JP2005215600A - 画像形成装置 - Google Patents

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聡 西田
Shigetaka Kurosu
重隆 黒須
Kazuteru Ishizuka
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Abstract

【課題】 像担持体、中間転写体または記録材搬送ベルトの表面の汚れにより白スジなどの発生を抑止し、良好な可視画像が得られる画像形成装置の提供。
【解決手段】 像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写ローラを有する転写手段とを具え、転写ローラは、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有する。また、像担持体上に形成したトナー像を中間転写体に転写する1次転写ローラを有する1次転写手段と、中間転写体上のトナー像を記録材に転写する2次転写手段とを具え、1次転写ローラは、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有する。さらに、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、無端状の記録材搬送ベルトにより搬送された記録材にトナー像を転写する転写ローラを有する転写手段とを具え、転写ローラは、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真方式による画像形成装置に関する。
例えば、複写機、プリンタなどにおいて用いられる電子写真方式による画像形成方法においては、通常、回転されるドラム状の感光体よりなる像担持体の表面に形成されたトナー像を、直接に、あるいは中間転写体を介して記録材に転写させ、当該記録材上において定着させることにより、目的とする可視画像が形成される。
トナー像を転写するための転写手段としては、像担持体や中間転写体に押圧された状態で設けられた転写ローラと、この転写ローラに接続された、例えば定電流電源よりなる転写電流供給装置とにより構成されたものが用いられており、転写工程においては、転写電流供給装置より供給される適宜の大きさの転写電流を転写ローラに供給して中間転写体または記録材にトナー像を転写する、いわゆる接触転写方式が用いられている。
転写されるトナー像を形成するためのトナーは、通常、樹脂粒子、顔料およびワックスなどの離型剤よりなる母体、および外添剤を混合したものからなり、外添剤はシリカやチタニアなどの帯電付与を行う研磨性微粒子や滑剤からなるものであるが、上記のような画像形成装置においては、トナーを構成するワックスや滑剤などの成分の一部、さらに潤滑剤塗布手段を有する画像形成装置においては当該潤滑剤の成分の一部が像担持体の表面に付着してしまい、この付着物がクリーニング装置を構成するゴムブレードによって十分に除去されずに、このゴムブレードが移動することにより引き伸ばされて像担持体の表面において周方向にスジ状に伸びた状態で薄い膜(フィルミング層)が形成されてしまう、いわゆるフィルミング現象が発生することがある。
フィルミング現象が発生すると、転写工程において供給される電荷は、像担持体の表面におけるフィルミング層が形成された領域以外の領域に流れやすいために、転写工程においてフィルミング層が形成された領域上に形成されたトナー像が記録材に転写されにくくなり、その結果、形成される可視画像において当該領域に対応した個所において白スジとして表れてしまう。
また、記録材搬送ベルトを用いる方式の画像形成装置においては、記録材として用いられる紙に由来する紙粉や糊料などの汚れが当該記録材搬送ベルトの外周面に付着したり、また、記録材搬送ベルトの内周面においては、画像形成装置内部のホコリなどの汚れが経時的に付着したりするが、転写工程において供給される電荷は、記録材搬送ベルトにおけるこのような汚れが付着した領域以外の領域に流れやすいために、転写工程において汚れが付着した領域に形成されたトナー像が記録材に転写されにくくなり、このような転写されにくい領域が、形成される可視画像において白スジとして表れてしまう。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、像担持体の表面の汚れによって白スジなどの画像欠陥が発生することを抑止し、良好な可視画像を得ることができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、中間転写体の外周面または内周面の汚れによって白スジなどの画像欠陥が発生することを抑止し、良好な可視画像を得ることができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の更に他の目的は、記録材搬送ベルトの外周面または内周面の汚れによって白スジなどの画像欠陥が発生することを抑止し、良好な可視画像を得ることができる画像形成装置を提供することにある。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段とを具えてなり、
転写手段の転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該転写ローラの表面における像担持体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、無端状の中間転写体を介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写体に転写する1次転写ローラおよびこの1次転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する1次転写手段と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録材に転写する2次転写手段とを具えてなり、
1次転写手段の1次転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、1次転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該1次転写ローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体上に形成されたトナー像を無端状の中間転写体に転写する1次転写手段と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録材に転写する2次転写ローラ、中間転写体を介して2次転写ローラに押圧されるよう設けられたバックアップローラおよび2次転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する2次転写手段とを具えてなり、
2次転写手段のバックアップローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、バックアップローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該バックアップローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体上に形成されたトナー像を無端状の中間転写体に転写する1次転写手段と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録材に転写する2次転写ローラ、中間転写体を介して2次転写ローラに押圧されるよう設けられたバックアップローラおよび2次転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する2次転写手段とを具えてなり、
2次転写手段の2次転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、2次転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該2次転写ローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に接触するよう設けられた、記録材を搬送する無端状の記録材搬送ベルトと、この記録材搬送ベルトを介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段とを具えてなり、
転写手段の転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該押圧ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に接触するよう設けられた、記録材を搬送する無端状の記録材搬送ベルトと、この記録材搬送ベルトを介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段と、記録材搬送ベルトを駆動する駆動ローラおよび記録材搬送ベルトを介して駆動ローラに押圧されるよう設けられた押圧ローラを有する駆動機構とを具えてなり、
駆動ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、駆動ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該駆動ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に接触するよう設けられた、記録材を搬送する無端状の記録材搬送ベルトと、この記録材搬送ベルトを介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段と、記録材搬送ベルトを駆動する駆動ローラおよび記録材搬送ベルトを介して駆動ローラに押圧されるよう設けられた押圧ローラを有する駆動機構とを具えてなり、
押圧ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする。
この画像形成装置においては、押圧ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該押圧ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている構成とすることができる。
上記の画像形成装置においては、像担持体の表面に潤滑剤を塗布するブラシローラを有する潤滑剤塗布手段を具えてなる構成とすることができる。
また、上記の画像形成装置に用いられるトナーにはワックスが含有されていることが好ましい。
