JP2005203552A - 巻線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルの性能向上の為、巻線装置により断面矩形状の角線をボビンに巻く場合に、ボビンの端部の折り返し端において角線が重なると丸線のようには滑り落ちないため2重、3重に巻き付いて層状に整列しにくい。ボビン外で角線を案内する線ガイドを数値制御により精密に位置制御することも可能ではあるが巻線装置が高価になる。特に100μm以下の太さの角線を巻く巻線装置では一層高精度の制御が必要である。
【解決手段】ボビン3の中間に対応する位置に線ガイド5を位置不変に設け、ボビン3に巻かれる角線2がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように案内する可動線ガイド6を設け、この可動線ガイド6をボビンの巻線巻き部に対応する移動範囲内で低摩擦にて往復移動自在に支持する線ガイド支持機構40を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器や電気機器に用いるコイルを製作する際にボビンに巻線を巻く巻線装置に関し、特に断面が矩形状の角線を多層整列状に巻く巻線装置に関するものである。
モータ用のコイル、ソレノイドアクチュエータのコイル、その他電子機器や電気機器のコイルは、巻線装置を用いて、ボビンに巻線を多層に整列状に巻きつけた構造である。
前記巻線装置として種々の構成のものが実用に供されているが、代表的な巻線装置は、巻線を供給する巻線供給リール、ボビンを支持して回転駆動される巻取り機構、巻取り機構の回転角を検出するロータリエンコーダ、ボビンに対する巻線の流れ方向の上流側において巻線を案内し且つボビンの軸心方向へ移動可能に支持され数値制御でボビンの軸心方向と平行方向へ移動駆動されて巻線の位置を案内する線ガイド、ロータリエンコーダの検出信号を受けて少なくとも線ガイドを移動駆動するアクチュエータを制御する制御装置などを有する。
前記の巻線装置によりボビンに巻線を巻く際には、巻線がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように線ガイドにより巻線を案内し、巻線がボビンの端部に到達した際には、ボビンの端部において巻線が2重、3重に巻き付かないように線ガイドにより巻線を案内する。従来、通常のコイルでは丸断面の巻線(丸線とする)が採用されており、この丸線の場合には、丸線が上下に重なっても滑りやすいためボビンの端部においても整列しやすい。
ところで、丸線を多層に巻いたとしても巻線の密度(占積率)を高めるには限界があるが、断面が矩形状の巻線(角線とする)は占積率を高めてコイルの小型化又は出力アップを図る上で有利である。特許文献1には、ドットプリンタのハンマピン駆動用ソレノイドコイルに角線を採用した例が開示されている。前記のソレノイドコイルでは、偏平化されたボビンの側周壁の強度向上のため、側周壁に三角山形状のリブを複数列形成し、それら複数列のリブの角形谷間に角線の角部半分を収容する形に角線を巻き、2層目以降は角線と角線で形成される角形谷間に角線の角部半分を収容する形に角線を巻く構成を採用している。尚、この特許文献1には、巻線装置は開示されていない。
特許文献2には、角線をボビンに巻く巻線装置が開示されているが、この巻線装置では、角線を巻く直前に角線を成形加工して角線に、重なり合った角線を位置規制するための保持部を形成する。この特許文献2の巻線装置は、角線を供給する供給リール、リールから供給される角線に張力を付与するテンショナー、角線に成形加工する保持部形成手段、ガイドローラ、ボビンへ巻き終わる毎に角線を切断するカッター、ボビンを支持して回転駆動する巻き取り機構、その回転角を検出するロータリエンコーダ、ボビンを着脱するロボット、制御装置などを備えている。
特開2000−282334号公報 特開2001−359250号公報
角線をボビンに巻く巻線装置においては、角線が上下に僅かでも重なり合った場合に、角線の平面部同士が接触するため滑りにくいので、層状に整列させることが難しい。
