JP2005200426A - 磁気標的化キャリア - Google Patents
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Abstract
【課題】 インビボ医療診断および/または処置のための物質を運搬するために使用される磁気反応性組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明は、インビボ医療診断および/または処置のための物質を運搬するために使用される鉄−セラミック粒子を含む、磁気反応性組成物に関する。この粒子は、鉄およびセラミック粉末の同時変形によって形成される。診断または治療物質はそこに吸着され得る。この粒子は、鉄およびセラミック粉末の混合物の機械的な製粉によって製造され得る。本発明はまた、複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む、患者中のインビボ部位に生物学的に活性な物質を投与するためのキットを提供する。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明は、インビボ医療診断および/または処置のための物質を運搬するために使用される鉄−セラミック粒子を含む、磁気反応性組成物に関する。この粒子は、鉄およびセラミック粉末の同時変形によって形成される。診断または治療物質はそこに吸着され得る。この粒子は、鉄およびセラミック粉末の混合物の機械的な製粉によって製造され得る。本発明はまた、複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む、患者中のインビボ部位に生物学的に活性な物質を投与するためのキットを提供する。
【選択図】 なし
Description
(関連出願に対する相互参照)
この出願は、2000年10月13日に出願された、国際特許出願番号PCT/US00/ の米国国内段階に存在し、この出願は、1999年10月18日に出願された米国仮出願番号60/160,293に対して優先権を主張する。
この出願は、2000年10月13日に出願された、国際特許出願番号PCT/US00/ の米国国内段階に存在し、この出願は、1999年10月18日に出願された米国仮出願番号60/160,293に対して優先権を主張する。
(導入)
本発明は、生体適合性粒子の体中の選択された位置への送達のための、組成物、製造方法および方法に関し、そしてより具体的には、生物学的に活性な化合物を運搬可能な粒子に関し、そしてこれらは粒子の標的化された磁気輸送、ならびに疾患の局在化された治療学的処置、診断補助、または診断薬および治療薬の両方として作用し得る二機能性組成物として、所定の場所での粒子の維持を提供する。
本発明は、生体適合性粒子の体中の選択された位置への送達のための、組成物、製造方法および方法に関し、そしてより具体的には、生物学的に活性な化合物を運搬可能な粒子に関し、そしてこれらは粒子の標的化された磁気輸送、ならびに疾患の局在化された治療学的処置、診断補助、または診断薬および治療薬の両方として作用し得る二機能性組成物として、所定の場所での粒子の維持を提供する。
生物学的に活性な薬剤の部位特異的送達は、全身的な副作用を最小にする一方で、化学療法の治療学的活性の増強を可能とする。種々の障害を処置するための磁気キャリア組成物が以前に示唆されそして利用されてきた。そして、外部で適用される磁場に応答して身体中で誘導または制御される組成物を含む(例えば、Liebermanら、米国特許第4,849,209号;Schroderら、米国特許第4,501,726号;Chang、米国特許第4,652,257号;およびMirell、米国特許第4,690,130号を参照のこと)。
1つのこのような公知の組成物(静脈内注射によって送達可能である)は、また薬物を含む生体適合性ポリマー(アルブミン、ゼラチン、および多糖)を用いてカバーした強磁性成分から作製される微粒子を含む(Driscol,CF.ら、Prog.Am.Assoc.Cancer Res.,1980,261頁)。
磁気物質(磁石Fe3O4)および抗腫瘍抗生物質ドキソルビシンを含むサイズが3.0μmまでのアルブミン微粒子を作製することが可能である(Widder,K.ら、J.Pharm.Sci.,68:79−82,1979)。このような微粒子は、薬用溶液中の磁気懸濁液を含む分散相を用いて、エマルジョン(水−中−油)中のアルブミンの熱変性および/または化学変性を介して作製される。抗生物質マイトマイシン−Cを含むエチルセルロースによってカバーされる、磁気制御されたかまたは誘導されたマイクロカプセルを産生するために、同様の技術が使用され得る(Fujimoto,S.ら、Cancer,56:2404−2410,1985)。