本発明の画像形成装置によれば、像担持体上のトナー像を転写するための転写手段の転写ローラが、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有するものであるので、転写ローラが像担持体に押圧されることにより当該像担持体の表面が研磨性微粒子の作用によって研磨され、これにより像担持体の表面におけるフィルミング層の形成が抑止されて像担持体の表面が平滑な状態に維持され、転写工程において像担持体の表面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を中間転写体または記録材に確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、中間転写体の内周面に接触して設けられた、1次転写手段の1次転写ローラあるいは2次転写手段のバックアップローラが、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有するものであるので、例えば中間転写体の内周面に汚れが付着しても、1次転写ローラあるいはバックアップローラが中間転写体に押圧されることにより当該中間転写体の内周面が研磨性微粒子の作用によって研磨され、転写工程において中間転写体の外周面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材に確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、中間転写体の外周面に接触して設けられた、2次転写手段の2次転写ローラが、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有するものであるので、2次転写ローラが中間転写体に押圧されることにより当該中間転写体の外周面が研磨性微粒子の作用によって研磨され、これにより中間転写体の外周面におけるフィルミング層の形成が抑止されて中間転写体の外周面が平滑な状態に維持され、転写工程において中間転写体の外周面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材に確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、記録材搬送ベルトの内周面に接触して設けられた転写ローラあるいは駆動ローラが、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有するものであるので、例えば記録材搬送ベルトの内周面に汚れが付着しても、転写ローラあるいは駆動ローラが記録材搬送ベルトに押圧されることにより当該記録材搬送ベルトの内周面が研磨性微粒子の作用によって研磨され、転写工程において像担持体の表面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材に確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
さらに、本発明の画像形成装置によれば、記録材搬送ベルトの外周面に接触して設けられた押圧ローラが、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有するものであるので、例えば記録材搬送ベルトの外周面に汚れが付着しても、押圧ローラが記録材搬送ベルトに押圧されることにより当該記録材搬送ベルトの外周面が研磨性微粒子の作用によって研磨され、転写工程において像担持体の表面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材に確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。
この画像形成装置は、回転される像担持体10と、各々、この像担持体10の回転方向に対してこの順に並ぶよう像担持体10の外周面に沿って配設された、像担持体10の表面を帯電させる帯電装置11、像担持体10の表面を露光することにより静電潜像を形成する露光装置12、トナーを含む現像剤を用いて静電潜像を顕在化させることによりトナー像を形成する現像器13、像担持体10のトナー像を転写領域において記録材P上に転写する転写手段14、像担持体10に密着した状態にある記録材Pを分離させる分離装置15、および転写領域を通過した像担持体10上に残留する未転写トナーを除去するゴムブレード201よりなるクリーニング装置20とを具えている。16は、転写領域より搬送される記録材P上の未定着トナー像を定着させて画像を形成する定着装置であり、30は、像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段である。
像担持体10は、ドラム状の金属基体と、この金属基体の外周面に形成された有機光導電性化合物よりなる感光層とにより構成されており、図1において紙面に対して垂直な方向に伸びる状態で配設されている。感光層を構成する樹脂としては、例えばポリカーボネートなどを例示することができる。
帯電装置11は、例えば制御グリッドと帯電極とを有するスコロトロン帯電器よりなり、露光装置12は、例えばレーザ照射装置よりなる。
現像器13は、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ131および像担持体10とこの現像スリーブ131との間にバイアス電圧を印加する電圧印加装置(図示せず)が設けられてなるものである。
転写手段14は、像担持体10の表面に押圧された状態で転写ニップ部Nを形成するよう配設された転写ローラ141と、この転写ローラ141に接続された、例えば定電流電源よりなる転写電流供給装置142とにより構成されており、適正な大きさに制御された転写電流を転写電流供給装置142によって転写ローラ141に供給して転写電界を形成させることにより像担持体10上のトナー像を転写材Pに転写する、いわゆる接触転写方式のものである。
転写ローラ141は、例えばステンレスなどの導電性芯金の周面に、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散されてなる、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるソリッド状態または発泡スポンジ状態の半導電性ゴムなどの弾性体よりなる最外層が形成されて構成されている。このような最外層の厚みは、例えば5〜20μmの範囲である。
転写ローラ141は、その実抵抗値が1×105 〜1×1010Ωcmであるものであることが好ましく、また、転写ローラ141の像担持体10に対する押圧力は、例えば6〜10Nであることが好ましい。
転写電流供給装置142により転写ローラ141に供給される転写電流は、トナーの帯電極性とは逆極性のものであり、像担持体10の感光層の厚さや転写ローラ141の実抵抗値の大きさによっても異なるが、その値は1〜200μAであることが好ましい。
そして、本発明においては、転写手段14の転写ローラ141における最外層は、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる構成とされている。
<研磨性微粒子>
研磨性微粒子としては、酸化セリウム、シリカ、チタニア、チタン酸ストロンチウムおよびアルミナからなる無機酸化物群から選ばれる1つの無機酸化物により構成される微粒子、または、前記無機酸化物群から選ばれる2以上の無機酸化物を複合して構成される複合微粒子を好ましく用いることができる。
研磨性微粒子は、疎水化処理が行われているものであってもよい。疎水化処理剤としては、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤などのいわゆるカップリング剤やシリコーンオイルなどが使用されることが好ましく、さらに、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩を使用することもできる。
上記チタンカップリング剤としては、例えば、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどがある。さらに、シランカップリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランなどが挙げられる。
上記高級脂肪酸金属塩としては、例えば、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸と、亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウムなどの金属との塩が挙げられる。
上記シリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルなどを挙げることができる。
これらの疎水化処理剤として用いられる化合物は、無機微粒子に対して1〜10重量%添加することが好ましく、より好ましくは、3〜7重量%である。また、これらの材料は組み合わせて使用することもできる。
複合微粒子は、核となる無機微粒子(以下、「母無機微粒子」という。)の表面に、この母無機微粒子の種類と別種の無機微粒子(以下、「子無機微粒子」という。)が固着処理されたものである。
複合微粒子は、上記母無機微粒子に対して子無機微粒子を添加混合し、次いで、子無機微粒子が静電的に完全に母無機微粒子に付着している混合状態を形成した後、機械的エネルギーを付与して母無機微粒子の表面に子無機微粒子を固着させて製造される。
ここで、「固着」とは、固着率が25%以上の状態を示し、「固着率」とは、子無機微粒子の母無機微粒子に対する固着の状態、すなわち埋め込みの状態についての指標であって、具体的には下記式(1)により算出されるものである。
式(1):固着率={1−[Sh/〔(1−x)・Sa+x・Sb〕]}×100
上記式(1)において、Saは、母無機微粒子の比表面積、Sbは、子無機微粒子の比表面積、Shは、母無機微粒子の表面に子無機微粒子を固着した後の複合微粒子の比表面積、xは、全体を100質量%としたときの、添加された子無機微粒子の割合である。
この固着率は25%〜100%であることが好ましく、特に40%〜80%であることが好ましい。固着率が25%未満であると、母無機微粒子に対する子無機微粒子の固着(埋め込み)の程度が低いため、長期間にわたって繰り返し使用すると、表面に存在する子無機微粒子の遊離が発生し、この遊離した子無機微粒子により像担持体10、あるいは後述する中間転写体17の表面が過度に傷つけられるおそれがある。
固着率は、固着処理を行う装置においてその条件を種々に制御することによって調整することができる。
複合微粒子を構成する子無機微粒子は、母無機微粒子に対して、母無機微粒子および子無機微粒子のそれぞれの粒径に応じて、母無機微粒子の表面を十分に覆うだけの量を添加すればよい。
表面に静電気的に付着した子無機微粒子を母無機微粒子に対して固着させるための、機械的エネルギーの付与装置としては、「ハイブリダイザー」(奈良機械製作所製)、「自由ミル」(奈良機械製作所製)、「オングミル」(ホソカワミクロン社製)、「クリプトロン」(川崎重工社製)などを使用することができる。
以上説明したような研磨性微粒子の帯電量は、絶対値で1〜40μC/gが好ましい。複合微粒子における帯電量の制御は、表面に固着する子無機微粒子の帯電性を制御すること、および母無機微粒子の帯電性を制御することによって行うことができる。
研磨性微粒子の一次平均粒子径は、10〜1500nmであることが好ましく、特に好ましくは10〜1000nmである。一次平均粒子径は、例えば、透過型電子顕微鏡観察(TEM)により100,000倍に拡大した研磨性微粒子像を、100個無作為にサンプリングして画像解析によってその粒径を測定し、平均値を求めることにより測定することができる。
研磨性微粒子の一次平均粒子径が10nm未満であると研磨性が不十分となるおそれがあり、また、1500nmを超えると、中間転写体17の表面を過度に傷つけるおそれがある。
研磨性微粒子の形状係数(SF)は、1.00〜2.00であることが好ましく、特に好ましくは、1.20〜1.70である。形状係数(SF)は、例えば、透過型電子顕微鏡観察(TEM)により100,000倍に拡大した研磨性微粒子像を100個無作為にサンプリングして画像解析装置「Luzex3」(ニコレ社製)によって研磨性微粒子像の解析を行い、下記式(2)より算出される。
式(2):形状係数(SF)={(最大径)2 /投影面積}×(π/4)
式(2)中、最大径とは、研磨性微粒子の平面への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、研磨性微粒子の平面への投影像の面積をいう。対象である微粒子が複合微粒子である場合にも、複合微粒子を1個の微粒子としてみなして算出する。
以上の研磨性微粒子の含有割合は、例えば最外層の全体に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%である。
研磨性微粒子の含有割合が0.1質量%未満である場合には、転写ローラ141が像担持体10の表面を十分に研磨することができないおそれがある。一方、研磨性微粒子の含有割合が10質量%を超える場合には、像担持体10の表面が過度に磨耗されるおそれがある。
