JP2005214234A - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】係合子の係合および係合解除を正確に判別することができるクラッチ装置を提供することである。
【解決手段】入力側部材1とその外側に設けられた外輪4との間に係合子11と、その係合子11を保持する保持器12とを組込み、入力側部材1に対する保持器12の相対回転によって係合子11を入力側部材1と外輪4とに係合、離脱させるようにしたクラッチ装置において、入力側部材1を支持する軸受7および外輪4を支持する軸受8のそれぞれに回転検出装置30a、30bを一体化する。各回転検出装置30a、30bのそれぞれで入力側部材1および外輪4の回転速度を検出し、両部材1、6の相対的な回転速度差から係合子11の係合および係合解除を判別する。
【選択図】図1

Description

この発明は、入力側部材と出力側部材の相互間において動力の伝達と遮断の切換えを行なうクラッチ装置に関するものである。
車両の動力伝達経路に組込まれて、動力の伝達と遮断の切換えを行なうクラッチ装置として特許文献1および2に記載されたものが従来から知られている。
上記特許文献1および2に記載されたクラッチ装置においては、トランスミッションの出力軸に接続される入力軸にカムリングを設け、そのカムリングの外側に設けられた外輪を入力軸に対して相対的に回転自在に支持し、前記カムリングの外周に形成されたカム面と外輪の内周に形成された円筒面間にローラと、そのローラを保持する保持器とを組込み、前記保持器にスイッチばねを付与してローラが係合解除される中立位置に保持器を弾性保持し、その保持器に併設した電磁クラッチにより保持器の回転を制御して、ローラをカム面および円筒面に係合または係合解除させるようにしている。
ここで、電磁クラッチは、電磁石を有し、その電磁石の電磁コイルに対する通電により、保持器に対して回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアを外輪に回り止めされたロータに吸着させるようにしている。
上記の構成から成るクラッチ装置においては、電磁クラッチの電磁コイルに対する通電によりロータにアーマチュアを吸着すると、その吸着面に作用する摩擦抵抗が保持器の回転抵抗となり、カムリングと保持器が相対回転して、ローラがカム面および円筒面に係合し、その係合によって入力軸の回転がローラを介して外輪に伝達される。
また、電磁クラッチの電磁コイルに対する通電を遮断すると、スイッチばねのばね力により保持器が中立位置に戻されてローラのカム面および円筒面に対する係合が解除され、入力軸のみが回転する。
上記のようなクラッチ装置は、4輪駆動車の補助駆動輪に対する動力の伝達と遮断の切換えに用いられるため、クラッチ装置が搭載された4輪駆動車が2輪駆動の走行状態にあるか、4輪駆動の状態にあるかをドライバに認識させる必要が生じる。
そこで、特許文献2に記載された4輪駆動車においては、電磁石の電磁コイルに対する通電の有無から係合子の係合および係合解除を判別し、電磁コイルに通電がされている場合は、表示手段によって4輪駆動モードにあることをランプ表示し、通電が遮断された場合は2輪駆動モードにあることをランプ表示するようにしている。
特開平10−211828号公報 特開2003−267083号公報
ところで、特許文献1および2に記載されたクラッチ装置においては、ローラの係合状態において電磁クラッチの電磁コイルに対する通電を遮断しても、入力軸と外輪の相互間に残留トルクが残っているとローラが係合状態に保持されて係合解除されない場合があり、電磁コイルに対する通電の有無から、ローラの係合および係合解除を正確に判断することができないという問題があった。
そこで、入力軸の回転速度を検出する回転検出装置と、外輪の回転速度を検出する回転検出装置とをそれぞれ設け、各回転検出装置の回転センサから出力されるパルス信号から入力軸および外輪の回転速度を検出し、その回転速度差を演算することによってローラの係合および係合解除を正確に検出することができるが、別体の回転検出装置を必要とするため、部品点数が多くなり、クラッチ装置が大型化するという問題が生じる。
