JP2005216753A - 導電性微粒子及び異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子及び異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた導電性微粒子を提供する。また、該導電性微粒子を用いた、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた異方性導電材料を提供する。
【解決手段】球状の基材微粒子の表面にNi層が形成され、更に最外層にAu層が形成されてなる導電性微粒子であって、上記Ni層中にAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)を含有してなる導電性微粒子、好ましくは上記Ni層中の金属(M)は、Ni層を海成分、金属(M)を島成分とする海島構造として存在するものである導電性微粒子、好ましくは上記Ni層は、基材微粒子の粒子直径に対し0.5〜25%の範囲内に収まる平均高さの、最外層のAu層を突出させる凸部を有し、上記凸部に金属(M)を含有してなるものである導電性微粒子、該導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料。
【選択図】図1

Description

本発明は、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料に関する。
導電性微粒子は、バインダー樹脂や粘接着剤等と混合(混練)することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接着したりするために、相対向する基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
上記異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、従来から、金(以下Auとも表す)、銀(以下Agとも表す)、ニッケル(以下Niとも表す)等の金属粒子が一般的に用いられてきたが、金属粒子は、比重が大きく、形状も不定形であるため、バインダー樹脂中や粘接着剤中に不均一な状態で存在(分散)しやすくなり、得られる異方性導電材料の導電性にムラを生じさせる原因になるという問題点がある。
このため、金属粒子の代わりに、粒子直径が均一で、適度な強度を有する樹脂微粒子等の非導電性微粒子の表面に例えば無電解Niメッキを施して、金属メッキ層(導電層)を形成させた導電性微粒子が用いられてきている。ところが、Niは接続抵抗が高く、高温高湿下に長時間さらされると変質し、接続導通性を更に悪化させるという問題点があった。このような問題点を解決するために、球状の芯材粒子表面上に無電解Niメッキを施し、さらにその上層にAuメッキ層を形成させた導電性微粒子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、異方性導電材料として用いられる導電性微粒子の接続抵抗において、更なる低減化が求められてきているのが現状である。
特開平7−118866号公報(第2頁特許請求の範囲等)
上記導電性微粒子の接続抵抗を低減化するため、導電層を全てAuにするとコストが非常に高くなる。また、Auよりも抵抗値の低いAg(銀)やCu(銅)を導電層の最外層にすると酸化による抵抗値の上昇が起こったり、Au層の内層にAu層/Ag層又はAu層/Cu層を連続させた構成ではマイグレーションを起こしたりする問題がある。
本発明の目的は、上述した現状に鑑み、球状の基材微粒子の表面にNi層が形成され、更に最外層にAu層が形成されてなる導電性微粒子であって、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた導電性微粒子を提供することにある。また、該導電性微粒子を用いた、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた異方性導電材料を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、球状の基材微粒子の表面にNi層が形成され、更に最外層にAu層が形成されてなる導電性微粒子であって、上記Ni層中にAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)を含有してなる導電性微粒子を提供する。
また、請求項2記載の発明は、上記Ni層中のAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)は、Ni層を海成分、金属(M)を島成分とする海島構造として存在するものである請求項1記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項3記載の発明は、上記Ni層は、基材微粒子の粒子直径に対し0.5〜25%の範囲内に収まる平均高さの、最外層のAu層を突出させる凸部を有し、上記凸部にAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)を含有してなるものである請求項1又は2記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の導電性微粒子は、球状の基材微粒子の表面にNi層が形成され、更に最外層にAu層が形成されてなるものである。
