JP2004085800A - 画像形成方法 - Google Patents

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JP2004085800A
JP2004085800A JP2002245367A JP2002245367A JP2004085800A JP 2004085800 A JP2004085800 A JP 2004085800A JP 2002245367 A JP2002245367 A JP 2002245367A JP 2002245367 A JP2002245367 A JP 2002245367A JP 2004085800 A JP2004085800 A JP 2004085800A
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Hiroshi Morimoto
森本 浩史
Hiroaki Miho
三保 広晃
Satoshi Nishida
西田 聡
Shigetaka Kurosu
黒須 重隆
Masashi Saito
齊藤 正志
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】ゴムブレードの所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されて、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像を確実に形成することができる画像形成方法の提供。
【解決手段】本発明の画像形成方法は、像担持体の表面に潤滑剤が添加されることにより像担持体の表面における純水の接触角が一定の範囲となる表面状態に維持されると共に、クリーニング装置におけるゴムブレードの像担持体に対する押圧力が一定の範囲に設定されることを特徴とする。あるいは、トナーが潤滑剤が一定の範囲の割合で添加されたものであり、現像処理によってトナーが像担持体に付着することにより、像担持体はその表面における純水の接触角が一定の範囲となる表面状態にされると共に、クリーニング装置におけるゴムブレードの像担持体に対する押圧力が一定の範囲に設定されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を利用した画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を利用した画像形成方法においては、通常、回転されるドラム状感光体よりなる像担持体を一様に帯電させ、原稿の画像に対応した露光処理を行うことにより潜像を形成し、この潜像をトナーによって現像し、形成されるトナー像を記録材に転写した後、この転写されたトナー像を記録材に定着させることにより、目的とする可視画像が形成される。
【0003】
そして、トナー像の転写工程においては、像担持体の表面におけるトナーの全てが記録材に転写されるものではなく、一部のトナーは不可避的に像担持体の表面に残留する。この像担持体上に残留した未転写トナーは、例えば像担持体の表面に先端部分が当接するよう配設されたゴムブレードを備えたクリーニング装置によって除去される。
【0004】
しかし、長期間に亘って画像形成が行われたときには、像担持体の表面との摩擦によってゴムブレードの先端部分が摩耗し、その結果、クリーニングが不十分になるために、形成される可視画像に画像欠陥が発生する、という問題が生じる場合がある。
【0005】
近年では、高画質化の要請に伴って、トナー粒子の粒子径が小さく形状が球形に近いものが用いられるようになってきており、例えば重合法により製造されたいわゆる重合トナーが好適に用いられている。
しかし、重合トナーは例えば従来の粉砕法で製造されたトナーに比べて粒子径が小さく形状が球形に近いので、像担持体に残留した未転写トナーを除去することが困難であり、所期のクリーニング効果を得るためには、ブレードの像担持体に対する当接荷重を高く設定することが必要とされ、上記のような問題が顕著に現れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、ゴムブレードの所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されて、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像を確実に形成することができる画像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成方法は、像担持体に形成された潜像をトナーにより現像し、形成されたトナー像を記録材に転写して定着し、像担持体上に残った未転写トナーを、像担持体に当接されたゴムブレードを有するクリーニング装置により除去し、像担持体を摺擦するブラシローラによって像担持体の表面に潤滑剤が塗布される画像形成方法において、
像担持体は、その表面における純水の接触角が95〜108°となる表面状態に維持されると共に、クリーニング装置におけるゴムブレードの像担持体に対する押圧力が147〜245mN/cmに設定されることを特徴とする。
【0008】
本発明の画像形成方法は、像担持体に形成された潜像をトナーにより現像し、形成されたトナー像を記録材に転写して定着し、像担持体上に残った未転写トナーを、像担持体に当接されたゴムブレードを有するクリーニング装置により除去する画像形成方法において、
トナーは、潤滑剤が0.1〜0.3質量%の割合で添加されたものであり、現像処理によってトナーが像担持体に付着することにより像担持体がその表面における純水の接触角が95〜108°となる表面状態にされると共に、クリーニング装置におけるゴムブレードの像担持体に対する押圧力が147〜245mN/cmに設定されることを特徴とする。
【0009】
本発明の画像形成方法においては、トナーは、トナー粒子の形状係数の平均値が0.95〜0.99であるものよりなることが好ましい。
【0010】
本発明の画像形成方法においては、トナーは、トナー粒子の体積平均粒径をDv、個数平均粒径をDpとしたときに、1.3>(Dv/Dp)>1.0であるものよりなることが好ましい。
【0011】
本発明の画像形成装置においては、トナーは、角がないトナー粒子の割合が50個数%以上であるものよりなることが好ましい。
