しかしながら、前述したように静止画を撮影するモードと、動画を撮影するモードとが個別に設けられているデジタルカメラにおいて、動画撮影中に静止画撮影を行った場合には、静止画撮影により中断した動画撮影における動画圧縮データのファイル(動画ファィル)が、静止画撮影を挟んで2つに分割されてしまう。そのため、動画撮影により記録したファイルの管理が煩雑となり、さらに撮影した動画を再生する際には、対をなす2つの動画ファイルを連続して再生させる作業を強いられるといった問題があった。また、係る問題については、上記特許文献1,2に開示されている技術によっても解決できなかった。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、動画撮影中に静止画撮影が行われた場合であっても、動画撮影により得られる動画データの利便性を損なうことのない撮影装置および撮影方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために請求項1の発明にあっては、動画撮影中における静止画撮影機能を有する撮影装置であって、動画撮影処理及び静止画撮影処理を実行する撮像手段と、この撮像手段による動画撮影処理中において、前記撮像手段による動画撮影処理の停止処理、前記撮像手段による静止画撮影処理、及び前記撮像手段による動画撮影処理の再開処理を順番に実行する割り込み処理手段と、前記撮像手段により前記静止画撮影処理前に実行されていた動画撮影処理により得られた動画フレーム、及び前記静止画撮影処理後に再開された動画撮影処理により得られた動画フレームを含む1つの動画ファイルを生成する動画ファイル生成手段とを備えたものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断された動画であっても、単一の動画ファイルとして生成される。したがって、動画撮影処理中に静止画撮影処理が行われた場合であっても、動画撮影処理により得られる動画データが分断されることがない。
また、請求項2の発明にあっては、前記撮像手段による動画撮影処理中に静止画の撮影を指示する撮影指示手段を更に備え、前記割り込み処理手段は、この撮影指示手段により静止画の撮影が指示された時、前記撮像手段による動画撮影処理の停止処理、前記撮像手段による静止画撮影処理、及び前記撮像手段による動画撮影処理の再開処理を順番に実行するものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理の中断時間を必要最小限に抑えることができるので結果として動画データとしての品質を保つことができるとともに、静止画撮影処理を実行する際の操作を簡略化することができる。
また、請求項3の発明にあっては、前記割り込み処理手段は、前記静止画撮影処理の完了に伴い前記撮像手段による動画撮影処理の再開処理を実行するものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理の中断時間を必要最小限に抑えることができるので、結果として動画データとしての品質を保つことができるとともに、静止画撮影処理を実行する際の操作を簡略化することができる。
また、請求項4の発明にあっては、前記撮像手段による動画撮影処理中に前記静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理の実行を指示する撮影準備指示手段と、前記撮影準備指示手段によりオートフォーカス処理又はオートアイリス処理の実行が指示された時、更にオートフォーカス処理又はオートアイリス処理を実行する撮影準備制御手段とを更に備えたものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理前に静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理を実行することができるので、静止画撮影処理により得られる静止画データの品質を向上させることができる。
また、請求項5の発明にあっては、2段押しが可能なシャッターボタンを更に備え、 前記撮影準備指示手段は、前記シャッターボタンの半押し操作に応答して前記静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理の実行を指示し、 前記撮影指示手段は、前記シャッターボタンの全押し操作に応答して静止画の撮影を指示するものとした。
かかる構成においては、撮影準備指示と撮影指示とをシャッターボタン操作により行なうことができ、操作性を向上させることができる。
また、請求項6の発明にあっては、前記撮像手段による動画撮影処理の停止を指示する停止指示手段と、静止画の撮影を指示する撮影指示手段とを更に備え、前記割り込み処理手段は、前記停止指示手段により動画撮影処理の停止が指示された時、前記撮像手段による動画撮影処理の停止処理を実行し、その後、前記撮影指示手段により静止画の撮影が指示された時、前記撮像手段による静止画撮影処理を実行するものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理を停止させた後、撮影装置を動かしてから静止画撮影処理を実行させることができるので、動画撮影処理中とは異なる画角(フレーミング)により静止画撮影処理を実行させるといったことが可能になる。
また、請求項7の発明にあっては、2段押しが可能なシャッターボタンを更に備え、前記停止指示手段は、前記シャッターボタンの半押し操作に応答して前記撮像手段による動画撮影処理の停止を指示し、前記撮影指示手段は、前記シャッターボタンの全押し操作に応答して静止画の撮影を指示するものとした。
かかる構成においては、動画撮影停止指示と静止画撮影指示とをシャッターボタン操作により行なうことができ、操作性を向上させることができる。
また、請求項8の発明にあっては、前記割り込み処理手段は、前記停止指示手段により動画撮影処理の停止が指示された時、更にオートフォーカス処理又はオートアイリス処理を実行するものとした。
かかる構成においては、動画撮影停止指示により静止画撮影処理前に静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理も実行するようにしたので、静止画撮影処理により得られる静止画データの品質を向上させることができる。
また、請求項9の発明にあっては、前記割り込み処理手段は、前記停止指示手段により動画撮影処理の停止が指示された時、更にスルー画象表示処理を実行するものとした。
かかる構成においては、動画撮影停止指示によりスルー画像表示処理も実行するようにしたので、ユーザはこのスルー画像を視認することにより静止画撮影処理のための画角調整を行なうことができる。
また、請求項10の発明にあっては、前記撮像手段による動画撮影処理の再開を指示する再開指示手段と、前記割り込み処理手段は、前記静止画撮影処理の完了後、前記再開指示手段により動画撮影処理の再開が指示された時、前記撮像手段による動画撮影処理の再開処理を実行するものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理が完了した後、撮影装置を動かすことにより動画撮影処理を停止させる前のフレーミング状態に戻してから動画撮影処理を再開させることができるので、動画撮影処理を停止する直前の動画フレームと動画撮影処理を再開した直後の動画フレームとで画角を一致させるといったことが可能になる。
また、請求項11の発明にあっては、2段押しが可能なシャッターボタンを更に備え、前記再開指示手段は、前記シャッターボタンの半押し操作の解除に応答して前記撮像手段による動画撮影処理の再開を指示するものとした。
かかる構成においては、静止画撮影を指示するためのシャッターボタンの半押し操作の解除により動画撮影処理の再開を指示することができ、操作性を向上させることができる。
また、請求項12の発明にあっては、前記動画撮影処理が停止されることにより欠落した動画フレームに代わる代替フレームを生成する代替フレーム生成手段を備え、前記動画ファイル生成手段は、前記代替フレーム生成手段により生成された代替フレームを含む動画ファイルを生成するものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理により欠落した動画フレームが代替フレームによって補充されることにより、途中で静止画撮影処理がなかったときと同様のフレーム数の動画が作成される。したがって、記録された動画の再生時間を実際の撮影時間と同じ時間にすることができる。
