JP2005210063A - 電界効果トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】現在の技術をもって容易に実現できる方法によって、数V程度のゲート電圧を印加する事によって室温で動作するモット・トランジスタ、および、その製造方法を提供する。
【解決手段】自己組織化ナノ粒子列15をチャネル部に用いる事で、室温で動作するモット・トランジスタを提供する。我々の用いるナノ粒子は、金属と有機分子とから構成されており、その大きさは数nm程度と大変小さいため、そのチャージング・エネルギーは熱エネルギーkT=26meVよりも十分大きく、室温で動作が可能である。また、数nm程度の大きさのナノ粒子が自己組織的に並べられ、面密度1012cm−2程度の電子数の変化でモット転移を引起す事ができるため数V程度のゲート電圧で動作する。
【選択図】図1

Description

本発明は電界効果トランジスタ及びその製造方法に関し、特に、チャネル部に用いる材料として、自己組織化したナノ粒子列を用いて、その動作原理として金属・絶縁体転移(モット転移)を用いる事で、低オフ電流と高オン電流を同時に達成する新型電界効果トランジスタ及びその製造方法に関するものである。
シリコンを用いた集積回路技術は驚くべき速度で発展を続けている。微細化技術の進歩に伴って素子の寸法が縮小され、より多くの素子を1つのチップ内に集積することが可能となり、その結果、より多くの機能が実現されてきた。同時に、素子の微細化に伴う、電流駆動能力の向上と負荷容量の減少により、高速化が達成されてきた。現在のシリコン素子の主流はCMOSFET(Complementary Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であり、そのチャネル長が0.1μmを切る製品がすでに出荷されるに至っている。
しかしながら、CMOSFETの更なる微細化は、限界に近づいている。実際、2002年 インターナショナル テクノロジー ロードマップ フォー セミコンダクタ(International Technology Roadmap for Semiconductor(ITRS),Sematech(2002))(非特許文献1)を参照すると、2005年から2010年頃に要求されるテクノロジーの多くは、解決する事が困難とされており、歩留まりやコストなどによる経済的な問題に加えて、CMOSそのものの物理的な限界が近づいていることが示されている。その結果、2010年頃に実用化が期待されている45nmテクノロジー・ノード以降の世代を実現する事は困難だと考えられている。
その原因のひとつが短チャネル効果と呼ばれるものである。短チャネル効果とは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)チャネル長が短くなることによって顕著になる物理現象である。すなわち、チャネル長が短くなるにつれて、ソース拡散層とドレイン拡散層が近づく。ソース・ドレイン拡散層の境界部にはpn接合が存在するため、それぞれの境界部には空乏層が生じている。チャネル長が短くなると、この空乏層も近づき、最悪の場合、空乏層がつながりパンチ・スルーと呼ばれる現象が起こり、MOSFETがオフ状態でもソースとドレイン間にリーク電流が流れてしまう。ソースの空乏層がドレインの空乏層と完全につながっていないとしても、チャネル長が短い場合には、このようなリーク電流は無視できない。このリーク電流は、不純物のプロファイルを制御したり、SOI(silicon on insulator)基板を用いることで、多少抑制する事ができるが、その様な対策にも限界がある。短チャネル効果としては、リーク電流の増大に加えて、電流のOn/Off比の減少やしきい値の上昇など、ゲート電極によるMISFETの制御性が低下することによる様々な弊害が現れる。
このようなCMOSの限界を打開するため、ナノ・テクノロジーを駆使した様々な試みがある。たとえば、単電子トランジスタ・共鳴トンネルトランジスタ・単分子トランジスタなどを挙げることができる。このうち単電子トランジスタや単分子トランジスタは、電子一個あるいは、数個をゲート電圧で制御するという究極の低電力デバイスであるため、Off状態のリーク電流を小さくできる一方、On状態の駆動電流も小さくなってしまい、十分なOn/Off比を確保できないという問題がある。また、共鳴トンネルトランジスタは、絶縁膜を流れるトンネル電流を利用するため、十分なOn/Off比を確保できないという問題が生じるばかりでなく、絶縁膜の膜厚が0.数nm程度の極めてわずかに異なっているだけでも、電流値が指数関数的に変化してしまうため、デバイス間での素子特性のバラツキが大きくなるという問題も生じる。従って、これらの量子効果を利用した新規デバイスで、CMOSFETを置き換えるためには、更なるデバイス特性の向上が望まれている。
また、最近、注目されているデバイスとして、有機トランジスタも研究されている。有機トランジスタは、チャネル材料として、ポリチオフェンやペンタセンなどをはじめとする有機半導体を用いている事を特徴とした電界効果型のトランジスタである。近年、有機半導体の合成技術が飛躍的に進歩したため、有機トランジスタの性能も向上した。有機トランジスタはフレキシブルなプラスチック基板上に作成することも可能であるため、基板を曲げる事も可能である。従って、発光素子である有機EL(electro−luminescence)と組み合わせる事ができれば、紙のように薄い曲げる事のできるプラスチック基板を用いたディスプレイ、すなわち、電子ペーパーが実現できる可能性が期待されている。ところが、有機ELを駆動するためには、アモルファス・シリコンと同程度の移動度1.0cm2/Vs程度が要求されるが、現状の有機半導体では、これより1-2桁以上小さい。従って、現状の有機半導体では、有機ELを駆動させる事は困難である。このように有機半導体の移動度は小さいため、ポストCMOSFETとしては、残念ながら有機トランジスタの性能は未だ十分なものとは言えない。
ポストCMOSFETを目指す別のデバイスとして、モット・トランジスタと呼ばれるデバイスが考えられている。これは、電界効果型のトランジスタで、チャネル材料として、モット転移と呼ばれる金属・絶縁体転移を引起す材料を用いることで、絶縁体状態における低いOffリーク電流と金属状態における高いOn駆動電流を実現させようというものである。例えば、特開平11−163365(特許文献1)には、チャネル材料として、有機分子であるBEDT−TTFや高温超伝導になるLa2−xSrCuOなどを用いてモット・トランジスタを作成する方法が開示されている。