【0012】
本発明の画像形成方法においては、トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであるものよりなることが好ましい。
【0013】
本発明の画像形成方法においては、トナーは、個々のトナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(m1+m2)が70%以上であるものよりなることが好ましい。
【0014】
【作用】
本発明によれば、像担持体の表面に潤滑剤が塗布されて潤滑剤の薄い被膜が形成されることによって、像担持体が、表面エネルギーが低く、像担持体に当接される部材が摩擦されにくい表面状態(以下、「平滑化された表面状態」という。)に維持される結果、像担持体に対するトナーの付着力が低減され、これにより、所期のクリーニング効果を得るために必要とされる像担持体に対するゴムブレードの押圧力が低減される。従って、像担持体の表面との摩擦によるゴムブレードの先端部分の摩耗が抑止されて当該ゴムブレードの所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されると共に、像担持体に対するトナーの付着力が低減されることにより、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像が確実に得られる。
また、所期のクリーニング効果が確実に得られるので、例えば像担持体の表面にトナーが蓄積されて像担持体の機能が低下されるトナーフィルミングが生じることが確実に抑止される。
【0015】
また、本発明によれば、トナーが潤滑剤が添加されたものであることにより、トナーの離型性が向上されて、実質的に潤滑剤が塗布されて平滑化された表面状態の像担持体上にトナーが付着した状態と同等の状態とされる結果、像担持体に対するトナーの付着力が低減され、これにより、所期のクリーニング効果を得るために必要とされる像担持体に対するゴムブレードの押圧力が低減される。従って、像担持体の表面との摩擦によるゴムブレードの先端部分の摩耗が抑止されて当該ゴムブレードの所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されると共に、像担持体に対するトナーの付着力が低減されることにより、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像が確実に得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の画像形成方法の実施に用いられる画像形成装置の構成の概略を示す説明図、図2は、当該画像形成装置を構成する潤滑剤塗布装置の構成の詳細を示す拡大説明図である。
【0017】
この画像形成装置は、図1において矢印の方向に回転されるドラム状の感光体よりなる像担持体10と、各々、この像担持体10の外周面領域に、その回転方向に沿って配設された、像担持体10の表面を帯電させる帯電装置11、像担持体10の表面を露光することにより潜像を形成する露光装置12、トナーを含む現像剤により潜像を顕在化させてトナー像を形成する現像装置13、像担持体10上のトナー像を転写領域において記録材Pに転写する転写装置14、像担持体10から記録材Pを分離させる分離装置15、および転写領域を通過した像担持体10上の未転写トナーを除去するクリーニング装置20とを具えてなるものである。また、16は転写領域より搬送される記録材P上の未定着トナー像を定着させて可視画像を形成する定着装置であり、例えば熱ローラ定着方式のものよりなる。
【0018】
像担持体10は、例えばドラム状金属基体の外周面に有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層を有するものであり、図1において紙面に対して垂直な方向に伸びる状態で配設されている。
【0019】
上記の転写装置14は、像担持体10の表面に押圧された状態で転写領域を形成するよう配設された転写ローラ141と、この転写ローラ141に接続された、例えば定電流電源よりなる図示しない転写電流印加手段とにより構成されており、転写電流印加手段により転写ローラ141に電流が印加されることにより、像担持体10上のトナー像を例えば転写紙からなる記録材Pに転写する、いわゆる接触転写方式のものである。
【0020】
上記の転写装置14を構成する転写ローラ141は、例えばステンレスなどの導電性芯金の周面に被覆層が形成されて構成されており、被覆層は、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散された構成、あるいはイオン性の導電材料が含有された構成のソリッド状態または発泡スポンジ状態の半導電性ゴムにより形成されている。
転写ローラ141は、その電気抵抗値が1×105 〜1×109 Ω、ゴム硬度(アスカーC硬度)が20〜70°のものであることが好ましい。また、転写ローラ141の像担持体10に対する押圧力は、例えば6〜10Nであることが好ましい。
【0021】
転写電流印加手段は、当該転写電流印加手段によって転写ローラ141に印加される電流が、像担持体10の感光層の厚さや転写ローラ141の電気抵抗値の大きさによっても異なるが、50〜200μAの範囲内において一定値に制御(定電流制御)されるものであることが好ましい。
【0022】
上記の分離装置15は、像担持体10に密着した状態にある記録材Pの電荷を除去することにより記録材Pを像担持体10から分離させる構成のものであり、例えばコロトロン帯電器よりなるものが用いられる。
【0023】
上記のクリーニング装置20は、先端部分が像担持体10の回転方向における転写領域より下流側の位置で、像担持体10の表面に当接されるよう設けられたゴムブレード202を備えてなるものである。
【0024】
具体的には、ゴムブレード202は、例えばウレタンゴムなどの弾性体よりなり、基端側部分が支持部材201によって支持されると共に、先端側部分が像担持体10の表面に当接された状態で像担持体10の回転方向と反対方向に伸びるよう設けられている。
【0025】
上記のゴムブレード202の像担持体10に対する押圧力は147〜245mN/cmであり、より好ましくは176.4〜215.6mN/cmである。
