JP2005213121A - 石英ガラス母材の製造方法 - Google Patents

石英ガラス母材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることができる石英ガラス母材の製造方法を得る。
【解決手段】 複数本のガラス微粒子合成バーナー7を使ってスタートガラスロッド3の外周に石英ガラス微粒子を堆積させる石英ガラス母材の製造方法において、複数本のガラス微粒子合成バーナー7に投入するSi系ガス中のSiの投入量をSi原子換算でZ(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量をY(g)とするとき、245≦Y/Z≦2000の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化する。
【選択図】 図1


Description

本発明は、複数本のガラス微粒子合成バーナーを使って石英ガラス微粒子を堆積させる石英ガラス母材の製造方法に関する。
光ファイバは、太径のガラス母材から成形した光ファイバプリフォームを線引きして製造される。このガラス母材は、軸付け法や外付け法と呼ばれる方法で種棒と呼ばれるスタートガラスロッドにガラス微粒子を堆積させた石英ガラス母材を、熱処理して透明ガラス化したものである。
石英ガラス母材の製造は、当初、単一のガラス微粒子合成バーナーをスタートガラスロッドの全長に渡って往復移動させながらその側面にガラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス層を形成させていた。
しかし、単一のガラス微粒子合成バーナーをガラスロッドの全長に渡って往復移動させるには、時間がかかり、生産性が悪い。
そこで、複数本のガラス微粒子合成バーナーを使って石英ガラス微粒子を堆積させる石英ガラス母材の製造方法(以下、多本バーナー堆積法と称す。)が開発された。
これは、複数のガラス微粒子合成バーナーを長尺のスタートガラスロッドの長手方向に沿って並べておき、スタートガラスロッドと複数本のガラス微粒子合成バーナーとを相対的にスタートガラスロッドの長手方向に往復移動させながらガラス微粒子を堆積させる製造方法であり、例えば特許文献1〜4に示されるような方法では、ガラスロッドに対するバーナー1本当たりの相対移動量が小さく、短時間に往復移動を繰り返すことができるため、生産性の向上に適し、普及するようになった。
特許 第2612949号公報 特開2002−220234号公報 特開2001−504426号公報 特許 第2809905号公報
ところで、多本バーナー堆積法による石英ガラス母材の製造工程において、ガラス微粒子合成バーナーからガラスロッドへのガラス微粒子の吹き付けは、通常、ガラスロッドを収容する反応容器内で行い、ガラスロッドに付着できなかったガラス微粒子は、反応容器に装備された排気管から排気処理する。従って、ガラスロッドに対するガラス微粒子の付着効率が低いと、ガラス微粒子合成バーナーからの原料の投入量に対して、反応容器の排気管から排出される割合が高くなり、原料の無駄となってしまう。そのため、ガラス微粒子の付着効率の向上が強く望まれている。
また、太径のガラス微粒子堆積体をより短時間で製造可能にするために、堆積速度の向上も強く望まれている。
しかし、ガラス微粒子の付着効率や堆積速度には、最終的に得る石英ガラス微粒子堆積体におけるガラス微粒子部の重量Y、バーナーによる原料(Si)の投入量Z、原料(Si)の投入に使用されるバーナーの本数X、バーナーの流路断面積の総和(ΣS)、石英ガラス微粒子堆積体におけるガラス微粒子部の外径Dなど多数のパラメータが密接に影響していて、ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることは、簡単ではない。
ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させるには、上記の多数のパラメータのうち、単独のパラメータだけを操作するのではなく、複数のパラメータ相互の関係を含めて最適化する必要があるが、上記の特許文献1〜4の技術は、いずれも、上記の一部のパラメータのみを操作することで、付着効率や堆積速度を制御するものであるため、例えば、堆積速度の向上を図れば、付着効率の低下が発生する虞があった。
本発明の目的は、多本バーナー堆積法による石英ガラス母材の製造方法であって、ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることができ、高品位の石英ガラス母材を高い生産性で生産することのできる石英ガラス母材の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の石英ガラス母材の製造方法は、スタートガラスロッドと複数本のガラス微粒子合成バーナーとを相対的にスタートガラスロッドの長手方向に往復移動させて、スタートガラスロッドの周囲に石英ガラス微粒子を堆積させる石英ガラス母材の製造方法において、
石英ガラスの原料として前記ガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量をSi原子換算でZ(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体におけるガラス微粒子部の重量をY(g)とするとき、
245≦Y/Z≦2000の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することを特徴とする。
本発明に係る請求項2記載の石英ガラス母材の製造方法は、請求項1に記載の石英ガラス母材の製造方法において、前記ガラス微粒子合成バーナーの装備本数をXとするとき、
5≦Z/X≦12.5の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することを特徴とするとよい。