また、請求項13の発明にあっては、前記代替フレーム生成手段は、前記動画撮影処理が停止される直前の動画撮影処理により得られた動画フレームを用いて前記代替フレームを生成するものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断された期間に中断前と同様の被写体が存在する動画のファイルが取得できる。
また、請求項14の発明にあっては、前記代替フレーム生成手段は、前記撮像手段による静止画撮影処理により得られた静止画フレームを用いて前記代替フレームを生成するものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断されていた期間中における静止画撮影処理により得られた被写体が存在する動画のファイルが取得できるので、動画撮影処理により得られる動画データの品質を向上させることができる。
また、請求項15の発明にあっては、前記撮像手段による動画撮影処理を再開するための開始タイミングを、前記動画撮影処理が停止される前の動画撮影処理における動画フレーム撮影周期に同期させる同期制御手段を更に備えたものとした。
かかる構成においては、撮影時間と全く同一の再生時間を有する動画のファイルが取得できる。
また、請求項16の発明にあっては、前記動画撮影処理と並行して録音処理を実行する録音手段を更に備え、前記割り込み処理手段は、更に、前記動画撮影処理を停止する前の動画撮影処理と並行して前記録音手段により実行されていた録音処理を、前記動画撮影処理を再開するまで継続して実行する手段を含むものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断された期間中において録音された音声を取得することができるので、動画撮影処理により得られる動画データの品質を向上させることができる。
また、請求項17の発明にあっては、前記動画ファイル生成手段により生成された1つの動画ファイルを、前記録音手段により実行された録音処理により得られた音声データと関連付けて記録する記録手段を更に備えたものとした。
かかる構成においては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断された期間中において録音された実際の音声が付属する音声付き動画のファイルを記録するので、記録した音声付き動画を再生する際、動画撮影処理が中断された期間中の再生品質を補うことができる。
また、請求項18の発明にあっては、前記動画ファイル生成手段により生成された1つの動画ファイルを記録する記録手段を更に備えたものとした。
かかる構成においては、静止画撮影によって一時的に撮影が中断された動画であっても、単一の動画ファイルとして生成されて記録される。したがって、動画を再生する際、分断された対をなす2つの動画ファイルを連続して再生させる作業を強いられるといったことがなくなる。
また、請求項19の発明にあっては、所定の処理に伴い報知音を出力する放音手段と、前記動画撮影処理及び前記割り込み処理手段により割り込み処理を実行している間、前記放音手段による報知音の出力処理を禁止する報知音制御手段とを備えたものとした。
かかる構成においては、録音音声中に音声ノイズが混入するのを防止することができるので、録音処理により得られる音声データの品質を向上させることができる。
また、請求項20の発明にあっては、前記静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理の実行を指示する撮影準備指示手段と、前記撮影準備指示手段によりオートフォーカス処理又はオートアイリス処理の実行が指示された時、更にオートフォーカス処理又はオートアイリス処理を実行する撮影準備制御手段とを更に備え、前記報音手段は、前記オートフォーカス処理又はオートアイリス処理に伴い報知音を出力するものとした。
かかる構成においては、録音音声中に撮影準備処理の実行に伴い発生する報知音が混入するのを防止することができるので、録音処理により得られる音声データの品質を向上させることができる。
また、請求項21の発明にあっては、静止画の撮影を指示する撮影指示手段を更に備え、前記割り込み処理手段は、前記撮影指示手段により静止画の撮影が指示された時、前記静止画撮影処理を実行し、前記報音手段は、前記静止画撮影処理に伴い報知音を出力するものとした。
かかる構成においては、録音音声中に静止画撮影処理の実行に伴い発生する報知音が混入するのを防止することができるので、録音処理により得られる音声データの品質を向上させることができる。
また、請求項22の発明にあっては、前記割り込み処理手段により動画撮影処理の停止処理が実行されてからの経過時間を計測するタイマ手段と、このタイマ手段により計測される計測時間が、前記割り込み処理手段により動画撮影処理の再開処理が実行される前に所定時間に達したか否かを判別する判別手段と、この判別手段により所定時間に達したと判別された場合、所定の処理を実行する所定処理実行手段とを備えたものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を回避することができる。
また、請求項23の発明にあっては、静止画の撮影を指示する撮影指示手段を更に備え、前記所定処理実行手段は、前記撮影指示手段による静止画の撮影指示を促す報知処理を実行するものとした。
かかる構成においても、ユーザに静止画の撮影指示を促すことにより動画撮影処理が中断される時間の長期化を回避することができる。
また、請求項24の発明にあっては、前記所定処理実行手段は、前記割り込み処理手段による動画撮影処理の再開処理を強制的に実行させるものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を確実に防止することができる。
また、請求項25の発明にあっては、前記割り込み処理手段は、前記動画撮影処理の停止処理を実行してから前記動画撮影処理の再開処理を実行するまでの間に、前記静止画撮影処理を複数回実行可能とするものとした。
かかる構成においては、1回の割り込み処理中に何度でも静止画撮影処理を実行することができるので、動画撮影処理中において静止画撮影処理を実行する際の利便性を向上させることができる。
また、請求項26の発明にあっては、前記割り込み処理手段は、更に、前記動画撮影処理の停止処理を実行してから前記動画撮影処理の再開処理を実行するまでの間に実行可能とする静止画撮影処理の最大実行回数を制限するものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を回避することができる。
また、請求項27の発明にあっては、前記割り込み処理手段は、前記静止画撮影処理の実行回数が最大実行回数に達した場合、動画撮影処理の再開処理を強制的に実行する手段を含むものとした。
かかる構成においては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を確実に防止することができる。
また、請求項28の発明にあっては、静止画の撮影を指示する撮影指示手段を更に備え、前記割り込み処理手段は、この撮影指示手段により静止画の撮影が繰り返し指示されることにより、前記動画撮影処理の停止処理を実行してから前記動画撮影処理の再開処理を実行するまでの間に前記静止画撮影処理を繰り返し実行するものとした。
かかる構成においては、割り込み処理中におけるユーザによる静止画撮影指示によりユーザが必要とする回数の静止画撮影処理を実行することができる。
また、請求項29の発明にあっては、動画撮影中における静止画撮影機能を有する撮影装置の撮像方法であって、撮像手段による動画撮影処理中において、前記撮像手段による動画撮影処理の停止処理、前記撮像手段による静止画撮影処理、及び前記撮像手段による動画撮影処理の再開処理を順番に実行する工程と、前記撮像手段により前記静止画撮影処理前に実行されていた動画撮影処理により得られた動画フレーム、及び前記静止画撮影処理後に再開された動画撮影処理により得られた動画フレームを含む1つの動画ファイルを生成する工程とからなることを特徴とする撮影方法とした。
かかる方法によれば、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断された動画であっても、それが単一の動画ファイルとして生成される。したがって、動画撮影処理中に静止画撮影処理が行われた場合であっても、動画撮影処理により得られる動画データが分断されることがない。