ゴムブレード202と像担持体10との当接位置における像担持体10の接平面とゴムブレード202が無荷重状態で接した時になす角(以下、「初期設定当接角」という。)は15〜25°であることが好ましい。
【0026】
所期のクリーニング効果を確実に得るという観点から、ゴムブレード202は、ゴム硬度(JIS A)が65〜80°であるものよりなることが好ましく、また、反発弾性(25℃環境測定)が40〜70%であるものよりなることが好ましい。
【0027】
ゴムブレード202と像担持体10との当接位置より上流側の位置には、潤滑剤をその塗布量が調整された状態で像担持体10の表面に塗布する潤滑剤塗布装置30が、クリーニング装置20の外匣内に一体的に設けられている。
【0028】
潤滑剤塗布装置30は、図2にも示されるように、例えばステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩からなる固形状の潤滑剤により形成された潤滑剤ストック30Qと、回転されて潤滑剤ストック30Qの表面を摺擦することにより掻き取った潤滑剤を像担持体10に塗布するよう回転駆動されるブラシローラ30Pと、潤滑剤ストック30Qをブラシローラ30Pに対して押圧するよう支持する例えばスプリングからなる押圧装置30Rとを備えている。
【0029】
上記の潤滑剤塗布装置30を構成するブラシローラ30Pは、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂製のブラシ繊維が高密度に植設されてなる長尺の織布がローラ基体の周面に形成されてなるものである。当該ブラシローラ30Pは、各々のブラシ繊維の太さが例えば3〜7デニール、ブラシ繊維の毛長が2〜5mm、ブラシ繊維の電気抵抗値が1×1010Ω以下、ブラシ繊維のヤング率が4900〜9800N/mm2 、ブラシ繊維の植設密度(単位面積あたりのブラシ繊維数)が例えば50〜200k本/inch2 のものであることが好ましい。
ブラシローラ30Pは、像担持体10に対するブラシ繊維の食い込み量が例えば0.5〜1.5mmとなる状態に設定されることが好ましい。ここで「像担持体10に対する食い込み量」とは、像担持体10が存在しなかったときの、ブラシ繊維の先端が像担持体10内へ入り込む最大値を意味する。
押圧装置30Rは、ブラシローラ30Pの像担持体10に対する押圧力が、例えば0.5〜1.0Nとなるよう、潤滑剤ストック30Qを像担持体10に接近する方向に押圧するものが用いられている。
【0030】
以上の画像形成装置においては、次のようにして画像形成動作が行われる。
すなわち、駆動源(図示せず)による動力が適宜の動力伝達手段(図示せず)により伝達されて像担持体10が回転され、潤滑剤塗布装置30のブラシローラ30Pによって、潤滑剤ストック30Qの潤滑剤がその塗布量が調整された状態で像担持体10の表面に塗布されることにより、像担持体10が平滑化された表面状態とされる。
【0031】
表面に潤滑剤が塗布された状態において、像担持体10が帯電装置11によって所定の極性(例えば負極性)に帯電され、次いで、露光装置12によって露光されることにより、照射箇所(露光領域)の電位が低下されて原稿画像に対応した潜像が像担持体10上に形成され、現像装置13によって、現像剤を構成する像担持体10の表面電位と同じ極性(例えば負極性)に帯電されたトナーが像担持体10の潜像に付着して反転現像が行われ、これにより、トナー像が形成される。
次いで、転写電流印加手段により転写ローラ141に電流が印加されることにより、像担持体10上のトナー像が記録材Pに転写された後、分離装置15により像担持体10と密着した状態にある記録材Pが像担持体10から分離され、その後、定着装置16によって定着処理が行われて可視画像が形成される。
一方、転写領域を通過して像担持体10上に残留する未転写トナーは、クリーニング装置20におけるゴムブレード202により除去される。
【0032】
而して、本発明においては、潤滑剤がその塗布量が調整された状態で像担持体10の表面に塗布されることにより、当該像担持体10は、その表面における純水の接触角が95〜108°となる表面状態に維持される。
【0033】
上記の純水の接触角は、純水の滴の自由表面と像担持体の表面とのなす角と定義される。例えば像担持体10の表面に潤滑剤が塗布され、当該像担持体10の表面エネルギーが低下されるに伴い、純水の接触角は大きくなる。
【0034】
像担持体10の表面状態を、純水の接触角が95〜108°となる状態に維持するためには、形成される可視画像1枚あたりの潤滑剤の消費量がブラシローラ30Pの軸方向長さ1cmあたり2×10−3〜3×10−3mm3 とされるよう、例えば潤滑剤ストック30Qのブラシローラ30Pに対する押圧力およびブラシローラ30Pの回転速度が調整される。
【0035】
像担持体10が、純水の接触角が108°よりも大きい表面状態である場合、すなわち、例えば潤滑剤の像担持体10への塗布量が多く、像担持体10が過度に平滑化された表面状態である場合は、像担持体10の表面にトナー中の外添剤や紙粉が付着しやすくなり、高湿下では、この外添剤や紙粉に水分が吸収される結果、像担持体10の表面の電荷が流れることによる「画像流れ」と呼ばれる画像欠陥が発生することがある。
【0036】
一方、像担持体10が、純水の接触角が95°よりも小さい表面状態である場合、すなわち、例えば潤滑剤の像担持体10への塗布量が少なく、像担持体10が十分に平滑化されていない表面状態である場合は、像担持体10の表面エネルギーが十分に低下しておらず、像担持体10に対するトナーの付着力が大きくなるため、像担持体10の表面にトナーが蓄積されることにより十分なクリーニング効果を得ることができないことがある。また、像担持体10の表面との摩擦によりゴムブレード202の先端部分が摩耗されやすく、像担持体10上の未転写トナーがゴムブレード202の摩耗されて形成される空隙をすり抜けることにより、形成される可視画像に画像欠陥が発生することがある。
【0037】
