JP2005218195A - 洗濯機用インバータ装置及び洗濯乾燥機用インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータトルクを、モータの相電流が流れるシャント抵抗及びこのシャント抵抗の出力電圧を受けるA/Dコンバータを利用して検出する場合に、その検出精度の向上を簡単な構成で実現すること。
【解決手段】 直流ブラシレスモータ14の可変速駆動を制御するための制御装置40は、定格動作電圧が3.3Vのマイクロコンピュータにより構成されたもので、内蔵A/Dコンバータ40aの入力電圧に基づいてモータ14の相電流を検出する機能を備えている。制御装置40の電源である制御電源端子Vccとシャント抵抗43u、43v、43wの電圧出力端子との間には、抵抗分圧回路44、45、46が接続されており、各抵抗分圧回路44、45、46による分圧電圧がA/Dコンバータ40aに与えられる。
【選択図】 図1
【解決手段】 直流ブラシレスモータ14の可変速駆動を制御するための制御装置40は、定格動作電圧が3.3Vのマイクロコンピュータにより構成されたもので、内蔵A/Dコンバータ40aの入力電圧に基づいてモータ14の相電流を検出する機能を備えている。制御装置40の電源である制御電源端子Vccとシャント抵抗43u、43v、43wの電圧出力端子との間には、抵抗分圧回路44、45、46が接続されており、各抵抗分圧回路44、45、46による分圧電圧がA/Dコンバータ40aに与えられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、運転動作の動力源である直流ブラシレスモータの可変速駆動を制御するための制御装置をA/Dコンバータを備えたマイクロコンピュータにより構成した洗濯機用インバータ装置及び洗濯乾燥機用インバータ装置、特には、前記モータの相電流を検出するためのシャント抵抗の出力電圧を前記A/Dコンバータに与えると共に、前記制御装置に対して当該A/Dコンバータの出力に基づいてモータトルクを検出する機能を付加した洗濯機用インバータ装置及び洗濯乾燥機用インバータ装置に関する。
従来、全自動形の洗濯機や洗濯乾燥機においては、洗い、すすぎ及び脱水の各洗濯運転や乾燥運転を行う場合に、撹拌翼(パルセータ)や回転槽或いはドラムを回転させる動力源として直流ブラシレスモータを使用し、このモータをインバータ装置により可変速駆動する方式が採用されている。このようなインバータ装置では、モータトルクを示す相電流に基づいて直流ブラシレスモータのベクトル制御(電流制御)を行う構成とされた制御装置を設けることにより、モータトルクを正確に制御し、以てモータ回転速度などの制御応答性を高めることが行われている。この場合に用いられる制御装置は、高速な演算処理が要求されるため、RISC形態の高速CPU及びこのCPUの処理を一部肩代わりするDSPを備えたマイクロコンピュータにより構成することが行われている。また、近年では、このような高機能の制御装置を搭載した洗濯機や洗濯乾燥機において、モータの相電流ひいてはモータトルクを高精度に検出し、その検出結果に基づいて、回転槽或いはドラムのアンバランス状態や振動状態を制御したり、回転槽或いはドラム内での布移動を制御したりするといった高度な制御を行うことも考えられている。
上述のような各用途のためにモータトルクの検出を行う場合には、モータの相電流が流れる位置、例えばインバータ主回路を構成するブリッジ回路の下側アームにシャント抵抗を挿入し、このシャント抵抗の出力電圧を増幅して制御装置に与える構成とされるのが一般的であり、マイクロコンピュータにより構成された制御装置側では、入力されたアナログ電圧信号を内蔵A/Dコンバータによりデジタルデータ化した後に演算処理に供する構成となっている。
