JP2005205303A - 流体ゴミ捕集装置 - Google Patents

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Shigeru Iwanaga
茂 岩永
Keiko Yasui
圭子 安井
Hideki Ono
英樹 大野
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Abstract

【課題】長期間にわたり安定した捕集動作を維持でき、ゴミの捕集動作の信頼性を高めることができる流体ゴミ捕集装置を提供する。
【解決手段】捕集手段7に捕捉された捕集物を取除く当接部10を有する洗浄手段8の当接部10を捕集手段7に対して相対的に移動させる駆動手段14を備え、洗浄手段8には当接部10を配置していない空間部11を設けて捕集手段7との間に流体通路12を形成している。これによって、駆動手段14により洗浄手段8を摺動させることで付着した捕集物を除去してゴミ捕集性能を回復させ、長期間にわたり安定した捕集動作を維持してゴミの捕集動作の信頼性を高めることができる。また洗浄手段8の空間部11により捕集手段7の全域に通過流体を分配して捕集手段7の全域を有効に利用することで流体の流動抵抗の低減と装置の小型化ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、浴槽などの流体内に発生したゴミ、垢などの異物を捕集して除去し清浄化する流体ゴミ捕集装置に関するものである。
従来、この種の流体ゴミ捕集装置の一つとして、浴槽水の中の汚れゴミを捕集して浄化する浄化装置がある。この浴槽水の汚れとなる懸濁粒子には、髪の毛や埃などの粗大粒子、皮膚から剥離した角質層などの粒子(粒子径20μm〜100μm)、細菌などの微粒子(粒子径1μm以下)があり、浴槽水を入れ替えることなく常に入浴できる浴槽水を提供するものとして、浴槽水中の細菌などの微粒子レベルまでも浄化・殺菌する装置が知られている。また、浴槽水の入れ替えを前提とし、浴槽水中の髪の毛や埃などの粗大粒子、皮膚から剥離した角質層などの粒子を除去する簡易浄化としては、浴槽水を循環ポンプにて循環し、ゴミ捕集部で浄化した後浴槽に戻す循環式浴槽水浄化装置が知られている。ゴミ捕集部としては、粒状ろ材を用いて浴槽水中の懸濁粒子を除去する方法(例えば特許文献1参照)や、中空糸膜を用いて懸濁粒子を除去する方法、ろ布もしくは多孔質フィルタ等をプリーツ状ないしは円筒状、平板状に形成し懸濁粒子を除去するものである(例えば特許文献2参照)。
図5は、特許文献1に記載された従来のゴミ捕集部を示すものである。図5で示すように、捕集容器1と、粒状ろ材2と、粒状ろ材2が捕集容器1内から流出しないように支持するメッシュ3から構成されている。
特開平11−267414号公報 特開平11−9914号公報
しかしながら、従来の粒状ろ材を用いた浴槽水浄化装置で粒子径20μmの懸濁粒子をろ過するためには、粒子径の小さな粒状ろ材を用い、ろ材充填高さを高くする必要があるためろ過層の圧力損失が大きくなるとともにゴミ捕集部のサイズが大きくなるという課題があった。また、粒状ろ材を用いた場合、破損して微細化した粒状ろ材が流出したり、汚れた粒状ろ材を洗浄する時に粒状ろ材が漏れ出る可能性があるという課題があった。
