JP2005213741A - 土砂採取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 底泥やシルト層などの柔らかい水底地盤付近では、流体の側方への噴射を抑えることができる土砂採取装置を提供すること。
【解決手段】 中空のガイド管2と、前記ガイド管2の内部に装填するジェット管3とからなる水底地盤に堆積した土砂を採取する土砂採取装置1であって、前記ジェット管3の先端部を内管32と外管31の二重管構造とし、前記内管32の軸方向に沿って移動する前記外管31によって、前記内管32から側方に噴射する流体を制御することを特徴とするものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 中空のガイド管2と、前記ガイド管2の内部に装填するジェット管3とからなる水底地盤に堆積した土砂を採取する土砂採取装置1であって、前記ジェット管3の先端部を内管32と外管31の二重管構造とし、前記内管32の軸方向に沿って移動する前記外管31によって、前記内管32から側方に噴射する流体を制御することを特徴とするものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、湖や海などの水底に堆積した汚泥を砂等の土砂により被覆したり、水底地盤に堆積した土砂などを採取したりするための土砂採取装置に関するものである。
従来から湖や海などの水質及び水界生態系を良好に保つための方法として、浚渫工法や覆砂工法がある。浚渫工法は、水底に堆積した表層の汚泥を除去することによって、下層の良質土を表出させる工法である。表層の汚泥は、溶出量、特に栄養塩溶出量が高く、DO(溶存酸素)消費量が高いため、水質悪化の原因となる。また、生物の棲息環境には好ましくない。このため浚渫工法は、その原因となる汚泥を取り除くことによって、水質及び水界生態系を良好に保つ方法である。一方、覆砂工法は、海底に堆積した汚泥を砂等で被覆することにより、浚渫工法と同様の効果を得るものである。
本願の出願人は、特許文献1において、水底地盤に堆積した砂層hの土砂を流動化させて、底泥fの上面を覆う覆砂工法及び土砂採取装置aを開示している。
特開2002−220821号公報
本願の出願人は、特許文献1において、水底地盤に堆積した砂層hの土砂を流動化させて、底泥fの上面を覆う覆砂工法及び土砂採取装置aを開示している。
前記した特許文献1には、底泥f側が広がった截頭円錐状に形成したジェット管cの噴射口eが開示されている(図9参照)。このような末広がりの噴射口eの形状は、砂層hに広くジェット水流を分散し、広い範囲の土砂を流動化させるために有効な形状である。しかし、底泥fが非常に柔らかい場合は、底泥f周辺を噴射口eが通過するときに斜め側方に噴射されたジェット水流によって底泥fが乱れ、破壊されたり、水中に浮遊して覆砂後の覆砂層の表面に沈降して底泥fが再び最上層となったりするおそれがあった。
上記のような課題を解決するために、本発明の土砂採取装置は、中空のガイド管と、前記ガイド管の内部に装填するジェット管とからなる水底地盤に堆積した土砂を採取する土砂採取装置であって、前記ジェット管の先端部を内管と外管の二重管構造とし、前記内管の軸方向に沿って移動する前記外管によって、前記内管から側方に噴射する流体を制御することを特徴とするものである。ここで、「側方に噴射する流体を制御する」とは、流体の側方への噴射を場所によって行ったり、行わなかったりすることができることをいう。また、側方とは真下以外の方向をいい、斜め下方も側方に含まれる。
また、上記の土砂採取装置において、前記外管の底部に前記内管を係止する鍔部を設け、前記外管の側面には孔を設け、前記外管の外側面孔に貫通する内側面孔を前記内管の側面に設けたことを特徴とするものである。さらに、前記外管の鍔部に前記内管が係止すると、前記外管から下方へ噴射する流体が止まり、前記内側面孔及び前記外側面孔を通じて側方にのみ流体が噴射するように構成することもできる。