前記の線ガイドで角線を案内する巻線装置を採用した場合、ボビンに角線を巻着付けながら線ガイドをボビン軸心方向へ移動させ、角線がボビンの端部に到達した場合には、ボビン端部に到達したことを高精度の巻線検出センサにより検出し、直ちに線ガイドの位置を精密に切換える必要がある。前記のボビン端部の検出の精度が低い場合や、線ガイドの位置切換えのタイミングが高精度に設定されない場合には、ボビン端部において角線が整列せずに2重、3重に巻き付いてしまったり、角線がボビン端部から離隔する方向へ折り返した場合に、角線がボビン軸心方向に密着しない状態に巻かれてしまい、不良品が発生する。
前記巻線検出センサによる検出精度、線ガイドの位置制御の精度などを高めることにより、角線をボビンに多層整列状に巻取ることは、技術的には不可能ではない。しかし、最新のディジタルカメラや携帯電話等に組み込まれる小型モータに採用するコイルの場合、例えば、巻線の太さは約50μm、ボビンの外径が約6〜8mmであるので、このコイルを製作する為の巻線装置では、前記の諸精度を極度に高める必要があり、巻線装置が非常に高価になるうえ、装置の性能面の信頼性を十分に高めることも難しい。
本発明の目的は、角線をボビンに巻く簡単な構成の巻線装置を提供すること、角線をボビンに巻く安価に製作可能な巻線装置を提供すること、である。
請求項1の巻線装置は、断面矩形状の角線をボビンに多層整列状に巻き付ける巻線装置において、前記ボビンを着脱可能に装着する為の巻取軸と、前記巻取軸を回転させ角線供給源から供給される角線をボビンに巻く巻取駆動手段と、前記巻取軸に装着されたボビンに供給される角線を案内する為に、ボビンから所定距離離隔し且つボビンの軸心方向の中間位置に対応する位置に設けられた線ガイドと、前記線ガイドとボビンの間においてボビンの近くに配設され、角線をボビンに巻く際に角線がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように角線を案内する可動線ガイドと、前記可動線ガイドをボビンの巻線巻き部に対応する移動範囲内で低摩擦にて往復移動自在に支持する線ガイド支持機構とを備えたことを特徴とするものである。
巻線装置によりボビンに角線を巻く際には、巻取軸にボビンを着脱可能に装着し、角線供給源から供給される角線を線ガイドと可動線ガイドとで案内しながら、巻取駆動手段で巻取軸を回転させて角線をボビンに巻いていく。可動線ガイドは線ガイド支持機構により、ボビンの巻線巻き部に対応する移動範囲内で低摩擦にて往復移動自在に支持されており、可動線ガイドは、角線をボビンに巻く際に角線がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように角線を案内する。
即ち、線ガイドが、ボビンから所定距離離隔し且つボビンの軸心方向の中間位置に対応する位置に設けられ、角線に張力を付与した状態で巻き付けていくので、各層において角線がボビンの端部から中間位置まで巻き付けられる巻付け前期と、中間位置から反対側のボビン端部まで巻付けられる巻付け後期とに区分して説明する。
巻付け後期では、主として、線ガイドの案内作用と角線の張力により、角線がボビン軸心方向に密着状に並んで整列する。この間、可動線ガイドはほぼ一定の速度で移動していき、角線がボビンの端部に達したとき、可動線ガイドはその慣性によりボビンの端部のところで微小時間停止してから移動方向を反転するため、角線がボビンの端部にも確実に巻き付けられる。その後、巻付け前期においては、可動線ガイドに作用する慣性や摩擦力により、可動線ガイドは角線のボビン軸心方向への移動を遅らす方向へ案内するため、角線がボビン軸心方向へ密着状に並んで整列する。
請求項2の巻線装置は、請求項1の発明において、前記線ガイド支持機構は、可動線ガイドと可動線ガイドが装備されたキャリッジをボビン軸心と平行に直線状に往復移動自在に支持することを特徴とするものである。可動線ガイドが装備されたキャリッジが往復移動するとき、可動線ガイドとキャリッジにはそれらの慣性質量に応じた慣性力が作用し、その慣性力を利用してボビン端部に角線を確実に巻くことができる。
