JP2005205739A - スポット印刷方法、装置及びスポット印刷用の版 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小規模の装置でスポット印刷を行うことができ、且つ版交換を不必要とするか或いは交換頻度を低減させ、生産効率を高くすることの可能なスポット印刷方法及び装置を提供する。
【解決手段】 長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有するロール状の版1を、巻き戻し可能な繰出部11からブランケット胴3の近傍を通って巻取部14に巻き取られるようにセットし、且つその版1を加圧ローラ21で必要な時にブランケット胴3に押し付ける構成とし、その版1の一つのスポット印刷版領域をインキ供給機構24及びブランケット胴3を通って所望回数往復動させることで、所望枚数のスポット印刷を行い、次いで、別のスポット印刷版領域を用いて同様の動作を行うということを繰り返し、多種類のスポット印刷を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有するロール状の版1を、巻き戻し可能な繰出部11からブランケット胴3の近傍を通って巻取部14に巻き取られるようにセットし、且つその版1を加圧ローラ21で必要な時にブランケット胴3に押し付ける構成とし、その版1の一つのスポット印刷版領域をインキ供給機構24及びブランケット胴3を通って所望回数往復動させることで、所望枚数のスポット印刷を行い、次いで、別のスポット印刷版領域を用いて同様の動作を行うということを繰り返し、多種類のスポット印刷を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、あらかじめ絵柄或いは文字が印刷された印刷対象紙に対して、絵柄や文字等を追加して印刷するのに好適なスポット印刷方法及び装置並びにそれに用いるスポット印刷用の版に関するものである。
従来、例えば、商品販売促進用のチラシ、カタログ等において、基本となる商品説明に追加して各販売店毎の店名、地図等を追加印刷する、いわゆるスポット印刷が行われており、その方法としては、基絵柄印刷終了後の印刷対象紙をもう一度印刷機に供給し、通常の印刷を行うのと同じ手順でスポット印刷を行う方法、或いは印刷機内にスポット印刷専用のユニットを設置し、基絵柄の印刷と同工程にて印刷する方法等が知られている。前者においては、例えばオフセット印刷されたシート状の印刷対象紙を、店名等のスポット印刷すべき画像が印象された版を設置した印刷機に供給し、規定枚数印刷した後、その印刷機を停止し、版を異なるスポット印刷用の版と交換し、再び規定枚数印刷するという作業を繰り返すことで、基本的な絵柄は共通で、一部(この例の場合は店名等)が異なる印刷物、即ちスポット印刷物を製造する。また、後者においては、複数ユニットによって構成された印刷機において、例えばロール紙として供給された連続した印刷対象紙に、上流ユニットにおいて共通絵柄を印刷し、最終のユニットでスポット印刷用の絵柄や文字等の画像を印刷する。規定枚数の印刷終了後、印刷機を停止し、最後のユニットの版を交換、即ちスポット印刷を行う版種類を交換し、再び規定枚数の印刷を行う。これを繰り返すことでスポット印刷物を製造する。
また、例えば、特開平9−314813号公報(特許文献1)にあるように、スポット印刷用の印刷ユニット内にて、複数対の版胴、ブランケット胴を共通圧胴に対して選択式に接触させる事により一対の版胴、ブランケット胴にて印刷している間に他の版交換を行い、あらかじめ設定された枚数印刷した後に圧胴に接触させる版胴、ブランケット胴を切り替える事で連続的にスポット印刷を行う方法も提案されている。
更に、例えば、特許第3025639号公報(特許文献2)、特許第3220916号公報(特許文献3)にあるように、一つの版胴上に、複数個のスポット印刷用の版を形成しておき、その複数個のスポット印刷用の版を選択的に使用して印刷することでスポット印刷を行う方法も提案されている。
特開平9−314813号公報
特許第3025639号公報
特許第3220916号公報
