JP2005206861A - 無鉛銅合金製重錘 - Google Patents
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Abstract
【課題】 蓄積毒性および環境汚染のおそれがある鉛を含まず、特に、海水,淡水,汽水等の水中に対して常時さらされる環境において耐食性に優れ、且つ比重が比較的大きい材料からなる無鉛銅合金製重錘を提供する。
【解決手段】 本願の第1の発明は、重量%で、Al:3~12%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成り、本願の第2の発明は、重量%で、Al:3~12%、Fe,Niのグループから1つ以上の元素を各々1〜5%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成り、本願の第3の発明は、上記第1の発明又は第2の発明の無鉛銅合金製重錘に、さらに、Mn,Sn,Ti,Si,Cr,V,Znのグループから一つ以上の元素を各々0.1〜2%含有させたことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本願の第1の発明は、重量%で、Al:3~12%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成り、本願の第2の発明は、重量%で、Al:3~12%、Fe,Niのグループから1つ以上の元素を各々1〜5%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成り、本願の第3の発明は、上記第1の発明又は第2の発明の無鉛銅合金製重錘に、さらに、Mn,Sn,Ti,Si,Cr,V,Znのグループから一つ以上の元素を各々0.1〜2%含有させたことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は,水中で用いる重錘に関するものである。
養殖籠や養殖イケス或いは魚網等を海水,淡水又は両者の混じった汽水等の水中で、設置位置や設置姿勢を保つために使用する重錘には、耐水性や大きな比重が求められるので、コスト的にも安い鉛が多用されている。
しかし鉛は、水中に鉛イオンとなって溶け出し、水産物からの人体への蓄積毒性が指摘されており、水中に溶出した鉛の水産物を経由する人体への蓄積が懸念される。また同時に、環境汚染の懸念もあった。
一方、これを解決するために、比重が鉛よりも重いタングステンを含有する重錘が釣り具用などに提供されているが、重量に対するコスト高が大きな欠点である。
特開2000−157129
蓄積毒性および環境汚染のおそれがある鉛を含まず、特に、海水,淡水,汽水等の水中に対して常時さらされる環境において耐食性に優れ、且つ比重が比較的大きい材料からなる無鉛銅合金製重錘を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するための手段として、本願の第1の発明は、重量%で、Al:3~12%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成るアルミニウム青銅系銅合金を用いて作られた無鉛銅合金製重錘である。
本願の第2の発明は、重量%で、Al:3~12%、Fe,Niのグループから1つ以上の元素を各々1〜5%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成るアルミニウム青銅系銅合金を用いて作られた無鉛銅合金製重錘である。
本願の第3の発明は、上記第1の発明又は第2の発明の無鉛銅合金製重錘に、さらに、Mn,Sn,Ti,Si,Cr,V,Znのグループから一つ以上の元素を各々0.1〜2%含有させたことを特徴とする無鉛銅合金製重錘である。
次に、本発明に係るアルミニウム青銅系合金の構成成分について、その作用と添加量の理由を説明する。
Alは、耐食性、強度を改善する主元素であり、3%以下ではその効果が薄く、12%以上では効果が飽和する。
Feは、凝固の際に粒子調整の作用をし、鋳造性,鍛造性を高め、重錘の製造工程を安定させる。1%以下ではその効果が薄く、5%以上では耐食性を損ねる。
Niは、強度と耐食性を改善するが、1%以下ではその効果が薄く、5%以上では効果が飽和する。
Niは、強度と耐食性を改善するが、1%以下ではその効果が薄く、5%以上では効果が飽和する。
Mnは、脱酸剤として作用し、合金の耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では鍛造時の展伸性を損ねる。
Snは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では展伸性を損ねる。
