JP2005208029A - 動釣合い試験機用タイヤ保持装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エア供給ユニット13の空気路32を通ってエアが供給されると、そのエアは、流路71から流路72へと流れ、ピン31を芯体25に進入するように変位させる。そして、流路71のエアは、図4(B)に示すように、連通管38を通ってエア室39へ入る。エア室39内の圧力が増加すると、クランプ機構30内のピストン40が左方向へ押され、ピストン40の先端のクランプ37が芯体25の右側面をしっかりと押す。クランプ機構30は枠体27の外面に固着されているから、クランプ37が芯体25を押すことで、芯体25に対する枠体27の、軸方向に直交する方向へのがたつきがなくなる。
【選択図】 図4
Description
この種のタイヤ保持装置の先行技術は、特許文献1に開示されている。
この発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、タイヤ幅に合わせた調整のしやすいタイヤ保持装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、タイヤの着脱が容易に行えるタイヤ保持装置を提供することを目的とする。
この構成によれば、下ユニットは、回転軸に連結されており、回転軸が所定の整数回回転されることにより、上下方向に変位し得る。タイヤ保持装置にタイヤを保持させる際には、上ユニットを上昇させ、タイヤ幅に合わせて下ユニットを上下方向に変位させた後、タイヤを水平方向に寝かして下ユニットに当接させる。そして、上ユニットを降下させ、タイヤを上ユニットと下ユニットとで挟み込んで保持する。よって、簡易な動作でタイヤの着脱が可能となり、タイヤの着脱においての作業性を向上できる。
請求項2記載の発明は、上記下ユニット(11)は、空気圧の供給,除去を利用して、上記回転軸(4)に対する回転を防止し、かつ、上記回転体(90)の軸方向と交差する方向にがたつくのを防止するためのクランプ機構(30)が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の動釣合い試験機用タイヤ保持装置(10)である。
請求項3記載の発明は、上記クランプ機構30は、空気圧が供給されることによりアンクランプ状態となり、空気圧が除かれることによりクランプ状態となることを特徴とする、請求項2記載の動釣合い試験機用タイヤ保持装置である。
上記構成によれば、空気圧を利用することにより、クランプ機構をクランプ状態およびアンクランプ状態に容易に切り換えることができる。
この構成によれば、タイヤをインフレートする空気を利用した空気圧でクランプ機構を動作させるので、クランプ機構を動作させるための空気供給機構を別途設ける必要がない。また、タイヤのインフレート動作とクランプ機構の動作を連動させることができ、作業性を向上できる。
図1は、この発明の一実施形態に係るタイヤ保持装置が備えられたタイヤ用動釣合い試験機1を説明するための全体概要図である。
タイヤ用動釣合い試験機1は、ベースフレーム2と、ベースフレーム2にばね3によって振動可能に保持された回転軸4と、ベースフレーム2に固定されたモータ5と、モータ5の駆動力を回転軸4に伝達して回転軸4を回転させるために必要なプーリ6およびベルト7とを備える。
上ユニット12は、ベースフレーム2の上部に取り付けられていて、空圧シリンダ14により鉛直方向に、上下動可能である。動釣合い試験をするタイヤを着脱する際には、上ユニット12は上昇させられる。その状態で、図示しないタイヤは水平方向に寝かされ、下側面が下ユニット11の下アダプタ15に当接するように配置される。そして、上ユニット12が降下し、上ユニット12の上アダプタ16がタイヤの上側面に係合される。その状態で、回転軸4内に形成された図示しないエア供給路を通して空気が供給されて、タイヤがインフレートされる。そして、タイヤに所定の空気圧が満たされた状態で、モータ5により回転軸4が回転させられる。回転軸4の回転に伴い、下ユニット11および上ユニット12もタイヤと共に回転する。回転しているタイヤを含む回転体に振動があれば、その振動はピックアップ17,18により検出される。そしてその値に基づき、タイヤの動的不釣合いが算出される。
