JP2005212671A - パワーアシスト付き搬送装置の制御方法及びパワーアシスト付き搬送装置 - Google Patents

パワーアシスト付き搬送装置の制御方法及びパワーアシスト付き搬送装置 Download PDF

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Kuniaki Kawagoe
邦亮 川越
Mitsunori Inaba
光則 稲葉
Jun Kondo
純 近藤
Tsutomu Yamamoto
勉 山本
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Abstract

【課題】床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップを防止し、アシスト力の安定化を図る。
【解決手段】本体フレーム1の底部に電動モータ12によって駆動される駆動輪11を設ける。駆動輪11は昇降アクチュエータ13によって床面31に接触・離間可能となっている。駆動輪11の床面31に対する空転を検出し、駆動輪11の空転を検知した場合には、昇降アクチュエータ13のストローク量を増加させて駆動輪11を基準位置Oから床面方向に移動させる。昇降アクチュエータ13のストローク量は駆動輪11の空転状態が解消されるまで増加させる。駆動輪11の空転を検出して昇降アクチュエータ13のストローク量を増加させた後所定時間が経過した場合には、駆動輪11が基準位置Oに戻るように昇降アクチュエータ13のストローク量を減少させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、病弱者や荷物等の移動に使用される搬送装置に関し、特に、電動モータによって移動時のアシスト力を供給する搬送装置の制御技術に関する。
病院や介護施設、工場、倉庫等においては、電動のベッドやストレッチャー、給食運搬用台車、荷役用電動台車など、モータによりパワーアシストされる搬送装置が多数使用されている。このような搬送装置は、四隅にキャスターが配置された本体フレームに、電動モータによって駆動される駆動輪が取り付けられており、この駆動輪によって移動時のアシスト力が供給される。本体フレームにはさらに、電動モータや電源用のバッテリ、モータ制御用のコントローラなどが取り付けられる。本体フレーム上には、ベッドであればマットが載置され、台車であれば荷台が設けられる。
この種の搬送装置では、駆動輪は電動のアクチュエータによって昇降可能に設置されている。ここで、駆動輪によってアシスト力を得るには、床面と駆動輪との間に適切な摩擦力が必要であり、駆動輪を適度な押圧力で床面に接触させる必要がある。このため、本体フレームと搬送装置との間にはバネを用いた押圧機構が設けられており、このバネの反発力によって駆動輪は所定の荷重で床面に押接され、床面と駆動輪との間に摩擦力が発生する。
実開昭48-44793号公報 特開昭60-122561号公報
しかしながら、前述のようにバネ圧のみで駆動輪の接地荷重を一定に保持するタイプの搬送装置では、床面の凹凸の影響を受けて駆動輪が空回りする場合がある。すなわち、図6(a)に示すような平坦な床面51上では、駆動輪52は押圧機構53によって一定の接地荷重にて床面51に押し付けられ、所望の駆動力を得ることができる。ところが、図6(b)に示すような凹凸のある床面54では、駆動輪52が床面54から浮いてスリップしてしまい、所望の駆動力を得られない場合がある。なお、図6(b)では床面の凹凸を誇張して示している。
また、単に接地荷重を一定に保持するだけでは、床材の変化や傾斜等によってグリップ力が変化し、駆動輪がスリップしてしまうおそれがある。駆動輪がスリップすると、前述のように所望の駆動力が得られないばかりか、駆動輪の摩耗し易くなるという問題も生じる。また、独立駆動された駆動輪の場合には、駆動輪間で回転差が生じ、思うように搬送装置を操作できない場合もあり得る。
本発明の目的は、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップを防止し、アシスト力の安定化を図ることにある。
本発明のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法は、本体フレームの底部に駆動輪を配置し、前記駆動輪によって走行補助力が付与されるパワーアシスト付き搬送装置の制御方法であって、前記駆動輪の床面に対する空転を検出し、前記駆動輪の空転を検知した場合には、前記駆動輪を前記床面の方向に移動させることを特徴とする。