この場合、従来において一般的に使用されてきたマイクロコンピュータは、その定格動作電圧が5V程度以上であったため、内蔵A/Dコンバータのリファレンス電圧も5V以上の比較的高いレベルになるという事情があった。このようにA/Dコンバータのリファレンス電圧が比較的高い状態では、そのA/D変換精度を高めるために入力電圧(変換対象電圧)のレベルも大きくする必要がある。しかしながら、A/Dコンバータの入力電圧のレベルを大きくするためにシャント抵抗の抵抗値を高めた場合には、抵抗損失が大幅に増えるという問題や、インバータ主回路を構成するブリッジ回路の下側アームを構成するIGBTのゲート電圧が限度を超えて低下するという問題などが発生する。
このため、従来では、シャント抵抗の抵抗値をなるべく小さくし、そのシャント抵抗の出力電圧を増幅回路により増幅した後にA/Dコンバータに与える構成とすることが行われており、例えば、特許文献1に見られるように、シャント抵抗の出力電圧(端子電圧)を、オペアンプを利用した増幅器で増幅する構成が一般的となっている。
特開平9−149673号公報
特許文献1に見られるような増幅器においては、オペアンプのスルーレートの影響により増幅出力電圧波形が鈍る現象が発生すると共に、オフセット電圧温度ドリフトなどによる誤差が発生することが避けられないため、最終的にA/Dコンバータから出力されるA/D変換出力の誤差が大きくなるという事情がある。一方、洗濯機や洗濯乾燥機においては、モータ負荷がエアコンなどの他の家電機器に比べて大きく変動するという背景があり、モータに流れる相電流が最小値と最大値との間で数十倍になることが普通である。従って、相電流が比較的小さい場合の電流検知精度が悪化する傾向が出てくることになり、このような傾向に前述した増幅器の存在に起因したA/D変換出力についての誤差も加わるため、モータ電流の検出出力の誤差が拡大することになる。
このため、制御装置において上記のような電流検出出力に基づいたベクトル制御が行われていた場合には、特にモータ電流が小さくなって電流検出出力の誤差が拡大したときに、モータ出力の変動による振動や騒音が大きくなるという問題点が発生する。特に、近年では、深夜に洗濯機や洗濯乾燥機が使用される頻度が高くなっているため、上記のような問題点の深刻度が増すという事情があり、何らかの対策が必要となる。また、上記電流検出出力に基づいて、回転槽或いはドラムのアンバランス状態や振動状態を制御したり、回転槽或いはドラム内での布移動を制御したりするといった高度な制御を行おうとすると、そのアンバランス状態や振動状態の制御或いは布移動の制御が不正確になり、洗濯運転や乾燥運転に悪影響が及ぶことが避けられないという事情もあった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータトルクを、モータの相電流が流れるシャント抵抗及びこのシャント抵抗の出力電圧を受けるA/Dコンバータを利用して検出する場合に、その検出精度の向上を簡単な構成で実現できるようになる洗濯機用インバータ装置及び洗濯乾燥機用インバータ装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、洗い及び脱水を含む洗濯運転動作の動力源である直流ブラシレスモータの可変速駆動を制御するための制御装置を、A/Dコンバータを備えたマイクロコンピュータにより構成したものであって、前記モータの相電流が流れるシャント抵抗の出力電圧を前記A/Dコンバータに与えると共に、前記制御装置に対して前記A/Dコンバータへの入力電圧に基づいてモータトルクを検出する機能を付加した洗濯機用インバータ装置において、
前記マイクロコンピュータとして定格動作電圧が3.3V以下のものを用いる共に、前記シャント抵抗の電圧出力端子と前記マイクロコンピュータの電源端子との間に抵抗分圧回路を接続し、この抵抗分圧回路による分圧出力を前記A/Dコンバータに与える構成としたものである。
前記マイクロコンピュータとして定格動作電圧が3.3V以下のものを用いる共に、前記シャント抵抗の電圧出力端子と前記マイクロコンピュータの電源端子との間に抵抗分圧回路を接続し、この抵抗分圧回路による分圧出力を前記A/Dコンバータに与える構成としたものである。