本発明に係る請求項3記載の石英ガラス母材の製造方法は、請求項1又は2に記載の石英ガラス母材の製造方法において、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体のガラス微粒子部の外径をD(mm)、直胴部の長さをL(mm)、前記ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積をS(mm2)、ガラス微粒子合成バーナーの装備本数をXとするとき、
10≦(D×L)/(X×S)の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することを特徴とするとよい。
本発明に係る請求項4記載の石英ガラス母材の製造方法は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の石英ガラス母材の製造方法において、前記ガラス微粒子合成バーナーを、前記ガラスロッドの一部分で相対往復移動させることを特徴とするとよい。
上記構成とすることによって、最終的に得られる石英ガラス母材のサイズに対して投入する原料ガス流量が過不足のない適正量となって、ガラス微粒子の付着効率及び堆積速度の双方を向上させることができる。
従って、ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることができ、高品位の石英ガラス母材を高い生産性で生産することができる。
以下、本発明に係る石英ガラス母材の製造方法の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る石英ガラス母材の製造方法を実施する石英ガラス母材の製造装置の一実施の形態を示したものである。
この製造装置1は、多本バーナー法により石英ガラス母材を製造するもので、長尺のスタートガラスロッド3を収容する反応容器5と、スタートガラスロッド3の長手方向に沿って並べられた複数本(図示例では10本)のガラス微粒子合成バーナー7と、これらの各ガラス微粒子合成バーナー7に原料ガスや燃焼用ガス等を供給するガス供給装置9と、スタートガラスロッド3の端部を把持する支持棒11を有したトラバース装置13とから構成されている。
反応容器5には、反応容器5内のガスを排気する複数本の排気管5aが適宜間隔で装備されている。
トラバース装置13は、反応容器5内のスタートガラスロッド3を軸回りに回転させたり、合成バーナー7の離間距離以下のストロークでスタートガラスロッド3の一部分を往復移動させる。
なお、複数本の合成バーナー7は、上記のように、スタートガラスロッド3の一部分を往復移動する代わりに、スタートガラスロッド3の全長に渡って往復移動したり、あるいは、スタートガラスロッド3の一部分を往復移動しながらその移動範囲をスタートガラスロッド3の長手方向に徐々にずらせていくように構成したものであってもよい。
上記の製造装置1は、長尺の円柱状のスタートガラスロッド3の長手方向に沿って並べた複数本のガラス微粒子合成バーナー7で合成したガラス微粒子を、回転しているスタートガラスロッド3の側壁面に吹き付けながら、スタートガラスロッド3と複数本のガラス微粒子合成バーナー7とを相対的にスタートガラスロッド3の長手方向に往復移動させて、スタートガラスロッド3の周囲に石英ガラス微粒子を堆積させて、石英ガラス微粒子堆積体15を形成する。
その際、石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナー7に投入するSi系ガス中のSiの投入量をSi原子換算でZ(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)をY(g)とするとき、下記の(1)式を満足する範囲でガラス微粒子堆積体15を形成し、得られたガラス微粒子堆積体15を更に加熱することによって透明ガラス化することで、光ファイバの原料となる石英ガラス母材を得る。
245≦Y/Z≦2000 ……(1)
なお、上記の製造方法において、更に、スタートガラスロッド3の長手方向に沿って配置するガラス微粒子合成バーナー7の装備本数をXとするとき、下記の(2)式を満足する範囲でガラス微粒子堆積体15を形成し、得られたガラス微粒子堆積体15を透明ガラス化することが望ましい。
5≦Z/X≦12.5 ……(2)
また、上記の製造方法において、更に、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径をD(mm)、直胴部の長さをL(mm)、装備したガラス微粒子合成バーナー7の流路断面積をS(mm2)、とするとき、下記の(3)式を満足する範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することが望ましい。
10≦(D×L)/(X×S) ……(3)
また、上記の製造方法において、更に、トラバース装置13は、合成バーナー7を、スタートガラスロッド3の一部分で相対往復移動させることが望ましい。
本願発明者は、鋭意研究の結果、多本バーナー堆積法による石英ガラス母材の製造工程において、石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナー7に投入するSi系ガス中のSiの投入量をZ(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)をY(g)とするとき、Y/Zの値がガラス微粒子の付着効率及び堆積速度の双方に重要な因子となっていて、Y/Zの値が2000を超える場合は最終的に得られる石英ガラス母材のサイズに対して投入する原料ガス流量が少な過ぎるため、堆積速度が低く、堆積時間が多くかかる結果となることを突き止めた。
また、Y/Zの値が245未満の場合は、石英ガラス母材の最終サイズに対して投入する原料ガス流量が多過ぎるため、原料から生成されるガラス微粒子のターゲット(石英ガラス微粒子堆積体15)への付着効率が悪く、ターゲットに付着しないガラス微粒子が多くなり、その結果、得られた石英ガラス微粒子堆積体15を透明ガラス化する際に、反応容器内を浮遊するガラス微粒子に起因する気泡が製造した石英ガラス母材中に発生することがあることを突き止めた。