ここで、モット転移について簡単に説明する。NiOなどの遷移金属酸化物が、通常のバンド理論では金属になるにも関わらず、絶縁体となっている。遷移金属酸化物では、最外殻の電子がd軌道に属しているため、電子が強く各原子に局在化している結果、電子間に働く相互作用が強くなっている。図2では、サイト1間を電子2がホッピングする様子が示されている。ここで、サイト1とは、モット転移材料が遷移金属酸化物の場合にはひとつの原子殻の事を表しており、有機分子の場合にはひとつの有機分子を表す。簡単のため軌道の縮退は無視すると、電子にはスピン縮退の自由度があるため、各サイト1には、最大2ヶの電子が入る。電子間に働くクーロン相互作用は、同じサイトに電子が2ヶ入った場合に最も強く働く。クーロン斥力が働くとその分エネルギーが上昇してしまうため、電子はなるべくお互いを避けあい、同じサイトに入らないように動き回る。図2のように、電子数がサイト数に比べて少ない場合には、電子はお互いにうまく避けあう事ができるため、電子間に強い相互作用が働いていても、電子間相互作用の影響は少なく、電子は原子間を比較的自由にホッピングする事ができる。この場合は、系は金属として振舞う。ところが、図3のように電子数がサイト数と丁度同じ程度である場合には、電子間相互作用の影響が非常に強くなり、電子は自由に動けなくなる。この場合は、キャリアである電子が存在するにも関わらず、系は絶縁体として振舞う。このように、電子間に働く強い相互作用のために、電子がもはや周りの他の電子の影響を強くうける系は、強相関電子系と呼ばれている。電子数をゲート電圧によって変化させる事で、図3の絶縁体状態から図2の金属状態へ変化させようというのが、先ほど述べたモット・トランジスタの基本コンセプトである。
モット転移という概念は、極めて一般的であり、自然界に存在する一部の遷移金属酸化物や有機物に限らず、SiやGaAsなどの半導体を微細加工した人工的な格子にも表れるのではないかという提案が2001年 アプライド フィジックス レター ボリューム78 3702−3704頁(Appl.Phys.Lett.,vol.78,p.3702−3704(2001))(非特許文献2)でされた。人工的に形成されたひとつの量子ドットが大きな人工的な原子のように振舞う事や、二つの量子ドットを近づけると人工的な分子のように振舞う事は良く知られている。このような量子ドットを微細加工技術を用いて多数周期的に形成することで、人工的な分子をつくりだそうという提案が本文献ではなされている。これは、周期律表に表れている原子の組み合わせから結晶をつくり出すように、人工的な結晶をつくり出すことに相当する。In0.72Ga0.28Asにサブ・ミクロンの微細加工を施して、カゴメ状の人工格子を形成することで、強相関電子系を出現させる事ができ、強磁性に相転移させる事ができることが記載されている。
また、金属のナノ粒子を用いても金属・絶縁体転移が引起せることが、1997年 サイエンス、ボリューム277、1978頁(Science,vol.277,p.1978(1997))(非特許文献3)で報告されている。それによると、銀のナノ粒子から作られた単層膜において、ナノ粒子と隣接するナノ粒子の間の距離が短い時には、金属的に振る舞い、該距離が遠い時には絶縁体として振舞う事が示されている。その変化を水の上に浮かべた金属ナノ粒子に圧力を加えて粒子間の距離を変化させる事によって確認した。しかしながら、ナノ粒子をシリコンやプラスチックなどの基板の上に形成すると、ナノ粒子の距離を変化させる事は困難になるため、デバイスとして実際に応用する方法までは記載されていない。
特開平11−163365
2002年 インターナショナル テクノロジー ロードマップ フォー セミコンダクタ(International Technology Roadmap for Semiconductor(ITRS),Sematech(2002)) 2001年 アプライド フィジックス レター ボリューム78 3702−3704頁(Appl.Phys.Lett.,vol.78,p.3702−3704) 1997年 サイエンス、ボリューム277、1978頁(Science,vol.277,p.1978) 2003年 ネイチャー、ヴォリューム424、1015頁(Nature,vol.424,p.1015(2003))
先に述べたように、モット・トランジスタは、ポストCMOSFETとして、期待されているが、その実現には様々な問題がある。
たとえば、2003年 ネイチャー、ヴォリューム424、1015頁(Nature,vol.424,p.1015(2003))(非特許文献4)には、遷移金属酸化物などの強相関電子系において、電界効果によって相転移を引起すための種々の試みが記載されている。ここでは、電界効果を用いれば、超伝導や巨大磁気抵抗の変化など、電子状態を大幅に変化させる事ができる可能性がある事が指摘されている。しかしながら、現実のバルクの物性を電界効果によって変化させる事は大変難しく、これまでのところモット・トランジスタを用いて明瞭な相転移現象を観測したという報告は存在しない事が記載されている。
我々は、何故、遷移金属酸化物や有機分子結晶などのモット転移材料を用いた従来のモット・トランジスタが動作しないのかを検討した。その結果、モット転移を引起すために要求される電子密度の変化が大きすぎる事が最大の問題である事を見出した。原子間の距離は0.数nmの程度であるから、単位面積当たりの原子密度は1015cm−2の程度である。モット転移を引起し、図3から図2の状態に変化させるためには、サイト1当たりの電子密度を最低でも10%程度変化させる必要がある。つまり、サイト1がひとつの原子あるいはひとつの分子を表す従来のモット・トランジスタを動作させる場合、1014cm−2程度という極めて大きな電子密度の変化が必要となる。これは、現在の技術で最も優れたゲート絶縁膜を用いたとしても、ゲート電圧で制御できる電子数1013cm−2程度より一桁以上大きい。従って、系をモット転移させるためには100V程度の非常に大きいゲート電圧を印加する必要があり、モット転移させる前にゲート絶縁膜が絶縁破壊を引起すという問題が生じる。
一方、微細加工技術を用いて作製した人工的な格子でモット転移をおこすという提案がなされているが、微細加工技術を用いた加工では、最小加工寸法が100nm程度と大きくなるため、量子ドットのサイズが大きくなり、チャージングなどに伴うエネルギー・スケールが小さくなるという問題がある。その結果、強磁性転移や金属・絶縁体転移の起こる相転移温度が数k(−270℃)程度と非常に低くなってしまうため、実際のデバイス応用は困難である。つまり、サイト1を微細加工技術で形成するモット・トランジスタの場合、きわめて低温でしか動作させる事ができない。Siの最先端の微細加工技術を用いると、その最小加工寸法を20nmの程度のサイトを形成する事はできるが、それでも、室温で動作させることは難しい。室温で動作させるためには、熱的な揺らぎにともなう熱エネルギーkT(kはボルツマン係数、Tは温度)よりもチャージング・エネルギーを大きくする必要がある。室温ではkT=26meV程度であるので、これよりもチャージング・エネルギーを大きくするためには、量子ドットの粒径を10nm程度以下、より好ましくは5nm程度以下にする必要がある。微細加工技術を用いてこのように小さな構造を作製することは非常に困難である。