アテローム性硬化症形成を解消し得る調製物を運搬し得る、磁気制御されたリポソーム(サイズが200nm〜800nm)がまた公知である。この方法は、水の存在下における閉鎖された膜構造を作製するリン脂質の能力に基づく(Gregoriadis G.,Ryman B.E.,Biochem.J.,124:58,1971)。
このような以前に公知の組成物は、必ずしも実用的および/または効果的であると証明されていない。しばしば、標的部位に送達される非効果的な薬物濃度が存在する。組成物の多数は、適切な輸送能力を欠き、弱い磁気感受性を示し、そして/またはそれらの制御のために極端に高流動密度の磁場を必要とする。いくつかの場合において、正確な局所的治療を可能にする粒子の本当の局在化は全く存在しない。他の欠点としては、非特異的結合、ならびに抗体およびペプチドを取り込む組成物のための標的化されていない器官に対する毒性、そして技術に基づいた腫瘍内注射のための所望の部位の外側の薬物拡散が挙げられる。いくつかの組成物は、一貫して製造または調製し、滅菌し、そして、それらの示された性質を変化させることなく貯蔵することが困難である。
米国特許第4,849,209号
米国特許第4,501,726号
米国特許第4,652,257号
米国特許第4,690,130号
Driscol,CF.ら、Prog.Am.Assoc.Cancer Res.,1980,261頁
Widder,K.ら、J.Pharm.Sci.,68:79−82,1979
Fujimoto,S.ら、Cancer,56:2404−2410,1985
Gregoriadis G.,Ryman B.E.,Biochem.J.,124:58,1971
従って、磁気輸送され得、そして、製造、貯蔵および使用することが比較的簡単な有効な生体適合性組成物についての必要性が残る。
1つの示唆された組成物は、磁気制御される組成物について磁気感受性の物質としての使用のためのフェロカーボン(ferrocarbon)粒子を含む。これらの粒子は、約0.2μm〜約5.0μm(および好ましくは0.5μm〜5.0μm)の主寸法(すなわち、最も大きい直径)を有し、そして、炭素の約1.0%(重量)〜約95.0%(重量)を含み、この炭素は、鉄に対して強く連結される。これらの粒子は、鉄および炭素粉末の混合物を同時変形する(すなわち、製粉する)ことによって獲得される。例えば、米国特許第5,549,915号;第5,651,989号;第5,705,195号および米国特許出願番号09/003,286および09/226,818を参照のこと、これらは、本明細書中に参考文献として援用される。
この技術の以前の出願は、製錬プロセスを介して達成可能でない合金を作製するための願望から生じた。1つの溶融された金属の別の金属における溶解性が、混合物が達成可能である濃縮を制限するので、全ての考えられる合金が製錬によって作製され得るとは限らない。製粉されたフェロカーボン粒子は、合金を作製するための技術の適用として誘導される。この製粉技術は、それらを合金として細かく混合することなく、2つの物質間の持続性連結を作成するために、微調整される。合金は、磁気モーメントおよび/または薬物運搬能力の両方の減少または除去を生じる。製粉によって鉄および炭素を組み合わせるという考えは、合金を形成するための製錬プロセスにおけるように、それらの天然の混合性に起因する。
本発明によれば、以下の組成物などが提供され、そのことにより上記課題が解決される。
(項1) 磁気反応性組成物であって、鉄およびセラミックまたはその誘導体を含む複合体粒子を含有し、セラミック:鉄の比率が約1%〜95%のセラミック対5%〜99%の鉄までの範囲であり、そして、各粒子の直径が約0.1〜10.0μmである、組成物。
(項2) 前記セラミックがシリカを含む、上記項1に記載の組成物。
(項3) 前記シリカがマクロ孔質シリカゲルであり、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項4) 前記シリカがオクタデシルシランで誘導体化され、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項5) 前記セラミックがヒドロキシアパタイトである、上記項1に記載の組成物。
(項6) 前記ヒドロキシアパタイトが、約250Å〜約1200Åの範囲の細孔を有する、上記項5に記載の組成物。
(項7) 化学療法剤、放射性同位体、遺伝子物質、造影剤、色素、およびそれらの誘導体または組み合わせからなる群から選択される生物学的に活性な薬剤をさらに含む、上記項1に記載の組成物。
