JP2005209459A - 燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼装置により、燃料電池からのオフガスに対して良好な燃焼を行うこと。
【解決手段】燃料ガス8を噴出するディストリビュータ9と、燃料ガス8に空気11を供給する空気噴出部10と、この空気噴出部10に空気11を供給する送風手段25と、この送風手段25と空気噴出部10に連通する送風通路19と、この送風通路19の途中に設けられ送風抵抗を可変する空気調節器20とを備え、空気調節器20は、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)7を燃焼させる時に、送風通路19の送風抵抗を上昇するように機能する。これによって、燃焼装置5は、少ない空気量(低酸素過剰率)で燃焼し、水素生成器1の放熱損失を防止して改質反応を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は燃焼装置に関し、更に詳しくは、炭化水素系の原料の改質反応により水素を含む改質ガスを生成して発電を行なう燃料電池の水素生成器に用いる燃焼装置に関する。
従来、この種の燃焼装置は、外周壁にファンを介して燃焼用空気が供給される炎孔を有し、その内側に燃焼室を有したバーナヘッドと、燃焼室に二重管を使用して高カロリーガスと低カロリーガス(オフガス)を供給し、共通の炎孔を用いて燃焼可能に構成しているものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2001−185186号公報
しかしながら、前記従来技術では、燃料電池から排出される水素を多量に含んだ低カロリーガス(オフガス)に対して、固定された炎孔から燃焼空気を供給するので、水素生成器の熱効率を向上するために、燃焼空気の量を低減すると、燃焼空気の流速低下により、不安定な火炎が形成される。この時ファンや低カロリーガスの供給ばらつきと強風等の外的な要因により、設定した空気過剰率がより低い方へ変動することにより、多量の一酸化炭素が発生し、低空気過剰率で燃焼できないという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)を燃焼させる時に、設定した空気過剰率(空気比)の変動を防止して低空気過剰率での燃焼を可能にし、水素生成器の熱効率を向上させることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃焼装置は、燃料を噴出するディストリビュータと、前記燃料に空気を供給する空気噴出部と、この空気噴出部に空気を供給する送風手段と、この送風手段と前記空気噴出部に連通する送風通路の途中に設け、送風通路の送風抵抗を可変する空気調節器を備え、前記空気調節器は、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)を燃焼させる時に、送風通路の送風抵抗を上昇するようにしたものである。
この空気制御器によって、送風手段の送風圧力を増加させ、設定した空気過剰率(空気比)の変動を防止して低空気過剰率での燃焼を可能にするものである。
本発明の空気制御器は、設定した空気過剰率(空気比)の変動を防止して低空気過剰率での燃焼を可能にし、水素生成器の熱効率を向上することができる。
第1の発明は、燃料を噴出するディストリビュータと、前記燃料に空気を供給する空気噴出部と、この空気噴出部に空気を供給する送風手段と、この送風手段と前記空気噴出部に連通する送風通路の途中に設け、送風通路の送風抵抗を可変する空気調節器を備え、前記空気調節器は、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)を燃焼させる時に、送風通路の送風抵抗を上昇することにより、送風手段の送風圧力を増加させ、オフガス燃焼の設定した空気過剰率(空気比)の変動を防止して低空気過剰率での燃焼を可能にし、水素生成器の熱効率を向上することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の空気調節器は、都市ガス、またはLPGを定格から小さく変化させて燃焼させる時に、送風通路の送風抵抗を上昇することにより、燃焼空気の量の低減による送風手段の送風圧力の低下を防止し、送風手段や都市ガス、またはLPGの供給ばらつきと強風等の外的な要因による一酸化炭素の発生を防止できる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の空気調節器は、燃焼を停止した時に送風通路の送風抵抗を最低にして送風量を増加することにより、多量の空気で水素生成器を冷却し、短時間で水素生成器