本発明にあっては、駆動輪空転時には駆動輪を床面方向に移動させるようにしたので、床面の凹凸や濡れなどにより駆動輪がスリップしても、それを的確に検知して駆動輪を床面に接触させることができる。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記駆動輪をその空転状態が解消するまで前記床面の方向に移動させるようにしても良い。また、前記制御方法において、前記駆動輪は前記床面と所定圧力にて接地する基準位置において空転検出が行われ、前記駆動輪の空転を検出して前記駆動輪を前記床面方向に向かって移動させた後所定時間が経過した場合には、前記駆動輪を前記基準位置に移動させるようにしても良い。
本発明の他のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法は、本体フレームの底部に設けられた駆動輪と、前記駆動輪を駆動する電動モータと、前記駆動輪を床面に接触・離間可能に移動させる駆動輪昇降手段とを備え、前記駆動輪昇降手段を所定量作動させて前記駆動輪を前記床面に接地させつつ前記電動モータを作動させることにより走行補助力を得るパワーアシスト付き搬送装置の制御方法であって、前記駆動輪の前記床面に対する空転を検出し、前記駆動輪の空転を検知した場合には、前記駆動輪昇降手段の作動量を増加させることを特徴とする。
本発明にあっては、駆動輪空転時には駆動輪昇降手段の作動量を増加させるようにしたので、床面の凹凸や濡れなどにより駆動輪がスリップしても、それを的確に検知して駆動輪を床面に接触させることができる。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記駆動輪昇降手段の作動量を前記駆動輪の空転状態が解消されるまで増加させるようにしても良い。また、前記制御方法において、前記駆動輪昇降手段を基準量作動させて前記駆動輪を前記床面に所定圧力にて接触させた状態で前記駆動輪の前記床面に対する空転を検出し、前記駆動輪の空転を検出して前記駆動輪昇降手段の作動量を増加させた後所定時間が経過した場合には、前記駆動輪昇降手段の作動量を前記基準量に移行させるようにしても良い。
一方、本発明のパワーアシスト付き搬送装置は、本体フレームの底部に設けられた駆動輪と、前記駆動輪を駆動する電動モータと、前記駆動輪を床面に接触・離間可能に移動させる駆動輪昇降手段と、前記駆動輪の空転を検出する空転検出手段と、前記駆動輪の空転を検知した場合に、前記駆動輪を前記床面の方向に移動させる制御手段とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、駆動輪の空転を検出する空転検出手段と、駆動輪空転時に駆動輪を床面方向に移動させる制御手段とを設けたので、床面の凹凸や濡れなどにより駆動輪がスリップしても、それを的確に検知して駆動輪を床面に接触させることができる。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。
本発明のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法によれば、本体フレームの底部に駆動輪を配置し、この駆動輪によって走行補助力を付与するパワーアシスト付き搬送装置にて、駆動輪の床面に対する空転を検出すると共に、駆動輪の空転を検知した場合に駆動輪を床面方向に移動させるようにしたので、床面の凹凸や濡れなどにより駆動輪がスリップしても、それを的確に検知して駆動輪を床面に接触させることができ、スリップを抑制することが可能となる。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。
本発明の他のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法によれば、本体フレームの底部に、電動モータにて駆動されると共に駆動輪昇降手段によって床面に接触・離間可能に移動される駆動輪を設け、駆動輪昇降手段を所定量作動させて駆動輪を前記床面に接地させつつ電動モータを作動させることにより走行補助力を得るパワーアシスト付き搬送装置にて、駆動輪の前記床面に対する空転を検出すると共に、駆動輪の空転を検知した場合に駆動輪昇降手段の作動量を増加させるようにしたので、床面の凹凸や濡れなどにより駆動輪がスリップしても、それを的確に検知して駆動輪を床面に接触させることができ、スリップを抑制することが可能となる。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。