請求項2記載の発明は、前記目的を達成するために、洗い及び脱水を含む洗濯運転動作並びに乾燥運転動作の動力源である直流ブラシレスモータの可変速駆動を制御するための制御装置を、A/Dコンバータを備えたマイクロコンピュータにより構成したものであって、前記モータの相電流が流れるシャント抵抗の出力電圧を前記A/Dコンバータに与えると共に、前記制御装置に対して前記A/Dコンバータへの入力電圧に基づいてモータトルクを検出する機能を付加した洗濯乾燥機用インバータ装置において、
前記マイクロコンピュータとして定格動作電圧が3.3V以下のものを用いる共に、前記シャント抵抗の電圧出力端子と前記マイクロコンピュータの電源端子との間に抵抗分圧回路を接続し、この抵抗分圧回路による分圧出力を前記A/Dコンバータに与える構成としたものである。
前記マイクロコンピュータとして定格動作電圧が3.3V以下のものを用いる共に、前記シャント抵抗の電圧出力端子と前記マイクロコンピュータの電源端子との間に抵抗分圧回路を接続し、この抵抗分圧回路による分圧出力を前記A/Dコンバータに与える構成としたものである。
請求項1及び2記載の手段によれば、シャント抵抗からモータの相電流に応じたレベルの出力電圧が出力されると共に、この出力電圧が抵抗分圧回路により分圧されてA/Dコンバータに与えられるものであり、制御装置は、このようなA/Dコンバータへの入力電圧に基づいてモータトルクを検出するようになる。この場合、上記制御装置を構成するマイクロコンピュータの定格動作電圧が3.3V以下であるから、A/Dコンバータのリファレンス電圧を相対的に低くできる。このため、シャント抵抗の出力電圧が低い状況下でもA/D変換精度を相対的に高めることが可能になり、モータトルクの検出精度が向上する。また、A/Dコンバータの入力段に増幅器が不要であるから、その増幅器の存在に起因した誤差の拡大を未然に防止できるようになってモータトルクの検出精度の向上に寄与できると共に、構成の簡単化も同時に図れるようになる。
以下、本発明をドラム式の洗濯乾燥機に適用した一実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、ドラム式の洗濯乾燥機1の全体構成を示す図3において、洗濯乾燥機1の外殻をなす外箱1aの前面部には、中央部に扉2が設けられ、上部に、多数のスイッチや表示部(何れも図示せず)を備えた操作パネル3が設けられている。扉2は、外箱1aの前面部中央部に形成された洗濯物出し入れ口4を開閉するものである。
まず、ドラム式の洗濯乾燥機1の全体構成を示す図3において、洗濯乾燥機1の外殻をなす外箱1aの前面部には、中央部に扉2が設けられ、上部に、多数のスイッチや表示部(何れも図示せず)を備えた操作パネル3が設けられている。扉2は、外箱1aの前面部中央部に形成された洗濯物出し入れ口4を開閉するものである。
外箱1aの内部には、円筒状の水槽5が配設されている。この水槽5は、その軸方向が前後方向(図2では左右方向)となる横軸状で且つ前上がりの傾斜状に配置され、弾性支持装置6により弾性的に支持されている。水槽5の内部には、円筒状のドラム7が水槽5と同軸状に配設されている。このドラム7は、洗濯の他、脱水及び乾燥に共用の槽として機能するもので、その胴部には、ほぼ全域に多数個の小孔8(一部のみ図示)が形成されていると共に、内周部に複数個(例えば3個)のバッフル9(一個のみ図示)が設けられている。
尚、ドラム7は、洗い運転時(すすぎ運転も含む概念である)に比較的短い周期で正逆回転され、乾燥運転時に比較的長い周期で正逆回転されるものである。
尚、ドラム7は、洗い運転時(すすぎ運転も含む概念である)に比較的短い周期で正逆回転され、乾燥運転時に比較的長い周期で正逆回転されるものである。
水槽5及びドラム7は、各々の前面部に洗濯物出し入れ用の開口部10、11を有し、ドラム7の開口部11が水槽5の開口部10に内側から臨んだ形態とされている。水槽5の開口部10は、洗濯物出し入れ口4に円筒形ベローズ12により水密に連ねられ、ドラム7の開口部11の周囲部にはバランスリング13が設けられている。
