JP2005203945A - ディジタル信号のバッファ回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送されるディジタル信号の振幅、周波数の変化に応じて、入力ディジタル信号に加えられるディジタルデータ反転信号の振幅レベル、遅延量を調整可能とする。
【解決手段】遅延回路に、サイズの異なる複数の等化トランジスタ、抵抗値の異なる複数の等化抵抗、キャパシタンス値が異なる等化キャパシタと、それらの切換回路を設け、これらの等化トランジスタ、等化抵抗、等化キャパシタを切換ることにより、ディジタル反転信号の振幅レベル、遅延量を調整する。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えばディジタル信号を伝送する通信システムにおいてディジタル信号の変化を強調して出力するのに使用されるディジタル信号のバッファ回路に関するものである。
例えば特開2003−204291号公報には、通信システムの伝送路の送信側に送信回路を、またその受信側に受信回路を設けた通信システムが開示され、この送信回路および受信回路の双方に等化回路が設けられている。この送信回路および受信回路はともにディジタル信号のバッファ回路を含んでいる。等化回路を持ったバッファ回路は、入力ディジタル信号に対し、遅延された振幅の小さなディジタル反転信号を加え、入力ディジタル信号の変化点を強調した出力ディジタル信号を発生して、通信性能を向上する。
特開2003−204291号公報
この発明は、この種の等化回路を持ったディジタル信号のバッファ回路に関するもので、特に、より広帯域でレベル調整が可能に改良されたディジタル信号のバッファ回路を提案するものである。
第1の観点に対応して、この発明によるディジタル信号のバッファ回路は、入力ディジタル信号に対して遅延され、また前記入力ディジタル信号に対して反転されたディジタル反転信号を発生する等化回路を備えたディジタル信号のバッファ回路であって、前記等化回路が、互いにサイズの異なる複数の等化トランジスタと、遅延量が切換え可能な遅延回路と、前記複数のトランジスタを切換え、また前記遅延回路の遅延量を切換える切換回路とを有することを特徴とする。
第2の観点に対応して、この発明によるディジタル信号のバッファ回路は、入力ディジタル信号を受ける第1バッファと、この第1バッファの出力を受ける第2バッファと、前記第2バッファの出力を受けて出力ディジタル信号を発生する第3バッファとを備え、前記第2バッファが、前記入力ディジタル信号に対して反転され、また遅延されたディジタル反転信号を発生する等化トランジスタを有し、前記第2バッファの出力を前記等化トランジスタに帰還する第1帰還ラインと、前記第3バッファの出力を前記等化トランジスタに帰還する第2帰還ラインとを切換えることを特徴とする。
第3の観点に対応して、この発明によるディジタル信号のバッファ回路は、入力ディジタル信号を受ける第1バッファと、この第1バッファの出力を受けて出力ディジタル信号を発生する第2バッファとを備え、前記第2バッファが前記入力ディジタル信号に対して反転され、また遅延されたディジタル反転信号を発生する等化トランジスタを有し、前記第1バッファの出力と前記等化トランジスタの間に遅延パスが形成され、この遅延パスがスイッチとローパスフィルタを含んでいることを特徴とする。
この発明によるディジタル信号のバッファ回路では、入力ディジタル信号に対して反転され、また遅延されたディジタル反転信号の振幅レベルおよび遅延量が調整できるので、振幅、周波数の異なる入力ディジタル信号に対応して、ディジタル反転信号の振幅レベル、遅延量を調整し、効果的に変化点を強調した出力ディジタル信号を発生することができる。
また、ディジタル信号のバッファ回路の製造工程における特性のばらつきも、簡単に補正できる。
以下この発明のいくつかの実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態1を示し、図2はその等化回路の詳細を示す。
実施の形態1のディジタル信号のバッファ回路100は、例えばディジタル伝送路の出力端に接続される受信回路の中に使用される。この実施の形態1のバッファ回路100は、入力端子101と、出力端子102と、これらの入力端子101と出力端子102の間に接続された入力段バッファ10と、出力段バッファ20と、等化回路30とを有し、半導体集積回路で構成される。
