JP2005210993A - 汎用コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】 刈取前処理部を側方へ容易に回動させて、刈取前処理部と穀稈搬送筒との引継部のメンテナンスを能率よく行えるものとする。
【解決手段】 穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持する。又は、穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の上側と下側とに2本の縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持する。又は、上記に加え、前処理部伝動装置19から掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに至る動力の伝達を接続及び切断することのできる継手部30を縦軸52,52の近傍に配置し、刈取前処理部7を側方へ回動させることによって継手部30の動力伝達状態が切断されるように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】 穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持する。又は、穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の上側と下側とに2本の縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持する。又は、上記に加え、前処理部伝動装置19から掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに至る動力の伝達を接続及び切断することのできる継手部30を縦軸52,52の近傍に配置し、刈取前処理部7を側方へ回動させることによって継手部30の動力伝達状態が切断されるように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、汎用コンバインに係るものである。
従来より、汎用コンバインには、全稈投入型の脱穀装置の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒の前端部に分草体と掻き込みリ−ルと刈刃と穀稈集送オ−ガとを備えた刈取前処理部を連通させ、前記穀稈搬送筒の反操縦部側の外側部に沿って前記脱穀装置側あるいは機体側から前記掻き込みリ−ルと刈刃と穀稈集送オ−ガとに駆動力を伝達する前処理部伝動装置を配置した構成のものがある。
また、このような汎用コンバインにおいて、穀稈搬送筒の前端部の操縦部側に縦軸を配置し、該縦軸を介して刈取前処理部を側方へ回動可能に支持したものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
また、穀稈搬送筒の後端部の反操縦部側に縦軸を配置し、該縦軸を介して穀稈搬送筒ごと刈取前処理部を側方へ回動可能に支持したものがある。(例えば、特許文献2参照。)。
特開平9−140243号公報(第8段落、図1)
特開2003−304725号公報(第9段落、図3)
前述のように、穀稈搬送筒の前端部の操縦部側に縦軸を配置し、該縦軸を介して刈取前処理部を側方へ回動可能に支持した構成では次のような課題がある。
即ち、刈取前処理部を水平姿勢のまま側方へ回動させようとした場合、回動中心である縦軸が穀稈搬送筒の前端部の操縦部側に配置されているために、刈取前処理部の背面部が操縦部の前面に干渉しやすく、刈取前処理部を大きく側方回動させることができずに穀稈搬送筒の前端部と刈取前処理部との連通部のメンテナンスを容易に行うことができない問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講ずるものである。
すなわち、請求項1記載の発明においては、全稈投入型の脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒6の前端部に分草体13と掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とを備えた刈取前処理部7を連通させ、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側とは反対側の外側部に沿って前記脱穀装置5側あるいは機体1側から前記掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置した汎用コンバインにおいて、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持したことを特徴する汎用コンバインとしている。
