収特性を有するインキで印刷する。例えば、第1の凸部領域2は赤外線吸収特性を有するインキで印刷され、第2の凸部領域3を第1の凸部領域2で印刷したインキとは異なる赤外線吸収特性を有するインキで印刷した場合、真偽判別媒体P5は、真偽判別媒体P4と同様な効果が得られ、更に、図14(a)に示すように真偽判別媒体P5を赤外線表示装置で観察した場合、第1の凸部領域2は黒く表示され、第2の凸部領域3は何も表示されないため潜像画像PBが白抜けで視認される。更に、例えば、第2の凸部領域3は赤外線吸収特性を有するインキで印刷され、第1の凸部領域2を第2の凸部領域3で印刷したインキとは異なる赤外線吸収特性を有するインキで印刷した場合、真偽判別媒体P6は、真偽判別媒体P4と同様な効果が得られ、更に、図14(b)に示すように真偽判別媒体P6を赤外線表示装置で観察した場合、第2の凸部領域3は黒く表示され、第1の凸部領域2は何も表示されないためが黒く視認される。
真偽判別媒体P3、P4において、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3が重なる場合には、第2の凸部領域3を赤外線吸収特性を有するインキで印刷し、第1の凸部領域2に第2の凸部領域3で印刷したインキとは異なる赤外線吸収特性を有するインキで印刷することで、赤外線表示装置で観察すると潜像画像PBを視認することができる。
上記凸部領域C、凸部領域Dは第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の二つの領域で構成されているが本発明はこれに限定されることなく、少なくとも二つの領域、つまりn個の領域で構成することも可能である。よって、少なくとも二つの領域の内、少なくとも一つの領域は赤外線吸収特性を有するインキで印刷され、他の領域は異なる赤外線吸収特性を有するインキで印刷することによって図14に示すような効果を得ることができる。また、上記記載の真偽判別媒体P3、P4は重ね刷りによって形成されているため、第1の印刷領域2と第2の印刷領域3は積層している。よって、凸部領域をn個の領域(nは整数)で形成する場合、第1の領域の面積、第2の領域の面積、・・・、第nの領域(nは整数)の面積は、第1の領域の面積>前記第2の領域の面積>、・・・、>前記第nの領域(nは整数)の面積の条件を満たして順次積層する必要がある。上記記載の真偽判別媒体P5、P6は刷り合わせによって形成されているため、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は区分け層となっている。よって、凸部領域をn個の領域(nは整数)で形成する場合、各領域は、何れかの領域と隣接又は近接している必要がある。この場合の近接とは各領域が1000μm程度以内、離れていることをいう。
ここで言う、積層とは図7(b)、図10(b)のように重ね刷りされた形状を示し、区分け層とは図13に示すような各領域が重なることなく刷り合わせの形状となっている。
本発明の第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は同色のインキ、同色の樹脂等で印刷又は形成する必要がある。ここで言う同色のインキとは、分光光度計で色差ΔEが3以下である必要がある。よって、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3において、同一のインキ、樹脂等を用いることが可能であり、異なる種類のインキ、樹脂等も用いることが可能である。インキを用いた場合、少なくともどちらか一方のインキを機能性インキを用いることによって偽造防止効果が向上する。機能性インキとは、蛍光インキ、赤外線吸収インキ、サーモクロミックインキ、磁性インキ、導電性インク等が挙げられる。また、色彩においては特に限定されるものではないが、明度が低いものが好ましい。また、光沢のあるなしにかかわらず、一般のオフセットインキ、スクリーンインキ、グラビアインキ及びプリンタ等使用することができる。
また、本発明の真偽判別媒体の第1の凸部領域2と第2の凸部領域3は、通常のプリンタ等で作成する場合、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3のうち、何れか一方がカーボン等が含有されているブラックで印刷し、他方がシアン、マゼンタ、イエローの混色で印刷することによって、図14と同様な効果を呈することができる。この場合、シアン、マゼンタ、イエローの混色で印刷する領域を下地として、カーボン等が含有されているブラックを下地に重ね刷りする必要がある。更に、カードプリンタ等で印刷する場合、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3のうち、一方の領域は、昇華型熱転写インク又は溶融型熱転写インクで印刷し、他方の領域は、溶融型熱転写インクで印刷することが好ましい。
本発明の第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の領域は全く制限されることなく自由に印刷、形成をすることができる。よって、印刷の場合での作製は第1の凸部領域2と第2の凸部領域3を網点での構成、線画での構成及びセルでの構成の少なくとも一つを用いて形成することができる。例えば、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3を、図15(a)に示すように線画での構成、図15(b)に示すように網点での構成で形成することができる。この場合も第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の盛りは異なっている必要がある。図15(a)は、第2の凸部領域3を、複数の画線からなる潜像部8aと背景部8bで構成し、潜像部8aと背景部8bで画線は90度異なるように配置され、第2の凸部領域3の画線部と非画線部で微細な凹凸を形成することができる。このような画線構成にすることによって第1の凸部領域2から、潜像画像として第2の凸部領域3が視認される効果、更に傾けて観察する角度を深めると、第2の凸部領域3のうち、潜像部8aと背景部8bは区分けして視認され潜像画像が視認できる効果を生める。その他の線画での構成を図16に示す。図16(a)は線画で構成された領域が3つの例、図16(b)は線画で構成された領域が4つの例を示す。