この発明の課題は、係合子の係合および係合解除を正確に判別することができる部品点数の少ないコンパクトなクラッチ装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、入力側部材と、その入力側部材と同軸上設けられて入力側部材に対して相対的に回転可能な出力側部材と、前記入力側部材および出力側部材に対して正逆両回転方向に係合および係合解除可能な係合子と、その係合子を保持する保持器とを有し、前記入力側部材に対する保持器の相対的な回動又は移動によって係合子を係合および係合解除させるクラッチ装置において、前記入力側部材を回転自在に支持する軸受および出力側部材を回転自在に支持する軸受のそれぞれに入力側部材および出力側部材の回転速度を検出する回転検出装置を一体化した構成を採用したのである。
第1の発明に係るクラッチ装置において、前記保持器を入力側部材に対して相対的に回動させるスイッチ手段と、係合子が係合解除される中立位置に保持器を弾性保持するスイッチばねとを設けるようにしてもよい。
前記スイッチ手段として、保持器に回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアと、出力側部材に回り止めされて前記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とから成るものを採用することができる。
また、第2の発明においては、入力側部材と、その入力側部材と同軸上設けられて入力側部材に対して相対的に回転可能な出力側部材と、前記入力側部材および出力側部材に対して正逆両回転方向に係合および係合解除可能な係合子と、その係合子を保持する保持器とを有し、前記入力側部材に対する保持器の相対的な回動又は移動によって係合子を係合および係合解除させるクラッチ装置において、前記入力側部材と出力側部材を相対的に回転自在に支持する軸受に、入力側部材と出力側部材の相対的な位相差を検出するワイヤレスタイプの回転検出装置を一体化した構成を採用したのである。
ここで、第1および第2の発明において、回転検出装置として、軸受の回転側軌道輪に取付けられたセンサロ−タと、軸受の固定側軌道輪に支持されてセンサロ−タと半径方向で対向して、センサロ−タの回転によりパルス信号を出力する回転センサとから成るものを採用することができる。
第1の発明のように、入力側部材を支持する軸受および出力側部材を支持する軸受のそれぞれに入力側部材および出力側部材の回転速度を検出する回転検出装置を一体化することによって、各回転検出装置によって入力側部材と出力側部材の回転速度を検出することができ、係合子の係合状態では入力側部材と出力側部材の相対回転速度差はなく、係合子の係合解除状態では両部材の回転速度に差が生じ、その相対的な回転速度差から係合子の係合および係合解除を正確に検出することができる。
また、軸受に回転検出装置を一体化したことによって別体の回転検出装置の組込みを不要とすることができるので、部品点数の少ないコンパクトなクラッチ装置を得ることができる。
ここで、前記保持器を入力側部材に対して相対的に回動させるスイッチ手段と、係合子が係合解除される中立位置に保持器を弾性保持するスイッチばねとを設けると、スイッチ手段の作動によってローラの係合および係合解除を自動的に制御することができる。
また、第2の発明のように、入力側部材と出力側部材とを相対的に回転自在に支持する軸受に両部材の相対的な位相差を検出する回転検出装置を一体化することによって、入力側部材と出力側部材の相対的な位相差から係合子の係合および係合解除を正確に判別することができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、この発明に係るクラッチ装置の第1の実施形態を示す。図1および図2に示すように、入力側部材1は、入力軸2と、その入力軸2の軸端部に取付けた内輪3とから成り、上記内輪3の外側には、内輪3と同軸上に出力側部材としての外輪4が設けられ、その外輪4と入力側部材1とは軸受5を介して相対的に回転自在に支持されている。
入力側部材1および外輪4はハウジング6によって覆われている。ハウジング6の両端部内には2個の軸受7、8が取付けられ、一方の軸受7によって入力側部材1の回転軸2が回転自在に支持され、他方の軸受8によって外輪4が回転自在に支持されている。