請求項3の巻線装置は、請求項1の発明において、前記線ガイド支持機構は、可動線ガイドと可動線ガイドが装備されたキャリッジを鉛直面内で円弧状に往復移動自在に支持することを特徴とするものである。前記の円弧は、ボビンの中間位置に対応する位置に円弧の頂部が来るような円弧である。そのため、前記請求項1の作用の欄で説明した巻付け前期において、可動線ガイドが、角線のボビン軸心方向への移動を遅らす方向へ案内する作用を確保できるため、角線がボビン軸心方向へ密着状に並んで整列する。また、角線がボビン端部に達したときのキャリッジの慣性作用が発揮されやすくなる。
請求項4の巻線装置は、請求項2又は3の発明において、前記キャリッジの慣性質量を調節可能に構成したことを特徴とするものである。キャリッジの慣性質量を調節することにより、可動線ガイドがボビン端部の移動端で移動方向を反転させるのに必要な微小な時間の長さを調整することができるから、ボビン端部へ角線を巻き付ける巻付け性能を調整することができる。
請求項5の巻線装置は、請求項1の発明において、前記線ガイド支持機構は、可動線ガイドが装備された揺動体を介して可動線ガイドを円弧状に往復移動自在に支持することを特徴とするものである。前記の円弧は、ボビンの中間位置に対応する位置に円弧の頂部が来るような円弧である。そのため、前記請求項1の作用の欄で説明した巻付け前期において、可動線ガイドが、角線のボビン軸心方向への移動を遅らす方向へ案内する作用を確保確できるため、角線がボビン軸心方向へ密着状に並んで整列する。
請求項6の巻線装置は、請求項5の発明において、前記揺動体の慣性2次モーメントを調節可能に構成したことを特徴とするものである。揺動体の慣性2次モーメントを調節することにより、可動線ガイドがボビン端部の移動端で移動方向を反転させるのに必要な微小な時間の長さを調整することができるから、ボビン端部へ角線を巻き付ける巻付け性能を調整することができる。
請求項1の発明においては、巻取軸と、巻取駆動手段と、線ガイドと、角線をボビンに巻く際に角線がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように角線を案内する可動線ガイドと、この可動線ガイドをボビンの巻線巻き部に対応する移動範囲内で低摩擦にて往復移動自在に支持する線ガイド支持機構とを設けたので、簡単な構成の線ガイドと可動線ガイドと線ガイド支持機構を介して、高精度の検出や複数な制御を必要とすることなく、角線をボビンに多層に整列状に巻き付けることができる。しかも、高精度の検出や複数な制御を必要としない簡単な構成であるので、巻線装置を安価に製作できる。
請求項2の発明においては、線ガイド支持機構は、可動線ガイドと可動線ガイドが装備されたキャリッジをボビン軸心と平行に直線状に往復移動自在に支持するので、こ可動線ガイドが装備されたキャリッジが往復移動するとき、可動線ガイドとキャリッジにはそれらの慣性質量に応じた慣性力が作用し、その慣性力を利用してボビン端部に角線を確実に巻くことができる。線ガイド支持機構の構造が簡単化する。
請求項3の発明においては、線ガイド支持機構は、可動線ガイドと可動線ガイドが装備されたキャリッジを鉛直面内で円弧状に往復移動自在に支持するので、前記請求項1の作用の欄で説明した巻付け前期において、可動線ガイドが、角線のボビン軸心方向への移動を遅らす方向へ案内する作用を確保確できるため、角線がボビン軸心方向へ密着状に並んで整列する。また、角線がボビン端部に達したときのキャリッジの慣性作用が発揮されやすくなる。
請求項4の発明においては、請求項2又は3の発明において、キャリッジの慣性質量を調節可能に構成したので、キャリッジの慣性質量を調節することにより、可動線ガイドがボビン端部の移動端で移動方向を反転させるのに必要な微小な時間の長さを調整することができるから、ボビン端部へ角線を巻き付ける巻付け性能を調整することができる。
請求項5の発明においては、線ガイド支持機構は、可動線ガイドが装備された揺動体を介して可動線ガイドを円弧状に往復移動自在に支持するので、請求項1の作用の欄で説明した巻付け前期において、可動線ガイドが、角線のボビン軸心方向への移動を遅らす方向へ案内する作用を確保確できるため角線がボビン軸心方向へ密着状に並んで整列する。
角線がボビン端部に達したときには、揺動体の揺動慣性の作用で角線を整列状に巻く機能を確保することができる。
