JP2005206887A - 無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、鉄損のみならず、低磁場における磁束密度および高磁場における磁束密度のいずれもが改善される無方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、質量%で、C:0.005%以下、Si:1.2%〜3.5%、Mn:0.1%〜2%、P:0.03%〜0.15%、S:0.004%以下、Al:0.2%〜3%、Ti:0.003%以下、N:0.005%以下、Ca:0.01%以下を含有し、残部が実質的にFeおよび不純物からなる冷間圧延鋼板に、最高到達温度:900℃〜1150℃、前記冷間圧延鋼板の圧延方向に付与する張力:1MPa〜4MPa、かつ鋼板温度が900℃以上となる時間:t(s)と前記張力P(MPa)とが下記式(1)を満足する条件の仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法を提供する。
20≦t≦150−30P (1)
【選択図】 無し

Description

本発明は、無方向性電磁鋼板の製造方法に関する。特に、本発明は、モータ、発電機、変圧器等の鉄心の素材として好適な無方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
地球温暖化防止、省エネルギー推進等の観点から、各種電気機器の高効率化・小型化が進められている。電気機器の高効率化・小型化には、電気機器の鉄心素材である電磁鋼板の磁気特性を改善することが有効である。従来から電磁鋼板の製造工程において鋼板に歪みが付与された場合、内部応力の蓄積により鋼板の磁気特性が劣化することが一般的に知られている。これは、内部応力によって鋼板の磁化過程における磁壁移動が抑制されるためである。
しかしながら、鉄系の軟磁性材料(Si鋼板等)は正の磁気歪みを有することから、軟磁性材料の仕上げ焼鈍時において軟磁性材料に適切な張力を付与して再結晶処理を施すと、主として軟磁性材料の長手方向(張力を印加した方向に同じ)の磁気特性が改善する。例えば、特許文献1においては鋼板のSi含有量に応じて最高加熱温度とユニット張力とを制御することを特徴とする鉄損特性及び低磁場での磁束密度の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法が提案されている。しかしながら、この方法では鋼板のSi量のみに着目しており、その他の成分(例えばP)の影響については検討されていない。また、この方法では低磁場における鋼板の磁束密度改善に効果があるとしているが、高磁場における鋼板の磁束密度は改善できない問題があった。
特公平7−5985号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、鉄損のみならず、低磁場における磁束密度および高磁場における磁束密度のいずれもが改善される無方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、質量%で、C:0.005%以下、Si:1.2%〜3.5%、Mn:0.1%〜2%、P:0.03%〜0.15%、S:0.004%以下、Al:0.2%〜3%、Ti:0.003%以下、N:0.005%以下、Ca:0.01%以下を含有し、残部が実質的にFeおよび不純物からなる冷間圧延鋼板に、最高到達温度:900℃〜1150℃、前記冷間圧延鋼板の圧延方向に付与する張力:1MPa〜4MPa、かつ鋼板温度が900℃以上となる時間:t(s)と前記張力P(MPa)とが下記式(1)を満足する条件の仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法を提供する。
