JP2005205404A - かん水の蒸発方法並びに蒸発装置 - Google Patents

かん水の蒸発方法並びに蒸発装置 Download PDF

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Abstract

【課題】かん水を蒸発させて濃縮したり海塩を析出させたりする蒸発方法並びに蒸発装置に関し、比較的簡素で安価な設備によって、比較的低い温度でかん水を濃縮したり海塩を結晶化可能とする。
【解決手段】表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に出し入れし、加熱釜から出した状態において、蒸発手段に付着している水分を蒸発させることによって、加熱釜中のかん水の濃度を次第に上げる蒸発方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、かん水を蒸発させて濃縮したり海塩を析出させたりするのに適する蒸発方法並びに蒸発装置に関する。
海水を釜中で加熱して水分を蒸発させ、食塩を結晶させる釜炊き方法が今でも採用されている。また、特開2003−206131号公報に記載のように、燃焼炉の中において、偏平状の筒状管を蛇行状に配管して、その中をかん水が流下する間に加熱蒸発が促進される構造が提案されている。あるいは、減圧装置を用いて、かん水の沸点を低くし、低温で海塩を析出させる方法も知られている。
特開2003−206131
しかしながら、昔ながらの釜炊き方法は、かん水を沸騰させて、高温で海塩を析出させるため、かん水が高温に晒されることによって、海水中の天然のミネラルなどの有効成分が変質するという問題がある。加熱温度を下げて低温で析出させると、長時間を要する。また、熱効率も悪いため、大量の燃料を要し、結晶化に長時間かかると共に、常に攪拌するなど、人手もかかる。一方、短時間で低温析出させるには減圧装置が必要となる。
これに対し、特許文献1のような蛇行状配管中で蒸発させる構造は、比較的効率的にかん水を濃縮し、海塩を結晶化できるので熱効率は良いが、高温に晒されることは否めない。減圧して、かん水の沸点を低くする手法は、減圧装置などの設備費がコスト高を招き、高価な海塩となってしまう。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、比較的簡素で安価な設備によって、比較的低い温度でかん水を濃縮したり海塩を結晶化できる蒸発方法並びに蒸発装置を実現することにある。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に出し入れし、加熱釜から出した状態において、蒸発手段に付着している水分を蒸発させることによって、加熱釜中のかん水の濃度を次第に上げることを特徴とする蒸発方法である。
このように、表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に出し入れし、加熱釜から出した状態において、蒸発手段に付着している水分を蒸発させる手法を採っている。つまり、多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に沈降させてかん水を充分に付着させた状態で、加熱釜から出して大気中で水分を蒸発させ、海塩のみが残った状態で又は付着かん水が充分に濃縮されてから、再度加熱釜のかん水中に沈降させる、という動作を繰り返す。その結果、加熱釜中のかん水は次第に濃縮され、遂には結晶化される。
蒸発手段は、多孔状又は網状となっていて、表面積を増やすことで、かん水がより大量に付着可能とし、かつ多孔状又は網状によって通気性を高めた構成になっているので、加熱釜中のかん水で加熱された状態の蒸発手段が大気中に出されると、大量に付着したかん水が高温によって瞬時に効果的に蒸発することになる。このように、付着した水分が大気中で容易に蒸発するため、かん水中への出し入れを繰り返すことによって、加熱釜中のかん水の濃度を効率的に上げることができる。