水槽5の背面部には、ドラム7を回転駆動する直流ブラシレスモータ(以下、単にモータと呼ぶ)14が配設されている。このモータ14はアウタロータ形のものであり、そのステータ15が、水槽5の背部中央部に支持された軸受ハウジング16の外周部に取り付けられている。アウタ形式のロータ17は、中心部に固定された回転軸18が軸受ハウジング16に軸受19を介して回転可能に支持されている。軸受ハウジング16から突出した回転軸18の前端部はドラム7の背部の中央部に連結されている。即ち、モータ14が駆動されると、ロータ17の回転軸18に連結されたドラム7が回転される構成となっている。
水槽5の下部には水溜部20が設けられており、この水溜部20の内部に洗濯水加熱用のヒータ21が配設され、水溜部20の後部に、排水弁22を介して排水ホース23が接続されている。
水槽5の上部には乾燥運転用の温風生成装置24が設けられ、水槽5の背部には熱交換器25が設けられている。温風生成装置24は、ケーシング26内に配設された温風用ヒータ27、ケーシング28内に配設されたファン29、このファン29をベルト伝動機構30を介して回転駆動するファンモータ31で構成され、ケーシング26とケーシング28とは連通されている。ケーシング26の前部にはダクト32が接続され、ダクト32の先端部は、水槽5内に突出されてドラム7の開口部12に臨んだ配置とされている。
水槽5の上部には乾燥運転用の温風生成装置24が設けられ、水槽5の背部には熱交換器25が設けられている。温風生成装置24は、ケーシング26内に配設された温風用ヒータ27、ケーシング28内に配設されたファン29、このファン29をベルト伝動機構30を介して回転駆動するファンモータ31で構成され、ケーシング26とケーシング28とは連通されている。ケーシング26の前部にはダクト32が接続され、ダクト32の先端部は、水槽5内に突出されてドラム7の開口部12に臨んだ配置とされている。
ここで、温風生成装置24内の温風用ヒータ27とファン29とを同時駆動することにより温風が生成されるものであり、その温風はダクト32を通してドラム7内に供給される。ドラム7内に供給された温風はドラム7内の洗濯物を加熱する共に水分を奪い、熱交換器25側へ排出される。
熱交換器25は、上部がケーシング28内と連通し、下部が水槽5内と連通しており、上部から水が注ぎ入れられて流下することで、内部を通る空気中の水蒸気を冷却し凝縮させて除湿する水冷式である。この熱交換器25を通った空気は再び温風生成装置24に戻され、温風化されて循環する。
熱交換器25は、上部がケーシング28内と連通し、下部が水槽5内と連通しており、上部から水が注ぎ入れられて流下することで、内部を通る空気中の水蒸気を冷却し凝縮させて除湿する水冷式である。この熱交換器25を通った空気は再び温風生成装置24に戻され、温風化されて循環する。
図1には、上記洗濯乾燥機1の電気的構成のうち本発明の要旨を説明するのに必要な部分をのみが示されており、以下これについて説明する。
即ち、モータ14のU、V、Wの各相に対し可変周波数・可変電圧の駆動電流を与えるためのインバータ主回路33は、6個のIGBT34〜39を三相ブリッジ接続すると共に、各IGBT34〜39にフライホイールダイオード34a〜39aを接続して構成されたものであり、各IGBT34〜39は、後述する制御装置40からの各相PWM信号により個別にオンオフされる構成となっている。この場合、上アーム側のIGBT34〜36の各コレクタが、平滑用コンデンサ41を備えた直流電源端子42に接続され、下アーム側のIGBT37〜39の各エミッタが、U、V、Wの各相電流検出用のシャント抵抗43u、43v、43wを介してグランド端子に接続されている。尚、各シャント抵抗43u、43v、43wの抵抗値は、例えば0.2Ωに設定されている。また、上記直流電源端子42は、100Vの交流電源を倍電圧全波整流するように構成された整流回路の出力端子である。
