JP2005214727A - 測定用プローブおよびこれを用いた形状測定機 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受けに対する可動部の変位に関係なく接触圧がほぼ一定である測定用プローブを提供する。
【解決手段】測定用プローブ100は、空気静圧軸受け101と、この空気静圧軸受け101によりZ方向に摩擦抵抗なく移動可能なスライド軸102と、スライド軸102の下端部に取り付けられたスタイラス103と、スライド軸102の上端部に取り付けられたリニアスケール104およびミラー105と、空気より軽いヘリウムガス108が充填されたボール107と、スライド軸102とボール107を連結する板106と、リニアスケール104のZ方向の変位を検出する検出ヘッド109と、空気静圧軸受け101と検出ヘッド109を保持するベース110とから構成されている。スタイラス103は、その先端に被測定面112と接触する先端球を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被測定面の形状を測定するための測定用プローブと、その測定用プローブを走査して被測定面の形状を測定する形状測定機とに関する。
非球面レンズあるいは非球面金型などの非球面の形状を測定するための測定用プローブと、この測定用プローブを用いた形状測定機が知られている。
例えば、特開平6−265340号公報は、このような測定用プローブのひとつを開示している。図7は、特開平6−265340号公報に開示されている測定用プローブを示している。図7に示されるように、測定用プローブ1は、Z(上下)方向に移動可能な光プローブ2と、光プローブ2の先端に取り付けられた空気静圧軸受け3とを備えている。空気静圧軸受け3は、ほとんど摩擦抵抗なくZ方向に移動可能なスライド軸4を備えている。スライド軸4の下端にはスタイラス5が、スライド軸4の上端にはミラー6が取り付けられている。スライド軸4とスタイラス5とミラー6とからなる可動部の重量は、バネ7によって支えられている。
光プローブ2の光源8からは、レーザ光が射出される。射出されたレーザー光は、光プローブ内部に設けられた対物レンズ9によってミラー6上に集光される。ミラー6で反射したレーザー光は、二つの光検出器10で受光される。この二つの光検出器10の出力は、誤差信号発生部11によりフォーカス誤差信号となる。サーボ回路12は、このフォーカス誤差信号がゼロとなるように、光プローブ2をZ方向に移動させる、いわゆるフォーカスサーボを行なう。なお、光プローブ2の移動は、リニアモーター13を制御することで行う。
この測定用プローブ1で被測定面15の形状を測定するときは、被測定面15に沿ってスタイラス5がZ方向に変位する。空気静圧軸受け3に対してスタイラス5が相対的にZ方向に変位すると、フォーカスサーボが働いてリニアモーター13により光プローブ2が上下に移動する。このように、スタイラス5と被測定面15の接触圧(バネ7のたわみ量)を一定に保ちながら、スタイラス5を被測定面15に追従させる。そして、測定用プローブ1と被測定面15を相対的にZ方向と直交するX方向またはY方向に走査させる。このとき、ミラー6のZ方向の変位をレーザー測長器の測定光14で測定することによって、被測定面15の形状測定を行なう。
特開平6−265340号公報
図7に示される測定用プローブでは、可動部が、スライド軸4とスタイラス5とミラー6とからなる。そして、可動部の重量を、バネ7によって支持している。このため、空気静圧軸受け3に対してスタイラス5が上下すると、バネ7のたわみ量が変化し、接触圧が変化してしまう。
また、Z方向に対して被測定面15の法線の傾き角度が大きい場合、図7に示される測定用プローブでは、スタイラス5にはZ方向と直交する方向に力が加わる。従って、バネ7のたわみ量が変化し接触圧が大きくなってしまうと、空気静圧軸受け3に対するスライド軸4の倒れや、スタイラス5にたわみが発生する。この倒れやたわみは、測定誤差となってしまう。
このような測定誤差の発生を抑えるためには、接触圧が大きくならないように、つまりバネ7のたわみ量が常に一定となるように制御を行なえばよい。しかし、バネ7のたわみ量を一定に保つためには、スタイラス5の上下方向の変位に対して光プローブ2を素早く正確に追従させることが要求される。そのためには、サーボ回路12やリニアモーター13などからなる制御系の応答周波数を高くしなくてはならないが、容易ではない。
本発明は、このような実情に着目して成されたものであり、その目的は、接触圧がほぼ一定である測定用プローブおよびこの測定用プローブを用いた形状測定機を提供することである。