しかも、大気中で水分が蒸発し、かつ空冷された蒸発手段が加熱釜中のかん水の中に沈降することによって、加熱釜中で加熱されたかん水は冷却されるため、在来の釜炊き法のような高温に達することはなく、比較的低い温度の状態で濃縮が進行したり、結晶化されることになり、濃縮中又は結晶化中に高温に晒されて成分が変性するのを抑制できる。したがって、高価な減圧装置を要せずに、低温蒸発が可能となる。
請求項2は、表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を間隔をおいて複数段連結してなる蒸発棚を有し、前記蒸発棚中の少なくとも最上段の蒸発手段を吊り上げた状態で、かん水の入った加熱釜の中に前記の蒸発棚を一斉に上下動させて出し入れする構造になっていることを特徴とする蒸発装置である。このように、表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を間隔をおいて複数段連結してなる蒸発棚を有しているため、請求項1の方法で大気中で蒸発させる際に、複数段の蒸発手段によって、大量の水分を効率的に蒸発させることができ、量産が可能となる。
しかも、前記蒸発棚中の少なくとも最上段の蒸発手段を吊り上げた状態で、かん水の入った加熱釜の中に前記の蒸発棚を一斉に上下動させて出し入れする構造になっているため、加熱釜のかん水の中に下降させて沈降させた状態では、各蒸発手段が折り重なって、間隔が生じない状態となるので、全ての段の蒸発手段をかん水中に沈降して、かん水を大量に付着できる。そして、少なくとも最上段の蒸発手段を吊り上げて、大気中に引き出すと、それぞれの蒸発手段の間隔が開いて、通気通風性が向上するため、各蒸発手段に付着された水分が円滑かつ効率的蒸発できる。したがって、こうして水分が蒸発し、濃縮されたかん水又は海塩の付着した各蒸発手段を再度加熱釜のかん水中に沈降させる動作を繰り返すことによって、加熱釜中のかん水が次第に濃縮され、最終的に結晶化される。
請求項3は、前記の加熱釜の外壁との間に間隔をおいて保温壁を設け、前記保温壁と加熱釜外壁との間の排ガス又は排ガス熱を、前記の加熱釜上に吊り下げた状態の蒸発棚に導く構造になっていることを特徴とする請求項2に記載の蒸発装置である。このように、前記の加熱釜の外壁との間に間隔をおいて保温壁を設けて加熱釜を囲んであるため、釜の外に熱が逃げていくのを防いで、熱を効率よく加熱釜に与えることができ、熱効率が上がり、加熱釜中のかん水の蒸発を早めることができる。また、前記保温壁と加熱釜外壁との間の排ガス又は排ガス熱を、前記の加熱釜上に吊り下げた状態の蒸発棚に導く構造になっているため、高温の排ガス又は排ガス熱によって各蒸発手段を加熱し、円滑かつ効率的に蒸発が行われる。
請求項4は、送風手段によって、前記の排ガス又は排ガス熱を前記の蒸発棚に向かって吹き付ける構造になっていることを特徴とする請求項3に記載の蒸発装置である。このように、送風手段によって、前記の排ガス又は排ガス熱を前記の蒸発棚に向かって吹き付ける構造になっているため、加熱釜の外側の排ガス又は排ガス熱を効果的に蒸発手段側に導いて効果的に利用できる。また、各蒸発手段に送風されるため、蒸発効率が良くなり、各蒸発手段の間の隙間を通風通気するので、水分の蒸発がより円滑に行われる。
請求項1のように、多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に沈降させてかん水を充分に付着させた状態で、加熱釜から出して大気中で水分を蒸発させ、海塩のみが残った状態で又は付着かん水が充分に濃縮されてから、再度加熱釜のかん水中に沈降させる、という動作を繰り返す。その結果、加熱釜中のかん水は次第に濃縮され、遂には結晶化される。
蒸発手段は、多孔状又は網状となっていて、表面積を増やすことで、かん水がより大量に付着可能とし、かつ通気性を高めた構成になっているので、加熱釜中のかん水で加熱された状態の蒸発手段が大気中に出されると、大量に付着したかん水が高温によって瞬時に効果的に蒸発することになる。このように、付着した水分が大気中で容易に蒸発するため、かん水中への出し入れを繰り返すことによって、加熱釜中のかん水の濃度を効率的に上げることができる。