一方、本発明のパワーアシスト付き搬送装置によれば、本体フレームの底部に、電動モータにて駆動されると共に駆動輪昇降手段によって床面に接触・離間可能に移動される駆動輪を設けてなるパワーアシスト付き搬送装置にて、駆動輪の空転を検出する空転検出手段と、駆動輪の空転を検知した場合に駆動輪を床面方向に移動させる制御手段とを設けたので、床面の凹凸や濡れなどにより駆動輪がスリップしても、それを的確に検知して駆動輪を床面に接触させることができる。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例である搬送装置の構成を示す正面図、図2は図1の搬送装置の平面図である。本実施例の搬送装置は図1,2に示すような病院用のベッドであり、鋼製の本体フレーム1上にはマット2が載置されている。本体フレーム1の上面側には、その前後両端と両側部にそれぞれ安全柵3が取り付けられている。なお、ここでは前後とはベッドの長手方向を意味し、側部とは長手方向に直交する幅方向(左右方向)の両端を意味する。また、ベッドの前端側(使用者の頭部側)には、ベッド移動用のハンドル4が取り付けられている。
本体フレーム1の底部(下面側)にはキャスター5が4箇所取り付けられている。キャスター5は、本体フレーム1の前後両側部にそれぞれ設置された支柱6の先端に固定されている。本体フレーム1の底部にはさらに、パワーアシスト用の駆動ユニット7が取り付けられている。図2に示すように、駆動ユニット7は左右に2個同じものが設置されており、駆動輪11やDCモータ12(以下、モータ12と略記する)、昇降アクチュエータ13(駆動輪昇降手段;以下、アクチュエータはACTと略記する)を備えた構成となっている。駆動輪11はホイール14とゴムタイヤ15からなり、ホイール14はモータ12の回転軸16に固定されている。モータ12には減速機構17が付設されており、モータ12の回転は減速されて回転軸16に出力される。
モータ12はモータベース18上に載置されている。モータベース18にはブラケット19が突設されており、このブラケット19の基部にはアーム21の一端側が回動自在に取り付けられている。一方、本体フレーム1の底部には支柱22が設置されており、その先端部にはアーム21の他端側が固定されている。これにより、モータベース18は、アーム21との結合部を中心として回動自在に支持される(矢示X)。
ブラケット19の上端部には圧縮コイルスプリング23(弾性部材;以下、スプリング23と略記する)の一端側が固定されている。一方、スプリング23の他端側は昇降ACT13のプランジャ24の端部に固定されている。すなわち、モータベース18は、スプリング23を介して昇降ACT13と接続されている。昇降ACT13が作動しプランジャ24が延伸すると、スプリング23を介してブラケット19が押され、モータベース18がアーム21との結合部を中心に図1において右回りに回動する。これにより、駆動輪11は床面31に押し付けられ接地荷重が生じる。
昇降ACT13はDCモータ25(以下、モータ25と略記する)によって駆動され、モータ25の回転に伴ってプランジャ24が矢示Y方向に動作する。昇降ACT13の図1において左端部は、ブラケット26に支持されている。ブラケット26は本体フレーム1の底部に設置されており、昇降ACT13はこのブラケット26に左右方向に移動可能に保持されている。
本体フレーム1の底部にはさらに、電源用のバッテリ27、モータ制御用のコントローラ(制御手段)28が取り付けられている。バッテリ27は、モータ12,25やコントローラ28の他、図示しないリクライニング用のモータ等に電源供給を行う。コントローラ28はハンドル4に取り付けられたコントロールパネル29と接続されており、操作者の入力指示に従ってモータ12,25等の駆動制御を行う。
このような搬送装置では、床面31の凹凸や材質、表面状態等によって駆動輪11が空転(スリップ)した場合には、次のようにして再粘着を図る。図3は本発明の一実施例である制御方法の処理手順を示すフローチャート、図4は床面31とベッド及び搬送装置との関係を示す説明図であり、(a)は駆動輪が凹凸のある床面上で空転している状態、(b)はスリップ検知処理により駆動輪が再粘着した状態を示している。なお、図4(b)では床面の凹凸を誇張して示している。また、駆動輪11や昇降ACT13などの構成も簡略化して示している。