また、請求項30の発明にあっては、動画撮影中における静止画撮影機能を有する撮影装置が有するコンピュータに、撮像手段による動画撮影処理中において、前記撮像手段による動画撮影処理の停止処理、前記撮像手段による静止画撮影処理、及び前記撮像手段による動画撮影処理の再開処理を順番に実行する割り込み処理と、前記撮像手段により前記静止画撮影処理前に実行されていた動画撮影処理により得られた動画フレーム、及び前記静止画撮影処理後に再開された動画撮影処理により得られた動画フレームを含む1つの動画ファイルを生成する処理とを実行させるためのプログラムとした。
かかるプログラムによれば、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断された動画であっても、それが単一の動画ファイルとして生成される。したがって、動画撮影処理中に静止画撮影処理が行われた場合であっても、動画撮影処理により得られる動画データが分断されることがない。
以上説明したように請求項1及び請求項29の発明にあっては、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断された動画であっても、単一の動画ファイルとして生成される。したがって、動画撮影処理中に静止画撮影処理が行われた場合であっても、動画撮影処理により得られる動画データが分断されることがなく、ファイル管理(整理)時や動画再生時における利便性を大幅に向上させることが可能となる。
また、請求項2の発明にあっては、動画撮影処理の中断時間を必要最小限に抑えることができるので結果として動画データとしての品質を保つことができるとともに、静止画撮影処理を実行する際の操作を簡略化することができる。
また、請求項3の発明にあっては、動画撮影処理の中断時間を必要最小限に抑えることができるので、結果として動画データとしての品質を保つことができるとともに、静止画撮影処理を実行する際の操作を簡略化することができる。
また、請求項4の発明にあっては、静止画撮影処理前に静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理を実行することができるので、静止画撮影処理により得られる静止画データの品質を向上させることができる。
また、請求項5の発明にあっては、撮影準備指示と撮影指示とをシャッターボタン操作により行なうことができ、操作性を向上させることができる。
また、請求項6の発明にあっては、動画撮影処理を停止させた後、撮影装置を動かしてから静止画撮影処理を実行させることができるので、動画撮影処理中とは異なる画角(フレーミング)により静止画撮影処理を実行させるといったことが可能になる。
また、請求項7の発明にあっては、動画撮影停止指示と静止画撮影指示とをシャッターボタン操作により行なうことができ、操作性を向上させることができる。
また、請求項8の発明にあっては、動画撮影停止指示により静止画撮影処理前に静止画撮影処理のためのオートフォーカス処理又はオートアイリス処理も実行するようにしたので、静止画撮影処理により得られる静止画データの品質を向上させることができる。
また、請求項9の発明にあっては、動画撮影停止指示によりスルー画像表示処理も実行するようにしたので、ユーザはこのスルー画像を視認することにより静止画撮影処理のための画角調整を行なうことができる。
また、請求項10の発明にあっては、静止画撮影処理が完了した後、撮影装置を動かすことにより動画撮影処理を停止させる前のフレーミング状態に戻してから動画撮影処理を再開させることができるので、動画撮影処理を停止する直前の動画フレームと動画撮影処理を再開した直後の動画フレームとで画角を一致させるといったことが可能になる。
また、請求項11の発明にあっては、静止画撮影を指示するためのシャッターボタンの半押し操作の解除により動画撮影処理の再開を指示することができ、操作性を向上させることができる。
また、請求項12の発明にあっては、静止画撮影処理により欠落した動画フレームが代替フレームによって補充されることにより、途中で静止画撮影処理がなかったときと同様のフレーム数の動画が作成される。したがって、記録された動画の再生時間を実際の撮影時間と同じ時間にすることができるようにした。よって、使い勝手が向上する。
また、請求項13の発明にあっては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断された期間に中断前と同様の被写体が存在する動画のファイルが取得できるようにした。よって、中断時間が短い場合においては、より自然な動画を取得することが可能となる。
また、請求項14の発明にあっては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断されていた期間中における静止画撮影処理により得られた被写体が存在する動画のファイルが取得できるようにした。よって、動画撮影処理により得られる動画データの品質を向上させることができる。
また、請求項15の発明にあっては、撮影時間と全く同一の再生時間を有する動画のファイルが取得できるようにした。よって、使い勝手が向上する。
また、請求項16の発明にあっては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断された期間中において録音された音声を取得することができるので、動画撮影処理により得られる動画データの品質を向上させることができる。
また、請求項17の発明にあっては、静止画撮影処理により動画撮影処理が中断された期間中において録音された実際の音声が付属する音声付き動画のファイルを記録するので、記録した音声付き動画を再生する際、動画撮影処理が中断された期間中の再生品質を補うことができる。
また、請求項18の発明にあっては、静止画撮影によって一時的に撮影が中断された動画であっても、単一の動画ファイルとして生成されて記録される。したがって、動画を再生する際、分断された対をなす2つの動画ファイルを連続して再生させる作業を強いられるといったことがなくなる。
また、請求項19の発明にあっては、録音音声中に音声ノイズが混入するのを防止することができるので、録音処理により得られる音声データの品質を向上させることができる。
また、請求項20の発明にあっては、録音音声中に撮影準備処理の実行に伴い発生する報知音が混入するのを防止することができるので、録音処理により得られる音声データの品質を向上させることができる。
また、請求項21の発明にあっては、録音音声中に静止画撮影処理の実行に伴い発生する報知音が混入するのを防止することができるので、録音処理により得られる音声データの品質を向上させることができる。
また、請求項22の発明にあっては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を回避することができるようにした。よって、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断される場合であっても、より自然な動画、又は音声付き動画を取得することが可能となる。
また、請求項23の発明にあっては、ユーザに静止画の撮影指示を促すことにより動画撮影処理が中断される時間の長期化を回避することができる。
また、請求項24の発明にあっては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を確実に防止することができるようにした。よって、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断される場合であっても、より一層自然な動画又は音声付き動画を取得することが可能となる。
また、請求項25の発明にあっては、1回の割り込み処理中に何度でも静止画撮影処理を実行することができるので、動画撮影処理中において静止画撮影処理を実行する際の利便性を向上させることができる。
また、請求項26の発明にあっては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を回避することができるようにした。よって、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断される場合であっても、より自然な動画、又は音声付き動画を取得することが可能となる。
また、請求項27の発明にあっては、動画撮影処理が中断される時間の長期化を確実に防止することができるようにした。よって、静止画撮影処理によって一時的に動画撮影処理が中断される場合であっても、より一層自然な動画又は音声付き動画を取得することが可能となる。
また、請求項28の発明にあっては、割り込み処理中におけるユーザによる静止画撮影指示によりユーザが必要とする回数の静止画撮影処理を実行することができる。