内輪3は大径部3aを有し、その大径部3aの外周には外輪4の内周に形成された円筒面9との間でくさび形空間を形成する複数のカム面10が周方向に等間隔に設けられ、各カム面10と円筒面9との間にローラから成る係合子11が組込まれている。係合子11のそれぞれは内輪3と外輪4間に組込まれた保持器12によって保持され、その保持器12と入力側部材1の相対的な回転によって各係合子11は円筒面9およびカム面10に係合するようになっている。
内輪3の大径部3aの端面にはばね収納凹部13が形成され、そのばね収納凹部13内にスイッチばね14が組込まれている。スイッチばね14はC形をなし、その両端から外向きに形成された係合子14aはばね収納凹部13の周壁に設けられた切欠部15から保持器13の端部に形成された切欠き16内に挿入されて、切欠部15および切欠き16の周方向で対向する端面を相反する方向に押圧しており、その押圧によって、係合子11が円筒面9およびカム面10に対して係合解除される中立位置に保持器12が弾性保持されている。
保持器12は、スイッチ手段20により入力側部材1に対して相対回転される。スイッチ手段20は、アーマチュア21とロータ22と、上記アーマチュア21をロータ22から離反する方向に押圧する離反ばね23と、アーマチュア21に磁気吸引力を付与してロータ22に吸着させる電磁石24とから成る。
アーマチュア21は、係合孔25を有し、保持器12の端部に取付けられたコネクティングプレート26の外周の突片27が上記係合孔25に挿入され、その挿入によって、アーマチュア21は保持器12に対して回り止めされ、かつ軸方向に移動自在とされている。
ロータ22は外輪4の端部に取付けた非磁性体から成るロータガイド28内に圧入されてアーマチュア21と軸方向で対向している。
電磁石24は、ハウジング6に支持されたフィールドコア24aと、そのフィールドコア24aに支持された電磁コイル24bとから成り、上記電磁コイル24bに対する通電により、アーマチュア21がロータ22に吸着される。
図3に示すように、入力側部材1の入力軸2を回転自在に支持する軸受7は玉軸受から成り、その軸受7に入力側部材1の回転速度を検出する回転検出装置30aが一体化されている。
回転検出装置30aは、軸受7の回転側軌道輪としての内輪7aに取付けられたセンサロータ31と、軸受7の固定側軌道輪とてしての外輪7bに取付けられてセンサロータ31と半径方向で対向する回転センサ32とから成り、上記センサロータ31の回転により回転センサ32からパルス信号を出力し、そのパルス信号から入力側部材1の回転速度を検出するようになっている。
図4に示すように、外輪4を回転自在に支持する軸受8は玉軸受から成り、その軸受8に外輪4の回転速度を検出する回転検出装置30bが一体化されている。ここで、回転検出装置30bは入力側部材1の回転速度を検出する回転検出装置30aと同一であるため、同一部品に同一の符号を付して説明を省略する。
第1の実施形態で示すクラッチ装置は上記の構造から成り、電磁石24の電磁コイル24bに対する通電の遮断状態ではスイッチばね14によって係合子11は円筒面9およびカム面10に対して係合解除された中立位置に保持されているため、入力側部材1のみが回転する。
このとき、入力側部材1の回転速度は回転検出装置30aによって検出され、一方、外輪4の回転速度は回転検出装置30bによって検出され、入力側部材1と外輪4の相互において回転速度に差が生じるため、その相対回転速度から係合子11が中立位置に保持されていることを判別することができる。
電磁石24の電磁コイル24bに通電すると、アーマチュア21に磁気吸引力が付与されて、アーマチュア21がロータ22に吸着され、その吸着面に作用する摩擦抵抗は保持器12の回転抵抗となるため、保持器12は入力側部材1に対して遅れて回転し、その保持器12と入力側部材1の相対回転により係合子11が円筒面9およびカム面10に係合し、入力側部材1の回転は係合子11を介して外輪4に伝達される。
このとき、入力側部材1と外輪4は同速度で回転するため、各回転検出装置30a、30bの回転センサ32から同数のパルス信号が出力されることになり、その出力信号から係合子11が係合状態にあることを判別することができる。
