JP2005210811A - 電動モータ - Google Patents

電動モータ Download PDF

Info

Publication number
JP2005210811A
JP2005210811A JP2004013557A JP2004013557A JP2005210811A JP 2005210811 A JP2005210811 A JP 2005210811A JP 2004013557 A JP2004013557 A JP 2004013557A JP 2004013557 A JP2004013557 A JP 2004013557A JP 2005210811 A JP2005210811 A JP 2005210811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
rotor
electric motor
stator
pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004013557A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Shimizu
修 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2004013557A priority Critical patent/JP2005210811A/ja
Publication of JP2005210811A publication Critical patent/JP2005210811A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 ステータ側に直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータを回転させることが出来る電動モータの提供。
【解決手段】 回転軸21を中心として回転するロータ2と、ロータ2の周囲に配置されたステータ1とを備える電動モータ。ロータ2は、周面に設けられた第1コイル23と、第1コイル23と回転軸対称に周面に設けられ、第1コイル23に直列接続された第2コイル25と、第2コイル25及び第1コイル23に流れる誘導電流を整流する整流回路26〜28とからなる電気回路と、第1コイル23及び第2コイル25の回転軌道に臨設され、第1コイル23又は第2コイル25に誘導電流を誘導させる第3コイル31とを備え、ステータ1は、一端部が第1コイル23及び第2コイル25の回転軌道に臨設された第4コイル12を備える構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動モータに関し、特に、ブラシを用いず、コイル間で誘導された電流によるロータ側の電磁石と、ステータ側の電磁石とにより回転力を得る新たな電動モータを提案するものである。
従来の電動モータは、例えば、直流モータの場合、界磁側(ステータ側)に直流電磁石又は永久磁石を設け、回転子側(ロータ側)に電磁石を設け、この電磁石にブラシ(接触子)により直流電流を供給する構造が一般的である。このような直流モータの欠点は、ブラシにより電流をロータ側に供給する為、ブラシの接触部分が経年変化により劣化し、これにより直流モータの寿命が決定され、耐久性及び信頼性が低いということであった。
従って、最近では、自動車に使用する電動モータとしては、ブラシを必要としない交流モータ及びブラシレスDCモータが多用されるようになっている。
自動車よりも以前から電動モータを使用して来た電車でも、当初、ブラシ付きの直流モータを使用していたが、結局、信頼性が高いブラシレスである交流モータを多用するようになった技術史上の事実が有る。
従来、電動モータでは、コイルには全て常電導線材を使用していたが、近時、超電導線材の開発が進み、自動車に使用する電動モータにも、超電導線材を使える可能性が出て来ている。電動モータのコイルに超電導線材を使用することにより、コイルのターン数の削減及び磁石レス等、部品削減を図ることが出来、電動モータの全体容積を小さくすることが出来、また、駆動力を増大させることが可能となる。
電動モータに超電導線材を使用する場合、超電導線材に流す電流は直流電流の方が有利であるという特徴があり、また、冷却装置が必要であることを考えると、ステータ側に超電導線材を使用した直流の電磁石を設けることが望ましい。しかし、その為には、ロータ側に信頼性向上の為に非接触で電力を供給し、ロータを回転させなければならないという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、ステータ側に直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータを回転させることが出来る電動モータを提供することを目的とする。
