JP2005209752A - 電子装置および電子部品封止用基板ならびに電子装置の製造方法 - Google Patents

電子装置および電子部品封止用基板ならびに電子装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体基板の主面の微小電子機械機構を気密封止して成り、微小電子機械機構の封止および外部接続が容易かつ確実な電子装置およびこれに用いられる電子部品封止用基板ならびに電子装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 絶縁基体1の一方主面から他方主面または側面にかけて配線導体2を形成するとともに、前記絶縁基体1の一方主面に前記配線導体2と電気的に接続し、第1の接着材4が取着されている接続パッド3および該接続パッド3を取り囲むように枠状の第2の接着材5が取着されている電子部品封止用基板6と、半導体基板7の主面に微小電子機械機構8およびこれに電気的に接続されている電極9を有する電子部品10とを具備し、前記電子部品10の電極を前記電子部品封止用基板6の接続パッド3に第1の接着材4を介し接合させるとともに前記半導体基板7の主面を前記絶縁基体1の一方主面に枠状の第2の接着材5を介して接合させ、前記枠状の第2の接着材5の内側に前記電子部品10の微小電子機械機構8を気密に封止した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微小電子機械機構およびこれに電気的に接続された電極が半導体基板の主面に形成されて成る電子部品を気密に封止した構造の電子装置、および電子装置を封止するための電子部品封止用基板、ならびに電子装置の製造方法に関するものである。
近年、シリコンウェーハ等の半導体基板の主面に、半導体集積回路素子等の微細配線を形成する加工技術を応用して、極めて微小な電子機械機構、いわゆるMEMS(Micro Electromechanical System)を形成した電子部品が注目され、実用化に向けて開発が進められている。
このような微小電子機械機構としては、加速度計、圧力センサ、アクチュエータ等のセンサや、微細な鏡面体を可動式に形成したマイクロミラーデバイス、光デバイス、あるいはマイクロポンプ等を組み込んだマイクロ化学システム等、非常に広い分野にわたるものが試作・開発されている。
そのような微小電子機械機構を形成した電子部品は、微小電子機械機構を長期にわたって正常に作動させるために、封止用の部材で気密に封止されて成る電子装置の形態で、外部の機器に実装されて使用される。
従来の電子装置の一例を図4に断面図で示す。図4に示す例では、微小電子機械機構22が形成された半導体基板21の主面には、微小電子機械機構22に電力を供給したり、微小電子機械機構22から外部の電気回路に電気信号を送り出したりするための電極23が微小電子機械機構22と電気的に接続されて形成されており、これら半導体基板21、微小電子機械機構22および電極23により、1つの電子部品24が構成される。
なお、この電子部品24は、通常、後述するように半導体基板21の主面に多数個が縦横に配列形成された多数個取りの形態で形成した後、個々の半導体基板21に切断することにより製作されるので、この切断の際に切削粉等の異物が微小電子機械機構22に付着して作動の妨げになることを防止するために、ガラス板25等で覆われて保護されている。
そして、電子部品24を、電子部品収納用の凹部Aを有するパッケージ31の凹部A内に収納するとともに、電子部品24の電極23をパッケージ31の電極パッド32にボンディングワイヤ33等の導電性接続材を介して接続した後、パッケージ31の凹部Aを蓋体34で覆って電子部品24を凹部A内に気密封止することにより、電子装置として完成する。この場合、電子部品24は、微小電子機械機構22の動作を妨げないようにするため、中空状態で気密封止する必要がある。
この電子装置について、予めパッケージ31の電極パッド32から外表面に導出するようにして形成しておいた配線導体35の導出部分を外部電気回路に接続することにより、気密封止された微小電子機械機構22が、電極23、ボンディングワイヤ33、電極パッド32および配線導体35を介して外部の電気回路と電気的に接続される。
また、電子部品24は、通常、広面積の半導体基板の主面に多数個を縦横に配列形成させることにより製作されており、この場合の電子装置の製造方法は、従来、以下のようなものであった。すなわち、(1)広面積の半導体基板の主面に、微小電子機械機構22およびこれに電気的に接続された電極23が形成されて成る電子部品領域を多数個、縦横に配列形成した多数個取り電子部品を準備する工程と、(2)各電子部品領域の微小電子機械機構22を、その周囲が中空状態となるようにして、ガラス板25等で覆って封止する工程と、(3)広面積の半導体基板にダイシング加工等の切断加工を施して、各電子部品領域を個々の電子部品24に分割する工程と、(4)個々の電子部品24を、電子部品収納用パッケージ31内に気密封止する工程と、により製作される。
このような従来の製造方法においては、広面積の半導体基板の主面に配列形成された多数の電子部品領域の1個ずつをガラス板25等で封止して保護しておく必要があること、また、一旦ガラス板25で封止した各電子部品領域を、個片の電子部品24に分割した後、改めてパッケージ31内に気密封止するとともに、その電極23をパッケージ31の電極パッド32等に接続して外部接続させる必要があること、等のため、生産性が悪く、実用化が難しいという問題があった。