20≦t≦150−30P (1)
本発明に係る無方向性電磁鋼板の製造方法においては、仕上げ焼鈍処理における鋼板の最高到達温度、鋼板の圧延方向に付与する張力および鋼板温度の保持時間を適正に制御することにより、鉄損のみならず、低磁場における磁束密度および高磁場における磁束密度のいずれも改善された無方向性電磁鋼板を製造することができる。
本発明によれば、鉄損のみならず、低磁場における磁束密度および高磁場における磁束密度のいずれもが改善された無方向性電磁鋼板を製造することができる。この無方向性電磁鋼板により製造した鉄心が電気機器に組み込まれれば、その電気機器の効率が長期間にわたり良好となる。このような省エネルギー効果により、地球環境に負荷の少ない未来創造に貢献することができる。
以下、本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法について詳細に説明する。
なお、鋼中の各元素の含有量を示す「%」は、特に断りのない限り「質量%」を意味するものである。また、本発明において、「残部が実質的にFeおよび不純物からなる」とは、本発明の効果を阻害しない範囲で他の元素を含有する場合を含むことを意味する。
本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法は、質量%で、C:0.005%以下、Si:1.2%〜3.5%、Mn:0.1%〜2%、P:0.03%〜0.15%、S:0.004%以下、Al:0.2%〜3%、Ti:0.003%以下、N:0.005%以下、Ca:0.01%以下を含有し、残部が実質的にFeおよび不純物からなる冷間圧延鋼板に、最高到達温度:900℃〜1150℃、前記冷間圧延鋼板の圧延方向に付与する張力:1MPa〜4MPa、かつ鋼板温度が900℃以上となる時間:t(s)と前記張力P(MPa)とが下記式(1)を満足する条件の仕上げ焼鈍を施すことを特徴とするものである。
20≦t≦150−30P (1)
本発明者らは、P含有量を変化させた電磁鋼板に対して種々の張力付加焼鈍を行い、それらの電磁鋼板の磁気特性を調査した。その結果、本発明者らは、焼鈍時の最高温度を制御するよりも焼鈍時間と鋼板に印加する張力の条件とを適正に制御することの方が電磁鋼板の鉄損の改善のみならず、低磁場および高磁場における電磁鋼板の磁束密度を効果的に改善できることを見いだし、本発明を完成させた。以下、この発明をなすに至った知見およびそれに至る実験結果について説明する。
真空溶解炉において、主要成分がC:0.002%、Si:2.7%、Mn:0.2%、S:0.001%、Al:0.3%、N:0.002%、Ti:0.001%、Ca:<0.0003%であり、P含有量を0.001%から0.25%まで変化させた鋳片を作成し、それらの鋳片を1100℃まで加熱し、850℃仕上げ条件にて厚さ2.6mmの熱延鋼板を作成した。それらの熱延鋼板を厚さ2.1mmまで研削加工し、800℃4hの焼鈍を行い、さらに厚さ0.35mmまで冷間圧延した。それらの冷間圧延鋼板に900℃から1050℃の温度領域において種々の張力を圧延方向に付与しながら10秒から200秒の仕上げ焼鈍を行い、幅30mm、長さ100mmの形状に打ち抜き加工し、単板磁気測定機によって磁気特性を測定した。図1、図2および図3にこれらの結果を示す。
図1は、50Hzの低磁場(100A/m)における0.07%P含有鋼板の磁束密度B1に対して、上記鋼板に焼鈍を施す時間と焼鈍中の上記鋼板に印加する張力とが及ぼす影響を示すグラフである。図1の縦軸は焼鈍中の鋼板に印加する張力を示し、図1の横軸は鋼板に焼鈍を施す時間を示す。また、図1中の「○」印は鋼板の磁束密度B1が1.0Tを超えている場合を示し、図1中の「×」印は鋼板の磁束密度B1が0.8T未満であることを示す。