以上のように、本発明の画像形成方法によれば、像担持体10の表面に潤滑剤がその塗布量が調整された状態で塗布されることによって、像担持体10が平滑化された表面状態に維持される結果、像担持体10に対するトナーの付着力が低減され、これにより、所期のクリーニング効果を得るために必要とされる像担持体10に対するゴムブレード202の押圧力が低減される。従って、像担持体10の表面との摩擦によるゴムブレード202の先端部分の摩耗が抑止されて当該ゴムブレード202の所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されると共に、像担持体10に対するトナーの付着力が低減されることにより、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像が確実に得られる。
【0038】
そして、ゴムブレード202の像担持体10に対する押圧力を過大に設定することなしに、所期のクリーニング効果が確実に得られるので、粒子径が小さく形状が球形に近い重合トナーが用いられる場合にも極めて有用である。
【0039】
〔第2の実施形態〕
図3は、本発明の画像形成方法の実施に用いられる画像形成装置の他の構成の概略を示す説明図であって、潤滑剤塗布装置を備えていないことを除いては図1に示されるものと同様の構成を有するものである。
【0040】
上記の画像形成装置において用いられるトナーは、潤滑剤が0.1〜0.3質量%の割合で添加されたものであって、より好ましくは潤滑剤が0.15〜0.25質量%の割合で添加されたものである。
トナーに添加される潤滑剤としては、例えばステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩を例示することができる。
【0041】
潤滑剤の添加量の割合が0.1質量%より小さい場合は、トナーの離型性の向上の度合いが小さく、像担持体10に対するトナーの付着力が大きくなるため、像担持体10の表面にトナーが蓄積されることにより十分なクリーニング効果を得ることができない場合がある。
また、潤滑剤の添加量の割合が0.3質量%より大きい場合は、トナーが像担持体10の表面に転移されるときにトナーを構成する潤滑剤が像担持体10の表面に固着し、形成される可視画像に画像欠陥が発生することがある。
【0042】
以上のように、本発明の画像形成方法によれば、トナーが潤滑剤が0.1〜0.3質量%の割合で添加されたものであることにより、トナーの離型性が向上されて、実質的に潤滑剤が塗布されて平滑化された表面状態の像担持体10上にトナーが付着した状態と同様の状態とされる結果、像担持体10に対するトナーの付着力が低減され、これにより、所期のクリーニング効果を得るために必要とされる像担持体10に対するゴムブレード202の押圧力が低減される。従って、像担持体10の表面との摩擦によるゴムブレード202の先端部分の摩耗が抑止されて当該ゴムブレード202の所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されると共に、像担持体10に対するトナーの付着力が低減されることにより、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像が確実に得られる。
【0043】
〔トナー〕
本発明に用いられるトナーは、下記の条件〔a〕〜〔e〕に示されるように、特定の形状を有すると共に形状および粒径が揃ったトナー粒子により構成されるものであることが好ましい。下記の条件〔a〕〜〔e〕を満たすトナーは、例えば重合性単量体を水系媒体中で重合させるいわゆる重合法により製造することができる。このようなトナーによれば、各々のトナー粒子における帯電特性が実質的に均一になるため、一層確実に像担持体に残留する未転写トナーを除去することができ、所期のクリーニング効果を得ることができる。
【0044】
〔a〕 トナー粒子の形状係数の平均値が0.95〜0.99であるトナー。
〔b〕 トナー粒子の体積平均粒径をDv、個数平均粒径をDpとしたときに、1.3>(Dv/Dp)>1.0であるトナー。
〔c〕 角がないトナー粒子の割合が50個%以上であるトナー。
〔d〕 トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであるトナー。
〔e〕 個々のトナー粒子の粒径をD (μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(m1+m2)が70%以上であるトナー。
【0045】
〔a〕 形状係数
トナー粒子の形状係数の平均値が0.95〜0.99であり、好ましくは0.95〜0.97である。
【0046】
トナー粒子の形状係数の値は、下記により定義される、トナー粒子の丸さの度合いを示す要素である。すなわち、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」(東亜医用電子社製)を用い、トナー懸濁液中のトナー粒子をCCDカメラにより撮影し、得られたトナー粒子撮影像の周囲長mと、トナー粒子撮影像と同じ面積相当の円の周囲長nとを求め、nの値をmの値で割った商(n/m)として定義される。この形状係数の値は、トナー粒子が真球であれば1となり、トナー粒子の凹凸の度合いが大きくなるほど小さい値となる。
【0047】
また、個々のトナー粒子の形状係数についての分布がシャープであること、具体的には、個々のトナー粒子の形状係数についての標準偏差が0.10以下であることが好ましく、また、下記式(1)により算出されるCV値が20%未満であることが好ましく、より好ましくは10%未満である。
【0048】
【数1】
式(1) CV値=(形状係数の標準偏差/形状係数の平均値)×100
【0049】
〔b〕 粒度分布の比率
トナー粒子の体積平均粒径をDv、個数平均粒径をDpとしたときに、1.3>(Dv/Dp)>1.0であり、好ましくは1.2>(Dv/Dp)>1.1である。
【0050】
〔c〕 角がないトナー粒子の割合
トナー粒子の個数のうち、角がないトナー粒子の個数の割合が50%以上であり、好ましくは70%以上である。
【0051】
角がないトナー粒子とは、電荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しやすいような突部を実質的に有しないトナー粒子をいい、具体的には以下のトナー粒子を角がないトナー粒子という。すなわち、トナー粒子の長径をL、L/10を半径Rとする円で、トナー粒子の周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、当該円がトナーの外側に実質的にはみださない場合を角がないトナー粒子という。実質的にはみ出さない場合とは、はみ出す円が存在する突部が1箇所以下である場合をいう。また、トナー粒子の長径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。