この問題に対し、半導体基板の主面に配列形成された多数個の微小電子機械機構22を一括して覆い、封止するような基板が提案されている。封止用の基板としては、半導体基板を材料とするものや導電性の金属板等を材料にするもの等が知られている。
半導体基板を材料とする場合は、例えば、主面に多数個の電子部品領域が配列形成された第1の半導体基板とは別に、電子部品領域の配列に対応させて多数の凹部を配列形成した封止用の第2の半導体基板を準備し、第1の半導体基板の主面上に第2の半導体基板を、第2の半導体基板の凹部が第1の半導体基板の電子部品領域を覆うようにして接合し、第2の半導体基板に内側に第1の半導体基板の電子部品領域(特に微小電子機械機構)を封止するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、導電性を有する金属板等の基板を材料とする場合、導電性を有するカバー用の基板にパターン溝を形成するとともに、このパターン溝をガラスやセラミック材料で充填して平坦化させた後、その上にボンディングパターン(電極パッド等)を形成し、このボンディングパターンに電子部品の電極を接続するとともに導電性のカバー用基板を半導体基板の主面に接合し、その後、電子部品領域をセラミックやガラス等で封着するとともに、ボンディングパターンを外部に導出するための外部配線用電極パターンを形成するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−144117号公報 特開2002−43463号公報
しかしながら、このような従来の封止用基板を用いて半導体基板の主面の電子部品領域を気密に封止し電子装置を形成する場合は、多数個の電子部品領域を一括して封止することはできるものの、例えば、半導体基板を材料とした封止用基板の場合、半導体基板の内部に3次元状の配線導体を形成することができないため、封止用の(第2の)半導体基板の、電子部品領域が配列形成された(第1の)半導体基板に接合される主面から対向する他方主面にかけて配線導体を導出することができず、電子部品の電極は、第1の半導体基板の主面に形成された電極の一部を封止部の外側に延出させるとともに、この延出部をボンディングワイヤを介して電子部品収納用パッケージの電極パッドや外部の電気回路に接続する必要があり、実装工程(電子部品領域の封止から電子装置として完成させて外部電気回路に接続するまでの工程)が長く、また、個々の電子装置のサイズが大きくなってしまうという問題が残る。また、電子装置を組み込んだ電子システムの小型化に有利な、表面実装ができないという問題もある。
また、導電性の金属板等を材料とした封止用基板の場合、金属板に電極パッド等の導体パターンを形成することができるように、一旦ガラスやセラミックスで金属板の表面に形成したパターン溝等を埋めて絶縁部を形成したり、その絶縁部の表面に、実装工程の途中で導体部を形成したりする必要があるため、この場合も電子部品の実装工程を短くすることが困難であるという問題がある。
本発明は、上記従来の技術における諸問題に鑑みて完成されたものであり、その目的は半導体基板の主面に形成された微小電子機械機構の封止が容易かつ確実であるとともに、微小電子機械機構と接続された半導体基板の主面に形成されている電極を容易かつ確実に外部接続させることが可能な電子装置およびそのための電子部品封止用基板を提供することにある。
さらに、その目的は微小電子機械機構を表面実装が可能な形態で外部接続させることができるものとすることにある。
また本発明の他の目的は、このような微小電子機械機構および電極から成る電子部品領域が半導体基板の主面に多数個縦横に配列形成されていたとしても、これらを容易かつ確実に封止することが可能な封止用基板を提供するとともに、この封止用基板を用いて、微小電子機械機構が封止されて成る多数個の電子装置を、例えば表面実装が可能な形態で一括して形成することが可能な電子装置の製造方法を提供することにある。
本発明の電子装置は、絶縁基体の一方主面から他方主面または側面にかけて配線導体を形成するとともに、前記絶縁基体の一方主面に前記配線導体と電気的に接続し、第1の接着材が取着されている接続パッドおよび該接続パッドを取り囲むように枠状の第2の接着材が取着されている電子部品封止用基板と、半導体基板の主面に微小電子機械機構およびこれに電気的に接続されている電極を有する電子部品とを具備し、前記電子部品の電極を前記電子部品封止用基板の接続パッドに第1の接着材を介し接合させるとともに前記半導体基板の主面を前記絶縁基体の一方主面に枠状の第2の接着材を介して接合させ、前記枠状の第2の接着材の内側に前記電子部品の微小電子機械機構を気密に封止したことを特徴とするものである。
また、本発明の電子部品封止用基板は、上記構成の電子装置に使用される電子部品封止用基板であって、絶縁基体と、該絶縁基体の一方主面から他方主面または側面にかけて導出されている配線導体と、前記絶縁基体の一方主面に形成され、前記配線導体と電気的に接続するとともに第1の接着材が取着されている接続パッドと、前記絶縁基体の一方主面に前記接続パッドを取り囲むように取着されている枠状の第2の接着材とを具備し、前記絶縁基体に、前記配線導体と、第1の接着材が取着されている接続パッドと、枠状の第2の接着材とを一単位とした電子部品封止領域が少なくも一つ形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の電子部品封止用基板は、前記第1の接着材および前記第2の接着材は、溶融温度の差が50℃以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の電子部品封止用基板は、前記第1の接着材の高さが前記第2の接着材の高さと同じであることを特徴とするものである。