本発明は、ひとつには、測定用プローブであり、軸受けで支持され、軸受けの軸方向には自由に移動可能なスライド部材と、スライド部材に取り付けられ、被測定面に所定の接触圧で接触する接触部材と、スライド部材に取り付けられ、スライド部材の軸方向の変位を測定するための測長部材と、浮力を発生させる浮力発生部材と、浮力発生部材とスライド部材とをつなぐ連結部材とを備えている。接触部材の所定の接触圧Fは、浮力発生部材により発生する浮力Fbと、スライド部材と接触部材と測長部材と連結部材と浮力発生部材との重量により生じる力Fgとの差により発生する。
本発明は、ひとつには、形状測定機であり、上記の測定用プローブと、被測定面を回転させるとともに、回転角度を出力する回転ステージと、回転ステージの回転軸を含む平面内で測定用プローブを旋回させるとともに、旋回角度を出力する旋回ステージとを備えている。
本発明によれば、軸受けに対する可動部の変位に関係なく接触圧がほぼ一定である測定用プローブおよびこの測定用プローブを用いた形状測定機が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。
図1に示されるように、本実施形態の測定用プローブ100は、空気静圧軸受け101と、スライド軸102と、スタイラス103と、リニアスケール104およびミラー105と、ボール107と、板106と、検出ヘッド109と、ベース110とから構成されている。
ここで、スライド軸102はスライド部材である。このスライド軸102は、空気静圧軸受け101によって、鉛直方向であるZ方向に摩擦抵抗なく移動可能となっている。また、スタイラス103は接触部材である。このスタイラス103はスライド軸102の下端部に取り付けられ、その先端に被測定面112と接触する先端球を有している。リニアスケール104およびミラー105は測長部材である。このリニアスケール104およびミラー105は、スライド軸102の上端部に取り付けられている。また、ボール107は浮力発生部材である。このボール107には、空気より軽い気体としてヘリウムガス108が充填されている。板106は連結部材であって、スライド軸102とボール107を連結している。検出ヘッド109は、リニアスケール104のZ方向の変位を検出する。
ベース110は、空気静圧軸受け101と検出ヘッド109を保持している。このベース110は、Z方向に移動可能なZステージ(不図示)によって支持されている。測定用プローブ100は、Z方向と直交するXY方向に移動可能なXステージとYステージ(いずれも不図示)によって支持されている。
ここで、スライド軸102と、スタイラス103と、リニアスケール104およびミラー105と、板106と、ボール107は一体となっており、可動部を構成している。
本実施形態の測定用プローブ100により、被測定物111の被測定面112の形状を測定する場合について説明する。測定を行うために、Zステージを駆動して、被測定面112にスタイラス103の先端球を接触させる。このとき、被測定面112とスタイラス103の間の接触圧Fは、可動部の重量(Fg)とボール107内部のヘリウムガス108により発生する浮力(Fb)の差により発生する。
本実施形態では、被測定面112が鉛直方向の上向きであるので、接触圧F=Fg−Fb(ただしFg>Fb)となるように設定されている。つまり、被測定面112がなければ、スライド軸102は下方向に移動する。このように設定することによって、スタイラス103の先端球は常に被測定面112に接触する。ここで、重量Fgは、スライド軸102のZ方向の位置によらず一定である。また、浮力Fbも、スライド軸102のZ方向の位置によらず一定である。従って、空気静圧軸受け101に対してスライド軸102がZ方向に変位しても、接触圧Fは変化しない。
前述のように、Z方向に対して被測定面112の法線の傾き角度が大きい場合、空気静圧軸受け101に対するスライド軸102の倒れや、スタイラス103のたわみにより、測定誤差が発生する。そこで、本実施形態では、このような場合であっても、測定誤差が無視できる程度に小さくなるように、この接触圧Fの値を設定している。
なお、本実施形態では、ボール107を弾性体(風船)で構成している。よって、具体的な接触圧Fの調整方法としては、ヘリウムガス108の充填量を調整して、ボール107の体積を変えることにより浮力Fbを調整する。あるいは、予め浮力を可動部の重量よりも大きく設定しておき、可動部に重量調整部材(例えば、おもり)を加え、重量Fgを変えることにより接触圧Fを調整してもよい。