請求項6の発明においては、請求項5の発明において、揺動体の慣性モーメントを調節可能に構成したので、この揺動体の慣性モーメントを調節することにより、可動線ガイドがボビン端部の移動端で移動方向を反転させるのに必要な微小な時間の長さを調整することができるから、ボビン端部へ角線を巻き付ける巻付け性能を調整することができる。
本発明は、断面矩形状の角線をボビンに多層整列状に巻き付ける巻線装置に係るものであり、この巻線装置は、電気機器や電子機器用の種々のコイル、電動モータ用の種々のコイル、ソレノイドアクチュエータ用の種々のコイルを作成する際に、ボビンに巻線を巻く装置である。
本実施例は、ディジタルカメラの自動焦点機構を駆動する小型電動モータの界磁コイルを作成する巻線装置に本発明を適用した場合の一例である。
図1〜図3に示すように、この巻線装置1は、断面矩形状の角線2をボビン3に多層整列状に巻き付ける装置である。この巻線装置1は、断面正方形状の角線2(例えば、線幅約40〜50μm)を供給する角線供給リール4(角線供給源)、ボビン3を着脱可能に装着する為の巻取軸10、この巻取軸10を回転させる巻取駆動機構20(巻取駆動手段)、線ガイド5と、可動線ガイド6と、この可動線ガイド6をボビン3の巻線巻き部3aに対応する移動範囲内で低摩擦にて往復移動自在に支持する線ガイド支持機構40とを有する。
巻取軸10は、先端部の小径のボビン装着部11とテーパ部12と大径軸部13を一体形成して水平姿勢に配設され、大径軸部13が巻取軸支持台14に軸受けメタル15により回転自在に支持され、セットカラー16により軸方向へ移動しないように規制されている。巻取軸10のボビン装着部11に着脱可能に且つ相対回転不能に装着されたボビン3は、カラー17により位置規制されると共に、ボビン装着部11の先端側から押え具(図示外)により軸方向へ移動しないように位置規制される。角線供給リール4はボビン3の前方に離隔した位置に配設され、角線2は角線供給リール4から線ガイド5と可動線ガイド6を経由してほぼ水平にボビン3に導入される。
合成樹脂製のボビン3は角線2を巻く円筒状の巻線巻き部3a(例えば、外径約6〜8mm、長さ約10〜20mm)と、その両端の鍔部3b(例えば、外径10mm)とを有する。尚、ボビン3は両端部と長さ方向中間部に鍔部を有するものもあり、4個以上の鍔部を有する場合もある。巻取駆動機構20は、巻取軸10を回転させ角線供給リール4から供給される角線2をボビン3に巻くものである。巻取駆動機構20は電動モータ21と減速ギヤボックス22を備え、巻取駆動機構20の出力軸23の右端部と巻取軸10の端部がカップリング24により連結されている。
巻取駆動機構20の出力軸の回転角(回転量)を検出する回転検出機構30は、出力軸の左端部に設けられたエンコーダディスク31と、エンコーダディスク31の外周付近部に形成された多数の微小スリットを検出するフォトマイクロセンサ32とで構成され、フォトマイクロセンサ32の検出信号は制御装置(図示略)に供給される。
回転検出機構30からの検出信号に基づいて電動モータ21の回転速度を制御することも可能であるが、本実施例の巻線装置1では、ボビン3に角線を巻く際の電動モータ21の回転速度は一定にしている。そして、回転検出機構30からの検出信号に基づいて、角線2の線径(線幅)を加味してボビン3に巻かれた角線2の合計長さが演算され、設定長さの角線2がボビン3に巻き付けられた時に、電動モータ21が停止してボビン3の交換が実行される。
線ガイド5は、巻取軸10に装着されたボビン3に供給される角線2を案内する為に、ボビン3から図1における前側へ所定距離離隔し且つ巻取軸10のボビン装着部11に装着されたボビン3の軸心方向の中間位置に対応する位置に固定的に設けられている。角線供給リール4から供給される角線2は線ガイド5により僅かに屈曲され、さらに可動線ガイド6により僅かに屈曲されてボビン3へ水平に導入される。尚、図2には、線ガイド支持機構40を図示省略してある。
図4〜図6に示すように、可動線ガイド6は、線ガイド5とボビン3の間においてボビン3の近くに配設され、角線2をボビン3に巻く際に角線2がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように角線2を案内するものである。可動線ガイド6はその長さ方向の中間部に環状のV形溝を有する回転輪で構成されている。線ガイド支持機構40は、線ガイド5とボビン3の間においてボビン3の近くに配設され、線ガイド支持機構40は、可動線ガイド6が装備されたキャリッジ41と、このキャリッジ41をボビン3の軸心と平行に且つ水平にボビン3の長さの約2倍の長さだけ低摩擦で移動自在に支持する案内ベース42と、脚部フレーム43とを有する。