上記球状の基材微粒子としては、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を有するものであれば無機、有機を問わず特に限定されないが、樹脂からなる樹脂微粒子が好適である。
上記樹脂微粒子としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;アクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等からなるものが挙げられる。これらの樹脂微粒子は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記球状の基材微粒子の平均粒子直径は1〜20μmが好ましい。1μm未満であると、Ni層を形成する際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがあり、20μmを超えると、異方性導電材料として基板電極間等で用いられる範囲を超えてしまうことがある。より好ましい平均粒子直径は1〜10μmである。
本発明の導電性微粒子は、上記基材微粒子の表面にNi層が形成されているものである。上記Ni層の形成には、無電解Niメッキを好適に用いることができる。更に、本発明の導電性微粒子は、最外層にAu層が形成されてなるものである。
最外層にAu層を形成することにより、抵抗値の低減化や表面の安定化を図ることができる。
上記Au層は、無電解メッキ、置換メッキ、電気メッキ、スパッタリング等の公知の方法により形成することができる。
上記Ni層の平均膜厚としては特に限定されないが、導電接続材料として必要な導電性を発揮するためには10nm〜1μmが好ましい。10nm未満であると、基材微粒子上にNi層が形成されていない部分が生じたり、また、抵抗が大きくなったりすることがある。1μmを超えると、Ni層が硬くなり基材微粒子の変形に追従できず破壊が進みやすくなったり、基材微粒子の変形を妨げるため接続電極を破壊したり、接触面積が大きくならなかったりして、接続抵抗値が高くなったり接続不良が発生しやすくなることがある。より好ましくは10〜500nmである。
上記Au層の平均膜厚としては特に限定されないが、1〜100nmが好ましい。1nm未満であると、下地Ni層の酸化を防止することができなくなり、接続抵抗値が高くなったりすることがある。100nmを超えると、置換型メッキの場合下地Ni層を侵食し基材微粒子と下地Ni層との密着を悪くすることがある。より好ましくは1〜50nmである。
本発明の導電性微粒子は、上記Ni層中にAg(銀)、Cu(銅)及びCo(コバルト)から選ばれる少なくとも1種の金属(M)を含有していることが必要である。
上記金属(M)は、抵抗値がNiに比べ低いため、Ni層中に金属(M)を存在させることにより、よりNi層の抵抗値を低減化させようとするものである。また、Niと金属(M)はマイグレーションを起こさないため、Ni層中に安定に存在させることができる。
本発明の導電性微粒子は、上記Ni層中の金属(M)が、Ni層を海成分、金属(M)を島成分とする海島構造として存在するものであることが好ましい。
本発明において、海島構造とは、海成分と島成分が相分離した状態で存在し、海成分の中に島成分が分散状態にあるものをいう。
上記金属(M)の分散状態の分散粒径としては、0.1nm以上であることが好ましい。0.1nm未満であると、金属(M)の存在による抵抗値低減化の効果が得られ難くなることがある。また、基材微粒子の粒子直径に対して25%以内に収まる粒径を超えると、Ni層中に分散させることが困難となることがある。より好ましくは1nm以上である。
本発明の導電性微粒子は、上記Ni層が、基材微粒子の粒子直径に対し0.5〜25%の範囲内に収まる平均高さの、最外層のAu層を突出させる凸部を有し、上記凸部に金属(M)を含有してなるものであることが好ましい。
上記凸部は、導電性微粒子の最外層のAu層を突出させる。すなわち、Ni層の凸部は、導電性微粒子の最外層に凸部として現れる。
上記Ni層が凸部を有していると、本発明の導電性微粒子を異方性導電材料として用いた接続時に、凸部がバインダー樹脂や粘接着剤等を排除しやすく、良好な接続安定性を得られる効果がある。なお、上記凸部に金属(M)を含有すると、より低抵抗化が図れるので好ましい。
上記凸部の平均高さは、基材微粒子の粒子直径に対し0.5〜25%の範囲内の高さに収まることが好ましい。上記凸部の平均高さが、基材微粒子の粒子直径に対し0.5%未満であると、凸部を付与した効果が得られにくく、25%を超えると、凸部が折れやすくなったり電極に深くめり込み破損したりするおそれがある。