従って、ポストCMOSFETの有力候補のひとつであるモット・トランジスタの室温動作を実現するために有効な方法は知られていない。
係る問題に鑑み、本発明の目的は、現在の技術をもって容易に実現できる方法によって、数V程度のゲート電圧を印加する事によって室温で動作するモット・トランジスタ、および、その製造方法を提供する事にある。本発明の別の目的は、フレキシブル基板上に作製することのできるモット・トランジスタ、およびその製造方法を安価に提供する事にある。
上記目的を達成するために、本発明は、ナノ粒子列(nano−particle array)をチャネルに用いる事で、室温で動作するモット・トランジスタ、および、その製造方法を提供する。ナノ粒子列を形成する製法としては、自己組織化(self−organized)という現象を利用する。自己組織化とは整然とした秩序構造が自発的に形成される現象を表し、ナノ粒子列とは数ナノメートル程度の大きさの粒子が整然と並んだものを表す。我々の用いるナノ粒子は、中心部の金属と中心部を覆う有機分子とから構成されており、金属の中心部が有機分子によって覆われている。この有機分子は隣接するナノ粒子内の金属が凝集して,金属部分が大きくなる事を防いでいる。中心部の金属としては,金,銀,銅,プラチナ等の貴金属や,アルミ,錫,シリコン,カドミウム,セレンなども有用である。また,中心部を覆う有機分子としては,化1や化2に示すチオール基を持つ有機化合物が有効である。
Figure 2005210063
(X1,X2,X3,Y1,Y2:水素,水酸基,チオール基,アミノ基等であり,それぞれ同一のものでも異なったものでもよい。
Figure 2005210063
(Z:ベンゼン等の芳香環もしくは多環化合物であり,置換基を有しても良い。)
このナノ粒子を基板上に成膜すると,ナノ粒子は最密充填構造をとり、自己組織化している。また、ナノ粒子の中心部の粒径は10nm以下と大変小さいため、チャージング・エネルギーが大きく室温でも十分、ナノ粒子への単一電子の帯電効果を観測することが可能である。さらに、チャネル材料として自己組織化ナノ粒子列を用いる事で、従来の有機トランジスタより大きい実効移動度を示し、フレキシブル基板上に作製することのできるトランジスタ、およびその製造方法を安価に提供する事にある。
先に述べたように、モット・トランジスタを実用化するためには、数V程度のゲート電圧を印加する事でモット転移を引起す事が要求される。このためには、1012から1013cm−2程度の電子密度の変化によってモット転移を起こせばよい。その為には、数nm程度の大きさのナノ粒子を自己組織的に並べれば良いという着想に到った。数nm程度の大きさのナノ粒子を自己組織的に並べると、面密度は1013cm−2程度になるため、その10%となる1012cm−2程度の電子数の変化でモット転移を引起す事ができる。また、ナノ粒子の帯電エネルギーは数十から数百meV程度となるため、熱的な揺らぎにともなうエネルギーkT=26meVよりも十分大きく、室温で動作が可能となる。つまり、サイト1として化学的に合成したナノ粒子を用いる事で、低電圧動作と室温動作という従来のモット・トランジスタでは実現できなかった2つの課題がはじめて実現できるようになる。加えて、ナノ粒子間の距離を変化させなくても、ゲート電圧によりキャリア数を制御するだけで金属・絶縁体転移を引起すことができるため、いかなる基板の上でも動作させる事ができる。
また、本発明に基づくモット・トランジスタは、デバイス動作原理上の利点ばかりでなく、作製方法に関しても利点がある。つまり、このように微細なナノ構造は、リソグラフィーを用いた微細加工技術では形成できない。しかしながら、近年、進歩している化学的なナノ粒子の形成方法を用いれば、大量につくる事が可能であり、また、整然と自己組織的に並べることが可能である。
本発明に基づくモット・トランジスタは、この自己組織化したナノ粒子列をチャネルに用いて、そのキャリア密度をゲート電圧によって変調させる事によって、金属状態と絶縁体状態を相転移する。その結果、高いOn駆動電流と低いOffリーク電流を実現させる事ができる。
本発明による自己組織化ナノ粒子列を用いた電界効果型のモット・トランジスタは、金属状態における高い駆動電流と絶縁体状態における低いオフ・リーク電流を両立することができる。ソース・ドレイン電極とチャネルとなる自己組織化ナノ粒子列の間にpn接合が用いられていないため、短チャネル効果が起こらず、従来のCMOSFETの限界を超えて微細化を推し進める事が可能となる。フレキシブルなプラスチック基板上に高性能のモット・トランジスタを集積化することが可能であるため、従来の有機トランジスタの性能では不可能であった有機ELの駆動が可能となる。従って、ユビキタス社会の基盤技術となりうる任意の基板に形成可能なトランジスタを提供する事が可能となった。また、単結晶シリコン基板を用いないため安価にデバイスを作製できるという効果もある。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。理解を容易にするため、図面を用いて説明し、要部は他の部分よりも拡大して示されている。各部の材質、導電型、及び製造条件等は本実施例の記載に限定されるものではなく、各々多くの変形が可能であることは言うまでもない。
まず、本発明に基づくモット・トランジスタのチャネル部に用いるナノ粒子の合成方法を開示する。最初に、テトラクロロ金(III)酸四水和物0.31gを30mlの水に溶解させる。上記水溶液にトルエン80mlを加え、臭化テトラ−n−オクチルアンモニウム2.2gを加え室温で1時間攪拌した。溶液に1−ドデカンチオール170mgをゆっくりと滴下し、さらに1時間攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム0.38gを水25mlに溶解させ、上記溶液に30分掛けて滴下し4時間攪拌した。溶液を分液し、有機層を10mlに濃縮し、400mlのエタノールを加え、−18℃で50時間静置し、上澄み液を捨て減圧乾燥させることにより、黒褐色のドデカンチオールにより表面を保護された金ナノ粒子0.21gを得た。このナノ微粒子の中心部の平均粒径は、3.6nmであった。
このようにして形成された金ナノ粒子5を模式的に図4に示す。金ナノ粒子5は、金原子3が数十から数百個程度中心部に集まっており、その外周部に有機化合物4が化学的に結合している構造をしている。金粒子の大きさは、チャージング・エネルギーを熱エネルギーよりも十分大きくするために、10nm以下、より好ましくは5nm以下にする必要がある。本実施例に基づく合成方法を用いるとこの条件を十分に満たす程小さい粒径のナノ粒子を合成できる事が確認された。本実施例では、ドデカンチオールが有するチオール基によって、チオール基の硫黄原子と金原子が結合しており、金原子の表面をドデカンチオールが一分子層覆っている。