この例の画像形成装置においては、転写ローラ141の表面に付着した付着物を除去するための、例えばポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材19よりなる付着物除去機構が、この転写ローラ141の表面における像担持体10との当接位置よりも下流側において、当該転写ローラ141の表面に接触するよう設けられている。
分離装置15は、像担持体10に密着した状態にある記録材Pの電荷を除去することによりこの記録材Pを像担持体10から分離させるものであり、例えばコロトロン帯電器よりなるものが用いられる。
定着装置16は、例えば、内部に加熱源を備えた加熱ローラ161と、この加熱ローラ161に定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラ162とにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものである。
クリーニング装置20のゴムブレード201は、例えば、ポリウレタンゴムなどの弾性体よりなり、その基端部分が支持部材(図示せず)によって支持されると共に、先端部分が像担持体10の表面に当接されるよう設けられており、ゴムブレード201の基端側から伸びる方向は、当接箇所における像担持体10の回転による移動方向と反対方向である、いわゆるカウンター方向とされている。
このゴムブレード201は、これを構成する弾性体のJIS A硬度が65〜80°であることが好ましく、また、25℃で測定された反発弾性係数が50%以上であることが好ましい。また、ゴムブレード201の像担持体10に対する押圧力は好ましくは0.98〜294mN/cmであり、さらに、ゴムブレード201の像担持体10に対する実効当接角は7〜20°に設定されることが好ましい。
潤滑剤塗布手段30は、図2に示すように、紙面に対して垂直な方向に細長く伸びた直方体形状を有する固形状の潤滑剤により構成された潤滑剤ストック32と、掻取領域30aにおいて潤滑剤ストック32の表面と当接し、塗布領域30bにおいて像担持体10の表面と当接し、潤滑剤ストック32の表面を摺擦することにより掻き取った潤滑剤を像担持体10の表面に塗布するよう回転駆動されるブラシローラ31と、潤滑剤ストック32をブラシローラ31に対して押圧するよう支持するスプリングからなる押圧装置33とから構成されている。
<トナー>
以上の画像形成装置において用いられるトナーは、重量平均粒径が3〜8μmの範囲のものである。重量平均粒径が3〜8μmの範囲であるトナーを用いることにより、定着装置16における定着工程において、記録材Pに対する付着性の過度なトナーや付着力の弱いトナーなどの存在を減らすことができ、安定した現像性を長期間にわたって得ることができると共に、高い転写効率が得られてハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの微細画の画質が向上した可視画像が形成される。
また、トナーの形状係数は、1.2〜1.5であることが好ましい。本発明でいうトナーの形状係数は、前述の研磨性微粒子における形状係数(SF)と、顕微鏡倍率を10,000倍に変えたほかは同一の方法により求めることができる。
形状係数が1.2より小さいトナーは、粒子が真球に近すぎるものであるため、クリーニング性が劣ったものとなり、一方、形状係数が1.5より大きいトナーは、粒子の凹凸が大きくなり、機械内での圧力により破壊されやすく、また現像器13においてトナー粒子が一様に帯電されないため、良好な可視画像を形成することができない。
以上のような、その形状が特定の条件を満たす小径の球形のトナーを含有する現像剤を用いることにより、ハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの微細画の画質が向上した画質の可視画像を形成することができる。
以上説明したようなトナーは、重合性単量体を水系媒体中で重合させて得られるものであり、例えば懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合体粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤などを添加して会合する方法で製造することができる。また、単量体とトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液とを混合して会合させる方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などにより製造することもできる。ここで、「会合」とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することを示す。また本発明でいうところの水系媒体とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
トナーは、少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤などを含有することもでき、離型剤として、例えばワックスを挙げることができる。
ここに、ワックスとしては、種々の公知のもので、かつ水中に分散することができるものを例示することができる。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ワックス、これらオレフィン系ワックスの変性物、カルナウバワックスやライスワックスなどの天然ワックス、脂肪酸ビスアミドなどのアミド系ワックスなどを挙げることができる。
トナー粒子中におけるワックスの含有割合は、通常1〜30質量%とされ、好ましくは2〜20質量%、更に好ましくは3〜15質量%とされる。
以上説明したようなトナーは、一成分現像剤として用いても、二成分現像剤として用いてもよい。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いる場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来より好適に利用されている材料を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径が15〜100μmのものであることが好ましく、より好ましくは25〜80μmのものである。 キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
以上の画像形成装置においては、次のようにして画像形成動作が行われる。
すなわち、像担持体10が回転駆動されると、像担持体10が帯電装置11によって所定の極性(例えば負極性)に帯電され、次いで、露光装置12によって露光されて照射個所(露光領域)の電位が低下されることにより静電潜像が像担持体10上に形成され、現像器13によって像担持体10の表面電位と同じ極性(例えば負極性)に帯電されたトナーが像担持体10の静電潜像に付着して反転現像が行われ、これにより、トナー像が形成される。
次いで、転写手段14により像担持体10上のトナー像が記録材Pに転写された後、分離装置15により像担持体10と密着した状態にある記録材Pが分離され、その後、定着装置16によって定着処理が行われる。
一方、転写領域を通過して像担持体10上に残留する未転写トナーがクリーニング装置20によって除去されるが、ゴムブレード201によるクリーニングが行われるに際して、潤滑剤塗布手段30によって、潤滑剤が像担持体10の表面に塗布されると共に像担持体10上の未転写トナーの一部が、潤滑剤塗布手段30のブラシローラ31により掻き取られて除去され、実質上、未転写トナーの他の全部がゴムブレード201によって除去される。
而して、上記の構成を有する画像形成装置によれば、研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有する転写ローラ141が像担持体10に押圧されることにより当該像担持体10の表面が研磨され、この転写ローラ141により研磨され当該転写ローラ141の表面に付着した像担持体10の表面の汚れなどの付着物がスクレーパ部材19によって除去される。
このような画像形成装置によれば、例えば潤滑剤を構成する成分の一部やトナーを構成する成分の一部が像担持体10の表面に付着したとしても、この付着物は転写ローラ141の研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、フィルミング層の形成が抑止されて像担持体10の表面が平滑な状態に維持され、転写工程において像担持体10の表面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材Pに確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、転写ローラ141に接触してスクレーパ部材19よりなる付着物除去機構が設けられていることにより、繰り返し使用に伴って転写ローラ141の表面に付着した付着物によって当該転写ローラ141の研磨作用の程度が低下することや、転写ローラ141の表面に付着した付着物が像担持体10に再び付着することが抑止される。
本実施の形態における画像形成装置には様々の変更を加えることができる。
例えば、潤滑剤塗布手段により像担持体の表面に塗布される潤滑剤は、転写ローラの最外層に含有されてなる研磨性微粒子と同様の構成を有する研磨性微粒子が含有されているものであってもよい。
<第2の実施の形態>
図3は、本発明を適用したカラー画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。
この画像形成装置は、複数の像担持体上に形成される互いに異なる色のトナー像を共通の中間転写体に順次に転写することにより当該中間転写体の外周面において各色のトナー像を重ね合わせて形成されたカラートナー像を記録材に転写することにより記録材上にカラートナー像を形成する、いわゆる中間転写方式のものである。
この画像形成装置について詳細に説明する。
この画像形成装置は、無端状のベルトからなり図3において矢印方向に循環移動される中間転写体17を具えており、この中間転写体17の外周面領域に設けられたトナー像形成ユニット配置領域には、中間転写体17の移動方向に沿って、各々、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像を形成する4つのトナー像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kが互いに離間して並ぶよう設けられている。中間転写体17は、各々のトナー像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kにおける1次転写手段14Y、14M、14C、14Kによって像担持体10Y、10M、10C、10Kの各々に対接されながら循環移動されるよう、複数の支持ローラに張架された状態とされている。
イエロートナー像に係るトナー像形成ユニット21Yにおいては、回転されるドラム状の感光体よりなる像担持体10Yを具え、この像担持体10Yの外周面領域において、各々、像担持体10Yの回転方向に沿って、帯電装置11Y、露光装置12Yおよびイエロートナーに係る現像剤により現像を行う現像器13Yがこの順に並ぶよう配設されており、像担持体10Yの回転方向における現像器13Yより下流の位置に具えられた1次転写手段14Yの下流の位置には、像担持体10Yの表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段30Yおよび像担持体10Y上に残留する未転写トナーを除去するゴムブレードよりなるクリーニング装置20Yが設けられている。
像担持体10Y、帯電装置11Y、露光装置12Y、現像器13Y、潤滑剤塗布手段30Yおよびクリーニング装置20Yは、それぞれ第1の実施の形態におけるものと同様の構成を有するものとされる。