また、上記の土砂採取装置において、前記外管の底部に前記内管を係止する鍔部を設け、前記外管の側面には孔を設け、前記外管の外側面孔に貫通する内側面孔を前記内管の側面に設けたことを特徴とするものである。さらに、前記外管の鍔部に前記内管が係止すると、前記外管から下方へ噴射する流体が止まり、前記内側面孔及び前記外側面孔を通じて側方にのみ流体が噴射するように構成することもできる。
本発明の土砂採取装置は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
<1>底泥やシルト層などの柔らかい水底地盤付近では、流体の側方への噴射を抑えることができる。このため、底泥やシルト層を乱したり、破壊したりすることがほとんどない。
<2>砂層内では、斜め下方や水平方向などの側方に向けて流体を噴射することができる。この結果、広い範囲の土砂が流動化するので、土砂を効率よく上昇させることができる。
<1>底泥やシルト層などの柔らかい水底地盤付近では、流体の側方への噴射を抑えることができる。このため、底泥やシルト層を乱したり、破壊したりすることがほとんどない。
<2>砂層内では、斜め下方や水平方向などの側方に向けて流体を噴射することができる。この結果、広い範囲の土砂が流動化するので、土砂を効率よく上昇させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
<1>土砂採取装置
土砂採取装置1は、中空のガイド管2とジェット管3からなる。ジェット管3はガイド管2の内部に装填し、ガイド管2とは独立して動くように構成する。
土砂採取装置1は、水底地盤内に堆積した土砂を採取するための装置である。水底地盤内から水底に噴き上がった土砂を籠などで受けて、水面上に引き上げれば土砂採取に使用できる。また、籠などを設置せずに、水底に噴き上がった土砂で水底を覆えば覆砂工法に使用できる。
土砂採取装置1は、中空のガイド管2とジェット管3からなる。ジェット管3はガイド管2の内部に装填し、ガイド管2とは独立して動くように構成する。
土砂採取装置1は、水底地盤内に堆積した土砂を採取するための装置である。水底地盤内から水底に噴き上がった土砂を籠などで受けて、水面上に引き上げれば土砂採取に使用できる。また、籠などを設置せずに、水底に噴き上がった土砂で水底を覆えば覆砂工法に使用できる。
<2>ジェット管
ジェット管3は、水や空気などの流体を先端及び側面の少なくとも一方から噴射する管材である。本発明で使用するジェット管3の先端部は、内管32と外管31の二重管構造とする。
内管32は、流体を搬送し、噴射する部材であり、外管31は流体の噴射方向を制御する部材である。外管31は、内管32の軸方向に沿って移動することができ、所望する位置で内管32の先端部や噴射口を覆うことで、流体の噴射を遮ったり、噴射方向を変更させたりする。
ジェット管3は、水や空気などの流体を先端及び側面の少なくとも一方から噴射する管材である。本発明で使用するジェット管3の先端部は、内管32と外管31の二重管構造とする。
内管32は、流体を搬送し、噴射する部材であり、外管31は流体の噴射方向を制御する部材である。外管31は、内管32の軸方向に沿って移動することができ、所望する位置で内管32の先端部や噴射口を覆うことで、流体の噴射を遮ったり、噴射方向を変更させたりする。
<3>ガイド管
ガイド管2は、少なくとも底泥6の厚さ以上の長さがある中空の管材である。ここで底泥6は、水底の表層に堆積する汚泥などをいう。ガイド管2の長さは、水底に設置した場合に少なくとも底泥6を貫通する長さであって、その状態で水底からガイド管2の上部が突出する長さとする。
底泥6と砂層5の間にシルト層7がある場合は、シルト層7も貫通する長さとすることが好ましい。ガイド管2の直径と長さは、ジェット管3の外周面と、ガイド管2の内周面との間を砂等が上昇するような組み合わせとする。例えばガイド管2として、直径20cm程度、長さ1.5m程度の鋼管などを使用する。
ガイド管2は、少なくとも底泥6の厚さ以上の長さがある中空の管材である。ここで底泥6は、水底の表層に堆積する汚泥などをいう。ガイド管2の長さは、水底に設置した場合に少なくとも底泥6を貫通する長さであって、その状態で水底からガイド管2の上部が突出する長さとする。