(項8) 複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む、患者中のインビボ部位に生物学的に活性な物質を投与するためのキットであって、各粒子が、約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、キット。
(項9) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)乾燥複合体フェロセラミック粒子の単位用量であって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、単位用量;および
b)1つ以上の乾燥賦形剤、
を含むレセプタクルを備える、キット。
(項10) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む第1のレセプタクルであって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、第1のレセプタクル;および
b)1つ以上の賦形剤を含む水溶液を含む、第2のレセプタクル、
を備える、キット。
(項11) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記粒子が、前記水溶液と組み合わせられた後の安定化のために、生体適合性ポリマーを含む、キット。
(項12) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記賦形剤が、マニトール、ソルビトール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはそれらの組み合わせを含む、キット。
(項13) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記キットの含有物が、生物学的に活性な物質の市販された処方物と組み合わされる、キット。
(項14) 前記水溶液が少なくとも1種類の緩衝液を含む、上記項10に記載のキット。
(項15) フェロセラミック粒子の単位用量がγ線照射、熱乾燥または電子線によって滅菌されている、上記項8、9、または10に記載のキット。
(項16) 前記賦形剤を含む水性溶液がオートクレーブによって滅菌される、上記項10に記載のキット。
(項17) 前記組成物がγ線照射の使用を包含する方法によって滅菌される、上記項1に記載の組成物。
(項18) 生物学的に活性な薬剤の局在化されたインビボ送達のための方法であって、該方法は、以下の工程:
a)生物学的に活性な薬剤を、鉄およびセラミック複合体粒子を含む磁気反応性キャリア組成物上に吸着させる工程;
b)吸着された生物学的に活性な薬剤を有するキャリアを非ヒト被験体に注射す
る工程;および
c)所望の部位の外部に磁場を確立する工程であって、該磁場は該キャリアの一部を該部位に誘導および保持するのに十分な強さの磁場である、工程
を包含する、方法。
(項19) 生物学的に活性な結合体を製造するための方法であって、
上記項1に記載の組成物上に生物学的に活性な薬剤を吸着させる工程を包含する、方法。 (項20) 上記項19に記載の方法であって、前記生物学的に活性な薬剤が、診断薬、治療薬、二機能薬、およびその組み合わせからなる群から選択される、方法。
(項1) 磁気反応性組成物であって、鉄およびセラミックまたはその誘導体を含む複合体粒子を含有し、セラミック:鉄の比率が約1%〜95%のセラミック対5%〜99%の鉄までの範囲であり、そして、各粒子の直径が約0.1〜10.0μmである、組成物。
(項2) 前記セラミックがシリカを含む、上記項1に記載の組成物。
(項3) 前記シリカがマクロ孔質シリカゲルであり、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項4) 前記シリカがオクタデシルシランで誘導体化され、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項5) 前記セラミックがヒドロキシアパタイトである、上記項1に記載の組成物。
(項6) 前記ヒドロキシアパタイトが、約250Å〜約1200Åの範囲の細孔を有する、上記項5に記載の組成物。
(項7) 化学療法剤、放射性同位体、遺伝子物質、造影剤、色素、およびそれらの誘導体または組み合わせからなる群から選択される生物学的に活性な薬剤をさらに含む、上記項1に記載の組成物。
(項8) 複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む、患者中のインビボ部位に生物学的に活性な物質を投与するためのキットであって、各粒子が、約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、キット。