1次転写手段14Yは、中間転写体17を介して像担持体10Yの表面に押圧された状態で1次転写領域を形成するよう配設された1次転写ローラ141Yと、この1次転写ローラ141Yに接続された、定電流電源よりなる転写電流供給装置(図示せず)とにより構成されており、転写電流供給装置によって1次転写ローラ141Yに電流を供給して1次転写領域に転写電界を形成させることにより、像担持体10Y上のイエロートナー像を、中間転写体17に転写する、いわゆる接触転写方式のものである。
本発明でいうところの中間転写体の「外周面」とは、トナー像形成ユニットにおける像担持体が接触する一方の面を示し、他方の面を「内周面」という。
すなわち、像担持体10Yは中間転写体17の外周面に接触して設けられ、1次転写ローラ141Yは、中間転写体17の内周面に接触して設けられている。
1次転写ローラ141Yは、例えばステンレスなどの導電性芯金の周面に、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散されてなる、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるソリッド状態または発泡スポンジ状態の半導電性ゴムなどの弾性体よりなる最外層が形成されて構成されている。このような最外層の厚みは、例えば5〜20μmの範囲である。
この1次転写ローラ141Yは、その実抵抗値が1×105 〜1×1010Ωcmであるものであることが好ましく、また、1次転写ローラ141Yの像担持体10に対する押圧力は、例えば0.98〜7.84Nであることが好ましい。
転写電流供給装置により1次転写ローラ141Yに供給される転写電流は、トナーの帯電極性とは逆極性のものであり、像担持体10の感光層の厚さや1次転写ローラ141Yの実抵抗値の大きさによっても異なるが、その値は1〜200μAであることが好ましい。
他のトナー像形成ユニット21M、21C、21Kの各々についても、現像剤がイエロートナーの代わりにそれぞれマゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを含むものである他は、イエロートナー像に係るトナー像形成ユニット21Yと同様の構成とされている。
中間転写体17としては、例えば表面抵抗率が1×109 〜1×1012Ω/□の半導電性の樹脂ベルトからなるものが好ましく用いられ、具体的には、例えばポリカーボネート、ポリイミド、ポリアセドイミド、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などの樹脂材料や、エチレン−プロピレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散されてなるもの、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるものが用いられる。表面抵抗率は、抵抗測定器「ハイレスターIP」(油化電子製)を用い、常温常湿(温度20±1℃、湿度50±2%)環境下において、電圧100Vを10秒間印加することにより計測した値である。
中間転写体17の移動方向におけるトナー像形成ユニット21Kより下流側の位置には2次転写手段14Sが設けられており、この2次転写手段14Sは、中間転写体17の外周面に接触して設けられて当該中間転写体17との間に2次転写領域を形成する2次転写ローラ141Sと、中間転写体17を介して2次転写ローラ141Sを押圧するよう当該中間転写体17の内周面に接触して設けられたバックアップローラ142Sと、2次転写ローラ141Sに接続された、定電流電源よりなる転写電流供給装置(図示せず)とによって構成されており、転写電流供給装置によって2次転写ローラ141Sに電流を供給して2次転写領域に転写電界を形成させることにより、中間転写体17上のカラートナー像を、記録材Pに転写する、いわゆる接触転写方式のものである。
2次転写ローラ141Sは、例えばステンレスなどの導電性芯金の周面に、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散されてなる、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるソリッド状態または発泡スポンジ状態の半導電性ゴムなどの弾性体よりなる最外層が形成されて構成されている。このような最外層の厚みは、例えば5〜30μmの範囲である。
2次転写ローラ141Sは、その実抵抗値が1×105 〜1×1010Ωcmであるものであることが好ましく、また、2次転写ローラ141Sの中間転写体17に対する押圧力は、例えば4.9〜98Nであることが好ましい。
バックアップローラ142Sは、例えば、ステンレスなどの導電性芯金の周面に、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどのゴム材料などの弾性体よりなる最外層が形成されてなるものである。このような最外層の厚みは、例えば、5〜30μmの範囲である。
転写電流供給装置により2次転写ローラ141Sに供給される転写電流は、トナーの帯電極性とは逆極性のものであり、中間転写体17の厚さや2次転写ローラ141Sの実抵抗値の大きさによっても異なるが、その値は1〜200μAであることが好ましい。
また、中間転写体17の移動方向における2次転写手段14Sより下流側の位置には、、中間転写体17の外周面上に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段30Sおよび中間転写体17の外周面上に残留する未転写トナーを除去する、例えばポリウレタンゴム製の平板状ゴムブレードよりなるクリーニング装置20Sが設けられている。この潤滑剤塗布手段30Sおよびクリーニング装置20Sは、それぞれ第1の実施の形態におけるものと同様の構成を有するものとされる。
本発明においては、1次転写手段14Y、14M、14C、14Kのそれぞれの1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの全部における最外層は、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなるものである。
この研磨性微粒子は、第1の実施の形態におけるものと同様のものである。
また、1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの表面に付着した付着物を除去するための、例えばポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材(図示せず)よりなる付着物除去機構が、各々、この1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの表面における中間転写体17との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている。
この画像形成装置においては、次のようにして画像形成動作が行われる。すなわち、トナー像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kの各々において、像担持体10Y、10M、10C、10Kが回転駆動され、この像担持体10Y、10M、10C、10Kが帯電装置11Y、11M、11C、11Kによって所定の極性、例えば負極性に帯電され、次いで、露光装置12Y、12M、12C、12Kによって露光されることにより、照射箇所(露光領域)の電位が低下されて原稿画像に対応した静電潜像が像担持体10Y、10M、10C、10K上に形成され、像担持体10Y、10M、10C、10Kの表面電位と同じ極性、例えば負極性に帯電されたトナーが像担持体10Y、10M、10C、10Kの静電潜像に付着して反転現像が行われ、これにより各色のトナー像が形成される。
さらに、1次転写手段14Y、14M、14C、14Kにより1次転写領域において各色のトナー像が順次に中間転写体17に1次転写されて当該中間転写体17の外周面において重ね合わせられることによりカラートナー像が形成される。そして、2次転写手段14Sの転写電流供給装置により適正な大きさに制御された転写電流が2次転写ローラ141Sに供給されて、中間転写体17の外周面のカラートナー像が、搬送されてきた記録材Pに2次転写された後、定着工程が行われ、これにより可視画像が形成される。
トナー像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kにおいては、1次転写領域を通過して像担持体10Y、10M、10C、10Kの表面上に残留した未転写トナーが、クリーニング装置20Y、20M、20C、20Kの各々のゴムブレードにより除去される。
また、2次転写領域を通過して中間転写体17の外周面上に残留した未転写トナーは、クリーニング装置20Sのゴムブレードにより除去される。
そして、研磨性微粒子が含有されている弾性体よりなる最外層を有する1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kが中間転写体17に押圧されることにより当該中間転写体17の内周面が研磨される。また、この1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kにより研磨されて当該1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの表面に付着した中間転写体17の汚れなどの付着物がスクレーパ部材よりなる付着物除去機構により除去される。
このような画像形成装置によれば、例えば中間転写体17の内周面にほこりなどの汚れが付着したとしても、この付着物は1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、転写工程において中間転写体17の外周面における1次転写領域および2次転写領域において均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を中間転写体17または記録材Pに確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kに接触してスクレーパ部材が設けられていることにより、繰り返し使用に伴って1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの表面に付着した付着物によって当該1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの研磨作用の程度が低下することや、1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの表面に付着した付着物が中間転写体17に再び付着することが抑止される。
本実施の形態における画像形成装置には様々の変更を加えることができる。
例えば、1次転写手段14Y、14M、14C、14Kのそれぞれの1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの全部においてその最外層に研磨性微粒子が含有されてなる構成ではなく、1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kのうちの一部においてその最外層に研磨性微粒子が含有されてなる構成であってもよい。
<第3の実施の形態>
この画像形成装置は、2次転写手段14Sのバックアップローラ142Sにおける最外層が、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる構成とされたものであり、このバックアップローラ142Sには、当該バックアップローラ142Sの表面に付着した付着物を除去するための、例えばポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材よりなる付着物除去機構が、当該バックアップローラ142Sの表面における中間転写体17との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられており、さらに、1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの全部においてその最外層に研磨性微粒子が含有されておらず、これらの1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kに接触するスクレーパ部材が設けられていない以外は、第2の実施の形態における画像形成装置と同様の構成を有するものである。