また、請求項30の発明にあっては、それを用いることにより、既存するデジタルカメラ等の撮影装置によって本発明を実施することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、通常の静止画撮影機能に加え動画撮影機能、音声付きの動画撮影機能を備えたデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。デジタルカメラ1は、CCD2とDSP/CPU3とを有している。DSP/CPU3は、画像データの圧縮・伸張、音声データの処理を含む各種のデジタル信号処理機能を有するとともにデジタルカメラ1の各部を制御するワンチップマイコンである。
DSP/CPU3には、CCD2を駆動するTG(Timing Generator)4が接続されており、TG4には、CCD2から出力される被写体の光学像に応じたアナログの撮像信号が入力するユニット回路5が接続されている。ユニット回路5は、CCD2から出力される撮像信号を相関二重サンプリングして保持するCDS(Correlated Double Sampling)回路、その撮像信号を増幅するゲイン調整アンプ(AGC)、増幅後の撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)から構成されており、CCD2の出力信号はユニット回路5を経てデジタル信号としてDSP/CPU3に送られる。
DSP/CPU3には、表示装置6、キー入力部7、音声処理部8が接続されるとともに、アドレス・データバス9を介してDRAM10、内蔵フラッシュメモリ11、カード・インターフェイス12が接続されており、カード・インターフェイス12には、デジタルカメラ1の本体の図示しないスロットルに装着された着脱自在なメモリ・カード13が接続されている。
表示装置6はカラーLCDとその駆動回路とを含み、撮影待機状態にあるときにはCCD2によって撮像された被写体画像をスルー画像として表示し、記録画像の再生時には保存用メモリであるメモリ・カード13から読み出され伸張された記録画像(静止画又は動画)を表示する。キー入力部7はシャッターボタン、動画撮影に使用する録画開始/終了ボタン、電源キー、MENUキー等の複数の操作キーを含み、使用者によるキー操作に応じたキー入力信号をDSP/CPU3に出力する。なお、シャッターボタンは半押し状態と、全押し状態とにおいて異なる出力信号が出力される2段階スイッチである。
音声処理部8は、内蔵マイク、アンプ、A/D変換器、内蔵スピーカー、D/A変換器等を含み、音声付きの静止画又は動画の撮影時には、内蔵マイクに入力した音声をデジタル信号に変換してDSP/CPU3へ送る。DSP/CPU3へ送られた音声データはDRAM10に順次蓄積され、最終的には、DSP/CPU3によって生成された画像データと共にメモリ・カード13に記録される。また、音声処理部8は、音声付きの静止画又は動画の再生時には、各画像に付属する音声データに基づく音声を再生して内蔵スピーカから音声出力する。また、必要に応じ、内蔵スピーカーにより各種の報知音を放音する。
DRAM10は、CCD2により撮像された後、デジタル化された被写体の画像データ等を一時記憶するバッファメモリであるとともに、DSP/CPU3のワーキングメモリとしても使用される。内蔵フラッシュメモリ11には、DSP/CPU3による各部の制御に必要な制御プログラム、すなわちAF(オートフォーカス制御)やAE(自動露出制御)等を含む各種の制御に必要なプログラム、及び各制御に必要なデータが記憶されており、DSP/CPU3は前記プログラムに従い動作することにより、本発明の制御手段、動画ファイル生成手段、タイマ手段、報知音制御手段、特定動作制御手段として機能する。
次に、以上の構成からなるデジタルカメラ1における動作を説明する。図2〜図4は、ユーザーがMENUキーの操作によって所定の撮影モードを設定したときのDSP/CPU3の処理手順を示すフローチャートである。
DSP/CPU3は、上記撮影モードが設定されると、CCD2による撮像を開始して被写体のスルー画像を表示装置6に表示させ(ステップS1)、録画開始ボタンの操作や、シャッターボタンの半押し操作があるまでの間、スルー画像の表示処理を繰り返す(ステップS2,S3が共にNO)。その後、録画開始ボタンが操作されると(ステップS2でYES)、ステップS13以降の音声付き動画撮影処理に移行し、シャッターボタンの半押し操作があると(ステップS3でYES)、図3に示したステップS4〜S13の静止画撮影処理に移行する。
まず、静止画撮影処理について説明する。DSP/CPU3は、シャッターボタンの半押し操作に応じ(ステップS3でYES)、AF処理及びAE処理により撮影条件の設定を行う(ステップS4)。それが完了したら(ステップS5でYES)、その旨をユーザーに知らせるため音声処理部8のスピーカによる報知音の放音、及び表示装置6によるメッセージ等の報知表示を行った後(ステップS6)、設定した撮影条件でCCD2による撮像を開始し、表示装置6にスルー画像を表示させる(ステップS7)。ここで、シャッターボタンの全押し操作がなく、シャッターボタンの半押し操作が継続されている間は、ステップS7へ戻りスルー画像の表示処理を継続する(ステップS8でNO、ステップS9でYES)。
その後、スルー画像を表示する間にシャッターボタンの全押し操作があると(ステップS8でYES)、予め内蔵フラッシュメモリ11に記憶されている疑似シャッター音を音声処理部8のスピーカから出力した後(ステップS10)、CCD2による被写体画像の記録用の撮像、及びその画像データの生成等の静止画撮影処理を開始する(ステップS11)。すなわち、CCD2に、比較的長い出力撮像タイミングで1画面中の偶数ラインの画素信号と、奇数ラインの画素信号を順に出力させて、全画素分のデータをバッファメモリ(DRAM10)に取り込み、取り込んだ画像データを圧縮する処理を開始する。そして、それが完了したら(ステップS12でYES)、圧縮した画像データに基づく静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップS13)。これにより静止画撮影処理を終了してステップS1へ戻る。つまり通常の静止画撮影モードでの処理と同様の、ごく一般的な処理により静止画を撮影して記録する。なお、スルー画像を表示する間にシャッターボタンの半押しが解除された場合には(ステップS9でNO)、その時点で直ちに静止画撮影処理を終了しステップS1へ戻る。
次に、音声付き動画撮影処理について説明する(以下、図2及び図4参照)。DSP/CPU3は、前述した撮影モードの設定直後におけるスルー画像の表示状態でユーザにより録画開始ボタンが操作されると(ステップS2でYES)、所定のフレームレート(1/30秒等の固定周期)で画像(動画フレーム)を撮像しバッファメモリに記憶する動画記録処理と、音声処理部8の内蔵マイクに入力した音声の音声データへの変換、バッファメモリへの記憶といった音声録音処理とを開始する(ステップS14)。なお、動画記録処理における動画フレームの撮像に際しては、CCD2に、比較的短い出力タイミングで1画面中の奇数ラインの画素信号のみを出力させ、その奇数ラインの画素データをバッファメモリ(DRAM10)に取り込み、取り込んだ画像データを所定の画素数に間引く処理を行う。
その後、シャッターボタンが半押しされたり、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理(ステップS15)、動画記録処理および音声録音処理を継続する(ステップS16,S17が共にNO)。やがて、録画終了ボタンが操作されたら(ステップS17でYES)、それまでの間にバッファメモリ上に展開されている動画データ、すなわち周期的に撮像された複数のフレーム画像と、音声データを用いて音声付き動画ファイル(motion−jpeg形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップS18)。これにより音声付き動画撮影処理をいったん終了してステップS1へ戻る。つまり通常の音声付き動画撮影モードでの処理と同様の処理により動画を記録する。なお、音声付き動画ファイルの生成時において、音声データは動画のフレーム単位(フレーム周期)で時間軸方向に分割されてファイリングやパケット化が行われるとともに、動画ファイルのヘッダ上の時刻情報によってフレーム画像と同期化される。なお、動画ファイルとは別個に音声ファイルを生成し、これらを関連付けて記録するようにしてもよい。