しかも、大気中で水分が蒸発し、かつ空冷された蒸発手段が加熱釜中のかん水の中に沈降することによって、加熱釜中のかん水は冷却されるため、在来の釜炊き法のような高温に達することはなく、比較的低い温度の状態で濃縮が進行したり、結晶化されることになり、濃縮中又は結晶化中に高温に晒されて成分が変性するのを抑制できる。したがって、高価な減圧装置を要せずに、低温蒸発が可能となる。
請求項2のように、表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を間隔をおいて複数段連結してなる蒸発棚を有しているため、請求項1の方法で大気中で蒸発させる際に、複数段の蒸発手段によって、大量の水分を効率的に蒸発させることができ、量産が可能となる。
しかも、前記蒸発棚中の少なくとも最上段の蒸発手段を吊り上げた状態で、かん水の入った加熱釜の中に前記の蒸発棚を一斉に上下動させて出し入れする構造になっているため、加熱釜のかん水の中に下降させて沈降させた状態では、各蒸発手段が折り重なって、間隔が生じない状態となるので、全ての段の蒸発手段をかん水中に沈降して、かん水を大量に付着できる。そして、少なくとも最上段の蒸発手段を吊り上げて、大気中に引き出すと、それぞれの蒸発手段の間隔が開いて、通気通風性が向上するため、各蒸発手段に付着された水分が円滑かつ効率的蒸発できる。したがって、こうして水分が蒸発し、濃縮されたかん水又は海塩の付着した各蒸発手段を再度加熱釜のかん水中に沈降させる動作を繰り返すことによって、加熱釜中のかん水が次第に濃縮され、最終的に結晶化される。
請求項3のように、前記の加熱釜の外壁との間に間隔をおいて保温壁を設けて加熱釜を囲んであるため、釜の外に熱が逃げていくのを防いで、熱を効率よく加熱釜に与えることができ、熱効率が上がり、加熱釜中のかん水の蒸発を早めることができる。また、前記保温壁と加熱釜外壁との間の排ガス又は排ガス熱を、前記の加熱釜上に吊り下げた状態の蒸発棚に導く構造になっているため、高温の排ガス又は排ガス熱によって各蒸発手段を加熱し、円滑かつ効率的に蒸発が行われる。
請求項4のように、送風手段によって、前記の排ガス又は排ガス熱を前記の蒸発棚に向かって吹き付ける構造になっているため、加熱釜の外側の排ガス又は排ガス熱を効果的に蒸発手段側に導いて効果的に利用できる。また、各蒸発手段に送風されるため、蒸発効率が良くなり、各蒸発手段の間の隙間を通風通気するので、水分の蒸発がより円滑に行われる。
次に本発明によるかん水の蒸発方法並びに蒸発装置が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は本発明による蒸発装置の全容を示す斜視図であり、加熱釜1の上側において、蒸発棚2が吊り下げられている。加熱釜1の外壁は、間隔をおいて設けた保温壁3で囲われており、加熱釜1の下側には、ガスバーナーなどの加熱手段を設けてある。ガス台4上に設けたガスバーナーにガス管5でガスが供給され、空気取り入れ口6から酸素が供給されることで、ガスバーナーが燃焼し、加熱釜1中に入れたかん水が加熱される。
蒸発棚2は、複数の蒸発網7を間隔をおいて紐15などで連結してあり、最上段の蒸発網7が3本の吊り紐8で支持され、巻き上げ紐9で巻き上げドラム10に吊り下げられている。支柱Pで支持されている巻き上げ機11中に内蔵され、前記の巻き上げドラム10を駆動するモータは、ケーブル12で制御器13に接続されていて、正逆の回転方向や回転速度、始動・停止などが制御される。その結果、巻き上げモータを正転させると、巻き上げドラム10から巻き上げ紐9が繰り出されて、蒸発棚2が一斉に下降して、加熱釜1中に沈降して、加熱釜1の中に折り重なる状態となる。沈降状態で、巻き上げモータが逆転すると、巻き上げドラム10が逆回転して蒸発棚2を引き上げて、図1のように大気中に吊り上げた状態となる。