このように、入力側部材1を回転自在に支持する軸受7および外輪4を回転自在に支持する軸受8に回転検出装置30a、30bを設けて入力側部材1および外輪4の回転速度を検出するようにしたので、入力側部材1と外輪4の相対的な回転速度から係合子11が係合状態にあるから係合解除状態にあるかを正確に判別することができる。
また、軸受7、8に回転検出装置30a、30bを一体化としたことによって、別体の回転検出装置の取付けを不要とすることができるため、部品点数の少ないコンパクトなクラッチ装置を得ることができる。
第1の実施形態では、回転センサ32にリード線33が接続されたリード線付きの回転検出装置30を採用したが、回転検出装置30はこれに限定されない。例えば、特開平2002−130262号公報に記載されているように、リングマグネットとその内側に設けられた発電機コイルとを有し、上記リングマグネットに対する発電機コイルの相対回転により、発電機コイルを発電させ、発生した電力を送信回路に与え、ループアンテナを介して微弱電波として送信し、固定側で受信するようにしたワイヤレスタイプの回転検出装置を採用するようにしてもよい。
回転検出装置がワイヤレスのものにおいては、入力側部材1と外輪4とを相対的に回転自在に支持する軸受5に一体化することにより、入力側部材1と外輪4とが相対回転すると、回転検出装置からパルス信号が出力されるため、その出力から入力側部材1と外輪4の位相差を検出することができ、その位相差から係合子11の係合および係合解除を判別することができる。
図5および図6は、この発明に係るクラッチ装置の第2の実施形態を示す。図示のように、入力側部材40は大径部40aを有し、その大径部40aの外周にテーパ面41が形成されている。入力側部材40は静止部材42に取付けされた軸受43によって回転自在に支持されている。
大径部40aの外側には出力側部材としての外輪44が同軸上に設けられ、その外輪44と入力側部材40とは軸受45を介して相対的に回転自在に支持されている。また、外輪44はハウジング46内に取付けた軸受47によって回転自在に支持されている。
外輪44の内周にはクラッチ外輪48が取付けられ、そのクラッチ外輪48の内周に前記テーパ面41との間で周方向の両端が狭小となるくさび形空間を形成する複数のカム面49が周方向に等間隔に設けられている。
なお、クラッチ外輪48を省略し、外輪44の内周にカム面49を形成してもよい。
各カム面49とテーパ面41との間にはテーパころから成る係合子50が組込まれ、その係合子50は大径部40aとクラッチ外輪48間に組込まれた保持器51によって保持されている。
外輪44の閉塞端と保持器51の端面間には波形ばねから成るスイッチばね52が組込まれている。スイッチばね52は係合子50がテーパ面41とカム面49に係合する方向に向けて保持器51を付勢しており、そのスイッチばね52の弾性に抗して保持器51を軸方向に移動させることによって、係合子50はテーパ面41およびカム面49に対して係合解除されるようになっている。
静止部材42は、ラジアル軸受面53と、そのラジアル軸受面53の端部から径方向外方に向くフランジ54とを有し、そのフランジ54と保持器51の相互間に、保持器51を軸方向に移動させるスイッチ手段60が設けられている。
スイッチ手段60は、ラジアル軸受面53によって回転自在に、かつ軸方向に移動可能に支持されたカムプレート61を有し、そのカムプレート61とフランジ54の対向面それぞれに傾斜状のカム突起62、63を設け、図示省略アクチュエータによりカムプレート61を一方向に回転し、フランジ側カム突起62に対するカムプレート側カム突起63の接触回転により、カムプレート54を軸方向に移動させて保持器51を係合子50がテーパ面41およびカム面49に対して係合解除される位置まで軸方向に移動させるようにしている。
上記の構成から成るクラッチ装置において、スイッチ手段60によりカムプレート61を一方向に回転させると、保持器51がカムプレート61の押圧により軸方向に移動し、係合子50がテーパ面41およびカム面49に対して係合解除され、入力側部材40のみが回転する。
また、カムプレート61を逆方向に回転させると、スイッチばね52の押圧により保持器51およびカムプレート61がフランジ54側に向けて移動し、係合子50がテーパ面41およびカム面49に係合して、入力側部材40の回転が係合子50を介して外輪44に伝達される。