の温度を低下させ、安全を確保することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の空気調節器のダンパ駆動装置を送風通路内に配置し、駆動装置を冷却することにより、駆動装置の温度を低下して耐久性を向上することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の空気調節器は、ダンパ駆動装置を送風通路の上流側に配置し、ダンパを下流側に配置し、ダンパを閉止する時に空気の流れ方向に沿ってダンパ駆動装置を作動することにより、空気の流れでダンパを押すので、閉止動作を確実に行うことができる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の空気調節器を炭化水素系原料の改質反応により水素を含むオフガスを生成する水素生成器に搭載することにより、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)を燃焼させる時に、オフガス燃焼の設定した空気過剰率(空気比)の変動を防止して低空気過剰率での燃焼を可能にし、水素生成器の熱効率を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における燃料電池装置に用いられる水素生成器の全体構成図、図2は燃焼装置の部分断面図、図3は燃焼装置の燃焼室を上方から見た上面図、図4(a)、(b)は燃焼装置における空気調節器のダンパの動作前後を示した断面図である。また、図5は燃焼装置の送風手段のP−Q特性図である。
図1、図2において、1は都市ガス(またはLPG)を原料として燃料電池発電装置に供給する水素を生成する水素生成器であり、2は、脱硫装置(図示なし)で処理を行った後の都市ガス(またはLPG)と水蒸気とからなる原料ガス、3は、ニッケルもしくはルテニウムを主成分とする触媒を充填した触媒層で、この触媒層3で原料ガス2を水蒸気改質反応させることにより、水素と二酸化炭素および一酸化炭素からなる生成ガス4を生成する。この生成反応は700℃程度の高温で生じる吸熱反応であるため、燃焼装置5により高温の燃焼ガスを供給して原料ガス2と触媒層3を加熱している。
燃焼装置5で都市ガス(またはLPG)6や燃料電池から排出されるオフガス7(未反応水素ガス)、または都市ガス6とオフガス7を混合して、燃料ガス8としてディストリビュータ9から噴出し、空気噴出部10の周囲から燃焼用の空気11を供給することにより、火炎12を形成して燃焼する。
円管状のディストリビュータ9の先端には、燃料ガス8を噴出する複数個のノズル13がディストリビュータ9の半径方向に設けられ、燃料ガス8を放射状に噴出する構成としている。空気噴出部10は、複数個の空気噴出孔14を空気噴出部10の側面に略直角に設けている。空気噴出部10は、ディストリビュータ9を中心として、火炎12の出口方向に徐々に拡大するようにカップ状に燃焼室15を形成し、燃焼用の空気11を燃焼室15内に供給する構成としている。
空気噴出孔14は、上下方向の配列を千鳥状に設けている。ディストリビュータ9のノズル13は、空気噴出部10の空気噴出孔14の最下段に設ける空気噴出孔16とほぼ対向する位置になるように配置している。また、空気噴出部10の底部には複数個の下部空気噴出孔17を設け、ディストリビュータ9の軸方向と平行方向に空気11の一部を噴出する構成としている。
18は、燃焼室15に空気11を供給する空気室で、空気室18は、空気噴出部10の上流側に設けられ、空気室18には、管状の送風通路19が連通している。送風通路19の端部には、空気調節器20が連結され、制御器21のコントロールにより送風通路19に導入する空気11の送風抵抗の調節をおこなっている。
空気調節器20は、開閉によって送風通路19の送風抵抗を可変するダンパ22と、このダンパ22を駆動する駆動装置23とで構成されている。ダンパ22は、板面を回転させて送風通路19を開閉するか、あるいは板面を送風通路19の入り口に押し当てるように構成されている。ダンパ22には、複数個の透孔24が設けられ、送風通路19の開口面積は、この透孔24の開口面積まで絞られ、送風抵抗を上昇している。
駆動装置23は、ステッピングモータやソレノイドやモータと歯車、カム等を用いて、ダンパ22の動作を行うように構成されている。駆動装置23は、空気通路20内に配置され、空気11により冷却されている。空気調節器20の上流には、送風手段25が設けられている。送風手段25は、空気11を供給する送風機で構成され、羽根車には高圧を出せるターボファンやラジアルファン等を用い、それをモータで回転させるようにしている。