(項9) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)乾燥複合体フェロセラミック粒子の単位用量であって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、単位用量;および
b)1つ以上の乾燥賦形剤、
を含むレセプタクルを備える、キット。
(項10) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む第1のレセプタクルであって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、第1のレセプタクル;および
b)1つ以上の賦形剤を含む水溶液を含む、第2のレセプタクル、
を備える、キット。
(項11) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記粒子が、前記水溶液と組み合わせられた後の安定化のために、生体適合性ポリマーを含む、キット。
(項12) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記賦形剤が、マニトール、ソルビトール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはそれらの組み合わせを含む、キット。
(項13) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記キットの含有物が、生物学的に活性な物質の市販された処方物と組み合わされる、キット。
(項14) 前記水溶液が少なくとも1種類の緩衝液を含む、上記項10に記載のキット。
(項15) フェロセラミック粒子の単位用量がγ線照射、熱乾燥または電子線によって滅菌されている、上記項8、9、または10に記載のキット。
(項16) 前記賦形剤を含む水性溶液がオートクレーブによって滅菌される、上記項10に記載のキット。
(項17) 前記組成物がγ線照射の使用を包含する方法によって滅菌される、上記項1に記載の組成物。
(項18) 生物学的に活性な薬剤の局在化されたインビボ送達のための方法であって、該方法は、以下の工程:
a)生物学的に活性な薬剤を、鉄およびセラミック複合体粒子を含む磁気反応性キャリア組成物上に吸着させる工程;
b)吸着された生物学的に活性な薬剤を有するキャリアを非ヒト被験体に注射す
る工程;および
c)所望の部位の外部に磁場を確立する工程であって、該磁場は該キャリアの一部を該部位に誘導および保持するのに十分な強さの磁場である、工程
を包含する、方法。
(項19) 生物学的に活性な結合体を製造するための方法であって、
上記項1に記載の組成物上に生物学的に活性な薬剤を吸着させる工程を包含する、方法。 (項20) 上記項19に記載の方法であって、前記生物学的に活性な薬剤が、診断薬、治療薬、二機能薬、およびその組み合わせからなる群から選択される、方法。
本発明によれば、上記構成により、上記課題が解決される。
(発明の要旨)
鉄−セラミック粒子が、製粉方法によって作製され得ることが現在見出されている。このことは驚くべきことである。なぜなら、これらの物質を用いる合金は、以前に示されていないためである。従って、鉄とセラミック物質との間の持続性界面が形成され得ることは考えられていなかった。
鉄−セラミック粒子が、製粉方法によって作製され得ることが現在見出されている。このことは驚くべきことである。なぜなら、これらの物質を用いる合金は、以前に示されていないためである。従って、鉄とセラミック物質との間の持続性界面が形成され得ることは考えられていなかった。
鉄−セラミック複合体粒子は、活性薬剤の容易な取り込みについて粒子表面で吸着する種々の薬物に結合する優れた多能性を示す。さらに、鉄−セラミック粒子は、酸化鉄よりもより高い磁気感受性を有する金属鉄を利用し、それによって、処置部位に対する可動性を容易かつ効率的にする。さらに、セラミックの生体適合性性質も周知である。
生体適合性および生物分解性セラミック物質は、ヒドロキシアパタイトに基づいており、そして、他のリン酸カルシウム誘導体物質は、歯および骨格処置における骨置換物質として使用されてきた。しかし、キャリアとして使用されるセラミック物質を磁気標的する概念は、完全に新規である。この発明は、生物学的に活性な物質を運搬する、磁気反応性の組成物を提供する。一般的に、鉄セラミック複合体粒子を使用して、多数の生物学的活性剤、診断活性、または二機能性組成物の送達を標的化し得る。産生の方法およびその使用がまた提供される。