このような画像形成装置によれば、例えば中間転写体17の内周面にほこりなどの汚れが付着したとしても、この付着物はバックアップローラ142Sの研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、転写工程において中間転写体17の外周面における1次転写領域および2次転写領域において均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を中間転写体17または記録材Pに確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、バックアップローラ142Sに接触してスクレーパ部材が設けられていることにより、繰り返し使用に伴ってバックアップローラ142Sの表面に付着した付着物によって当該バックアップローラ142Sの研磨作用の程度が低下することや、バックアップローラ142Sの表面に付着した付着物が中間転写体17に再び付着することが抑止される。
<第4の実施の形態>
この画像形成装置は、2次転写手段14Sの2次転写ローラ141Sにおける最外層が、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる構成とされたものであり、この2次転写ローラ141Sには、2次転写ローラ141Sの表面に付着した付着物を除去するための、例えばポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材よりなる付着物除去機構が、この2次転写ローラ141Sの表面における中間転写体17との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられており、さらに、1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kの全部においてその最外層に研磨性微粒子が含有されておらず、これらの1次転写ローラ141Y、141M、141C、141Kに接触するスクレーパ部材が設けられていない以外は、第2の実施の形態における画像形成装置と同様の構成を有するものである。
このような画像形成装置によれば、例えば潤滑剤を構成する成分の一部やトナーを構成する成分の一部が中間転写体17の外周面に付着したとしても、この付着物は2次転写ローラ141Sの研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、フィルミング層の形成が抑止されて中間転写体17の外周面が平滑な状態に維持され、1次転写工程および2次転写工程において中間転写体17の外周面における1次転写領域および2次転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を中間転写体17または記録材Pに確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、2次転写ローラ141Sに接触してスクレーパ部材が設けられていることにより、繰り返し使用に伴って2次転写ローラ141Sの表面に付着した付着物によって当該2次転写ローラ141Sの研磨作用の程度が低下することや、2次転写ローラ141Sの表面に付着した付着物が中間転写体17に再び付着することが抑止される。
<第5の実施の形態>
図4は、本発明を適用したカラー画像形成装置の他の構成の一例を示す説明図である。 この画像形成装置には、記録材を吸着して搬送する記録材搬送ベルトが設けられており、複数の像担持体上に形成される互いに異なる色のトナー像を記録材搬送ベルトに搬送される記録材に順次に転写して当該記録材上において各色のトナー像が重ね合わされることによりカラートナー像が形成される、いわゆるベルト転写方式のものである。
この画像形成装置について詳細に説明する。
この画像形成装置は、無端状のベルトからなり図4において矢印方向に循環移動される記録材搬送ベルト47を具えており、この記録材搬送ベルト47の外周面領域に設けられたトナー像形成ユニット配置領域には、記録材搬送ベルト47の移動方向に沿って、各々、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像を形成する4つのトナー像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kが互いに離間して並ぶよう設けられている。記録材搬送ベルト47は、各々のトナー像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kにおける転写手段41Y、41M、41C、41Kによって像担持体42Y、42M、42C、42Kの各々に対接されながら循環移動されるよう、複数の支持ローラに張架された状態とされている。
イエロートナー像に係るトナー像形成ユニット40Yにおいては、回転されるドラム状の感光体よりなる像担持体42Yを具え、この像担持体42Yの外周面領域において、各々、像担持体42Yの回転方向に沿って、帯電装置(図示せず)、露光装置(図示せず)およびイエロートナーに係る現像剤により現像を行う現像器(図示せず)がこの順に並ぶよう配設されており、像担持体42Yの回転方向における現像器より下流の位置に具えられた転写手段41Yの下流の位置には、像担持体42Yの表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段(図示せず)および像担持体42Y上に残留する未転写トナーを除去するゴムブレードよりなるクリーニング装置(図示せず)が設けられている。
像担持体42Y、帯電装置、露光装置、現像器、潤滑剤塗布手段およびクリーニング装置は、それぞれ第1の実施の形態におけるものと同様の構成を有するものとされる。
転写手段41Yは、記録材搬送ベルト47を介して、すなわち記録材搬送ベルト47の内周面に接触して像担持体42Yの表面に押圧された状態で転写領域を形成するよう配設された転写ローラ411Yと、この転写ローラ411Yに接続された、定電流電源よりなる転写電流供給装置(図示せず)とにより構成されており、転写電流供給装置によって転写ローラ411Yに電流を供給して転写領域に転写電界を形成させることにより、像担持体42Y上のイエロートナー像を、記録材搬送ベルト47により搬送される記録材Pに転写する、いわゆる接触転写方式のものである。
転写ローラ411Yは、例えばステンレスなどの導電性芯金の周面に、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散されてなる、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるソリッド状態または発泡スポンジ状態の半導電性ゴムなどの弾性体よりなる最外層が形成されて構成されている。このような最外層の厚みは、例えば5〜20μmの範囲である。
転写ローラ411Yは、その実抵抗値が1×105 〜1×1010Ωcmであるものであることが好ましく、また、転写ローラ411Yの記録材搬送ベルト47に対する押圧力は、例えば0.98〜7.84Nであることが好ましい。
他のトナー像形成ユニット40M、40C、40Kの各々についても、現像剤がイエロートナーの代わりにそれぞれマゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを含むものである他は、イエロートナー像に係るトナー像形成ユニット40Yと同様の構成とされている。
記録材搬送ベルト47としては、例えば表面抵抗率が1×109 〜1×1014Ω/□の半導電性の樹脂ベルトからなるものが好ましく用いられ、具体的には、例えばポリカーボネート、ポリイミド、ポリアセドイミド、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などの樹脂材料や、エチレン−プロピレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散されてなるもの、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるものが用いられ、例えば静電気力により記録材Pが吸着される構成とされている。
この画像形成装置には、記録材搬送ベルト47の内周面に接触して設けられ当該記録材搬送ベルト47を循環移動させる駆動ローラ43と、記録材搬送ベルト47を介してこの駆動ローラ43に押圧される押圧ローラ42とを有する駆動機構(図示せず)が設けられている。駆動ローラ43および押圧ローラ42は、各々、例えばステンレスなどの導電性芯金の周面に、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどのゴム材料などの弾性体よりなる最外層が形成されて構成されている。このような最外層の厚みは、例えば、5〜20μmの範囲である。
上記に説明したように、押圧ローラ42は、記録材搬送ベルト47の外周面に接触して設けられている。
そして、本発明においては、転写手段41Y、41M、41C、41Kのそれぞれの転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの全部における最外層は、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなるものである。
この研磨性微粒子としては、第1の実施の形態に用いられるものと同様のものを用いることができる。
また、この転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの表面に付着した付着物を除去するための、例えばポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材よりなる付着物除去機構が、この転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの表面における記録材搬送ベルト47との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられている。
このような画像形成装置によれば、例えば記録材搬送ベルト47の内周面にほこりなどの汚れが付着したとしても、この付着物は転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、転写工程において記録材搬送ベルト47の外周面における転写領域において均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材に確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、転写ローラ411Y、411M、411C、411Kに接触してスクレーパ部材が設けられていることにより、繰り返し使用に伴って転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの表面に付着した付着物によって当該転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの研磨作用の程度が低下することや、転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの表面に付着した付着物が記録材搬送ベルト47に再び付着することが抑止される。
本実施の形態における画像形成装置は様々の変更を加えることができる。