測定は、被測定面112に接触したスタイラス103を、XステージとYステージとにより、被測定面112に対して走査させる。このとき、被測定面112の高さの変化に沿って、スタイラス103がZ方向に移動する。これに伴って、スライド軸102に取り付けたリニアスケール104もZ方向に移動する。このリニアスケール104の変位は、ベース110に取り付けた検出ヘッド109で検出される。検出ヘッド109は、空気静圧軸受け101に対して、スライド軸102が所定の移動可能範囲(ストローク)内にあるかどうかを検出する。
空気静圧軸受け101に対して、スライド軸102が移動可能範囲を超えて下降したとする。この場合、板106が空気静圧軸受け101に当たってしまい、測定ができなくなってしまう。また、スライド軸102があまり上昇してしまうと、空気静圧軸受け101が被測定面112に衝突する恐れがある。
このような不具合を避けるためには、測定中のスライド軸102の位置が、移動可能範囲内になるようにしなくてはならない。そこで、本実施形態では、検出ヘッド109の出力を用いてZステージを駆動し、測定用プローブ100をZ方向に移動させている。なお、このZステージの駆動は、スライド軸102が移動可能範囲から外れないように制御するものである。よって、スライド軸102の位置が移動可能範囲内であれば、スライド軸102の変位に対して、測定用プローブ100を追従させる必要はない。
以上のようにして、測定用プローブ100のスタイラス103が、被測定面112上を一定の接触圧で走査していく。そして、走査に合わせて、ミラー105のZ方向の変位を、レーザー測長器の測定光113により測定する。また、走査に合わせて、レーザー測長器(不図示)により、測定用プローブ100のX方向とY方向の変位を測定する。これにより、被測定面112の形状が測定できる。
本実施形態によれば、空気静圧軸受け101に対してスライド軸102がZ方向に変位しても、接触圧Fはほぼ一定である。従って、空気静圧軸受け101に対するスライド軸102の倒れや、スタイラス103のたわみにより発生する測定誤差は無視できるほど小さい。よって、高精度な測定が可能となる。また、スタイラス103のZ方向の変位に対して、測定用プローブ100を正確に追従させる必要がない。そのため、制御系の応答を高速にしなくてもよい。従って、Zステージの制御が、非常に容易となる。
また、被測定面の形状によっては、被測定面112のZ方向の測定範囲が、スライド軸102の移動可能範囲よりも十分に小さい場合がある。このような場合には、リニアスケール104および検出ヘッド109を省略することも可能である。この時、被測定面112の測定中は、Zステージの位置制御は不要である。
[変形例]
図2は、第一実施形態の変形例における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。図2において、図1に示された部材と同一の参照符号で示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
第一実施形態では、空気よりも軽い気体を用いて浮力を得ている。これに対して、本変形例は、液体を用いて浮力を得る例である。
図2に示されるように、本変形例の測定用プローブ120は、第一実施形態の板106とボール107に代えて、容器124と、液体125と、ボール123と、板121と細い棒122とを備えている。
ここで、容器124はベース110に固定されている。また、この容器124は液体125で満たされている。この液体には、ボール123が沈められている。また、板121と細い棒122は、スライド軸102とボール123を連結している。なお、他の構成は第一実施形態と同様であり、その説明は省略する。
液体125の液面の高さ(液量)は、スライド軸102が移動可能範囲内で上昇しても、ボール123が液体125から出ないように設定しておく。
本変形例では、浮力Fbは、ボール123の体積と、棒122の液体125に沈んでいる部分の体積とにより決まる。従って、スライド軸102が上下すると、棒122の液体125に沈んでいる部分の体積が変わるので、厳密には浮力は変化する。しかし、棒122を細い部材とすることにより、スライド軸102がZ方向に移動しても浮力をほぼ一定にすることが可能となる。
本変形例のように、液体を用いて浮力を得るようにすると、気体を用いて浮力を得る場合よりも、ボールの内部と外部(液体)の密度の差を大きくすることができる。従って、同じ体積でも大きな浮力を得ることができので、浮力発生部材を小さくすることが可能となる。その結果、測定用プローブの小型化が可能となる。
[第二実施形態]
図3は、本発明の第二実施形態における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。