また、本発明の電子装置の製造方法は、
半導体基板の主面に、微小電子機械機構およびこれに電気的に接続された電極が形成されて成る電子部品領域を多数個、縦横に配列形成した多数個取り電子部品を準備する工程と、
絶縁基体に、配線導体と、第1の接着材が取着されている接続パッドと、枠状の第2の接着材とを一単位とした電子部品封止領域を多数個、縦横に配列形成した電子部品封止用基板を準備する工程と、
前記多数個取り電子部品における前記各電極を、前記電子部品封止用基板の各電子部品封止領域の接続パッドに前記第1の接着材を介してそれぞれ接合するとともに、前記各微小電子機械機構の周囲の前記半導体基板の前記主面を前記第2の接着材の主面に接合して、前記各微小電子機械機構をそれぞれ前記第2の接着材の内側に気密封止する工程と、
互いに接合された前記多数個取り電子部品および前記電子部品封止用基板を、前記電子部品領域および電子部品封止領域毎に分割して、個々の電子装置を得る工程と
を具備することを特徴とするものである。
本発明の電子装置によれば、絶縁基体の一方主面から他方主面または側面にかけて配線導体を形成するとともに、前記絶縁基体の一方主面に前記配線導体と電気的に接続し、第1の接着材が取着されている接続パッドおよび該接続パッドを取り囲むように枠状の第2の接着材が取着されている電子部品封止用基板と、半導体基板の主面に微小電子機械機構およびこれに電気的に接続されている電極を有する電子部品とを具備し、前記電子部品の電極を前記電子部品封止用基板の接続パッドに第1の接着材を介し接合させるとともに前記半導体基板の主面を前記絶縁基体の一方主面に枠状の第2の接着材を介して接合させ、前記枠状の第2の接着材の内側に前記電子部品の微小電子機械機構を気密に封止して成ることから、第2の接着材の主面を半導体基板の主面に接合させるだけで、電子部品の微小電子機械機構を、第2の接着材と絶縁基体とにより容易かつ確実に封止することができる。また、電子部品の電極が電子部品封止用基板の接続パッドに接続され、接続パッドが配線導体を介して絶縁基体の他方主面または側面に導出されているので、電極を容易かつ確実に外部接続させることができる。
また、本発明の電子装置は、例えば、電子部品封止用基板の絶縁基体をセラミック多層配線基板等を用いて形成したものとすることにより、配線導体を、接続パッドや第2の接着材が形成、取着されている一方主面から他方主面や側面にかけて、絶縁基体の内部や表面に自由に形成して導出させることができ、この導出された端部に外部接続用の金属バンプを取着させること等により、容易に表面実装することが可能な電子装置となすことができる。
また、本発明の電子部品封止用基板は、上記構成の電子装置に使用されるものであって、絶縁基体と、該絶縁基体の一方主面から他方主面または側面にかけて導出されている配線導体と、前記絶縁基体の一方主面に形成され、前記配線導体と電気的に接続するとともに第1の接着材が取着されている接続パッドと、前記絶縁基体の一方主面に前記接続パッドを取り囲むように取着されている枠状の第2の接着材とを具備し、前記絶縁基体に、前記配線導体と、第1の接着材が取着されている接続パッドと、枠状の第2の接着材とを一単位とした電子部品封止領域が少なくも一つ形成されていることから、第2の接着材を半導体基板の主面に接合させるだけで微小電子機械機構を容易かつ確実に封止することができるとともに、接続パッドに接続される電極を、配線導体を介して容易かつ確実に外部接続させることができる。
また本発明の電子部品封止用基板によれば、絶縁基体に、配線導体と、第1の接着材が取着されている接続パッドと、枠状の第2の接着材とを一単位とした電子部品封止領域を多数個縦横に配列形成しておくと、上記電子部品となる領域が広面積の半導体基板の主面に多数個配列形成されていたとしても、これらの電子部品領域を一括して封止することができ、多数の微小電子機械機構の封止を容易に行うことができる。
また、本発明の電子部品封止用基板において、第1の接着材および第2の接着材を、溶融温度の差が50℃以下のものとした場合には、溶融温度の差が小さいので、第1の接着材および第2の接着材を同時に加熱溶融させて、第1の接着材と電子部品の電極との接合、および第2の接着材と半導体基板の主面との接合を同時に、かつ強固に行うことがより容易となり、微小電子機械機構の封止および電子部品の電極の外部接続をより一層確実かつ容易なものとすることができる。
また、本発明の電子部品封止用基板において、第1の接着材および第2の接着材の高さを同じとした場合には、第1の接着材を介して接合される電極と接続パッドとの間の距離、および第2の接着材を介して接合される絶縁基体の一方主面と半導体基板の主面との間の距離が同じになるため、電極と接続パッドとの電気的接続および微小電子機械機構の封止をより一層容易かつ確実なものとすることができる。
また、本発明の電子装置の製造方法によれば、上記各工程を具備することから、縦横に配列形成された多数個の電子部品領域について、それぞれの電極の外部接続のための接続と微小電子機械機構の封止とを同時に行なうことができるため、互いに接合された電子部品領域および電子部品封止領域から成る多数個取りの電子装置を、容易かつ確実に作製することができる。