上記の構成から成るクラッチ装置においても、入力側部材40を回転自在に支持する軸受43に回転検出装置30aを一体化すると共に、外輪44を回転自在に支持する軸受40に回転検出装置30bを一体化して、各回転検出装置30a、30bにより入力側部材40および外輪44の回転速度を検出し、入力側部材40と外輪44の相対的な回転速度差から係合子50の係合および係合解除を制御するようにしている。
したがって、上記第2の実施形態においても、係合子50の係合、係合解除を正確に判別することができる。また、軸受43、47が回転検出装置30a、30b付きであるため、部品点数の少ないコンパクトなクラッチ装置を得ることができる。
ここで、回転検出装置30a、30bは第1の実施形態における回転検出装置30a、30bと同一であるため、同一部品に同じ符号を付して説明を省略する。
なお、入力側部材40と外輪44とは相対的に回転自在に支持する軸受45にワイヤレスの回転検出装置を一体化し、その回転検出装置からの出力により入力側部材40と外輪44の位相差を検出して係合子50の係合、係合解除を判別するようにしてもよい。
図7乃至図10は、この発明に係るクラッチ装置の第3の実施形態を示す。図示のように、入力側部材70はハウジング71の内部で回転可能なフランジ部70aおよび円筒部70bを端部に有し、その円筒部70bの内側に出力側部材としての内輪72が設けられている。
ハウジング71には2個の軸受73、74が取付けられ、一方の軸受73によって入力側部材70が回転自在に支持され、他方の軸受74によって内輪72が回転自在に支持されている。
内輪72の外周には円筒面75が形成され、一方、入力側部材70の円筒部70bの内周には上記円筒面75との間でくさび形空間を形成する複数のカム面76が周方向に等間隔に設けられている。
各カム面76と円筒面75との間にはローラから成る係合子77が組込まれ、各係合子77は円筒部70bと内輪72間に組込まれた保持器78によって保持されている。
保持器78と入力側部材70の相互間には、係合子77が円筒面75とカム面76に対して係合解除される中立位置に保持器78を弾性保持するスイッチばね79が設けられている。
図10に示すように、スイッチばね79はコの字形をなし、その屈曲部が保持器78の端面で開口する切欠部80に圧入され、両側の一対の弾性片79aの先端部が入力側部材70のフランジ部70aに形成された係合孔80a内に挿入されて、その係合孔80aの周方向で対向する端面を相反する方向に押圧し、その押圧によって係合子77を中立位置に保持している。
図7および図9に示すように、保持器78とハウジング71の相互間には、保持器78に回転抵抗を付与する回転抵抗付与手段82が設けられている。
回転抵抗付与手段82は、ハウジング71の内側に組込まれたC形の弾性リング83をハウジング71の内周面に弾性接触し、その弾性リング83の両端から内向きに折曲げられた折曲片83aを保持器78の端部に形成された切欠部84内に挿入して、その切欠部84の周方向で対向する端面84aと折曲片83a間に回転方向すきま85を設け、保持器78が弾性リング83に対して相対回転し、回転方向すきま85がなくなって一方の端面84aが折曲片83aを押圧する作用により、弾性リング83をハウジング71の内周面に沿って摺動させ、その摺動面に作用する摩擦抵抗を保持器78の回転抵抗としている。
上記の構成から成るクラッチ装置において、入力側部材70が回転すると、スイッチばね79を介して保持器78も共に回転する。このとき、保持器78は弾性リング83に対して相対回転し、切欠部84の一方の端面84aが一方の折曲片83aに当接する。その状態から保持器78がさらに回転すると、弾性リング83がつれ回る。このとき、弾性リング83はハウジング71の内周面に沿って摺動し、その摺動面に作用する摩擦抵抗は保持器78の回転抵抗となるため、保持器78は入力側部材70に対して遅れて回転する。
入力側部材70に対する保持器78の相対回転により、スイッチばね79の一方の弾性片79aが弾性変形すると共に、係合子77が円筒面75およびカム面76に係合し、その係合子77を介して入力側部材70の回転が内輪72に伝達される。
入力側部材70が停止すると、スイッチばね79の弾性片79aの復元弾性により保持器78が回動され、係合子77が円筒面75およびカム面76に対して係合解除されて中立位置に戻される。