また、本発明は、ステータ側に超電導線材による直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータを回転させることが出来る電動モータを提供することを目的とする。
第1発明に係る電動モータは、回転軸を中心として回転するロータと、該ロータの周囲に配置されたステータとを備える電動モータにおいて、前記ロータは、周面に設けられた第1コイルと、該第1コイルと回転軸対称に周面に設けられ、該第1コイルに直列接続された第2コイルと、該第2コイル及び前記第1コイルに流れる誘導電流を整流する整流回路とからなる電気回路と、前記第1コイル及び第2コイルの回転軌道に臨設され、前記第1コイル又は第2コイルに前記誘導電流を誘導させる第3コイルとを備え、前記ステータは、一端部が前記回転軌道に臨設された第4コイルを備えることを特徴とする。
この電動モータでは、回転軸を中心として回転するロータと、ロータの周囲に配置されたステータとを備えている。ロータは、電気回路と第3コイルとを備えており、この電気回路は、第1コイルが、周面に設けられ、第2コイルが、第1コイルと回転軸対称に周面に設けられて第1コイルに直列接続され、整流回路が、第2コイル及び第1コイルに流れる誘導電流を整流する。第3コイルは、第1コイル及び第2コイルの回転軌道に臨設され、第1コイル又は第2コイルに誘導電流を誘導させる。ステータは、一端部が第1コイル及び第2コイルの回転軌道に臨設された第4コイルを備えている。
第2発明に係る電動モータは、前記ロータは、前記電気回路を複数備え、該各電気回路の第1コイル及び第2コイルが等間隔に周設されていることを特徴とする。
この電動モータでは、ロータが、第1コイル、第2コイル及び整流回路からなる電気回路を複数備え、各電気回路の第1コイル及び第2コイルが等間隔に周設されている。
第3発明に係る電動モータは、前記ロータは、周面に設けられた1又は複数の永久磁石を更に備えることを特徴とする。
この電動モータでは、ロータが、周面に設けられた1又は複数の永久磁石を更に備えており、永久磁石とステータとの吸引力により、起動時に、第1コイル又は第2コイルを、第3コイルにより誘導電流が誘導される位置に移動させる。
第4発明に係る電動モータは、前記第4コイルは、超電導線材で構成してあることを特徴とする。
この電動モータでは、ステータが備える第4コイルを、超電導線材で構成している。
第1発明に係る電動モータによれば、ステータ側に直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータを回転させることが出来る電動モータを実現することが出来る。
第2発明に係る電動モータによれば、ステータ側に直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータをより滑らかに強力に回転させることが出来る電動モータを実現することが出来る。
第3発明に係る電動モータによれば、ステータ側に直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータを回転させることが出来、確実に起動させることが出来る電動モータを実現することが出来る。
第4発明に係る電動モータによれば、ステータ側に超電導線材による直流の電磁石を設け、ロータ側に非接触で電力を供給して、ロータを回転させることが出来る電動モータを実現することが出来る。また、超電導線材を使用しているので、部品削減を図ることが出来、全体容積を小さくすることが出来、駆動力を増大させることが出来る。
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る電動モータの実施の形態1の構成を示す模式図である。この電動モータは、磁性材料からなる芯材11の周囲にコイル12(第4コイル)を巻き回したステータ1を備えている。コイル12の線材には、常電導線材である銅又はアルミニウム等を使用する。コイル12は、直流電源13に接続され、芯材11の一端部がS極、他端部がN極となる電磁石になっている。
この電動モータは、また、回転軸21を中心として回転可能な回転体22からなるロータ2を備えている。回転体22は、従来のモータのような磁性材料ではなく、銅、アルミニウム、ステンレス等の非磁性材料からなっている。
ロータ2は、回転軸21を中心として、回転体22の周面の一方にコイル23(第1コイル又は第2コイル)を、他方にコイル25(第2コイル又は第1コイル)を備えている。コイル23,25の回転軌道の近傍には、インバータ32等の交流電源(又は振動電源)に接続されたコイル31が固設されている。インバータ32は、単相交流を供給するだけであるから、単純なもので良い。
コイル23,25は、誘導電流を一方向へ流す為の整流回路と共に直列に接続された電気回路を構成している。整流回路は、コイル23の一端部にアノードが、コイル25の他端部にカソードが接続されたダイオード26と、コイル25の一端部にアノードが、コイル23の他端部にカソードが接続されたダイオード28と、ダイオード26,28の各カソード間を橋絡する平滑コンデンサ27を備えている。