請求項1記載の発明によると、縦軸52,52を中心に刈取前処理部7を側方へ回動させると、穀稈搬送筒6の前端部と刈取前処理部7との連通状態が断たれ、両者間の引継部が露出し、この引継部のメンテナンスを容易に行える状態となる。また、この際、縦軸52,52が穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に配置されるため、この穀稈搬送筒6側に支持される縦軸52,52を前処理部伝動装置19よりも外側に配置する構成に比較して、この縦軸52,52の支持強度が高まり、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなる。
請求項2記載の発明においては、全稈投入型の脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒6の前端部に分草体13と掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とを備えた刈取前処理部7を連通させ、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側とは反対側の外側部に沿って前記脱穀装置5側あるいは機体1側から前記掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置した汎用コンバインにおいて、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の上側と下側とに2本の縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持したことを特徴する汎用コンバインとしている。
請求項2記載の発明によると、2本の縦軸52,52を中心に刈取前処理部7を側方へ回動させると、穀稈搬送筒6の前端部と刈取前処理部7との連通状態が断たれ、両者間の引継部が露出し、この引継部のメンテナンスを容易に行える状態となる。また、この際、2本の縦軸52,52が穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の上側と下側とに配置されるため、この穀稈搬送筒6側に支持される2本の縦軸52,52を前処理部伝動装置19よりも外側に配置する構成に比較して、この2本の縦軸52,52の支持強度が高まり、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなる。
請求項3記載の発明においては、全稈投入型の脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒6の前端部に分草体13と掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とを備えた刈取前処理部7を連通させ、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側とは反対側の外側部に沿って前記脱穀装置5側あるいは機体1側から前記掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置した汎用コンバインにおいて、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持すると共に、前記前処理部伝動装置19から掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに至る動力の伝達を接続及び切断することのできる継手部30を前記縦軸52,52の近傍に配置し、刈取前処理部7を側方へ回動させることによって継手部30の動力伝達状態が切断されるように構成したことを特徴とする汎用コンバインとしている。
請求項3記載の発明によると、縦軸52,52を中心に刈取前処理部7を側方へ回動させると、穀稈搬送筒6の前端部と刈取前処理部7との連通状態が断たれ、両者間の引継部が露出し、この引継部のメンテナンスを容易に行える状態となる。
また、この際、縦軸52,52が穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に配置されるため、この穀稈搬送筒6側に支持される縦軸52,52を前処理部伝動装置19よりも外側に配置する構成に比較して、この縦軸52,52の支持強度が高まり、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなる。また、このように刈取前処理部7を側方へ回動させることによって継手部の動力伝達状態が切断され、メンテナンス後、刈取前処理部7を元の位置へ復帰回動させることによって継手部の動力伝達状態が接続されて刈取作業が可能な状態となる。
請求項1記載の発明においては、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなり、刈取前処理部7を元の作業状態へ復帰回動させる際にこの刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との連通接続を行い易く、刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との引継部のメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