即ち、モータ14のU、V、Wの各相に対し可変周波数・可変電圧の駆動電流を与えるためのインバータ主回路33は、6個のIGBT34〜39を三相ブリッジ接続すると共に、各IGBT34〜39にフライホイールダイオード34a〜39aを接続して構成されたものであり、各IGBT34〜39は、後述する制御装置40からの各相PWM信号により個別にオンオフされる構成となっている。この場合、上アーム側のIGBT34〜36の各コレクタが、平滑用コンデンサ41を備えた直流電源端子42に接続され、下アーム側のIGBT37〜39の各エミッタが、U、V、Wの各相電流検出用のシャント抵抗43u、43v、43wを介してグランド端子に接続されている。尚、各シャント抵抗43u、43v、43wの抵抗値は、例えば0.2Ωに設定されている。また、上記直流電源端子42は、100Vの交流電源を倍電圧全波整流するように構成された整流回路の出力端子である。
制御装置40は、定格動作電圧が3.3Vのマイクロコンピュータにより構成されたもので、このマイクロコンピュータは、RISC形態の高速CPU及びこのCPUの処理を一部肩代わりするDSPを備えた構成となっており、その電源は、出力電圧が3.3Vの制御電源端子Vccから供給される。
シャント抵抗43u、43v、43wの各電圧出力端子(対応するIGBT37〜39側の端子)と制御電源端子Vccとの間には、抵抗分圧回路44、45、46がそれぞれ接続されている。各抵抗分圧回路44、45、46は、それぞれ抵抗R1及びR2の直列回路より成るものであり、各抵抗R1及びR2の抵抗値は、例えば1kΩに設定されている。
シャント抵抗43u、43v、43wの各電圧出力端子(対応するIGBT37〜39側の端子)と制御電源端子Vccとの間には、抵抗分圧回路44、45、46がそれぞれ接続されている。各抵抗分圧回路44、45、46は、それぞれ抵抗R1及びR2の直列回路より成るものであり、各抵抗R1及びR2の抵抗値は、例えば1kΩに設定されている。
制御装置40は、前記制御電源端子Vccをリファレンス電源としたA/Dコンバータ40aを備えており、このA/Dコンバータ40aは、入力端子PU、Pv、Pwに与えられたアナログ電圧信号を個別にデジタル変換して信号処理に供する構成となっている。この場合、A/Dコンバータ40aの各入力端子PU、Pv、Pwには、抵抗分圧回路44、45、46による各分圧電圧(抵抗R1及びR2の共通接続点の電圧)が与えられる構成となっている。尚、A/Dコンバータ40aは、主に制御装置40内のDSPのソフトウエアで実現される機能である。また、抵抗分圧回路44、45、46の各出力端子(抵抗R1及びR2の共通接続点)とグランド端子との間には、それぞれフィルタコンデンサ47が接続されている。
制御装置40は、A/Dコンバータ40aの出力によりモータ14の発生トルクを示す各相電流値を検出すると共に、その検出電流値に基づいて当該モータ14のベクトル制御を行う構成となっており、その制御に応じてIGBT34〜39をオンオフさせるための各相PWM信号を出力する。尚、IGBT34〜39の最大定格電流は例えば10Aであり、制御装置40は、検出電流値が10Aを超えたときに、故障発生を防止するために全てのIGBT34〜39を強制的にオフさせる保護機能も備えている。
制御装置40は、シャント抵抗43u、43v、43wからの出力電圧の読み取りを、下アーム側のIGBT37〜39がオンしている期間の中心点のタイミングで行う。この場合、各相PWM信号の出力周期を、モータ14の回転数に比べて十分に早い例えば16kHzに設定しており、シャント抵抗43u、43v、43wからの出力電圧の元の波形を問題なく再現できる。
また、本実施例の場合、制御電源端子Vccの出力電圧が3.3V、シャント抵抗43u、43v、43wの抵抗値が0.2Ω、抵抗分圧回路44、45、46を構成する各抵抗R1、R2の抵抗値が1kΩであるから、例えば、抵抗分圧回路44、45、46からの出力電圧は、モータ14の相電流が零の状態時に1.65V、当該相電流が10A及び−10Aの各状態時にそれぞれ2.65V及び−2.65Vになる。