可動線ガイド6はキャリッジ41の上面に固定された枢支部材44に軸心をボビン軸心と平行に向けて回転自在に枢支されている。案内ベース42の上面には、板状の案内レール42aが固定され、キャリッジ41は案内レール42aとの接触部に装備されたニードルベアリングを有し、案内ベース42上を低摩擦で移動自在である。本実施例の場合、角線が非常に細い関係上、キャリッジ41は非常に軽量(例えば、200〜400g)に構成されている。
キャリッジ41の慣性質量を調整する調整手段として、キャリッジ41の上面に2本のピン45が立設されると共に、このキャリッジ41上に着脱可能に装備され2本のピン45で位置保持される複数の金属製の質量板46が設けられている。各質量板46は、薄い板材で約5〜10gの重さに構成され、例えば合計10枚の質量板46が装備されている。但し、5枚の質量板46がキャリッジ41に装備され、残りの5枚の質量板46は装着しない状態で線ガイド支持機構40の付近に保管されている。尚、図示省略したが、キャリッジ41は、案内ベース42から浮上しないように構成されている。
次に、以上説明した巻線装置1の作用、効果について説明する。
巻取軸10のボビン装着部11に空のボビン3を装着し、角線供給リール4から延ばした角線2の端部をボビン3に固定してから、巻取駆動機構20を駆動してボビン3に角線2を巻取っていく。この角線巻付け時の、角線2がボビン3の端部からボビン軸心方向の中間位置に至る期間を巻付け前期A(図6参照)とし、角線2が前記の中間位置からボビン3の反対側の端部に至る期間を巻付け後期B(図6参照)として説明する。
角線2に付与される張力、線ガイド5の配置位置(ボビン3の軸心方向の中間位置に対応する位置)の関係から、基本的に、巻付け前期Aにはボビン3に巻き付けられる角線2がボビン軸心方向に密着状に並びにくく角線2間に隙間が生じやすいが、巻付け後期Bには図示の中心線3cからの振れ角θが発生するため、ボビン3に巻き付けられる角線2がボビン軸心方向に密着状に並んで整列しやすい。
可動線ガイド6は、線ガイド支持機構40と協働して、巻付け前期Aにおいて角線2がボビン軸心方向へ密着状に並んで整列するように案内する。さらに、可動線ガイド6は、巻付け後期Bの終了時に、ボビン3の端部まで確実に角線2を巻けるように案内し、ボビン3端部の折り返し点において角線が1層だけ外側へ移行するが2重3重には巻き付かないように案内する。
即ち、巻付け後期Bに、角線2に付与される張力の作用により、角線2はボビン3の周面においてボビン軸心方向に密着状に並んだ状態に整列していき、角線2の移動に引きずられて可動線ガイド6も一定の速度でボビン3の端部の方へ移動していく。角線2がボビン端部に達しボビン3の鍔部3bに接触する時、キャリッジ41は慣性力の作用で一瞬遅れて移動方向を反転するため、ボビン3の端部にも角線2が確実に巻き付けられる。
そのキャリッジ41の移動方向反転までの一瞬の遅れの分、角線2の張力により、移動方向を反転直後のキャリッジ41が移動進み側(ボビン3の中間位置の方)へ付勢されるため、ボビン3の端部において角線が1層だけ外側へ移行するものの2重3重には巻きつかずにボビン軸心方向に密着状に並んで整列し始め、巻付け前期Aに移行する。
巻付け前期Aにおいては、キャリッジ41の慣性とキャリッジ41に作用する摩擦力により、可動線ガイド6がボビン3に巻かれる角線2のボビン軸心方向への移動を遅らすように案内するため、角線2がボビン軸心方向に密着状に並んで整列し、ボビン3に層状に巻かれることになる。尚、巻付け後期Bにおいても、可動線ガイド6は巻付け前期Aと同様に前記の角線のボビン軸心方向への移動を遅らすように案内する。
ここで、キャリッジ41に装備する質量板46の枚数を増減することで、キャリッジ41の慣性質量を調整することにより、可動線ガイド6の案内特性を微妙に調整することができる。例えば、キャリッジ41の慣性質量を大きくすると巻付け後期Bの終了時のキャリッジ41の移動方向反転の応答性が低下し、慣性質量を小さくすると前記の応答性が高まる。