本発明の目的は、生物学的に活性な物質の標的輸送のために使用される、磁気制御された組成物のいくつかのパラメーターを改善することであり、以下を含む:キャリア粒子中の天然の骨成分の使用を可能にすること、この技術が使用され得る治療および診断の部類を拡大すること、例えば、イオン性相互作用によって化合物の結合を可能にする大多数のイオン群を提供することによって、相対的吸着能力および磁気感受性を増加すること、生体適合性および生物分解性を改善すること、診断および治療効果を強化すること、磁気制御される組成物の製造の技術を単純化すること、および所望の特徴を変化せずにその保障された長期貯蔵能力を保証すること。
このことは、磁気制御された組成物のための磁気感受性物質として、適切な複合体、鉄−セラミック粒子を使用して達成される。この粒子は、ディスク状でかつ球形であり、直径が約0.1〜10.0μm、そして、(鉄を基準として)1.0%〜95.0%セラミック(または誘導体化セラミック)および5.0%〜99.0%の鉄を含む。鉄粉末およびセラミック粉末の混合物を一緒に形を崩すこと(すなわち、製粉する)ことによって、これらは得られる。吸着は、粒子の表面上または修飾された表面上で生じ、その結果、薬物が容易に利用可能となり、かつ処置部位における取り込みを可能とする。
この粉末は、プラネタリーボール(planetary ball)状で組み合わされるかまたは溶媒(例えば、エタノール)で摩擦製粉される。次いで、得られた複合体粉末をふるいにかけるかまたは磁気分離され、所望の産物の画分、および対応して、所望の磁気感受性を得る。この生物学的に活性な薬剤または診断補助は、複合体に吸着されるかまたは沈着され、そして、滅菌希釈液中の複合体の懸濁液中で患者に投与される。
使用の方法としては、疾患の局在化されたインビボ診断または処置のための方法を含み、疾患を診断または処置し、そして、患者の身体中にキャリアを注射する際のその効率について選択された生物学的に活性な物質上に吸着された磁気反応性の鉄−セラミックキャリアを提供する。例えば、このキャリアは、処置されるべき身体の部位からおよび分岐部(単数または複数)(好ましくは、最も即効性)にて、その部位へ血液を運搬する動脈のネットワークへと、短い距離で、挿入送達手段によって動脈中に注射される。このキャリアは、血管への送達手段を介して注射される。注射の直前に、磁場が、注射されたキャリアのかなりの量を誘導するのに十分な磁力で、体の外側およびその部位に隣接して確立され、そして、その部位でかなりの量のキャリアを保持する。好ましくは、この磁場は、血管のネットワークに隣接した部位の軟組織にキャリアを引き付けるのに十分な力であり、従って、キャリア粒子によるより大きい血管のいずれかのかなりの塞栓形成を避ける。例えば、米国仮出願番号第60/160,293号を参照のこと、これは、本明細書中で参考文献として援用される。
従って、本発明の目的は、必要に応じて、生物学的に活性な物質を運搬するための高磁気反応性組成物、ならびに産生の方法およびその使用を提供することである。
本発明の別の目的は、高磁気応答性を有するが、貯蔵および使用の間、持続性である生物学的に活性な物質のための磁気反応性のキャリアを提供することである。
本発明の別の目的は、直径約0.1〜10.0μmの粒子を含み、各鉄−セラミック粒子が、(重量で)1.0%〜95.0%のセラミック(またはセラミック誘導体)および5.0%〜99.0%の鉄を含む、磁気反応性の組成物を提供することである。
本発明のなおさらなる目的は、直径約0.1〜10.0μmの複合体鉄−セラミック粒子、(重量で)、1.0%〜95.0%のセラミック(またはセラミック誘導体)および5.0%〜99.0%の鉄を含むイオン−セラミック粒子を有するキャリアを含む、疾患の局在化されたインビボ診断または処置のために利用される組成物を提供することであって、そして特定の疾患を診断および/または処置する際の効率について選択された1つ以上の任意の生物学的に活性な物質が、この組成物上に吸着される。
これらおよび他の目的(これらは、以下の説明から当業者に明らかとなる)を考慮して、本発明は、本明細書中に記載されるように、そして、より具体的には、添付の特許請求の範囲によって定義され、新規の構築、組み合わせ、部品の準備および方法に実質的に存在し、本明細書中に開示される正確な実施形態における変化は特許請求の範囲の範囲内に含まれるように意味されることが理解される。
(発明の詳細)
本発明は、質量で、1.0%〜95.0%のセラミック(またはセラミック誘導体)および5.0%〜99.0%の鉄から構成される複合体粒子である。1.0%未満のセラミックを有する組成物を用いる場合、粒子の結合能力は、生物学的に活性な物質を保持するには非常に非効率的である点まで下げられる。95.0%より多いセラミックの組成物では、磁化率は、一般的に、インビボで生物学的に活性な物質を標的化するための効果的なレベルを超えて減少する。この粒子は、円盤状および球形の形状であり、約0.1〜10.0μmの直径である。