しかしながら、上記した従来技術にはいずれも問題点があった。すなわち、スポット印刷を行うに当り、基絵柄印刷終了後の印刷対象紙をもう一度印刷機に供給し、通常の印刷を行うのと同じ手順でスポット印刷を行う方法では、計2回印刷を行う事となるため製造リードタイムが冗長化し、また、スポット印刷工程ではスポット印刷用の絵柄や文字等の画像を変える毎に版交換を行わなければならず、版交換に時間を要し、さらには版交換後の試し刷りが必要となり、材料の無駄が発生するという欠点があった。また、印刷機内にスポット印刷専用のユニットを設置し、基絵柄の印刷と同工程にてスポット印刷する方法では、印刷対象紙を1回印刷機に通すのみで基絵柄とスポット印刷用の画像の印刷を行うことができるため、2回通す場合に比べると生産性は上がるが、この方法においても、スポット印刷専用のユニットにおいてスポット印刷用の画像を変える毎に版交換を行わなければならず、版交換に時間を要し、版交換後の試し刷りも必要となるため生産効率が上がらないという欠点があった。
また、特許文献1に記載のように、連続印刷中に他の版交換を行う方法においては、装置が大がかりとなり、また、昨今印刷仕様要求の多様化により、スポット印刷を行う絵柄や文字等の1種類の版当りの印刷部数が数百部単位と少量になってきているため、連続運転中の版交換が間に合わないという問題も生じていた。
また、特許文献2、特許文献3に示すように、一つの版胴上に、複数個のスポット印刷用の版を形成しておき、その複数個のスポット印刷用の版を選択的に使用して印刷することでスポット印刷を行う方法では、版胴が単に円筒状のものであるので、その版胴上にあらかじめ形成されるスポット印刷用の版の個数に物理的な制限がある。このため、1種類のスポット印刷用の版当りの印刷部数が数百部程度の少量で、きわめて多種類のスポット印刷用の版を用いる必要がある場合には、頻繁に版胴を交換する必要が生じ、やはり生産効率が上がらないという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、小規模の装置でスポット印刷を行うことができ、且つ1種類のスポット印刷用の絵柄や文字等の画像に対する印刷部数が少なく、きわめて多種類のスポット印刷用の画像を用いる必要がある場合にも、版交換を不必要とするか或いは交換頻度を低減させ、生産効率を高くすることの可能なスポット印刷方法及び装置、並びにそれに使用するスポット印刷用版を提供することを課題とする。
本発明のスポット印刷方法は、スポット印刷に用いる版の交換頻度を低減するか或いは無くすために、スポット印刷用の版として、従来用いていた円筒状のものに替えて、長尺の帯状の版であって、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有する版を用いることとし、その版を印刷装置にセットする工程と、前記版の一つのスポット印刷版領域を用いて所望枚数の印刷を行い、次いで別のスポット印刷版領域を用いて所望枚数の印刷を行うという動作を、所望のスポット印刷版領域について繰り返し、複数種類のスポット印刷を行う印刷工程とを有するという構成としたものである。このように、長尺、帯状の版を用いることで、一つの版にきわめて多種類のスポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を形成することができ、それらを選択して用いることで、版交換を行うことなく、きわめて多種類のスポット印刷を行うことができる。
ここで、前記一つのスポット印刷版領域を用いて複数枚の印刷を行うに当たっては、該スポット印刷版領域にインキを付与する工程と、該スポット印刷版領域をブランケット胴に所定の印圧で接触させた状態でブランケット胴の周速度と同一速度で同方向に走行させてインキ転写を行う工程と、前記スポット印刷版領域を前記ブランケット胴から離して転写時とは逆方向に走行させて元の位置に戻す工程とを繰り返すことで、オフセット方式でのスポット印刷を行うことができる。