コイル31及びステータ1は、コイル23(又はコイル25)に誘導電流が誘導されるときに、この誘導電流によりコイル25(又はコイル23)の他端部に生じる磁極(ここではS極)と、ステータ1の一端部の磁極(ここではS極)との反発力により、ロータ2が一方向に回転するように配置されている。また、コイル23,25は、各他端部に磁極がこのように生じる方向に巻かれている。
ロータ2には、2個の永久磁石24が、回転軸21を中心として180度の位置に周設されている。起動時に、1個の永久磁石24とステータ1の一端部の磁極との吸引力により、コイル23(又はコイル25)は、コイル31により誘導電流が誘導可能な位置(対向位置)に移動する。永久磁石24の磁力は、コイル23,25に生じる磁力より十分小さいものとする。
以下に、このような構成の電動モータの動作を、それを示す図2の説明図に基づき説明する。
先ず、図2(a)に示すように、直流電源13により、ステータ1を電磁石化し、一端部をS極とする。このとき、このS極に、近い方の永久磁石24(図1)のN極が吸い寄せられ、これにより、コイル23は、コイル31により誘導電流が誘導可能な位置(対向位置)に移動する。
この状態で、インバータ32からコイル31へ交流電流を与える。
コイル31に交流電流が与えられると、コイル23に誘導起電力が発生し、整流回路により整流された誘導電流がコイル23,25に流れる。コイル25に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1のS極との間で反発力が生じ、ロータ2に反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、コイル23の上述した一端部はN極となるが、ステータ1とは離隔しているので、コイル23の一端部とステータ1との反発力は無視出来る。
ロータ2に発生した回転トルクにより、図2(b)に示すように、ロータ2が反時計回り方向に回転し、コイル31とコイル23とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル23とが互いに対向しない位置になると、コイル23に誘導起電力は発生しなくなるから、コイル23,25の磁極は消滅し、ロータ2は、慣性力により回転し続ける。
ロータ2が、慣性力により回転し続け、コイル25がコイル31と対向する位置まで来たとき、再度、図2(a)に示すような状態となり(但し、コイル23,25の位置は交代している)、コイル25に誘導起電力が生じ、整流回路により整流された誘導電流がコイル25,23に流れる。コイル23に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1のS極との間で反発力が生じ、ロータ2に反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、コイル25の上述した一端部はN極となるが、ステータ1とは離隔しているので、コイル25の一端部とステータ1との反発力は無視出来る。
ロータ2に発生した回転トルクにより、図2(b)に示すように(但し、コイル23,25の位置は交代している)、ロータ2が反時計回り方向に回転し、コイル31とコイル25とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル25とが互いに対向しない位置になると、コイル25に誘導起電力は発生しなくなるから、コイル25,23の磁極は消滅し、ロータ2は、慣性力により回転し続ける。
以上の動作を繰り返すことにより、ロータ2は、継続的に回転し続けることが可能となる。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、ロータ2にコイル23,25及び整流回路からなる電気回路を1つ配置した電動モータについて説明したが、本実施の形態2の電動モータでは、図3に示すように、ロータ2aにコイル33,35(第1コイル又は第2コイル)及び整流回路からなる電気回路を2つ備えている。この電気回路は、実施の形態1と同様のものであり、ロータ2aに回転軸21を中心として相互に90度の角度で交差するように配置されている。
この電動モータは、また、非磁性材料からなる芯材11aの周囲に、超電導線材からなるコイル12a(第4コイル)を巻き回したステータ1aを備えている。コイル12aは、直流電源13aに接続され、一端部がS極、他端部がN極となる電磁石になっている。尚、超電導線材を遷移温度以下の超低温である超電導状態に保つには、液体ヘリウム又は液体窒素等の冷却装置が必要であるが、ここでは、図示を省略する。
超電導線材は、図5に示すように、1本の超電導線で構成されているのではなく、直径が数μmから数百μmという細い超電導線61が、数十乃至数百万本組み込まれた多芯線となっている。銅パイプ62に組み込まれる超電導線61の材質としては、ニオブ−チタン(Nb−Ti)合金が良く用いられる。