底泥6と砂層5の間にシルト層7がある場合は、シルト層7も貫通する長さとすることが好ましい。ガイド管2の直径と長さは、ジェット管3の外周面と、ガイド管2の内周面との間を砂等が上昇するような組み合わせとする。例えばガイド管2として、直径20cm程度、長さ1.5m程度の鋼管などを使用する。
<4>誘導具
誘導具4は、上方に広がる向きの截頭錐体状に形成する。錐体の形状は円錐が好ましいが、多角錐であってもよい。誘導具4は、ガイド管2の上端との間に隙間を確保した状態で配置する。例えば、ガイド管2の上端に支持材を取り付け、支持材で誘導具4を支持させる。なお、砂等を上昇させているときのジェット管3とガイド管2の位置関係が一定の場合は、ジェット管3に誘導具4を取り付けてもよい。
誘導具4を配置することにより、ガイド管2とジェット管3の隙間を上昇してガイド管2の上端から噴出した砂等を、効果的にガイド管2の外側に配置させることができる。即ち、ガイド管2に沿って上昇した砂等は、誘導具4に衝突して向きを変えるため、ガイド管2の外側に覆砂51が溜まるようになる(図1参照)。
誘導具4は、上方に広がる向きの截頭錐体状に形成する。錐体の形状は円錐が好ましいが、多角錐であってもよい。誘導具4は、ガイド管2の上端との間に隙間を確保した状態で配置する。例えば、ガイド管2の上端に支持材を取り付け、支持材で誘導具4を支持させる。なお、砂等を上昇させているときのジェット管3とガイド管2の位置関係が一定の場合は、ジェット管3に誘導具4を取り付けてもよい。
誘導具4を配置することにより、ガイド管2とジェット管3の隙間を上昇してガイド管2の上端から噴出した砂等を、効果的にガイド管2の外側に配置させることができる。即ち、ガイド管2に沿って上昇した砂等は、誘導具4に衝突して向きを変えるため、ガイド管2の外側に覆砂51が溜まるようになる(図1参照)。
<5>水底の覆砂工法
例えば、上記した土砂採取装置1を複数備えた覆砂機10を使用して水底を覆砂する。図3に覆砂機10の実施例の斜視図を示す。
覆砂機10は、必要に応じて架台11に取り付け、架台11はクレーン等で吊る。土砂採取装置1の配置間隔は、例えば縦横に所定の間隔をおいた格子状にする。格子の間隔は、例えば1〜1.2m程度とする。
水底地盤の掘削、土砂の採取方法については、各実施例において詳述する。
例えば、上記した土砂採取装置1を複数備えた覆砂機10を使用して水底を覆砂する。図3に覆砂機10の実施例の斜視図を示す。
覆砂機10は、必要に応じて架台11に取り付け、架台11はクレーン等で吊る。土砂採取装置1の配置間隔は、例えば縦横に所定の間隔をおいた格子状にする。格子の間隔は、例えば1〜1.2m程度とする。
水底地盤の掘削、土砂の採取方法については、各実施例において詳述する。
図1,2を参照しながら実施例1の土砂採取装置1aについて説明する。
土砂採取装置1aのジェット管3aは、先端部が内管32aと外管31aの二重構造で構成される。内管32aの先端は下方に向けて狭まる截頭円錐体状に形成され、底面は塞がれ、側面に複数の斜孔321が形成されている。
斜孔321は、内管32aを搬送されてきた流体を斜め下方に噴射するための噴射口である。斜孔321の数、形状及び大きさは、任意に設定できる。斜め方向に流体を噴射することで、広い範囲の砂層5を流動化することができる。
土砂採取装置1aのジェット管3aは、先端部が内管32aと外管31aの二重構造で構成される。内管32aの先端は下方に向けて狭まる截頭円錐体状に形成され、底面は塞がれ、側面に複数の斜孔321が形成されている。
斜孔321は、内管32aを搬送されてきた流体を斜め下方に噴射するための噴射口である。斜孔321の数、形状及び大きさは、任意に設定できる。斜め方向に流体を噴射することで、広い範囲の砂層5を流動化することができる。
実施例1では、底泥6やシルト層7をガイド管2が通過し、砂層5に到達するまでは、ジェット管3aの内管32aの先端は外管31aの先端よりも上方に位置し、外管31aで内管32aが覆われた状態にしておく(図2参照)。この状態であれば、流体は外管31aの開口部311から下方に噴射されるだけなので、底泥6やシルト層7がガイド管2より広い範囲で乱されたり、破壊されたりすることがほとんどない。
