JP2005206365A - 紙葉類取出装置 - Google Patents

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康夫 塚田
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良彦 成岡
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Abstract

【課題】 分離ローラが紙葉に与える接線カを分離ローラの直径に関係なく一定に保つように構成し、分離ローラが摩耗しても、安定した取出しを実現する紙葉類取出装置を提供する。
【解決手段】 紙葉類取出装置は、紙葉類を取出す取出ローラ30と、この取出ローラ30に圧接され紙葉類を分離する分離ローラ31と、この分離ローラ31に圧接されトルクを供給する第1の駆動ローラ205、第2の駆動ローラ201と、分離ローラ30、第2の駆動ローラ201を保持し、第1の軸周りに回動して前記分離ローラ31を前記取出ローラ30に押圧する保持手段を備えることを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、積層された紙幣などの紙葉類を分離しながら取出す紙葉類取出装置に関する。
積層された紙幣などの紙葉類を1枚ずつ分離しながら取出す紙葉類取出装置としては、ゴムローラの摩擦力で紙葉類を取出す摩擦式のものが知られている。
また、分離方式の構造から、ゲートローラ方式や、圧接ローラ方式のものがあり、特に前者は多用されている。
さらに、取出ローラに対向して押圧する分離ローラを備え、この分離ローラに駆動モータによって逆転トルクをかけて、紙葉類を分離する方式が、MRR取出しとして開発されている。
このMRR取出しによるMRR分離方式では、紙葉類の厚さにかかわらず、分離部において取出カと分離カが安定して働くため、確実な分離が期待できる。
また、分離ローラの押圧構造は支点を中心に回動する揺動レバーによる方法が、安定してかつ簡便な方法として多用されている。この分離ローラと取出ローラの中心を結ぶ直線と、分離ローラ中心と揺動レバーの支点を結ぶ直線が、ほぼ直交するようにレイアウトし、さらに逆転トルクを発生させる駆動モータの軸を揺動レバーの支点の位置に一致させ、分離ローラと駆動モータとをタイミングベルトを介して連結している。(例えば、特許文献1参照。)
特開2003−341866号公報
しかしながら、分離ローラが摩耗して直径が減少すると、分離ローラが紙葉類に与える接線カや、押圧力が変化して分離が不安定になるといった問題がある。ローラの直径が小さくなると、一定の逆転トルクに対しては、接線カが反比例して大きくなる。また、ばねを用いて押圧を実現するが、この場合ばねの変位量が減少するので、押圧力は減少する。 これにより逆転ローラの見かけの摩擦係数が大きくなりすぎて、取出しローラに対して連れ回りをしなくなり分離不良になる。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、分離ローラが紙葉に与える接線カを分離ローラの直径に関係なく一定に保つように構成し、分離ローラが摩耗しても、安定した取出しを実現する紙葉類取出装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、請求項1記載の紙葉類取出装置は、回転することにより紙葉類を取出す取出ローラと、この取出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆転トルクを付与することにより紙葉類を分離する分離ローラと、この分離ローラに圧接され分離ローラにトルクを供給する第1の駆動ローラと、この第1の駆動ローラを保持し、第1の駆動ローラを前記分離ローラに押圧する押圧手段と、前記第1の駆動ローラにトルクを供給する第2の駆動ローラと、前記分離ローラ、前記第2の駆動ローラを保持し、第1の軸周りに回動可能な保持手段と、前記第2の駆動ローラにトルクを供給する出力軸を備え、この出力軸を前記第1の軸と同軸上になるよう配置されるモータとを具備し、前記保持手段は前記第1の軸周りに回動して前記分離ローラを前記取出ローラに押圧することを特徴とする。
