JP2005204671A - ラベル挿し育苗用ポットの製造方法 - Google Patents

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Eiji Kageyama
英治 景山
Hidetaro Tatsumi
秀太郎 巽
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SUNTRY FLOWERS Ltd
Tokai Kasei Corp
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SUNTRY FLOWERS Ltd
Tokai Kasei Corp
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Abstract

【課題】構造が簡単で廉価に製造でき、別体のラベルを簡単に取着することができる一
方、簡単には取り外しできず、挿し込んだラベルを安定保持できる育苗ポットの製造方法
を提供すること。
【解決手段】底壁と傾斜周壁20とからなる育苗用ポットの当該傾斜周壁の開口縁21
より下方に内方に窪むラベル挿し部22半径方向に連続する帯状のラベル挿し部として形
成し、その複数個を重ねて切込み孔23a又は幅狭なスリット孔のいずれかを二次加工す
るところに特徴がある。
【選択図】 図1

Description

本発明はラベル挿し育苗用ポットに関するものであり、より詳しくは、構造が簡単で容
易に製造でき、別体のラベルを簡単に取着できしかも簡単には取り外しできない使い勝手
に優れたラベル挿し育苗用ポットの製造方法に関するものである。
従来、ポリエチレンまたはポリプロピレン等の軟質合成樹脂製のポットを使用して育苗
した野菜や花卉等の植物苗をポットごと運搬したり、そのまま店頭にて展示販売する場合
、一般的には、植物の名称や原産地、栽培方法、成長後の要部外観形状等の各情報を表示
したラベルを添付している。
従来のラベルとしては、脚部を有する立札形状に形成されたものがあり、各ポット内の
培土に脚部を直接挿し込むか、締結具(ホッチキスなど)を使用して脚部をポットの周壁
に針止め固定していた。
また、苗育成用容器本体に設けられた鍔部に孔が形成されており、この孔に差し込まれ
た育成苗に関する情報が表示される表示板とからなる苗育成用容器(特許文献1)、単体
の育苗ポットの上端開口部の鍔部を切り込んでなる切込み孔に、脚部に掛止部を設けた立
札形状のラベルを挿し込み、当該切込み孔に前記掛止部を掛止するラベル挿し育苗用ポッ
トなど(特許文献2)が開示されている。
また、周壁に横一文字の切り込みを形成し、この切り込みにラベルの脚部を挿し込むよ
うに構成されたラベル挿し育苗用ポットも提案されている(特許文献3)。
実公平7−46128号公報、(第1図) 実公平7−33640号公報、(第3図) 特開平11−196677号公報、(第4図、第5図)
しかしながら、従来のポット内の培土に脚部を直接挿し込む方法は、ラベルの脚部を挿
し込む際、植物の根を傷め易く、また、ラベルの表示部を見易くするために大きくすると
必然的に挿し込み深さが深くなり、なおさら根を傷め易くしかも作業に手間取るという問
題があった。
また、生産現場から搬送中に、トラックの激しい振動や、積み降ろし時の強い衝撃を受
けると、ポットからはずれて植物苗を傷つけるトラブルが発生し易い。そして、このよう
なトラブルが生じると、出荷先は、傷付いた苗だけでなく、例えばトレー全体を引き取ら
ない場合が多く、出荷元にとっては大きな損失となっていた。
また、搬送時や展示中にラベルが抜け易く、しかも、一度抜け落ちると植物苗が幼苗で
例えば花の色などを正確に識別できないので、元のポットに正しく挿し戻せない等の問題
もあった。
なお、締結具(ホッチキス)を使用して針止め固定する方法は、ラベルの脚部を培土に
挿し込むものではないので植物の根を傷め難く、また、簡単には脱落しないという利点を
有するものの、ラベルを針止め固定する作業が誠に面倒であり作業に手間取るという問題
があった。また、ポットから植物苗を取り出して、花壇や家庭農園などに定植すると同時
に、回収したラベルを近傍に挿し込んでおくことが一般的であるが、この際に、ラベルを
きれいに取り外し難く、時には破れて再使用できなくなるなどの問題もあった。