Siは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では耐食性を損ねる。
Tiは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では耐食性を損ねる。
Crは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では効果が飽和する。
Vは、耐食性を改善し、0.1%以下では効果がなく、2%以上では効果が飽和する。
Znは、耐食性を改善し、0.1%以下では効果がなく、2%以上では効果が飽和する。
Snは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では展伸性を損ねる。
Siは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では耐食性を損ねる。
Tiは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では耐食性を損ねる。
Crは、耐食性を改善するが、0.1%以下では効果がなく、2%以上では効果が飽和する。
Vは、耐食性を改善し、0.1%以下では効果がなく、2%以上では効果が飽和する。
Znは、耐食性を改善し、0.1%以下では効果がなく、2%以上では効果が飽和する。
上記のように構成された本発明に係るアルミニウム青銅系合金は、鉛(比重11)と比較して比重は軽い(比重7.7程度)が、一部で魚網等の重錘に使用されている岩石(比重4)に比べると充分大きいので、流されたり、絡み付いたりする事もなく、実用が可能である。
また、上記のように構成されたアルミニウム青銅系合金製の重錘は、海水,淡水又は両者の混じった汽水中等の水中にあっても耐食性が良好で、且つ、重量に対するコストは、タングステンを含有する重錘よりも安く製造することができる。
次に、本発明合金の実施例について説明する。
表1に示す諸組成の銅合金について、供試材を作成し、海水中につけ耐食性の評価を行った。
供試材の作成:表1に示したNo.1〜39の各種銅合金はそれぞれ高周波誘導炉(周波数::3KHZ,最大出力:100KW,最大溶解重量:100kg)にて溶解し、供試材用鋳鉄製金型(内径φ100mm,高さ100mm)に鋳造し、機械加工にて切削し、〔図1〕に示す供試材(外径φ70mm,高さ10mmの円盤形,1は吊り下げ用穴φ10mm)とした。
供試材の作成:表1に示したNo.1〜39の各種銅合金はそれぞれ高周波誘導炉(周波数::3KHZ,最大出力:100KW,最大溶解重量:100kg)にて溶解し、供試材用鋳鉄製金型(内径φ100mm,高さ100mm)に鋳造し、機械加工にて切削し、〔図1〕に示す供試材(外径φ70mm,高さ10mmの円盤形,1は吊り下げ用穴φ10mm)とした。
表2は耐食性試験の結果を示す。耐食性試験は〔図1〕に示す供試材を海水中に10週間浸漬し、断面の顕微鏡写真から、腐食面の凹凸の深さを計測した。なお、腐食面の凹凸の深さは、腐食界面の凹部の深さを顕微鏡写真で測定したものである(表面腐食)。凹凸の深さが10μm以下で小さいこと、試験後の表面に緑青や鉛の溶出、剥離が発生していないことを判断基準に評価を行った。
評価:りん脱酸銅、青銅は表面が容易に脱落する緑青で覆われた状態であったが、アルミニウム青銅系銅合金は表面が茶色を呈したものの、表面の脱落や緑青等はまったく認められず、高力黄銅に比べて腐食面の凹凸の深さも小さいことから、耐食性に優れることが検証できた。
海水,淡水及び両者の混じった汽水等の水中で用いる重錘には、従来から鉛が使用されており、人体への蓄積毒性や環境汚染が懸念される。本発明に係る重錘は、蓄積毒性および環境汚染のおそれがある鉛を含まず、適度の比重を有し、海水,淡水,汽水に対して耐食性のある材料から成っている。
1 吊り下げ用穴
Claims (3)
- 重量%で、Al:3~12%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成るアルミニウム青銅系銅合金を用いて作られた無鉛銅合金製重錘。
- 重量%で、Al:3~12%、Fe,Niのグループから1つ以上の元素を各々1〜5%、残部がCu及びそれに付随する不可避不純物から成るアルミニウム青銅系銅合金を用いて作られた無鉛銅合金製重錘。
- Mn,Sn,Ti,Si,Cr,V,Znのグループから一つ以上の元素を各々0.1〜2%含有することを特徴とする請求項1又は2記載の無鉛銅合金製重錘。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
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