JP2004008065A - 飼料を培養しながら給餌するシステムおよび装置 - Google Patents

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JP2004008065A JP2002165106A JP2002165106A JP2004008065A JP 2004008065 A JP2004008065 A JP 2004008065A JP 2002165106 A JP2002165106 A JP 2002165106A JP 2002165106 A JP2002165106 A JP 2002165106A JP 2004008065 A JP2004008065 A JP 2004008065A
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Osahisa Nakano
中野 長久
Akira Wadano
和田野 晃
Satoru Akita
秋田 哲
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KUSAKABE KENSETSU KK
Osaka Prefecture
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KUSAKABE KENSETSU KK
Osaka Prefecture
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Abstract

【課題】ユーグレナを安価な飼料として多くの場所で簡易に利用できるシステムおよび装置を提供する。
【解決手段】飼料としてのユーグレナを自然光を利用した光合成によって培養しかつユーグレナを定常培養状態に保ちながら培養液をそのまま飼料化した飲料水として給餌することにより、ユーグレナを安価な飼料として利用することを可能にする。また、自然光の利用および気温の上昇に伴う培養タンクの温度の上昇に対しては冷却ファン(排風用送風機)用いて培養液中の水の蒸発潜熱を利用した簡易な冷却装置とすることにより、簡易かつ無人運転可能なユーグレナ培養装置とし、さらに、培養のための塩類も低価格・取扱いが簡単なものとしかつ塩類の種類も可能な限り少種類のものに限定して使用することとして、一層安価な給餌を、交通の不便な電力事情の悪い僻地を始めとして多くの場所で利用できるようにする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
家禽・家畜・魚類等の飼養動物用の給餌システムおよびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーグレナ細胞(以下適宜「ユーグレナ」と略称する。)は、蛋白質は牛乳カゼインの栄養価に匹敵し、ビタミン・ミネラルのような微量栄養素は酵母より豊富な上、さらにEPA・DHA・アラキドン酸のような多価不飽和脂肪酸が総脂肪酸の20ないし40%も占め、タウリンに富み、栄養価に優れた生物である。また、家禽に給餌した場合には、ユーグレナは家禽の肉質・卵の品質の改良に効果的な飼料となることが判ってきた。
【0003】
しかし、ユーグレナを利用するには、多量に培養することが不可欠でありかつ搬送費用を廉価にするために乾燥したものとする必要があった。
そのうえ、ユーグレナは生育温度に敏感な生物であり、一定以上の温度では短時間で死滅するという性質を有している。
このため、家屋内に設置した制御の整った装置により培養し、また装置コストの回収を早めるためおよび培養効率を高めるために多種類の塩類等を利用した培地を用いる必要があり、さらに遠心分離機等による脱水、乾燥機による乾燥処理が必要であって、製造コストは高価なものとなっていた。
【0004】
したがって、利用分野は、給餌量が少なくて済みかつ生存率を著しく高める効果がある稚魚養殖用飼料として使用する場合や健康増進剤として使用される分野に限定されてきた。
しかし、ユーグレナは上述のごとく有用な生物であるため、簡易に培養して安価・手軽に利用する方法が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ユーグレナを安価な飼料として多くの場所で簡易に利用できるシステムおよび装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
飼料としてのユーグレナを光合成によって培養しかつユーグレナを培養状態に保ちながら培養液をそのまま飼料化した飲料水として給餌することにより、安価な給餌を可能にする。
【0007】
さらに、光合成用の光源としては自然光を利用し、自然光の利用および気温の上昇に伴う培養液の温度上昇に対しては冷却ファン(排風用送風機)用いて該培養液中の水の蒸発潜熱を利用した簡易な冷却装置とすることにより、簡易かつ無人運転可能なユーグレナ培養装置とし、また、培養のための塩類も低価格・取扱いの簡単な可能なかぎり少種類のものに限定して使用することとして、交通の不便な電力事情の悪い僻地を始めとして、多くの場所で利用できるようにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のうち、家禽に給餌する場合の装置の実施の形態を図1に示す。
培養タンク10には、所定濃度のユーグレナ培養液が貯えられ、培養タンクの上面には自然光の採光が可能かつ雨水防止のための天板14および冷却ファン(排風用送風機)12が設けられている。
【0009】
家禽に給餌する給餌タンク20は培養タンク10に隣接して設けられており、給餌タンクには給餌用弁64によって給餌用ユーグレナが所定量に保持できるように補給される。
なお、給餌用弁には簡易な機器としてボールタップが通常使用される。
【0010】
ユーグレナは天板14から入射される自然光と培養液に含まれる培地(栄養素)と炭酸ガスによって光合成される。炭酸ガスは、給気用ポンプ40から送り込まれる空気中の炭酸ガスとして補給され、培養タンク10の下部に設けられた空気用ノズル42により培養タンク中の培養液全体に満遍なく供給されるようになっており、さらに、送り込まれる空気は、沈降しやすいユーグレナを浮上させて光合成を活発化させる効果および排風用送風機による水の蒸発潜熱を利用して培養液温度の冷却作用を高める効果も有している。
【0011】
ユーグレナを培養状態に保つには培養液の温度を所定の温度に保つ必要があり、特にユーグレナ細胞の生存を確保するために上限温度以下に保つ必要があり、自然光の利用および気温の上昇に伴う培養液の温度の上昇に対しては温度センサー84を用いて温度を検出し、所定温度を超えないように、冷却ファン12により培養液中の水の蒸発潜熱を利用して冷却する。
なお、この方式は、電気式等の水冷装置を使用する場合と異なり、培養液中の水の蒸発潜熱を利用することから簡易かつ効果的な冷却装置となる。
さらに、培養液の温度が所定の温度より低い場合には、培養タンク10に電気ヒーター等の熱源を設けて制御すること(詳細省略)もできる。
【0012】
ユーグレナの培養状態が一定の状態(以下「定常培養状態」という。)に達したときは、給餌用弁64からの給餌タンク20への培養液が供給される。
【0013】
ユーグレナの定常培養状態(後述)においては、培養液の量は給水弁62に一定に保たれ、培養液の濃度は電気伝導度センサー86によって検出されて所定の濃度以下となったときは培養原液タンク30から培養原液供給用弁82を介して培養タンク10に供給される。
なお、給水弁62には簡易な機器としてボールタップが通常使用される。
【0014】
ユーグレナが定常培養状態にあるかどうかは、クロロフィルセンサー88で検出定量し、定常培養状態以下にある場合は、給餌用弁64からの給餌タンク20への供給は停止し、給水バイパスライン(図示省略)から給水が行われ、ユーグレナの培養に支障が生じないようにしてある。
【0015】
なお、ユーグレナは沈降しやすいことから、撹拌用ポンプ50を用いて給餌タンク20の給餌用培養液を撹拌して給餌に供することが望ましい。
【0016】
本実施例では、電力事情の悪い僻地に設置して簡易かつ無人運転可能な装置とすることから、温度センサー84・電気伝導度センサー86・クロロフィルセンサー88を使用して、培養液の温度・濃度・培養状態を検出し、冷却ファン12・培養原液供給用弁82・給水バイパスライン(図示省略)を、一ヵ所に設けた制御盤80で個々に制御しているが、各センサーの出力を連動させて制御することもでき、またPI制御も可能である。
さらに、給水弁62・給餌用弁64もボールタップの替わりに電磁弁を用いて制御盤から制御することもできる。
特に、自然光が弱くなる朝夕刻時および夜間でユーグレナの光合成活動が弱くなる時は、給気用ポンプ40の送気量を減らして運転することもできるようになっている。
また、照度計を用いて日照時間・自然光の強弱を考慮したシステム制御も可能である(詳細省略)。
【0017】
なお、上記装置で培養供給されるユーグレナは、次のようなものである。
塩類として、燐酸アンモニウム・燐酸カリウム・燐酸ナトリウム・硫酸鉄・塩化マグネシウムあるいは硫酸マグネシウム・塩化カルシウム・塩化マンガン・硫酸コバルト・硫酸亜鉛・モリブデン酸塩・硫酸銅等に、ビタミンB1とビタミンB12をそれぞれ5μg・1μg/ミリm添加したものを培地として空気(炭酸ガス300PPM)を5〜100ミリm/分送気し、光照射(1500〜20000lx)下で培養すると、定常培養状態である5〜20x10細胞/μmとなるユーグレナ培養液が得られる。
【0018】
【発明の効果】
簡易な装置を用いてユーグレナを培養し、その培養液をそのまま飼料化した飲料水として給水の替りとしたことから、ユーグレナ細胞を集め乾燥固形化する必要がなくなり、安価な飼料として利用することが可能となった。
これにより、鶏の場合には、食餌量を10〜30%削減することが可能となり、鶏肉中のアミノ酸組成が変化しタウリンが20〜30%増加し、また鶏卵にもβ−カロチンやビタミンEの蓄積・増加が見られ、さらにEPA・DHA・アラキドン酸が含まれるようになった。
【0019】
特に、培養液の温度上昇には、培養液中の水の蒸発潜熱を利用した簡便安価な冷却ファンを利用したことから、無人運転の容易な装置を廉価に提供することが可能になった。
なお、培養液に送り込まれる空気は、水の蒸発潜熱を利用した冷却作用を高める効果も有している。
【0020】
簡易かつ無人運転可能な装置とし、交通の不便な電力事情の悪い僻地に設置することが可能となったことから、多くの場所で利用できるようになり、また、自然光と少種類の塩類と僅かの電力があればユーグレナの持続的な供給が可能となったことから、有用なユーグレナを安価な飼料として利用できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
10  培養タンク
12  冷却ファン(排風用送風機)
14  天板
20  給餌タンク
30  培養原液タンク
40  給気用ポンプ
42  空気用ノズル
50  撹拌用ポンプ
62  給水弁
64  給餌用弁
80  制御盤
82  培養原液供給用弁
84  温度センサー
86  電気伝導度センサー
88  クロロフィルセンサー