図3に示されるように、本実施形態の測定用プローブ200は、第一実施形態の測定用プローブ100を上下反転させた構成となっている。なお、図1で示した各構成要素を示す参照符号の百の位の数字を、図3では2に代えて(例えば図1の空気静圧軸受け101を図3では空気静圧軸受け201として)示している。
本実施形態では、被測定物211の被測定面212が鉛直方向の下向きであるので、接触圧F=Fb−Fg(ただしFb>Fg)となるように設定されている。つまり、被測定面212がなければ、スライド軸202は上方向に移動する。このように設定することによって、スタイラス103の先端球は常に被測定面212に接触する。
測定用プローブ200を用いた被測定面212の測定については、第一実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
本実施形態によれば、被測定面212が鉛直方向の下向きの場合に形状測定が可能である。
また、第一実施形態の測定用プローブ100と本実施形態の測定用プローブ200を組み合わせることによって、被測定物の表面と裏面の形状を同時に測定することも可能である。
[第三実施形態]
図4は、本発明の第三実施形態における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。図4において、図1に示された部材と同一の参照符号で示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。図4では、リニアスケール104と検出ヘッド109の図示は省略している。
図4に示されるように、本実施形態の測定用プローブ150は、第一実施形態の測定用プローブ100のボール107と板106に代えて、ヘリウムガス158が充填された浮き輪157と、浮き輪157とスライド軸102を連結する円形板156とを備えている。他の構成は第一実施形態の測定用プローブ100と同様である。
本実施形態では、浮き輪157と円形板156は、空気静圧軸受け101の軸方向(Z方向)を中心として回転対称な形状となるように配置されている。
測定用プローブ150を用いた被測定面112の測定については、第一実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
本実施形態では、可動部が、スライド軸102(スライド部材)と、スタイラス103(接触部材)と、ミラー105(測長部材)と、円形板156(連結部材)と、浮き輪157(浮力発生部材)とから構成されている。この可動部は、空気静圧軸受け101の軸方向を中心として回転対称な形状をしている。従って、可動部の重量Fgと、浮き輪157の内部のヘリウムガス158により発生する浮力Fbは、共にスライド軸102の軸上で働く。このため、空気静圧軸受け101の軸方向と直交する方向には力が働かないので、より高精度な測定が可能となる。
なお、本実施形態では、軸方向を中心とする回転対称な形状として、浮き輪157と円形板156を用いて説明したが、可動部の重力Fgと浮力Fbが軸上に作用すれば同様の効果が得られる。例えば、浮力発生部材を第一実施形態で示したボール107と同様な複数のボールで構成し、それらを、空気静圧軸受け101の軸方向を回転中心とする回転方向に等間隔で配置してもよい。言い換えれば、浮力発生部材を構成する複数のボールを、空気静圧軸受け101の軸方向を回転中心とする円周上に等間隔で配置してもよい。また、連結部材の形状も円形に限らず、複数の腕が放射状に等間隔で延びているような形状の板でもよい。あるいは、連結部材は、放射状に等間隔で延びている複数の棒で構成されてもよい。
また、第二実施形態の測定用プローブ200を本実施形態と同様の構成とすれば、被測定面が下向きの場合にも同様の作用効果が得られる。
[第四実施形態]
図5は、本発明の第四実施形態における測定用プローブを用いた形状測定機の構成を概略的に示す図である。
図5に示されるように、本実施形態の形状測定機は、測定用プローブ300と、Rステージ318と、旋回ステージ316と、回転部314を有する回転ステージ313と、Zステージ315とから構成されている。ここで、Rステージ318は、この測定用プローブ300を保持しR方向に移動する。また、旋回ステージ316は、Rステージ318を旋回させる。Zステージ315は、回転部314上で被測定物311を保持し、被測定物311をZ方向に移動可能としている。