実公平7−46128号公報に記載の苗育成用容器は、ポット内の培土にラベルの脚部
を直接押し込まないために植物の根を傷め難く、締結具を使用して針止め固定する方法に
比べラベルを添付する手間が軽減できるという利点賀あるものの、鍔部の強度が脆弱であ
るため、ラベルを挿し込み難く、また、ラベルの重みにより鍔部が下方に垂れ下がるため
(適正な垂直方向に近い状態にラベルを保持できないため)、ラベルが前方に倒れ込み、
店頭で展示販売する際の消費者に、植物に関する各種情報を提供するというラベル機能が
十分に発揮できないという問題点があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、構造が
簡単で廉価に製造でき、別体のラベルを簡単に取着することができる一方、簡単には取り
外しできず、挿し込んだラベルを安定保持できる育苗ポットの製造方法を提供するにある
この課題を解決するために本発明が採用した手段は、請求項1の発明は、底壁と傾斜周
壁とからなる育苗用ポットの製造方法において、
前記傾斜周壁の開口縁より下方に内方に窪むラベル挿し部を半径方向に連続する帯状の
ラベル挿し部として形成し、その複数個を重ねて切込み孔又は幅狭なスリット孔のいずれ
かを二次加工することを特徴とするラベル挿し育苗用ポットの製造方法を、その要旨とす
る。
本発明のラベル挿し育苗用ポットの製造方法によると、つぎのラベル挿し育苗用ポット
が製造できる。
まず、ラベルを見易くするために大きくしても、従来のように、ポット内の培土に脚部
を直接挿し込むものではないし、締結具を使用して針止め固定するものではないから、植
物の根を傷めることなくラベルを取り付けでき、出荷時のラベル取り付け作業の向上が図
れる。
また、生産現場から搬送中に、トラックの激しい振動や、積み降ろし時の強い衝撃を受
けても、ラベルがポットからはずれて植物苗を傷つけるというトラブルが発生しないので
、出荷時から店頭販売するまで一貫して使用できるなど、利便性と使い勝手に優れ、ラベ
ル装着時のポットの安定性が増大し、装着した別体ラベルを安定的に保持できる。また、
出荷元で取着されたラベルは、出荷、搬送、店頭展示まで一貫使用でき(利便性に優れ)
、生産者、販売者及び購入者の誤認や取違えを防止できる。
また、ポットから別体ラベルを破損することなく回収でき、必要に応じて、定植した植
物苗の近傍に確実に挿し込みできる。
さらに、ラベルが回転して横を向くことがないから複数のポットを店頭に並べたときに
、ラベルの向きが揃って見栄えが良く、さらには、展示中に抜け落ちし難く、ラベルを挿
し替えてレジを通過する等の不正行為を防止することもできる。
また、花壇や家庭農園などに植物苗を定植する際に、ラベルをきれいに取り外しできる
から、定植位置の近傍に挿し込み再利用できるなど、極めて実効性に優れた作用効果が得
られる。
特に、本発明に係るラベル挿し育苗用ポットにおいて、前記ラベル挿し部より下方の傾
斜周壁部分に上下方向のリブが形成されていると、上記作用効果に加えて、別体ラベルの
脚部を上下方向のリブが押圧するためラベルの位置ズレを防止できさらに、育苗した植物
根の根巻き(ルーピング)を防止できる。
また、ラベル挿し育苗用(単体)ポットの複数個が、トレイ状で分離可能に連結されて
いると、多数の育苗ポットを一括収容できる一般的な枠体ケースに対してその複数を一括
収容することができる。すなわち、ラベル挿し育苗用ポットの単体を1個ずつ収容する場
合に比べて、その収容作業を短時間で効率よく実施できるため、その経済効果、波及効果
が極めて大きい。
本発明の実施の形態を、その代表的な実施例に基づいて説明するが、本発明の要旨を越
えない範囲内で様々な設計変更が可能である。
本発明の育苗ポットを製造するための材質を特に限定するものではないが、成型し易さ
やコストなどの観点からは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の合成樹
脂を素材として使用し成形されていることが好ましく、地球環境汚染防止の観点からは、
ポリ乳酸やカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル樹脂などの生分解性の素材を使用して
成形されていることが好ましい。