上記したスポット印刷方法の実施に用いる本発明のスポット印刷装置は、ロール状に巻き取られた長尺の帯状の版であって、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有する版と、ブランケット胴と、ロール状に巻き取られた前記版を保持し、版を繰り出すと共に巻き戻すことも可能な繰出部と、前記繰出部から引き出された版を巻き取り且つ繰り出すことも可能な巻取部と、前記繰出部から引き出された版が前記ブランケット胴の近接位置を走行するように案内する案内機構と、前記版を前記ブランケット胴に押付け可能な加圧機構と、前記版を前記ブランケット胴の回転方向と同方向及び逆方向に走行させる版駆動手段と、前記版にインキを供給するインキ供給機構と、制御手段とを備え、該制御手段が、前記一つのスポット印刷版領域を用いた印刷の際に、該スポット印刷版領域に前記インキ供給機構でインキを付与し、前記版を前記加圧機構によって前記ブランケット胴に所定の印圧で接触させた状態で、前記ブランケット胴の周速度と同一速度で同方向に走行させて前記スポット印刷版領域のインキを前記ブランケット胴に転写させ、その後、前記版を前記ブランケット胴から離して転写時とは逆方向に走行させて元の位置に戻すように制御する構成としたことを特徴とする。そしてこの構成により、上記した本発明のスポット印刷方法を実施することができ、版交換を行うことなく、きわめて多種類のスポット印刷を行うことができる。
また、本発明のスポット印刷用の版は、長尺の帯状の版であって、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有することを特徴とするものであり、上記した本発明方法の実施に使用することで、版交換を行うことなく、きわめて多種類のスポット印刷を行うことができる。ここで、このスポット印刷用の版の形態としては、ロール状に巻き取った形態としてもよいし、無端ベルトと同様に無端状のものとしてもよい。ロール状に巻き取った形態の版は上記した本発明のスポット印刷装置に使用することができ、また小スペースに配置することができ、好ましい。
本発明は、長尺、帯状の版を用いることで、一つの版にきわめて多種類のスポット印刷用の絵柄や文字等の画像を印象したスポット印刷版領域を形成することができ、それらを選択して用いることで、版交換を行うことなく、きわめて多種類のスポット印刷を行うことができ、スポット印刷の生産効率を高めることができる。また、一つの版内で、使用するスポット印刷版領域を切り替えるには、単に版を走行させて所望のスポット印刷版領域が印刷に供される位置となるようにすればよいので、きわめて敏速に切り替えが可能であり、印刷装置の停止を伴うことなく切り替えを行うことができ、この点からも生産効率を高めることができる。更に、一つの版にきわめて多種類のスポット印刷用の画像を印象しておくことができるので、従来の一つの版胴に複数のスポット印刷用版を形成しておく場合に比べて、版交換の頻度を低減でき、ひいては版交換に伴う印刷装置停止回数を低減でき、生産効率を高めることができると共に、版交換終了後の試し刷り回数も抑制でき、材料の無駄を低減させることができる。
本発明を適用してスポット印刷を行うユニットは、そのユニット単独で印刷装置を構成するようにしてもよいが、共通絵柄(基絵柄)を印刷する印刷装置に組み込むことが、共通絵柄の印刷とスポット印刷を一工程で実施でき、生産効率を高めることができるので、好ましい。その場合、スポット印刷を行うユニットは、共通絵柄を印刷するユニットの下流側に独立して設置してもよいし、或いは、共通絵柄印刷ユニットの最下流のユニットに共通絵柄印刷機構とは別に取り付けられてもよい。以下、スポット印刷ユニットを独立して設置した場合を例にとって、本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明をオフセット印刷に適用した実施形態に係るスポット印刷装置のスポット印刷ユニットの模式図、図2はそのスポット印刷装置に用いる版の概略斜視図である。図2において、1は、ロール状に巻き取った長尺、帯状の版であり、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の絵柄や文字等の画像を印象したスポット印刷版領域2a、2b、2c・・・を形成している。これらのスポット印刷版領域2a、2b、2c・・・はスポット印刷をすべき順番に配列されている。版1に用いる版材には、通常のオフセット印刷に用いられる版材(例えば、紙、アルミ、樹脂等)で且つ厚さの選定などによってロール状に巻き取れる柔軟性を有しているものを適宜使用できるが、本発明は小部数印刷時における適用を主眼としているため、耐刷性には劣るが費用の安い紙版が好適である。また、版1を作製するための製版も、通常のオフセットの製版方法を用いればよい。