26は、燃焼装置5によって生じる火炎12が触媒容器27に直接触れることを避け、さらに燃焼ガス28の流路を規定するための燃焼筒である。燃焼ガス28は、触媒容器27の周囲に沿って流れ、水素生成器1の外部に排出される。
29は、着火用の電極で、耐熱性のカンタル線やエスイット線で構成している。電極29の周囲は、絶縁用の絶縁碍子30で被覆されている。絶縁碍子30は、耐熱性のアルミナ、シリカ等のセラミック材で形成し、その表面は、ガラス成分からなる釉薬が塗布されている。電極29の先端は、燃焼室15に臨み、曲率をもって屈曲し、ディストリビュータ9のノズル13上方の近傍に火花放電が飛ぶように、位置決めをおこなっている。電極29の装着は、空気噴出部10の上部に設ける燃焼筒26の下部の一部を拡管して設ける空間31から電極29の先端を延長して、ディストリビュータ9のノズル13上方の近傍に臨ませている。
図3は燃焼装置の燃焼室を上方から見た上面図であるが、同時にディストリビュータ9のノズル13の位置をわかりやすくするために、ノズル13の位置を示した図でもある。図中、中心部から周囲方向への放射状の矢印Aはノズル13から噴出される燃料ガス8の噴出方向を表わし、また逆に中心方向への矢印Bは空気噴出孔14の中、破線Cで示した最下段の空気噴出孔16から噴出される空気11の噴出方向を表わしている。このように、本発明では燃料ガス8の噴出方向と空気11の噴出方向が直線上に位置するように構成している。更に、本発明では下部空気噴出孔17から噴出される空気11が上記燃料ガス8の噴出方向の矢印Aに交差する位置に下部空気噴出孔17を配置している。
以上のように構成された燃焼装置について、以下その動作、作用を説明する。
図4(a)において、都市ガス6(またはLPG)を成分とする燃料ガス8が供給された時は、送風手段25により供給され空気11は、制御器21の指示を受けた空気調節器20の駆動装置23がダンパ22を作動して送風通路19を開放して送風抵抗を低下させるので、そこから空気室18に流入して空気噴出孔14から燃焼室15に噴出される。
この時、ディストリビュータ9から放射状に噴出された燃料ガス8と略対向する最下段の空気噴出孔17から供給された空気11とが衝突し混合する。この時、燃焼筒26の下部の空間31から燃焼室15に臨ませた電極29により、火花放電が行なわれ、燃料ガス8に着火が行なわれる。燃料ガス8は空気噴出部10の開口部方向へ流れて行くが、空気噴出部10の形状を図示したようにカップ状としているため燃料ガス8の流路断面積が連続的に拡大し、それによって燃料ガス8の流速が減少し、その流速が都市ガス6の燃焼速度と同等またはそれ以下となった場所で、部分的な予混合火炎12を生じて燃焼する。この燃焼により水素生成器1の触媒層3を加熱していく。
図4(b)において、燃料電池から排出されるオフガス7(未反応水素ガス)を燃焼する時は、送風手段25により供給された空気11は、制御器21の指示を受けた空気調節器20の駆動装置23がダンパ22を作動して送風通路19を閉止するので、ダンパ22の透孔24を介して空気室18の下流に設ける空気噴出孔14から燃焼室15に噴出される。空気11は、透孔24を通過することで、送風抵抗が上昇し、送風手段25により加圧されながら供給される。
この時、ディストリビュータ9から放射状に噴出されたオフガス7と略対向する最下段の空気噴出孔16や空気室18に設けられた空気噴出孔14から供給される加速された空気11とが衝突するので、オフガス7中の燃焼速度の速い水素がこの部分で燃焼可能となり火炎12を生じて燃焼する。この燃焼により水素生成器1の触媒層3を加熱していく。
図5において、送風手段25を構成する送風機のP−Q特性をみると、送風通路19の送風抵抗が最低の場合は、曲線Aから曲線Bまでの間で負荷曲線X上をa点からb点まで変化する。b点は耐風性能を維持するための下限圧Pbでそれ以下に送風機の回転数を下げると耐風性能を維持できない。そこで、空気調節器20のダンパ22を閉止して、透孔24の開口面積に絞り、送風通路19の送風抵抗を最大する場合には、曲線Cから曲線Dまでの間で負荷曲線Y上をc点からd点まで変化する。したがって下限圧Pdまで風量をQaからQdまで変化させることができる。これにより、空気11を供給する送風手段25では、回転数を上げて圧力を高め、空気11の量が少量になっても風圧に耐えうる火炎12を形成できる。
また、送風手段25を構成する送風機の回転数を増加するので、回転数のばらつきも抑えられ、空気11の流量の変動を軽減することができる。
以上のように、本実施の形態においては、空気調節器24は、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)7を燃焼させる時に、送風通路19の送風抵抗を上昇することにより、送風手段25燃料ガス8の供給ばらつきと強風等の外的な要因により、設定した空気過剰率がより低い方へ変動することを防止し、低空気過剰率での良好な燃焼を可能にし、水素生成器1の放熱損失を防止して改質反応を向上することができる。