角がないトナー粒子の測定は次のようにして行われた。まず、走査型電子顕微鏡によりトナー粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,000倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記の突部の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒子について行い、角のないトナー粒子の個数の割合を算出した。
【0052】
〔d〕 トナー粒子の重量平均粒径
トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであり、好ましくは4.5〜7μmである。
【0053】
〔e〕 個数基準の粒度分布
トナー粒子の粒径をDμmとするとき、自然対数lnDを横軸にとり、横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(m1+m2)が70%以上であり、好ましくは80%以上である。
【0054】
前記の個数基準の粒度分布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々のトナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜2.53:2.53〜2.76・・・・・・)に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグラムは、コールターマルチサイザーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュータにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成されたものである。サンプルは、電解液〔ISOTONR−11〕(コールターサイエンティフィックジャパン社製)50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加えられたものを超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製されたものである。
【0055】
以上のトナーに添加される潤滑剤は、トナーに添加される外添剤を構成するものであり、例えば重合工程、融着工程等を経て乾燥処理されたトナー粒子に外添剤が添加されることにより、外添剤を構成する潤滑剤もトナーに添加される。
【0056】
本発明において用いられる現像剤は、トナーとキャリアとから構成される2成分現像剤でも、またトナーのみから構成される1成分現像剤でもよい。
【0057】
〔第3の実施形態〕
以上においては、本発明の画像形成方法がモノクロ画像形成装置に用いられた場合について説明したが、カラー画像形成装置に用いられた場合においても本発明の画像形成方法を適用することができる。
【0058】
図4は、本発明の画像形成方法の実施に用いられるカラー画像形成装置の構成の概略を示す説明図である。
この画像形成装置は、複数の像担持体に形成される互いに異なる色のトナー像を共通の中間転写体に複数回(例えば4回)転写することにより当該中間転写体上で各色のトナー像を重ね合わせ、ここに形成されたカラートナー像を記録材に一括して転写することにより記録材上にカラートナー像を形成する、いわゆる中間転写方式のものである。
【0059】
この画像形成装置は、無端状のベルトからなり矢印方向に循環移動する中間転写体17を備えており、この中間転写体17におけるトナー像形成ユニット配置領域25には、中間転写体17の移動方向に対して4つのトナー像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kが互いに離間して並ぶよう設けられている。
中間転写体17は、各々のトナー像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kにおける1次転写装置14Y、14M、14C、14Kによって像担持体10Y、10M、10C、10Kの各々に対接されながら循環移動されるよう、中間ローラ17a、17b、17c、17d等に張架された状態とされている。
【0060】
中間転写体17は、例えば電気抵抗値が1×104 〜1×1012Ωの半導電性の樹脂ベルトからなるものが好ましく、具体的には、例えばポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等の樹脂材料や、エチレン−プロピレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴム等のゴム材料に、カーボン等の導電性フィラーが分散されてなるもの、あるいはイオン性の導電材料が含有されてなるもの等を用いることができる。
【0061】
第1のトナー像形成ユニット21Yにおいては、トナー像転写位置において中間転写体17が移動する方向と同じ向きに回転されるドラム状の感光体からなる像担持体10Yが備えられていると共に、この像担持体10Yの外周面領域において、各々、その回転方向に対して、像担持体10Yの表面を帯電させる帯電装置11Y、画像読取部22の画像のデータに基づいて像担持体10Yの表面を露光することにより潜像を形成する露光装置12Yおよびイエロートナーを含む現像剤により現像を行う現像装置13Yが動作順に並ぶよう配設されており、像担持体10Yの回転方向における現像領域より下流の位置には、像担持体10Y上に形成されたトナー像を中間転写体17に転写する1次転写装置14Yが設けられており、これにより、1次転写手段が構成されている。
そして、像担持体10Yの回転方向における転写領域より下流の位置には、像担持体10Yの上に残存している未転写トナーを除去するクリーニング装置20Yが設けられている。
【0062】
