JP2005213011A - 階段昇降機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 座板やフットレスト等を同時に折り畳む機能を持ちながら、椅子の座板を回転する機能をも有する階段昇降機を提供する。
【解決手段】 ほぼ水平な座板14とフットレスト8を折り畳み可能に備えた階段昇降機1において、座板14とフットレスト8を連動して折り畳み可能に接続するリンク機構40を設けるとともに、座板14にほぼ鉛直な座板回転軸30を設け、更に、リンク機構40の上部41を下部50から切り離す連動プレート49、連動リンク53および連動筒46を設け、連動筒46の回転等によりリンク機構40の上部41を切り離すことで、座板14においてリンク機構40の下部50に掛かることなく、リンク機構40の上部41を伴った状態で座板回転軸30の周りの回転を可能とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、屋外や屋内における階段に設置される階段昇降機に関する。
階段昇降機として、下記特許文献1に開示されるような、水平状態の座板とフットレストおよびアームレストとを連動して同時に折り畳み可能であるものが知られている。この階段昇降機にあっては、同時折り畳みを実現するため、座板とフットレストおよびアームレストとをリンク機構で結んでいる。
特開2000−26063号公報
上記の階段昇降機では、利用後において一層コンパクトにするための操作が楽になるが、利用のため乗り降りする際の利便性や安全性について特に配慮されているものではない。そこで、同時折り畳み可能な階段昇降機において、このような利便性や安全性を向上するために、座板を鉛直軸周りに回転可能とする回転機構を付加することが考えられる。しかし、回転機構を単に付加しても、リンク機構が座板の回転を阻止してしまい、回転機構を作動させることが困難である。
そこで、請求項1に記載の発明は、座板やフットレスト等を同時に折り畳む機能を持ちながら、椅子の座板を回転する機能をも有する階段昇降機を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ほぼ水平な座板と、フットレストおよび/またはアームレストとを折り畳み可能に備えた階段昇降機において、座板と、フットレストおよび/またはアームレストとを連動して折り畳み可能に接続するリンク機構を設けるとともに、座板に、ほぼ鉛直な回転軸を設け、更に、リンク機構の座板近傍部を他の部分から切り離す切離機構を設け、切離機構によりリンク機構の座板近傍部を切り離すことで、座板において、リンク機構の当該他の部分に掛かることなく、リンク機構の座板近傍部を伴った状態で回転軸周りの回転を可能としたことを特徴とするものである。
また、上記目的に加えて、更に操作性を向上するとともに、部品点数を削減してコンパクト化ないしコストの低減に役立てる目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、上記発明において、座板に、回転軸周りの回転をロックするロック機構と、ロック機構によるロックの解除を操作する操作機構とを設け、更に、操作機構によるロックの解除操作に付随して、切離機構によるリンク機構の座板近傍部の切り離しを行うことを特徴とするものである。
更に、上記目的に加えて、より一層操作性を向上する目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、上記発明において、切離機構を電動式としたことを特徴とするものである。
加えて、上記目的に加えて、安全性の更なる向上を図る目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、上記発明において、リンク機構全体を内蔵させたことを特徴とするものである。
本発明によれば、連動折り畳みのためのリンク機構から回転可能な座板を切り離すように構成したので、座板回転機能と連動折り畳み機能とを両立することができる、という効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態に係る階段昇降機につき、図面に基づいて説明する。図1は階段昇降機1の一部切欠正面図、図2は階段昇降機1の一部切欠右側面図、図3は階段昇降機1の平面図であって、階段昇降機1は、階段に渡すレール2と、レール2に沿って走行するベース4と、ベース4上に取付けられた椅子6と、ベース4の正面側において上後方へ折り畳み可能に軸支されたフットレスト8とを備えている。