入力段バッファ10は、一対のトランジスタM1、M2と、一対の抵抗11、12と、定電流源15を含む。トランジスタM1、M2は、例えばNチャンネルMOSトランジスタであり、それぞれのソースは抵抗11、12を介して正電位ラインVDDに接続され、それぞれのドレインは互いに共通に接続され、定電流源15を介して基準電位、例えばアース電位に接続されている。一対のトランジスタM1、M2のゲートは、一対の入力ラインLinによりバッファ回路100の入力端子101に接続され、この入力端子101には、入力ディジタル信号Vin、例えば入力ディジタルデータ信号が供給される。抵抗11とトランジスタM1のソースとの接続点と、抵抗12とトランジスタM2のソースとの接続点は、それぞれ接続ラインL1、L2に接続され、入力段バッファ10は、入力ディジタル信号Vinに応じたディジタル変換信号Vtを接続ラインL1、L2に出力する。
出力段バッファ20は、一対のトランジスタM5、M6と、一対の抵抗21、22と、定電流源25を含む。トランジスタM5、M6は、例えばNチャンネルMOSトランジスタであり、それぞれのソースは抵抗21、22を介して正電位ラインVDDに接続され、それぞれのドレインは互いに共通に接続され、定電流源25を介して基準電位、例えばアース電位に接続されている。一対のトランジスタM5、M6の各ゲートは、接続ラインL1、L2にそれぞれ接続される。抵抗21とトランジスタM5のソースとの接続点と、抵抗22とトランジスタM6のソースとの接続点は、それぞれ一対の出力ラインLoutを介してバッファ回路100の出力端子102に接続され、この出力端子102には出力ディジタル信号Vout、例えばディジタルデータ信号が出力される。
等化回路30はトランジスタ回路31と、切換遅延回路35を有し、入力ディジタル信号Vinに対し、位相が反転され、また遅延されたディジタル反転信号Vvを接続ラインL1、L2に与える。
この等化回路30の詳細は図2に示される。トランジスタ回路31は、図2に示すように、2つの等化トランジスタ回路32、33を有し、また切換遅延回路35は、2つの等化抵抗回路R12、R34と、2つの等化キャパシタ回路C13、C24と、これらを切換える4つの切換回路SW12、SWR34、SWL34、SW56とを有する。
等化トランジスタ回路32は、一対の等化トランジスタM31、M41を有し、また等化トランジスタ回路33は、一対の等化トランジスタM32、M42を有する。等化トランジスタM31、M41、M32、M42は、ともに例えばNチャンネルMOSトランジスタである。これらの等化トランジスタ31、41、32、42の中で、等化トランジスタ31、41は、ともにサイズの大きなトランジスタであり、大きなチャンネル幅CWbを持って構成される。また等化トランジスタ32、42は、ともにそれらに比べてサイズの小さなトランジスタであり、小さなチャンネル幅CWs(CWs<CWb)を持って構成される。
等化トランジスタM31、M32は、それぞれのソースがともに接続ラインL1に接続され、等化トランジスタM41、M42は、それぞれのソースがともに接続ラインL2に接続される。等化トランジスタM31、M41、M32、M42の各ドレインは、共通ラインL3に接続され、この共通ラインL3は、入力段バッファ10のトランジスタM1、M2の各ドレインに共通接続されている。等化トランジスタM41のゲートに接続されたゲートライン41gと、等化トランジスタM42のゲートに接続されたゲートライン42gは、切換回路SW12の切換スイッチSW1を介して、出力端子102の一方に接続された帰還ラインL4に接続される。等化トランジスタM31のゲートに接続されたゲートライン31gと、等化トランジスタM32のゲートに接続されたゲートライン32gは、切換回路SW12の切換スイッチSW2を介して、出力端子102の他方に接続された帰還ラインL5に接続される。
等化抵抗回路R12は、等化トランジスタ41、42のゲートライン41g、42gに接続され、2つの等化抵抗R1、R2を含んでいる。これらの等化抵抗R1、R2の右側端は切換回路SWR34の切換スイッチSWR3を介して切換スイッチSW1に接続され、また等化抵抗R1、R2の左側端は切換回路SWL34の切換スイッチSWL3を介して、等化トランジスタM42のゲートライン42gに接続されている。等化抵抗回路R34は、等化トランジスタ31、32のゲートライン31g、32gに接続され、2つの等化抵抗R3、R4を含んでいる。これらの等化抵抗R3、R4の右側端は、切換回路SWR34の切換スイッチSWR4を介して切換スイッチSW2に接続され、またそれらの左側端は切換回路SWL34の切換スイッチSWL4を介して等化トランジスタM32のゲートライン32gに接続される。