本発明における導電性微粒子の各種特性、例えば、Ni層及びAu層の平均膜厚、海島構造、金属(M)の分散粒径、凸部の平均高さ等は、電子顕微鏡による導電性微粒子の断面観察により得ることができる。
上記断面観察を行うための試料の作製法としては、導電性微粒子を熱硬化型の樹脂に埋め込み加熱硬化させ、所定の研磨紙や研磨剤を用いて観察可能な鏡面状態にまで試料を研磨する方法等が挙げられる。
また、測定は、走査電子顕微鏡(SEM)又は透過電子顕微鏡(TEM)により行い、倍率としては、観察しやすい倍率を選べばよいが、例えば、5万倍により行う。
上記導電性微粒子のNi層及びAu層の平均膜厚は、無作為に選んだ10個の粒子について測定し、それを算術平均した膜厚である。なお、個々の導電性微粒子の膜厚にむらがある場合には、その最大膜厚と最小膜厚を測定し、算術平均した値を膜厚とする。
上記金属(M)の分散粒径は、無作為に選んだ50個の島成分である金属(M)の分散粒径を測定し、それを算術平均して分散粒径とする。このとき、金属(M)の分散粒子が球状と見なせない場合には、その長径と短径を測定し、算術平均した値を分散粒径とする。
上記凸部の平均高さは、無作為に選んだ50個のNi層上にある凸部の高さを測定し、それを算術平均して凸部の平均高さとする。このとき、凸部を付与した効果が得られるものとして、基材微粒子の粒子直径に対し0.5%以上の高さのものを凸部として選ぶものとする。
本発明におけるNi層の形成は、例えば、無電解Niメッキ法により形成することができる。上記無電解Niメッキを行う方法としては、例えば、次亜りん酸ナトリウムを還元剤として構成される無電解Niメッキ液を所定の方法にしたがって建浴、加温したところに、触媒付与された基材微粒子を浸漬し、Ni2++H2PO2 -+H2O→Ni+H2PO3 -+2H+ からなる還元反応でNi層を析出させる方法等が挙げられる。
上記触媒付与を行う方法としては、例えば、樹脂からなる基材微粒子に、アルカリ脱脂、酸中和、SnCl2 溶液におけるセンシタイジング、PdCl2 溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理工程を行う方法等が挙げられる。なお、センシタイジングとは、絶縁物質の表面にSn2+イオンを吸着させる工程であり、アクチベイチングとは、Sn2++Pd2+→Sn4++Pd0 なる反応を絶縁物質表面に起こしてPdを無電解メッキの触媒核とする工程である。
また、上記Ni層に金属(M)を含有させる方法としては、例えば、無電解Niメッキ液中に金属(M)を分散添加し金属(M)が懸濁状態で含有している無電解Niメッキ浴に、触媒付与された基材微粒子を浸漬して無電解メッキを行う方法;無電解Niメッキ液中に金属(M)イオンを添加した無電解Niメッキ浴に、触媒付与された基材微粒子を浸漬して無電解メッキを行う方法等が挙げられる。
上記Ni層に凸部を形成する方法としては、例えば、上述の無電解Niメッキ液中に金属(M)を分散添加し金属(M)が懸濁状態で含有している無電解Niメッキ浴に、触媒付与された基材微粒子を浸漬して無電解メッキを行う方法が挙げられる。このとき金属(M)は同時にNi層に取り込まれ共析状態となり凸部を有したNi層を得ることができる。
また、その他の上記Ni層に凸部を形成する方法としては、例えば、基材微粒子上へのNi皮膜の形成とメッキ浴の自己分解とを同時に起こして、この自己分解物を凸部の核とし、次いで、構成成分が少なくとも2液に分離した無電解メッキ液により無電解メッキを行うことにより、凸部の成長とNi皮膜の成長とを同時に行う方法;基材微粒子表面にPdを形成する工程において、Pdを不均一に付着させPdの多い部分でメッキ層を成長させて凸部を設ける方法;基材微粒子表面にハイブリダイゼーション等の各種方法により凸部を設ける方法等が挙げられる。
次に、本発明の異方性導電材料は、上述した本発明の導電性微粒子を用いて作製されている。
上記異方性導電材料としては、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられるが、これらの異方性導電材料のみに限定されるものではなく、導電性微粒子を用いて作製されるものであれば如何なる異方性導電材料であってもよい。
本発明の異方性導電材料の作製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、絶縁性のバインダー樹脂中や絶縁性の粘接着剤中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性のバインダー樹脂中や絶縁性の粘接着剤中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して導電性組成物を作製した後、この導電性組成物を必要に応じて有機溶媒中に均一に溶解(分散)させるか、または、加熱溶融させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、作製しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の作製方法をとればよい。また、絶縁性のバインダー樹脂や絶縁性の粘接着剤と、本発明の導電性微粒子とを、混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