また、中空糸膜を用いる方法は、1μm以下の懸濁微粒子を除去することができるが、洗浄が困難であり、逆洗浄効率が悪いという課題があった。また、ろ布もしくは多孔質フィルタ−等をプリーツ状ないしは円筒状に形成し懸濁粒子を除去するものについては、中空糸膜フィルターと同様に逆洗効率が悪く、高強度の多孔質フィルターは価格が高くなるという課題があった。また、平板状フィルターでは、フィルター面積が小さくなり低価格で浄化部を構成できるが、面積が小さくなるため、使用中に目詰まりが発生し、圧力損失が大きくなるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、少ない流量でも確実に洗浄することでゴミの捕集動作の信頼性を高めた流体ゴミ捕集装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の流体ゴミ捕集装置は、流体が流動する貫流流路と、前記貫流流路の途中に配設し流体中のゴミ・異物などを捕集する捕集手段と、前記捕集手段に捕捉された捕集物を取除く当接部を有する洗浄手段と、前記洗浄手段の当接部を前記捕集手段に対して相対的に移動させる駆動手段とを備え、前記洗浄手段の当接部は前記捕集手段と部分的に対向するように配設して連続した空間部を形成し、前記空間部を流体通路としたものである。
これによって、捕集手段に捕捉された捕集物が堆積して目詰まり状態に近づいた時に、流体を捕集物に衝突させて取除くのではなく、駆動手段により駆動する洗浄手段の当接部を摺動させて捕集手段に付着した捕集物上の捕集物を取除くので、付着した捕集物の安定した除去がなされて目詰まり状態を解消してゴミ捕集性能の回復がなされる。また、捕集物の除去を当接部により機械的に行うことで確実な洗浄が得られて長期間にわたる安定した捕集動作が維持され、ゴミの捕集動作の信頼性が向上する。さらに、捕集手段と洗浄手段との間には空間部を設けて流体通路を形成しているので、捕集手段を通過する流体は捕集手段の全域の有効な利用がなされ、流体の流動抵抗が低減すると共に装置が小型になる。
本発明の流体ゴミ捕集装置は、長期間にわたり安定した捕集動作を維持でき、ゴミの捕集動作の信頼性を一層高めることができる。
第1の発明は、流体が流動する貫流流路と、前記貫流流路の途中に配設し流体中のゴミ・異物などを捕集する捕集手段と、前記捕集手段に捕捉された捕集物を取除く当接部を有する洗浄手段と、前記洗浄手段の当接部を前記捕集手段に対して相対的に移動させる駆動手段とを備え、前記洗浄手段の当接部は前記捕集手段と部分的に対向するように配設して連続した空間部を形成し、前記空間部を流体通路としたことにより、捕集手段に捕捉された捕集物が堆積して目詰まり状態に近づいても、駆動手段により洗浄手段の当接部を捕集手段に付着した捕集物上を摺動させることで付着した捕集物を除去し、目詰まり状態を解消してゴミ捕集性能を回復することができ、長期間にわたり安定した捕集動作を維持でき、ゴミの捕集動作の信頼性を高めることができる。また、捕集手段と洗浄手段との間に設けた空間部により、捕集手段を通過する流体を捕集手段の全域に分配して捕集手段の全域を有効に利用でき、流体の流動抵抗の低減ができるとともに装置の小型化が実現する。
第2の発明は、特に、第1の発明の洗浄手段を洗浄手段は流体中のゴミ・異物などの捕集動作時は洗浄手段の駆動を停止し、捕捉した捕集物を取除く洗浄動作時は貫流流路の流れは捕集動作時と逆流方向として駆動手段により洗浄手段を駆動する制御手段を備えたことにより、捕集動作時では捕集促進と捕集物の流出防止を図ることができ、洗浄動作時は除去された付着物の流出促進ができ、さらに洗浄手段自身を洗浄することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の捕集手段を捕集手段は円筒状に形成し、この円筒状の捕集手段の内側に洗浄手段を配置したことにより、捕集部の表面積を大きくしたまま小型化できるとともにその内側に洗浄手段を配置することで高密度な実装構成として装置の小型化を促進できる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の洗浄手段を洗浄手段は、放射状に配置した植毛部を当接部とし、植毛部を配置しない放射状の非植毛部を空間部とした円筒状のブラシとし、植毛部の先端部を捕集手段に当接させたことにより、捕集動作時あるいは洗浄動作時のいずれの場合においても捕集手段と洗浄手段が部分的に接触した状態のままで流体の流動抵抗を低減できる。