ここで、コントローラ28は空転検出手段としても機能し、駆動輪11の空転を常時モニタしている(ステップS1)。空転検知はモータ12の回転数又は回転加速度の監視により行われ、モータ12が通常ではあり得ない回転数や加速度を示した場合には空転と判断する。ここでは、モータ回転数や回転加速度(以下、回転数等と略記する)にある閾値が設けられ、これとモータ12の回転数等とが比較される。
モータ12からは、回転に伴って制御用のモータパルスが出力されており、これを使用することによりその回転数等を算出することができる。これに対しコントローラ28には、回転数等の閾値として、例えば通常時の回転数等よりも30%大きい値が設定されている。図4(b)のように駆動輪11が床面31から離脱すると、駆動輪11は無負荷状態に近くなり回転数が急増する。すなわち、モータ12の回転数等が急増する。そこで、コントローラ28は、算出した回転数等が前記閾値を超えたときは空転発生と判断し、ステップS2に進む。
ステップS2では、コントローラ28は、昇降ACT13に対しストローク量を増加させる旨の指示を行う。昇降ACT13は、図4(a)のような通常状態にて駆動輪11が適正な接地荷重で床面31に接する位置(基準位置O)に来るようなストローク量(基準量)に調整されている。駆動輪11はこの基準位置Oにて空転検出が行われ、空転が検知されたときには、ステップS2における指示によって昇降ACT13のプランジャ24が送り出され、駆動輪11が床面31方向(図1において下方向)に向かって移動する。昇降ACT13の作動は空転が検知されている限り継続され(ステップS1,S2)、やがて駆動輪11が床面31に接地する。これにより、空転が解消し駆動輪が再粘着する。
空転が解消すると、ステップS1からステップS3に進み、昇降ACT13のストローク量が基準値に達したか否かが判断される。ここで、ストローク量の基準値とは、空転を検知した際に設定される昇降ACT13のストローク増加量である。基準値は、空転の度合いによって適宜設定され、回転数等の増加量が大きい場合には大きな値が、逆に回転数等の増加量が小さい場合には小さな値が設定される。例えば、床面31上が濡れているためのスリップであれば、昇降ACT13のストローク量はさほど大きくなくとも駆動輪11は再粘着する。これに対し、図4(b)のように駆動輪11が床面31から完全に浮いてしまうと、再粘着のためには昇降ACT13のストローク量も大きくしなければならない。
そこで、当該制御方法ではストローク増加量に基準値を設け、空転状態に応じて適切な接地荷重が得られるように昇降ACT13を適宜制御している。すなわち、例えば、回転数等の増加量が30〜50%の範囲では、床面31の濡れなどによる軽度のスリップと判断して、基準値は10mmと設定される。これに対し、回転数等の増加量が50%を超える場合には、車輪浮きと判断して、基準値は50mmと設定される。なお、基準値設定を行わず、回転数等の増加量にかかわらず常に一定のストローク量(例えば、ストローク30mm)とすることも可能である。
ステップS3にてストローク増加量が基準値に満たない場合には、空転は解消しているものの、十分な接地荷重を得るだけのストローク量には達していないと判断され、そのままルーチンを抜け、ストロークの増加が継続される。ストローク増加量の基準値は、駆動輪11が基準位置Oと同等の接地荷重にて床面31と接触するように設定されており、これにより、空転が発生するような状況下でも基準位置Oと動揺のアシスト力を得ることができる。
一方、ストローク増加量が基準値に達した場合には、ステップS3からステップS4に進んで昇降ACT13のストローク増加を停止させる。そして、ステップS5に進み、ステップS2にてストローク量を増加させ始めてからの経過時間が確認される。経過時間が予め定めた一定時間(例えば、1分間)に満たない場合にはそのままルーチンを抜け、ストローク量を増加させた状態で昇降ACT13は保持される。ステップS4の経過時間は、昇降ACT13の急激な出没動作を回避するために設定されている。つまり、ストローク増加量が基準値に達した後、直ちに昇降ACT13を基準量まで戻す動作を行うと、操作者やベッド上の人間にぎくしゃくした作動感を与える可能性がある。そこで、それを避けてスムーズな操作感や乗り心地を実現するため、この経過時間が設けられている。
これに対し前記経過時間が一定時間に達した場合には、ステップS6に進み、ストローク量の減少が指示される。これにより、ステップS2の指示によって送り出されたプランジャ24は、徐々に基準量まで引き込まれる。プランジャ24の後退に伴い、駆動輪11は床面31から離れる方向(図1において上方向)に移動し、やがて前述の基準位置Oに戻る。すなわち、一端空転が検出されると、駆動輪11の再粘着を促すべく昇降ACT13が作動するが、空転が解消した後は、元の基準位置Oに駆動輪11は復帰する。