図2および図3は、タイヤ保持装置10の具体的な構造を示す縦断面図であり、タイヤ90がチャックされた状態が示されている。
また、回転軸4に対する下ユニット11の上下方向の変位は、後述するように、動釣合い試験用のモータ5(図1参照)を利用して容易に行えるように工夫されている。
図4(A)は、回転軸4に対して下ユニット11が下方に変位した状態の縦断面図であり、図4(B)は図4(A)におけるB−Bに沿う横断面を示す図である。
回転軸4は、軸受22と、軸受22によって鉛直方向に回転自在に保持されたシャフト23を含む。軸受22は前述したばね3(図1参照)によりベースフレーム2に対して振動可能に保持されている。そして軸受22に備えられたベアリング24によって、シャフト23は回転自在になっている。シャフト23の上部には下ユニット11の芯体25が固定されていて、芯体25はシャフト23と一体的に回転する。芯体25は、上下に延びる円柱状体であり、その下方外周面には周面に沿って螺旋状に延びる4分の1インチピッチのねじ26が形成されている。そしてこのねじ26には略円柱状の枠体27が外嵌されて、枠体27の内周面はねじ26と螺合されている。そして枠体27の上端には平面視が円環状の下アダプタ15が固定されている。下アダプタ15は、その円周部が斜め下方に下がっており、傾斜状面には段差を有する複数のリム面28が形成されている。複数のリム面28は、それぞれ、直径の異なるタイヤの下側面と係合する部分である。
回転軸4に対して下アダプタ15を所定の位置に変位させた後、回転軸4と下アダプタ15との位置関係を固定しなければならない。そのために、枠体27の外側面にはロック機構29およびクランプ機構30が備えられている。
エア供給ユニット13は、空気路32を水平方向に保持するガイド棒41を有する。ガイド棒41は鉛直方向に延びており、ベースフレーム2の取付部21によって上下にスライド可能に保持されている。そして下ユニット11が回転軸4に対して上下に変位する場合には、エア供給ユニット13のカプラ33が下ユニット11のカプラ34と嵌合されており、下ユニット11の上下変位に伴い、エア供給ユニット13も上下に変位される。つまり、下ユニット11の上下方向位置と、エア供給ユニット13の上下方向位置とは、常に同じ位置関係になるように連動されている。これにより、下ユニット11が回転軸4に対して上下方向にどのような位置に変位しても、エア供給ユニット13は下ユニット11のロック機構29およびクランプ機構30に対してエアを供給し、また供給したエアを排出することができる状態になっている。
また、流路71のエアは、図4(B)に示すように、連通管38を通ってエア室39へ入る。エア室39内の圧力が増加すると、クランプ機構30内のピストン40が左方向へ押され、ピストン40の先端のクランプ37が芯体25の右側面をしっかりと押す。クランプ機構30は枠体27の外面に固着されているから、クランプ37が芯体25を押すことで、芯体25に対する枠体27の、軸方向に直交する方向へのがたつきがなくなる。
図8は、回転軸4に対して下ユニット11がロックされ、エア供給ユニット13が下ユニット11から離れた状態になり、かつ、下ユニット11の上方に位置する上ユニット12が上昇されている状態を示す縦断面図である。
図9は、上ユニット12が降下されただけで、タイヤ90が動釣合い試験のためにチャックされた状態ではない。動釣合い試験のためには、図9の状態から、図2に示すチャック状態に変位させる必要がある。そこで、この実施形態におけるチャックのための機構および動作について説明をする。
そして近接スイッチ61の検知に基づき、流路75→76→77→78を通ってエアがタイヤ90内に供給される。このエアの供給および前述したエア室54のエアの排気は、回転軸4の下方に備えられた回転継手などを介して回転軸4とは別に設けられたインフレート用空気供給排気装置により行われる。これによりタイヤ90はその内部が所定の空気圧で満たされる。