測定用プローブ300は、第一実施形態の測定用プローブ100または第一実施形態の変形例の測定用プローブ120、第二実施形態の測定用プローブ200、第三実施形態の測定用プローブ150と同様の構成である。よって、その詳細な説明は省略するが、測定用プローブ300は、空気静圧軸受け301とスライド軸302とスタイラス303とベース310などから構成される。
本実施形態においては、鉛直方向をZ方向、このZ方向と直交する水平方向をX方向、X方向とZ方向にそれぞれ直交する水平方向をY方向とする。また、Z方向を中心とする回転方向をθ方向とし、Y方向を中心とする回転方向をφ方向とし、XZ平面内でZ方向とのなす角度がφである方向をR方向とする。
旋回ステージ316は、旋回中心317を中心としてφ方向に旋回する。そして、Rステージ318は、R方向に測定用プローブ300を移動させる。また、回転ステージ313の回転部314は、θ方向に回転する。旋回ステージ316と回転ステージ313は、共に空気静圧軸受けであり、高精度に回転する。また、旋回ステージ316と回転ステージ313には、それぞれロータリーエンコーダー(不図示)が設けられている。よって、旋回角度φと回転角度θが、ロータリーエンコーダーから出力される。
一方、Rステージ318上には、測定用プローブ300が保持されている。よって、この測定用プローブ300のスライド軸302は、R方向に移動する。このスライド軸302のR方向の位置は、スライド軸302に取り付けられたミラー(不図示)と測長器(不図示)によって測定される。なお、このミラーは、第一実施形態または第二実施形態のミラー105に対応する。
本実施形態の形状測定機において、被測定面の形状を測定する手順を以下に説明する。なお、被測定物の被測定面は、回転対称な形状である。
まず、旋回ステージ316を旋回させ、旋回角度φ=0とする。これにより、測定用プローブ300の空気静圧軸受け301の軸が、Z方向を向くようにする。この状態で、Zステージ315上に、力センサー(圧力センサー)を載せる。そして、Rステージ318を用いて測定用プローブ300を下降させ、スタイラス303を力センサーに接触させる。この力センサーの出力を見ながら、測定用プローブ300の可動部の重量Fgまたは浮力Fbを調整し、接触圧が所望の設定値F0となるように設定する。接触圧の設定が終了したら、測定用プローブ300をいったん上昇(退避)させて、力センサーを取り除く。
この接触圧の設定は測定時に毎回行なう必要はなく、定期的(例えば一日に一度)に、または測定機の校正時に行なえばよい。
次に、Zステージ315上に、被測定物を載せる。本実施形態では、被測定物は、回転対称な面形状を持つ非球面レンズ311である。ここでは、非球面レンズ311の非球面312が上を向くように、非球面レンズ311をセッティングする。そして、Zステージ315により、非球面レンズ311をZ方向に移動させる。
この時、被測定面である非球面312の近軸曲率中心(設計値)が、旋回ステージ316の旋回中心317とほぼ一致するように、非球面レンズ311をZ方向に移動するのが好ましい。この点について、簡単に説明する。
非球面312は、Z方向を中心とする回転対称な形状となっている。よって、図6に示されるように、非球面312は、半径r0の球面320を基準として、この球面320からR方向に非球面量△rを持つ形状であると考えることができる。この基準となる球面320の中心321が、近軸曲率中心である。そこで、非球面312の近軸曲率中心321と、旋回ステージ316の旋回中心317をほぼ一致させるようにする。このようにすると、スライド軸302のR方向の移動量△Rは、非球面量△rとほぼ同じ量となり、移動量が少なくてすむ場合が多い。
次に、Rステージ318により測定用プローブ300を下降させ、スタイラス303を非球面312に接触させる。このとき、接触圧は設定値F0である。
そして、回転部314により被測定面312をθ方向に回転させながら、旋回ステージ316により測定用プローブ300をφ方向に旋回させる。ただし、φ≧90°となると、接触圧は旋回中心317の方向には働かなくなるので、一90°<φ<90°となるようにする。このときの回転部314の回転角度(θ)と、旋回ステージ316の旋回角度(φ)と、スライド軸302のR方向の変位(△R)を測定し、非球面312の測定データ(θ,φ,△R)を点列データとして取得する。
ここで、測定用プローブ300が旋回ステージ316により角度φだけ傾けられると、接触圧F’=(Fg−Fb)cosφとなる。角度φは、一90°<φ<90°であるから、F0≧F’>0である。従って、非球面312の測定時に測定用プローブ300が角度φだけ傾いても、接触圧は設定値F0よりも大きくなることはない。しかも、常に、非球面312に接触する方向に接触圧が加わる。