第5の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の洗浄手段を洗浄手段は、螺旋状に配置した植毛部を当接部とし、植毛部を配置しない螺旋状の非植毛部を空間部とした円筒状のブラシとし、植毛部の先端部を捕集手段に当接させたことにより、捕集動作時あるいは洗浄動作時のいずれの場合においても捕集手段と洗浄手段が部分的に接触した状態のままで流体の流動抵抗を低減でき、螺旋状の空間部により捕集手段の全域に流体を分配して捕集面の有効利用が可能となり捕集性能および洗浄性能を向上できる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の駆動手段を駆動手段は、洗浄流れ時にのみ駆動力を発生するように貫流流路に配置され流体の流動力を動力源とする回転体としたことにより、電気モータのような外部電源が不要となり装置の簡素化と低コストができ、メンテナンス性を向上できる。
第7の発明は、特に、第1〜6のいずれか1つの発明の捕集手段を捕集手段は網状の微細な開孔を多数有するメッシュとし、その開孔寸法は20μm〜40μmとしたことにより、浴槽などにおいて入浴時に発生する皮膚から剥離した角質層などの粒子(粒子径20μm〜100μm)を効率よく除去でき、捕集手段の圧力損失を低減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1を示す流体ゴミ捕集装置の構成を示す断面図であり、図2は図1の流体ゴミ捕集装置を組み込んだ浴槽水浄化システムの構成図である。
図1において、捕集容器1には第一接続口4と第二接続口5に連通し流体が流動する貫流流路6を設け、この貫流流路6の途中には流動する流体中のゴミ・異物などを捕集するための捕集手段7を設けている。このため、貫流流路6は捕集手段7の上流側に配置される上流側貫流流路6aと捕集手段7の下流側に配置される下流側貫流流路6bに2分されている。また、ここでは捕集手段7は開孔寸法が26μmのステンレス織メッシュ(#500メッシュ、素線径0.025mm)を円筒状に形成したもので、補強のため、素線径が大きなステンレス織メッシュやパンチング板あるいは補強リングなどで形成した補強体9を部分的に溶接などで捕集手段7と接合して支持している。この円筒状に形成した捕集手段7の内側には、捕集手段7に付着した捕集物を取除くための洗浄手段8を配置して捕集手段7と洗浄手段8を高密度に実装して装置の小型化を図っている。
洗浄手段8は捕集手段7の捕集面7aに接触する当接部10と、当接部10を配置していない空間部11が設けられている。ここでは、洗浄手段8は支持軸8aに螺旋状に巻き付けるように配置した植毛部10aを当接部10とし、植毛部10aを配置しない螺旋状の非植毛部11aを空間部11とした円筒状のブラシとしている。そのため、螺旋状に繋がった空間部11が支持軸8a方向にわたって第一接続口4から捕集手段7の全域に繋がる螺旋状の流体通路12を形成している。このように構成された洗浄手段8は支持軸8aを軸受13で支持するとともに、支持軸8aには電動モータなどの駆動手段14が連結されている。なお、駆動手段14側の支持軸8aには流体が漏洩しないようにシールする気密シール15を設けている。
図2は図1の構成を浴槽水を浄化するシステムに適用した場合を示したもので、浴槽16に設けた接続アダプタ17の吸込部17a、毛髪などの荒ゴミを除去するフィルタ18、循環ポンプ19、捕集手段7および洗浄手段8を備えた捕集容器1、浴槽16に設けた接続アダプタ17の吐出部17bを順次接続した浴槽水を循環させて浄化する浄化回路20と、この浄化回路20に第一の流路切換手段21を介して付加接続される給水管22を備えた給湯熱源23と、捕集手段7に捕捉された捕集物を洗浄した際の汚れ流体を第二の流路切換手段24を介して流出させる排出管25とを備えたもので、制御手段26は駆動手段14、第一の流路切換手段21、給湯熱源23、第二の流路切換手段24に接続されている。