ニオブ−チタン(Nb−Ti)合金を用いる場合、ニオブとチタンとの混合粉末から合金を製造し、細く加工したものを銅パイプに組み込み、押し出し加工又は線引き加工を繰り返すことによって、芯数を増加させる。
線材の材質としては、特にニオブ−チタン(Nb−Ti)合金に限定されるものではなく、容易に曲げることが出来、機械的に強い材質である超電導材料であれば良く、例えば、ニオブ3スズ(Nb3 Sn)金属化合物であっても良い。
超電導線材は、遷移温度以下である超電導状態で電気抵抗値がゼロに近く、一度通電すれば内部に永久電流が流れ続けることから、効率のよい電磁石を構成することが出来る。また、N極、S極に関係なく、磁石に対して反発力が生じることから、ロータ2aの電気回路に誘導電流が流れた時点で、反発力が生じる。また、同一の巻き回し数であれば、常電導線材よりも強力な磁界を形成することが出来、より大きな回転トルクをロータ2aに発生させることが可能となる。
この電動モータは、また、各電気回路のコイル33,35の回転軌道の近傍に、インバータ32等の交流電源(又は振動電源)に接続されたコイル31が固設されている。
各電気回路のコイル33,35は、誘導電流を一方向へ流す為の整流回路と共に直列に接続された電気回路を構成している。整流回路は、コイル33の一端部にアノードが、コイル35の他端部にカソードが接続されたダイオード26と、コイル35の一端部にアノードが、コイル33の他端部にカソードが接続されたダイオード28と、ダイオード26,28の各カソード間を橋絡する平滑コンデンサ27とを備えている。
コイル31及びステータ1aは、コイル33(又はコイル35)に誘導電流が誘導されるときに、この誘導電流によりコイル35(又はコイル33)の他端部に生じる磁極(例えばS極)と、ステータ1aの一端部の磁極(例えばS極)との反発力により、ロータ2aが一方向に回転するように配置されている。また、コイル33,35は、各他端部に磁極がこのように生じる方向に巻かれている。
ロータ2aには、2個の永久磁石24が、回転軸21を中心として180度の位置に周設されている。起動時に、1個の永久磁石24とステータ1aの一端部の磁極との吸引力により、コイル33(又はコイル35)は、コイル31により誘導電流が誘導可能な位置(対向位置)に移動する。永久磁石24の磁力は、コイル33,35に生じる磁力より十分小さいものとする。また、永久磁石24を更に2個、上記の2個の永久磁石の、回転軸21を中心とした90度の位置に周設しても良い。この電動モータのその他の構成は、実施の形態1で説明した電動モータの構成と同様であるので、説明を省略する。
以下に、このような構成の電動モータの動作を説明する。
先ず、直流電源13aにより、ステータ1aのコイル12aを電磁石化し、一端部をS極とする。このとき、このS極に、近い方の永久磁石24のN極が吸い寄せられ、これにより、一方の電気回路のコイル33は、コイル31により誘導電流が誘導可能な位置(対向位置)に移動する。
ステータ1aのコイル12aが超電導線材である場合、起動時に通電させれば、以後は、直流電源13aが無くても、通電コイル12aに電流が流れ続け、極性を維持することができる。
この状態で、インバータ32からコイル31へ交流電流を与える。
コイル31に交流電流が与えられると、一方の電気回路のコイル33に誘導起電力が発生し、整流回路により整流された誘導電流が、一方の電気回路のコイル33,35に流れる。コイル35に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1aのS極との間で反発力が生じ、ロータ2aに反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、一方の電気回路のコイル33の上述した一端部はN極となるが、ステータ1aとは離隔しているので、コイル33の一端部とステータ1aとの反発力は無視出来る。
ロータ2aに発生した回転トルクにより、ロータ2aが反時計回り方向に回転し、コイル31と一方の電気回路のコイル33とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル33とが互いに対向しない位置になると、コイル33に誘導起電力は発生しなくなるから、一方の電気回路のコイル33,35の磁極は消滅し、ロータ2aは、慣性力により回転し続ける。
ロータ2aが、慣性力により回転し続け、他方の電気回路のコイル33がコイル31と対向する位置まで来たとき、コイル33に誘導起電力が生じ、整流回路により整流された誘導電流が、他方の電気回路のコイル35,33に流れる。コイル35に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1aのS極との間で反発力が生じ、ロータ2aに反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、他方の電気回路のコイル33の上述した一端部はN極となるが、ステータ1aとは離隔しているので、コイル33の一端部とステータ1aとの反発力は無視出来る。