従って、上記実施の形態のように、245≦Y/Z≦2000の範囲に規制してガラス微粒子堆積体を形成すると、最終的に得られる石英ガラス母材のサイズに対して投入する原料ガス流量が過不足のない適正量となり、その結果、ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることが実現され、高品位の石英ガラス母材を高い生産性で生産することができる。
また、本願発明者は、上記実施の形態において、スタートガラスロッド3の長手方向に沿って配置するガラス微粒子合成バーナー7の装備本数をXとしたとき、Z/Xの値がガラス微粒子の付着効率及び堆積速度の双方に重要な因子となっていて、Z/Xの値が5未満の場合は、投入する原料ガス流量に対してバーナーの本数が多過ぎるため、堆積速度が低く、堆積時間が多くかかる結果となることを突き止めた。
また、Z/Xの値が12.5を超える場合は、投入する原料ガス流量に対してバーナーの本数が少な過ぎるため、バーナー1本当たりに流れる原料ガス流量が多くなり、ガラス微粒子合成バーナー7により生成されたガラス微粒子のターゲット(石英ガラス微粒子堆積体15)への付着効率が下がる。その結果、ターゲットに付着しないガラス微粒子が多くなり、最終的に得られた石英ガラス微粒子堆積体15を透明ガラス化する際に、反応容器内を浮遊するガラス微粒子に起因する気泡が製造した石英ガラス母材中に発生することがあることを突き止めた。
従って、上記実施の形態のように、5≦Z/X≦12.5の範囲に規制してガラス微粒子堆積体を形成すれば、投入する原料ガス流量に対してバーナーの本数が過不足のない適正数となって、その結果、ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることが実現され、高品位の石英ガラス母材を高い生産性で生産することができる。
また、本願発明者は、上記実施の形態において、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径をD(mm)、直胴部の長さをL(mm)、装備したガラス微粒子合成バーナー7の流路断面積をS(mm2)、ガラス微粒子合成バーナー7の装備本数をXとしたとき、(D×L)/(X×S)の値がガラス微粒子の付着効率及び堆積速度の双方に重要な因子となっていて、(D×L)/(X×S)の値が10未満の場合は、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15の有効部の表面積に対して、全ガラス微粒子合成バーナー7の断面積の総和が大き過ぎるため、ガラス微粒子合成バーナー7間で火炎干渉が生じて、原料ガスから生成されるガラス微粒子のターゲット(石英ガラス微粒子堆積体15)への付着効率が下がってしまうことを突き止めた。
従って、(D×L)/(X×S)の値は、上記のように、10≦(D×L)/(X×S)の範囲に、好ましくは14≦(D×L)/(X×S)の範囲に規制してガラス微粒子堆積体を形成すれば、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15の有効部の表面積に対して、全ガラス微粒子合成バーナー7の断面積の総和が大き過ぎることもなくなり、ガラス微粒子合成バーナー7間での火炎干渉が防止され、原料ガスから生成されるガラス微粒子がターゲットへ効率的に付着するようになり、その結果、ガラス微粒子の付着効率の向上と、堆積速度の向上とを両立させることが実現され、高品位の石英ガラス母材を高い生産性で生産することができる。
また、本願発明者は、上記実施の形態において、スタートガラスロッド3の長手方向に沿って相対往復移動するガラス微粒子合成バーナー7を、スタートガラスロッド3の一部分で往復移動させることが望ましいことを突き止めた。
従って、上記実施の形態のように、合成バーナー7をスタートガラスロッド3の一部分で往復移動させれば、各バーナー7が石英ガラス微粒子堆積体15の一部ずつを分担して形成することになり、堆積速度の向上が図れて、石英ガラス母材を高い生産性で生産することができる。
本願発明者は、上記実施の形態の作用効果を確認するために、上記実施の形態の具体的な6つの実施例と、2つの比較例に付いて、堆積速度、付着効率、透明ガラス化した際の気泡の有無を測定し、比較した。
各実施例及び比較例についての測定結果は図2に示す如きである。
以下、各実施例及び比較例について、説明する。
(実施例1)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量ZをSi原子換算で75.2(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを100,000(g)、合成バーナー7の装備本数Xを10、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを350(mm)、直胴部の長さLを2100(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを1,675.5(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを16,755(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=1,329となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足している。
また、Z/X=7.5となるため、上記実施の形態で説明した(2)式を満足している。
更に、(D×L)/(X×S)=43.86となるため、上記実施の形態で説明した(3)式を満足している。
その結果、堆積速度は100.0(g/min)、Si付着効率は0.62で、堆積速度及び付着効率の双方に良好な結果が得られ、また、気泡の発生もなく、優れた品質の石英ガラス母材が得られる。