上記構成により、捕集動作時には、図中黒塗り矢印で示すように、循環ポンプ19の運転により第一接続口4から捕集容器1に流入した流体は上流側貫流流路6aに配置した螺旋状の空間部11による流体通路12を通って捕集手段7の全域に広がって流動し、流体中に存在するゴミ・異物、懸濁粒子などは微細な開孔寸法の捕集面7aにより捕捉されて除去され、浄化された流体は捕集手段7の下流側に配置される下流側貫流流路6bに出て第二接続口5を経て捕集容器1から流出する。ここで、洗浄手段8には空間部11を備えているので捕集面7aの全域を有効に利用できるので、捕捉するゴミの捕集量を増大できできるとともに流体の流動抵抗を低減できる。
入浴により汚れた浴槽水を浄化する場合では、捕集手段7の捕集面7aの開孔寸法として必要な値は、入浴後の浴槽水中の懸濁物質粒子寸法に関係するものである。入浴により皮膚から剥離した角質層などの懸濁物質粒子は粒子寸法20μm〜100μm程度であり、30μm前後に粒子数が多く数量のピークになっていることを我々は実験で確認しており、20μm以上の懸濁粒子を除去することで、入浴後の浴槽水は人がきれいと感じるレベル(濁度として0.8)に達することを実験的に確認している。
また、捕集手段7の捕集面7aの開孔寸法を20μmよりも小さくすることは、不必要に捕集手段7の捕集面7aの目詰まりを早めることになるとともに、捕集手段7の圧力損失を高め、捕集効率を悪くすることになる。また、捕集手段7の捕集面7aの開孔寸法が40μmより大きいものであれば、浴槽水中の懸濁粒子を完全に除去することができず、入浴後の浴槽水を人がきれいと感じるレベル(濁度として0.8)にまで浄化できないことも実験的に確認している。従って、捕集手段7の捕集面7aの開孔寸法は20μm〜40μmとすることで、皮膚から剥離した角質層などの粒子(粒子径20μm〜100μm)を効率よく除去することが出来る。ここで、捕集手段7は開孔寸法が26μmのステンレス織メッシュ(#500メッシュ、素線径0.025mm)で形成することにより、粒子数が最も多い30μm前後の懸濁粒子を捕捉できるとともに、捕捉に伴って開孔寸法が徐々に小さくなり20μm程度の懸濁粒子も捕捉可能になるので、流体の流動時の圧力損失をできるだけ小さくしたほぼ最適な捕集面7aを形成することができる。このため、圧力損失はできるだけ小さくするという条件を加味すると、捕集面7aの開孔寸法の最適値は25μm〜30μmにあると言える。
洗浄動作時は、図中白抜き矢印で示すように、制御手段26により給水管22から供給されるきれいな流体が捕集容器1に流入するように第一の流路切換手段21を切り替え、流入した流体が排出管25から流出するように第二の流路切換手段24を切り替えるとともに、駆動手段14を運転して洗浄手段8の支持軸8aを回転駆動し、洗浄手段8の当接部10を捕集手段7の捕集面7aに対して周方向および軸方向に相対的に移動させる。捕集手段7の捕集面7aに付着した捕集物は当接部10により機械的に擦り落として除去されるとともに、捕集動作時とは逆方向に流れる流体により第一接続口4を経て捕集容器1から流出し、排出管25から排出される。ここで、捕集物は当接部10により機械的に擦り落とすので、確実な洗浄ができるとともに洗浄時の流量は大きくする必要がなくなり少ない流量で洗浄ができるようになる。さらに、洗浄手段8自身を洗浄して洗浄性能を維持できる。また、捕集手段7の捕集面7aを微細な素線径のステンレス織メッシュ(#500メッシュ、素線径0.025mm)で形成しても、捕集手段7の捕集面7aは補強体9で補強して支持しているので、変形や変形による破損を防止して耐久信頼性を高めている。