非球面312の測定範囲をカバーするまで旋回ステージ316が旋回したら、測定を終了する。取得した測定データ(θ,φ,△R)に基づいて、非球面312の形状が求められる。
本実施形態によれば、旋回角度φ=0の状態、すなわち空気静圧軸受け301が鉛直方向を向いた状態で、接触圧が所望の設定値F0となるように調整を行なっている。よって、測定用プローブ300が旋回角度φだけ傾いても、接触圧はF0よりも大きくなることはない。また、測定用プローブ300をφ方向に旋回させている。そのため、測定用プローブをX方向やY方向に走査する形状測定機に比べて、スタイラス303と被測定面312の法線のなす角が小さい。従って、被測定面312の全面を高精度に測定することが可能である。
また、スタイラス303のR方向の変位に対して、測定用プローブ300を正確に追従させる必要がない。よって、制御系の応答を高速にする必要がない。従って、Rステージ318の制御が非常に容易となる。なお、被測定面312のR方向の測定範囲(△r)が、スライド軸302の移動可能範囲よりも十分に小さい場合がある。このような場合には、Rステージ318の制御は不要である。
本実施形態の測定では、Zステージ315により非球面312の近軸曲率中心321と旋回ステージ316の旋回中心317をほぼ一致させている。しかし、必ずしも近軸曲率中心321と旋回中心317を一致させる必要はない。すなわち、近軸曲率中心321と旋回中心317がZ方向に大きく異なっていても、測定は可能である。この場合、R方向の測定範囲が、スライド軸302の移動可能範囲とRステージ318の移動可能範囲を合計した範囲内であれば、測定は可能である。また、被測定面の形状によっては、近軸曲率中心と旋回中心を一致させないほうが、スライド軸302のR方向の移動量が少なくてすむ場合もある。よって、被測定面の形状に応じて、適宜Zステージ315を調整すればよい。
また、被測定面は凸面として説明したが、当然のことながら被測定面が凹面であっても測定は可能である。さらに、被測定面が鉛直方向の下向きの場合には、第二実施形態で示した測定用プローブ200を用いることによって、同様の測定が可能である。また、回転ステージ313の回転軸の方向は鉛直方向には限らず、測定用プローブ300で被測定面全面の測定が可能であれば、X方向またはY方向に傾けて設置してもよい。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
本発明は、ひとつには、測定用プローブに向けられており、以下の各項に記す測定用プローブを含んでいる。
1. 本発明の測定用プローブは、軸受けで支持され、軸受けの軸方向には自由に移動可能なスライド部材と、スライド部材に取り付けられ、被測定面に所定の接触圧で接触する接触部材と、スライド部材に取り付けられ、スライド部材の軸方向の変位を測定するための測長部材と、浮力を発生させる浮力発生部材と、浮力発生部材とスライド部材とをつなぐ連結部材とを備えている。接触部材の所定の接触圧Fは、浮力発生部材により発生する浮力Fbと、スライド部材と接触部材と測長部材と連結部材と浮力発生部材との重量により生じる力Fgとの差により発生する。
この測定用プローブは、第一実施形態と第二実施形態と第三実施形態に対応している。
この測定用プローブにおいては、軸受けに対してスライド部材が相対的に軸方向に移動しても接触圧はほぼ一定である。このため、高精度な測定が可能であり、また軸受けの軸方向の位置制御が容易である。
2. 本発明の別の測定用プローブは、第1項の測定用プローブにおいて、浮力発生部材がFgよりも小さい浮力を発生させる。
この測定用プローブは、第一実施形態に対応している。
この測定用プローブは、被測定面が鉛直方向の上向きである場合に有効である。
3. 本発明の別の測定用プローブは、第1項の測定用プローブにおいて、浮力発生部材がFgよりも大きい浮力を発生させる。
この測定用プローブは、第二実施形態に対応している。
この測定用プローブは、被測定面が鉛直方向の下向きである場合に有効である。
4. 本発明の別の測定用プローブは、第1項〜第3項の測定用プローブにおいて、浮力発生部材と連結部材とが軸受けの軸方向を中心として回転対称な形状をしている。
この測定用プローブは、第三実施形態に対応している。
この測定用プローブにおいては、浮力発生部材により発生する浮力が軸受けの軸上に作用し、軸受けの軸方向と直交する方向には力が働かない。これにより、さらに高精度な測定が可能となる。
5. 本発明の別の測定用プローブは、第1項〜第3項の測定用プローブにおいて、浮力発生部材と連結部材は、それぞれ複数の部材からなり、軸受けの軸方向を回転中心とする回転方向に等間隔で配置されている。