このように、当該制御方法によれば、床面31の凹凸や濡れなどにより駆動輪11がスリップしても、それを的確に検知して昇降ACT13が作動し、駆動輪11の再粘着が図られる。すなわち、床面31の状態に応じて昇降ACT13が駆動され、駆動輪11の接地荷重が適切制御される。このため、床面の状態や材質等に起因する駆動輪のスリップが防止され、アシスト力が安定し操作性の向上が図られる。また、駆動輪のスリップが抑制されるためゴムタイヤ15の摩耗も抑えられ、商品の信頼性や寿命を向上させることができ、商品の競争力が強化される。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、本発明の搬送装置を病院用ベッドに適用した例を示したが、その適用対象はベッドには限定されず、ストレッチャーや給食運搬用台車、車椅子、荷役用電動台車等、パワーアシストを行う搬送装置一般に広く適用可能である。また、前述の実施例では、駆動輪11の空転をモータパルスを用いて検出するようにしたが、回転軸16に回転センサを取り付け、その出力から駆動輪11の回転速度を算出し、これを所定の閾値を比較して空転検出を行っても良い。但し、モータ12には減速機構17が取り付けられているため、回転数等の検出分解能はモータパルスによる方が優れている。また、モータパルスを使用する場合には新たな回転センサを設ける必要もなく、コスト面でも有利である。
さらに、前述の実施例では、モータ12の回転数等を閾値と比較して駆動輪11の空転検出を行っているが、空転検出方式はこれには限定されず、他の方式を適用しても良い。例えば、通常走行時のモータ回転数と検出したモータ回転数との比をスリップ率と定義し、このスリップ率の増加を見て空転検出を行っても良い。例えば、検出回転数が通常回転数の1.5倍となったとき(スリップ率50%)、空転発生と判断する。この場合、モータ回転数が操作者の押圧荷重に応じて変化する場合には、当該押圧荷重に対応するモータ回転数を通常回転数としてスリップ率の増加を判断する。また、モータ回転数をマップ制御しているものでは、マップ情報とモータ回転数のフィードバック情報とのズレを見て所定範囲以上のズレの場合には空転と判断する。
この他にも、スリップ率を左右の駆動輪11の回転数等の比と定義し、例えば、その値が50%以上となったとき(一方が他方の1.5倍の回転数となったとき)空転発生と判断しても良い。この場合は、左右何れか回転数が大きくなった方の駆動輪11が空転側であり、空転側の昇降ACT13のみストローク量を増加させても良い。なお、通常走行時のモータ回転数との比較と、この両輪のモータ回転数の比較とを組み合わせることも可能である。
さらに、キャスター5の回転数と駆動輪11の回転数の比較や、速度検出用の従輪を設け、その回転数と駆動輪11の回転数との比較により空転検出を行っても良い。加えて、モータ12の回転数等の変化に代えて、モータ12の電流値の変化を捉えて空転検出を行っても良い。例えば、空転発生時にはモータ12は無負荷状態に近くなるため、回転数の急増に伴い、電流量も急増する。そこで、電流量に閾値を設定し、それとの比較により空転検出を行うことも可能である。
また、モータ端子電圧の変化によっても空転を検知できる。モータ回転数Nは、N=(V−IR)/ψ=(電源電圧−電圧降下)/磁束量で表すことができる。この場合、磁束量は固定されており、モータ端子電圧は(電源電圧−電圧降下)に比例する。従って、モータ端子電圧をモニタすればモータ回転数の変化が検出でき、これにより、駆動輪11の速度上昇率を検出することが可能となる。そこで、搬送装置の質量と駆動輪11が空転しない駆動力上限とから限界速度上昇率を求め、これと対応するモータ端子電圧を閾値として設定する。そして、この閾値とモータ端子電圧とを比較することにより、駆動輪11の空転検知を行うことも可能である。
一方、前述の実施例では、駆動ユニット7ごとにモータベース18や昇降アクチュエータ13を設けた構成を示したが、図5に示すように、1個のモーターベース18上に2個の駆動ユニット7を配し、単一の昇降アクチュエータ13によって昇降動作を行うようにしても良い。