一方、DSP/CPU3は、スルー画象表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続する間にシャッターボタンの半押し操作があると(ステップS16でYES)、以下の処理を実行する。なお、図5は、以下の処理に対応するデジタルカメラ1の動作を示すタイミングチャートである。
まず、DSP/CPU3は、経過時間の計測を開始するとともに、撮影枚数をカウントするためのカウンタの値nを0にリセットした後(ステップS19)、その時点、つまりシャッターボタンが半押しされた時点(図5でAFトリガがあった時点)の動画フレーム周期が終了するタイミングで、ステップS14で開始した動画記録処理を、シャッターボタンが半押しされる直前のフレームデータ(図5では「撮像ディバイス出力フレーム」)を、繰り返し使用する処理に切り替える(ステップS20)。つまり後述する割り込みによる静止画撮影処理を行う間に動画フレーム周期でバッファメモリに蓄積するフレームデータを、撮像により取得されるフレームデータから、シャッターボタンが半押しされる直前のフレームデータのコピー(以下、代替フレームという)に切り替える。なお、音声録音処理はそのまま継続する。しかる後、図4に示したステップS21〜S30による以下の割り込みによる静止画撮影処理を実行する。
まず、CCD2から出力される撮像信号に基づき静止画撮影用のAF処理及びAE処理を実行し、撮影条件の設定を行う(ステップS21、図5では「AF動作」)。そして、撮影条件の設定が完了したら(ステップS20でYES)、前述した通常の静止画撮影処理のステップS6における報知音の放音や報知表示を行うことなく、設定した撮影条件でCCD2による撮像を開始しスルー画像を表示する(ステップS23、図5では「静止画モニタリング用動作」)。なお、報知表示は音声録音処理に支障はないので行なうようにしてもよい。その後、シャッターボタンの全押し操作があれば(ステップS24でYES)、前述した通常の静止画撮影処理のステップS10における疑似シャッター音の出力処理を行うことなく、前述したステップS11と同様に、CCD2による記録用の被写体画像の撮像、及びその画像データの生成等の静止画撮影処理を開始し(ステップS25、図5では「静止画撮影用動作」)、それが完了したら(ステップS26でYES)、バッファメモリ上で画像データに基づく静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶するとともに(ステップS27)、撮影枚数を示すカウンタの値を「+1」することによりカウントアップする(ステップS31)。これにより割り込みによる静止画撮影処理を終了する。
また、ステップS23でスルー画像を表示した後、シャッターボタンが全押しされるまでの間は(ステップS24でNO)、シャッターボタンの半押し操作が継続され、かつ前述したステップS19で計測を開始した経過時間が予め決められている所定時間に達していなければ、ステップS23へ戻りスルー画像の表示処理を継続する(ステップS28でYES、ステップS29でNO)。但し、その間にシャッターボタンの半押し操作が解除されれば(ステップS28でNO)、その時点で直ちに割り込みによる静止画撮影処理を終了する。また、計測中の経過時間が所定時間(例えば10秒)に達したときには(ステップS29でYES)、動画記録処理に強制復帰させる旨のメッセージをスルー画像上に表示した後(ステップS30)、割り込みによる静止画撮影処理を終了する。
その後、静止画撮影を終了した時点において、シャッターボタンが半押しされていなければ(ステップS32でNO)、次の動画フレーム周期の到来を待つとともに(図5の「ダミー」の期間)、それが到来した時点で(ステップS34でYES)、それまでの動画フレーム周期に合わせたタイミングで、つまりそれまでの動画フレーム周期に同期させて、通常の動画記録処理を再開する(ステップS35、図5では「動画撮影用動作」)。しかる後、前述した図2のステップS15へ戻り、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続し(ステップS16,S17が共にNO)、録画終了ボタンが操作されたら(ステップS17でYES)、それまでにバッファメモリに蓄積されている、前述した代替フレームを含む動画データと音声データを用いて音声付き動画ファイルを生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップS18)。
これにより、音声付き動画撮影処理をいったん終了してステップS1へ戻り、以後、同様の動作を撮影モードが解除されるまで繰り返す。また、ステップS27で静止画撮影を終了した時点において、シャッターボタンが半押しされていたときには(ステップS32でYES)、続くステップS33で撮影枚数を示すカウンタの値が「3」に達しているか否かを判断し、達していなければ動画記録処理を再開することなく、そのままステップS21からの静止画撮影処理のための準備処理に移行する。
また、ステップS33で撮影枚数を示すカウンタの値が「3」に達していると判断された場合は、ステップS30に移行して、動画記録処理に強制復帰させる旨のメッセージをスルー画像上に表示した後、割り込みによる静止画撮影処理を終了する。
以上のように本実施の形態においては、撮影中に、割り込みによる静止画撮影処理を行って静止画を記録した場合であっても、そのとき撮影した動画は、通常の動画撮影時と同様の単一の動画ファイルとして記録される。よって、記録した動画ファイル(音声付き動画ファイル)は、そのまま通常の動画ファイルと同様に他のカメラやパーソナルコンピュータにおいて再生することができる。つまりその使用が煩雑であったり、使用環境が制限されたりすることがないという効果がある。
また、静止画撮影処理によって動画フレームの撮像動作が中断している期間においても、中断直前のフレームデータのコピー(代替フレーム)が記録されており、しかも割り込みによる静止画撮影処理の終了後には、それまでの動画フレーム周期に同期させて通常の動画撮影処理を再開するため、記録された動画の再生時間を実際の撮影時間と完全に一致させることができ、使い勝手がよい。特に、静止画撮影での中断時間が短い場合においては、より自然な動画を記録することができる。
また、動画フレームの撮像動作が中断している間においても、音声録音処理を継続して行っているため、撮影した動画の再生時には、代替フレームが再生される期間に実際の音声を聞くことができる。したがって、より自然な音声付き動画を撮影することができる。しかも、割り込みによる静止画撮影処理では、通常の静止画撮影処理における報知音や疑似シャッター音の出力が禁止されているため、上記報知音や疑似シャッター音が録音音声中に混入してしまうこともない。よって、質の良い音声付きの動画を記録することができる。
また、動画撮影処理を停止させてから再び動画撮影処理を再開するまでに、所定時間が経過してしまった場合や所定枚数分の静止画撮影を行ってしまった場合には、動画撮影処理への強制復帰を、その旨を知らせるメッセージ表示とともに行うため、動画フレームの撮像動作(動画撮影処理)が中断される時間の長期化を確実に防止することができる。よって、静止画撮影によって一時的に動画撮影が中断された場合であっても、ユーザーに、それをあまり意識させることなく、前述した代替フレームの挿入期間、つまり動画の途中で画像が停止する期間が長くならない、より一層自然な音声付き動画を記録させることができる。
なお、本実施の形態では、前述した所定時間が経過したとき、又は所定枚数分の静止画撮影を終了したとき、メッセージ表示とともに通常の動画撮影処理へ強制復帰させるようにしたが(図4のステップS29,S30,S33,S34,S35)、メッセージ表示(アラーム音等の報知音でもよい)のみを行うようにしてユーザに静止画撮影操作あるいは動画撮影復帰操作を促すようにしたり、メッセージ表示を行うことなく動画撮影処理を再開するようにしてもよい。また、先にメッセージ表示し、その後更に一定時間が経過した段階で通常の動画撮影処理へ強制復帰させるようにしてもよい。
また、動画撮影中に静止画撮影が行われ、それが終了した時点でシャッターボタンが半押しされていたときには(ステップS32でYES,S33でNO)、動画撮影処理を再開することなく、そのまま静止画撮影を繰り返して(連続して)行うことができるようにしたことから、それによっても使い勝手がよい。
なお、本実施の形態では、音声付き動画撮影を行うものに本発明を適用したが、後述する第2の実施の形態のように、音声無し動画撮影に本発明を適用してもよい。
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、音声無し動画撮影に本発明を適用した場合に関するものである。