例えば、転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの全部が、その最外層に研磨性微粒子が含有されてなる構成ではなく、転写ローラ411Y、411M、411C、411Kのうちの一部が、その最外層に研磨性微粒子が含有されてなる構成であってもよい。
<第6の実施の形態>
この画像形成装置は、駆動ローラ43の最外層が、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる構成とされたものであり、この駆動ローラ43には、当該駆動ローラ43の表面に付着した付着物を除去するための、例えばポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材よりなる付着物除去機構が、当該駆動ローラ43の表面における記録材搬送ベルト47との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられており、さらに、転写ローラ411Y、411M、411C、411Kの全部においてその最外層に研磨性微粒子が含有されておらず、これらの転写ローラ411Y、411M、411C、411Kに接触するスクレーパ部材が設けられていない以外は、第5の実施の形態における画像形成装置と同様の構成を有するものである。
このような画像形成装置によれば、例えば記録材搬送ベルト47の内周面にほこりなどの汚れが付着したとしても、この付着物は駆動ローラ43の研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、転写工程において各々のトナー像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kにおける像担持体の表面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材Pに確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、駆動ローラ43に接触してスクレーパ部材が設けられていることにより、繰り返し使用に伴って駆動ローラ43の表面に付着した付着物によって当該駆動ローラ43の研磨作用の程度が低下することや、駆動ローラ43の表面に付着した付着物が中間転写体17に再び付着することが抑止される。
<第7の実施の形態>
この画像形成装置は、押圧ローラ42の最外層が、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる構成とされたものであり、この押圧ローラ42には、押圧ローラ42の表面に付着した付着物を除去する例えばポリエチレンテレフタラート製のスクレーパ部材よりなる付着物除去機構が、当該押圧ローラ42の表面における記録材搬送ベルト47との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられており、さらに、転写ローラ4141Y、411M、411C、411Kの全部においてその最外層に研磨性微粒子が含有されておらず、これらの転写ローラ411Y、411M、411C、411Kに接触するスクレーパ部材が設けられていない以外は、第5の実施の形態における画像形成装置と同様の構成を有するものである。
このような画像形成装置によれば、例えば記録材搬送ベルト47の外周面にほこりや記録材として使用する転写紙が含有する填料や紙粉などの汚れが記録材搬送ベルト47の外周面に付着しても、この付着物は押圧ローラ42の研磨性微粒子による研磨作用によって除去されるので、転写工程において各々のトナー像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kにおける像担持体の表面における転写領域に均質な転写電界を形成させることができるため、形成されたトナー像におけるすべての部分を記録材Pに確実に転写させることができ、その結果、形成される可視画像に白スジなどの画像欠陥が発生することを確実に抑止することができる。
また、押圧ローラ42に接触してスクレーパ部材が設けられていることにより、繰り返し使用に伴って押圧ローラ42の表面に付着した付着物によって当該押圧ローラ42の研磨作用の程度が低下することや、押圧ローラ42の表面に付着した付着物が記録材搬送ベルト47に再び付着することが抑止される。
以下に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示される構成に従って画像形成装置を製造した。具体的な構成は以下に示すとおりである。
(1)像担持体としては、フタロシアニン顔料をポリカーボネートに分散させたものからなる厚みが25μmの感光層が、外径が60mm、軸方向長さが332mm、肉厚が1mmであるであるアルミニウム製のドラム状金属基体の外周面にて形成されてなる、負帯電特性を有する有機感光体よりなるものを用い、この像担持体が回転されるときの線速度の大きさを220mm/secに設定した。
(2)帯電装置としては、正放電特性を有するスコロトロン帯電器よりなるものを用いた。
(3)露光装置としては、表面標準出力が300μWである半導体レーザ照射装置よりなるものを用いた。
(4)現像器としては、2成分現像方式のものを用いた。
(5)現像剤としては、15質量%の割合でポリプロピレンよりなるワックスが添加され、重量平均粒径が6.5μm、形状係数が1.20であるトナーが、4質量%の濃度で含有されたものを用いた。
(6)転写手段としては、転写ローラによる接触転写方式のものを用い、転写ローラは、1次平均粒子径が400nmであるチタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で均一に分散されて含有された半導電性ゴムからなる、厚みが20μmである最外層が、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に形成されてなる、外径が30mm、実抵抗値が4×107 Ωcm、アスカーC硬度が67°のものであり、この転写ローラの像担持体に対する押圧力を10Nに設定し、転写電流印加装置により転写ローラに供給される電流値を50μAに設定した。
(7)スクレーパ部材としては、ポリエチレンテレフタラート製の板状のものを用い、転写ローラに接触するよう設置した。
(8)定着装置としては、加熱ローラと加圧ローラとにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものを用い、定着温度を200℃に設定した。
(9)クリーニング装置としては、ウレタンゴムよりなり、JIS A硬度が65°、25℃で測定された反発弾性係数が50%の板状のゴムブレードからなるものを用い、このゴムブレードの像担持体に対する押圧力を294mN/cm、像担持体に対する実効当接角を20°に設定した。
(10)分離装置としては、負帯電特性を有するコロトロン帯電器よりなるものを用いた。
(11)潤滑剤塗布手段としては、図2に示される構成を有するものであり、ブラシローラは、6.25デニールの導電性アクリル繊維よりなるブラシ繊維が、100k本/inch2 の高密度に植設されてなる長尺の織布が、ローラ基体の周囲に螺旋状に巻きつけられてロール状に形成されてなる、外径が12mm、軸方向長さが332mmのものであり、このブラシローラは、像担持体の回転方向と逆方向に回転するよう設定され、その線速度を132mm/secに設定し、ブラシローラの像担持体に対する食い込み量を1.0mmに、ブラシローラの回転速度を250rpmに設定した。
潤滑剤ストックは、縦8mm、高さ5mm、軸方向長さ332mm、鉛筆硬度がHBに相当する硬さの、ステアリン酸亜鉛からなる固形状のよりなるものを用い、当該潤滑剤ストックのブラシローラに対する押圧力を0.8Nに設定した。
このような構成の画像形成装置において、記録材としてA4サイズの普通紙を用い非露光領域における像担持体の表面電位を−50V、露光領域における像担持体の表面電位を0Vに設定し、常温常湿(温度20±1℃、湿度50±2%)環境下において合計20万枚にわたる実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
<比較例1>
転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いた他は実施例1と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
以上においては、実施例1に係る画像形成装置においては、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る可視画像のいずれにも白スジが全く発生しておらず、良好な可視画像を得ることができることが確認された。
一方、比較例1に係る画像形成装置においては、20万枚目に係る可視画像に白スジが観察され、また、画像形成動作後の中間転写体の内周面において、ホコリなどの汚れによるスジが発生していた。
<実施例2>
図3の構成に従って本発明に係る画像形成装置を製造した。各色トナー像に係るトナー像形成ユニットの各々の具体的な構成は、転写手段およびスクレーパ部材以外は実施例1に係るものと同様の構成を有するものであり、中間転写体、1次転写手段、2次転写手段およびスクレーパ部材の具体的な構成は、以下に示す通りである。
(1)互いに隣接するトナー像形成ユニットにおける像担持体の回転軸の軸間距離は95mmである。
(2)中間転写体としては、表面抵抗率が1×1011Ω/□、ベルトの全周が861mm、幅が362mm、厚さが0.1mmであるポリイミドよりなる無端状の半導電性樹脂ベルトからなるものを用い、このベルトの張力を49Nに設定した。
(3)1次転写手段としては、1次転写ローラによる接触転写方式のものを用い、1次転写ローラは、カーボンがシリコーン樹脂に分散されてなる発泡スポンジ状態の半導電性ゴムからなる最外層が、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に形成されてなる、外径が20mm、実抵抗値が1×107 Ωcm、アスカーC硬度が25°のものである。この1次転写ローラの像担持体に対する押圧力を4.9Nに設定し、転写電流印加装置により転写ローラに供給される電流値を20μAに設定した。
(4)2次転写手段としては、2次転写ローラによる接触転写方式のものを用い、2次転写ローラは、1次平均粒子径が400nmであるチタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で均一に分散されて含有された半導電性ゴムからなる、厚みが20μmである最外層が、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に形成されてなる、外径が30mm、実抵抗値が4×107 Ωcm、アスカーC硬度が67°のものである。この2次転写ローラの中間転写体に対する押圧力を49Nに設定し、転写電流印加装置により2次転写ローラに供給される電流値を50μAに設定した。
(5)スクレーパ部材としては、ポリエチレンテレフタラート製の板状のものを用い、2次転写ローラに接触するよう設置した。
以上のような画像形成装置を用いて下記の実写テストを行った。結果を表1に示す。
〔実写テスト〕
以上において、記録材としてA4サイズの普通紙を用い、各々のトナー像形成ユニットにおける非露光領域における像担持体の表面電位を−50V、露光領域における像担持体の表面電位を0Vに設定し、常温常湿(温度20±1℃、湿度50±2%)環境下において合計20万枚にわたる実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について、フィルミング現象の発生、クリーニング性能および転写性能の合計3つの評価項目について評価を行った。
〔フィルミング現象の発生についての評価〕
形成された可視画像における白スジの発生の有無を目視で観察し、下記の基準に基づいて5段階のランク付けを行うことにより評価を行った。