タイヤ90の動釣合い試験が終了すると、流路78→77→76→75を通ってタイヤ90内のエアが排出され、流路74→73を通ってエア室54へエアが供給されることにより、チャックが解除される。
図10および図11は、ロック機構29およびクランプ機構30の別の実施形態を示す図で、図4および図5の構成に対応して描かれた構成である。
すなわち、図10,図11の構成では、エア供給ユニット13から空気圧が供給されることにより、クランプ機構30はアンクランプ状態となり、ロック機構29はアンロック状態となる(図10(A)(B))。逆に、エア供給ユニット13によって空気圧が排気されると、クランプ機構30はばね66によってクランプ状態となり、ロック機構29もばね50によってロック状態となる(図11)。
エア供給ユニット13は、水平方向に延びる空気路32を有し、その先端にカプラ33を備える。一方、枠体27の左側外周面にはカプラ34が備えられていて、カプラ34にカプラ33が嵌合されることにより、空気路32とカプラ34内の流路71とが空密的につながる。そしてエア供給ユニット13の空気路32を通ってエアが供給されると、そのエアは、流路71を通ってロック機構29のピン31が芯体25が外周面のねじ26から抜け出るように移動させる(図10(A))。すなわち、流路71から供給されるエアは、ばね50の力に抗してピン31を左方へ変位させる。
タイヤサイズに合わせて下アダプタ15の高さを調整した後、エア供給ユニット13の空気路32を通ってエアが排気されると、エア室39の空気圧が減少し、ばね66の弾力によりピストン40が左方へ押され、ピストン40の先端のクランプ37が芯体25の右側面をしっかりと押す。クランプ機構30は枠体27の外面に固着されているから、クランプ37が芯体25を押すことで、芯体25に対する枠体27の、軸方向に直交する方向へのがたつきがなくなる。
そして、図11の状態から、エア供給ユニット13の空気路32が左方へ移動されると、カプラ33はカプラ34から離れる。この実施形態では、エアを排気することによってクランプ機構30をクランプ状態とし、ロック機構29をロック状態とするので、カプラ34内の流路71を閉じる必要はなく、カプラ34の構成、特にその中の流路71に関する構成を簡易にすることができる。
なお以上説明した構成以外の構成は、先に図4,図5を参照して説明した構成と同じであるから、同一の構成要素には同一の番号を付し、ここでの説明は省略する。
4 回転軸
10 タイヤ保持機構
11 下ユニット
12 上ユニット
22 軸受
30 クランプ機構
Claims (4)
- 動釣合い試験機に適用されるタイヤ保持装置であって、
動釣合い試験機の固定部に振動可能に支持され、動釣合い試験時に被試験体を回転させるために鉛直に配置される回転軸と、
上記回転軸に連結されており、回転軸に対して上下方向に変位可能な下ユニットと、
上記下ユニットの鉛直方向上方に上昇および降下可能に配置された上ユニットとを有し、
下ユニットと上ユニットとの間でタイヤ単体を空気を入れた状態で水平方向に寝かせた状態で挟み込み、当該タイヤを回転させるタイヤ保持装置において、
上記下ユニットは、それが回転しない状態に保持されて、上記回転軸が所定の整数回回転されることにより、動釣合い試験すべきタイヤの幅に合った位置に調整されることを特徴とする、動釣合い試験機用タイヤ保持装置。 - 上記下ユニットは、空気圧の供給,除去を利用して、上記回転軸に対する回転を防止し、かつ、上記回転体の軸方向と交差する方向にがたつくのを防止するためのクランプ機構が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の動釣合い試験機用タイヤ保持装置。
- 上記クランプ機構は、空気圧が供給されることによりアンクランプ状態となり、空気圧が除かれることによりクランプ状態となることを特徴とする、請求項2記載の動釣合い試験機用タイヤ保持装置。
- 上記空気圧がタイヤをインフレートする空気を利用することを特徴とする請求項2記載の動釣合い試験機用タイヤ保持装置。
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