以下、図1に示したものと同様の構成を備えたデジタルカメラにおける動画撮影モードでの動作を、図6のタイミングチャートに従い説明する。なお、本実施の形態においては、動画撮影中における1回の割り込み処理において静止画撮影を2回だけ連続して行うことができる動画撮影モードが設けられ、その動作に必要なプログラムが前記内蔵フラッシュメモリ11に格納された構成を有している。
デジタルカメラ1は、動画撮影処理中に、ユーザーによりキー入力部7の所定のボタンが押されると、それを動画静止画兼用トリガとして、それまでの(通常の)動画撮影処理を、直前のフレームデータ(図では「撮像ディバイス出力フレーム」)を繰り返し使用する処理に切り替え、それ以降は、所定のボタンが押される直前の動画用のフレームデータのコピーである代替フレームを動画フレーム周期でバッファメモリに蓄積させる。以後、割り込みによる静止画撮影モードに移行し、静止画モニタリング動作を行い表示装置6にスルー画像を表示する。
引き続き、その状態でシャッターボタンの半押し操作があると、それをAFトリガとして静止画撮影用のAF処理及びAE処理を行い(図では「AF動作」)、その後、シャッターボタンの全押し操作があると、それをシャッタートリガとして通常の静止画撮影処理を行い、バッファメモリ上において静止画ファイルを生成して、それをメモリ・カード13に記憶する。また、このときバッファメモリ上にある静止画像データから動画用のフレームデータを生成し、動画撮影処理の停止直前の動画用のフレームデータを代替フレームとして使用する処理から、そこで生成したフレームデータを新たな代替フレームとして使用する処理に切り替える。そして、静止画モニタリング動作を再開するとともに、上記と同様の手順で2回目の静止画撮影を行った後、1回の割り込みによる静止画撮影処理を終了する。
また、割り込みによる静止画撮影処理を終了した後には、動画撮影のフレーム周期の到来を待つとともに(図の「ダミー」の期間)、それが到来した時点で通常の動画撮影処理を再開する。但し、再開直後の動画フレームについては、CCD2の動画撮影用の動作により新たな動画フレームが得られるのを待たずに、2回目の静止画撮影で取得されたバッファメモリ上にある画像データから生成したフレームデータを使用する。そして、通常の動画撮影処理を再開した後には、録画終了ボタンが押された時点で、それまでにバッファメモリに蓄積されている、前述した2種類の代替フレームを含む各フレームデータを用いて動画ファイルを生成し、メモリ・カード13に記憶する。
したがって、本実施の形態においても、撮影中に、割り込みによる静止画撮影処理を行って静止画を記録した場合であっても、そのとき撮影した動画は、通常の動画撮影時と同様の単一の動画ファイルとして記録される。よって、記録した動画ファイル(音声無し動画ファイル)は、そのまま通常の動画ファイルと同様に他のカメラやパーソナルコンピュータにおいて再生することができる。よって、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態においては、第1の実施の形態と異なり、静止画撮影処理によって動画フレームの撮像動作が中断している期間中に記憶する代替フレームを、静止画撮影処理が終了する以前は、動画フレームの撮像動作が中断する直前のフレームデータのコピーとし、かつ静止画撮影が終了した後には、その撮像した静止画から生成したフレームデータとしているが、係る場合においても、記録された動画の再生時間を実際の撮影時間と完全に一致させることができ、使い勝手がよい。特に、静止画撮影での中断時間が短い場合においては、より自然な動画を記録することができる。なお、動画撮影処理が中断している期間中に使用される代替フレームを、静止画撮影処理により得られた静止画像データから生成した代替フレームのみとしたり、あるいは動画撮影処理の停止直前の動画用のフレームデータのみとしてもよい。
また、本実施の形態では、動画撮影中における1回の割り込み処理において静止画撮影を2回だけ連続して行うことができる動画撮影モードが設けられているものを示したが、第1の実施の形態のように、1回の割り込み処理において静止画撮影を何度でも連続して行うことができるものにおいても、本実施の形態と同様の2種類の代替フレームを含む各フレームデータを用いて動画ファイルを生成し記憶する構成としてもよい。その場合には、動画撮影中における1回の割り込み処理において静止画撮影が複数回連続して行われることにより、動画フレームの撮像動作が中断される期間が長かったときでも、撮影した動画の再生時には、静止画から生成した内容の異なる複数種の代替フレームによって被写体の動きを表現することができる。よって、より一層自然な動画を記録することが可能となる。
なお、本実施の形態においても、割り込みによる静止画撮影処理に移行した後、通常の動画撮影処理を再開するまでに所定時間が経過した場合には、通常の動画撮影処理への強制復帰を、それを教えるメッセージとともに行うようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は、連写撮影機能を有したデジタルカメラに本発明を適用した場合に関するものである。
以下、図1に示したものと同様の構成を備えたデジタルカメラにおける所定の撮影モードでの動作を説明する。なお、本実施の形態においては、動画撮影中における1回の割り込み処理において連写を実行できる動画撮影モードが設けられ、その動作に必要なプログラムが前記内蔵フラッシュメモリ11に格納された構成を有している。
図7〜図9は、ユーザーがMENUキーの操作によって所定の撮影モードを設定したときのDSP/CPU3の処理手順を示すフローチャートである。
DSP/CPU3は、上記撮影モードが設定されると、CCD2による撮像を開始して被写体のスルー画像を表示装置6に表示させ(ステップA1)、録画開始ボタンの操作や、シャッターボタンの半押し操作があるまでの間、スルー画像の表示処理を繰り返す(ステップA2,A3が共にNO)。その後、録画開始ボタンが操作されると(ステップA2でYES)、ステップA11以降の音声付き動画撮影処理に移行し、シャッターボタンの全押し操作があると(ステップA3でYES)、図8に示したステップA4〜A10の静止画撮影処理(連写処理)に移行する。
この静止画撮影処理について説明する。DSP/CPU3は、シャッターボタンの全押し操作に応じ(ステップA3でYES)、先ず撮影枚数をカウントするためのカウンタをリセットしてカウンタの値を「0」にした後(ステップA4)、CCD2による被写体画像の記録用の撮像、及びその画像データの生成等の静止画撮影処理を開始する(ステップA5)。すなわち、CCD2に、比較的長い出力撮像タイミングで1画面中の偶数ラインの画素信号と、奇数ラインの画素信号を順に出力させて、全画素分のデータをバッファメモリ(DRAM10)に取り込み、取り込んだ画像データを圧縮する処理を開始する。そして、それが完了したら(ステップA6でYES)、圧縮した画像データに基づく静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップA7)。この静止画撮影処理が終了した後、撮影枚数を示すカウンタの値を「+1」することによりカウントアップした後(ステップA8)、続くステップA9で撮影枚数を示すカウンタの値が「10」に達しているか否か、つまり連写枚数が10枚に達しているか否かを判断し、達していると判断された場合には、その時点で直ちに連写処理を強制終了してステップA1のスルー画象表示処理へ戻る。
また、ステップA9で達していないと判断された場合にはステップA10に進み、シャッターボタンの全押し操作が継続されているか否かが判断され、シャッターボタンの全押しが解除されたと判断された場合には(ステップA10でNO)、その時点で直ちに連写処理を終了してステップA1のスルー画象表示処理へ戻る。
また、ステップA10でシャッターボタンの全押し操作が継続されていると判断された場合には(ステップA10でYES)、ステップA5に戻り静止画撮影処理を開始し、以後、ステップA9でカウンタの値が「10」に達したと判断されるか、あるいはステップA10でシャッターボタンの全押しが解除されたと判断されるまでステップA5〜A8の処理を繰り返すことにより連写処理が続行される。但し、シャッターボタンの全押し操作から全押しが解除されるまでの時間が極端に短い場合には連写処理を行うことなく1回のみ静止画撮影処理(単写処理)が実行される。