そして、互いに接合された電子部品領域および電子部品封止領域により構成される各電子装置となる領域毎に分割することにより、電子部品が電子部品封止用基板で気密に封止されて成る個々の電子装置を多数個、同時に製造することができる。
この分割の際、電子部品領域の微小電子機械機構は対応する電子部品封止領域によりそれぞれ封止されているので、ダイシング加工等による分割で発生するシリコン等の半導体基板の切削粉が微小電子機械機構に付着するようなことはなく、分割後の電子装置において微小電子機械機構を確実に作動させることができる。
また、分割して得られた電子装置は、絶縁基体の他方主面や側面に配線導体が導出されているので、この導出された端部に金属バンプ等の端子を取着するだけで、表面実装等により外部電気回路基板に実装することができるものとなり、実装の工程を非常に短く、かつ容易なものとすることができる電子装置となる。
本発明の電子装置および電子部品封止用基板ならびに電子装置の製造方法について以下に詳細に説明する。
図1は本発明の電子装置およびこれに使用される電子部品封止用基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
図1において、1は絶縁基体、2は配線導体、3は接続パッド、4は第1の接着材、5は第2の接着材である。これら絶縁基体1、配線導体2、接続パッド3、第1の接着材4および第2の接着材5により電子部品封止用基板6が形成される。
この電子部品封止用基板6を用いて、半導体基板7の主面(図1の例では下面)に、微小電子機械機構8と電極9とを互いに電気的に接続するようにして形成して成る電子部品10を封止することにより、微小電子機械機構8が外部接続可能な状態で封止されて成る電子装置が形成される。
絶縁基体1は、微小電子機械機構8を封止するための蓋体として機能するとともに、配線導体2、接続パッド3、第1の接着材4および第2の接着材5を形成、取着するための基体として機能する。
この絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体等のセラミックス材料や、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂材料、セラミックスやガラス等の無機粉末をエポキシ樹脂等の有機樹脂で結合して成る複合材等により形成される。
絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウムとガラス粉末等の原料粉末をシート上に成形して成るグリーンシートを積層し、焼成することにより形成される。なお、絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体で形成するものに限らず、用途や気密封止する電子部品10の特性等に応じて適したものを選択することが好ましい。
例えば、絶縁基体1は、後述するように、第2の接着材5を介して半導体基板7と機械的に接合されるので、半導体基板7との接合の信頼性、つまり微小電子機械機構8の封止の気密性を高くするためには、ムライト質焼結体や、例えばガラス成分の種類や添加量を調整することにより熱膨張係数を半導体基板7に近似させるようにした酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系等のガラスセラミックス焼結体等のような、半導体基板7との熱膨張係数の差が小さい材料で形成することが好ましい。
また、絶縁基体1は、配線導体2により伝送される電気信号の遅延を防止するような場合には、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂材料、セラミックスやガラス等の無機粉末をエポキシ樹脂等の有機樹脂で結合して成る複合材、または、酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系や酸化リチウム系等のガラスセラミックス焼結体等のような比誘電率の小さい材料で形成することが好ましい。
また、絶縁基体1は、封止する微小電子機械機構8の発熱量が大きく、この熱の外部への放散性を良好とするような場合には、窒化アルミニウム質焼結体等のような熱伝導率の大きな材料で形成することが好ましい。
また、絶縁基体1の一方主面に、電子部品10の微小電子機械機構8を内側に収めるような凹部1aを形成しておいてもよい。凹部1a内に微小電子機械機構8の一部を収めるようにしておくと、微小電子機械機構8を取り囲むための枠部材4の高さを低く抑えることができ、電子装置の低背化に有利なものとなる。
絶縁基体1の一方主面(微小電子機械機構8を封止する側)からは、他方主面または側面に配線導体2が導出されている。
また、この絶縁基体1の一方主面側の第2の接着材5の内側の部位には、配線導体2と接続された接続パッド3が形成されている。
これらの配線導体2および接続パッド3は、接続パッド3上に形成される第1の接着材4を介して電子部品10の電極9と電気的に接続され、これを絶縁基体1の他方主面や側面に導出する機能を有する。
これらの配線導体2および接続パッド3は、銅、銀、金、パラジウム、タングステン、モリブデン、マンガン等の金属材料により形成される。この形成の手段としては、メタライズ層、めっき層、蒸着等の金属を薄膜層として被着させる手段を用いることができる。例えば、タングステンのメタライズ層から成る場合であれば、タングステンのペーストを絶縁基体1となるグリーンシートに印刷してこれをグリーンシートとともに焼成することにより形成される。