図2は、蒸発棚2中の1枚の蒸発網7の平面図であり、網目の細かい円形の蒸発網7の外周を枠14で補強し保持してあり、3箇所に連結紐15を取付けてある。このような蒸発網7を複数枚用意して、一定間隔に連結紐15で連結することより、図1のように多段構造の棚状に構成できる。なお、8、9、15は紐体でなく、ワイヤーや鎖状体でもよい。
図3は図1の加熱釜と蒸発棚の縦断面図であり、図4は図3の蒸発棚が加熱釜1のかん水W中に沈降した状態の縦断面図である。加熱釜1中にはかん水Wを入れてあり、下側のガス炎fで加熱されている。図1のように、最上段の蒸発網7を巻き上げ紐9で吊り下げた状態では、各蒸発網7…が一定の間隔Gをおいて開いた状態に、連結紐15で連結されている。
ところが、巻き上げドラム10が正転して、巻き上げ紐9を繰り出すと、蒸発棚2が一斉に下降して、図4のように、加熱釜1中のかん水Wの中に沈降する。巻き上げ紐9が充分に繰り出されると、各蒸発網7…は、かん水W中で折り重なった状態となり、全ての蒸発網7…がかん水W中に沈降してかん水Wで濡れた状態となる。こうして沈降した状態で、巻き上げドラム10が逆転して巻き上げ紐9が巻き上げられると、かん水Wで濡れた状態の各蒸発網7…が図3のように大気中に引き上げられると共に、各蒸発網7…が開いて、間隔Gができる。
前記の加熱釜1の外壁との間に間隔Sをおいて保温壁3を設け、ガス台4上に支持することで、加熱釜1の外壁を取り囲んでいる。なお、図示例の保温壁3は、断熱材のマットを内外の金網で挟持して保持した構成になっている。前記間隔Sで形成される空間の上端は蓋16で密閉され、間隔S中の排ガスが逃げない構造になっている。排ガススペースSの上端寄りに排ガス管17を連結し、送風ファン18の前方に向けてある。
したがって、加熱釜1を加熱した排ガスは、加熱釜1の外壁と保温壁3間のスペース空間S中から集められて、排ガス管17から、送風ファン18の前方に吹き出す。そして、吹き出した排ガスは、送風ファン18で蒸発棚2に向けて送風されるため、排ガスの熱を全部効果的に蒸発棚2側に導いて有効に蒸発に利用できる。その結果、各蒸発網7…に付着しているかん水の水分が効率的に蒸発し、各蒸発網7…間の隙間Gから排出される。
こうして、各蒸発網7…に付着している水分が蒸発すると、海塩成分又は濃縮されたかん水が各蒸発網7…に付着して残るので、再度図4のようにかん水W中に沈降させると、海塩成分又は濃縮かん水がかん水W中に溶け込んで、かん水Wの濃度が上がる。以上のような蒸発棚2のかん水W中への出し入れを繰り返すことによって、かん水Wの濃度が次第に上がり、最終的に海塩の結晶となり、食塩が完成する。結晶化する前に蒸発を止めて、ミネラル豊富な液体塩として販売することもできる。なお、蒸発棚2の沈降時間や大気中での吊り下げ時間、上げ下げの速度などは、制御器13によって自由に選定できるので、蒸発効率の良い時間設定で、蒸発棚2を加熱釜1に出し入れさせることができる。
かん水で加熱された状態の各蒸発網7…が大気中に引き上げられると、高温状態の水分は迅速に蒸発する。そして、水分が蒸発し、各蒸発網7…が空冷されてから、再度かん水W中に沈降するため、加熱釜1中のかん水Wは高温に達する時間がなく、平均すると常時50〜60℃程度の温度となり、在来の釜炊き法のような高温に達する間が無いので、比較的低い温度で海塩を結晶化できる。その結果、かん水の濃縮中ないし結晶化の過程で高温によって、かん水や海塩の成分が変質するようなことがない。
図2の蒸発網7のように網状にすると、表面積が増え、かつ通気性も良いため、かん水をより多く付着させることができ、しかも通気通風によって水分が円滑に蒸発できる。蒸発網7は、網状体を複数枚重ねたものだと、表面積を更に増大できると共に、隣接する網状体間の隙間にもかん水を保持できる。網状でなく、不織布などのような布状体や雑巾状体でもよい。ヘチマだわし状の多孔状の蒸発手段も可能であり、その多段構成もできる。また、蒸発網7…の上に、例えば軽石状の多孔質体を載せても、蒸発手段として作用する。