本発明によれば、分離ローラが紙葉に与える接線カを分離ローラの直径に関係なく一定に保つように構成し、分離ローラが摩耗しても、安定した取出しを実現する紙葉類取出装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明による紙幣分類整理機を示す内部構成図である。
図中1は筐体で、この筐体1の一側中央部にはテーブル部1Aが設けられ、このテーブル部1Aには紙幣供給部2が設けられている。この紙幣供給部2には紙葉類としての紙幣Pが立位状態で複数枚収容されている。この紙幣Pはバネ3で付勢される押込手段としてのバックアップ板4によって送出ローラとしてのピックアップローラ5に押し付けられている。
ピックアップローラ5の回転により紙幣Pは下方に向かって送出される。ピックアップローラ5の下方部には後で詳述する紙葉類取出装置を構成する分離部32及び搬送部37(図2に示す)が配設されている。
搬送部37から搬出される紙幣Pは、ベルト6とローラ7とにより構成されるクランプ式の搬送手段Hにより搬送される。この搬送手段Hには取出された紙幣Pのシフトとスキューを自動補正する姿勢補正装置8が設けられている。搬送手段Hの紙幣搬送方向下流側には判別手段としての判別部9が設けられている。
この判別部9はローラ対10で搬送される紙幣Pの面から各種情報を読み取り、それを論理演算し、基準になる情報と比較することによって、汚れや、破損の有無、金額、天地及び表裏の4方向を判別するものである。
判別部9の紙幣搬送方向下流側には切替手段としての第1の分岐装置11が設けられている。第1の分岐装置11は判別部9の判定によって2枚取りや、一定以上の大スキューの紙幣等、正しい紙幣Pと判定されなかったものをリジェクト箱12に導き、正しい紙幣Pと判定されたものを第2の分岐装置13に導くものである。
第2の分岐装置13は切替手段として設けられ、紙幣Pの搬送方向を第1及び第2の方向に分ける。まず第1の方向には左右反転パス14が設けられ、この左右反転パス14は紙幣Pを左右180度反転するヒネリベルト15を有している。
次に、第2の方向には通常のベルト搬送部16が設けられ、紙幣Pをそのままの状態で搬送する。第1及び第2の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流部17で合流する。この合流部17までの経路長は、第1の方向と第2の方向とで等しくされ、紙幣合流後の間隔がズレないようになっている。
合流部17の紙幣搬送方向下流側には切替手段としての第3の分岐装置18が設けられ、この第3の分岐装置18により紙幣Pの搬送方向が第3及び第4の方向に分岐される。 この第3の方向にはスイッチバックパス部19が設けられている。スイッチバックパス部19には紙幣Pを導入させる反転箱20、この反転箱20に導かれた紙幣Pの後端を反転ローラ21aに押し付けるタタキ車21が設けられている。紙幣Pは反転箱20から送出されることにより、その天地が反転されて搬送される。
また、第4の方向には通常のベルト搬送部22が設けられ、紙幣Pはそのままの姿勢を維持して搬送される。
ここで、第3及び第4の方向に分岐されて搬送された紙幣Pは合流部23で合流する。この合流部23までの分岐パスの経路長は、第3の方向と第4の方向とで等しくされ、合流後の間隔がズレないようになっている。
合流部23の紙幣搬送方向下流側には水平搬送路24が設けられ、この水平搬送路24には区分すべき部分の数より一つ少ない数の分岐装置25a乃至25dが配設されている
。これら分岐装置25a乃至25dの下方部には、集積部として第1乃至第4の種類別ポケット部26a乃至26dが配設され、これら種類別ポケット部26a乃至6dに紙幣Pが水平状態に積み重ねて集積されるようになっている。
第1の分岐装置25aの下方部には、100枚施封装置27が設けられている。100
枚施封装置27は紙幣Pを100枚ずつ集積して区分する集積部28と、この集積部28から紙幣Pを搬送する搬送部28aと、この搬送部28aにより搬送されてくる紙幣Pを
紙帯29aで結束する帯巻部29を有している。
図2は紙葉類取出装置としての紙幣取出装置を示す構成図である。
この紙幣取出装置は上下方向に沿って配設されたピックアップローラ5、5、分離部32及び搬送部37によって構成される。