「5」:白スジが全く発生していない場合
「4」:白スジがほとんど発生しておらず、実用が80%以上で許容される場合
「3」:白スジが発生しているが、実用が50%以上で許容される場合
「2」:白スジが発生しており、実用が許容される可能性が50%未満である場合
「1」:白スジが顕著に発生しており実用に供さない場合
〔クリーニング性能についての評価〕
形成された可視画像における背景汚れの発生の有無を目視で観察し、下記の基準に基づいて5段階のランク付けを行うことにより評価を行った。
「5」:背景汚れが全く発生していない場合
「4」:背景汚れがほとんど発生しておらず、実用が80%以上で許容される場合
「3」:背景汚れが発生しているが、実用が50%以上で許容される場合
「2」:背景汚れが発生しており、実用が許容される可能性が50%未満である場合
「1」:背景汚れが顕著に発生しており実用に供さない場合
〔転写性能についての評価〕
形成された可視画像における文字中ヌケの発生有無を目視で観察し、下記基準に基づいて5段階のランク付けを行うことにより評価を行った。
「5」:文字中ヌケが全く発生していない場合
「4」:文字中ヌケがほとんど発生しておらず、実用が80%以上で許容される場合
「3」:文字中ヌケが発生しているが、実用が50%以上で許容される場合
「2」:文字中ヌケが発生しており、実用が許容される可能性が50%未満である場合 「1」:文字中ヌケが顕著に発生しており実用に供さない場合
<比較例2>
2次転写手段における2次転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いたこと以外は、実施例2と同様の構成を有する画像形成装置において、実施例2と同様にして実写テストを行った。結果を表1に示す。
<参考例1>
2次転写手段における2次転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用い、各色のトナー像に係る像担持体および中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段の各々を設けなかったこと以外は、実施例2と同様の構成を有する画像形成装置において、実施例2と同様にして実写テストを行った。結果を表1に示す。
Figure 2005215600
表1に示されるように、実施例2に係る画像形成装置においては、フィルミング現象が発生することなく、また、クリーニング性能および転写性能が良好であり、良好な可視画像を得ることができた。
一方、比較例2に係る画像形成装置においてはフィルミング現象が発生し、また、参考例1に係る画像形成装置においては白スジが観察され、また、文字中ヌケも観察され、良好な可視画像を得ることができなかった。
<実施例3>
実施例2で用いた画像形成装置において、1次転写手段における1次転写ローラとして、1次平均粒子径が400nmであるチタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で均一に分散されて含有された半導電性ゴムからなる、厚みが10μmである最外層を有するものを用い、2次転写手段における2次転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いるともに、2次転写ローラに接触するスクレーパ部材を設置する代わりに、1次転写ローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側に、ポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材を当該1次転写ローラに接触するよう設置し、さらに、中間転写体として表面抵抗率が1×1012Ω/□、厚さが0.1mm、全周が861mm、幅が362mmであるポリイミドよりなる無端状の半導電性樹脂ベルトを用いたこと以外は、実施例2と同様の構成を有する画像形成装置を用い、記録材としてA4サイズの普通紙を用い、各々のトナー像形成ユニットにおける非露光領域における像担持体の表面電位を−50V、露光領域における像担持体の表面電位を0Vに設定し、常温常湿(温度20±1℃、湿度50±2%)環境下において合計20万枚にわたる実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
<比較例3>
1次転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用い、スクレーパ部材が設置されていない他は実施例3と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
以上においては、実施例3に係る画像形成装置においては、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る可視画像のいずれにも白スジが全く発生しておらず、良好な可視画像を得ることができることが確認された。また、画像形成動作後の中間転写体の内周面にも画像形成装置内部のホコリなどの汚れによるスジが発生していないことが確認された。
一方、比較例3に係る画像形成装置においては、20万枚目に係る可視画像に白スジが観察され、また、画像形成動作後の中間転写体の内周面において、ホコリなどの汚れによるスジが発生していた。
<実施例4>
実施例2で用いた画像形成装置において、2次転写手段におけるバックアップローラとして、1次平均粒子径が400nmであるチタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で均一に分散されて含有されてなる、厚みが20μmである最外層を有するものを用い、2次転写手段における2次転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いるともに、2次転写ローラに接触するスクレーパ部材を設置する代わりに、バックアップローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側に、ポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材を当該1次転写ローラに接触するよう設置し、さらに、中間転写体として表面抵抗率が1×1012Ω/□、厚さが0.1mm、全周が861mm、幅が362mmであるポリイミドよりなる無端状の半導電性樹脂ベルトを用いたこと以外は、実施例2と同様の構成を有する画像形成装置を用い、実施例3と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
<比較例4>
バックアップローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いた他は実施例4と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
以上においては、実施例4に係る画像形成装置においては、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る可視画像のいずれにも白スジが全く発生しておらず、良好な可視画像を得ることができることが確認された。また、画像形成動作後の中間転写体の内周面にも画像形成装置内部のホコリなどの汚れによるスジが発生していないことが確認された。
一方、比較例4に係る画像形成装置においては、20万枚目に係る可視画像に白スジが観察され、また、画像形成動作後の中間転写体の内周面において、ホコリなどの汚れによるスジが発生していた。
<実施例5>
図4の構成に従って本発明に係る画像形成装置を製造した。各色トナー像に係るトナー像形成ユニットの各々の具体的な構成は、潤滑材塗布装置、転写手段およびスクレーパ部材以外は実施例1に係るものと同様の構成を有するものであり、記録材搬送ベルト、駆動ローラ、押圧ローラ、スクレーパ部材、転写手段および潤滑剤塗布手段の具体的な構成は、以下に示す通りである。
(1)記録材搬送ベルトとしては、表面抵抗率が1×1012Ω/□であり、厚さが0.1mmであるポリイミドよりなる無端状の半導電性樹脂ベルトを用いた。この記録材搬送ベルトの全周長は861mm、幅は362mmであった。
(2)駆動ローラとしては、ステンレス鋼よりなる芯金の表面に、発泡スポンジ状のポリウレタンゴムよりなる最外層が形成されてなる、外径が30mmであるものを用いた。
(3)押圧ローラとしては、1次平均粒子径が400nmであるチタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で均一に分散されて含有された半導電性ゴムからなる、厚みが20μmである最外層が、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に形成されてなる、外径が30mmであるものを用いた。この押圧ローラの記録材搬送ベルトに対する押圧力を40Nに設定した。
(4)スクレーパ部材としては、ポリエチレンテレフタラート製の板状のものを用い、押圧ローラに接触するよう設置した。
(5)転写手段は、転写ローラによる接触転写方式である。転写ローラは、半導電性ゴムからなる最外層が、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に形成されてなる、外径が20mm、実抵抗値が1×106 Ωcm、アスカーC硬度が25°のものであり、像担持体に対する押圧力が4.9Nに設定されている。転写電流印加装置により転写ローラに印加される電流値は20μAに設定されている。
(6)潤滑剤塗布手段における潤滑剤ストックとして、チタン酸ストロンチウム粉末が1質量%含有されてなるものを用いた以外は実施例1に係る潤滑剤塗布手段と同様の構成を有するものを用いた。
以上の構成を有する画像形成装置において、実施例2と同様の実写テストを行い、フィルミング現象の発生およびクリーニング性能について実施例2と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例5>
押圧ローラおよびスクレーパ部材を設置しなかったこと以外は、実施例5と同様の構成を有する画像形成装置において、実施例5と同様の実写テストを行い、フィルミング現象の発生およびクリーニング性能について実施例2と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<参考例2>
押圧ローラおよび各色のトナー像に係る像担持体に潤滑剤を塗布する各々の潤滑剤塗布手段を設置しなかったこと以外は、実施例5と同様の構成を有する画像形成装置において、実施例5と同様の実写テストを行い、フィルミング現象の発生およびクリーニング性能について実施例2と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2005215600
表2に示されるように、実施例5に係る画像形成装置においては、フィルミング現象が発生することなく、また、クリーニング性能が良好であり、これにより、良好な可視画像を得ることができた。
一方、比較例5に係る画像形成装置においてはフィルミング現象が発生し、また、参考例2に係る画像形成装置においてはクリーニング不良により良好な可視画像を得ることができなかった。
<実施例6>
駆動ローラとして、1次平均粒子径が400nmであるチタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で分散されて含有されてなる、厚みが10μmである最外層を有するものを用い、押圧ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いるともに、押圧ローラに接触するスクレーパ部材を設置する代わりに、駆動ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側にポリエチレンテレフタラート製のスクレーパ部材を当該駆動ローラに接触するよう設置したこと以外は、実施例5と同様の構成を有する画像形成装置を用い、記録材としてA4サイズの普通紙を用い、各々のトナー像形成ユニットにおける非露光領域における像担持体の表面電位を−50V、露光領域における像担持体の表面電位を0Vに設定し、常温常湿(温度20±1℃、湿度50±2%)環境下において合計20万枚にわたる実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