本発明の一実施例である制御方法が適用される搬送装置の構成を示す正面図である。 図1の搬送装置の平面図である。 本発明の一実施例である制御方法の処理手順を示すフローチャートであり、空転検知時における処理を示している。 床面と搬送装置との関係を示す説明図であり、(a)は基準位置にある駆動輪が凹凸のある床面上で空転している状態、(b)はスリップ検知処理により駆動輪が再粘着した状態を示している。 本発明による搬送装置の一変形例の構成を示す平面図である。 従来の搬送装置における床面と搬送装置との関係を示す説明図であり、(a)は通常の床面を走行している状態、(b)は凹凸のある床面を走行している状態を示している。
符号の説明
1 本体フレーム
2 マット
3 安全柵
4 ハンドル
5 キャスター
6 支柱
7 駆動ユニット
11 駆動輪
12 DCモータ(電動モータ)
13 昇降アクチュエータ(駆動輪昇降手段)
14 ホイール
15 ゴムタイヤ
16 回転軸
17 減速機構
18 モータベース
19 ブラケット
21 アーム
22 支柱
23 圧縮コイルスプリング
24 プランジャ
25 DCモータ
26 ブラケット
27 バッテリ
28 コントローラ(制御手段)
29 コントロールパネル
31 床面
51 床面
52 駆動輪
53 押圧機構
54 床面
O 基準位置

Claims (7)

  1. 本体フレームの底部に駆動輪を配置し、前記駆動輪によって走行補助力が付与されるパワーアシスト付き搬送装置の制御方法であって、
    前記駆動輪の床面に対する空転を検出し、
    前記駆動輪の空転を検知した場合には、前記駆動輪を前記床面の方向に移動させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  2. 請求項1記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記駆動輪をその空転状態が解消するまで前記床面の方向に移動させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  3. 請求項1又は2記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記駆動輪は前記床面と所定圧力にて接地する基準位置において空転検出が行われ、前記駆動輪の空転を検出して前記駆動輪を前記床面方向に向かって移動させた後所定時間が経過した場合には、前記駆動輪を前記基準位置に移動させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  4. 本体フレームの底部に設けられた駆動輪と、前記駆動輪を駆動する電動モータと、前記駆動輪を床面に接触・離間可能に移動させる駆動輪昇降手段とを備え、前記駆動輪昇降手段を所定量作動させて前記駆動輪を前記床面に接地させつつ前記電動モータを作動させることにより走行補助力を得るパワーアシスト付き搬送装置の制御方法であって、
    前記駆動輪の前記床面に対する空転を検出し、
    前記駆動輪の空転を検知した場合には、前記駆動輪昇降手段の作動量を増加させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  5. 請求項4記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記駆動輪昇降手段の作動量を前記駆動輪の空転状態が解消されるまで増加させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  6. 請求項4又は5記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記駆動輪昇降手段を基準量作動させて前記駆動輪を前記床面に所定圧力にて接触させた状態で前記駆動輪の前記床面に対する空転を検出し、前記駆動輪の空転を検出して前記駆動輪昇降手段の作動量を増加させた後所定時間が経過した場合には、前記駆動輪昇降手段の作動量を前記基準量に移行させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  7. 本体フレームの底部に設けられた駆動輪と、
    前記駆動輪を駆動する電動モータと、
    前記駆動輪を床面に接触・離間可能に移動させる駆動輪昇降手段と、
    前記駆動輪の空転を検出する空転検出手段と、
    前記駆動輪の空転を検知した場合に、前記駆動輪を前記床面の方向に移動させる制御手段とを有することを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置。
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