そして、砂層5にジェット管3aの先端部が突入した後に、流体の噴射を弱め、外管31aの先端から内管32aの斜孔321を露出させる。すなわち、流体の噴射を弱めると、外管31aは砂の周面摩擦抵抗によってその場に留まることになる。外管31aは内管32aの軸方向に沿って移動するため、内管32aだけを下方に押し出すことができ、外管31aの先端から内管32aの先端が突出する(図1参照)。斜孔321が露出した後は、再び外管31aが先行して内管32aの先端部を覆わないようにストッパーなどで固定する。例えば、一旦嵌合した後は解除されない嵌合形式のストッパーや、L字型のガイド穴に沿って内管32aを回転させることで係止可能なストッパーなど公知のストッパーが利用できる。また、図8に示すような内管32aの軸方向に沿って外管31aを自在に移動させるための開閉レバー13を設けて、水上から内管32aの出し入れを制御することができる。この装置は、開閉レバー13を上げると内管32aの先端が外管31bから突出し、開閉レバー13を下げるとバネ14の力で内管32の先端が外管31bの内部に収納される。この装置は必要に応じて他の実施例においても使用することができる。
そして、砂層5にジェット管3aの先端部が突入した後に、流体の噴射を弱め、外管31aの先端から内管32aの斜孔321を露出させる。すなわち、流体の噴射を弱めると、外管31aは砂の周面摩擦抵抗によってその場に留まることになる。外管31aは内管32aの軸方向に沿って移動するため、内管32aだけを下方に押し出すことができ、外管31aの先端から内管32aの先端が突出する(図1参照)。斜孔321が露出した後は、再び外管31aが先行して内管32aの先端部を覆わないようにストッパーなどで固定する。例えば、一旦嵌合した後は解除されない嵌合形式のストッパーや、L字型のガイド穴に沿って内管32aを回転させることで係止可能なストッパーなど公知のストッパーが利用できる。また、図8に示すような内管32aの軸方向に沿って外管31aを自在に移動させるための開閉レバー13を設けて、水上から内管32aの出し入れを制御することができる。この装置は、開閉レバー13を上げると内管32aの先端が外管31bから突出し、開閉レバー13を下げるとバネ14の力で内管32の先端が外管31bの内部に収納される。この装置は必要に応じて他の実施例においても使用することができる。
ガイド管2を底泥6やシルト層7に貫通した状態で、高圧水を噴射しながらジェット管3aを砂層5に挿入する。ここで、砂層5とは水底地盤内の底泥6の下方に堆積する砂又は砂質土からなる地層をいう。例えば、中浅部の沖積層の土砂などがこれに該当する。ジェット管3aは、高圧水や空気を噴射しながら、必要に応じて回転させた状態で砂層5に挿入する。高圧水や空気を噴射しながらジェット管3aを砂層5に挿入すると、砂層5が流動化し、ジェット管3aとガイド管2の隙間を通り、水底に噴き上がり覆砂51となって底泥6の上部を覆う。
高圧水や空気の噴射は、所定の覆砂51が形成されるまでおこなう。ここで、高圧水等を噴射しながらジェット管3aを上下方向に動かしたり、ジェット管3aの軸回りに回転させたりすることで砂等の噴き上げを促進させることもできる。
高圧水や空気の噴射は、所定の覆砂51が形成されるまでおこなう。ここで、高圧水等を噴射しながらジェット管3aを上下方向に動かしたり、ジェット管3aの軸回りに回転させたりすることで砂等の噴き上げを促進させることもできる。
砂層5中では、斜孔321を露出させることで、流体を斜め下方に噴射することができる。実験によれば、斜め下方に流体を噴射させることで、下方のみに流体を噴射した場合に比べて1〜2割程度、砂の上昇量が増加するという結果が得られた。
図4,5を参照しながら実施例2の土砂採取装置1bについて説明する。なお、実施例1と重複する記載については省略する。