図1内において「○」印が一定の範囲内に集中していることから、鋼板の磁束密度B1を改善するためには、鋼板に焼鈍を施す時間と焼鈍中の鋼板に印加する張力とを一定の範囲内に制御することが有効であることがわかる。図1から、適正条件は、鋼板に印加する張力P(MPa)が1MPa〜4MPaで、かつ、焼鈍時間t(s)と張力Pとが下記式(1)の関係を満たすことが必要であることがわかる。
20≦t≦150−30P (1)
図2は、鋼板中のP含有量と50Hzの高磁場(5000A/m)における鋼板の磁束密度B50との関係を示すグラフである(鋼板に印加する張力:2MPa、焼鈍条件:900℃から1000℃の温度範囲で30秒保持)。図2の縦軸は鋼板の磁束密度B50を示し、図2の横軸は鋼板中のP含有量を示す。図2から明らかなように、鋼板中のP含有量が0.03%以上0.15%以下の場合に鋼板の磁束密度B50が向上することが分かる。
図3は、上記の適正条件で焼鈍した鋼板(仕上げ焼鈍中の鋼板温度が900℃以上である時間t(s)=40s、仕上げ焼鈍中の最高到達温度=1020℃、張力P(MPa)=3MPa)と適正条件外(仕上げ焼鈍中の鋼板温度が900℃以上である時間t(s)=40s、仕上げ焼鈍中の最高到達温度=1020℃、張力P(MPa)=5MPa)で焼鈍した鋼板の鉄損W15/50と鋼板中P含有量との関係を示すグラフである。図3の縦軸は鋼板の磁束密度B50を示し、図3の横軸は鋼板中のP含有量を示す。図3から明らかなように、鋼板の焼鈍条件と鋼板中P含有量とを適正に制御して鋼板を製造することにより、鋼板の鉄損は改善される。
張力付加焼鈍による低磁場磁束密度の改善効果の理由について、本発明者らは次のように推定する。電磁鋼板を900℃以上の高温で張力付加焼鈍すると、電磁鋼板内部に微小な応力が残留することから、磁化ベクトルが張力方向(圧延方向に同じ)近傍に向くような磁区構造が安定化すると推察される。低磁場における磁化過程は磁壁移動が主要な機構であることから、そのような磁区構造変化により圧延方向の低磁場磁束密度は顕著に改善する。一方、直角方向の磁束密度は逆に劣化する。しかしながら、圧延方向の改善効果が大きいので両方向を平均した磁束密度は改善される。ただし、焼鈍時間が長くなると電磁鋼板内部に歪みが多量に蓄積することから、磁壁移動が著しく抑制され磁束密度は低下する。
また、P添加による鋼板の高磁場磁束密度の改善理由については、本発明者らは次のように考えている。P含有鋼板においては磁化に有利な(001)面を有する結晶方位粒密度が高いことから、P添加により鋼板の集合組織が改善されると考えられる。
さらに、鋼板の鉄損W15/50が張力付加焼鈍とP添加との組み合わせにより改善した理由については、次のように推察する。無方向性電磁鋼板を1.5Tまで磁化させるには、磁壁移動と磁化回転とが主要な機構になる。鉄損を改善するにはそれらの磁化過程の障害が少ないことが重要である。磁壁移動に対しては先に述べたように鋼板に対する張力付加焼鈍が有効であり、磁化回転に対してはP添加による鋼板の集合組織制御が有効である。したがって、張力付加焼鈍とP添加とを組み合わせることにより、鋼板の磁区構造及び集合組織が適切に制御された結果、鋼板の鉄損が改善されたものと推察される。
本発明においては、仕上げ焼鈍における焼鈍時間と仕上げ焼鈍時に鋼板に印加する張力とを適正に制御することにより、鋼の磁気特性を改善するものであるが、その効果を有効に引き出しかつ電磁鋼板として必要な他の特性を満足させるためには、後述するように鋼成分、仕上げ焼鈍の条件および熱延板焼鈍温度を限定する必要がある。以下、本発明の無方向性電磁鋼板における鋼成分、仕上げ焼鈍時の条件および熱延板焼鈍温度について説明する。
1.鋼成分
・C