図1において、3はブランケット胴、4は圧胴、5、6は中間胴、7は印刷対象紙である。11は、ロール状に巻いた形態の版1を保持し、版1を繰り出すと共に巻き戻すことの可能な繰出部であり、版1を巻き戻すようにロール状の版1を回転駆動する繰出側モータ12を備えている。14は、繰出部11から引き出された版1をロール状に巻き取り且つ繰り出すことも可能な巻取部であり、版1を巻き取るようにロール状の版1を回転駆動する巻取側モータ15を備えている。18は、繰出部11から引き出された版1がブランケット胴3の近接位置を走行するように案内する案内機構を構成するガイドローラである。この実施形態では、ガイドローラ18を繰出部11とブランケット胴3の間に1個のみに配置しているが、必要に応じ、更に多くのガイドローラを用いても良く、例えば、ブランケット胴3と巻取部14の間にも配置する構成としてもよい。ガイドローラ18は回転自在なローラでもよいし、回転駆動されるローラでもよい。20は版1をブランケット胴3に押付け可能な加圧機構であり、加圧ローラ21と、その加圧ローラ21をブランケット胴3に押し付ける位置及びブランケット胴3から離れた位置に往復動させるためのエアシリンダ等の駆動装置22を備えている。ここで用いる加圧ローラ21も回転自在なローラでもよいし、回転駆動されるローラでもよい。前記したように、繰出部11と巻取部14にそれぞれ繰出側モータ12、巻取側モータ15を設けているので、これらの繰出側モータ12、巻取側モータ15によって版1をブランケット胴3の回転方向と同方向及び逆方向に走行させることができる。従って、これらの繰出側モータ12及び巻取側モータ15は、版をブランケット胴の回転方向と同方向及び逆方向に走行させる版駆動手段を構成する。ここで、これらの繰出側モータ12及び巻取側モータ15には、サーボモータ等の精密制御可能なモータが使用され、後述するように、版1をブランケット胴3の周速度と同一速度で同方向に走行させるように制御でき、且つ版1の長手方向の所望の位置を所定の基点Aに位置決めして停止させることができるようになっている。なお、版1の走行速度の制御や停止位置の制御は、必ずしも繰出側モータ12及び巻取側モータ15によって行う場合に限らず、ガイドローラ18や加圧ローラ21をサーボモータ等の精密制御可能なモータで駆動する構成とし、その回転速度を制御することで行っても良い。その場合には、ガイドローラ18や加圧ローラ21等を回転駆動するモータが、版をブランケット胴の回転方向と同方向及び逆方向に走行させる版駆動手段を構成する。
24は、ガイドローラ18とブランケット胴3の間に配置されたインキ供給装置であり、版1の所望領域(例えば、図2において、一つのスポット印刷版領域2a)が通過する際にその所望領域に対してインキを付与することができる構成となっている。なお、この実施形態では水なし版を用いており、そのため湿し水機構を設けていないが、通常の水あり版を用いる場合には湿し水機構を設けておく。また、図示は省略しているが、繰出側モータ12、巻取側モータ15、加圧機構20等を後述するように制御する制御手段も設けられている。
次に、上記構成のスポット印刷装置によるスポット印刷動作を説明する。印刷開始に先立って、版1が、図1、図3に示すように印刷装置の所定位置にセットされる。また、図3において、印刷開始直前には、ブランケット胴3及び加圧ローラ21はそれぞれ、版1に接触しない位置に退避しており、版1は正逆両方向に自由に走行可能となっている。更に、版1は、最初にスポット印刷すべきスポット印刷版領域2a(図2参照)がインキ供給機構24のすぐ上流(繰出部11側)となる位置で停止している。この状態で、ブランケット胴3、圧胴4、中間胴5、6、インキ供給機構24のインキ練りローラ等の回転を開始する。そして、最初の印刷対象紙7が適当な位置に到達する直前までに、版1が巻取側モータ15によって巻取部14に向かって送られ、スポット印刷版領域2aがインキ供給機構24の上を通過し、その際にインキ供給機構24によってインキ30が付与され、インキ30を付与されたスポット印刷版領域2aの先端が、ブランケット胴3と加圧ローラ21との接触位置よりも上流にあらかじめ設定している基点Aに達した時点で版1の走行が止められ、スポット印刷に備える。図3はこの時の状態を示している。