また、本実施の形態では、燃料ガス8と空気11が混合を促進するためにノズル13と最下段の空気噴出孔16を略対向して配置しているため、この部分では燃焼速度が速く燃焼しやすい水素が空気と十分に混合し、火炎12は常に安定した保炎を得ることができる。
また、本実施の形態では、下部空気噴出孔17を介して空気11をノズル13から噴出する燃料ガス8に対して下方から交差する位置から噴出するので、燃料ガス8と空気11の混合をより良好にすることができる。この空気11は、単にガスの混合を良くするのみではなく、燃料ガス8の流量に対して空気11の流量が相対的に過剰に供給した場合でも火炎12を保ち、良好な燃焼を維持することができる。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態1を説明するために用いた燃焼装置の断面図であるが、同じ図2を用いて実施の形態2を説明する。図2において、空気調節器20は、都市ガス6(またはLPG)からなる燃料ガス8を定格から小さく変化させて燃焼させる時に、送風通路19の送風抵抗を上昇するように構成している。
以上のように構成された燃焼装置について、以下その動作、作用について説明する。送風手段25により供給された空気11は、制御器21の指示を受けた空気調節器20の駆動装置23がダンパ22を作動して送風通路19を閉止するので、ダンパ22の透孔24を介して空気室18の下流に設ける空気噴出孔14から燃焼室15に噴出される。空気11は、透孔24を通過することで、送風抵抗が上昇し、送風手段25により加圧されながら供給される。
以上のように、本実施の形態においては、燃料ガス8を小さく燃焼させた時に、空気11の量の低下により、送風通路19の送風抵抗が減少して送風手段25や燃料ガス8の供給ばらつきと強風等の外的な要因により、設定した空気過剰率が変動することを防止し、一酸化炭素の発生を防止し、良好な燃焼を維持することができる。
また、燃焼ガス8を小さく燃焼させても良好な燃焼を維持できるので、水素生成器1の温度コントロールを正確に行うことができ、水蒸気改質反応に最適の温度に触媒層3を保つことができる。
(実施の形態3)
図6は本発明の実施の形態3の燃焼装置の断面図である。図6において、空気調節器20は、燃焼を停止した時に送風通路19の送風抵抗を最低にして送風量を増加するように構成している。
以上のように構成された燃焼装置について、以下その動作、作用について説明する。燃焼停止とともに空気調節器20のダンパ22を解放し、送風通路19の送風抵抗を最低にして、送風手段25の供給能力を最大にすることにより、最大量の空気11が燃焼室15から燃焼筒26に流入し、高温に加熱されていた触媒容器27を空冷することで水素生成器1を冷却している。
以上のように、本実施例においては、燃焼停止後に短時間で水素生成器1の温度を低下させるので、安全を確保することができる。また、燃焼ガス28の残量を短時間に希釈して排出するので、ポストパージの時間を短縮できる。
(実施の形態4)
次ぎに前述の実施の形態1,2で用いたと同一の図2を用いて実施の形態4として説明する。図2において、空気調節器20のダンパ22の駆動装置23を送風通路19内に配置し、駆動装置23を冷却するように構成している。
以上のように構成された燃焼装置について、以下その動作、作用について説明する。空気調節器20の駆動装置23は、ステッピングモータやソレノイドやモータと歯車、カム等を用いて、ダンパ22の動作を行うように構成され、作動中に発熱するので、送風通路19内に配置することで、常時空気11により冷却され、過熱を防止するようにしている。
以上のように、本実施の形態においては、駆動装置23の温度を低下して、空気調節器20の耐久性を向上することができる。
また、駆動装置23は、送風通路19内に配置され、外部の構造物、例えば水素生成器1本体の放熱を受けることがなくなり、温度上昇を防止することができる。
(実施の形態5)
前述と同様、燃焼装置を示す断面図である図2を用い、次ぎに本発明の実施の形態5として説明する。図2において、空気調節器20は、ダンパ22の駆動装置23を送風通路19の上流側に配置し、ダンパ22を下流側に配置し、ダンパ22を閉止する時に空気11の流れ方向に沿ってダンパ22の駆動装置23を作動するように構成している。
以上のように構成された燃焼装置について、以下その動作、作用について説明する。空気調節器20が駆動装置23を作動させてダンパ22を対向側の壁に押しつける時に空気11の流れでダンパ22を押す形になるので、駆動装置23の力に合わせて、ダンパ22全体に風圧がかかり、送風通路19を閉止するようにしている。