次に、音声付き動画撮影処理について説明する(以下、図7及び図9参照)。DSP/CPU3は、前述した撮影モードの設定直後におけるスルー画像の表示状態でユーザにより録画開始ボタンが操作されると(ステップA2でYES)、所定のフレームレート(1/30秒等の固定周期)で画像(動画フレーム)を撮像しバッファメモリに記憶する動画記録処理と、音声処理部8の内蔵マイクに入力した音声の音声データへの変換、バッファメモリへの記憶といった音声録音処理とを開始する(ステップA11)。なお、動画記録処理における動画フレームの撮像に際しては、CCD2に、比較的短い出力タイミングで1画面中の奇数ラインの画素信号のみを出力させ、その奇数ラインの画素データをバッファメモリ(DRAM10)に取り込み、取り込んだ画像データを所定の画素数に間引く処理を行う。
その後、シャッターボタンが全押しされたり、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理(ステップA12)、動画記録処理および音声録音処理を継続する(ステップA13,A14が共にNO)。やがて、録画終了ボタンが操作されたら(ステップA14でYES)、それまでの間にバッファメモリ上に展開されている動画データ、すなわち周期的に撮像された複数のフレーム画像と、音声データを用いて音声付き動画ファイル(motion−jpeg形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップA15)。これにより音声付き動画撮影処理をいったん終了してステップA1へ戻る。つまり通常の音声付き動画撮影モードでの処理と同様の処理により動画を記録する。なお、音声付き動画ファイルの生成時において、音声データは動画のフレーム単位(フレーム周期)で時間軸方向に分割されてファイリングやパケット化が行われるとともに、動画ファイルのヘッダ上の時刻情報によってフレーム画像と同期化される。なお、動画ファイルとは別個に音声ファイルを生成し、これらを関連付けて記録するようにしてもよい。
一方、DSP/CPU3は、スルー画象表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続する間にシャッターボタンの全押し操作があると(ステップA13でYES)、以下の処理を実行する。
まず、DSP/CPU3は、経過時間の計測を開始するとともに、撮影枚数をカウントするためのカウンタの値nを0にリセットした後(ステップA16)、その時点、つまりシャッターボタンが全押しされた時点の動画フレーム周期が終了するタイミングで、ステップA11で開始した動画記録処理を、シャッターボタンが全押しされる直前のフレームデータを、繰り返し使用する処理に切り替える(ステップA17)。つまり後述する割り込みによる静止画撮影処理(連写処理)を行う間に動画フレーム周期でバッファメモリに蓄積するフレームデータを、撮像により取得されるフレームデータから、シャッターボタンが全押しされる直前のフレームデータのコピー(以下、代替フレームという)に切り替える。なお、音声録音処理はそのまま継続する。しかる後、図9に示したステップA18〜A27による以下の割り込みによる静止画撮影処理(連写処理)を実行する。
まず、前述したステップA5と同様に、CCD2による記録用の被写体画像の撮像、及びその画像データの生成等の静止画撮影処理を開始し(ステップA18)、それが完了したら(ステップA19でYES)、バッファメモリ上で画像データに基づく静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶するとともに(ステップA20)、撮影枚数を示すカウンタの値を「+1」することによりカウントアップする(ステップA21)。続くステップA22で撮影枚数を示すカウンタの値が「3」に達しているか否か、つまり連写枚数が3枚に達しているか否かを判断し、達していると判断された場合には、動画記録処理に強制復帰させる旨のメッセージをスルー画像上に表示した後(ステップA23)、割り込み処理による連写処理を終了する。ここで、割り込み処理による連写処理の最大連写枚数を、通常の連写処理の最大連写枚数10枚よりも少ない3枚としているのは、動画撮影処理の中断時間を極力短くするためである。
また、ステップA22で連写枚数が3枚に達していないと判断された場合にはステップA24に進み、前述したステップA16で計測を開始した経過時間が予め決められている所定時間に達したか否かが判断される。ここで、計測中の経過時間が所定時間(例えば10秒)に達したと判断されたときには(ステップA24でYES)、動画記録処理に強制復帰させる旨のメッセージをスルー画像上に表示した後(ステップA23)、割り込み処理による連写処理を終了する。
また、ステップA24で経過時間が所定時間に達していないと判断された場合にはステップA25に進み、シャッターボタンの全押し操作が継続されているか否かが判断され、シャッターボタンの全押しが解除されたと判断された場合には(ステップA25でNO)、その時点で直ちに割り込み処理による連写処理を終了する。
また、ステップA25でシャッターボタンの全押し操作が継続されていると判断された場合には(ステップA25でYES)、ステップA18に戻り静止画撮影処理を開始し、以後、ステップA22でカウンタの値が「3」に達したと判断されるか、あるいはステップA24で経過時間が所定時間に達したと判断されるか、あるいはステップA25でシャッターボタンの全押しが解除されたと判断されるまでステップA18〜A21の処理を繰り返すことにより連写処理が続行される。但し、シャッターボタンの全押し操作から全押しが解除されるまでの時間が極端に短い場合には連写処理を行うことなく1回のみ静止画撮影処理(単写処理)が実行される。
また、ステップA22でカウンタの値が「3」に達したと判断された場合、あるいはステップA24で経過時間が所定時間に達したと判断された場合、あるいはステップA25でシャッターボタンの全押しが解除されたと判断された場合、ステップA26に進み、次の動画フレーム周期の到来を待つとともに、それが到来した時点で(ステップA26でYES)、それまでの動画フレーム周期に合わせたタイミングで、つまりそれまでの動画フレーム周期に同期させて、通常の動画記録処理を再開する(ステップA27)。しかる後、前述した図7のステップA12へ戻り、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続し(ステップA13,A14が共にNO)、録画終了ボタンが操作されたら(ステップA14でYES)、それまでにバッファメモリに蓄積されている、前述した代替フレームを含む動画データと音声データを用いて音声付き動画ファイルを生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップA15)。
これにより、音声付き動画撮影処理をいったん終了してステップA1へ戻り、以後、同様の動作を撮影モードが解除されるまで繰り返す。
以上のように本実施の形態においては、シャッターボタンの全押し操作を継続することにより静止画撮影処理を連続して実行できる、すなわち連写処理を実行できるようにしたので、割り込み処理により複数回の静止画撮影を行いたい場合に動画撮影処理の中断時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は、シャッターボタンの半押し操作によりAF・AE処理を開始した後も動画撮影処理を続行し、シャッターボタンの全押し操作により静止画の撮影が指示された時点で動画撮影処理を停止するものである。
以下、図1に示したものと同様の構成を備えたデジタルカメラにおける所定の撮影モードでの動作を説明する。
図10、図11は、ユーザーがMENUキーの操作によって所定の撮影モードを設定したときのDSP/CPU3の処理手順を示すフローチャートである。
DSP/CPU3は、上記撮影モードが設定されると、CCD2による撮像を開始して被写体のスルー画像を表示装置6に表示させ(ステップB1)、録画開始ボタンの操作や、シャッターボタンの半押し操作があるまでの間、スルー画像の表示処理を繰り返す(ステップB2,B3が共にNO)。その後、録画開始ボタンが操作されると(ステップB2でYES)、ステップB4以降の音声付き動画撮影処理に移行し、シャッターボタンの半押し操作があると(ステップB3でYES)、図3に示したステップS4〜S13の静止画撮影処理に移行する。