上記絶縁性のバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの絶縁性のバインダー樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型等のいずれの硬化形態であってもよい。
上記絶縁性の粘接着剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記絶縁性のバインダー樹脂を主成分としてなる粘接着剤や、公知の各種粘接着剤等が挙げられる。これらの絶縁性の粘接着剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記絶縁性のバインダー樹脂及び絶縁性の粘接着剤は、それぞれ単独で用いられてもよいし、両者が併用されてもよい。
本発明の異方性導電材料には、絶縁性のバインダー樹脂及び/又は絶縁性の粘接着剤、並びに、本発明の導電性微粒子に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤の1種又は2種以上が併用されてもよい。
本発明は、上述の構成よりなるので、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた導電性微粒子を得ることができる。また、該導電性微粒子を用いた、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた異方性導電材料を得ることが可能となった。
以下、本発明の導電性微粒子について図面を参照して説明する。
図1に示した導電性微粒子は、基材微粒子1の表面に、Ni層2が形成され、更に最外層にAu層3が形成されている。また、Ni層2中には、Ag、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)4が含有されている。
また、Ni層2中の、Ag、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)4は、Ni層2を海成分、金属(M)4を島成分とする海島構造となっている。
また、図2はNi層が凸部を有した導電性微粒子の断面の一部を拡大した模式図である。図2に示した導電性微粒子は、基材微粒子5の表面に、Ni層6が形成され、更に最外層にAu層7が形成されている。また、Ni層6中には、金属(M)8が含有され、Ni層6を海成分、金属(M)8を島成分とする海島構造となっている。更に、Ni層6には最外層のAu層7を突出させる凸部があり、凸部に金属(M)8を含有している状態が示されている。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(Ni層が凸部を有し凸部にCuを含有する導電性微粒子の作製)
平均粒子直径5μmのテトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂からなる基材微粒子に、アルカリ脱脂、酸中和、SnCl2 溶液におけるセンシタイジング、PdCl2 溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理工程を行った。
無電解メッキ前処理工程を施した基材微粒子を、所定の方法にしたがって建浴、加温されたCu微粉末を分散した無電解Niメッキ浴に浸漬して無電解Niメッキを行った。無電解Niメッキ浴としては奥野製薬工業社製「トップニコロンMX」を使用し、Cu微粉末としては粒径40nmの微粒子を使用した。
その後、更に、置換メッキ法により表面にAuメッキを施し、導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子のNiメッキ膜厚は80nmであり、Auメッキの膜厚は40nmであった。
日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、Ni層が凸部を有し、Ni層中にCu(金属(M))を含有していた。また、Cuは、Ni層を海成分、Cuを島成分とする海島構造となっており、Cuの分散粒径は40nmであることが確認された。また、Ni層の凸部の平均高さは200nmであり、基材微粒子の粒子直径に対し4%であった。
(実施例2)
(Ni層が平滑でCuを含有する導電性微粒子の作製)
実施例1と同様にして無電解メッキ前処理工程を行った。
無電解メッキ前処理工程を施した基材微粒子を、所定の方法にしたがって建浴、加温されたCuイオンを添加した無電解Niメッキ浴に浸漬して無電解Niメッキを行った。無電解Niメッキ浴としては奥野製薬工業社製「トップニコロンMX」を使用し、CuイオンとしてはCu227・3H2Oを使用した。
その後、更に、置換メッキ法により表面にAuメッキを施し、導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子のNiメッキ膜厚は80nmであり、Auメッキの膜厚は40nmであった。