請求項2記載の発明においては、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなり、刈取前処理部7を元の作業状態へ復帰回動させる際にこの刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との連通接続を行い易く、刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との引継部のメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
請求項3記載の発明においては、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなり、刈取前処理部7を元の作業状態へ復帰回動させる際にこの刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との連通接続を行い易くなるうえに、メンテナンス後、刈取前処理部7を元の位置へ復帰回動させることによって継手部の動力伝達状態が接続されて刈取作業が可能な状態となるために、刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との引継部のメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
汎用コンバインの刈取前処理部を側方へ回動させて穀稈搬送筒との引継部のメンテナンスを良好に行えるようにするという目的を、刈取前処理部の支持剛性を確保しながら簡素な構成によって達成した。
図1に示すように、汎用コンバインの機体1は、クロ−ラ式の走行装置の上方前側に操縦部3を搭載し、該操縦部3の後側に穀粒貯留装置4を搭載し、該穀粒貯留装置4の横側に全稈投入型の脱穀装置5を搭載し、該脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6を上下回動自在に連通し、該穀稈搬送筒6の前端部に刈取前処理部7を連通して構成する。
前記操縦部3は、エンジンを始動するメインスイッチと、機体の走行方向を操作する操向レバ−と、走行装置を変速操作する主変速レバ−及び副変速レバ−と、穀粒貯留装置4に設ける穀粒排出装置への駆動力伝達を入り切り操作する排出クラッチレバ−と、穀粒貯留装置4に設ける穀粒排出装置の旋回及び起伏回動を操作する排出装置操作レバ−と、脱穀装置5への動力伝達を入り切り操作する脱穀クラッチレバ−と、刈取前処理部7への動力伝達を入り切り操作する刈取クラッチレバ−と、各種メ−タ類と、座席とをキャビン8で包囲して構成する。
前記穀粒貯留装置4は、脱穀装置5によって脱粒、精選された穀粒を一時貯留するもので、底部に穀粒繰り出し装置を備えたタンク本体9と、前記穀粒繰り出し装置によって繰り出された穀粒を風力搬送するブロワ−と、該ブロワ−に基部を接続して先端部に穀粒排出口を備えた排出筒10とから構成する。尚、前記排出筒10は、前記排出装置操作レバ−の操作によって旋回及び起伏回動自在に構成する。
前記脱穀装置5は、扱室の下側に選別室を配置する構成で、前記扱室には螺旋扱胴を駆動回転自在に軸架して該螺旋扱胴の下側外周部に沿って扱網を設け、前記選別室には揺動棚を駆動揺動自在に設けて唐箕による風選別を行うように構成し、精選された穀粒をバケットコンベア11によって前記穀粒貯留装置4のタンク本体9に投入する構成である。
前記穀稈搬送筒6は断面四角形状の筒体により形成して内部に搬送エレベ−タを内装するもので、該搬送エレベ−タは、穀稈搬送筒6の前端部と後端部とに軸架された左右2つの駆動スプロケットと左右2つの従動スプロケットとに、左右2本の無端チェンを各別に巻きかけ、該無端チェンに多数のスラットを取り付けて構成する。そして、該穀稈搬送筒6の後端部を前記脱穀装置5の扱室の前側に連通し、該連通部付近を回動支点として穀稈搬送筒6を刈取上下シリンダによって昇降回動させる構成である。
前記刈取前処理部7は、前記穀稈搬送筒6の前端部にバケット状の穀稈集送枠体12の背面側を連通させて取り付け、該穀稈集送枠体12に対して、その左右側壁の前端部に分草体13,13を取り付け、その底部前縁部に刈刃14を取り付け、該刈刃14の上方に掻き込みリ−ル15を駆動回転自在に配置し、刈刃14及び掻き込みリ−ル15の後側に穀稈集送オ−ガ16を駆動回転自在に軸架して構成する。
16はバッテリ−、17は燃料タンクである。
しかして、図2に示すように、刈取前処理部7は側方へ回動可能に支持される。