椅子6は、座板後部10、この両側に固定される座板側部11、および座板後部10と座板側部11との間における回転具12により上後方へ折り畳み可能に軸支される座板前部13からなるほぼ水平な座板14と、座板後部12両脇から突出する操作機構15と、座板後部12から起立する背板16と、背板16の両脇に配置されたアームレスト18とを備えている。
操作機構15は、座板後部10から突出した各レバー20と、座板後部10の内部において左右方向に渡されてレバー20を結ぶバー22と、バー22の左側において正面側へ突設される押片24と、バー22の右側において正面側へ突設される舌片26とを備えている。舌片26は、更に下方への突体28を備えている。
また、座板後部10の内部であって、舌片26の近傍には、ほぼ鉛直方向を向いた座板回転軸30が設けられており、舌片26の下側には、孔31が開けられている。また、孔30からほぼ45度だけ座板回転軸30を中心に回転した位置に孔32が設けられており、更にほぼ45度だけ座板回転軸30を中心に回転した位置に孔33が設けられている。なお、図1および図2では座板回転軸30や孔31〜33を表していない。加えて、孔31の上側近傍から孔33の上側近傍に亘り、扇状の支持プレート34が、ほぼ水平に設置されている。
操作機構15は、通常時にはレバー20が鉛直方向寄りに起立した状態となっている。このとき、舌片26の突体28は孔31に入っており、座板14の回転をロックしている(ロック機構)。一方、操作機構15は、座板14の回転作動時にはレバー20が後方へ水平方向寄りに倒される。このとき、舌片26はバー22とともに回転し、突体28は上昇して孔31を抜け出し、座板14の回転のロックが解除される(ロック機構の解除操作)。また、座板14を回転させると、上昇している舌片26が支持プレート34に乗ることで下降しないように支持され、これにより座板14の回転時において回転レバー20が前方(上方)に戻らないようになっている。更に、突体28が孔32,33に入ることにより、座板14を45度,90度回転した状態でロックすることができる。なお、押片24もバー22とともに回転し、特に押片24の先端縁が上昇する。
また、階段昇降機1の内部には、フットレスト8と座板前部13とをリンクするリンク機構40が設置されている。なお、図3においてはリンク機構40を表していない。
図4にも示す通常時におけるリンク機構40の上部(座板近傍部)41は、座板前部13の背面側から座板後部10の内部へ延びるリンクピン42と、リンクピン42の左方に近接してリンクピン42に沿う軸44と、軸44に回転可能かつ前後移動可能に周設された連動筒46と、連動筒46の外面右側前部において固定された板状体であってリンクピン42の先端縁が接続されるピン接続部47と、操作機構15の押片24の上方ないし右方を覆う状態で連動筒46におけるピン接続部47の後方から突設された、ほぼ水平な面とほぼ垂直な面とを有する受片48と、連動筒46の外面右側から下方へ突設された、先端縁が逆凹字状でほぼ前後方向に沿いほぼ鉛直な連動プレート49とを備えている。なお、リンクピン42は、座板前部13の背面側において、左右方向の軸により座板前部13に対して上下へ回転可能に接続されており、また若干左右方向にも回転可能に接続されている。また、図1や図2、図4、また後に示す図5、図6においては、座板回転軸30を表していない。
一方、通常時におけるリンク機構40の下部50は、左側からみてL字状であって角部が左右方向の軸51で支持され、連動プレート49の先端縁に左側から入り込む突部52を一端側に有する連動リンク53と、連動リンク53の他端側に接続される上連動レバー54、ボルト55および下連動レバー56と、右側からみてd字状であり、上端が下連動レバー56の下端と接続される、フットレスト8の支点連結部58とを備えている。なお、上連動レバー54および下連動レバー56とに介装されるボルト55は、主に長さ調整を行うためのものである。
また、フットレスト8の支点連結部58には、支点軸60が回転可能に連結され、支点連結部58と支点軸60とには弾性体62が介装されている。弾性体62は、フットレスト8を折り畳み方向に若干付勢しており、フットレスト8の折り畳み時に必要な力を軽減する。