分離部32は取出ローラ30、30を備え、これら取出ローラ30、30には分離ローラとしての逆転ローラ31、31が押し付けられている。
搬送部37は取出ローラ30、30の下方部に位置してドライブローラ34、34を備え、このドライブローラ34、34にはピンチローラ35、35が転接されている。これらドライブローラ34、34とピンチローラ35、35とにより、紙幣Pが引き抜かれて搬送される。
ピックアップローラ5、取出ローラ30、逆転ローラ31、ドライブローラ34及びピンチローラ35は左右に1個ずつ配設され、紙幣Pを短手方向に沿って取出すようになっている。
分離部32の取出ローラ30の周面はゴムで形成され、ワンウェイクラッチ30aを介して軸36に取り付けられている。取出ローラ30は紙幣Pの取出方向に自由に回転でき、紙幣Pがドライブローラ34及びピンチローラ35で引き抜かれるときに抵抗を減らすように工夫されている。
軸36は軸受け38を介してフレーム39に取り付けられている。軸36の一端部にはプーリ40a、タイミングベルト40b及びプーリ40cを介して取出モータ41が接続されている。
なお、この一実施の形態では、ワンウェイクラッチ30aを取出ローラ30に設けたが、取出ローラ30を軸36に固定してワンウェイクラッチ30aをタイミングプーリ40
aに設け、軸36とプーリ40aの聞で回転できるようにしてもよい。
ピックアップローラ5の軸43はプーリ45a、タイミングベルト45b、プーリ45c
を介して軸46に接続されている。軸46の両端部はフレーム39、39に支持されている。軸46の一端部にはプーリ48a、タイミングベルト48b、プーリ48cを介してピックアップモータ49が接続されている。軸43はブラケット51に回転自在に取り付けられ、ブラケット51は軸52を介してブラケット53に取り付けられている。
ブラケット53は軸46を介してフレーム39、39に取り付けられ、左右に回動できるようになっている。ブラケット51とステイ55との間には圧縮スプリング56が設けられている。これにより左右にあるピックアップローラ5、5は僅かに前後左右に位置を変えて紙幣Pに対して左右均一の押し付けカが発生するように工夫されている。
逆転ローラ31は全周がゴムで形成され、紙幣Pに対する摩擦係数が紙幣P間の摩擦係数より高いものが使用されている。逆転ローラ31は軸58を介して保持手段としての揺動レバー59の上端部に回転可能に取り付けられ、揺動レバー59の下端部は支持部としての支点軸60により回動可能に支持されている。揺動レバー59はスプリング62により付勢され、逆転ローラ31を取出ローラ30に押圧させている。
逆転ローラ31には後述するリバースモータ64が接続されている。リバースモータ64は逆転ローラ31を紙幣Pの取出し方向に対して逆方向に回転させるようになっている。逆転ローラ31は取出ローラ30に連れ回って取出方向に回転するが、逆転トルクは常に逆転方向にかかっていて紙幣Pに対して分離力を発生する。
ドライブローラ34は軸69を介してフレーム39、39に取り付けられている。軸69はプーリ70a、タイミングベルト70b、プーリ70cを介して搬送モータ71に接続
されている。ピンチローラ35は軸73に回転自在に支持されている。この軸73の両端部はフレーム39、39の水平長孔39aに支持され、スプリング74によって付勢されている。この付勢により、ピンチローラ35はドライブローラ34に押圧されて搬送力を発生する。
取出ローラ30及び逆転ローラ31の近傍には取出ローラ30及び逆転ローラ31から送出される紙幣Pを検出する第1の検知センサ76が設けられている。ドライブローラ34及びピンチローラ35の近傍にはドライブローラ34及びピンチローラ35から送出される紙幣Pを検出する第2の検知センサ77が設けられている。
この第1及び第2の検知センサ76、77は光透過形の光センサで、ブラケット79に取り付けられている。第1の検知センサ76の光軸は取出ローラ30と逆転ローラ31の接触部とドライブローラ34とピンチローラ35の接触部の間の搬送路を通過する。第2の検知センサ77の光軸は、ドライブローラ34とピンチローラ35の接触部の直後の搬送路を通過する。