第1の接着材4は、電子部品10の電極9と電極パッドとを電気的に接続する機能をなし、錫−銀系、錫−銀−銅系等の半田,金−錫ろう等の低融点ろう材,銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材、導電性有機樹脂等の導電性を有する接合材により形成されている。
この第1の接着材4を電子部品10の電極9に接合することにより、電子部品10の電極9が、第1の接着材4、接続パッド3および配線導体2を介して、絶縁基体1の他方主面または側面に導出される。そして、この導出された端部を外部の電気回路に錫−鉛半田等を介して接合することにより、電子部品10の電極9が外部の電気回路と電気的に接続される。
なお、第1の接着材4は、錫−銀系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材等の粉末を有機溶剤、バインダー等とともに混練して作製した導電性ペーストをスクリーン印刷等の手法により、接続パッド3の表面に印刷することにより取着される。
また、絶縁基体1の一方主面には、接続パッド3を取り囲むようにして第2の接着材5が取着されている。
第2の接着材5は、電子部品10の微小電子機械機構8をその内側に気密封止するための側壁として機能する。
この第2の接着材5の主面(図1の例では上面)を半導体基板7の主面(図1の例では下面)に接合させることにより、第2の接着材5の内側に微小電子機械機構8が気密封止される。なお、この場合、半導体基板7が底板となり、絶縁基体1が蓋体となる。
第2の接着材5は、錫−銀系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材等の導電性を有する接合材により形成されており、例えば、第1の接着材4と同様に、ペースト状の錫−銀系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材等の導電性を有する接合材をスクリーン印刷等の手法により、絶縁基体1の一方主面に、接続パッド3を取り囲むような枠状に印刷することにより形成される。
半導体基板7は、単結晶や多結晶等のシリコン基板等から成り、微小電子機械機構8およびこれに電気的に接続されている電極9が主面に形成されている。
本発明における微小電子機械機構8は、例えば電気スイッチ、インダクタ、キャパシタ、共振器、アンテナ、マイクロリレー、光スイッチ、ハードディスク用磁気ヘッド、マイク、バイオセンサー、DNAチップ、マイクロリアクタ、プリントヘッド、加速度センサ、圧力センサなどの各種センサ、ディスプレイデバイスなどの機能を有する電子装置であり、半導体微細加工技術を基本とした、いわゆるマイクロマシニングで作製される部品であり、1素子あたり10μm〜数100μm程度の寸法を有する。
また、電極9は、金属等の導体から成り、円形状、四角形状等のパターンに形成されている。なお、電極9と微小電子機械機構との電気的接続は、半導体基板の主面に形成された微細配線等を介して行われる。
そして、半導体基板7の主面に微小電子機械機構8およびこれに電気的に接続された電極9が形成されて成る電子部品10について、電極9を第1の接着材4に接合し、半導体基板7の主面を第2の接着材5の主面に接合させることによって、第2の接着材5の内側に電子部品10の微小電子機械機構8が気密封止された電子装置が形成される。
この電子装置のうち配線導体2の導出部分を、半田ボール等の外部端子11を介して外部の電気回路に接続することにより、微小電子機械機構8が外部電気回路と電気的に接続される。
本発明の電子装置によれば、このように、第2の接着材5の主面を半導体基板7の主面に接合させるだけで、電子部品10の微小電子機械機構8を、第2の接着材5と絶縁基体1とにより容易かつ確実に封止することができる。また、電子部品10の電極9が電子部品封止用基板6の接続パッド3に接続され、接続パッド3が配線導体2を介して絶縁基体1の他方主面または側面に導出されているので、電極9を容易かつ確実に外部接続させることができる。
また、本発明の電子装置は、例えば、電子部品封止用基板6の絶縁基体1をセラミック多層配線基板等を用いて形成したものとすることにより、配線導体2を、接続パッド3や第2の接着材5が形成、取着されている一方主面から他方主面や側面にかけて、絶縁基体1の内部や表面に自由に形成して導出させることができ、この導出された端部に外部接続用の金属バンプから成る外部端子11を取着させること等により、容易に表面実装することが可能な電子装置となすことができる。
なお、図1に示すように、第2の接着材5が接合される絶縁基体1の主面に、接続パッド3と同様の材料により導体層3aを形成しておき、この導体層3aから絶縁基体1の他方主面にかけて配線導体2の一部を導出させるようにしてもよい。この導体層3aから導出された配線導体2の導出部分は、上述の外部端子11等を介して外部電気回路の接地用端子等に接続することができる。
また、本発明の電子部品封止用基板6は、上記構成の電子装置の形成に用いられるものであって、図2に示すように、絶縁基体1と、絶縁基体1の一方主面から他方主面または側面にかけて導出されている配線導体2と、絶縁基体1の一方主面に形成され、配線導体2と電気的に接続するとともに第1の接着材4が取着されている接続パッド3と、絶縁基体1の一方主面に接続パッド3を取り囲むように取着されている枠状の第2の接着材5とを具備し、絶縁基体1に、配線導体2と、第1の接着材4が取着されている接続パッド3と、枠状の第2の接着材5とを一単位とした電子部品封止領域6aが少なくも一つ形成されたものである。なお、図2において図1と同じ部位には同じ符号を付している。