前記合成例では、ナノ粒子の中心物質として金を用いているが、その他の銀・プラチナなどの貴金属や銅・アルミ・スズなどの金属、シリコンやゲルマニウムやカドミウム・セレンなどの半導体を構成原子としても差し支えない。中心物質として金を用いたのは、他の材料よりもチオール基との結合が相対的に強く、金原子表面をチオール基を有するドデカンチオールが覆い易い。そのため、金ナノ粒子が再現性良く作成でき、作り易いためである。
たとえば、前記テトラクロロ金(III)酸四水和物0.31gを過塩素酸銀(I)0.19gに変える以外は前記合成例と同様の手順において合成しナノ粒子を形成することより、ドデカンチオールにより表面を保護された黒褐色の銀ナノ粒子0.15gを得ることができた。この銀ナノ粒子の中心部の平均粒径は、4.0nmであった。後に述べるデバイス特性は、銀ナノ粒子を用いても金ナノ粒子と顕著な違いは観測されなかった。中心材料に銀を用いた場合には、金よりも安価なために、材料コストが抑えられ大量生産に適している。
あるいは、前記1−ドデカンチオール170mgの代わりに2、5−ジメチルチオフェノール232mgを使う以外は前記合成例と同様の手順において合成しナノ粒子を形成することより、2、5−ジメチルチオフェノールに表面を保護された黒褐色の金ナノ微粒子2.3gを得た。この金ナノ微粒子の中心部の平均粒径は、3.3nmであった。ジメチルチオフェノールをドデカンチオールの代わりに使った場合は金ナノ粒子の中心部の表面間の距離を短くすることが可能となり、金ナノ粒子間を電荷が移動し易くなる。
あるいは、2種類以上の金属原子を用いて金属ナノ粒子を形成してもよい。この場合、まず、最初に、テトラクロロ金(III)酸四水和物0.15gとヘキサクロロ白金(IV)水和物0.15gを30mlの水に溶解させる。上記水溶液にトルエン80mlを加え、臭化テトラ−n−オクチルアンモニウム2.2gを加え室温で1時間攪拌した。溶液に1−ドデカンチオール170mgをゆっくりと滴下し、さらに1時間攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム0.38gを水25mlに溶解させ、上記溶液に30分掛けて滴下し4時間攪拌した。溶液を分液し、有機層を10mlに濃縮し、400mlのエタノールを加え、−18℃で50時間静置し、上澄み液を捨て減圧乾燥させることにより、黒褐色のドデカンチオールにより表面を保護された中心核が金コートされた白金ナノ微粒子0.21gを得た。このナノ粒子の中心部の平均粒径は、1.8nmであった。本実施例では、ドデカンチオールが有するチオール基によって、チオール基の硫黄原子と金原子が結合しており、金原子の表面をドデカンチオールが一分子層覆っている。2種類以上の金属原子を混合した場合は、金や銀等の単体の材料よりも小さい粒径のナノ粒子が形成できるので、ナノ粒子のチャージング・エネルギーをより大きくすることができる。そのため、モット・トランジスタのチャネル部に2種類以上の金属原子を混合した材料を用いると、室温やそれ以上の温度環境でのモット・トランジスタの動作が可能となる。
次に、モット・トランジスタを作製するための基板を用意する。本実施例では、素子作成の簡単化のため、シリコン基板を用いているが、基板としてプラスチックなどを用いれば、図26に示すように、曲げる事のできるフレキシブルな基板26にモット・トランジスタを含む集積回路27を作製する事ができる。先に述べたように、紙のように曲げられる集積回路基板は、ユビキタス社会の実現を支えるための基盤技術となる。本実施例のように、基板としてシリコン基板を用いる事の利点は、後述するように従来のCMOS素子とモット・トランジスタを同一チップ上に集積化できる点である。このため、モット・トランジスタは、従来のシリコン・テクノロジーで養われたプロセス・デザイン・レイアウト・回路などの技術を継承することができる。また、SOI基板を用いれば、SOI素子とモット・トランジスタを同一チップ上に集積化する事も可能である。
次に、図5に示すように、本実施例で用いたシリコン基板6の表面を酸化させることで、素子分離のための200nmの膜厚を有する二酸化シリコン絶縁膜7を形成した。
引き続き、n+導電型にドープされたポリシリコンを膜厚200nm程、全面に堆積した後、ホト・リソグラフィーとドライ・エッチング技術を用いて、所望の形に加工したn型ゲート電極8を形成した図6の状態にした。ゲート電極としては、この他に導電型をp型にしてしきい値電圧を変えたものも作製した。この場合、モット・トランジスタのしきい値電圧を1V程度低下させる事ができる。また、仕事関数の異なる金やアルミなどの金属をゲート電極として用いる事もできる。しきい値電圧を何処に設計したいかによって、自由にゲート電極を選ぶ事ができる。
次に、全面に膜厚20nmの二酸化シリコンゲート絶縁膜9を堆積させて図7の状態にした。引き続き、膜厚1μmのレジストを全面に塗布した後、ホト・リソグラフィーを用いてレジストを所望の形に加工した。その後、前面に膜厚100nmの金を全面に蒸着させた。その後、試料をアセトン中に入れて超音波でかくはんさせることで、レジストを剥離する事で金をリフト・オフし、金ソース電極10と金ドレイン電極11を形成した図8の状態にした。本実施例で作成したモット・トランジスタのチャネル長Lは20μmであり、幅Wは20μmである。
次に、前記金ナノ粒子を、有機溶媒(トルエン)に溶かし、スピン塗布機を用いて、全面に膜厚100nmほどに塗布することで図9に示すように自己組織化ナノ粒子列12を形成してモット・トランジスタを完成させた。オフ状態のリーク電流を小さくするためには、自己組織化ナノ粒子列12の膜厚は薄い方が望ましく、最も理想的には、一層のみ(モノ・レイヤー)である事が望ましい。実際、自己組織化ナノ粒子列12をLangmuir Blodgett膜(LB膜)として形成するとモノ・レイヤーにする事が可能であり、この時、モット・トランジスタのオフ・リーク電流が最も小さかった。図10に,ここで示したLB膜の形成方法を図示する。まず,図10(a)に示したように,水槽21を超純水19で満たし,その上にマイクロシリンジを使い,クロロフォルムやに溶解させた金ナノ粒子2を滴下し,水の表面を覆うようにする。
一方から水面を押していきナノ微粒子20を超純水19表面に細密充填しLB膜を形成する図10(b)。図10(c)に示したように,ナノ微粒子20のLB膜を転写したい基板22を水面と平行に密着させて金ナノ微粒子20のLB膜を基板22上に得た。ここで,金ナノ微粒子をクロロフォルムに溶解させてLB膜を形成したが,この溶液に,アルコールを加えることや,溶剤をキシレンやトルエン等に変えることも可能である。ここで、デバイス作製に関して注意した点を述べる。金ナノ粒子は、有機物を含んでいるため、空気中では酸素や水分などが吸着してデバイス特性が劣化しやすいので、酸素や水分を透過し難いパッシベーション膜を形成した方が望ましい。その際、パッシベーション膜を形成する前に、吸着している酸素や水分を飛ばすために、デバイスを真空中で100℃程度に加熱する,もしくは4日間加熱なしで放置すると素子特性が改善した。