取出モータ41、ピックアップモータ49、搬送モータ71にはそれぞれドライバー81、82、83が接続されている。ドライバー81、82、83には制御回路を介してコントローラ85が接続されている。なお、取出モータ41、ピックアップモータ49は間欠駆動制御が必要とされ、パルスモータが用いられている。
後述する左右のリバースモータ64にはドライバー89a、89bが接続され、ドライ
バー89a、89bには制御回路を介してコントローラ85が接続されている。リバースモータ64は電流制御可能なDCモータで、電流の設定によって所要の発生トルクが得られるようになっている。
また、第1及び第2の検知センサ76、77には駆動アンプ90が接続され、紙幣Pの通過を検出してその情報をコントローラ85に与える。
図3乃至図6は分離部32の模式図で分離力の発生原理を示すものである。
図3は取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pがない場合で、取出ローラ30の回転に逆転ローラ31が搬送方向に連れ回っている。逆転ローラ31は所定の押圧力Nで取出ローラ30に押し付けられ、後述するリバースモータ64によって逆転トルクTがかけられている。しかし、取出ローラ30との摩擦力である接線カによるトルクの方が高いため、リバースモータ64が滑って逆転ローラ31が搬送方向に回転している。
図4は取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pが1枚介在された場合で、紙幣Pと逆転ローラ31の摩擦力で発生する接線カにより逆転ローラ31にかかるトルクよりも逆転トルクTが小さく設定されているため、紙幣Pを介して逆転ローラ31が搬送方向に連れ回りしている。
図5は取出ローラ30と逆転ローラ31との間に紙幣Pが2枚に介在された場合で、紙幣P1、P2の間で生じる摩擦力が紙幣P1と取出ローラ30の摩擦力、または紙幣P2と逆転ローラ31の摩擦力よりも小さいため、リバースモータ64のトルクTの方が勝って搬送方向に対して逆転し始めている。
図6はリバースモータ64の逆転によって2枚目の紙幣P2が引き戻された状態を示す。
図6の状態は図4の状態とほぼ同じで、1枚目の紙幣P1が搬送される。このように紙幣を2枚取出そうとしても、2枚目の紙幣P2が引き戻されて1枚目の紙幣P1のみが取出される。実際には、図5と図6の状態において、紙幣Pが1枚取出されるごとに振動的に小刻みに繰り返され、1枚ずつ分離されて取出される。
2枚目の紙幣P2が逆転ローラ31から受ける接線カは、分離カとして作用する、この接線カと押圧力から逆転ローラ31の見かけの摩擦係数は、「(逆転トルク/逆転ローラ半径)/逆転ローラの押圧力」となる。逆転ローラ31の押圧力はスプリングカで一定なので、逆転トルクを一定に制御することで、逆転トルクの見かけの摩擦係数を一定に保つことができ、安定した分離カを与えることができる。
また、逆転トルクを変えることで、見かけ上任意の摩擦係数を設定できる。取出ローラ30、逆転ローラ31は摩擦係数が紙幣P1、P2間の摩擦係数より高ければよい。取出ローラ30と逆転ローラ31の摩擦係数が高ければ、送りカや分離カを安定に保つことができる。
逆転ローラ31は、ゲートローラのように摩擦係数を中程度に保つ必要はないので、材料の選択の幅が広がる。この逆転ローラ31については、取出ローラ30や紙幣Pに対して滑りを生じていることを考慮して、耐久性のよい材料を選択すればよい。
図7及び図8は取出装置の各ローラのレイアウトを示すものである。
ピックアップローラ5はバックアップ4により押圧された紙幣Pに接触して、これを分離部32に送り込み、取出ローラ30と協調して紙幣Pを繰り出す。逆転ローラ31の逆転トルクは、取出動作時には逆転トルクがかかっているが、紙幣Pがないときは取出ローラ30の回転に連れ回るように逆転トルクが設定されている。MRR分離方式では、逆転ローラ31に対し押圧力とリバースモータ64で発生した逆転トルクを安定して与える必要がある。
また、取出ローラ30と逆転ローラ31の搬送方向下流側には、搬送ローラ34とピンチローラ35とが配設されている。
図9及び図10は逆転ローラ31の駆動系及びその支持構造を示すものである。まず逆転ローラ31への分離トルクの供給について図9および図10を参照しながら説明する。 図中64は逆転ローラ31にトルクを与える駆動モータで、例えばブラシレスDCモータが使用される。