要するに、上記した本実施例の構成によれば、シャント抵抗43u、43v、43wからモータ14の相電流に応じたレベルの出力電圧が出力されると共に、この出力電圧が抵抗分圧回路44、45、46により分圧されてA/Dコンバータ40aに与えられ、制御装置40は、このようなA/Dコンバータ40aへの入力電圧に基づいてモータトルクを検出すると共にモータ14のベクトル制御を行うようになる。この場合、制御装置40を構成するマイクロコンピュータの定格動作電圧が3.3V以下であるから、A/Dコンバータ40aのリファレンス電圧を相対的に低くできる。このため、シャント抵抗43u、43v、43wの出力電圧が比較的低い状況下でも、A/Dコンバータ40aによるA/D変換精度を相対的に高めることが可能になり、モータトルクの検出精度が向上する。また、A/Dコンバータ40aの入力段に従来のようなオペアンプを利用した増幅器が不要であるから、その増幅器の存在に起因した誤差の拡大を未然に防止できるようになってモータトルクの検出精度の向上に寄与できると共に、構成の簡単化も同時に図れるようになる。
ここで、A/Dコンバータ40aの入力段に増幅器が存在しない場合の作用及び効果について、図2を参照して説明する。即ち、図2(a)には、本実施例におけるシャント抵抗43u、43v、43wの出力電圧Vs並びにA/Dコンバータ40aの入力電圧Vinの波形が、モータ電流が相対的に小さい場合と大きい場合の各状態について模式的に示され、図2(b)には、A/Dコンバータ40aの入力段に、シャント抵抗43u、43v、43wに代えて従来のようなオペアンプを利用した増幅器を設けた場合における出力電圧Vs及び入力電圧Vinの波形が、モータ電流が相対的に小さい場合と大きい場合の各状態について模式的に示されている。
この場合、前述したように、制御装置40は、シャント抵抗43u、43v、43wからの出力電圧の読み取りを、下アーム側のIGBT37〜39がオンしている期間の中心点のタイミング(図2(a)、(b)に破線で示すタイミングt)で行う構成となっている。このため、A/Dコンバータ40aの入力段にオペアンプを利用した増幅器が設けられていた場合には、図2(b)に示すように、オペアンプのスルーレートによって入力電圧Vin(増幅器による増幅出力電圧)の立ち上がり及び立ち下り波形が鈍る現象が発生し、これによりモータ電流が小さい状態時において入力電圧Vinが本来検知すべきレベルより小さくなることがある。また、その検知電流には、増幅器のオフセット電圧温度ドリフトなどによる誤差も含まれることになる。これにより、増幅器を使用する構成では、図2(c)に示すように、実際のモータ電流(実線参照)と上記入力電圧Vinに基づいて検出したモータ電流(破線参照)との間にずれが発生することになるため、その検出電流に基づいて行われる制御装置40による制御動作に悪影響が及ぶようになる。これに対して、本実施例のようにシャント抵抗43u、43v、43wとA/Dコンバータ40aの入力端子PU、Pv、Pwとの間に抵抗分圧回路44、45、46のみが存在する場合は、図2(a)に示すように、出力電圧Vs及び入力電圧Vinがモータ電流の大小に関係なく所定の比例関係を呈するようになるから、実際のモータ電流と上記入力電圧Vinに基づいて検出したモータ電流との間にずれが発生することがなく、結果的に制御装置40による制御動作に悪影響が及ぶ恐れがなくなる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば以下に述べるような変形或いは拡大が可能である。
A/Dコンバータ40aのリファレンス電源電圧は、制御装置40を構成するマイクロコンピュータの電源電圧より低い値に設定しても良く、このような設定によれば、A/Dコンバータ40aによるA/D変換精度をさらに高めることができる。上記実施例では、洗濯乾燥機1用のインバータ装置について説明したが、乾燥機能がない洗濯機或いは補助的な乾燥機能を備えた洗濯機用のインバータ装置に適用できることは勿論である。制御装置40を構成するマイクロコンピュータの定格動作電圧は3.3V以下であれば良い。