Cは、鋼中の不可避的不純物であることから特に添加する必要はない。しかしながら、鋼中のCは、時効により鋼中に炭化物(セメンタイト、εカーバイド等)を形成し、鋼の磁気特性劣化の原因となることから、なるべく低減することが重要である。鋼中のC含有量が0.005%を超えると、時効による鋼の鉄損劣化が顕著になる。したがって、鋼中C含有量は0.005%以下に限定する。
・Si
鋼中のSiは、鋼の比抵抗を高めることから鋼の鉄損低減に有効である。鋼中Si含有量は必要な鉄損特性に応じて決定すれば良い。しかしながら、鋼中Si含有量が3.5%を超えると鋼板が冷間圧延の際に破断しやすくなり製造コストが著しく増大する。一方、鋼中Si含有量が1.2%未満では鋼板の高温強度が低くなり焼鈍時に歪みが蓄積して鋼板の磁気特性が劣化する。したがって、鋼中Si含有量は1.2%以上3.5%以下に限定する。さらに鋼板の鉄損を改善するには、鋼中のSi含有量を1.5%以上にするのが望ましい。
・Mn
鋼中のMnは、鋼の比抵抗を高めることから鋼の鉄損低減に有効である。しかしながら、鋼の鉄損低減に対するMnの効果はSiの効果より小さい。また、鋼中Mn含有量が2%を超えると原料コストが大きくなる。一方、鋼中Mn含有量が0.1%未満になると、鋼中にMnSが微細に分散することから鋼の磁気特性が劣化する。したがって、鋼中のMn含有量は0.1%以上2%以下の範囲に限定する。
・P
Pは、本発明において必須の元素であり、集合組織制御による高磁場における鋼の磁束密度改善に有効である。しかしながら、鋼中のP含有量が0.03%%未満では鋼の集合組織が改善されず、鋼の磁束密度は向上しない。一方、鋼中P含有量が0.15%を超えても鋼の磁束密度改善効果は飽和し、鋼板の靱性低下による冷間圧延破断が発生する恐れが生じる。したがって、鋼中P含有量は0.03%以上0.15%以下に限定する。さらに、高磁場における鋼の磁束密度を改善するためには、鋼中P含有量は0.05%以上にすることが好ましい。
・S
Sは、鋼中の不可避的不純物であることから添加する必要はない。しかしながら、鋼中S含有量が0.004%を超えると多くのMnSが鋼中に形成されることから鋼の磁気特性が劣化する。したがって、鋼中S含有量は0.004%以下に限定する。特に、鋼の鉄損特性を向上させるには、鋼中S含有量を0.002%未満にすることが望ましい。
・Al
Alは、鋼の脱酸に有効な元素であり、かつ、Si同様に鋼の比抵抗を高めることから鋼の鉄損低減に有効である。しかしながら、鋼中Al含有量が0.2%未満の場合、AlNが鋼中に微細に析出することから鋼の磁気特性が劣化する。一方、鋼中Al含有量が3%を超えると鋼の飽和磁束密度が著しく低下し鋼の鉄心性能が劣化する。したがって、鋼中Al含有量は0.2%以上3%以下に限定する。なお、高磁場における鋼の磁束密度を改善するには、鋼中Al含有量を2%以下にすることが望ましい。
・Ti
Tiは、鋼中の不可避的不純物であることから添加する必要はない。しかしながら、鋼中Ti含有量がわずか0.003%を超えても、TiN,TiS,TiC等の析出物が鋼中に微細分散して鋼の磁気特性を劣化させる。したがって、鋼中Ti含有量は0.003%以下に限定する。
・N
Nは、鋼中の不可避的不純物であることから添加する必要はない。しかしながら、鋼中のN含有量が0.005%を超えるとAlNが鋼中に多数分散し鋼の磁気特性が劣化する。したがって、鋼中N含有量は0.005%以下に限定する。
・Ca
Caは、鋼中に添加する必要はない。しかしながら、鋼中にCaを0.0005%以上含有させると鋼中の酸化物、硫化物等が粗大化することから、鋼の磁気特性が向上する。一方、0.01%を超えるCaを含有した鋳片スラブは靱性が劣化するので、スラブ冷却時或いは加熱時にスラブに割れが発生する恐れがある。したがって、鋼中Ca含有量は0.01%以下に限定する。好ましくは0.005%以下である。なお、磁気特性改善のためには、鋼中Ca含有量は0.0005%以上に限定することが好ましい。