内輪72が回転されると、係合子77は中立位置にあるため、内輪72のみが回転する。このため、内輪72からの逆入力に対して入力側部材70が回転されることはなく、逆入力は遮断される。
上記の構成から成る逆入力防止クラッチ装置においても、入力側部材70を回転自在に支持する軸受73に回転検出装置30aを一体化すると共に、内輪72を回転自在に支持する軸受74に回転検出装置30bを一体化して、各回転検出装置30a、30bにより入力側部材70および内輪72の回転速度を検出し、入力側部材70と内輪72の相対的な回転速度差から係合子77の係合および係合解除を判別するようにしている。
したがって、上記第3の実施形態で示す逆入力防止クラッチ装置においても、係合子77の係合および係合解除を正確に判別することができる。また、軸受73、74が回転検出装置30a、30bつきであるため、部品点数の少ないコンパクトなクラッチ装置を得ることができる。
ここで、回転検出装置30a、30bは第1の実施形態で示す回転伝達装置30a、30bと同一であるため、同一部品に同一の符号を付して説明を省略する。
なお、この実施形態においてもワイヤレスの回転検出装置を採用することができる。
図11および図12は、この発明に係るクラッチ装置の第4の実施形態を示す。図示のように、入力側部材としての外輪90の内側に出力側部材としての出力軸91が設けられ、その出力軸91と外輪90は軸受92を介して相対的に回転自在に支持されている。また、出力軸91はハウジング93に取付けられた軸受94によって回転自在に支持されている。
外輪90には図示省略した操作レバーが取付けられ、その操作レバーの揺動によって設定角度揺動され、ハウジング93との間に取付けられた第1のリターンスプリング95によって復帰回動される。
外輪90の内周には出力軸91の外周に形成された円筒面96との間でくさび形空間を形成する複数のカム面97が周方向に等間隔に設けられ、各カム面97と円筒面96間にローラから成る係合子98が組込まれている。係合子98は外輪90と出力軸91との間に組込まれた保持器99により保持され、その保持器99とハウジング93との間に第2のリターンスプリング100が設けられている。
上記の構成から成るクラッチ装置において、外輪90が一方向に回動されると、その回動初期には、保持器99に対して相対回転するため、係合子98が円筒面97およびカム面98に係合し、外輪90の回転が出力軸91に伝達される。
出力軸91に対する回転トルクの伝達時、保持器99は係合子98により押圧されるため、保持器99も回動し、第2のリターンスプリング100が弾性変形する。
外輪90が設定角度回動され、その外輪90に対する入力が遮断されると、第1のリターンスプリング95のばね力によって外輪90は元の位置に戻されると共に、第2のリターンスプリング95によって保持器99も元の位置に戻される。
このため、外輪90が一方向に繰り返し回動されることによって、出力軸91は一方向に一定角度間歇回転することになる。
出力軸91に回転力が付与されて出力軸91が回転すると、係合子98は中立位置に保持されているため、出力軸91のみが回転して外輪90に伝達されることはなく、逆入力は遮断される。
上記の逆入力防止クラッチにおいても、外輪90と出力軸91とを相対的に回転自在に支持する軸受92および出力軸91を回転自在に支持する軸受94のそれぞれに回転検出装置30a、30bを一体化している。
回転検出装置30a、30bは第1の実施形態と同一であるため、同一部品に同一の符号を付して説明を省略する。
ここで、係合子98が係合して外輪90を出力軸91とが共に回転すると、回転検出装置30aの回転センサ32からパルス信号が出力されず、回転検出装置30bの回転センサ32からパルス信号が出力され、一方、係合子98が係合解除されて、外輪90のみが回転すると、回転検出装置30aの回転センサ32からパルス信号が出力され、回転検出装置30bの回転センサ32からはパルス信号が出力されないので、各回転検出装置30a、30bの回転センサ32から出力されるパルス信号に基づいて係合子98の係合、係合解除を判別するようにしている。