ロータ2aに発生した回転トルクにより、ロータ2aが反時計回り方向に回転し、コイル31と他方の電気回路のコイル33とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル33とが互いに対向しない位置になると、コイル33に誘導起電力は発生しなくなるから、コイル35,33の磁極は消滅し、ロータ2aは、慣性力により回転し続ける。
ロータ2aが、慣性力により回転し続け、一方の電気回路のコイル35がコイル31と対向する位置まで来たとき、コイル35に誘導起電力が生じ、整流回路により整流された誘導電流が、一方の電気回路のコイル35,33に流れる。コイル33に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1aのS極との間で反発力が生じ、ロータ2aに反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、一方の電気回路のコイル35の上述した一端部はN極となるが、ステータ1aとは離隔しているので、コイル35の一端部とステータ1aとの反発力は無視出来る。
ロータ2aに発生した回転トルクにより、ロータ2aが反時計回り方向に回転し、コイル31と一方の電気回路のコイル35とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル35とが互いに対向しない位置になると、コイル35に誘導起電力は発生しなくなるから、コイル35,33の磁極は消滅し、ロータ2aは、慣性力により回転し続ける。
以上の動作を繰り返すことにより、ロータ2aは、継続的に回転し続けることが可能となる。
(実施の形態3)
上述した実施の形態2では、ロータ2aにコイル33,35及び整流回路からなる電気回路を2つ配置した電動モータについて説明したが、本実施の形態3の電動モータでは、図4に示すように、ロータ2bにコイル43,45(第1コイル又は第2コイル)及び整流回路からなる電気回路を3つ備えている。この電気回路は、実施の形態1と同様のものであり、ロータ2bに回転軸21を中心として相互に60度の角度で交差するように配置されている。ステータ1aは、実施の形態2の電動モータと同様のものを使用する。
この電動モータは、また、各電気回路のコイル43,45の回転軌道の近傍に、インバータ32等の交流電源(又は振動電源)に接続されたコイル31が固設されている。
各電気回路のコイル43,45は、誘導電流を一方向へ流す為の整流回路と共に直列に接続された電気回路を構成している。整流回路は、コイル43の一端部にアノードが、コイル45の他端部にカソードが接続されたダイオード26と、コイル45の一端部にアノードが、コイル43の他端部にカソードが接続されたダイオード28と、ダイオード26,28の各カソード間を橋絡する平滑コンデンサ27とを備えている。
コイル31及びステータ1aは、コイル43(又はコイル45)に誘導電流が誘導されるときに、この誘導電流によりコイル45(又はコイル43)の他端部に生じる磁極(例えばS極)と、ステータ1aの一端部の磁極(例えばS極)との反発力により、ロータ2bが一方向に回転するように配置されている。また、コイル43,45は、各他端部に磁極がこのように生じる方向に巻かれている。
ロータ2bには、実施の形態2のロータ2aと同様な永久磁石24(図3)が設けられているが、図示及び説明は省略する。また、この電動モータのその他の構成は、実施の形態2で説明した電動モータの構成と同様であるので、同様箇所には同一符号を付加して、説明を省略する。
以下に、このような構成の電動モータの動作を説明する。
先ず、直流電源13aにより、ステータ1aのコイル12aを電磁石化し、一端部をS極とする。このとき、このS極に、近い永久磁石24(図3)のN極が吸い寄せられ、これにより、第1の電気回路のコイル43は、コイル31により誘導電流が誘導可能な位置(対向位置)に移動する。
この状態で、インバータ32からコイル31へ交流電流を与える。
コイル31に交流電流が与えられると、第1の電気回路のコイル43に誘導起電力が発生し、整流回路により整流された誘導電流が、第1の電気回路のコイル43,45に流れる。コイル45に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1aのS極との間で反発力が生じ、ロータ2bに反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、第1の電気回路のコイル43の上述した一端部はN極となるが、ステータ1aとは離隔しているので、コイル43の一端部とステータ1aとの反発力は無視出来る。