これらの等化抵抗R1、R2、R3、R4の中で、等化抵抗R1、R3は、ともに大きな抵抗値Rbの等化抵抗であり、等化抵抗R2、R4は、ともに小さな抵抗値Rs(Rs<Rb)の等化抵抗である。
等化キャパシタ回路C13は、2つの等化キャパシタC1、C3を有し、また等化キャパシタ回路C24は、2つの等化キャパシタC2、C4を有する。等化キャパシタC1は、等化トランジスタM42のゲートライン42gと基準電位との間に接続され、等化キャパシタC3は、等化トランジスタM32のゲートライン32gと基準電位との間に接続される。等化キャパシタC2、C4はそれぞれ切換回路SW56の切換スイッチSW5、SW6を介して、ゲートライン42g、32gに接続される。
これらの等化キャパシタC1、C2、C3、C4の中、等化キャパシタC1、C3はともに大きなキャパシタ値Cbを有し、等化キャパシタC2、C4はともにこれらに比べて、小さなキャパシタ値Cs(Cs<Cb)を有する。
さて、図1に示すバッファ回路100において、等化回路30によるディジタル反転信号Vvの振幅の調整は、切換回路SW12によって行なわれる。まず、切換回路SW12の切換スイッチSW1が等化トランジスタM41のゲートライン41gを帰還ラインL4に接続し、またその切換スイッチSW2が等化トランジスタM31のゲートライン31gを帰還ラインL5に接続した第1状態では、等化トランジスタM31、M41が動作し、接続ラインL1、L2には、これらの等化トランジスタM31、M41からディジタル反転信号Vv1が与えられる。等化トランジスタM31、M41はともに大きなチャンネル幅CWbを持っており、より大きな信号電流を流すので、ディジタル反転信号Vv1は、図3(b)に点線で示すように、大きな振幅となる。
一方、切換回路SW12の切換スイッチSW1が等化トランジスタM42のゲートライン42gを帰還ラインL4に接続し、切換スイッチSW2が等化トランジスタM32のゲートライン32gを帰還回路L5に接続した第2状態では、等化トランジスタM32、M42が動作し、接続ラインL1、L2には、これらの等化トランジスタM32、M42からディジタル反転信号Vv2が与えられる。これらの等化トランジスタM32、M42は小さなチャンネル幅CWsを持っており、より小さな信号電流を流すので、ディジタルデータ反転信号Vv2は、図3(b)に実線で示すように、小さな振幅となる。
大きな振幅のディジタル反転信号Vv1が図3(a)に示す入力ディジタル信号Vinに加えられると、図3(c)に点線で示す出力ディジタル信号Vout1が出力端子102に出力され、また小さな振幅のディジタル反転信号Vv2が図3(a)に示す入力ディジタル信号Vinに加えられると、図3(c)に実線で示す出力ディジタル信号Vout2が出力端子102に出力される。このように、実施の形態1では、切換回路SW12により、等化トランジスタM31、M41を動作させる第1状態と、等化トランジスタM32、M42を動作させる第2状態とを切換えることにより、ディジタル反転信号Vv1、Vv2の振幅調整を行なうことが可能となる。
次に、等化回路30による遅延量の調整について説明する。この遅延量の調整は、切換回路SW12、SWR34、SWL34およびSW56の切換によって行なわれる。切換スイッチSW1、SW2が等化トランジスタM41、M31のゲートライン41g、31gを帰還ラインL4、L5に接続した第1状態では、ゲートライン41g、31gと帰還ラインL4、L5の寄生キャパシタンスと寄生抵抗値による小さな遅延量が、ディジタル反転信号Vvに与えられる。
切換スイッチSW1、SW2が等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gを帰還ラインL4、L5に接続した第2状態では、帰還ラインL4、L5の寄生抵抗値と寄生キャパシタンスによる遅延量に、等化抵抗回路R12、R34および等化キャパシタ回路C13、C24による遅延量が追加される。