図11にモット・トランジスタを上部から見た図を模式的に示す。ナノ粒子5は自己組織的に整然と並んでいる。ただし、自己組織化ナノ粒子列12は人工的な結晶のように振舞うといっても、厳密な意味で文字通り長距離秩序が保たれているわけではない。つまり、ナノ粒子の大きさやナノ粒子間の距離には、バラツキがある。バラツキに伴うランダムネスの発生は、電子の散乱を引き起こしオン電流に繋がるため、バラツキが少ない方が望ましい事は言うまでもない。しかし、ナノ粒子の大きさが十分小さく、バラツキの大きさが数10%程度におさまっていれば、室温においても十分ナノ粒子への帯電効果を観測する事が可能であり、モット・トランジスタの動作には差し支えない。また、自己組織化ナノ粒子列は欠陥が無いことが望ましい。欠陥とは主に、一部の粒子同士が接触していたり、一部の粒子が最密充填構造の存在すべき場所に配置されなかったりすることを指す。多少このような欠陥があったとしてもモット・トランジスタのソース電極とドレイン電極間の電流経路は無数にあるので動作には差し支えない。本明細書内での最密充填構造という表現は実質的な最密充填構造を意味するものであって、多少の欠陥があったとしても、最密充填構造と表現している。
引き続き、モット・トランジスタを集積化させるためのプロセスを述べる。図6の工程で複数のゲート電極8を形成する工程以外、図5から図9までの工程は同一なので省略する。図9の状態から、前面にSiOを200nm堆積させた後、ホト・リソグラフィを用いたレジストパタンをマスクに、フッ酸によってSiOの一部を除去し自己組織化ナノ粒子列を露出させる。その後、自己組織化ナノ粒子列12の露出させた部分をアセトンで除去した状態に加工することで、図12のような複数のモット・トランジスタを形成することができた。図13のA−B点線における断面図が図12であり、図12では図13で記載されている銅配線24は省略した。金ソース電極10と金ドレイン電極11の表面を露出させることにより金ソース電極10または金ドレイン電極11と配線とのコンタクト領域を形成することができる。また、図12における集積化されたモット・トランジスタは電流が基板内を通らないので、従来のCMOSでシリコン基板内に形成されていた素子分離を形成する必要がない。そのため、高集積化が可能である。モットトランジスタを集積化した回路を上部から見た図を図13に示す。 配線23は銅配線24を介してゲート電極8と金ソース電極10と金ドレイン電極11と電気的に接続されている。
また、別の回路を形成する方法として、図12の状態から、更に前面にSiOを200nm 堆積させた後、表面をCMP(化学的機械的研磨)によって平坦化した後、図12の回路を形成したのと同一のプロセスを行うことによって、図14のようなモット・トランジスタによる回路を集積化させた回路を形成することができた。モット・トランジスタがシリコン基板6の厚さ方向に対して複数配置できるので高集積化が可能となる。
さらに、シリコン基板6を用いる代わりに、シリコン基板上にCMOS回路25がすでに形成されている基板を用い、その配線層上に、図12の回路を形成するプロセスと全く同一のプロセスにより、CMOS回路とモット・トランジスタによる回路が同一基板上に形成された図15のような回路を形成することもできた。モット・トランジスタをCMOS回路25上に形成できるのでCMOS回路とモット・トランジスタで構成された回路とを同一の基板に混載することができ、集積化が可能となる。CMOS回路は、バルクのシリコン上に形成された回路のみならず、SOI基板上に形成された回路をも含む。
本実施例では、スピン塗布機を用いた方法やLB膜の形成方法により、基板の上方の一面に自己組織化ナノ粒子列12を形成した後、不要な部分の自己組織化ナノ粒子列を除去する方法について説明した。しかし、図12における自己組織化ナノ粒子列12を例えば、印刷分野で用いられるインクジェットのような手法により、モット・トランジスタのチャネル部を含む領域に滴下することでモット・トランジスタのチャネル部を作成しても良い。本方法によれば、基板の上方の一面に自己組織化ナノ粒子列が形成されないので、チャネル部を構成しない自己組織化ナノ粒子列を除去する工程等が省略できる。よって、モット・トランジスタの集積回路を作成するプロセスが容易になる。
今回合成した金ナノ粒子の平均粒径は、3.6nmであり、分散が0.6nmで、有機分子を除いた最近接の金ナノ粒子間の距離の平均が2.0nmであった。このように小さなナノ粒子であれば、室温でも十分に帯電効果が確認される。また、金ナノ粒子間はトンネリングで伝導するため、金ナノ粒子表面間の距離は、少なくとも4.0nm以下である事が望まれ、好ましくは2.0nm以下である。我々の作製した金ナノ粒子において、金ナノ粒子を構成する外周部は一分子層の有機分子であるためこの条件を満たしていた。
図16に本実施例に基づくモット・トランジスタのデバイス特性を示す。ここで、ソース・ドレイン間には、20Vの電位差がかけられている。本発明の実施例における電気測定は、すべて室温で行った。(1)の領域から、ゲート電圧を大きくするにつれて、ドレイン電流が大きくなり、(2)において極大を示した後に減少に転じて、(3)で極小を生じ、さらに電圧を大きくすると再び増大に転じて(4)で再び極大を示し、周期的に電流が変化する事が観測された。(1)の領域で、ゲートに電圧が印加されていない時には、ナノ粒子に帯電している電子がいないため、バンド絶縁体に対応するのに対して、(2)の領域にかけてゲート電圧を印加していくと電子数が増えていく事に対応して電流が増大している事がわかる。このように、低電圧部分でドレイン電流が増大するのは、電子数が増えて伝導に寄与するキャリア数が増えるためである。このドレイン電流が、減少に転じるのが、強相関の効果である。
すなわち、図2の金属状態から図3の絶縁体状態に近づくにつれて電流が減少していく。これは、電圧を印加しキャリア数が増大した結果、キャリア同士のクーロン反発力が働くようになるためである。そして、ナノ粒子当たりに丁度一ヶの電子が詰まった時が、モット絶縁体に対応しており(3)のように電流値が極小になる。極小を与える電圧Vminは、ゲート絶縁膜の誘電率や膜厚、及び、ナノ粒子の密度などで決まっており、本実施例では、10V程度であった。さらに電圧を印加すると今度は、すべてのナノ粒子に存在する平均電子数が一ヶ以上になり、キャリア数の増大とともに電流値が再び増大に転じる。ナノ粒子あたり奇数個のキャリアが存在する場合がモット絶縁体に対応し、ナノ粒子あたり偶数個のキャリアが存在する場合がバンド絶縁体に対応する。従って、ナノ粒子あたりのキャリア数が整数個の時に電流が極小になるため、ゲート電圧の増大に伴い電流値が周期的に変化する。