日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、Ni層が平滑で、Ni層中にCu(金属(M))を含有していた。また、Cuは、Ni層を海成分、Cuを島成分とする海島構造となっており、Cuの状態は不定形であり、大きさも不均一に存在していた。
(比較例1)
実施例1と同様にして無電解メッキ前処理工程を行った。
無電解メッキ前処理工程を施した基材微粒子を、所定の方法にしたがって建浴、加温された無電解Niメッキ浴に浸漬して無電解Niメッキを行った。無電解Niメッキ浴としては奥野製薬工業社製「トップニコロンMX」を使用した。
その後、更に、置換メッキ法により表面にAuメッキを施し、導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子のNiメッキ膜厚は80nmであり、Auメッキの膜厚は40nmであった。
日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、Ni層が平滑にメッキされていた。
(異方性導電材料(異方性導電フィルム)の作製)
バインダー樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:「エピコート828」)100重量部及びトリスジメチルアミノエチルフェノール3重量部、トルエン100重量部を、遊星式攪拌機を用い、充分に分散混合させ、離型フィルム上に乾燥後の厚さが10μmとなるように一定の厚さで塗布し、トルエンを蒸発させ、導電性微粒子を含有しない接着性フィルムを得た。
また、バインダー樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:「エピコート828」)100重量部及びトリスジメチルアミノエチルフェノール3重量部、トルエン100重量部に実施例1、実施例2又は比較例1で得られた導電性微粒子を添加し、遊星式攪拌機を用い、充分に分散混合させ、バインダー樹脂分散体を得た後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように一定の厚さで塗布し、トルエンを蒸発させ、導電性微粒子を含有する接着性フィルムを得た。なお、導電性微粒子の添加量は、異方性導電フィルム中の含有量が20万個/cm2 となるように設定した。
得られた導電性微粒子を含有する接着性フィルムに導電性微粒子を含有しない接着性フィルムを常温でラミネートすることにより、2層構造を有する厚さ17μmの異方性導電フィルムを得た。
(接続抵抗値の測定)
得られた異方性導電フィルムを用い、200×200μmの接合配線パターンを有するフレキシブルプリント回路板間に挟み、熱圧着した状態で接続抵抗値を測定した。
これらの結果を表1に示した。
Figure 2005216753
表1より、Ni層中に金属(M)を含有してなるものは、接続抵抗値が低いことがわかる。
本発明によれば、接続抵抗値が低く導電信頼性に優れた導電性微粒子、及び異方性導電材料を提供できる。
本発明の導電性微粒子における一つの実施例で、導電性微粒子の断面の模式図である。 本発明の導電性微粒子における他の実施例で、Ni層が凸部を有した導電性微粒子の断面の一部を拡大した模式図である。
符号の説明
1 基材微粒子
2 Ni層
3 Au層
4 Ag、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)
5 基材微粒子
6 Ni層
7 Au層
8 Ag、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)

Claims (4)

  1. 球状の基材微粒子の表面にNi層が形成され、更に最外層にAu層が形成されてなる導電性微粒子であって、上記Ni層中にAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)を含有してなることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 上記Ni層中のAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)は、Ni層を海成分、金属(M)を島成分とする海島構造として存在するものであることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 上記Ni層は、基材微粒子の粒子直径に対し0.5〜25%の範囲内に収まる平均高さの、最外層のAu層を突出させる凸部を有し、上記凸部にAg、Cu及びCoから選ばれる少なくとも1種の金属(M)を含有してなるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性微粒子を用いてなることを特徴とする異方性導電材料。
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