等化抵抗回路R12は切換回路SWR34の切換スイッチSWR3と、切換回路SWL34の切換スイッチSWL3により切換られる。切換回路SWR34と切換回路SWL34は連動しており、切換スイッチSWR3、SWL3、切換スイッチSWR4、SWL4は連動している。切換スイッチSWR3が等化抵抗R1に接続されたときには、切換スイッチSWL3も等化抵抗R1に接続され、等化トランジスタM42のゲートライン42gに等化抵抗R1を接続する。また切換スイッチSWR3が等化抵抗R1に接続されたときには、切換スイッチSWR4も等化抵抗R3に接続され、このとき切換スイッチSWL4も等化抵抗R3に接続され、等化トランジスタM32のゲート回路32gに等化抵抗R3を接続する。等化抵抗R1、R3は大きな抵抗値Rbを有し、等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gに大きな抵抗値Rbを与える。
切換スイッチSWR3が等化抵抗R2に接続されたときには、切換スイッチSWL3も等化抵抗R2に接続され、等化トランジスタM42のゲートライン42gに等化抵抗R2を接続する。また切換スイッチSWR3が等化抵抗R2に接続されたときには、切換スイッチSWR4も等化抵抗R4に接続され、このとき切換スイッチSWL4も等化抵抗R4に接続され、等化トランジスタM32のゲート回路32gに等化抵抗R4を接続する。等化抵抗R2、R4は小さな抵抗値Rsを有し、等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gに小さな抵抗値Rsを与える。
等化キャパシタ回路C13の等化キャパシタC1、C3は等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gに常に大きなキャパシタンスCbを与える。等化キャパシタ回路C24の等化キャパシタC2、C4は、切換回路SW56の切換スイッチSW5、SW6により等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gに接続され、切換スイッチSW5、SW6がオンしたときに、小さなキャパシタンスCsを、等化キャパシタC1、C3による大きなキャパシタンスCbと並列に接続する。
等化抵抗回路R12、R34が等化抵抗R1、R3による大きな抵抗値Rbを与え、等化キャパシタ回路C13、C24が等化キャパシタC1、C3と等化キャパシタC2、C4とが並列に接続された大きなキャパシタンスCb+Csを与えるときに、等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gには、最大遅延量が与えられる。等化抵抗回路R12、R34が等化抵抗R2、R4による小さな抵抗値Rsを与え、また等化キャパシタ回路C13が等化キャパシタC1、C3のよる等化キャパシタンスCsを与えるときに、等化トランジスタM42、M32のゲートライン42g、32gには、最小遅延量が与えられる。
等化抵抗回路R12、R34が等化抵抗R1、R3による大きな抵抗値Rbを与え、等化キャパシタ回路C13、C24が等化キャパシタC1、C3による等化キャパシタンスをCbを与える状態、および等化抵抗回路R12、R34が、等化抵抗R2、R4による小さな抵抗値Rsを与え、等化キャパシタ回路C13、C24が、等化キャパシタC1、C3と等化キャパシタC2、C4による大きなキャパシタンスCb+Csを与える状態では、前記最大遅延量と最小遅延量の間の中間の遅延量が与えられる。これらの中間の遅延量に相違を持たすことにより、合計で4段階の遅延量の切換を行なうことができる。
等化回路30の遅延量の切換に基づき、図4に示すような出力ディジタル信号Voutの変化の強調タイミングの調整を行なうことができる。図4(a)は入力ディジタル信号Vinを示し、図4(b)は代表的な2つの遅延量、例えば前記最大遅延量と最小遅延量によるディジタル反転信号Vv3、Vv4を示し、図4(c)は出力ディジタル信号Vout3、Vout4を示す。図4(b)に点線で示す最大遅延量を持ったディジタル反転信号Vv3を選択すると、図4(c)の点線で示す出力ディジタル信号Vout3が得られ、また図4(b)に実線で示す最小遅延量を持ったディジタル反転信号Vv4を選択すると、図4(c)に実線で示す出力ディジタル信号Vout4が得られる。
以上のように実施の形態1のディジタル信号のバッファ回路100によれば、等化回路30の切換回路SW12、SWR34、SWL34、SW56の切換により、振幅レベルおよび遅延量を調整したディジタル反転信号Vvを選択し、伝送されるディジタル信号の振幅レベル、周波数に応じて、出力ディジタル信号Voutの変化点を調整しながら強調できる。
実施の形態2.