以上説明した巻線装置1では、可動線ガイド6は、線ガイド支持機構40により往復移動自在に構成され、数値制御により位置制御される構成でもないから、巻線装置1の構造が簡単化し、巻線装置1を安価に製作することができる。また、線ガイド支持機構40は、可動線ガイド6を直線的に移動可能に支持する構造であるから、線ガイド支持機構40の構造が簡単化する。質量板46を介してキャリッジ41の慣性質量を調整可能に構成したため、可動線ガイド6の案内特性を精密に調整することができる。
次に、前記実施例1を部分的に変更する例について説明する。
1]前記可動線ガイド6と線ガイド支持機構40の代わりに、図7に示すような可動線ガイド6Aと、線ガイド支持機構40Aを採用してもよい。この線ガイド支持機構40Aの案内ベース42Aは、可動線ガイド6Aと、可動線ガイド6Aが装備されたキャリッジ41Aを鉛直面内で円弧状に往復移動自在に支持するように構成されている。但し、前記円弧は、ボビン3の軸心方向中間位置でボビン軸心に直交する鉛直面50に対して左右対称で、鉛直面50から左右に向かって下り傾斜するような円弧に形成される。この構成では、可動線ガイド6Aとキャリッジ41Aを往復移動の移動端側へ小さな力で付勢する付勢力が作用するため、角線2に対する可動線ガイド6Aの案内作用を強めることができる。この線ガイド支持機構40Aでは、質量板46を省略したがそれを装備してもよい。
前記以外の構成については、前記実施例1と同様である。
2]前記可動線ガイド6と線ガイド支持機構40の代わりに、往復移動の移動端におけるキャリッジの移動方向反転性能を高めるために、図8に示すような可動線ガイド6Bと、線ガイド支持機構40Bを採用してもよい。キャリッジ41Aの左右両端には夫々薄い板バネ51が装備され、案内ベース42Bの両端部に夫々固定された腕部材52には、キャリッジ41Bが往復移動の移動端に至り、角線2がボビン3の端部3bに接触する直前から板バネ51を側方の外側から受け止めて、板バネ51を僅かに弾性変形させる調整ビス53が設けられている。調整ビス53の位置を微調節することで、板バネ51の弾性変形量を調節することにより、角線2がボビン3の鍔部3bに接触するまで角線2を巻き、鍔部3bのところで1層だけ外周側へ移行してからボビン軸心方向へ密着状に並ぶように案内しやすくなる。この線ガイド支持機構40Bでは、質量板46を省略したがそれを装備してもよい。
この実施例2の巻線装置は、可動線ガイド6Cと線ガイド支持機構40Cが実施例1の巻線装置1と異なるだけであるから、その異なる構成についてのみ説明する。
図9〜図11に示すように、この線ガイド支持機構40Cは、可動線ガイド6Cが装備された揺動体60を介して可動線ガイド6Cを円弧状に往復移動自在に支持するものである。線ガイド5とボビン3の間においてボビン3の前側付近には、線ガイド支持機構40Cが配設され、この線ガイド支持機構40Cは、支持フレーム61に前後向きの水平支軸62により回動(揺動)可能に支持された揺動体60と、この揺動体60の左右両側部にネジ軸63を介して付設された1対のバランスウェイト64とを有する。
1対のバランスウェイト64は、水平支軸63の軸心に対して左右対称に設けられ、各バランスウェイト64はネジ軸63に螺合されて位置調節可能である。揺動体60を中立姿勢にした状態では、1対のネジ軸63は左右に水平に延びているため、バランスウェイト64のネジ軸63上の位置を調節することで揺動体60の慣性2次モーメントを調節可能になっている。揺動体60の上面は円弧形状であり、この揺動体60の頂部に可動線ガイド6Cが回転可能に装備されており、線ガイド6Cから導入された角線2は可動線ガイド6Cで案内され僅かに屈曲してボビン3に巻き取られる。この揺動体60と1対のバランスウェイト64の重量は例えば約300〜400gであり、揺動体60は低摩擦にて揺動可能になっている。