この測定用プローブは、第三実施形態に対応している。
この測定用プローブにおいては、浮力発生部材により発生する浮力が軸受けの軸上に作用し、軸受けの軸方向と直交する方向には力が働かない。これにより、さらに高精度な測定が可能となる。
本発明は、ひとつには、形状測定機に向けられており、以下に記す形状測定機を含んでいる。
6. 本発明の形状測定機は、第1項〜第5項の測定用プローブと、被測定面を回転させるとともに、回転角度を出力する回転ステージと、回転ステージの回転軸を含む平面内で測定用プローブを旋回させるとともに、旋回角度を出力する旋回ステージとを備えている。
この形状測定機は、第四実施形態に対応している。
この形状測定機においては、測定用プローブを旋回させても接触圧は、所定の接触圧よりも大きくなることがない。従って、高精度な測定が可能であり、また軸受けの軸方向の位置制御が容易である。
本発明の第一実施形態における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。 第一実施形態の変形例における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。 本発明の第二実施形態における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。 本発明の第三実施形態における測定用プローブの構成を概略的に示す部分断面図である。 本発明の第四実施形態における測定用プローブを用いた形状測定機の構成を概略的に示している。 Z方向を中心とする回転対称な非球面を半径r0の球面とともに示している。 特開平6−265340号公報に開示されている測定用プローブを示している。
符号の説明
100…測定用プローブ、101…空気静圧軸受け、102…スライド軸、103…スタイラス、104…リニアスケール、105…ミラー、106…板、107…ボール、108…ヘリウムガス、109…検出ヘッド、110…ベース、111…被測定物、112…被測定面、113…測定光、120…測定用プローブ、121…板、122…棒、123…ボール、124…容器、125…液体、150…測定用プローブ、156…円形板、157…浮き輪、158…ヘリウムガス、200…測定用プローブ、201…空気静圧軸受け、202…スライド軸、211…被測定物、212…被測定面、300…測定用プローブ、301…空気静圧軸受け、302…スライド軸、303…スタイラス、310…ベース、311…非球面レンズ、312…非球面、313…回転ステージ、314…回転部、315…Zステージ、316…旋回ステージ、317…旋回中心、318…Rステージ、320…球面、321…近軸曲率中心。

Claims (6)

  1. 軸受けで支持され、軸受けの軸方向には自由に移動可能なスライド部材と、
    スライド部材に取り付けられ、被測定面に所定の接触圧で接触する接触部材と、
    スライド部材に取り付けられ、スライド部材の軸方向の変位を測定するための測長部材と、
    浮力を発生させる浮力発生部材と、
    浮力発生部材とスライド部材とをつなぐ連結部材とを備えており、
    接触部材の所定の接触圧Fは、浮力発生部材により発生する浮力Fbと、スライド部材と接触部材と測長部材と連結部材と浮力発生部材との重量により生じる力Fgとの差により発生する、測定用プローブ。
  2. 浮力発生部材は、Fgよりも小さい浮力を発生させる、請求項1に記載の測定用プローブ。
  3. 浮力発生部材は、Fgよりも大きい浮力を発生させる、請求項1に記載の測定用プローブ。
  4. 浮力発生部材および連結部材は、軸受けの軸方向を中心として回転対称な形状をしている、請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載の測定用プローブ。
  5. 浮力発生部材および連結部材は、軸受けの軸方向を回転中心とする回転方向に等間隔で配置されている、請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載の測定用プローブ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかひとつに記載の測定用プローブと、
    被測定面を回転させるとともに、回転角度を出力する回転ステージと、
    回転ステージの回転軸を含む平面内で測定用プローブを旋回させるとともに、旋回角度を出力する旋回ステージとを備えている、形状測定機。
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