リバースモータ64の軸にはタイミングプーリ63cが取付けられており、タイミング
ベルト63bを介して、タイミングプーリ63aを駆動する。タイミングプーリ63aは、軸200に固定されており、同じく軸200に固定されているギア201を駆動する。
この軸200は、揺動レバー59に対して軸受けで回転自在に支持されている。ギア202は軸203に固定されて、ブラケット204に回転自在に支持されている。このブラケット204は、軸200回りに回動支持されており、ギア202がギア201にかみ合いながら、ブラケット204は回動できるよう構成される。
軸203には駆動ローラ205が固定されていて、スプリング206によってブラケット204を回動させて、逆転ローラ31に圧接して回転を伝えるようになっている。このような構成により、リバースモータ64が駆動することによって、逆転ローラ31を駆動することができる。
駆動ローラ205の材料として、ゴムローラ、金属およびプラスチックローラが挙げられる。また、逆転ローラに対してすべりが発生せずに、押圧力が発生するようにスプリング206が選定される。この押圧力は、駆動ローラ205がゴムローラで構成されて双方のローラ間の摩擦係数が高い場であっても、逆転ローラ31が紙葉類を押圧する押圧力よりも大きく設定される。
駆動ローラ205の幅は逆転ローラ31の幅と等しいかわずかに広く取っておき、逆転ローラ31が幅方向に変形したり、偏摩耗するのを防ぐ。駆動ローラ205は逆転ローラ31に圧接されて回転するので、ローラ31に対してクリーニング効果を有する。
駆動ローラ205の表面に、粗さや、細かなローレットなどの凹凸をつけることで、逆転ローラ31の表面についた紙紛や汚れを積極的に除去することもできる。このとき逆転ローラ31を大きく削ると逆転ローラ31の寿命を短くするが、駆動ローラ205に樹脂ローラを採用したり、表面の凹凸の大きさや形状を適当に選択することで、常に逆転ローラ31の表面を汚れの少ない好適な状態に保つことができる。
逆転ローラ表面31の汚れを削り落とすドレッシング作用を発揮させる他に、搬送される媒体によっては逆転ローラ31の表面についたインキなどの汚れを駆動ローラ205で拭き取ったり、吸い取ったりする素材を駆動ローラ205に採用してもよい。
また、駆動ローラ205と逆転ローラ31の間の圧接による変形などでロストルクが発生するが、これをほぼ一定として、必要な逆転トルクから差し引いたトルクをリバースモータ64で発生させればよい。
さらに、タイミングプーリ63aの歯数とタイミングプーリ63cの歯数とは同一に設定される。また、ギア201の歯数とギア202の歯数とは同一に設定される。さらに、逆転ローラ31の直径と駆動ローラ205の直径とは同一に設定される。これにより、リバースモータ64で発生するトルクをT、駆動ローラ205の半径をrとすると、逆転ロ
ーラ31と取出ローラ30または逆転ローラ31と紙幣Pとに発生する接線カは、駆動ローラ205表面で発生する接線カYに等しく、ロストルクを無視すれば、
Y=T/r (式1)
となる。この値は逆転ローラ31の直径には関係しない。タイミングプーリ63a、63cやギア201、202の歯数を変えた場合は、係数が変わって上式にはならないが、接線力YはトルクTと半径rによって決定される。
また、分離部32で発生する接線カについて、逆転ローラ31の押圧への影響を押さえるために、タイミングベルト63bの張側は、分離部32の接線カのベクトルと平行にな
るように考慮されている。
また、逆転ローラ31自体には、タイミングベルト等がかかっていないので、逆転ローラ31を長期に使用して交換する場合には容易に交換できるという利点がある。
次に、逆転ローラ31の分離部32への押圧力のかけ方について述べる。
リバースモータ64の本体は、ブラケット207によって軸回りに回動支持されている。また、リバースモータ64本体には、取付けネジを利用して、ギア208が固定されている。ギア208は扇形の形状をしており、ギア208の中心はリバースモータ64の軸にあわせられている。リバースモータ64で発生したトルクは、リバースモータ64の軸により逆転ローラ31を駆動するが、その反力としてのトルクは、ギア208を介して、後述するギア列で受け止められ、モータ64本体は回動するが大きく回転することはない。