上記のクリーニング装置20Yは、先端部分が像担持体10Yの回転方向における転写領域より下流側の位置で、像担持体10Yの表面に当接されるよう設けられたゴムブレードを備えてなるものである。
ゴムブレードは実施例1に示されているものと同様の構成を有するものである。
【0063】
上記のゴムブレードと像担持体10Yとの当接位置より上流側の位置には、潤滑剤をその塗布量が調整された状態で像担持体10Yの表面に塗布する潤滑剤塗布装置30Yがクリーニング装置20Yの外匣内に一体的に設けられている。
潤滑剤塗布装置30Yは第1の実施形態に示されているものと同様の構成を有するものである。
【0064】
他のトナー像形成ユニット21M、21C、21Kの各々についても、イエロートナー像に係る第1のトナー像形成ユニット21Yと同様の構成とされている。
【0065】
中間転写体17の移動方向におけるトナー像形成ユニット配置領域25より下流の位置には、2次転写装置14Sが中間転写体17を介して中間ローラ17dを押圧して2次転写領域を形成するよう設けられており、当該2次転写装置14Sにより、中間転写体17上の1次転写トナー像が搬送されてきた記録材Pに転写される。
【0066】
1次転写装置14Y、14M、14C、14Kおよび2次転写装置14Sは、転写ローラと、この転写ローラに接続された、定電流電源よりなる転写電流印加手段とによって構成されており、適正な大きさに制御された電流を転写電流印加手段によって転写ローラに印加することにより転写を行う、いわゆる接触転写方式によるものである。
転写ローラは、例えば、ステンレスなどの導電性芯金の周面に被覆層が形成されて構成されており、被覆層は、例えばポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴムなどのゴム材料に、カーボンなどの導電性フィラーが分散された構成、あるいはイオン性の導電材料が含有された構成のソリッド状態または発泡スポンジ状態の半導電性ゴムにより形成されている。
転写ローラは、その電気抵抗値が1×105 〜1×109 Ω、ゴム硬度(アスカーC硬度)が20〜70°のものであることが好ましい。
転写電流印加手段は、当該転写電流印加手段により転写ローラに印加される電流が、50〜200μAの範囲内において一定値に制御(定電流制御)されるものであることが好ましい。
【0067】
以上の画像形成装置においては、各々のトナー像形成ユニットにおいて、それぞれ、像担持体の表面に潤滑剤がその塗布量が調整された状態で塗布されることによって、像担持体が平滑化された表面状態に維持される結果、像担持体に対するトナーの付着力が低減され、これにより、所期のクリーニング効果を得るために必要とされる像担持体に対するゴムブレードの押圧力が低減される。従って、像担持体の表面との摩擦によるゴムブレードの先端部分の摩耗が抑止されて当該ゴムブレードの所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されると共に、像担持体に対するトナーの付着力が低減されることにより、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像が確実に得られる。
【0068】
また、中間転写体に当接されるゴムブレードの当該中間転写体に対する押圧力が147〜245mN/cmであることが好ましく、これにより、中間転写体上に残留した未転写トナーを確実に除去することができる。
【0069】
本発明においては、潤滑剤塗布装置を備えていないことを除いては図4に示されるものと同様の構成を有するカラー画像形成装置において、用いられるトナーが第2の実施形態に記載のトナーと同様のものからなることを特徴とする画像形成方法でもよい。
【0070】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記態様に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。例えば、潤滑剤塗布装置により像担持体の表面に潤滑剤がその塗布量が調整された状態で塗布されると共に、トナーが潤滑剤が添加されたものである画像形成方法でもよい。
【0071】
【実施例】
以下に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
【0072】
(実施例1)
図4に示される構成に従ってカラー画像形成装置を製造した。この画像形成装置の具体的な構成は以下に示すとおりである。
【0073】
トナー像形成ユニットを構成する各装置について以下に示す。
像担持体としては、フタロシアニン顔料をポリカーボネートに分散させたものからなる厚みが25μmの感光層が、外径が60mmであるアルミニウム製のドラム状金属基体の外周面に形成されてなる、負帯電特性を有する有機感光体よりなるものを用い、回転速度を220mm/secに設定した。
非露光領域における像担持体の表面電位は−750V、露光領域における像担持体の表面電位は−50Vに制御した。
【0074】
帯電装置としては、正放電特性を有するスコロトロン帯電器よりなるもの、露光装置としては、表面標準出力が300μWである半導体レーザ照射装置よりなるもの、現像装置としては、2成分現像方式の現像器よりなるものを用いた。
【0075】
クリーニング装置は、ウレタンゴムよりなる板状のゴムブレードを備えてなるものを用いた。
ゴムブレードは、硬度が67°(JIS A)、反発弾性(25℃環境測定)が50%のものを、像担持体に対する押圧力が196mN/cm、初期設定当接角が20°となる状態で設けた。
【0076】
潤滑剤塗布装置は、図2に示される構成からなるものを用いた。
ブラシローラは、「SA−7」 (東レ株式会社製)であり、具体的には、ポリプロピレン樹脂製のブラシ繊維が、高密度に植設されてなる長尺の織布がローラ基体の周面に巻きつけられてロール状に形成されてなるものである。
当該ブラシローラは外径が18mmであり、軸方向長さが335mmのものであり、ブラシローラの像担持体に対する食い込み量を1.0mmに、ブラシローラの回転速度を250rpmに設定した。
潤滑剤ストックは、縦8mm、横10mm、軸方向長さ335mmのステアリン酸亜鉛からなる固形状の潤滑剤より構成されるものを用い、当該潤滑剤ストックのブラシローラに対する押圧力を0.8Nに設定した。
形成される可視画像1枚あたりの潤滑剤の塗布量をブラシローラ軸方向長さ1cmあたり2.5×10−3mm3 に設定した。