第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の盛りの差異は、垂直方向から観察した場合に第1の凸部領域2と第2の凸部領域3が区分けして視認されないように数ミクロン程度の厚さとする。
本発明に用いる基材は特に限定されるものではなく、紙、プラスチック、金属等を用いることができる。厚さは特に限定されるものではない。
本発明に用いる光透過性層は、好ましくは透明である必要があり、光沢があれば半透明でも良い。更に、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3に光透過性層をラミネートした場合、第1の凸部領域2と第2の凸部領域3の凹凸形状は維持している必要がある。透明層の厚さにおいては数ミクロン程度の薄い厚さのものを使用することが可能である。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
基材は、IDカード用の白のプラスチックカード(塩ビ0.76mm厚)を使用し、印刷機は昇華型再転写カードプリンタ(STR−860 FUJIFILM社製)を使用した。昇華型再転写カードプリンタ(STR−860 FUJIFILM社製)は、シアン、マゼンタ及びイエローは昇華型熱転写インクであり、ブラックは溶融型熱転写インクであり、光沢のある透明フィルムとして再転写フィルムが備わっている。溶融型熱転写インクであることから、昇華型熱転写インクよりもインキ盛りを有することができる。第1の印刷領域の画像として、ブラック色のベタ模様をシアン、マゼンタ及びイエローで再転写フィルムに印刷し、第2の印刷領域の潜像パターンをブラックで第1の印刷領域の画像部分と重複するように再転写フィルムに印刷し、印刷された再転写フィルムを基材に転写し、表面に光沢のある微細な凹凸形状の形成されたIDカード印刷物を作製した。第2の印刷領域の潜像パターンは、画線幅0.2mm、ピッチ0.2mmの複数の直画線からなる潜像部と背景部を構成し、直画線のあるなしで微細な凹凸差を構成し、0.002mm微細な凹凸差を構成した。潜像部と背景部で直画線は90度異なるように構成した。再転写フィルムは、0.002mm微細な凹凸差を維持するように、基材に密着してラミネートした。
本印刷物を鏡面反射光以外の反射光で観察すると、ブラックのベタ模様でのみ視認されるが、鏡面反射光で観察すると、潜像パターン及び潜像部が微細な凹凸形状による光沢差の違いで視認された。また、本印刷物をカラー複写機(キャノン カラーレーザーコピア 1150PIXEL)で複写物を作製した。複写物を鏡面反射光以外の反射光で観察すると、ブラックのベタ模様は視認されたが、鏡面反射光で観察すると、潜像パターン及び潜像部を視認することはできず、複写防止効果について確認できた。更に、赤外線表示装置で観察した場合、第2の印刷領域のみが視認できた。
本発明の構成による真偽判別媒体P1の平面図及びその断面図である。 真偽判別媒体P1を垂直方向から拡散光で観察した場合の図である。 真偽判別媒体P1を傾けて鏡面反射光で観察した場合の図である。 本発明の構成による真偽判別媒体P2の平面図及びその断面図である。 真偽判別媒体P2を垂直方向から拡散光で観察した場合の図である。 真偽判別媒体P2を傾けて鏡面反射光で観察した場合の図である。 本発明の構成による真偽判別媒体P3の平面図及びその断面図である。 真偽判別媒体P3を垂直方向から拡散光で観察した場合の図である。 真偽判別媒体P3を傾けて鏡面反射光で観察した場合の図である。 本発明の構成による真偽判別媒体P4の平面図及びその断面図である。 真偽判別媒体P4を垂直方向から拡散光で観察した場合の図である。 真偽判別媒体P4を傾けて鏡面反射光で観察した場合の図である。 本発明の構成による真偽判別媒体P5,P6の断面図である。 真偽判別媒体P5、P6を赤外線表示装置で観察した場合の図である。 網点での構成又は線画での構成で印刷した例を示す図である。 その他の線画での構成を示す図である。
符号の説明
1 基材
2 第1の凸部領域
3 第2の凸部領域
4 光透過性層
5、5’ 第1のインキ
6、6’ 第2のインキ
7 境界域
8a 潜像部
8b 背景部
P1、P2、P3、P4、P5、P6 真偽判別媒体
A、B、C、D 凸部領域

Claims (5)

  1. 基材に凸部領域を設け、前記凸部領域は前記基材の表面より盛り上がりを有し、前記基材と同色又は透明色により形成される真偽判別媒体。
  2. 前記凸部領域は、第1の領域、第2の領域、・・・、第nの領域(nは整数)から形成され、
    前記各領域は凸部の盛り量を異ならせて成ることを含む請求項1記載の真偽判別形成体。
  3. 前記凸部領域は、第1の領域、第2の領域、・・・、第nの領域(nは整数)から形成され、
    前記第1の領域の面積、前記第2の領域の面積、・・・、前記第nの領域(nは整数)の面積は、第1の領域の面積>前記第2の領域の面積>、・・・、>前記第nの領域(nは整数)の領域の面積の条件を満たして順次積層して成ることを含む請求項1記載の真偽判別形成体。
  4. 前記凸部領域が印刷インキによって形成される請求項1、2又は3記載の真偽判別媒体。
  5. 前記凸部領域に密着させて光透過性層を形成される請求項1、2、3又は4記載の真偽判別媒体。
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