次に、この巻線装置1の作用について説明する。前記の巻付け後期Bにおいて角線2がボビン3の端部に達するとき、揺動体60の揺動慣性により揺動体60は一瞬の時間遅れを伴って揺動方向を反転するため、角線2がボビン3の鍔部3bに接触する位置で1層外側へ移行してから、角線2の張力の作用でボビン3の軸心方向に密着状に並んだ状態に整列する。揺動体60の重心は水平支軸62の軸心よりも高い位置にあるため、巻付け前期Aにおいては、揺動体60が中立姿勢に移行するのに抗する付勢モーメントが揺動体60に作用するため、可動線ガイド6Cにより角線2がボビン3の軸心方向に密着状に並んで整列するように案内する機能が得られる。
次に、前記実施例1,2を部分的に変更する例について説明する。
1]角線2の断面形状は正方形に限らず長方形状でもよい。角線2の線幅又は線径は、前記40〜50μmに限定されず、種々の太さの角線2を巻く巻線装置であってもよい。
2]前記実施例に記載した諸寸法や重量や金属部材の材質は一例に過ぎず、前記のものに限定されるものではない。
3]その他、本発明は以上説明した実施例1,2と変更例に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例1,2や変更例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の巻線装置1は、産業上の電気機器や電子機器の種々のコイルを製作する際に巻線を巻く装置として利用可能である。
本発明の実施例1の巻線装置の平面図である。 前記巻線装置の正面図である。 前記巻線装置の要部の側面図である。 可動線ガイドと線ガイド支持機構の正面図である。 可動線ガイドと線ガイド支持機構の側面図である。 線ガイドと可動線ガイドと線ガイド支持機構の平面図である。 変形例に係る可動線ガイドと線ガイド支持機構の正面図である。 変形例に係る可動線ガイドと線ガイド支持機構の平面図である。 実施例2の線ガイドと可動線ガイドと線ガイド支持機構の平面図である。 図9の可動線ガイドと線ガイド支持機構の正面図である。 図9の可動線ガイドと線ガイド支持機構の側面図である。
符号の説明
1 巻線装置
2 角線
3 ボビン
4 角線供給リール
5 線ガイド
6,6A〜6C 可動線ガイド
10 巻取軸
20 巻取駆動機構
40,40A〜40C 線ガイド支持機構
41,41A,41B キャリッジ
46 質量板
60 揺動体
63 ネジ軸
64 バランスウェイト

Claims (6)

  1. 断面矩形状の角線をボビンに多層整列状に巻き付ける巻線装置において、
    前記ボビンを着脱可能に装着する為の巻取軸と、
    前記巻取軸を回転させ角線供給源から供給される角線をボビンに巻く巻取駆動手段と、 前記巻取軸に装着されたボビンに供給される角線を案内する為に、ボビンから所定距離離隔し且つボビンの軸心方向の中間位置に対応する位置に設けられた線ガイドと、
    前記線ガイドとボビンの間においてボビンの近くに配設され、角線をボビンに巻く際に角線がボビン軸心方向に密着状に並んで整列するように角線を案内する可動線ガイドと、 前記可動線ガイドをボビンの巻線巻き部に対応する移動範囲内で低摩擦にて往復移動自在に支持する線ガイド支持機構と、
    を備えたことを特徴とする巻線装置。
  2. 前記線ガイド支持機構は、可動線ガイドと可動線ガイドが装備されたキャリッジをボビン軸心と平行に直線状に往復移動自在に支持することを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
  3. 前記線ガイド支持機構は、可動線ガイドと可動線ガイドが装備されたキャリッジを鉛直面内で円弧状に往復移動自在に支持することを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
  4. 前記キャリッジの慣性質量を調節可能に構成したことを特徴とする請求項2又は3に記載の巻線装置。
  5. 前記線ガイド支持機構は、可動線ガイドが装備された揺動体を介して可動線ガイドを円弧状に往復移動自在に支持することを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
  6. 前記揺動体の慣性2次モーメントを調節可能に構成したことを特徴とする請求項5に記載の巻線装置。
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