図2に示す実施の形態1において、切換回路SW12の切換スイッチSW1、SW2に対し、前記第1状態、第2状態に加え、第3状態を与えるようにすることもできる。この第3状態では、等化トランジスタM31、M41のゲートライン31g、41gを帰還ラインL4、L5に接続するとともに、等化トランジスタM32、M42のゲートライン32g、42gをも帰還ラインL4、L5に接続する。
この第1状態、第2状態に加え、第3状態を与えることのできる切換スイッチSW1、SW2は、図5に示すようにトランスファーゲート回路TGを使用することにより実現できる。トランスファーゲート回路TGは、トランスファーゲートTG1、TG2を含む。トランスファーゲートTG1はNチャンネルMOSトランジスタNMOS1と、PチャンネルMOSトランジスタPMOS1を並列に配置したもので、NチャンネルMOSトランジスタNMOS1のコントロールゲートNG1が低レベル(Lレベル)であって、しかもPチャンネルMOSトランジスタPMOS1のコントロールゲートPG1が高レベル(Hレベル)のときにオフとなり、またNチャンネルMOSトランジスタNMOS1のコントロールゲートNG1が高レベル(Hレベル)、またはPチャンネルMOSトランジスタPMOS1のコントロールゲートPG1が低レベル(Lレベル)のときにオンとなる。
また、トランスファーゲートTG2はNチャンネルMOSトランジスタNMOS2と、PチャンネルMOSトランジスタPMOS2を並列に配置したもので、NチャンネルMOSトランジスタNMOS2のコントロールゲートNG2が低レベル(Lレベル)であって、しかもPチャンネルMOSトランジスタPMOS2のコントロールゲートPG2が高レベル(Hレベル)のときにオフとなり、またNチャンネルMOSトランジスタNMOS2のコントロールゲートNG2が高レベル(Hレベル)、またはPチャンネルMOSトランジスタPMOS2のコントロールゲートPG2が低レベル(Lレベル)のときにオンとなる。
このトランスファーゲート回路TGは、トランスファーゲートTG1、TG2の右側の端子を共通に帰還ラインL4に接続し、またトランスファーゲートTG1の左側の端子を等化トランジスタM41のゲートライン41gに、またトランスファーゲートTG2の左側の端子を切換スイッチSWR3に接続することにより、切換スイッチSW1を構成する。
また図5に示すトランスファー回路TGを別にもう一つ用意し、そのトランスファーゲートTG1、TG2の右側の端子を共通に帰還ラインL5に接続し、またトランスファーゲートTG1の左側の端子を等化トランジスタM31のゲートライン31gに、またトランスファーゲートTG2の左側の端子を切換スイッチSWR4に接続することにより、切換スイッチSW2を構成する。
このように切換スイッチSW1、SW2を、それぞれトランスファーゲート回路TGにより構成することにより、切換スイッチSW1、SW2のそれぞれを、第1状態、第2状態および第3状態で動作させることができる。
この第3状態では、等化トランジスタM31、M41に加え、等化トランジスタM32、M42もそれらと並列に動作し、ディジタル反転信号Vvは、図3(b)の信号Vv1、Vv2の中間の振幅を持つ結果となり、出力ディジタル信号Voutも、図3(c)の信号Vout1、Vout2の中間の振幅レベルを持つ結果となる。
また、この切換回路SW12の第3状態では、切換回路SWR34、SWL34、SW56の切換により、前記中間レベルにおいて、さらに4段階にディジタル反転信号Vvの遅延量を調整することができる。
実施の形態3.
この実施の形態3は、実施の形態1の切換スイッチSW1、SW2をそれぞれ図5に示すトランスファーゲートTGで構成し、加えて切換スイッチSWR3、SWL3、SWR4、SWL4をそれぞれ図5に示すトランスファーゲートTGによって構成したものである。
この実施の形態3では、切換スイッチSWR3、SWL3を図5に示すトランスファーゲートTGにより構成することにより、等化抵抗R1、R2を互いに並列接続した抵抗値を等化トランジスタM42のゲートライン42gに与えることができ、また切換スイッチSWR4、SWL4を図5に示すトランスファーゲートTGにより構成することにより、等化抵抗R3、R4を互いに並列接続した抵抗値を等化トランジスタM32のゲートライン32gに与えることができ、結果として、遅延量の調整段数をさらに増加することができる。
実施の形態4.