図4に示すように、穀稈搬送筒6の反操縦部3側の外側部に沿って、脱穀装置5側あるいは機体1側から掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置する。該前処理部伝動装置19の主要部分は、穀稈搬送筒6後端部の入力軸に設けた駆動スプロケットと、穀稈搬送筒6前端部のカウンタ軸20に設けた従動スプロケット21と、テンションスプロケット22とにわたって無端伝動チェン23を巻き掛けて構成する。これにより、該前処理部伝動装置19の無端伝動チェン23は、穀稈搬送筒6に対して、その操縦部3存在側とは反対側の外側面に沿って前後方向に配置される。
図7に示すように、前記カウンタ軸20は穀稈搬送筒6の側壁にベアリング24を介して支持し、該カウンタ軸20に設ける従動スプロケット21の外側部には伝動爪25を設ける。また、前記穀稈集送枠体12側に中間軸26をベアリング27を介して支持し、該中間軸26の内側端部に伝動爪28を設け、該中間軸26の外側部にはオ−ガ駆動スプロケット29を設ける。前記カウンタ軸20側の伝動爪25と中間軸26側の伝動爪28とによって継手部30が形成される。更に、前記穀稈集送枠体12側に出力軸31の外側端部をベアリング32を介して支持すると共に、該出力軸31の内側端部を前記中間軸26の外側端部にベアリング33を介して支持させる。該出力軸31にはリ−ル駆動スプロケット34と刈刃駆動プ−リ35とを設ける。前記リ−ル駆動スプロケット34は出力軸31に対してその長手方向への摺動のみ自在にスプライン嵌合して設け、該リ−ル駆動スプロケット34と前記中間軸26の外側端部との間にクラッチ36を形成する。該クラッチ36をシフタ37の操作によって切断することにより、リ−ル駆動スプロケット34と刈刃駆動プ−リ35との回転が停止し、掻き込みリ−ル15と刈刃14との駆動が停止され、手扱ぎ穀稈を安全に穀稈集送枠体12内に投入して穀稈集送オ−ガ16に引き継がせて脱穀装置5へ投入することができるものである。
図4に戻って説明するに、前記刈刃駆動プ−リ35と刈刃駆動ギヤケ−ス38に設ける刈刃入力プ−リ39との間に刈刃伝動ベルト40を巻き掛け、該刈刃伝動ベルト40を刈刃伝動テンションプ−リ41によって緊張させる。また、前記リ−ル駆動スプロケット34とリ−ル支持ア−ム42の上下回動軸心に設けたカウンタ−スプロケット43との間にリ−ル伝動中間チェン44を巻き掛ける。これら刈刃伝動ベルト40やリ−ル伝動中間チェン44も前処理部伝動装置19の主要部を形成する。そして、該カウンタ−スプロケット43とリ−ル支持ア−ム42上のリ−ル支持ボス45に軸受したリ−ル入力スプロケット46との間にリ−ル駆動チェン47を巻き掛ける。前記リ−ル支持ボス45には掻き込みリ−ル15の中心軸を軸受し、該中心軸の端部に前記リ−ル入力スプロケット46を取り付けた構成である。また、前記リ−ル支持ア−ム42はリ−ル上下シリンダ48によって上下回動調節され、また、前記リ−ル支持ボス45は、電動式のリ−ル調節モ−タ49によってリ−ル支持ア−ム42上をその長手方向に摺動調節される構成である。尚、50は掻き込みリ−ル15に多数設けた掻き込みタイン、51は刈高制御および刈取ロ−ルング制御用の接地センサ−である。
更に、図5及び図6に拡大して示すように、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の上側と下側(無端伝動チェン23の上側と下側、または、カウンタ軸20及び中間軸26の上側と下側)とに、2本の縦軸52,52を設ける。これによって、該2本の縦軸52,52は、穀稈集送枠体12の未刈側側壁よりも外側であって刈刃駆動プ−リ35よりも内側の位置に配置される。即ち、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の上側と下側(無端伝動チェン23の上側と下側)とに縦穴を有した2つのボス部材53,53を取り付ける。一方、前記刈取前処理部7側の穀稈集送枠体12の背面に、前記ボス部材53,53に挿通するピン54,54を下向き突出状態に取り付ける。これにより、前記上下2本のピン54,54をボス部材53,53に挿通させると、刈取前処理部7が穀稈搬送筒6側に横方向回動自在に支持される。尚、前記縦軸52,52即ちボス部材53,53及びピン54,54は、刈取前処理部7を通常の刈取作業高さに上昇させた状態において鉛直姿勢とするのがよいが、適宜の角度だけ傾斜させて設けてもよい。
また、前記穀稈搬送筒6の前端部上側には、左右方向姿勢の丸パイプ55を取り付け、一方、前記刈取前処理部7側の穀稈集送枠体12の上部背面には、前記丸パイプ55を抱き込み可能なU字状のホルダ−56,56を取り付ける。該ホルダ−56,56には、先端部側ほど間隔が広がる案内面を形成すると共に、前記丸パイプ55を抱き込んだ状態を保持するためのロックピン57,57を挿通させるピン穴58,58を形成する。
また、図8に示すように、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側の低部側面には、被係合ピン59を突設し、刈取前処理部7側の穀稈集送枠体12の低部背面に、前記被係合ピン59に係合および係合解除可能なロック用フック60を上下回動自在に軸着して設ける。該ロック用フック60は、穀稈集送枠体12の操縦部3存在側の側面付近に設けたロック解除レバ−61の下方揺動操作によってロック解除方向に回動する構成である。