【0077】
以上に述べたトナー像形成ユニットにおいては、互いに隣接するトナー像形成ユニットにおける像担持体の回転軸の軸間距離を95mmに設定した。
【0078】
中間転写体は、電気抵抗値が1×108 Ωであるポリイミド製の半導電性の樹脂ベルトよりなるものを用い、ベルトの張力を49Nに設定した。
【0079】
1次転写装置は、転写ローラによる接触転写方式のものを用い、転写ローラは、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に、カーボンがシリコーン樹脂に分散されてなる発泡スポンジ状態の半導電性ゴムからなる被覆層が形成されてなるものを用いた。
上記の転写ローラは、外径が20mm、電気抵抗値が1×106 Ω、ゴム硬度(アスカーC硬度)が25°であり、像担持体に対する押圧力を4.9Nに設定した。
転写電流印加手段により転写ローラに印加される電流値を20μAとした。
【0080】
2次転写装置は、転写ローラによる接触転写方式のものを用い、転写ローラは、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に、カーボンがシリコーン樹脂に分散されてなる発泡スポンジ状態の半導電性ゴムからなる被覆層が形成されてなるものを用いた。
上記の転写ローラは、外径が30mm、電気抵抗値が5×107 Ω、ゴム硬度(アスカーC硬度)が67°であり、像担持体に対する押圧力を49Nに設定した。
転写電流印加手段により転写ローラに印加される電流値を80μAとした。
【0081】
定着装置としては、加熱ローラと加圧ローラとにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものを用い、定着温度を200℃に設定した。
【0082】
現像剤としては、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を用いた。
キャリアは、体積平均粒径が60μmであるフェライトキャリアを用いた。
各色のトナーは、いずれもトナー粒子の形状係数の平均値が0.96、トナー粒子の粒度分布の比率が1.26、角がないトナー粒子の個数の割合が88%、重量平均粒径が6.5μm、個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(m1+m2)が80%であるものを用い、現像剤におけるトナー濃度を4質量%とした。
【0083】
以上において、潤滑剤を像担持体の表面に塗布することにより画像形成動作時の像担持体を当該像担持体の表面における接触角が104°となる表面状態に維持した状態で、合計20万枚に亘る画像形成テストを行い、形成された可視画像について画像欠陥の有無を調査した結果、形成された可視画像に画像欠陥は発生せず、常に画質の良好な画像が確実に得られることが確認された。
【0084】
(比較例1)
実施例1に記載の画像形成方法において、形成される可視画像1枚あたりの潤滑剤の塗布量をブラシローラの軸方向長さ1cmあたり1.2×10−3mm3 に設定し、潤滑剤の塗布量を変更して像担持体の表面に塗布することにより画像形成動作時の像担持体を当該像担持体の表面における接触角が87°となる表面状態に維持した状態とすると共に、ゴムブレードの像担持体に対する押圧力を196mN/cmに設定したことの他は実施例1と同様にして画像形成テストを行い、形成された可視画像について画像欠陥の有無を調査した結果、形成された可視画像に画像欠陥が発生することが確認された。
この理由としては、潤滑剤の塗布量が少なく、像担持体の表面エネルギーが十分に低下されず、像担持体の表面に対するトナーの付着力が強いため、ゴムブレードの像担持体に対する押圧力を大きくしなければならず、画像形成動作時にゴムブレードの先端部分が摩耗され、未転写トナーがゴムブレードの摩耗されて形成される空隙をすり抜けたためであると考えられる。
【0085】
(比較例2)
実施例1に記載の画像形成方法において、形成される可視画像1枚あたりの潤滑剤の塗布量をブラシローラの軸方向長さ1cmあたり4×10−3mm3 に設定し、潤滑剤の塗布量を変更して像担持体の表面に塗布することにより画像形成動作時の像担持体を当該像担持体の表面における接触角が110°となる表面状態に維持した状態とすると共に、ゴムブレードの像担持体に対する押圧力を196mN/cmに設定したことの他は実施例1と同様にして画像形成テストを行い、形成された可視画像について画像欠陥の有無を調査した結果、形成された可視画像に画像欠陥が発生することが確認された。
この理由としては、潤滑剤の塗布量が多く、像担持体が過度に平滑化された表面状態であり、像担持体の表面にトナー中の外添剤や紙粉が付着しやすくなり、高湿下では、この外添剤や紙粉に水分が吸収される結果、像担持体の表面の電荷が流れることによる「画像流れ」が生じたためであると考えられる。
【0086】
(実施例2)
図3に示される構成に従ってモノクロ画像形成装置を製造した。この画像形成装置は、潤滑剤塗布装置を具えないものであり、下記に挙げた事項を除いては実施例1のトナー像形成ユニットから潤滑剤塗布装置を除いた構成と同様のものである。
【0087】
像担持体の回転速度を210mm/secに設定した。
【0088】
転写装置は、転写ローラを有する接触転写方式のものを用い、転写ローラは、ステンレス鋼よりなる円筒状の導電性芯金の外周面に、カーボンがシリコーン樹脂に分散されてなる発泡スポンジ状態の半導電性ゴムからなる被覆層が形成されてなるものを用いた。
上記の転写ローラは、外径が20mm、電気抵抗値が1×106 Ω、ゴム硬度(アスカーC硬度)が25°であり、像担持体に対する押圧力を19.6Nに設定した。
転写電流印加手段により転写ローラに印加される電流値を80μAとした。
【0089】
分離装置は、負放電特性を有するコロトロン帯電器よりなるものを用いた。
【0090】
現像剤は、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を用いた。
キャリアは、実施例1の構成と同様のものを用い、トナーは、実施例1の構成と同様のものに、潤滑剤としてステアリン酸カルシウム0.2質量%が添加されたものを用いた。
【0091】