・その他の不可避的不純物
製鋼プロセスにおいて鋼中に混入する不純物で0.01%以上混入する可能性のある成分としてCu,Ni,Cr等が存在する。Cu,Ni,Crのいずれも鋼中含有量を0.1%以下に低減しておけば、本発明の効果が損なわれることはない。また、上記成分以外の不純物成分は、いずれも鋼中含有量が0.01%以下に低減されていれば本発明の効果に影響はない。
2.仕上げ焼鈍時の張力
仕上げ焼鈍時の鋼板に印加する張力を制御することは、本発明において極めて重要である。この制御の効果は前述した通りであるが、冷間圧延鋼板の圧延方向に付与する張力が1MPa未満の場合には低磁場における鋼板の磁束密度がほとんど改善されない。また、冷間圧延鋼板の平坦度が劣化する。一方、前記張力が4MPaを超えると鋼板内部に歪みが導入されることから鋼板の鉄損および磁束密度が共に劣化する。したがって、前記張力は1MPa以上4MPa以下に限定する。
3.仕上げ焼鈍のその他の条件
仕上げ焼鈍は、冷間圧延により鋼板に蓄積された歪みを解放し、さらに鋼板中の結晶粒を成長させることにより鋼板の磁気特性を向上させる上で非常に重要な工程である。仕上げ焼鈍中の最高到達温度が900℃未満の場合には、鋼板の結晶粒径が小さくなることから鋼板の磁気特性が劣化する。一方、前記最高到達温度が1150℃を超えると、鋼板の平坦が著しく劣化することから、鉄心の占積率が低下する。また、例えば、平坦度が劣化した鋼板は、コイル状に巻くと一部が塑性変形することとなり、磁気特性も劣化する。したがって、仕上げ焼鈍中の最高到達温度は、900℃以上1150℃以下に限定する。
さらに、仕上げ焼鈍中の鋼板温度が900℃以上である時間t(s)と前記張力P(MPa)とは、下記式(1)を満たすことが必要である。
20≦t≦150−30P (1)
仕上げ焼鈍中の鋼板温度が900℃以上に保持される時間が20秒未満であれば、鋼板の結晶粒径が小さくなることがあり、また、張力による磁区構造制御が不十分になることがあることから、低磁場における鋼板の磁束密度、鉄損等が劣化する。一方、仕上げ焼鈍中の鋼板温度が900℃以上に保持される時間が(150−30P)秒を超えると、鋼板に多量の歪みが蓄積されることから鋼板の磁気特性が劣化する。
4.熱延板焼鈍温度
熱延板焼鈍は、本発明の必須工程ではないが、鋼板の磁気特性を高めるのに有効である。熱延板焼鈍の効果を十分得るには、熱延板焼鈍の操業温度を750℃以上にする必要がある。一方、操業温度が1100℃を超えると熱延板の結晶粒径が大きくなりすぎることから、冷間圧延時に鋼板が破断しやすくなる。したがって、熱延板焼鈍を実施する場合の操業温度は、750℃以上1100℃以下に限定する。
(実施例)
転炉で脱炭脱硫した溶鋼230tonを取鍋内に出鋼し、その取鍋をRH式真空脱ガス装置に移動した。RH式真空脱ガス装置にて溶鋼の減圧脱炭を行い、鋼中C含有量を0.005%以下とした後に、溶鋼中Si,Mn,P,S,Al,Caの含有量を調整し、連続鋳造機にてスラブとした。
上記スラブを加熱炉で1150℃まで加熱し、仕上げ温度850℃、巻き取り温度500℃で熱間圧延し、厚さ2.0mmの鋼板とした。ついで、その鋼板を酸洗脱スケールして800℃10hの熱延板焼鈍を施した後、厚さ0.35mmまで冷間圧延し、仕上げ焼鈍を施し、表面に絶縁皮膜を塗布した。この鋼板から28cmエプスタイン試験片を採取し、JIS−C−2550規定の方法により鉄損および磁束密度を測定した。また、これらの鋼板を定盤上に乗せ、JIS−C−2550規定の方法により平坦度を測定した。表1に各鋼板(鋼A〜鋼J)の成分分析値を示し、表2に各鋼板の焼鈍条件、磁気特性の測定結果および平坦度の測定結果を示す。なお、表2に示す平坦度は、鋼板の側波高さが1mm以下であれば「○」印で表され、鋼板の側波高さが2mm以上であれば「×」印で表される。