このようになる階段昇降機1では、主に図2および図5に示すように、座板14の非回転作動時において、リンク機構40により、フットレスト8と座板前部13とを連動して折り畳める。即ち、座板前部13を上方へ回転させると、リンクピン42が連動筒46を軸44に沿って前方へ引く。すると、連動筒46と一体の連動プレート49が前方へ移動し、突部52を介して連動リンク53の一端を前方へ移動させ、連動リンク53を軸51の周りで回転させて連動リンク53の他端を下方へ移動させる。この回転移動により、上連動レバー54ないし下連動レバー56が下降し、支点連結部58を右側からみて支点軸60を中心に時計回りに回す。これにより、弾性体62を介して支点軸60が右側からみて時計回りに回り、フットレスト8を上方(後方)へ折り畳む。なお、フットレスト8から畳んでも、同様に座板前部13が連動して折り畳まれる。また、折り畳み状態から通常状態への復帰は、上記と逆の動作にて連動して行える。
更に、階段昇降機1では、主に図4および図6に示すように、レバー20を後方へ倒した場合において、リンク機構40の上部41と下部50とを一時的に分断し、座板14をリンク機構40の下部50から切り離して座板14の回転を可能にする。即ち、通常状態において座板14の回転を作動させるためにレバー20を下方(後方)へ倒すと、バー22が右側からみて時計回りに回転し、これにより押片24が上昇し、受片48を押し上げて連動筒46を正面からみて反時計回りの方向に軸44の周りで回転させる。このとき、連動筒46はほぼ前後移動せず、また押片24が受片48の水平面をほぼ鉛直にまで押し上げるから連動筒46の回転角がほぼ90度となる。
したがって、連動筒46と一体の連動プレート49が、軸44の左側におけるほぼ鉛直状態から、軸44の下側(右側)におけるほぼ水平状態まで回転し、連動リンク53の突部52から離れる。よって、座板14が座板回転軸30の周りで回転しても、連動プレート49が連動リンク53に掛かることがない。即ち、連動プレート49と、突部52を有する連動リンク53と、連動プレート49を回転して突部52からの切り離しを行う連動筒46とが、切離機構を構成する。切離機構は、リンク機構40の上部41を下部50(ベース4)から切り離し、リンク機構40の上部41を伴った座板14の回転を許す。
なお、座板14の回転時において、支持プレート34が舌片26を持ち上げ状態で保持することにより、レバー20が上前方へ戻らないようにしているため、座板14の回転中にもかかわらず、連動プレート49が連動リンク53側に移動し、リンク機構40の上部41が下部50に再接続して座板14の回転を阻害してしまう事態の発生を防止することができ、操作者も、回転を始める際にレバー20を倒すだけで、その後レバー20から手を離しても座板14を回転させることができる。
加えて、座板14の回転作動時において、連動筒46とともにピン接続部47も回転し、これにより、リンクピン42の後端が若干上方および左方に移動し、リンクピン42が斜行して前後移動不能になるため、座板前部13の折り畳みを規制することができる。
以上のようになる階段昇降機1では、次に示すような効果を奏する。
即ち、ほぼ水平な座板14とフットレスト8を折り畳み可能に備えた階段昇降機1において、座板14とフットレスト8を連動して折り畳み可能に接続するリンク機構40を設けるとともに、座板14にほぼ鉛直な座板回転軸30を設け、更に、リンク機構40の上部41を下部50から切り離す連動プレート49、連動リンク53および連動筒46を設け、連動筒46の回転等によりリンク機構40の上部41を切り離すことで、座板14においてリンク機構40の下部50に掛かることなく、リンク機構40の上部41を伴った状態で座板回転軸30の周りの回転を可能としたので、リンク機構40により座板14とフットレスト8との同時折り畳みを可能としながら、座板14の回転を実現することができる。
また、座板14に、座板回転軸30の周りの回転をロックする舌片26および孔31と、当該ロックの解除を操作する操作機構15とを設け、更に、操作機構15によるロックの解除操作に付随して、操作機構15の押片24により連動筒46を回転してリンク機構40の上部41の切り離しを行うため、座板14を回転させるための操作をもってリンク機構40の切り離しをも行うことができ、操作者は切り離しを意識せず一動作で回転操作することができるし、切り離しのための別のレバー等が不要となる等、部品点数の削減を行え、低コスト化や省スペース化に寄与することができる。
更に、リンク機構40は、階段昇降機1(の機枠内)に内蔵されているので、リンク機構の動作に伴いリンク機構40が操作者の衣服等を掛けてしまう事態を防止し、階段昇降機1の安全性を向上させることができる。