食塩を製造する際に、図1〜図4のように排ガスを直接に蒸発棚2に吹き付けるのを嫌う場合は、図5のように熱交換器を用いることもできる。19…は金属管であり、それぞれの下端を前記の排ガス管17中に挿入してあるため、排ガスが各金属管19…中を通過上昇する際の排ガス熱によって、各金属管19…が高温になる。したがって、送風ファン18の風を各金属管19…に当てると、各金属管19…の周りの熱気が蒸発棚2に送られて、炭酸ガスを含まない清浄な熱気で蒸発促進できる。このように、排ガス自体でなく、排ガスの熱だけを蒸発棚に導くこともできる。
図示例は、卓上型のガスコンロを使用しているが、本発明の原理を逸脱しない範囲で大型化し、量産することも可能である。また、加熱釜1は既存の通常の釜を利用しているが、形状や深さなどは、設備の規模などに応じて自由に選定できる。蒸発網7などの蒸発手段の形状も、加熱釜に応じて選定できる。熱源もガスに限定されず、各種のオイルその他の燃料を使用でき、電熱も可能である。ガス炎fを調節して加熱力の強弱を任意に選定することによって、加熱釜中のかん水の温度調節や蒸発速度も設定できる。
以上のように、本発明によると、表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に出し入れし、加熱釜から出した状態において、蒸発手段に付着している水分を蒸発させることによって、加熱釜中のかん水の濃度を次第に上げる蒸発方法を採用しているため、比較的低温の状態で、加熱釜中のかん水の濃度を効率的に上げ、かつ結晶化できる。したがって、減圧装置を要せず、比較的簡素で安価な設備によって、比較的低い温度でかん水を濃縮したり結晶化でき、安価な設備費で低温蒸発が可能となる。
本発明による蒸発装置の全容を示す斜視図である。 蒸発網の一例を示す平面図である。 図1の加熱釜と蒸発棚の縦断面図である。 蒸発棚が加熱釜のかん水中に沈降した状態の縦断面図である。 排ガスを熱交換器中に導く実施形態の正面図である。
符号の説明
1 加熱釜
2 蒸発棚
3 保温壁
4 ガス台
5 ガス管
6 空気取り入れ口
7 蒸発網
8 吊り紐
9 巻き上げ紐
10 巻き上げドラム
11 巻き上げ機
P 巻き上げ機の支柱
12 ケーブル
13 制御器
14 枠
15 連結紐
16 蓋
17 排ガス管
18 送風ファン
19 金属管

Claims (4)

  1. 表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を加熱釜中のかん水の中に出し入れし、加熱釜から出した状態において、蒸発手段に付着している水分を蒸発させることによって、加熱釜中のかん水の濃度を次第に上げることを特徴とする蒸発方法。
  2. 表面積を増やしかつ通気性を高めた多孔状又は網状の蒸発手段を間隔をおいて複数段連結してなる蒸発棚を有し、
    前記蒸発棚中の少なくとも最上段の蒸発手段を吊り上げた状態で、かん水の入った加熱釜の中に前記の蒸発棚を一斉に上下動させて出し入れする構造になっていることを特徴とする蒸発装置。
  3. 前記の加熱釜の外壁との間に間隔をおいて保温壁を設け、前記保温壁と加熱釜外壁との間の排ガス又は排ガス熱を、前記の加熱釜上に吊り下げた状態の蒸発棚に導く構造になっていることを特徴とする請求項2に記載の蒸発装置。
  4. 送風手段によって、前記の排ガス又は排ガス熱を前記の蒸発棚に向かって吹き付ける構造になっていることを特徴とする請求項3に記載の蒸発装置。
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JP2018140332A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三井E&Sマシナリー 排水処理装置および排水処理方法

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