また、DSP/CPU3は、前述した撮影モードの設定直後におけるスルー画像の表示状態でユーザにより録画開始ボタンが操作されると(ステップB2でYES)、所定のフレームレート(1/30秒等の固定周期)で画像(動画フレーム)を撮像しバッファメモリに記憶する動画記録処理と、音声処理部8の内蔵マイクに入力した音声の音声データへの変換、バッファメモリへの記憶といった音声録音処理とを開始する(ステップB4)。なお、動画記録処理における動画フレームの撮像に際しては、CCD2に、比較的短い出力タイミングで1画面中の奇数ラインの画素信号のみを出力させ、その奇数ラインの画素データをバッファメモリ(DRAM10)に取り込み、取り込んだ画像データを所定の画素数に間引く処理を行う。
その後、シャッターボタンが半押しされたり、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理(ステップB5)、動画記録処理および音声録音処理を継続する(ステップB6,B7が共にNO)。やがて、録画終了ボタンが操作されたら(ステップB7でYES)、それまでの間にバッファメモリ上に展開されている動画データ、すなわち周期的に撮像された複数のフレーム画像と、音声データを用いて音声付き動画ファイル(motion−jpeg形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップB8)。これにより音声付き動画撮影処理をいったん終了してステップB1へ戻る。つまり通常の音声付き動画撮影モードでの処理と同様の処理により動画を記録する。なお、音声付き動画ファイルの生成時において、音声データは動画のフレーム単位(フレーム周期)で時間軸方向に分割されてファイリングやパケット化が行われるとともに、動画ファイルのヘッダ上の時刻情報によってフレーム画像と同期化される。なお、動画ファイルとは別個に音声ファイルを生成し、これらを関連付けて記録するようにしてもよい。
一方、DSP/CPU3は、スルー画象表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続する間にシャッターボタンの半押し操作があると(ステップB6でYES)、スルー画像表示処理、動画撮影処理および音声録音処理を停止することなく、図11に示したステップB9に移行し、以下の処理を実行する。
まず、DSP/CPU3は、CCD2から出力される撮像信号に基づき静止画撮影用のAF処理及びAE処理を実行し、撮影条件の設定を行う(ステップB9)。そして、撮影条件の設定が完了したら(ステップB10でYES)、前述した通常の静止画撮影処理のステップS6における報知音の放音や報知表示を行うことなく、設定した撮影条件でCCD2による撮像を開始しスルー画像を表示する(ステップB11)。なお、報知表示は音声録音処理に支障はないので行なうようにしてもよい。ここで、シャッターボタンの全押し操作がなく、シャッターボタンの半押し操作が継続されている間は、ステップB11へ戻りスルー画像の表示処理を継続する(ステップB12でNO、ステップB13でYES)。ステップB13でシャッターボタンの半押し操作が解除されたと判断された場合には、前述した図10のステップB5へ戻り、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続する。
また、スルー画像を表示する間にシャッターボタンの全押し操作があると(ステップB12でYES)、前述した通常の静止画撮影処理のステップS10における疑似シャッター音の出力処理を行うことなく、その時点、つまりシャッターボタンが全押しされた時点の動画フレーム周期が終了するタイミングで、ステップB4で開始した動画記録処理を、シャッターボタンが全押しされる直前のフレームデータを、繰り返し使用する処理に切り替える(ステップB14)。つまり後述する割り込みによる静止画撮影処理を行う間に動画フレーム周期でバッファメモリに蓄積するフレームデータを、撮像により取得されるフレームデータから、シャッターボタンが全押しされる直前のフレームデータのコピー(以下、代替フレームという)に切り替える。なお、音声録音処理はそのまま継続する。しかる後、前述したステップS11と同様に、CCD2による記録用の被写体画像の撮像、及びその画像データの生成等の静止画撮影処理を開始し(ステップB15)、それが完了したら(ステップB16でYES)、バッファメモリ上で画像データに基づく静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップB17)。これにより割り込みによる静止画撮影処理を終了する。
その後、次の動画フレーム周期の到来を待つとともに、それが到来した時点で(ステップB18でYES)、それまでの動画フレーム周期に合わせたタイミングで、つまりそれまでの動画フレーム周期に同期させて、通常の動画記録処理(動画撮影処理)を再開する(ステップB19)。
また、ステップB19で動画記録処理を再開した時点において、シャッターボタンが半押しされていたときには(ステップB20でYES)、ステップB9に戻り、AF・AE処理を実行し、以後、前述したステップB9〜B20の処理を繰り返す。
また、ステップB20でシャッターボタンが半押しされていないと判断されたときには、前述した図10のステップB5へ戻り、録画終了ボタンが操作されるまでスルー画像表示処理、動画記録処理および音声録音処理を継続し(ステップB6,B7が共にNO)、録画終了ボタンが操作されたら(ステップB7でYES)、それまでにバッファメモリに蓄積されている、前述した代替フレームを含む動画データと音声データを用いて音声付き動画ファイルを生成し、メモリ・カード13に記憶する(ステップB8)。
これにより、音声付き動画撮影処理をいったん終了してステップB1へ戻り、以後、同様の動作を撮影モードが解除されるまで繰り返す。
以上のように本実施の形態においては、シャッターボタンの半押し操作によりAF・AE処理が実行された後もシャッターボタンの全押し操作により静止画の撮影が指示されるまで動画撮影処理を停止させずに継続するようにしたので、動画撮影処理の中断時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
なお、本実施の形態では、動画撮影中にシャッターボタンが半押しされた場合にAF・AE処理を実行し、その後、シャッターボタンが全押しされた場合に割り込みによる静止画撮影処理を実行する構成にしたが、シャッターボタンの半押し操作(AFトリガ)を検出せずに、全押し操作(シャッタートリガ)のみを検出し、単純に動画撮影中にシャッターボタンが押下された時点でAF・AE処理及び静止画撮影処理を実行する構成にしてもよい。
また、上記第1〜第4の実施の形態では、動画撮影処理を停止している間、移行直前のフレームデータ又は静止画撮影で得られたフレームデータ(代替フレーム)を動画撮影用フレーム周期で繰り返し使用(コピー)してバッファメモリ上への動画データの記録を続行(継続)するようにしたが、動画撮影処理を停止している間、完全に動画撮影に係る処理を停止させ、動画撮影終了後、動画撮影処理を停止した箇所に上記代替フレームを挿入するようにしてもよい。
また、上記第1〜第4の実施の形態では、動画撮影を中断することにより生じた欠落箇所に代替フレームを挿入するようにしたが、それを挿入せずに静止画撮影処理前後の動画データを直接つなぎ合わせて1つの動画ファイルを作成するようにしてもよい。
また、上記第1〜第4の実施の形態では、動画撮影処理を停止する直前のフレームデータ又は静止画撮影で得られた代替フレームを動画データの欠落箇所に挿入するようにしたが、動画撮影処理を再開した直後のフレームデータを欠落箇所に挿入するようにしたり、複数のフレームデータを所定の比率で合成して生成したフレームデータを動画データの欠落箇所に挿入するようにしたり、欠落箇所に挿入するフレームデータを段階的に異なる他のフレームデータに変更していくようにしてもよい。
また、上記第1〜第4の実施の形態では、動画撮影処理を再開するタイミングを動画撮影用周期に同期させるために、ダミー期間を設けて再開時期を遅延させるようにしたが、遅延させずに静止画撮影処理を終了した後、直ちに動画撮影処理を開始するようにしてもよい。
また、上記第1〜第4の実施の形態では、動画撮影機能付き電子スチルカメラに本発明を適用したが、静止画撮影機能付きムービーカメラ、カメラ付き携帯電話、カメラ付きPDA、カメラ付きパソコン等でもよく、要は、動画撮影機能と静止画撮影機能を兼ね備えた機器であれば本発明を適用することができる。
その他、本発明は上記実施の形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
さらに、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。