Claims (2)

  1. 飼料としてユーグレナ細胞を使用するシステムにおいて、ユーグレナ細胞の光合成による培養を利用しかつユーグレナ細胞を培養状態に保ちながら培養液をそのまま飼料化した飲料水として給餌すること、を特徴とするシステム
  2. 請求項1記載のシステムにおいて、光合成に使用する光として自然光を利用し、ユーグレナ細胞培養タンク中の培養液温度を冷却調整するのに排風用送風機を使用して該培養液中の水の蒸発潜熱を利用すること、を特徴とする装置
JP2002165106A 2002-06-06 2002-06-06 飼料を培養しながら給餌するシステムおよび装置 Withdrawn JP2004008065A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005203552A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Suncall Corp 巻線装置
JP2012044969A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Paleo Labo Co Ltd 炭素同位体14cを含まないミドリムシの製造方法、炭素同位体14cを含まないミドリムシ、炭素同位体14cを含まない実験用動物の飼育方法、炭素同位体14cを含まない実験用動物
JP2014027929A (ja) * 2012-07-06 2014-02-13 Euglena Co Ltd 生物用飼料添加剤
JP2018530999A (ja) * 2015-10-26 2018-10-25 シャンユー ヌウ バイオロジカル ケミカル カンパニー リミテッド オンラインでの酸素消耗速度と導電率の同時制御によるコエンザイムq10の発酵製造プロセス

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