以上のように、本実施の形態においては、空気調節器20のダンパ22の閉止動作を確実に行うことができ、送風圧を上昇することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態6においても前述の実施の形態1で用いたと同一の図1を用いて説明する。図1において、空気調節器20を備えた燃焼装置5を炭化水素系原料の改質反応により水素を含むオフガス7を生成する水素生成器1に搭載するように構成している。
以上のように構成された燃焼装置について、以下その動作、作用について説明する。燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)7を燃焼させる時に、送風手段25により供給された空気11は、制御器21の指示を受けた空気調節器20の駆動装置23がダンパ22を作動して送風通路19を閉止するので、ダンパ22の透孔24を介して空気室18の下流に設ける空気噴出孔14から燃焼室15に噴出される。空気11は、透孔24を通過することで、送風抵抗が上昇し、送風手段25により加圧されながら供給され、オフガス燃焼の設定した空気過剰率(空気比)の変動を防止して低空気過剰率での燃焼を可能にしている。
以上のように、本実施の形態においては、燃焼装置を炭化水素系原料の改質反応により水素を含む改質ガスを生成する水素生成器1に搭載することにより、水素生成器1の放熱を防止して熱効率を向上することができる。また、本発明の燃焼装置5を用いた水素生成器1は、発電負荷が変動した際にも安定して水素を生成でき燃料電池発電装置の安定した運転を可能とすることができる。
以上のように、本発明にかかる燃焼装置は、天然ガス等の炭化水素系の燃料である都市ガス(またはLPG)と燃料電池から排出される水素を多量に含んだオフガスに対して、少ない空気量(低酸素過剰率)で燃焼を行ない、水素生成器の放熱損失を防止して改質反応を向上することが可能となるので、炭化水素系の原料の改質反応により水素を含む改質ガスを生成して発電を行なう燃料電池等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1、6における燃焼装置が搭載された水素生成器の全体構成を示す断面図 本発明の実施の形態1、2、4、5における燃焼装置の部分断面図 本発明の実施の形態1における燃焼装置の燃焼室を上方から見た上面図 (a)本発明の実施の形態1における燃焼装置の空気調節器のダンパが開いている状態を示す断面図(b)同空気調節器のダンパが閉じている状態を示す断面図 本発明の実施の形態1における燃焼装置の送風手段のP−Q特性図 本発明の実施の形態3における燃焼装置の部分断面図
符号の説明
9 ディストリビュータ
10 空気噴出部
11 空気
19 送風通路
20 空気調節器
25 送風手段

Claims (6)

  1. 燃料を噴出するディストリビュータと、前記燃料に空気を供給する空気噴出部と、この空気噴出部に空気を供給する送風手段と、この送風手段と前記空気噴出部に連通する送風通路と、この送風通路の途中に設けられ送風抵抗を調節する空気調節器とを備え、前記空気調節器は、燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)を燃焼させる時には、前記送風通路の送風抵抗が上昇するように機能する燃焼装置。
  2. 空気調節器は、都市ガスまたはLPGを定格燃焼から小さく変化させて燃焼させるときには、送風通路の送風抵抗を上昇するように機能する請求項1に記載の燃焼装置。
  3. 空気調節器は、燃焼を停止したときには、送風通路の送風抵抗を最低にして送風量を増加
    するように機能する請求項1または2に記載の燃焼装置。
  4. 空気調節器は、ダンパとこのダンパを駆動する駆動装置とを送風通路内に配設し、前記駆動装置を冷却するように形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  5. 空気調節器は、送風通路の上流側に駆動装置を、下流側にダンパをそれぞれ配設し、前記ダンパを閉止するときには、前記駆動装置は空気の流れ方向に沿って作動する請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  6. 空気調節器は、オフガスを生成する水素生成器に搭載した請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃焼装置。
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