しかして、前記ロックピン57をホルダ−56から抜き外し、前記ロック解除レバ−61を下方へ揺動操作すると、ロック用フック60が上方回動して被係合ピン59から離脱する。この状態で穀稈集送枠体12の総操縦部3存在側を前方へ引き出すように動かすと、該穀稈集送枠体12は前記縦軸52,52を中心として側方へ回動し、該穀稈集送枠体12背面の穀稈送出口と前記穀稈搬送筒6前端部の穀稈取込口とが離間し、引継部が開放されてメンテナンスを容易に行える状態となる。この際、縦軸52,52が穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に配置されるため、この穀稈搬送筒6側に支持される縦軸52,52を前処理部伝動装置19よりも外側に配置する構成に比較して、この縦軸52,52の支持強度が高まり、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなる。また、このように穀稈集送枠体12を側方回動させることによって、前記カウンタ軸20側の伝動爪25と中間軸26側の伝動爪28との係合が解除され、継手部30の動力伝達状態が断たれる。
そして、メンテナンス終了後、穀稈集送枠体12を元の位置へ復帰回動させて穀稈集送枠体12背面の穀稈送出口と穀稈搬送筒前端部の穀稈取入口とを接続させると、前記丸パイプ55がホルダ−56,56の先端部側ほど間隔が広がる案内面に案内されながら該ホルダ−56,56に円滑に抱き込まれると共に、カウンタ軸20側の伝動爪25と中間軸26側の伝動爪28とが係合して継手部30の動力伝達状態が接続されて刈取作業が可能な状態となる。
従って、刈取前処理部7を側方へ回動させた状態でもこの刈取前処理部7が自重によって垂れ下がるようなことが少なくなり、刈取前処理部7を元の作業状態へ復帰回動させる際にこの刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との連通接続を行い易くなるうえに、メンテナンス後、刈取前処理部7を元の位置へ復帰回動させることによって継手部の動力伝達状態が接続されて刈取作業が可能な状態となるために、刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との引継部のメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
実施例1の構成に加え、縦軸52,52部に傾斜センサ−62を設け、該傾斜センサ−62によって縦軸52,52の傾斜角度を検出するように構成する。また、前記ロック用フック60部に、該ロック用フック60の上方回動を牽制できるソレノイド式プッシュピン63を設ける。そして、コントロ−ラ64に対して、その入力側に前記傾斜センサ−62を接続する一方、その出力側に前記ソレノイド式プッシュピン63を接続する。
この構成により、傾斜センサ−62によって縦軸52,52が傾斜していることが検出されている場合には、ソレノイド式プッシュピン63が突出してロック用フック60の上方回動を不可としてロック解除を牽制する。一方、刈取前処理部7を昇降調節して前記縦軸52,52が略鉛直姿勢となった場合には、ソレノイド式プッシュピン63が引き込まれてロック用フック60の上方回動を可としてロック解除を許容する。
これによって、縦軸52,52が傾斜している状態で刈取前処理部7を側方回動させようとした場合に、刈取前処理部7が急激に側方回動するような危険を回避することができる。
実施例1の構成に加え、前記縦軸52,52部に傾斜センサ−65を設け、該傾斜センサ−65によって縦軸52,52の傾斜角度を検出するように構成する。また、前記ロック用フック60部に、該ロック用フック60の上方回動を牽制できるソレノイド式プッシュピン66を設ける。そして、コントロ−ラ67に対して、その入力側に前記傾斜センサ−65と操縦部3に設けた刈取前処理部側方回動スイッチ68とを接続する一方、その出力側に前記ソレノイド式プッシュピン66と刈取上下シリンダ作動ソレノイド69とを接続する。
この構成により、傾斜センサ−62によって縦軸52,52が傾斜していることが検出されている場合には、ソレノイド式プッシュピン63が突出してロック用フック60の上方回動を不可としてロック解除を牽制する。一方、刈取前処理部側方回動スイッチ68を操作すると、刈取上下シリンダ作動ソレノイド69に出力がなされて刈取上下シリンダ−が伸縮制御され、傾斜センサ−62が略鉛直を検出するまで刈取前処理部7が自動的に昇降調節される。
これによって、縦軸52,52が略鉛直姿勢となってからソレノイド式プッシュピン63が引き込まれてロック用フック60の上方回動が可能となる。従って、縦軸52,52が傾斜している状態で刈取前処理部7を側方回動させようとした場合に、刈取前処理部7が急激に側方回動するような危険を回避することができる。