土砂採取装置1bのジェット管3bは、先端部が内管32bと外管31bの二重構造で構成される。内管32bの底面は開口され、流体を下方に噴射する底面孔323となる。また、内管32bの先端付近の側面には、流体を横方向に噴射するための内側面孔322を複数、設ける。
また、外管31bの開口部には円環形状の鍔部312を設け、下方への噴射口の面積を底面孔323よりも小さくする。外管31bには内側面孔322に対応する外側面孔313を設ける。外側面孔313は、内管32bの先端が鍔部312に係止された位置では合致しない位置に設ける。また、内側面孔322及び外側面孔313の数、形状及び大きさは、任意に設定できる。実施例2では、砂層5内で側方及び下方に流体を噴射することができるので、広い範囲の砂層5を流動化することができる(図4参照)。
土砂採取装置1bのジェット管3bは、先端部が内管32bと外管31bの二重構造で構成される。内管32bの底面は開口され、流体を下方に噴射する底面孔323となる。また、内管32bの先端付近の側面には、流体を横方向に噴射するための内側面孔322を複数、設ける。
また、外管31bの開口部には円環形状の鍔部312を設け、下方への噴射口の面積を底面孔323よりも小さくする。外管31bには内側面孔322に対応する外側面孔313を設ける。外側面孔313は、内管32bの先端が鍔部312に係止された位置では合致しない位置に設ける。また、内側面孔322及び外側面孔313の数、形状及び大きさは、任意に設定できる。実施例2では、砂層5内で側方及び下方に流体を噴射することができるので、広い範囲の砂層5を流動化することができる(図4参照)。
実施例2では、底泥6やシルト層7をガイド管2が通過し、砂層5に到達するまでは、ジェット管3bの内管32bの先端は外管31bの鍔部312に係止され、外側面孔313よりも下方に位置する内側面孔322は外管31bの側面で塞がれることになる。この状態であれば、流体は鍔部312の中央孔314から下方に噴射されるだけなので、底泥6やシルト層7がガイド管2より広い範囲で乱されたり、破壊されたりすることがほとんどない。
そして、砂層5にジェット管3bの先端部が突入した後に、流体の噴射を弱め、内側面孔322と外側面孔313が合致する位置まで内管32bのみを持ち上げる。または、外管31のみを下げる。内管32bの軸方向への外管31bの移動を、ボルト33と長孔34の組み合わせでガイドし、長孔34の上端と外側面孔313の間隔をボルト33と内側面孔322の間隔に合わせておけば、内側面孔322と外側面孔313を容易に合致させることができる(図5参照)。
そして、砂層5にジェット管3bの先端部が突入した後に、流体の噴射を弱め、内側面孔322と外側面孔313が合致する位置まで内管32bのみを持ち上げる。または、外管31のみを下げる。内管32bの軸方向への外管31bの移動を、ボルト33と長孔34の組み合わせでガイドし、長孔34の上端と外側面孔313の間隔をボルト33と内側面孔322の間隔に合わせておけば、内側面孔322と外側面孔313を容易に合致させることができる(図5参照)。
砂層5中では、内側面孔322と外側面孔313を合致させた状態で流体を噴射することで、側方及び下方に流体を噴射することができる。実験によれば、側方及び下方に流体を噴射させることで、下方のみに流体を噴射した場合に比べて4割程度、砂の上昇量が増加するという結果が得られた。
図6,7を参照しながら実施例3の土砂採取装置1cについて説明する。なお、実施例1,2と重複する記載については省略する。
土砂採取装置1cのジェット管3cは、先端部が内管32cと外管31cの二重構造で構成される。内管32cの先端は下方に向けて狭まる截頭円錐体状に形成され、底面は底面蓋324で塞がれ、側面に複数の斜孔321が形成されている。また、内管32cの先端付近の側面には、流体を横方向に噴射するための内側面孔322を複数、設ける。
また、外管31cの開口部には円環形状の鍔部312を設け、鍔部312の中央孔314は底面蓋324で塞ぐことができる大きさとする。外管31cには内側面孔322に対応する外側面孔313を設ける。外側面孔313は、内管32cの先端が鍔部312に係止された位置で合致する位置に設ける。また、内側面孔322及び外側面孔313の数、形状及び大きさは、任意に設定できる。