次に、圧胴4にくわえられた最初の印刷対象紙7が所定位置に達し、あらかじめ決められた印刷予定位置にスポット印刷版領域2aの画像が転写されるよう調整されたタイミングにて、図4に示すように、ブランケット胴3が圧胴4に接する位置に移動すると共に加圧ローラ21が版1をブランケット胴3に押し付ける。それと同時に版1が巻取部14の巻取側モータ15によって巻き取られ、版1はブランケット胴3の周速度と同じ速度で且つ同方向に走行を開始する。これにより、版1のスポット印刷版領域2aに付与されていたインキ30が図5に示すようにブランケット胴3に転写され、その後、印刷対象紙7に転写され、スポット印刷が行われる。一方、版1のインキ30がブランケット胴3に転写された後、加圧ローラ21が退避して版1を自由に走行可能な状態とする。その後、繰出部11の繰出側モータ12が作動して版1を巻き戻し、スポット印刷版領域2aをインキ供給機構24のすぐ上流に引き戻し、次いで、巻取側モータ15が作動して版1を巻取部14に向かって送り、その際にスポット印刷版領域2aに再びインキ30(図3参照)が付与され、インキ30を付与されたスポット印刷版領域2aの先端が基点Aに達した時点で版1を停止させ、次のスポット印刷に備える。この動作は印刷機を停止させることなく(ブランケット胴3、圧胴4、中間胴5、6等の回転を継続した状態で)行われる。次に、二番目の印刷対象紙7が所定位置に達し、あらかじめ決められた印刷予定位置にスポット印刷版領域2aの画像が転写されるよう調整されたタイミングにて、ブランケット胴3が圧胴4に接する位置に移動すると共に加圧ローラ21が版1をブランケット胴3に押し付ける。それと同時に版1が巻取部14の巻取側モータ15によって巻き取られ、版1はブランケット胴3の周速度と同じ速度で且つ同方向に走行を開始する。これにより、版1のスポット印刷版領域2aに付与されていたインキ30がブランケット胴3に転写され、その後、印刷対象紙7に転写され、スポット印刷が行われる。以下、同様の動作が、所望印刷枚数に応じた回数だけ繰り返され、スポット印刷版領域2aによるスポット印刷が所望枚数の印刷対象紙7に対して行われる。
次に、スポット印刷に用いるスポット印刷版領域を最初のスポット印刷領域2aから次のスポット印刷版領域2bに変更する動作を説明する。上記した手順に従って最初のスポット印刷版領域2aによるスポット印刷を所定枚数行い、図6に示すように、最後のインキ30がブランケット胴3に転写し、加圧ローラ21が退避して版1をフリー状態とした後、巻取部14の巻取側モータ15が作動して版1を巻取部14に向かって走行させ、その際に、2番目のスポット印刷版領域2bがインキ供給機構24の上を通過する際に、そのスポット印刷版領域2bにインキ31を付与する。そして、そのスポット印刷版領域2bの先端が基点Aに達した時点で版1が停止し、スポット印刷に備える。この動作も、印刷機を停止させることなく行われる。その後は、上記したスポット印刷版領域2aを用いたスポット印刷と同一手順でスポット印刷が所望回数行われ、所望枚数の印刷対象紙に対してスポット印刷版領域2bを用いたスポット印刷が行われる。以下、版1に形成している他の多数のスポット印刷領域2c・・・について、同様の動作が繰り返され、多種類のスポット印刷が次々と所望枚数ずつ行われる。
以上に説明したように、図1に示すスポット印刷装置を用いることで、版1に形成している多数のスポット印刷版領域2a、2b、2c・・・を次々と用いて、それぞれ所望枚数のスポット印刷を行うことができ、しかも、スポット印刷版領域の切り替えに当たっては、印刷機を停止させる必要がないため、生産効率を低下させることなく、スポット印刷を行うことができる。また、更に多くの種類のスポット印刷が要求される場合には、ロール状に巻いた別の版1を用意しておき、版の交換を行えばよく、その場合にも、従来に比べて版交換回数を大幅に低減できる。かくして、このスポット印刷装置を用いることで、従来のスポット印刷装置に比べて生産効率を大幅に向上できると共に、版交換終了後の試し刷り回数も低減できるので、材料の無駄を低減させることができるといった利点が得られる。