A/Dコンバータ40aのリファレンス電源電圧は、制御装置40を構成するマイクロコンピュータの電源電圧より低い値に設定しても良く、このような設定によれば、A/Dコンバータ40aによるA/D変換精度をさらに高めることができる。上記実施例では、洗濯乾燥機1用のインバータ装置について説明したが、乾燥機能がない洗濯機或いは補助的な乾燥機能を備えた洗濯機用のインバータ装置に適用できることは勿論である。制御装置40を構成するマイクロコンピュータの定格動作電圧は3.3V以下であれば良い。
1は洗濯乾燥機、14は直流ブラシレスモータ、40は制御装置、40aはA/Dコンバータ、43u、43v、43wはシャント抵抗、44、45、46は抵抗分圧回路を示す。
Claims (3)
- 洗い及び脱水を含む洗濯運転動作の動力源である直流ブラシレスモータの可変速駆動を制御するための制御装置を、A/Dコンバータを備えたマイクロコンピュータにより構成したものであって、前記モータの相電流が流れるシャント抵抗の出力電圧を前記A/Dコンバータに与えると共に、前記制御装置に対して前記A/Dコンバータへの入力電圧に基づいてモータトルクを検出する機能を付加した洗濯機用インバータ装置において、
前記マイクロコンピュータとして定格動作電圧が3.3V以下のものを用いる共に、
前記シャント抵抗の電圧出力端子と前記マイクロコンピュータの電源端子との間に抵抗分圧回路を接続し、この抵抗分圧回路による分圧出力を前記A/Dコンバータに与える構成としたことを特徴とする洗濯機用インバータ装置。 - 洗い及び脱水を含む洗濯運転動作並びに乾燥運転動作の動力源である直流ブラシレスモータの可変速駆動を制御するための制御装置を、A/Dコンバータを備えたマイクロコンピュータにより構成したものであって、前記モータの相電流が流れるシャント抵抗の出力電圧を前記A/Dコンバータに与えると共に、前記制御装置に対して前記A/Dコンバータへの入力電圧に基づいてモータトルクを検出する機能を付加した洗濯乾燥機用インバータ装置において、
前記マイクロコンピュータとして定格動作電圧が3.3V以下のものを用いる共に、
前記シャント抵抗の電圧出力端子と前記マイクロコンピュータの電源端子との間に抵抗分圧回路を接続し、この抵抗分圧回路による分圧出力を前記A/Dコンバータに与える構成としたことを特徴とする洗濯乾燥機用インバータ装置。 - 前記A/Dコンバータのリファレンス電源電圧を前記マイクロコンピュータの電源電圧より低い値に設定したことを特徴とする請求項1及び2記載の洗濯機用インバータ装置及び洗濯乾燥機用インバータ装置。
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JP2007202330A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Toshiba Kyaria Kk | 電力変換装置 |
CN104734577A (zh) * | 2013-12-24 | 2015-06-24 | 日本电产高科电机株式会社 | 马达驱动装置 |
CN105375838A (zh) * | 2015-11-12 | 2016-03-02 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 电机相位的控制电路和方法 |
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2004
- 2004-01-28 JP JP2004020029A patent/JP2005218195A/ja active Pending
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