ロータ2bに発生した回転トルクにより、ロータ2bが反時計回り方向に回転し、コイル31と第1の電気回路のコイル43とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル43とが互いに対向しない位置になると、コイル43に誘導起電力は発生しなくなるから、第1の電気回路のコイル43,45の磁極は消滅し、ロータ2bは、慣性力により回転し続ける。
ロータ2bが、慣性力により回転し続け、第2の電気回路のコイル45がコイル31と対向する位置まで来たとき、コイル45に誘導起電力が生じ、整流回路により整流された誘導電流が、第2の電気回路のコイル45,43に流れる。コイル43に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1aのS極との間で反発力が生じ、ロータ2bに反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、第2の電気回路のコイル45の上述した一端部はN極となるが、ステータ1aとは離隔しているので、コイル45の一端部とステータ1aとの反発力は無視出来る。
ロータ2bに発生した回転トルクにより、ロータ2bが反時計回り方向に回転し、コイル31と第2の電気回路のコイル45とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル45とが互いに対向しない位置になると、コイル45に誘導起電力は発生しなくなるから、コイル45,43の磁極は消滅し、ロータ2bは、慣性力により回転し続ける。
ロータ2bが、慣性力により回転し続け、第3の電気回路のコイル43がコイル31と対向する位置まで来たとき、コイル43に誘導起電力が生じ、整流回路により整流された誘導電流が、第3の電気回路のコイル43,45に流れる。コイル45に直流電流が流れると、上述した他端部がS極となり、このS極とステータ1aのS極との間で反発力が生じ、ロータ2bに反時計回り方向へ回転させる回転トルクを発生させる。このとき、第3の電気回路のコイル43の上述した一端部はN極となるが、ステータ1aとは離隔しているので、コイル43の一端部とステータ1aとの反発力は無視出来る。
ロータ2bに発生した回転トルクにより、ロータ2bが反時計回り方向に回転し、コイル31と第3の電気回路のコイル43とが互いに対向しない位置へと回転する。コイル31とコイル43とが互いに対向しない位置になると、コイル43に誘導起電力は発生しなくなるから、コイル43,45の磁極は消滅し、ロータ2bは、慣性力により回転し続ける。
以上の動作を繰り返すことにより、ロータ2bは、継続的に回転し続けることが可能となる。
実施の形態2,3のように、電気回路を複数個配置し、回転軸を中心として相互に略均等の角度で交差するように配置している場合、ロータが所定の角度回転した時点で、更にロータに回転トルクを発生させることが出来、安定した回転力を得ることが可能となる。また、電気回路を互いに交差する角度が略均等になるよう配置してあることにより、回転ムラを最小限とし、コギングトルクの発生を最小限に留めることが可能となる。
本発明に係る電動モータの実施の形態の構成を示す模式図である。 図1に示す電動モータの動作を示す説明図である。 本発明に係る電動モータの実施の形態の構成を示す模式図である。 本発明に係る電動モータの実施の形態の構成を示す模式図である。 超電導線材の概略構成を説明する為の説明図である。
符号の説明
1,1a ステータ
2,2a,2b ロータ
12 (ステータの)コイル(第4コイル)
12a (超電導線材からなる)コイル(第4コイル)
13,13a 直流電源
21 回転軸
22 回転体
23,25,33,35,43,45 (ロータの)コイル(第1コイル又は第2コイル)
24 永久磁石
26,28 ダイオード
27 平滑コンデンサ
31 コイル(第3コイル)
32 インバータ
61 超電導線
62 銅パイプ

Claims (4)

  1. 回転軸を中心として回転するロータと、該ロータの周囲に配置されたステータとを備える電動モータにおいて、
    前記ロータは、周面に設けられた第1コイルと、該第1コイルと回転軸対称に周面に設けられ、該第1コイルに直列接続された第2コイルと、該第2コイル及び前記第1コイルに流れる誘導電流を整流する整流回路とからなる電気回路と、前記第1コイル及び第2コイルの回転軌道に臨設され、前記第1コイル又は第2コイルに前記誘導電流を誘導させる第3コイルとを備え、前記ステータは、一端部が前記回転軌道に臨設された第4コイルを備えることを特徴とする電動モータ。
  2. 前記ロータは、前記電気回路を複数備え、該各電気回路の第1コイル及び第2コイルが等間隔に周設されている請求項1記載の電動モータ。
  3. 前記ロータは、周面に設けられた1又は複数の永久磁石を更に備える請求項1又は2記載の電動モータ。