なお、上記した実施形態におけるスポット印刷の動作は本発明を限定するものではなく、一例を示すに過ぎず、適宜変更可能である。例えば、上記動作説明では、版1にインキ30を付与した後、スポット印刷版領域を所定の基点Aに位置決めして停止させ、スポット印刷に備えているが、この代わりに、使用すべきスポット印刷領域をインキ供給機構24よりも上流側に設定した基点に位置決めして停止させ、スポット印刷に備えるようにしてもよい。この場合には、所定のタイミングで加圧ローラ21が版1をブランケット胴3に押し付け、同時に版1がブランケット胴3の周速度と同一速度で同方向に走行を開始し、その走行中にインキ供給機構24が版1にインキを付与し、その後、そのインキがブランケット胴3に転写され、スポット印刷が行われこととなる。
また、上記した実施形態では、版1としてロール状に巻いたものを用いているが、本発明方法の実施に当たっては必ずしも、ロール状の版に限らず、長尺、帯状の版を無端状につなぎ、その版がブランケット胴に近接した位置を正逆両方向に走行するように配置する構成としてもよい。この場合にも、長尺の版に形成している多数のスポット印刷版領域を次々と用いてスポット印刷を生産効率良く行うことができる。更に、上記した実施形態は本発明をオフセット印刷に適用した場合を示したが、本発明はオフセット印刷に限らず、長尺帯状で且つロール状に巻き取るとか無端状につないで走行させることができる柔軟性を備えた版を作製可能であれば、他の印刷方式にも、例えば、樹脂版を用いた活版印刷方式にも適用可能である。
1 版
2a、2b、2c スポット印刷版領域
3 ブランケット胴
4 圧胴
5、6 中間胴
7 印刷対象紙
11 繰出部
12 繰出側モータ
14 巻取部
15 巻取側モータ
18 ガイドローラ
20 加圧機構
21 加圧ローラ
22 駆動装置
24 インキ供給機構
30、31 インキ
2a、2b、2c スポット印刷版領域
3 ブランケット胴
4 圧胴
5、6 中間胴
7 印刷対象紙
11 繰出部
12 繰出側モータ
14 巻取部
15 巻取側モータ
18 ガイドローラ
20 加圧機構
21 加圧ローラ
22 駆動装置
24 インキ供給機構
30、31 インキ
Claims (4)
- 長尺の帯状の版であって、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有する版を印刷装置にセットする工程と、前記版の一つのスポット印刷版領域を用いて所望枚数の印刷を行い、次いで別のスポット印刷版領域を用いて所望枚数の印刷を行うという動作を、所望のスポット印刷版領域について繰り返し、複数種類のスポット印刷を行う印刷工程とを有するスポット印刷方法。
- 前記一つのスポット印刷版領域を用いて複数枚の印刷を行うに当たっては、該スポット印刷版領域にインキを付与する工程と、該スポット印刷版領域をブランケット胴に所定の印圧で接触させた状態でブランケット胴の周速度と同一速度で同方向に走行させてインキ転写を行う工程と、前記スポット印刷版領域を前記ブランケット胴から離して転写時とは逆方向に走行させて元の位置に戻す工程とを繰り返すことを特徴とする請求項1記載のスポット印刷方法。
- ロール状に巻き取られた長尺の帯状の版であって、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有する版と、ブランケット胴と、ロール状に巻き取られた前記版を保持し、版を繰り出すと共に巻き戻すことも可能な繰出部と、前記繰出部から引き出された版を巻き取り且つ繰り出すことも可能な巻取部と、前記繰出部から引き出された版が前記ブランケット胴の近接位置を走行するように案内する案内機構と、前記版を前記ブランケット胴に押付け可能な加圧機構と、前記版を前記ブランケット胴の回転方向と同方向及び逆方向に走行させる版駆動手段と、前記版にインキを供給するインキ供給機構と、制御手段とを備え、該制御手段が、前記一つのスポット印刷版領域を用いた印刷の際に、該スポット印刷版領域に前記インキ供給機構でインキを付与し、前記版を前記加圧機構によって前記ブランケット胴に所定の印圧で接触させた状態で、前記ブランケット胴の周速度と同一速度で同方向に走行させて前記スポット印刷版領域のインキを前記ブランケット胴に転写させ、その後、前記版を前記ブランケット胴から離して転写時とは逆方向に走行させて元の位置に戻すように制御する構成としたことを特徴とするスポット印刷装置。
- 長尺の帯状の版であって、長手方向に間隔をあけた複数の領域にそれぞれ、スポット印刷用の画像を印象したスポット印刷版領域を有することを特徴とするスポット印刷用の版。
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