本発明の電子部品封止用基板は、上記構成としたことから、第2の接着材5を半導体基板7の主面に接合させるだけで微小電子機械機構8を容易かつ確実に封止することができるとともに、接続パッド3に接続される電極9を、配線導体2を介して容易かつ確実に外部接続させることができる。
また本発明の電子部品封止用基板によれば、絶縁基体1に、配線導体2と、第1の接着材4が取着されている接続パッド3と、枠状の第2の接着材5とを一単位とした電子部品封止領域6aを多数個縦横に配列形成しておくと、上記電子部品10となる電子部品領域10aが広面積の半導体基板7の主面に多数個配列形成されていたとしても、これらの電子部品領域10aを一括して封止することができ、多数の微小電子機械機構8の封止を容易に行うことができる。
また、このように、半導体基板7の主面に、微小電子機械機構8およびこれに電気的に接続された電極9が多数個配列形成された、多数個取りの形態で製作される電子部品10を一括して封止しておくと、この半導体基板7(および電子部品封止用基板6)にダイシング加工等の切断加工を施して、個々の電子部品10(電子装置)に分割する際に、切断に伴って発生する切削粉等が微小電子機械機構8に付着してその作動を妨害する、という不具合の発生を効果的に防止することができる。
また本発明の電子部品封止用基板6において、第1の接着材4および第2の接着材5の溶融温度の差を50℃以下した場合には、溶融温度の差が小さいので、第1の接着材4および第2の接着材5を同時に加熱溶融させて、第1の接着材4と電子部品10の電極9との接合、および第2の接着材5と半導体基板7の主面との接合を同時に、かつ強固に行うことがより容易となり、電子部品10の電極9の接続および微小電子機械機構8の封止をより一層確実かつ容易なものとすることができる。
従って、本発明の電子部品封止用基板6において、第1の接着材4および第2の接着材5の溶融温度の差は50℃以下しておくことが好ましい。
このような溶融温度の差となる組み合わせとしては、第1の接着材4および第2の接着材5を同じ材料で形成する場合のほか、錫−銀−銅半田と錫−銀−ビスマス半田、錫−銀−銅半田と錫−亜鉛−ビスマス半田等が挙げられる。
また、本発明の電子部品封止用基板6において、前記第1の接着材4および前記第2の接着材5を同じ高さとした場合には、第1の接着材4と電極9との距離、および第2の接着材5と半導体基板7の主面との距離が同じになるため、電極9に対する電気的接続および気密封止の信頼性をより良好に確保することができる。
従って、本発明の電子部品封止用基板6において、前記第1の接着材4および前記第2の接着材5は同じ高さとすることが好ましい。
次に、このような電子部品封止用基板6を用いた電子装置の製造方法について、図3(a)〜(e)に基づいて説明する。図3は本発明の電子装置の製造方法の実施の形態の一例をそれぞれ工程順に示した断面図であり、図3において図1および図2と同じ部位には同じ符号を付してある。
まず、図3(a)に示すように、半導体基板7の主面に、微小電子機械機構8およびこれに電気的に接続された電極9が形成されて成る電子部品領域10aを多数個、縦横に配列形成した多数個取り電子部品10bを準備する。
半導体基板7は、例えば単結晶や多結晶等のシリコン基板から成る。
このシリコン基板の表面に酸化シリコン層を形成するとともに、フォトリソグラフィ等の微細配線加工技術を応用して、微小な振動体等の微小電子機械機構8および円形状パターン等の導体から成る電極9が形成された電子部品領域10aを多数個、縦横に配列形成することにより多数個取り電子部品10bが形成される。なお、この例においては、微小電子機械機構8と電極9とは、それぞれ半導体基板7の主面に形成された微細配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
次に、図3(b)に示すように、絶縁基体1に、配線導体2と、第1の接着材4が取着されている接続パッド3と、枠状の第2の接着材5とを一単位とした電子部品封止領域6aを多数個、縦横に配列形成した電子部品封止用基板6を準備する。
配線導体2は、接続パッド3に接続するとともにこれを外部に導出するために、接続パッド3から絶縁基体1の他方主面または側面にかけて導出されるようにして形成される。
一方主面から他方主面または側面に導出された配線導体2が形成された絶縁基体1は、例えば、絶縁基体1が酸化アルミニウム質焼結体から成り、配線導体2がタングステンのメタライズ層から成る場合であれば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム等の原料粉末を、有機樹脂・バインダとともに混練してスラリーを得て、このスラリーをドクターブレード法やリップコータ法等によりシート状に成形して複数のグリーンシートを形成し、このグリーンシートの表面に、および必要に応じてグリーンシートにあらかじめ形成しておいた貫通孔内に、タングステンのメタライズペーストを印刷塗布、充填し、その後、これらのグリーンシートを積層して焼成することにより形成することができる。
なお、これらのグリーンシートのうち、一部のものに打ち抜き加工を施して四角形状等の開口部を形成しておき、これを一方主面側の最表層に配置し、または最表層から内部に向かって数層積層するようにして、焼成後の絶縁基体1の一方主面に、電子部品領域10aの配列に対応する凹部1aが配列形成されるようにしておいてもよい。このように凹部1aを形成しておくと、この凹部1aの内側に微小電子機械機構8を収めることができるので、微小電子機械機構8を取り囲むための第2の接着材5の高さを低く抑えることができ、電子装置の低背化に有利なものとなる。