なお、洗浄動作時に洗浄手段8の駆動と洗浄流体の流動が同時並行し除去物の流出促進できる場合を示したが、洗浄流体の流動を間欠的に行うことで洗浄積算流量をより一層低減できる。なお、捕集面7aが洗浄の必要な状態になったことを検知するには、流体の圧力あるいは圧力損失を検知したり、使用時間あるいは使用回数、貫流流量値あるいは貫流積算流量などが可能である。
また、螺旋状の空間部11により、第一接続口4、第二接続口5に対する洗浄手段8の回動停止位置によらず安定した流動状態が確保でき、捕集動作および洗浄動作を安定化して捕集性能および洗浄性能を向上できる。
なお、螺旋状に当接部10を形成した場合、支持軸8aが回動した時に当接部10が洗浄流体の出口側(第一接続口4)に向かって軸方向移動するように巻き方向あるいは回転方向を設定することで除去ゴミの排出が促進できるのは言うまでも無く、また、螺旋部を一条で形成する例を示したが、螺旋部を複数条で形成することにより洗浄性能を向上できるのは言うまでも無い。
図3は、洗浄手段8の他の実施の形態を示す支持軸8a方向から見た側面図であり、支持軸8aに対して放射状に複数の当接部10および空間部11を軸方向に形成している。放射状に当接部10を配置することにより、当接部10で捕集手段7を安定し支持して捕集手段7の変形を押えて耐久性を向上できる。
なお、捕集手段7の内面側を捕集面7aとして内面側に洗浄手段8を配置する例を示したが、捕集手段7の外面側を捕集面7aとして外面側に洗浄手段8を配置することが可能なのは言うまでも無い。
以上のように、本実施の形態においては、捕集手段に捕捉された捕集物を取除く当接部を有する洗浄手段と、洗浄手段の当接部を捕集手段に対して相対的に移動させる駆動手段を備え、洗浄手段には当接部を配置していない空間部を設けて捕集手段との間に流体通路を形成したことにより、捕集手段に捕捉された捕集物が堆積して目詰まり状態に近づいても、駆動手段により洗浄手段の当接部を捕集手段に付着した捕集物上を摺動させることで付着した捕集物を除去し、目詰まり状態を解消してゴミ捕集性能を回復することができ、長期間にわたり安定した捕集動作を維持でき、ゴミの捕集動作の信頼性を高めることができる。また、捕集手段と洗浄手段との間に設けた空間部により、捕集手段を通過する流体を捕集手段の全域に分配して捕集手段の全域を有効に利用でき、流体の流動抵抗の低減ができるとともに装置の小型化がなされる。
また、本実施の形態の洗浄手段を洗浄手段は流体中のゴミ・異物などの捕集動作時は洗浄手段の駆動を停止し、捕捉した捕集物を取除く洗浄動作時は貫流流路の流れは捕集動作時と逆流方向として駆動手段により洗浄手段を駆動する制御手段を備えたことにより、捕集動作時では捕集促進と捕集物の流出防止を図ることができ、洗浄動作時は除去された付着物の流出促進ができ、さらに洗浄手段自身を洗浄することができる。
また、本実施の形態の捕集手段を捕集手段は円筒状に形成し、この円筒状の捕集手段の内側に洗浄手段を配置したことにより、捕集部の表面積を大きくしたまま小型化できるとともにその内側に洗浄手段を配置することで高密度な実装構成として装置の小型化を促進できる。
また、本実施の形態の洗浄手段を洗浄手段は、放射状に配置した植毛部を当接部とし、植毛部を配置しない放射状の非植毛部を空間部とした円筒状のブラシとし、植毛部の先端部を捕集手段に当接させたことにより、捕集動作時あるいは洗浄動作時のいずれの場合においても捕集手段と洗浄手段が部分的に接触した状態のままで流体の流動抵抗を低減できる。
また、本実施の形態の洗浄手段を洗浄手段は、螺旋状に配置した植毛部を当接部とし、植毛部を配置しない螺旋状の非植毛部を空間部とした円筒状のブラシとし、植毛部の先端部を捕集手段に当接させたことにより、捕集動作時あるいは洗浄動作時のいずれの場合においても捕集手段と洗浄手段が部分的に接触した状態のままで流体の流動抵抗を低減でき、螺旋状の空間部により捕集手段の全域に流体を分配して捕集面の有効利用が可能となり捕集性能および洗浄性能を向上できる。