Figure 2005206887
Figure 2005206887
(評価)
表1に示すように、鋼A〜鋼Eは、鋼中成分全ての含有量が本発明の限定範囲内である。一方、鋼F〜鋼Jは、いずれかの鋼中成分含有量が本発明の限定範囲外である。また、表2に示すように、実施例A−1〜A−3、実施例B−1,B−2、実施例C−1,C−2、実施例D−1,D−2および実施例E−1,E−2においては、焼鈍条件が本発明の限定範囲内にある。一方、比較例A−1〜A−6、比較例B−1、比較例C−1、比較例D−1および比較例E−1においては、いずれかの焼鈍条件が本発明の限定範囲外である。
表2から明らかなように、鋼Aから製造した実施例A−1〜A−3の鋼板は、鋼Aから製造した比較例A−1〜A−6の鋼板に比べて低磁場における磁束密度、高磁場における磁束密度および鉄損特性が改善している。同様に、実施例B−1,B−2の鋼板、実施例C−1,C−2の鋼板、実施例D−1,D−2の鋼板および実施例E−1,E−2の鋼板は、それぞれ比較例B−1の鋼板、比較例C−1の鋼板、比較例D−1の鋼板および比較例E−1の鋼板に比べて低磁場における磁束密度、高磁場における磁束密度および鉄損特性が改善している。したがって、鋼中成分が本発明の限定範囲内にあり、かつ、仕上げ焼鈍条件が本発明の限定に範囲内にあれば、低磁場における磁束密度、高磁場における磁束密度および鉄損特性が改善することがわかる。なお、比較例A−3および比較例D−1のように焼鈍時の張力が小さい鋼板と比較例A−6のように焼鈍時の最高到達温度が高い鋼板とは、磁気特性のみならず平坦度が劣化している。
また、鋼E〜鋼GはSi,Mn,Al含有量が同程度であるが、比較例F−1,G−1の鋼板は、低磁場における磁束密度、高磁場における磁束密度および鉄損特性が改善していない。したがって、仕上げ焼鈍条件が本発明の限定範囲内であっても、鋼中成分が本発明の限定範囲内になければ、低磁場における磁束密度、高磁場における磁束密度および鉄損特性が改善しないことがわかる。なお、本発明の限定範囲外の成分を含有する鋼H〜鋼Jから製造した比較例H−1,I−1,J−1の鋼板は、いずれも低磁場における磁束密度が低く、鉄損特性も劣っている。
以上のことから、本発明の限定範囲内の成分を含有する鋼から本発明の限定範囲内の焼鈍条件にて製造した鋼板は、低磁場における磁束密度、高磁場における磁束密度および鉄損特性が改善していることが確かめられた。
50Hzの低磁場における0.07%P含有鋼板の磁束密度B1に対して、焼鈍を施す時間と焼鈍中の印加張力とが及ぼす影響を示すグラフである。 50Hzの高磁場における鋼板の磁束密度B50と鋼板中のP含有量との関係を示すグラフである。 適正条件で焼鈍した鋼板と適正条件外で焼鈍した鋼板の鉄損W15/50と鋼板中P含有量との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 質量%で、C:0.005%以下、Si:1.2%〜3.5%、Mn:0.1%〜2%、P:0.03%〜0.15%、S:0.004%以下、Al:0.2%〜3%、Ti:0.003%以下、N:0.005%以下、Ca:0.01%以下を含有し、残部が実質的にFeおよび不純物からなる冷間圧延鋼板に、最高到達温度:900℃〜1150℃、前記冷間圧延鋼板の圧延方向に付与する張力:1MPa〜4MPa、かつ鋼板温度が900℃以上となる時間:t(s)と前記張力P(MPa)とが下記式(1)を満足する条件の仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
    20≦t≦150−30P (1)
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