また、接続パッド3は、通常、配線導体2と同様の材料から成り、例えば、タングステンのペーストを絶縁基体1となるグリーンシートのうち最表面に、配線導体2となる印刷されたタングステンペーストと接続されるようにして、かつ多数個が縦横に配列形成されるようにして、スクリーン印刷法等により印刷しておくことにより形成される。
この接続パッド3に錫−銀系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材等から成る第1の接着材4が取着される。第1の接着材4は、例えば、錫−銀系等の半田から成る場合であれば、この半田のペーストを接続パッド3上にスクリーン印刷法等により印刷することにより形成される。
また、絶縁基体1の主面には、接続パッド3を取り囲むようにして、錫−銀系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材等から成る枠状の第2の接着材5が取着されている。
第2の接着材5は、例えば、錫−銀系等の半田から成る場合であれば、この半田のペーストを絶縁基体1上にスクリーン印刷法等により所定の枠状のパターンに印刷することにより形成される。
次に、図3(c)に示すように、多数個取り電子部品10bを電子部品封止用基板6に対し各電子部品領域10aと各電子部品封止領域6aとを対応させて重ね合わせ、電極9を第1の接着材4に接合するとともに、微小電子機械機構8の周囲の半導体基板7の主面を第2の接着材5の主面に接合して、微小電子機械機構8を第2の接着材5の内側に気密封止する。
ここで、電極7と第1の接着材4との接合、および第2の接着材5と微小電子機械機構8の周囲の半導体基板7の主面との接合は、例えば、第1の接着材4と第2の接着材5とがともに錫−銀系半田から成る場合であれば、電極7上に第1の接着材4と第2の接着材5とを位置合わせして載せ、これらを約200℃〜300℃程度の温度のリフロー炉中で熱処理すること等により行なわれる。
このように、本発明の電子装置の製造方法によれば、電子部品領域10aの電極7の外部導出のための接合と、微小電子機械機構8の気密封止のための接合とを同時に行なうこともできるため、数時間程度を要する半田(ろう)付け等の接合の工程を、従来の製造方法に比べて、確実に少なくとも1工程減らすことができるので、電子装置の生産性を非常に高めることができる。
この場合、第1の接着材4および第2の接着材5の溶融温度の差を50℃以下しておくと、第1の接着材4と電子部品10の電極9との接合、および第2の接着材5と半導体基板7の主面との接合を同時に行う際、溶融・接合温度の差が小さいので、第1の接着材4および第2の接着材5を同時に加熱溶融させて、第1の接着材4と電子部品10の電極9との接合、および第2の接着材5と半導体基板7の主面との接合を同時に、かつ強固に行うことがより容易となり、電子部品10の電極9の接続および微小電子機械機構8の封止をより一層確実かつ容易におこなうことができる。
従って、本発明の電子装置の製造方法において、第1の接着材4および第2の接着材5は、溶融温度の差を50℃以下しておくことが好ましい。
また、第1の接着材4および第2の接着材5の高さを同じとした場合には、第1の接着材4を介して接合される電極9と接続パッド3との間の距離、および第2の接着材5を介して接合される絶縁基体1の一方主面と半導体基板7の主面との間の距離が同じになるため、電極9と接続パッド3との電気的接続および微小電子機械機構8の気密封止の信頼性をより良好に確保することができる。
従って、本発明の電子装置の製造方法において、第1の接着材4および第2の接着材5を同じ高さとしておくことが好ましい。
なお、前記第1の接着材4および前記第2の接着材5について同じ高さとする手段としては、例えば、第1の接着材をスクリーン印刷法により印刷する場合であれば、印刷する接合材ペーストの塗布厚みにより調節することができる。
なお、上記のようにして微小電子機械機構を封止した際、半導体基板7の主面に接合され微小電子機械機構8を封止する側壁として機能するのが、錫−銀系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材等の導電性を有する接合材等により形成された枠状の第2の接着材5であり、このような接合材等を半導体基板7の主面に強固に接合させることができるため、微小電子機械機構の気密封止の信頼性を優れたものとすることができる。
そして、図3(d)に示すように、互いに接合された多数個取り電子部品10bおよび電子部品封止用基板6を電子部品封止領域6a毎に分割して、各電子部品10が電子部品封止用基板6で封止されて成る個々の電子装置を得る。
互いに接合された、多数個取り電子部品10bおよび電子部品封止用基板6の接合体の切断は、この接合体に対して、ダイシング加工等の切断加工を施すことにより行なうことができる。
本発明の電子装置の製造方法においては、このダイシング加工等の切断加工の際に、各微小電子機械機構8は第2の接着材5の内側で、この第2の接着材5と半導体基板7と絶縁基体1とにより気密封止されているので、半導体基板7や絶縁基体1等の切断に伴って発生するシリコンやセラミックス等の切削粉等が微小電子機械機構8に付着することはなく、完成した電子装置において、微小電子機械機構8を確実に正常に作動させることができる。