<比較例6>
駆動ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いた他は実施例6と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
以上においては、実施例6に係る画像形成装置においては、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る可視画像のいずれにも白スジが全く発生しておらず、良好な可視画像を得ることができることが確認された。また、画像形成動作後の記録材搬送ベルトの内周面にも画像形成装置内部のホコリなどの汚れによるスジが発生していないことが確認された。
一方、比較例6に係る画像形成装置においては、20万枚目に係る可視画像に白スジが観察され、また、画像形成動作後の記録材搬送ベルトの内周面において、ホコリなどの汚れによるスジが発生していた。
<実施例7>
実施例5で用いた画像形成装置において、転写手段における転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が1質量%の割合で均一に分散されて含有されてなる、厚みが20μmである最外層を有するものを用い、駆動機構における押圧ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いるともに、押圧ローラに接触するスクレーパ部材を設置する代わりに、転写ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側に、ポリエチレンテレフタラート製の板状のスクレーパ部材を当該転写ローラに接触するよう設置したこと以外は、実施例5と同様の構成を有する画像形成装置を用い、実施例6と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
<比較例7>
転写ローラとして、チタニアにより構成される微粒子が含有されていない最外層を有するものを用いた他は実施例7と同様にして実写テストを行い、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る出力画像の各々について白スジの発生の有無を目視で観察した。
以上においては、実施例7に係る画像形成装置においては、1枚目、10万枚目および20万枚目に係る可視画像のいずれにも白スジが全く発生しておらず、良好な可視画像を得ることができることが確認された。また、画像形成動作後の記録材搬送ベルトの内周面にも画像形成装置内部のホコリなどの汚れによるスジが発生していないことが確認された。
一方、比較例7に係る画像形成装置においては、20万枚目に係る可視画像に白スジが観察され、また、画像形成動作後の記録材搬送ベルトの内周面において、ホコリなどの汚れによるスジが発生していた。
以上、本発明について説明したが、本発明の画像形成装置においては、上記の態様に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、中間転写方式の画像形成装置において、中間転写体の内周面または外周面に接触して設けられたローラの全て、あるいはそれらのうちの一部が、その最外層に研磨性微粒子が含有されてなるものである構成とすることができる。
また、例えば、ベルト転写方式の画像形成装置において、記録材搬送ベルトの内周面または外周面に接触して設けられたローラの全て、あるいはそれらのうちの一部が、その最外層に研磨性微粒子が含有されてなるものである構成とすることができる。
本発明の画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。 図1の画像形成装置における潤滑剤塗布手段の構成の一例を示す説明図である。 本発明を適用したカラー画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。 本発明を適用したカラー画像形成装置の他の構成の一例を示す説明図である。
符号の説明
10、10Y、10M、10C、10K 像担持体
11、11Y、11M、11C、11K 帯電装置
12、12Y、12M、12C、12K 露光装置
13、13Y、13M、13C、13K 現像器
131 現像スリーブ
14 転写手段
141 転写ローラ
142 転写電流供給装置
14Y、14M、14C、14K 1次転写手段
141Y、141M、141C、141K 1次転写ローラ
14S 2次転写手段
141S 2次転写ローラ
142S バックアップローラ
15 分離装置
16 定着装置
161 加熱ローラ
162 加圧ローラ
17 中間転写体
19 スクレーパ部材
20、20Y、20M、20C、20K、20S クリーニング装置
201 ゴムブレード
21Y、21M、21C、21K トナー像形成ユニット
30、30Y、30M、30C、30K、30S 潤滑剤塗布手段
30a 掻取領域
30b 塗布領域
31 ブラシローラ
32 潤滑剤ストック
33 押圧装置
40Y、40M、40C、40K トナー像形成ユニット
41Y、41M、41C、41K 転写手段
411Y、411M、411C、411K 転写ローラ
42Y、42M、42C、42K 像担持体
42 押圧ローラ
43 駆動ローラ
47 記録材搬送ベルト
N 転写ニップ部
P 記録材

Claims (16)

  1. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段とを具えてなり、
    転写手段の転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該転写ローラの表面における像担持体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、無端状の中間転写体を介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写体に転写する1次転写ローラおよびこの1次転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する1次転写手段と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録材に転写する2次転写手段とを具えてなり、
    1次転写手段の1次転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 1次転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該1次転写ローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体上に形成されたトナー像を無端状の中間転写体に転写する1次転写手段と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録材に転写する2次転写ローラ、中間転写体を介して2次転写ローラに押圧されるよう設けられたバックアップローラおよび2次転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する2次転写手段とを具えてなり、
    2次転写手段のバックアップローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. バックアップローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該バックアップローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体上に形成されたトナー像を無端状の中間転写体に転写する1次転写手段と、中間転写体上に転写されたトナー像を記録材に転写する2次転写ローラ、中間転写体を介して2次転写ローラに押圧されるよう設けられたバックアップローラおよび2次転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する2次転写手段とを具えてなり、
    2次転写手段の2次転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 2次転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該2次転写ローラの表面における中間転写体との当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に接触するよう設けられた、記録材を搬送する無端状の記録材搬送ベルトと、この記録材搬送ベルトを介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段とを具えてなり、
    転写手段の転写ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 転写ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該押圧ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に接触するよう設けられた、記録材を搬送する無端状の記録材搬送ベルトと、この記録材搬送ベルトを介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段と、記録材搬送ベルトを駆動する駆動ローラおよび記録材搬送ベルトを介して駆動ローラに押圧されるよう設けられた押圧ローラを有する駆動機構とを具えてなり、
    駆動ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 駆動ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該駆動ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に接触するよう設けられた、記録材を搬送する無端状の記録材搬送ベルトと、この記録材搬送ベルトを介して像担持体に押圧され、当該像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラおよびこの転写ローラに転写電流を供給する転写電流供給装置を有する転写手段と、記録材搬送ベルトを駆動する駆動ローラおよび記録材搬送ベルトを介して駆動ローラに押圧されるよう設けられた押圧ローラを有する駆動機構とを具えてなり、
    押圧ローラは、導電性を有する弾性体に研磨性微粒子が含有されてなる最外層を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 押圧ローラの表面に付着した付着物を除去する付着物除去機構が、当該押圧ローラの表面における記録材搬送ベルトとの当接位置よりも下流側において接触するよう設けられていることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 像担持体の表面に潤滑剤を塗布するブラシローラを有する潤滑剤塗布手段を具えてなることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. トナーにはワックスが含有されていることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の画像形成装置。
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