  4. 前記第4コイルは、超電導線材で構成してある請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動モータ。
JP2004013557A 2004-01-21 2004-01-21 電動モータ Pending JP2005210811A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004013557A JP2005210811A (ja) 2004-01-21 2004-01-21 電動モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004013557A JP2005210811A (ja) 2004-01-21 2004-01-21 電動モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005210811A true JP2005210811A (ja) 2005-08-04

Family

ID=34899580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004013557A Pending JP2005210811A (ja) 2004-01-21 2004-01-21 電動モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005210811A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7358698B2 (en) 2005-06-28 2008-04-15 Denso Corporation Field-winding type of synchronous machine
JP2008109823A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Denso Corp 回転電機装置
JP2015065803A (ja) * 2013-08-26 2015-04-09 梨木 政行 モータ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7358698B2 (en) 2005-06-28 2008-04-15 Denso Corporation Field-winding type of synchronous machine
JP2008109823A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Denso Corp 回転電機装置
JP2015065803A (ja) * 2013-08-26 2015-04-09 梨木 政行 モータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4189037B2 (ja) 磁気軸支電気駆動装置
US8487567B2 (en) Two-phase BLDC motor
US20130134805A1 (en) Switched reluctance motor
US9397525B2 (en) Electric motor
CN110943561B (zh) 旋转电机
US20130214623A1 (en) Switched reluctance motor
JPH10174403A (ja) 直流機
US10651711B2 (en) Magnetless rotary electric machine
CN116613903A (zh) 低噪音、高转子极开关磁阻电机
JP4320409B2 (ja) 磁気軸支電気駆動装置
EP3726711A1 (en) Brushless motor-generator
JPH07336917A (ja) 永久磁石形モータ及び冷却装置用コンプレッサ
US20030025418A1 (en) Brushless generator with permanent magnets
WO2018052033A1 (ja) 回転電機
JP2008136343A (ja) 直流モータのアーマチュア、直流モータ及び直流モータのアーマチュア巻線方法
JP2006345692A (ja) 永久磁石形モータ
JP2005210811A (ja) 電動モータ
JP2009153358A (ja) 扁平モータ
RU2392724C1 (ru) Однофазный электрический генератор
KR20030039945A (ko) 유도전류를 이용한 회전기의 자기회로
US10923996B2 (en) DC motor-dynamo
US20190312476A1 (en) Motor
JPH11510995A (ja) 動力及び電力を発生するための回転装置の磁気回路
JP2003134766A (ja) ブラシレス回転電機
US4524293A (en) 4-Pole electric motor