本発明は、質量で、1.0%〜95.0%のセラミック(またはセラミック誘導体)および5.0%〜99.0%の鉄から構成される複合体粒子である。1.0%未満のセラミックを有する組成物を用いる場合、粒子の結合能力は、生物学的に活性な物質を保持するには非常に非効率的である点まで下げられる。95.0%より多いセラミックの組成物では、磁化率は、一般的に、インビボで生物学的に活性な物質を標的化するための効果的なレベルを超えて減少する。この粒子は、円盤状および球形の形状であり、約0.1〜10.0μmの直径である。
用語「セラミック」は、天然または合成の多孔性吸着性材料を意味する。これは、普通(必ずではないが)酸化物または混合酸化物であり、ここでこの酸化物は、金属であるかまたは非金属である。これは、普通(必ずではないが)無機物である。これは、普通(必ずではないが)結晶構造を有さない。合成セラミック材料の例としては、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、リン酸カルシウムアルミニウム、リン酸二カルシウム二水和物、リン酸四カルシウム、マクロ孔質三相リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、赤鉄鉱、骨紛、アパタイトケイ灰石ガラスセラミックスおよび他のセラミックまたはガラスマトリクスが挙げられるが、これらに限定されない。多孔性を支持する結晶化度および吸着の程度を有するポリマーも含まれる。このようなポリマーの例としては、限定しないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリスチレンが挙げられる。これらのパラメーターに基づく適切な材料は、当業者に明かである。以下に例についての表が続く。
粉末を、鉄の酸化を阻止するために、液体(例えば、エタノール)の存在下で、プラネタリーボール(planetary ball)またはアトリションミル中で混合する。液体はまた、鉄およびセラミック粉末の粉砕の間、潤滑油として役立って、適切な粒子サイズの分布を作り出し得る。これはまた、処理の間、セラミックの圧縮が減少し得る。結果として、組成物中のセラミック堆積物の多孔度が、粒子の吸着能力を最大化するように維持される。
この混合物は、粉末冶金に使用されるタイプの標準的な研究室用プラネタリーボール、またはアトリションミルに入れられる。ミルは、鉄およびセラミック粉末、エタノール、および種々の直径の金属または金属合金ボールを含むキャニスターを保持する。例えば、ミルは、肌焼金属炭化物から構成される6mmの直径のボールを有する。適切な量の液体(例えば、エタノール)を潤滑のために加える。使用されるタイプに依存して、粉砕は、100rpm〜1000rpmの速度で2時間と14時間との間で行われる。1000rpmを越える粉砕スピードは、望ましくない量の過度に小さな粒子を作製し得る。適切な液体および粉砕条件は、当業者によって容易に決定される。
鉄−セラミック混合物の同時変形(joint deformation)の後に、粒子は、ミルから除去され、例えば、ストレーナーによって粉砕ボールから分離される。粒子は、エタノール中で再懸濁され得、そして均質化されて互いに粒子を分離し得る。エタノールは、例えばロータリーエバポレーション、続く真空乾燥によって除去される。任意の適切な乾燥技術が、例えば、真空オーブン(N2をパージする)で使用され得る。粒子は、例えば、窒素環境中で鉄の酸化に対して保護するために操作されるべきである。
次いで、得られる乾燥粉末は、ふるいにかけられるかまたは磁気的に分離されて、所望の磁化率および治療的または診断的結合能力を提供する所望の画分の生成物を得ることができる。次いで、生成物は、窒素をパージしたグローブボックス内で投薬単位にパーケージングされ、最終的に滅菌される。任意の適切な滅菌化技術が使用され得る。例えば、鉄−セラミック粒子は、γ線照射を使用して滅菌化され得、そして賦形剤の水溶液が、オートクレーブによって滅菌化され得る。
使用のために準備される場合、生物学的に活性な薬剤は、複合体に吸着されるかまたは複合体上に沈殿する。活性成分を吸着する複合体は、滅菌希釈液中で複合体の懸濁液で患者に投与される。
鉄−セラミック粒子は、一つ以上の吸着された生物学的に活性な物質を外部磁場の制御下で特定の身体部位に送達するためのキャリアとして有用である。本明細書中で使用されるように、用語「生物学的に活性な物質」は、インビボの医学的診断および/または処置のために有用である物質を含む。