本発明の育苗ポットは、合成樹脂シートを真空成形、真空圧空成形あるいは圧空成形な
どの公知成形法にて型成型して製造したシートを、例えばトムソン刃のような抜き刃金型
を使用して打ち抜いて育苗ポット単体に切り離し、ついで、ラベル挿し用の切込み孔又は
スリット孔と排水孔を形成することで簡単に製造できる。なお、抜き刃金型を使用して打
ち抜く際に、互いに隣接する育苗ポット単体間に僅かな幅の切り残し、この部分を互いに
分離可能な連結部28となるように形成すると、所謂連結タイプのラベル挿し育苗用ポット1’(図6参照)として製造できる。
図1は第1実施例のラベル挿し育苗用ポット(単体)1の概略斜視図であり、図2は同
ポット1の正面図、図3は同ポット1の平面図である。図4は図3の A−A線に沿った
要部断面図であり、図5は図4のB−B線に沿った拡大図である。
図において、この育苗ポット1は、排水孔12を有する円形の底壁10から上方に向か
って拡径し開口縁21で終端する傾斜周壁20と、該傾斜周壁20より内方に窪む筐体形
状のラベル挿し部22と、該ラベル挿し部22の天井面と底面の両方に形成されたラベル
挿し孔23たる切込み孔(又はスリット孔)23a、23bとから構成されている。なお
、開口縁21とは、傾斜周壁20の上端開口端縁より外方に連続する耳部を有する場合を
も含む用語として定義する。
上記育苗ポット1は、傾斜周壁20の横断面がほぼ円形に形成されているが、例えば、
底壁(底面)10が円形で上端開口部がほぼ正方形であり、その間の傾斜周壁20は円形
の底壁10の周縁から若干立ち上がった直後からほぼ正方形をなすものであっても良いし
、円形の底壁10の周縁から若干立ち上がった部分まで円形でそこから開口縁までほぼ正
方形をなすものであっても構わないなど、その外観形状などを限定するものではない。
切込み孔(又はスリット孔)23a,23bは、ラベル挿し部22の天井面と底面に対
してトムソン刃にて幅狭な一直線状に打ち抜き形成されているが、例えば、略W字形状の
線状に打ち抜き形成されていても、V字状に打ち抜き形成されていても、さらには、波形
状に打ち抜き形成されていても構わないなど、その寸法や全体形状を限定するものではな
い。また、例えばラベル挿し部22の天井面のラベル挿し用の切込み部分を幅広なスリッ
ト孔(開口)として形成し、ついで、底面に切込み孔23bを形成するなど自在に設計変
更できるものとする。
なお、天井面に幅広なスリット孔を有し底面に切込み孔を有する筐体形状のラベル挿し
部にあっては、ラベル挿し部の内側が別体ラベルの脚部を案内するガイドとして作用する
ラベル挿し部22の下方の傾斜周壁20部分には、上下方向のリブ24が形成されてお
り、別体のラベル30の脚部32を押圧して固定する外、内部で育苗される植物根の根巻
き(ルーピング)防止用の構成要素として作用するようになっている。ただし、ラベル挿
し部22の寸法形状、傾斜周壁部分における配設位置などを限定するものではなく、また
、例えば傾斜周壁の1側面だけでも、4側壁面のそれぞれに形成するなどその数量を限定
するものでもなく、さらに、例えば楕円形状であるなお上記の矩形以外の筐体状など、様
々に設計変更できるものとする。
底壁10には排水孔12が穿設されているが、その寸法形状や数量(排水孔が穿設され
ていなくても構わない)、穿設位置などを限定するものではなく、例えば、灌水過剰によ
る根腐され等を防止すべく、底壁の隅部4カ所に排水孔を穿設するなど、適宜設計変更で
きるものとする。
なお、ラベル挿し育苗用ポット1の傾斜周壁20が円形の底壁周縁から若干立ち上がっ
た直後からほぼ正方形に形成されており、かつ、ラベル挿し部21の外面側が傾斜周壁2
0と略同一の平面状となるように構成されていると、多数個の育苗ポットを一括収容する
一般的な枠体ケースに対して、当該ラベル挿し育苗用ポットを歪ませることなく原形のま
ま保持できるから好適である(図示しない)。
また、ラベル挿し育苗用ポットの傾斜周壁に、半径方向に連続する帯状のラベル挿し部
として形成されていると(図示しない)、その複数個を重ねてスリット孔を二次加工する
に際し、ラベル挿し部を位置決めする作業が不要となるため、例えば第1実施例のラベル
挿し育苗用ポットラベルの場合よりも係る作業性が著しく向上するので、極めて好適であ
る。