また、本実施の形態の捕集手段を捕集手段は網状の微細な開孔を多数有するメッシュとし、その開孔寸法は20μm〜40μmとしたことにより、浴槽などにおいて入浴時に発生する皮膚から剥離した角質層などの粒子(粒子径20μm〜100μm)を効率よく除去でき、捕集手段の圧力損失を低減できる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2の流体ゴミ捕集装置の断面図である。図4において、図1〜図3の実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
洗浄手段8の支持軸8aの端部には、第二接続口5に設けた洗浄流入口5aから流入する流体の流動力により回転駆動される回転体27を連結して駆動手段14としている。回転体27には流入する流体の力を受ける羽根28に区切られた羽根間流路29が外周側から中心側に向かって形成され、羽根間流路29の中心側は洗浄流出口30を経て貫流流路6の下流側貫流流路6bに接続されている。洗浄流入口5aには図中白抜き矢印で示す方向にのみ流動可能な第一の流れ制御手段31を設けて第二接続口5に接続するとともに、第二接続口5には図中黒塗り矢印で示す方向にのみ流動可能な第二の流れ制御手段32を設けた貫流流路6の下流側貫流流路6bに接続される浄化流出口5bが接続されている。
以上のように構成された流体ゴミ捕集装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず、流体中のゴミなどを捕集浄化する捕集動作時は、図中黒塗り矢印で示すように第一接続口4から流入した流体は、前述のように、螺旋状の空間部11による流体通路12を通って捕集手段7の全域に広がって流動し、流体中に存在するゴミ・異物、懸濁粒子などが捕集手段7により捕捉されて除去され、浄化された流体が浄化流出口5bの第二の流れ制御手段32を経て第二接続口5から流出する。このとき、第一の流れ制御手段31により駆動手段14には流体は流動しないので、回転体27は動作せず洗浄手段8は停止したままである。
次に、捕集手段7に付着した捕集物を除去する洗浄動作時は、図中白抜き矢印で示すように、第二接続口5から流入した流体は第一の流れ制御手段31および第二の流れ制御手段32により、貫流流路6の下流側貫流流路6bに直接流入せずに、洗浄流入口5aを経て駆動手段14の回転体27に向かって外周側から流入するように通路が自動的に切り換えられ、回転体27に流入した流体は羽根28によりその流入エネルギーを回転体27の回転力に変換されて羽根間流路29を通って回転体27の中心側に移動し、洗浄流出口30を経て貫流流路6の下流側貫流流路6bに流れ込む。この流体力により洗浄手段8の支持軸8aは回転体27の回転により駆動されて回転駆動され、前述のように、洗浄手段8の当接部10を捕集手段7の捕集面7aに対して周方向および軸方向に相対的に移動し、捕集手段7の捕集面7aに付着した捕集物が当接部10により機械的に擦り落として除去するとともに、回転体27を駆動後に洗浄流出口30を経て下流側貫流流路6bに入った流れは捕集動作時とは逆方向に捕集手段7の捕集面7aを通過し、この流れに乗せて除去した捕集物を第一接続口4から搬出する。
このように、駆動手段14は流体の流れの方向により自動的に駆動されるもので、駆動手段14は駆動が必要なときにのみ作動するので、流体の循環エネルギーを浪費することが無く省エネルギー化できるだけでなく、駆動手段14を電気モータにする場合に必要な外部電源や制御装置が不要となり装置の簡素化と低コストができる。さらに、第一の流れ制御手段31および第二の流れ制御手段32を設けることで、流体の流れ方向に応じて駆動手段14への駆動流体を自動的に切り換えられる配管構成とできるのでメンテナンス性を高めることができる。