ギア208には、一体の多段ギア209、210がかみ合っており、さらにギア210は押圧レバー211の一部である扇形ギア211aにかみ合っている。
押圧レバー211は、支点211bを中心にベースに回動支持されている。リバースモー
タ64のトルクは、ギア列を介してレバー211に供給され、レバーの先端211cが揺
動レバー59を押して、逆転ローラ31を取出ローラ30に押圧する。
スプリング212は、押圧レバー211を介して揺動レバー59を押圧することにより、押圧レバー211からモータ本体までのギア列を安定にするために設けられている。スプリング212には、弱いスプリングが選定されている。すなわち、モータのトルクが発生していないとき、押圧レバーが右方に倒れないように支持している。このスプリング212の他に押圧レバーの回動幅を抑制するストッパも設けられている(図示せず)。
ここで、モータトルクによって発生する押圧について説明する。リバースモータ64のトルクをT、ギア208の歯数をZ1、ギア209の歯数をZ2、ギア210の歯数をZ3、ギア211aの歯数をZ4、押圧レバー211の中心から分離部32までの長さをa
とし、ロスやスプリング212を無視すると、分離部32に発生する押圧力Nは、
N=(T・Z2・Z4)/(Z1・Z3・a) (式2)
となる。上述の(式1)と(式2)から、
逆転ローラ31の分離力を示す見かけの摩擦数μは、
μ=Y/N−(T/r)(Z1・Z3・a)/(T・Z2・Z4)
=(a/r)[(Z1・Z3)/(Z2・Z4)] (式3)
となる。
これから、見かけの摩擦係数μは、すべて常数によって決まり、リバースモータ64のトルクによらない。この見かけの摩擦係数μは、取出される紙葉類の紙間摩擦係数より高く、取出ローラ30と逆転ローラ31の間の摩擦係数よりも低い値に設定される。前者が0.5、後者が1.0の場合は、見かけの摩擦係数μは例えば0.75に設定される。
上記常数は、ギア列の構成で決まり、例えば、押圧レバーの支点位置211b
を上下に移動することで、変更調整することもできる。
紙葉類の紙間摩擦係数や、取出ローラ30と逆転ローラ31間の摩擦係数は、押圧依存性があるので、モータトルクも取出しに適正なトルクに設定しておくことが必要になる。一方、モータトルクを変えることで、見かけの摩擦係数μを変えずに、接線力と押圧の両方を変化させることができる。例えば、官封券のように非常に分離しにくい紙幣の場合、重送などの分離不良を検出したとき、トルクを減じて取出すことで分離を成功させることができる。指で紙をめくるとき、指先のカを弱めることでめくれなかったものがめくれるようになるのと同じ原理である。
図11の紙幣取出動作の制御を示すフローチャートについて説明する。
紙幣Pの取出しが開始されると(ステップS1)、取出された紙幣Pの有無が判別される(ステップS2)。ここで、紙幣Pが有ると判別されると、紙幣Pの取出し動作が進む。
次に、逆転ローラ31がリバースモータ64によって逆方向に回転駆動される(ステップS3)。このとき、取出ローラ30は停止しているので、取出ローラ30から受ける抵抗力により逆転ローラ31が回転することはない。
ステップS3にて逆転ローラ31が回転駆動されると、取出モータ41とピックアップモータ49が回転駆動される(ステップS4)。取出モータ41とピックアップモータ49はほぼ同じ立ち上げ曲線で速度を増加して所定の速度まで立ち上げる。
ピックアップローラ5と取出ローラ30によって取出された1枚目の紙幣Pが、搬送ローラ34に到達し、第2の検知センサ77で検知されると(ステップS5)、取出モータ41とピックアップモータ49とが停止される(ステップS6)。
取出ローラ30には、ワンウェイクラッチ30aが内蔵してあるので、取出モータ41
が停止しても、搬送ローラ34で搬送される紙幣Pに連れ回って1枚目の紙幣Pに抵抗を与えることはない。1枚目の紙幣Pの先端が、第2の検知センサ77に到達した後、紙幣Pの後端がピックアップローラ5から外れる。