この様子を、シミュレーションを使って計算した状態密度、図17と図18を用いて説明する。図2の金属状態では電子数が十分あるため、図17に示したようにフェルミ・エネルギー付近の状態密度が有限であり、金属的な電気伝導を示す。この状態が図16における(2)の金属状態に対応する。ところが、ゲート電圧によって、図3の状態に近づけると、電子間の強い斥力相互作用の結果、電子が動きにくくなり、図18に示したようにフェルミ・エネルギー付近の状態密度がなくなり、絶縁体的な電気伝導を示す。この状態が図16における(3)のモット絶縁体状態に対応する。この金属から絶縁体への相転移に伴うドレイン電流の変化は図16に示したドレイン電流の極大から極小へ変化に対応する。この変化は、単にキャリア数の変化だけでなく状態密度の変化も伴っているため従来のCMOSと比べて、より急峻になっている。
このように、自己組織化ナノ粒子列をチャネル部に用いた電界効果トランジスタは、負性抵抗を示すようになるため、SRAMなどの回路を組む事に適している。また、ゲート電圧の増大に対してドレイン電流が増大したり減少したりと全く逆に変えることができるため、同じ自己組織化ナノ粒子列を用いてもゲートの仕事関数の調整次第で、nMOSにもpMOS対応できる。加えて、本実施例に基づくモット・トランジスタは、ソース電極やドレイン電極とチャネルの境界部にpn接合を用いていないため、短チャネル効果が起こらない。従って、従来のCMOSと比較してより小さなサイズまでデバイスをスケールしても電気特性が劣化しない。加えて、金属状態から絶縁体状態への相転移を動作原理としているため、10以上の極めて大きいOn/Off比と、金属状態における大きな駆動電流とを両立することができる。
前記実施例1では、ゲート電圧を印加する前には、ナノ粒子にキャリアがドープされていないため、ゲート電圧の増大に際して、金属から絶縁体へ変化する挙動を観測した。本実施例2では、あらかじめ自己組織化ナノ粒子列にドーピングを施す事でノーマリー・オフを実現し、フレキシブル基板上にモット・トランジスタを集積する方法を開示する。
まず、フレキシブルなプラスチック基板13を用意し、その上に、リフト・オフ・プロセスを用いて金ゲート電極14を加工した図19の状態にする。フレキシブル基板はプラスチックでできており、単結晶のシリコン基板と異なり安価であるため、デバイス作製に伴うコストを大幅に低減できる。
引き続き、二酸化シリコンゲート絶縁膜9を20nmほど堆積させた図20の状態にする。次に、前記実施例1と同様の製法によってナノ粒子を作製する。ナノ粒子は溶媒中に溶かされているが、この中にTTF(tetra−thiafulvalene)分子をナノ粒子の数と同程度になる様に溶解させた。この溶液を用いて、ナノ粒子列を形成すると、TTF分子が、ナノ粒子と隣接するナノ粒子の隙間に入る。すると、TTF分子から金ナノ粒子に電荷移動が起こり、TTF分子はプラスに帯電し、金ナノ粒子には電子がドープされる。これは、TTF分子のHOMO(highest occupied molecular orbital)は、金のフェルミ・エネルギーよりも高いところに位置しているためである。このように、イオン化することでキャリアを注入できる材料をドーパント、または、分極材料と呼ぶ。分極材料をナノ粒子と同程度注入した結果、ゲート電極に電圧をかけない状態においても、図16における(3)の状態に対応する状態、すなわち、図3のモット絶縁体状態を実現する事ができるため、ノーマリー・オフを実現することができる。
電子を注入するためのドーパントとしては、TTF分子に限らず、有機分子のHOMOがナノ粒子を形成している物質のフェルミ・エネルギーよりも大きい物質であれば用いることができる。また、Ce(SOなどのイオン化し易い非有機分子をナノ粒子の入っている溶媒中に溶解させたものを用いることもできる。この場合、イオン化し易いのでドーパントとして有効に働き、電子をドープすることができる。加えて、アルカリ金属やアルカリ土類金属をドープすることもできる。この場合でも、イオン化し易いドーパントとして有効に働き、電子をドープすることができる。また、ドーピング量はナノ粒子1個当たり、1個と限らず奇数個であれば差し支えない。
ゲート電圧を印加しない状態で、ナノ粒子列をモット絶縁体とする別の方法としては、電子をドープするかわりにホールをナノ粒子当たり奇数個入れる方法がある。この場合は、注入する分極材料である有機分子のHOMOがナノ粒子を形成している物質のフェルミ・エネルギーよりも小さい物質であれば、特に材料は限定されない。あるいは、ホールをドープする場合には、真空準位からナノ粒子を形成している物質のフェルミ・エネルギーまで測ったエネルギーよりも仕事関数が大きい材料を選べば良い。例えば、ナノ粒子に金を用いた場合に、分極材料に白金イオンを用いることでナノ粒子にホールがドープされる。ホールをドープするための別の材料としては、I、Br、Cl、AsF、BFなどを挙げることができる。ホールをドープすることで、ホールをキャリアとしたモット・トランジスタを作成することができる。
つまり、ノーマリー・オフにするために重要なのは、ゲート電圧をかける以前に、ナノ粒子ひとつあたり奇数個のキャリアがあらかじめドープされていることであり、ドーパントの種類やキャリアの極性に限定されるものではない。また、TTFの数は厳密にナノ粒子の数と一致していなくとも、その濃度の誤差が数%であれば問題ない。
次に、二酸化シリコンゲート絶縁膜9上に、TTFとナノ粒子が溶解している溶液を用いて、ドープされた自己組織化ナノ粒子列15を形成した図21の状態にした。自己組織化ナノ粒子列15の中には、金ナノ粒子5ばかりでなく、TTF分子が含まれており、ナノ粒子の数とTTF分子の数は、ほぼ一致するようにTTF分子の量を調整した。
引き続き、ホト・リソグラフィーとリフト・オフ・プロセスを用いて、自己組織化ナノ粒子列15の上に金ソース電極10と金ドレイン電極11を形成して、トップ・コンタクト型のモット・トランジスターを完成させた。ソース・ドレイン電極の材料としては、金以外の材料を用いても差し支えない。しかし、金は他の材料よりもコンタクトが取り易いという利点がある。
このようにして作製したモット・トランジスタのデバイス特性を図23に示す。ソース・ドレイン間には20Vの電圧が印加されている。ゲート電圧が小さい(5)の領域では、ドレイン電流が小さく、ノーマリー・オフが実現されている事がわかる。この状態が図3のモット絶縁体状態で、図16では(3)の状態に対応する。ここで、ゲート電圧を負側に印加していくにつれて、ドレイン電流が大きくなっていき、(6)で極大を示すことが確認された。この状態が図2の金属状態で、図16では(2)の状態に対応する。従って、TTF分子をドーピングする事によって、図16におけるVminの値を図23では0V付近に平行シフトできた事が判る。したがって、ドーピングによってしきい値が制御できる事が明らかになった。モット転移が相転移現象である事を反映して、電流値の変化は極めて急峻である。本実施例ではナノ粒子の数とTTF分子の数をほぼ一致するように調整したが、TTF分子の数を変化させることによって、デバイス特性のしきい値を任意に制御できる。