つぎに、本発明に係わるラベルを製造するための材質もまた特に限定するものではない
が、表面に印刷ができ全面が撥水性であることが好ましい。成型性やコスト、印刷易容性
などの観点からは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(P
S)、ABS等の合成樹脂を素材として使用して製造されていることが好ましく、地球環
境汚染防止の観点からは、ポリ乳酸やカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル樹脂、古紙
を含む植物繊維などの生分解性の素材を使用して製造されていることが好ましい。なお、
表示板の全体形状や寸法形状等を制限するものでもなく、適宜設計変更可能な事項とする
図7のラベル30はポリエチレンシートを抜き成形して製造したものであり、植物名、
原産地、栽培方法等の情報を印刷表示した表示部31と、脚部32とからなる立札形状を
なしており、脚部32に係止爪33を有しラベル挿し育苗用ポット1の一直線状の切込み
孔(又はスリット孔)23a,23bに対して係着できるようになっている。ただし、ラ
ベル30の脚部32の全体形状を限定するものではなく、その全体形状や寸法形状などを
設計変更することができるものとする。
つぎに、別体のラベル30は、上記第1実施例の育苗ポット1に対してつぎのように取
り付けされる。
図8は上記第1実施例のポット1に備えたラベル挿し部22に別体ラベル30を固定し
た状態を示す正面図であり、図9はその要部断面図である。
まず、ラベル30の脚部32を内方向に二つ折りするように屈曲させ、ラベル挿し部2
2に形成された天井面の切込み孔(又はスリット孔)23aに挿し込み、ついで、脚部3
2の先端部分を、底面の切込み孔(又はスリット孔)23bから傾斜周壁20より内方に
向けて挿し込みする。
そうすると、ラベルの脚部32両側に設けた係止片33が、ラベル挿し部22の切込み
孔(又はスリット孔)23a、23bに引っ掛かっるため、当該ポットから簡単には引き
抜けず、かつ、それ以上差し込めないように取り付けできる。しかし、切込み孔(又はス
リット孔)23a,23bよりラベル30の脚部32を慎重に抜き取ればきれいに取り外
しできるので、これを、植物苗を移植した位置近傍に挿し込み、再使用することもできる
また、ラベルが回転して横を向くことがなく、ラベルの脚部32先端部分を傾斜周壁2
0と培土Xとの間に配することができるため、当該ラベル挿し育苗用ポット複数を店頭に
並べたときにラベルの向きが揃って見栄えが良く、展示中に抜け落ちし難く、ラベルを挿
し替えてレジを通過する等の不正行為を防止することができ、さらに、脚部32の先端部
分によって隣接する植物を損傷させることがないなど、極めて実効性に優れた作用効果が
得られるのである。
図1は本発明の実施例となる一ラベル挿し育苗用ポットを模式的に示す概略 斜視図である。 図2は図1のラベル挿し育苗用ポットの平面図である。 図3は図1のラベル挿し育苗用ポットの正面図である。 図4は図3の A−A線に沿った要部断面図である。 図5は図4の B−B線に沿った拡大図である。 図6は、図1のラベル挿し育苗用ポット複数を縦横で同一平面トレイ形状に 配し、互いに分離可能に連結した所謂連結ポットを示す部分平面図である。 図7は本発明に係るラベル挿し育苗用ポットに別体ラベルを取着した一状態 を概略的に示す正面図である。 図8は図7の要部断面図である。
符号の説明
1 ラベル挿し育苗用ポット
1’ ラベル挿し育苗用ポット(連結タイプ)
10 底壁
12 排水孔
20 傾斜周壁
21 開口縁
22 ラベル挿し部
23 ラベル挿し孔
23a 切込み孔(もしくはスリット孔)
23b 切込み孔(もしくはスリット孔)
24 リブ
30 ラベル
31 表示部
32 脚部
33 係止爪
X 培土

Claims (1)

  1. 底壁と傾斜周壁とからなる育苗用ポットの製造方法において、
    前記傾斜周壁の開口縁より下方に内方に窪むラベル挿し部を半径方向に連続する帯状の
    ラベル挿し部として形成し、その複数個を重ねて切込み孔又は幅狭なスリット孔のいずれ
    かを二次加工することを特徴とするラベル挿し育苗用ポットの製造方法。
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