1枚目の紙幣Pがピックアップローラ5から外れて、2枚目の紙幣がピックアップローラ5に接触すると、2枚目に対してブレーキとして働き、紙幣の連れ出しが防止される。 1枚目の紙幣が搬送されてその後端が第2の検知センサ77で検知されると(ステップS7)、まだ紙幣Pがトレイにあるか否かを判別される(ステップS8)。紙幣Pがあると判別された場合は、ステップS4に戻って、2枚目の紙幣の取出し動作を開始する。また、トレイに紙幣Pがないと判別された場合は、逆転ローラ31が停止される(ステップS9)。しかる後、すべてのモータが停止して取出しが終了される(ステップS10)。 以上説明したように、逆転ローラ31に駆動ローラ205を圧接することで、モータトルクに対して一定の接線カを与えることができ、逆転ローラ31が摩耗して直径が減少しても、分離部32に発生する接線カを一定に保つことができ、安定した取出しを実現できると共に、逆転ローラの寿命を大幅に拡大できる。
また、分離部32の押圧力にモータトルクを利用することで、分離部32に発生する押圧を一定にすることができ、安定した取出しを実現できる。
またモータのトルクを増減することで、押圧力と接線カを変化することができ、紙葉の変化によって起こる重ね取りのような取出し不良に対しても、押圧力を下げることで分離を確実に行うことができる。
さらに逆転ローラに付着する汚れは、駆動ローラ205を利用してクリーニングすることも可能になる。
以上のようにして本発明によって主に逆転ローラの摩耗や、汚れによって取出し性能が低下することを抑え、逆転ローラの寿命を伸ばすと共に、安定した取出しを実現できる。
本発明による紙幣分類整理機を示す内部構成図。 紙幣取出装置を示す構成図。 分離部を構成する取出ローラ及び逆転ローラの回転状態を示す図。 取出ローラと逆転ローラとの間に紙幣が1枚送り込まれた状態を示す図。 取出ローラと逆転ローラとの間に紙幣が2枚送り込まれた状態を示す図。 取出ローラと逆転ローラとの間に送り込まれた紙幣が分離された状態を示す図。 取出装置の各ローラのレイアウトを示す正面図。 取出装置の各ローラのレイアウトを示す側面図。 逆転ローラ31の駆動系及びその支持構造を示す正面図。 逆転ローラ31の駆動系及びその支持構造を示す側面図。 紙幣取出動作の制御を示すフローチャート。
符号の説明
P 紙葉類
4 バックアップ板(押込手段)
5 ピックアップローラ(送出ローラ)
30 取出ローラ
31 逆転ローラ(分離ローラ)
59 揺動レバー
60 支点軸
63a、63b プーリ
64 モータ
211 押圧レバー
208、209、210、211a ギア

Claims (4)

  1. 回転することにより紙葉類を取出す取出ローラと、
    この取出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆転トルクを付与することにより紙葉類を分離する分離ローラと、
    この分離ローラに圧接され分離ローラにトルクを供給する第1の駆動ローラと、
    この第1の駆動ローラを保持し、第1の駆動ローラを前記分離ローラに押圧する押圧手段と、
    前記第1の駆動ローラにトルクを供給する第2の駆動ローラと、
    前記分離ローラ、前記第2の駆動ローラを保持し、第1の軸周りに回動可能な保持手段と、
    前記第2の駆動ローラにトルクを供給する出力軸を備え、この出力軸を前記第1の軸と同軸上になるよう配置されるモータとを具備し、
    前記保持手段は前記第1の軸周りに回動して前記分離ローラを前記取出ローラに押圧することを特徴とする紙葉類取出装置。
  2. 前記モータの出力軸を中心に回転保持し、モータより発生するトルクにより前記保持手段を回動させるモータケースを備えることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類取出装置。
  3. 前記第1の駆動ローラの表面には前記分離ローラの表面をクリーニングするクリーニング部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙葉類取出装置。
  4. 前記モータのトルクを増減することで、前記分離ローラによって紙葉類に与える接線カと圧接力とを増減する手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙葉類取出装置。
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