土砂採取装置1cのジェット管3cは、先端部が内管32cと外管31cの二重構造で構成される。内管32cの先端は下方に向けて狭まる截頭円錐体状に形成され、底面は底面蓋324で塞がれ、側面に複数の斜孔321が形成されている。また、内管32cの先端付近の側面には、流体を横方向に噴射するための内側面孔322を複数、設ける。
また、外管31cの開口部には円環形状の鍔部312を設け、鍔部312の中央孔314は底面蓋324で塞ぐことができる大きさとする。外管31cには内側面孔322に対応する外側面孔313を設ける。外側面孔313は、内管32cの先端が鍔部312に係止された位置で合致する位置に設ける。また、内側面孔322及び外側面孔313の数、形状及び大きさは、任意に設定できる。
実施例3では、底泥6やシルト層7をガイド管2が通過し、砂層5に到達するまでは、ジェット管3cの内管32cの先端は外管31cの鍔部312とは離れた位置に留まり、外側面孔313よりも上方に位置する内側面孔322は外管31cの側面で塞がれることになる(図7参照)。この状態であれば、斜孔321から噴射された流体は鍔部312の中央孔314から下方に噴射されるだけなので、底泥6やシルト層7がガイド管2より広い範囲で乱されたり、破壊されたりすることがほとんどない。
そして、砂層5の下層の不透水層8にジェット管3cの先端部が突き当たると、外管31cはその位置で止まる。このため、内管32cのみが下方に移動し、底面蓋324が鍔部312の中央孔314に嵌合して流体の下方への噴射が止まる。中央孔314と底面蓋324が嵌合する位置で内側面孔322と外側面孔313が合致し、流体は側方へのみ噴射される。
そして、砂層5の下層の不透水層8にジェット管3cの先端部が突き当たると、外管31cはその位置で止まる。このため、内管32cのみが下方に移動し、底面蓋324が鍔部312の中央孔314に嵌合して流体の下方への噴射が止まる。中央孔314と底面蓋324が嵌合する位置で内側面孔322と外側面孔313が合致し、流体は側方へのみ噴射される。
図6に示すように砂層5の下部において側方への流体の噴射をおこない、砂層5の下部を最初に崩すと、砂層5の上部まで連鎖的に崩れて土砂の上昇量を増加させることができる。
1・・・土砂採取装置
2・・・ガイド管
3・・・ジェット管
31・・外管
312・・鍔部
313・・外側面孔
32・・内管
322・・内側面孔
2・・・ガイド管
3・・・ジェット管
31・・外管
312・・鍔部
313・・外側面孔
32・・内管
322・・内側面孔
Claims (3)
- 中空のガイド管と、前記ガイド管の内部に装填するジェット管とからなる水底地盤に堆積した土砂を採取する土砂採取装置であって、
前記ジェット管の先端部を内管と外管の二重管構造とし、
前記内管の軸方向に沿って移動する前記外管によって、前記内管から側方に噴射する流体を制御することを特徴とする、
土砂採取装置。
- 請求項1記載の土砂採取装置において、
前記外管の底部に前記内管を係止する鍔部を設け、
前記外管の側面には孔を設け、
前記外管の外側面孔に貫通する内側面孔を前記内管の側面に設けたことを特徴とする、
土砂採取装置。
- 請求項2記載の土砂採取装置において、
前記外管の鍔部に前記内管が係止すると、前記外管から下方へ噴射する流体が止まり、前記内側面孔及び前記外側面孔を通じて側方にのみ流体が噴射することを特徴とする、
土砂採取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004018103A JP2005213741A (ja) | 2004-01-27 | 2004-01-27 | 土砂採取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2004
- 2004-01-27 JP JP2004018103A patent/JP2005213741A/ja active Pending
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