図6はこの発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態4を示す。この実施の形態4のバッファ回路100Aは、3つのバッファ51、52、53と2つのローパスフィルタ55、56と、切換スイッチSW7、SW8を有する。バッファ51は入力段バッファであり、図1に示す入力段バッファ10と同じに構成され、トランジスタM1、M2を有する。この入力段バッファ51は入力ラインLinにより入力端子101に接続される。バッファ53は出力段バッファであり、図1に示す出力段バッファ20と同じに構成され、トランジスタM5、M6を有する。この出力段バッファ53は出力ラインLoutにより出力端子102に接続される。バッファ52は中間バッファであり、入力段バッファ51と出力段バッファ53との間に接続される。中間バッファ52と入力段バッファ51は接続ラインL11により接続され、中間バッファ52と出力段バッファ53とは接続ラインL12により接続される。
中間バッファ52は、図1の入力段バッファ10と等化回路30を合わせたものである。この中間バッファ52は、図2に示すトランジスタ回路31を備え、このトランジスタ回路31は、ゲート幅の大きな等化トランジスタM31、M41を有する等化トランジスタ回路32およびゲート幅の小さな等化トランジスタM41、M42を有する等化トランジスタ回路33を有する。これらの等化トランジスタ回路32、33は、その何れか一方が選択されるように切換られる。
ローパスフィルタ55、56は互いに異なる遅延量を与えるように、それらの抵抗値、キャパシタンス値を違えて構成される。ローパスフィルタ55は接続ラインL12から中間バッファ52の等化トランジスタ回路32、33の各ゲート回路への帰還ラインL21に配置され、またローパスフィルタ56は出力ラインLoutから中間バッファ52の等化トランジスタ回路32、33のゲート回路への帰還ラインL22に配置される。ローパスフィルタ55と中間バッファ52の等化トランジスタ回路32、33との間には切換スイッチSW7が、またローパスフィルタ56と同じ中間バッファ52の等化トランジスタ回路32、33との間には切換スイッチSW8がそれぞれ接続されている。
切換スイッチSW7、SW8がローパスフィルタ55に接続されたときには、ローパスフィルタ55が中間バッファ52の等化トランジスタ回路32または33のゲート回路に接続され、中間バッファ52と出力バッファ53との間の接続ラインL12から帰還ラインL21を通じて帰還されるディジタルデータ信号にローパスフィルタ55の遅延量が与えられる。切換スイッチSW7、SW8がローパスフィルタ56に接続されたときには、ローパスフィルタ56の遅延量が、出力ラインLoutから中間バッファ52の等化トランジスタ回路32または33への帰還ラインL22を通じて帰還される帰還ディジタルデータ信号に与えられる。
この帰還ラインL21、L22の切換えと、ローパスフィルタ55、56の切換えに基づき、ディジタル反転信号Vvの振幅と遅延量を調整できる。
実施の形態5.
図7はこの発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態5を示す。この実施の形態5のバッファ回路100Bは、入力段バッファ61と、出力段バッファ63を有する。入力段バッファ61は図1の入力段バッファ10と同じに構成され、トランジスタM1、M2を有する。出力段バッファ63は、図1の入力段バッファ10と、図2のトランジスタ回路31を合わせて構成され、等化トランジスタ回路32、33を備えている。入力段バッファ61と、出力段バッファ63とは、接続ラインL31で接続されている。
入力段バッファ61と出力段バッファ63のトランジスタ回路31との間に、フィードフォワードで構成される遅延パス65が形成される。このフィードフォワードによる遅延パス65は、入力段バッファ61と、出力段バッファ63における等化トランジスタ回路32、33のゲート回路との間に形成される。
遅延パス65は、中間バッファ62、スイッチSW9、ローパスフィルタ66を含み、スイッチSW9がオンされたときに、出力段バッファ63に含まれる等化トランジスタ回路32、33のゲート回路にフィードフォワードにより、中間バッファ62からのディジタル反転信号Vvを供給する。このディジタル反転信号Vvには、ローパスフィルタ66による遅延が与えられる。
この実施の形態5では、フィードフォワードにより、ディジタル反転信号Vvを供給し、またその遅延量をローパスフィルタ66により設定できる。
この発明によるディジタル信号のバッファ回路は、伝送路を用いたディジタル信号の通信システムにおいて、その受信端または送信端で、ディジタルデータの変化点を強調する用途などに利用される。
この発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態1を示す電気回路図。 実施の形態1における遅延回路の詳細を示す電気回路図。 実施の形態1によるディジタル信号の振幅レベルの調整を示す波形図。 実施の形態1によるディジタル信号の遅延量の調整を示す波形図。 この発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態2、3で使用されるトランスファーゲート回路を示す電気回路図。 この発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態4を示す電気回路図。 この発明によるディジタル信号のバッファ回路の実施の形態5を示す電気回路図。