実施例1の構成に加え、図14以降に示すように、穀稈搬送筒6後端部と脱穀装置5との連通部において両者を分離可能に構成する。そして、穀稈搬送筒6後端の穀稈送込口の周囲を囲うように四角形に枠組みした支持フレ−ム70を設け、該支持フレ−ム70に対して穀稈搬送筒6の後端部を上下回動自在に連結する。
そして、該支持フレ−ム70の外側縁部を脱穀装置5前端部に対して、上下2本の縦軸71,71を介して軸着して取り付けると共に、該支持フレ−ム70の下部と穀稈搬送筒6の前端部下側にわたって刈取上下シリンダ71を取り付ける。これにより、刈取前処理部7と穀稈搬送筒6とを一体的に側方回動する際に、刈取上下シリンダ71も一体で側方回動するため、この刈取上下シリンダ71を取り外しておく必要がなく、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、前記支持フレ−ム70の縦軸71,71とは反対側の縦枠部の上下2箇所にロック用フック72,72を上下回動自在に軸着して設け、一方、脱穀装置5の前端部内側面には、前記ロック用フック72,72が係合するロックピン73,73を突設する。また、前記ロック用フック72,72を連動して上下回動させるようにロッド74で連結すると共に、下側のロック用フック72をロック解除方向へ回動操作することのできるロック解除レバ−75を設ける。該ロック解除レバ−75は、図15、図16に示すように、脱穀装置5の下部前方外側に配置するが、図17、図18に示すように、脱穀装置5の上部前方内側に設けて脱穀装置5と操縦部3との間に配置し、操縦部3から操縦可能に構成してもよい。これにより、操縦部3に搭乗した作業車がこのロック解除レバ−75を容易に解除操作することができ、メンテナンスの能率が向上する。
この構成によると、刈取前処理部7を側方回動させる際に穀稈搬送筒6も一体で側方回動するため、刈取前処理部7と穀稈搬送筒6との引継部だけでなく、穀稈搬送筒6によって隠れていた操縦部3の内側下部のメンテナンスも容易に行うことができる。また、刈取前処理部7と刈取上下シリンダ71とが一体で側方回動するため、刈取前処理部7が対地浮上さえしていれば、昇降位置にかかわらず刈取前処理部7及び穀稈搬送筒6を側方回動させることができ、メンテナンスを効率良く行うことができる。
図19に示すように、自脱型コンバインの機体76の後部上方位置にカメラ77を取り付け、図20に示すように、操縦部78の前側パネル79にモニタ−80を設ける。
そして、後進走行時において、前側パネル79の外側寄り位置に設けた操向レ
バ−81を左右に傾動操作して機体76の後進走行方向を左右に操向すると、この操向レバ−81の傾動角度に応じて後進走行方向がモニタ−80に表示されるよう構成する。即ち、図21に示すように、モニタ−80の画面において、実線で表示される直進ライン82に対して、操向ライン83が一点鎖線で表示され、操縦者は、このモニタ−80を視認しながら適確な後進操向を行うことができる。尚、機体76の旋回モ−ドを、超信地旋回、信地旋回(ブレ−キタ−ン)、緩旋回に切り換えできるように構成し、各旋回モ−ドにおいても、操向レバ−81の傾動角度に応じてモニタ−80に後進時の操向ライン83が表示されるように構成するとよい。
バ−81を左右に傾動操作して機体76の後進走行方向を左右に操向すると、この操向レバ−81の傾動角度に応じて後進走行方向がモニタ−80に表示されるよう構成する。即ち、図21に示すように、モニタ−80の画面において、実線で表示される直進ライン82に対して、操向ライン83が一点鎖線で表示され、操縦者は、このモニタ−80を視認しながら適確な後進操向を行うことができる。尚、機体76の旋回モ−ドを、超信地旋回、信地旋回(ブレ−キタ−ン)、緩旋回に切り換えできるように構成し、各旋回モ−ドにおいても、操向レバ−81の傾動角度に応じてモニタ−80に後進時の操向ライン83が表示されるように構成するとよい。
1 機体
3 操縦部
5 脱穀装置
6 穀稈搬送筒
7 刈取前処理部
13 分草体
14 刈刃
15 掻き込みリ−ル
16 穀稈集送オ−ガ
19 前処理部伝動装置
30 継手部
52 縦軸
3 操縦部
5 脱穀装置
6 穀稈搬送筒
7 刈取前処理部
13 分草体
14 刈刃
15 掻き込みリ−ル
16 穀稈集送オ−ガ
19 前処理部伝動装置
30 継手部
52 縦軸
Claims (3)
- 全稈投入型の脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒6の前端部に分草体13と掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とを備えた刈取前処理部7を連通させ、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側とは反対側の外側部に沿って前記脱穀装置5側あるいは機体1側から前記掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置した汎用コンバインにおいて、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持したことを特徴する汎用コンバイン。