(実施例2)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量ZをSi原子換算で70.2(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを75,000(g)、合成バーナー7の装備本数Xを8、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを330(mm)、直胴部の長さLを1800(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを1,675.5(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを13,404(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=1,068となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足している。
また、Z/X=8.8となるため、上記実施の形態で説明した(2)式を満足している。
更に、(D×L)/(X×S)=44.32となるため、上記実施の形態で説明した(3)式を満足している。
その結果、堆積速度は90.0(g/min)、Si付着効率は0.60で、堆積速度及び付着効率の双方に良好な結果が得られ、また、気泡の発生もなく、優れた品質の石英ガラス母材が得られる。
(実施例3)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量ZをSi原子換算で20.1(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを40,000(g)、合成バーナー7の装備本数Xを4、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを330(mm)、直胴部の長さLを1,200(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを1,675.5(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを6,702(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=1,994となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足している。
また、Z/X=5.0となるため、上記実施の形態で説明した(2)式を満足している。
更に、(D×L)/(X×S)=59.1となるため、上記実施の形態で説明した(3)式を満足している。
その結果、堆積速度は40.0(g/min)、Si付着効率は0.93で、堆積速度及び付着効率の双方に良好な結果が得られ、また、気泡の発生もなく、優れた品質の石英ガラス母材が得られる。
(実施例4)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量ZをSi原子換算で45.1(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを75,000(g)、合成バーナー7の装備本数Xを6、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを330(mm)、直胴部の長さLを1800(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを1,675.5(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを13,404(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=1,662となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足している。
また、Z/X=7.5となるため、上記実施の形態で説明した(2)式を満足している。
更に、(D×L)/(X×S)=44.32となるため、上記実施の形態で説明した(3)式を満足している。
その結果、堆積速度は75.0(g/min)、Si付着効率は0.78で、堆積速度及び付着効率の双方に良好な結果が得られ、また、気泡の発生もなく、優れた品質の石英ガラス母材が得られる。
(実施例5)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量Zを150.5(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを100,000(g)、合成バーナー7の装備本数Xを12、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを410(mm)、直胴部の長さLを2100(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを5,026.5(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを60,319(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=930となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足している。
また、Z/X=12.5となるため、上記実施の形態で説明した(2)式を満足している。
更に、(D×L)/(X×S)=14.27となるため、上記実施の形態で説明した(3)式を満足している。
その結果、堆積速度は160.0(g/min)、Si付着効率は0.50で、堆積速度及び付着効率の双方に良好な結果が得られ、また、気泡の発生もなく、優れた品質の石英ガラス母材が得られる。