符号の説明
100、100A、100B:バッファ回路、10:入力段バッファ、
11、12:抵抗、15:定電流回路、20:出力段バッファ、21、22:抵抗、
25:定電流回路、101:入力端子、102出力端子、L1、L2:接続ライン、
L4、L5:帰還ライン、M1、M2、M5、M6:トランジスタ、
30:遅延回路、31:トランジスタ回路、32、33:等化トランジスタ回路、
M31、M32、M41、M42:等化トランジスタ、R12、R34:等化抵抗回路、
R1、R2、R3、R4:等化抵抗、C13、C24:等化キャパシタ回路、
C1、C2、C3、C4:等化キャパシタ、
SW12、SWR34、SWL34、SW56:切換回路、
SW1、SW2、SWR3、SWR4、SWL3、SWL4、SW5、SW6、SW7、
SW8:切換スイッチ、SW9:スイッチ、
51、52、53、61、62、63:バッファ、
55、56、66:ローパスフィルタ、65:遅延パス、
L11、L12:接続ライン、L21、L22:帰還ライン。

Claims (10)

  1. 入力ディジタル信号に対して遅延され、また前記入力ディジタル信号に対して反転されたディジタル反転信号を発生する等化回路を備えたディジタル信号のバッファ回路であって、前記等化回路が、互いにサイズの異なる複数の等化トランジスタと、遅延量が切換え可能な遅延回路と、前記複数のトランジスタを切換え、また前記遅延回路の遅延量を切換える切換回路とを有することを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  2. 請求項1記載のディジタル信号のバッファ回路であって、前記切換回路は、前記複数のトランジスタを切換える第1スイッチと、前記遅延回路の遅延量を切換える第2スイッチとを含んでいることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  3. 請求項2記載のディジタル信号のバッファ回路であって、前記第1スイッチがトランスファーゲート回路により構成されたことを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  4. 請求項2記載のディジタル信号のバッファ回路であって、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチがトランスファーゲート回路により構成されたことを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  5. 請求項1記載のディジタル信号のバッファ回路であって、前記遅延回路は、互いに抵抗値の異なる複数の等化抵抗と、互いにキャパシタンス値の異なる複数の等化キャパシタとを有し、これらの複数の等化抵抗と複数の等化キャパシタの切換えに基づき遅延量が切換えられることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  6. 請求項5記載のディジタル信号のバッファ回路であって、前記切換え回路は、前記複数の等化抵抗を切換える第3スイッチと、前記複数の等化キャパシタを切換える第4スイッチとを含んでいることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  7. 請求項1記載のディジタル信号のバッファ回路であって、さらに一対のトランジスタの各ゲートに入力ディジタル信号を受ける入力段バッファと、一対のトランジスタの各ゲートに前記入力段バッファの出力を受ける出力段バッファとを有し、前記等化回路の複数のトランジスタは、前記出力段バッファの出力を受けて、前記ディジタル反転信号を前記出力段バッファの各トランジスタの各ゲートに加えることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  8. 入力ディジタル信号を受ける第1バッファと、この第1バッファの出力を受ける第2バッファと、前記第2バッファの出力を受けて出力ディジタル信号を発生する第3バッファとを備え、前記第2バッファが、前記入力ディジタル信号に対して反転され、また遅延されたディジタル反転信号を発生する等化トランジスタを有し、前記第2バッファの出力を前記等化トランジスタに帰還する第1帰還ラインと、前記第3バッファの出力を前記等化トランジスタに帰還する第2帰還ラインとを切換えることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  9. 請求項8記載のディジタル信号のバッファ回路であって、前記第1帰還ラインと第2帰還ラインに、互いに遅延量の異なるローパスフィルタが接続されていることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
  10. 入力ディジタル信号を受ける第1バッファと、この第1バッファの出力を受けて出力ディジタル信号を発生する第2バッファとを備え、前記第2バッファが前記入力ディジタル信号に対して反転され、また遅延されたディジタル反転信号を発生する等化トランジスタを有し、前記第1バッファの出力と前記等化トランジスタの間に遅延パスが形成され、この遅延パスがスイッチとローパスフィルタを含んでいることを特徴とするディジタル信号のバッファ回路。
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