以上において、潤滑剤をトナーに添加することにより像担持体が当該像担持体の表面における接触角が96°となる表面状態にされた状態で、合計20万枚に亘る画像形成テストを行い、形成された可視画像について画像欠陥の有無を調査した結果、形成された可視画像に画像欠陥は発生せず、常に画質の良好な画像を確実に形成することができることが確認された。
【0092】
(比較例3)
実施例2に記載の画像形成方法において、トナーに対する潤滑剤の添加量の割合を0.05質量%に変更することにより画像形成動作時の像担持体が当該像担持体の表面における接触角が86°となる表面状態にされると共に、ゴムブレードの像担持体に対する押圧力を196mN/cmに設定したことの他は実施例2と同様にして画像形成テストを行い、形成された可視画像について画像欠陥の有無を調査した結果、形成された可視画像に画像欠陥が発生することが確認された。
この理由としては、トナーに対する潤滑剤の添加量の割合が小さく、トナーの離型性の向上の度合いが小さく、像担持体の表面に対するトナーの付着力が強いため、ゴムブレードの像担持体に対する押圧力を大きくしなければならず、画像形成動作時にゴムブレードの先端部分が摩耗され、未転写トナーがゴムブレードの摩耗されて形成される空隙をすり抜けたためであると考えられる。
【0093】
(比較例4)
実施例2に記載の画像形成方法において、トナーに対する潤滑剤の添加量の割合を0.4質量%に変更することにより画像形成動作時の像担持体が当該像担持体の表面における接触角が109°となる表面状態にされると共に、ゴムブレードの像担持体に対する押圧力を196mN/cmに設定したことの他は実施例2と同様にして画像形成テストを行い、形成された可視画像について画像欠陥の有無を調査した結果、形成された可視画像に画像欠陥が発生することが確認された。
この理由としては、トナーに対する潤滑剤の添加量の割合が大きく、トナーが像担持体の表面に転移されるときにトナーを構成する潤滑剤が像担持体の表面に固着したためであると考えられる。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴムブレードの所期の特性が長期間に亘って安定的に発揮されて、所期のクリーニング効果が確実に得られ、従って、画質の良好な画像を確実に形成することができる画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の実施に用いられる画像形成装置の構成の概略を示す説明図である。
【図2】本発明の画像形成方法の実施に用いられる画像形成装置を構成する潤滑剤塗布装置の構成の詳細を示す拡大説明図である。
【図3】本発明の画像形成方法の実施に用いられる画像形成装置の他の構成の概略を示す説明図である。
【図4】本発明の画像形成方法の実施に用いられるカラー画像形成装置の構成の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
10、10Y、10M、10C、10K 像担持体
11、11Y、11M、11C、11K 帯電装置
12、12Y、12M、12C、12K 露光装置
13、13Y、13M、13C、13K 現像装置
14 転写装置
14Y、14M、14C、14K 1次転写装置
14S 2次転写装置
141 転写ローラ
15 分離装置
16 定着装置
17 中間転写体
17a、17b、17c、17d 中間ローラ
20、20Y、20M、20C、20K クリーニング装置
201 支持部材
202 ゴムブレード
21Y、21M、21C、21K トナー像形成ユニット
22 画像読取部
25 トナー像形成ユニット配置領域
30、30Y、30M、30C、30K 潤滑剤塗布装置
30P ブラシローラ
30Q 潤滑剤ストック
30R 潤滑剤支持体
P 記録材

Claims (7)

  1. 像担持体に形成された潜像をトナーにより現像し、形成されたトナー像を記録材に転写して定着し、像担持体上に残った未転写トナーを、像担持体に当接されたゴムブレードを有するクリーニング装置により除去し、像担持体を摺擦するブラシローラによって像担持体の表面に潤滑剤が塗布される画像形成方法において、
    像担持体は、その表面における純水の接触角が95〜108°となる表面状態に維持されると共に、クリーニング装置におけるゴムブレードの像担持体に対する押圧力が147〜245mN/cmに設定されることを特徴とする画像形成方法。
  2. 像担持体に形成された潜像をトナーにより現像し、形成されたトナー像を記録材に転写して定着し、像担持体上に残った未転写トナーを、像担持体に当接されたゴムブレードを有するクリーニング装置により除去する画像形成方法において、
    トナーは、潤滑剤が0.1〜0.3質量%の割合で添加されたものであり、現像処理によってトナーが像担持体に付着することにより像担持体がその表面における純水の接触角が95〜108°となる表面状態にされると共に、クリーニング装置におけるゴムブレードの像担持体に対する押圧力が147〜245mN/cmに設定されることを特徴とする画像形成方法。
  3. トナーは、トナー粒子の形状係数の平均値が0.95〜0.99であるものよりなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
  4. トナーは、トナー粒子の体積平均粒径をDv、個数平均粒径をDpとしたときに、1.3>(Dv/Dp)>1.0であるものよりなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. トナーは、角がないトナー粒子の割合が50個数%以上であるものよりなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであるものよりなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. トナーは、個々のトナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(m1+m2)が70%以上であるものよりなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成方法。
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