なお、主に上記形態を変更してなる、本発明の他の形態を例示する。
操作機構からレバーを省略するとともに、操作機構を回転させるモータ(電動機)と、モータの作動/非作動を操作するスイッチを設け、スイッチの操作によりモータが操作機構を回転させてリンク機構の上部を下部から切り離すようにする等、切離機構を電動式にする。これにより、操作者はワンタッチで座板回転操作を行え、一層操作性が向上する。
また、アームレストと座板とをリンク機構で結び、これらの連動折り畳みを図るとともに、アームレスト側のリンク機構の部分からリンク機構の座板近傍部を切り離すようにして、座板の回転機能をも確保する。あるいは、アームレスト、座板およびフットレストをリンク機構で結び、座板近傍部の上下を切り離し可能として、これらの同時折り畳みと座板回転とを両立させる。
更に、座板の折り畳みを、座板全体が上後方に移動するものとする。あるいは、フットレストの折り畳みを、フットレストの一部が上後方に移動するものとする。または、各種折り畳みを、二関節以上で折れ曲がるものとする。あるいは、座板の回転につき、背板やアームレストを伴うものとする。加えて、座板回転軸を座板後部のほぼ中央に配置したり、リンク機構を右側に配したり、ロックのための孔を増減したりする等、各種部材の配置、個数、材質、形状等を様々に変更する。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の様々な変更を施すことができる。
本発明に係る階段昇降機の一部切欠正面図である。 本発明に係る階段昇降機の一部切欠右側面図である。 本発明に係る階段昇降機の平面図である。 図1における座板の一部内側の(a)正面図(b)右側面図(c)平面図である。 図2の状態から座板とフットレストとを折り畳んだ状態を示す一部切欠右側面図である。 図4の状態から切離機構を作動させた状態を示す(a)正面図(b)右側面図(c)平面図である。
符号の説明
1 階段昇降機
8 フットレスト
14 座板
15 操作機構
24 押片
26 舌片(ロック機構)
30 座板回転軸(回転軸)
31 孔(ロック機構)
40 リンク機構
41 上部(座板近傍部)
46 連動筒(切離機構)
49 連動プレート(切離機構)
50 下部(他の部分)
53 連動リンク(切離機構)

Claims (4)

  1. ほぼ水平な座板と、フットレストおよび/またはアームレストとを折り畳み可能に備えた階段昇降機において、
    座板と、フットレストおよび/またはアームレストとを連動して折り畳み可能に接続するリンク機構を設けるとともに、
    座板に、ほぼ鉛直な回転軸を設け、
    更に、リンク機構の座板近傍部を他の部分から切り離す切離機構を設け、
    切離機構によりリンク機構の座板近傍部を切り離すことで、座板において、リンク機構の当該他の部分に掛かることなく、リンク機構の座板近傍部を伴った状態で回転軸周りの回転を可能とした
    ことを特徴とする階段昇降機。
  2. 請求項1に記載の階段昇降機において、
    座板に、回転軸周りの回転をロックするロック機構と、ロック機構によるロックの解除を操作する操作機構とを設け、
    更に、操作機構によるロックの解除操作に付随して、切離機構によるリンク機構の座板近傍部の切り離しを行う
    ことを特徴とする階段昇降機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の階段昇降機において、
    切離機構を電動式とした
    ことを特徴とする階段昇降機。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の階段昇降機において、
    リンク機構全体を内蔵させた
    ことを特徴とする階段昇降機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106044476A (zh) * 2016-07-05 2016-10-26 长安大学 一种用于楼道内的轨道式电梯
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JP2023526115A (ja) * 2020-05-29 2023-06-20 テーカー ホーム ソリューションズ ベスローテン ヴェンノーツハップ 階段昇降機用折り畳みシステム

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