(実施例6)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量Zを56.4(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを14,000(g)、合成バーナー7の装備本数Xを10、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを170(mm)、直胴部の長さLを1200(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを1,963.5(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを19,635(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=248となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足している。
また、Z/X=5.6となるため、上記実施の形態で説明した(2)式を満足している。
更に、(D×L)/(X×S)=10.39となるため、上記実施の形態で説明した(3)式を満足している。
その結果、堆積速度は60.0(g/min)、Si付着効率は0.50で、堆積速度及び付着効率の双方に良好な結果が得られ、また、気泡の発生もなく、優れた品質の石英ガラス母材が得られる。
(比較例1)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量Zを33.1(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを6,046(g)、合成バーナー7の装備本数Xを8、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを164(mm)、直胴部の長さLを620(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを2,375.9(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを19,007(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=183となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足していない。
また、Z/X=4.1となるため、上記実施の形態で説明した(2)式も満足していない。
更に、(D×L)/(X×S)=5.35となるため、上記実施の形態で説明した(3)式も満足していない。
その結果、堆積速度は18.2(g/min)、Si付着効率は0.26で、
堆積速度及び付着効率の双方が上記実施例よりも著しく低下し、気泡が発生する。
(比較例2)
石英ガラスの原料として複数本のガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量Zを23.8(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15におけるガラス微粒子部の重量(スス重量)Yを4,950(g)、合成バーナー7の装備本数Xを6、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体15のガラス微粒子部の外径Dを216(mm)、直胴部の長さLを300(mm)、1本のガラス微粒子合成バーナーの流路断面積Sを2,375.9(mm2)、全ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積の総和ΣS=X×Sを14,255(mm2)として、石英ガラス母材を形成した場合である。
この場合、Y/Z=208となるため、上記実施の形態で説明した(1)式を満足していない。
また、Z/X=4.0となるため、上記実施の形態で説明した(2)式も満足していない。
更に、(D×L)/(X×S)=4.55となるため、上記実施の形態で説明した(3)式も満足していない。
その結果、気泡の発生は見られないが、堆積速度は17.7(g/min)、Si付着効率は0.35で、堆積速度及び付着効率の双方が上記実施例よりも著しく低下する。
本発明に係る石英ガラス母材の製造方法を実施する石英ガラス母材の製造装置の一実施の形態の概略構成図である。 本発明の各実施例と比較例における製造条件及び製品特性を比較した図表である。
符号の説明
1 製造装置
3 スタートガラスロッド
5 反応容器
7 合成バーナー
9 ガス供給装置
11 支持棒
13 トラバース装置
15 石英ガラス微粒子堆積体


Claims (4)

  1. スタートガラスロッドと複数本のガラス微粒子合成バーナーとを相対的にスタートガラスロッドの長手方向に往復移動させて、前記スタートガラスロッドの周囲に石英ガラス微粒子を堆積させる石英ガラス母材の製造方法において、
    石英ガラスの原料として前記ガラス微粒子合成バーナーに投入するSi系ガス中のSiの投入量をSi原子換算でZ(g/min)、最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体におけるガラス微粒子部の重量をY(g)とするとき、
    245≦Y/Z≦2000の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することを特徴とする石英ガラス母材の製造方法。
  2. 前記ガラス微粒子合成バーナーの装備本数をXとするとき、
    5≦Z/X≦12.5の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス母材の製造方法。
  3. 最終的に得られる石英ガラス微粒子堆積体のガラス微粒子部の外径をD(mm)、直胴部の長さをL(mm)、前記ガラス微粒子合成バーナーの流路断面積をS(mm2)、ガラス微粒子合成バーナーの装備本数をXとするとき、
    10≦(D×L)/(X×S)の範囲でガラス微粒子堆積体を形成し、得られたガラス微粒子堆積体を透明ガラス化することを特徴とする請求項1又は2に記載の石英ガラス母材の製造方法。
  4. 前記ガラス微粒子合成バーナーを、前記ガラスロッドの一部分で相対往復移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の石英ガラス母材の製造方法。

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