なお、ここでは回転体27で直接洗浄手段8を駆動する場合を示したが、回転体27の回転数を低減する減速手段(図示せず)を介在させて洗浄手段8を動作させることで駆動トルクを増大させることで、当接部10の捕集手段7への接触力を高めることが可能となり洗浄性能を向上できるのは言うまでも無い。
以上のように、本実施の形態においては駆動手段を駆動手段は、洗浄流れ時にのみ駆動力を発生するように貫流流路に配置され流体の流動力を動力源とする回転体としたことにより、電気モータのような外部電源が不要となり装置の簡素化と低コストができ、メンテナンス性を向上できる。
以上のように、本発明にかかる流体ゴミ捕集装置は、長期間にわたり安定した捕集動作を維持でき、ゴミの捕集動作の信頼性を高めることが可能となるので、浴槽水の垢などの懸濁物質の捕集、海あるいは河川、池等の流体の浄化、化学反応槽や食品加工槽などの懸濁物質の捕集などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における流体ゴミ捕集装置の断面図 図1における同装置の浴槽水浄化システムへの適用例を示す構成図 図1における同装置の洗浄手段の他の構成を示す側面図 本発明の実施の形態2における流体ゴミ捕集装置の断面図 従来の流体ゴミ捕集装置の断面図
符号の説明
6 貫流流路
7 捕集手段
8 洗浄手段
10 当接部
10a 植毛部
11 空間部
11a 非植毛部
12 流体通路
14 駆動手段
26 制御手段
27 回転体

Claims (7)

  1. 流体が流動する貫流流路と、前記貫流流路の途中に配設し流体中のゴミ・異物などを捕集する捕集手段と、前記捕集手段に捕捉された捕集物を取除く当接部を有する洗浄手段と、前記洗浄手段の当接部を前記捕集手段に対して相対的に移動させる駆動手段とを備え、前記洗浄手段の当接部は前記捕集手段と部分的に対向するように配設して連続した空間部を形成し、前記空間部を流体通路とした流体ゴミ捕集装置。
  2. 洗浄手段は流体中のゴミ・異物などの捕集動作時は洗浄手段の駆動を停止し、捕捉した捕集物を取除く洗浄動作時は貫流流路の流れは捕集動作時と逆流方向として駆動手段により前記洗浄手段を駆動する制御手段を備えた請求項1に記載の流体ゴミ捕集装置。
  3. 捕集手段は円筒状に形成し、この捕集手段の内側に洗浄手段を配設した請求項1または2に記載の流体ゴミ捕集装置。
  4. 洗浄手段の当接部を、放射状に配設し、前記当接部の先端部を捕集手段に当接させて円筒状のブラシとした請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体ゴミ捕集装置。
  5. 洗浄手段の当接部を、螺旋状に配設し、前記当接部の先端部を捕集手段に当接させて円筒状のブラシとした請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体ゴミ捕集装置。
  6. 駆動手段は、洗浄流れ時にのみ駆動力を発生するように貫流流路に配設され流体の流動力を動力源とする回転体とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体ゴミ捕集装置。
  7. 捕集手段は網状の微細な開孔を多数有するメッシュとし、その開孔寸法は20μm〜40μmとした請求項1〜6のいずれか1項に記載の流体ゴミ捕集装置。
JP2004013934A 2004-01-22 2004-01-22 流体ゴミ捕集装置 Pending JP2005205303A (ja)

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