このように、本発明の電子装置の製造方法によれば、従来のように、半導体基板7の主面に多数個を縦横に配列形成した電子部品領域10aを切断する際に、その微小電子機械機構8をガラス板等で覆って保護するような工程を別途追加する必要はなく、この、保護のためだけという工程を確実に削除することができるので、電子装置の生産性を非常に高いものとすることができる。
また、このようにして製造された電子装置は、すでに気密封止されているとともに、その電極9が配線導体2を介して外部に導出された状態であるので、これを別途パッケージ内に実装するような工程を追加する必要はなく、配線導体2の導出された部分を外部の電気回路に半田ボール等の外部端子11を介して接続するだけで、外部電気回路基板に実装して使用することができる。
また、この場合、配線導体2は、絶縁基体1の他方主面または側面に導出されているので、外部電気回路に表面実装の形態で接続することができ、高密度に実装することや、外部電気回路の基板を効果的に小型化することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば、種々の変形は可能である。
例えば、上述の実施の形態の例では一つの電子装置内に一つの微小電子機械機構を気密封止したが、一つの電子装置内に複数の微小電子機械機構を気密封止してもよい。
また、図1に示した例では、配線導体2は絶縁基体1の他方主面側に導出しているが、これを、側面に導出したり、側面および他方主面の両方に導出したりしてもよい。また、この導出された部分の外部電気回路への電気的な接続は、外部端子として半田ボールを介して行なうものに限らず、リード端子や導電性接着剤等を介して行なってもよい。
本発明の電子装置および電子部品封止用基板の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品封止用基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の電子装置の製造方法の実施の形態の一例をそれぞれ工程順に示した断面図である。 従来の電子装置および電子部品封止用基板の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・絶縁基体
2・・・・配線導体
3・・・・接続パッド
3a・・・導体層
4・・・・第1の接着材
5・・・・第2の接着材
6・・・・電子部品封止用基板
6a・・・電子部品封止領域
6b・・・電子部品封止用基板
7・・・・半導体基板
8・・・・微小電子機械機構
9・・・・電極
10・・・電子部品
10a・・電子部品領域
10b・・電子部品

Claims (5)

  1. 絶縁基体の一方主面から他方主面または側面にかけて配線導体を形成するとともに、前記絶縁基体の一方主面に前記配線導体と電気的に接続し、第1の接着材が取着されている接続パッドおよび該接続パッドを取り囲むように枠状の第2の接着材が取着されている電子部品封止用基板と、
    半導体基板の主面に微小電子機械機構およびこれに電気的に接続されている電極を有する電子部品とを具備し、
    前記電子部品の電極を前記電子部品封止用基板の接続パッドに第1の接着材を介し接合させるとともに前記半導体基板の主面を前記絶縁基体の一方主面に枠状の第2の接着材を介して接合させ、前記枠状の第2の接着材の内側に前記電子部品の微小電子機械機構を気密に封止したことを特徴とする電子装置。
  2. 前記請求項1に記載の電子装置に使用される電子部品封止用基板であって、絶縁基体と、該絶縁基体の一方主面から他方主面または側面にかけて導出されている配線導体と、前記絶縁基体の一方主面に形成され、前記配線導体と電気的に接続するとともに第1の接着材が取着されている接続パッドと、前記絶縁基体の一方主面に前記接続パッドを取り囲むように取着されている枠状の第2の接着材とを具備し、前記絶縁基体に、前記配線導体と、第1の接着材が取着されている接続パッドと、枠状の第2の接着材とを一単位とした電子部品封止領域が少なくも一つ形成されていることを特徴とする電子部品封止用基板。
  3. 前記第1の接着材および前記第2の接着材は、溶融温度の差が50℃以下であることを特徴とする請求項2に記載の電子部品封止用基板。
  4. 前記第1の接着材の高さが前記第2の接着材の高さと同じであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電子部品封止用基板。
  5. 半導体基板の主面に、微小電子機械機構およびこれに電気的に接続された電極が形成されて成る電子部品領域を多数個、縦横に配列形成した多数個取り電子部品を準備する工程と、
    絶縁基体に、配線導体と、第1の接着材が取着されている接続パッドと、枠状の第2の接着材とを一単位とした電子部品封止領域を多数個、縦横に配列形成した電子部品封止用基板を準備する工程と、
    前記多数個取り電子部品における前記各電極を、前記電子部品封止用基板の各電子部品封止領域の接続パッドに前記第1の接着材を介してそれぞれ接合するとともに、前記各微小電子機械機構の周囲の前記半導体基板の前記主面を前記第2の接着材の主面に接合して、前記各微小電子機械機構をそれぞれ前記第2の接着材の内側に気密封止する工程と、
    互いに接合された前記多数個取り電子部品および前記電子部品封止用基板を、前記電子部品領域および電子部品封止領域毎に分割して、個々の電子装置を得る工程と
    を具備することを特徴とする電子装置の製造方法。
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