このような優れたデバイス特性に加えて、本実施例ではプラスチック基板上にモット・トランジスタを作製したため、基板自体を曲げることが可能である。また、駆動電流としても、通常の有機半導体から有機トランジスタと比較しても大きな電流値を確保する事ができるため、ディスプレイ等の表示部を曲げることが可能な、いわゆる電子ペーパーを実現するための有機EL駆動用トランジスタとして最適である。
本実施例では、金属ナノ粒子の外周部に有機半導体を結合させる事で、有機半導体で結合された自己組織化ナノ粒子列をチャネルに用いた電界効果トランジスタの実効移動度を一桁程度上昇させる技術を開示する。
最初に、本実施例で用いるナノ粒子を形成する。まず、テトラクロロ金(III)酸四水和物0.37gを30mlの水に溶解させる。上記水溶液にクロロホルム80mlを加え、臭化テトラ−n−オクチルアンモニウム2.2gを加え室温で1時間攪拌した。溶液にポリ(3−ヘキシルポリチオフェン)0.28gを添加し、さらに1時間攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム0.38gを水25mlに溶解させ、上記溶液に30分掛けて滴下し5時間攪拌した。溶液を分液し、有機層を10mlに濃縮し、400mlのエタノールを加え、−18℃で50時間静置し、上澄み液を捨て減圧乾燥させることにより、黒褐色のポリチオフェンにより表面を保護された金ナノ粒子0.25gを得た。このナノ微粒子の平均粒径は、3.8nmであった。ポリチオフェンが有する硫黄原子と金原子が結合したために、中心部はポリチオフェンに覆われている。
次に、実施例1記載の方法と全く同じ方法で、シリコン基板上にゲート電極8、二酸化シリコンゲート絶縁膜9、金ソース電極10、及び、金ドレイン電極11を形成した図8の状態にする。基板としては、デバイスの作成が簡単であるため本実施例ではシリコン基板を用いたが、実施例2で用いたようにフレキシブルなプラスチック基板を用いても問題ない。
引き続き、上記ポリチオフェンにより表面を保護された金ナノ微粒子16をLB膜としてモノ・レイヤーを形成した図24の状態にした。
次に、チップ全体を0.4 mol/lの水素化ホウ素ナトリウム水溶液中に24時間浸した。その結果、図25に示したように、ポリチオフェン17によって複数の金ナノ粒子の間が網の目状に結合した自己組織化ナノ粒子列18が生成した。これによって、有機半導体で結合された自己組織化ナノ粒子列をチャネルに用いた電界効果トランジスタを完成させた。回路を形成する際には、この後、所望の配線を施せばよい。
有機半導体分子としては、ポリチオフェンのほかに、ペンタセン・ナフタレン・銅フタロシアニンなどを用いることも可能である。
このようにして作製した電界効果トランジスタは蓄積側で動作するpMOSである。ポリチオフェンは意図的にドーピングを行わなくともフェルミレベルが価電子帯付近に存在する事が知られており、ノーマリー・オフとする事ができる。本実施例のように金ナノ粒子を結合させた場合にもpMOSとして動作しノーマリー・オフとする事ができる。
このデバイスに関して、実効移動度を求めると1.0cm2/Vs程度であった。これは、金属ナノ粒子を用いないでポリチオフェンのみでチャネル部を形成した従来の有機トランジスタと比較して、一桁以上大きかった。これは、金属ナノ粒子でポリチオフェン分子間を結合させる事により、ポリチオフェン分子間をホールがホッピングしやすくなったためであると考えられる。従って、有機半導体に金属ナノ粒子を結合させると、電界効果トランジスタの移動度を実効的に大きくできる。
実施例1から実施例3のトランジスタは、ゲート電極の上方にチャネル部が形成された例を示したが、必ずしもゲート電極の上方にチャネル部がなくても良い。例えば、ゲートの下方にあっても良いし、チャネル部が基板に対して垂直に形成されていても良い。
本発明の第1の実施例による半導体装置の完成断面図。 モット(金属・絶縁体)転移材料が金属状態になっている様子の模式図。 モット(金属・絶縁体)転移材料が絶縁体状態になっている様子の模式図。 本発明に用いる金ナノ粒子の断面図。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの完成断面図。 LB膜形成方法。 上部から見た本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの完成図。 第1の実施例によるモット・トランジスタを用いたCMOS回路。 上部から見た本発明の第1の実施例によるモットトランジスタ配線図。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの積層回路図。 本発明の第1の実施例によるCMOS回路上に形成したモット・トランジスタ。 本発明の第1の実施例によるモット・トランジスタの電気特性。 自己組織化ナノ粒子列の金属状態。 自己組織化ナノ粒子列の絶縁体状態。 本発明の第2の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第2の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第2の実施例によるモット・トランジスタの製造工程順を示す断面図。 本発明の第2の実施例によるモット・トランジスタの完成断面図。 本発明の第2の実施例によるモット・トランジスタの電気特性。 本発明の第3の実施例による電界効果トランジスタの製造工程順を示す断面図。 上部から見た本発明の第3の実施例による電界効果トランジスタの完成図。 フレキシブルな基板に形成された集積回路の断面図。
符号の説明
1…サイト
2…電子
3…金原子
4…有機化合物
5…金ナノ粒子
6…シリコン基板
7…二酸化シリコン絶縁膜
8…n型ゲート電極
9…二酸化シリコンゲート絶縁膜
10…金ソース電極
11…金ドレイン電極
12…自己組織化ナノ粒子列
13…フレキシブルなプラスチック基板
14…金ゲート電極
15…ドープされた自己組織化ナノ粒子列
16…ポリチオフェンにより表面を保護された金ナノ微粒子
17…ポリチオフェン
18…結合した自己組織化ナノ粒子列
19…超純水
20…ナノ微粒子
21…LB膜形成用水槽
22…基板
23…配線
24…銅配線
25…CMOS回路
26…フレキシブルな基板
27…モット・トランジスタを含む集積回路。

Claims (23)

  1. ゲート電極と、一対のソース・ドレイン電極と、チャネル部とを有し、