したがって、上記第4の実施形態においても、係合子98の係合および係合解除を正確に判別することができる。また、軸受92、94が回転検出装置付きの軸受であるため、部品点数の少ないコンパクトなクラッチ装置を得ることができる。
この発明に係るクラッチ装置の第1の実施形態を示す縦断正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1に示すクラッチ装置の入力側部材の軸受部を拡大して示す断面図 図1に示すクラッチ装置の外輪軸受部を拡大して示す断面図 この発明に係るクラッチ装置の第2の実施形態を示す縦断正面図 図5のVI−VI線に沿った断面図 この発明に係るクラッチ装置の第3の実施形態を示す縦断正面図 図7のVIII−VIII線に沿った断面図 図7のIX−IX線に沿った断面図 図7のX−X線に沿った断面図 この発明に係るクラッチ装置の第4の実施形態を示す縦断正面図 図11のXII−XII線に沿った断面図
符号の説明
1 入力側部材
4 外輪(出力側部材)
5、7、8 軸受
11 係合子
12 保持器
14 スイッチばね
20 スイッチ手段
21 アーマチュア
22 ロータ
24 電磁石
24b 電磁コイル
30a、30b 回転検出装置
40 入力側部材
44 外輪(出力側部材)
43、47 軸受
50 係合子
51 保持器
60 スイッチ手段
70 入力側部材
72 内輪(出力側部材)
73、74 軸受
77 係合子
78 保持器
90 外輪(入力側部材)
91 出力軸(出力側部材)
92、94 軸受
98 係合子
99 保持器

Claims (5)

  1. 入力側部材と、その入力側部材と同軸上設けられて入力側部材に対して相対的に回転可能な出力側部材と、前記入力側部材および出力側部材に対して正逆両回転方向に係合および係合解除可能な係合子と、その係合子を保持する保持器とを有し、前記入力側部材に対する保持器の相対的な回動又は移動によって係合子を係合および係合解除させるクラッチ装置において、前記入力側部材を回転自在に支持する軸受および出力側部材を回転自在に支持する軸受のそれぞれに入力側部材および出力側部材の回転速度を検出する回転検出装置を一体化したことを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記保持器を入力側部材に対して相対的に回動させるスイッチ手段と、係合子が係合解除される中立位置に保持器を弾性保持するスイッチばねとを設けた請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記スイッチ手段が、保持器に回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアと、出力側部材に回り止めされて前記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とから成る請求項2に記載のクラッチ装置。
  4. 入力側部材と、その入力側部材と同軸上設けられて入力側部材に対して相対的に回転可能な出力側部材と、前記入力側部材および出力側部材に対して正逆両回転方向に係合および係合解除可能な係合子と、その係合子を保持する保持器とを有し、前記入力側部材に対する保持器の相対的な回動又は移動によって係合子を係合および係合解除させるクラッチ装置において、前記入力側部材と出力側部材を相対的に回転自在に支持する軸受に、入力側部材と出力側部材の相対的な位相差を検出するワイヤレスタイプの回転検出装置を一体化したことを特徴とするクラッチ装置。
  5. 前記回転検出装置が、軸受の回転側軌道輪に取付けられたセンサロ−タと、軸受の固定側軌道輪に支持されてセンサロ−タと半径方向で対向して、センサロ−タの回転によりパルス信号を出力する回転センサとから成る請求項1乃至4のいずれかに記載のクラッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009148014A1 (ja) * 2008-06-04 2009-12-10 Ntn株式会社 回転伝達装置
CN113108026A (zh) * 2021-04-13 2021-07-13 中国科学院上海技术物理研究所 一种用于间歇运动机构的驱动组件

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