- 全稈投入型の脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒6の前端部に分草体13と掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とを備えた刈取前処理部7を連通させ、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側とは反対側の外側部に沿って前記脱穀装置5側あるいは機体1側から前記掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置した汎用コンバインにおいて、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の上側と下側とに2本の縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持したことを特徴する汎用コンバイン。
- 全稈投入型の脱穀装置5の前側に搬送装置を内装する穀稈搬送筒6の後端部を連通させ、該穀稈搬送筒6の前端部に分草体13と掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とを備えた刈取前処理部7を連通させ、前記穀稈搬送筒6の操縦部3存在側とは反対側の外側部に沿って前記脱穀装置5側あるいは機体1側から前記掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに駆動力を伝達する前処理部伝動装置19を配置した汎用コンバインにおいて、前記穀稈搬送筒6の前端部の外側であって前記前処理部伝動装置19の左右幅内あるいはその近傍に縦軸52,52を配置し、該縦軸52,52を介して前記刈取前処理部7を側方へ回動可能に支持すると共に、前記前処理部伝動装置19から掻き込みリ−ル15と刈刃14と穀稈集送オ−ガ16とに至る動力の伝達を接続及び切断することのできる継手部30を前記縦軸52,52の近傍に配置し、刈取前処理部7を側方へ回動させることによって継手部30の動力伝達状態が切断されるように構成したことを特徴とする汎用コンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004023697A JP2005210993A (ja) | 2004-01-30 | 2004-01-30 | 汎用コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004023697A JP2005210993A (ja) | 2004-01-30 | 2004-01-30 | 汎用コンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005210993A true JP2005210993A (ja) | 2005-08-11 |
Family
ID=34906625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004023697A Pending JP2005210993A (ja) | 2004-01-30 | 2004-01-30 | 汎用コンバイン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005210993A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1746056A2 (en) | 2005-07-21 | 2007-01-24 | Kayaba Industry Co., Ltd. | Workpiece transportation device |
JP2013027317A (ja) * | 2011-07-26 | 2013-02-07 | Kubota Corp | 普通型コンバイン |
JP2015165816A (ja) * | 2015-05-29 | 2015-09-24 | 株式会社クボタ | 普通型コンバイン |
-
2004
- 2004-01-30 JP JP2004023697A patent/JP2005210993A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1746056A2 (en) | 2005-07-21 | 2007-01-24 | Kayaba Industry Co., Ltd. | Workpiece transportation device |
JP2013027317A (ja) * | 2011-07-26 | 2013-02-07 | Kubota Corp | 普通型コンバイン |
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