    前記チャネル部は、金属または半導体で構成された粒子と前記粒子を覆う有機分子とを含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 請求項1記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子の粒径が10nm以下であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  3. 請求項1記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は複数存在し、粒子表面間の最短距離が4nm以下であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  4. 請求項1記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記有機分子はチオール基を有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
  5. 請求項1記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は複数存在し、前記粒子の配列は最密充填構造であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  6. 請求項1記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は金、銀、または、プラチナ、または、これらの複数の元素を含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  7. 請求項1記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は銅、アルミ、スズ、シリコン、カドミウム、または、セレンを含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  8. ゲート電極と、一対のソース・ドレイン電極と、チャネル部とを有し、
    前記チャネル部は、金属または半導体で構成された粒子と前記粒子を覆う有機分子とイオン化された分極材料とを含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  9. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子の粒径が10nm以下であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  10. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は複数存在し、粒子表面間の最短距離が4nm以下であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  11. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記有機分子はチオール基を有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
  12. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は複数存在し、前記粒子の配列は最密充填構造であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  13. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は少なくとも金、銀、または、プラチナの中の1つを含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  14. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記粒子は銅、アルミ、スズ、シリコン、カドミウム、または、セレンを含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  15. 請求項8記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記分極材料は、TTF分子、Ce(SO、アルカリ金属、アルカリ土類金属、I、Br、Cl、AsF、BFのいずれか、または、これら複数の材料を含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  16. ゲート電極と、一対のソース・ドレイン電極と、チャネル部とを有し、
    前記チャネル部は、金属または半導体で構成された粒子と、前記粒子を覆う有機分子と、有機半導体分子とを含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  17. 請求項16記載の電界効果トランジスタにおいて、
    前記有機半導体分子は、ポリチオフェン、ペンタセン、ナフタレン、または、銅フタルシアニンであることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  18. 基板を準備する第1工程と、
    有機分子で覆われた金属または半導体の粒子を含むチャネル部を基板上に形成する第2工程とを含むことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  19. 請求項18記載の電界効果トランジスタの製造方法において、
    前記第2工程は前記粒子を前記チャネル部の一部または全部に自己組織的に並べる工程を含むことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  20. 請求項18記載の電界効果トランジスタの製造方法において、
    前記第2工程は、有機溶液中に前記粒子が混合された溶液を滴下する工程を含むことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  21. 請求項18記載の電界効果トランジスタの製造方法において、
    前記第2工程は、有機溶液中に前記粒子が混合された溶液を回転塗布する工程を含むことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  22. 請求項18記載の電界効果トランジスタの製造方法において、
    前記第2工程は、Langmuir Blodgett膜形成方法を用いる工程を含む電界効果トランジスタの製造方法。
  23. 請求項18記載の電界効果トランジスタの製造方法において、
    前記基板は曲げられることを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
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