生物学的に活性な物質としては、限定はしないが、抗腫瘍性剤、血液製剤、生物学的応答変更剤、抗真菌剤、抗生物質、ホルモン、ビタミン、タンパク質、ペプチド、酵素、色素、抗アレルギー剤、抗凝固剤、循環薬剤、代謝増強剤、抗結核剤、抗ウイルス剤、抗狭心症剤、抗炎症剤、抗原生動物剤、抗リウマチ剤、麻酔薬(narcotics)、アヘン剤、診断画像化剤、強心配糖体、神経筋遮断薬、鎮静薬、麻酔薬(anesthetics)、ならびに常磁性および放射性粒子が挙げられる。他の生物学的に活性な物質としては、限定しないが、モノクローナル抗体または他の抗体、天然または合成の遺伝物質およびプロドラッグが挙げられ得る。
本明細書中で使用されるように、「遺伝物質」は、一般的に、ヌクレオチドおよびポリヌクレオチドをいい、天然起源または合成起源いずれかの核酸、RNAおよびDNAを含み、組換え、センスおよびアンチセンスRNAおよびDNAを含む。遺伝物質のタイプとしては、発現ベクター(例えば、プラスミド)、ファージミド、コスミド、酵母人工染色体および欠損(ヘルパー)ウイルス、アンチセンス核酸、単鎖と二本鎖の両方のRNAおよびDNAならびにこれらのアナログのような上に保持される遺伝子が挙げられ得る。遺伝物質の発現によって形成されるタンパク質、ペプチド、および他の分子もまた含まれる。
インビボ診断画像化のために、利用され得る検出機器のタイプは、所与の放射性同位体を選択する際の主要な因子である。選択される放射性同位体は、所与のタイプの機器について検出可能であるタイプのおとり(decoy)を有しなければならない。一般的に、γ線照射が要求される。放射性同位体を選択する際のなお別の重要な因子は、半減期が、標的による最大摂取の時間においてなお検出可能であるように十分長いが、宿主に関して有害な照射が最小化されるように十分短いことである。適切な放射性同位体の選択は、当業者に容易に明かである。使用され得る放射性同位体としては、限定しないが、99mTc、142Pr、161Tb、186Reおよび188Reが挙げられる。さらに、他の診断的に有用な化合物の代表的な例は、金属イオンであり、限定しないが、111In、97Ru、67Ga、68Ga、72As、89Zrおよび201Tlが挙げられる。さらに、磁気共鳴画像化および電子スピン共鳴技術において特に有用である常磁性元素としては、限定しないが、157Gd、55Mn、162Dy、52Cr、および56Feが挙げられる。
放射性同位体はまた、放射線療法技術において有用であることも注記される。一般的に、α線照射およびβ線照射が治療に有用であると考えられる。治療化合物の例としては、限定しないが、32P、186Re、188Re、123I、125I、90Y、166Ho、153Sm、142Pr、143Pr、149Tb、161Tb、111In、77Br、212Bi、213Bi、223Ra、210Po、195Pt、195mPt、255Fm、165Dy、109Pd、121Sn、127Te、および211Atが挙げられる。放射性同位体は、一般的に、塩内にラジカルとして存在するが、いくつかの腫瘍および甲状腺は、ヨウ素を直接的に摂取し得る。有用な診断および治療用の放射性同位体が単独でまたは組み合わせで使用され得る。
鉄−セラミック複合体粒子は、処置部位への移動を容易にし、効率良くする、鉄酸化物よりも高い磁化率を有する金属鉄を使用することによって以前の発明を越える。現在の鉄−炭素複合体生成物に対する利点としては、表面結合多能性、ならびに比較的周知であるセラミックスの生体適合性および生分解性の性質が挙げられる。
一般的な原則として、吸着される任意の水溶性の生物学的に活性な物質の量は、本出願に記載される治療的処置レジメンにおける粒子の有用性を損なうことなく、複合体粒子の質量で最大約50%まで粒子中のセラミックの割合を増加することによって増加され得る。多くの場合において、吸着される生物学的に活性な物質の量における増加が、セラミック含有量の増加とともにほぼ直線的であることが観測されている。しかし、セラミック含有量が増加するにつれて、磁化率、すなわち複合体粒子の磁場に対する応答性が減少し、従って、身体におけるそれらの制御についての条件が悪くなる(もっとも、吸着能力は増加する)。従って、改善された治療的または診断的結果を得るために、鉄:セラミック比における平衡を達成することが必要である。処置レジメンの間に与えられる薬剤の量を増加するために、より多い用量の粒子が、患者に投与され得るが、粒子は、用量を増加させることによってより大きな磁性にされ得ない。適切な比は、当業者によって決定され得る。
本出願に記載されるようなインビボ治療処置における使用に意図される粒子の鉄:セラミック比の有用な範囲は、一般的な規則として、約99:1〜約5:95、例えば、約80:20〜約60:40である。任意の所与の濃度のセラミックの複合体鉄:セラミックキャリア粒子に吸着され得る生物学的に活性な物質の最大量はまた、生物学的に活性な物質の化学的性質、いくつかの場合において、組成物中に使用されるセラミックのタイプに依存して、異なる。当業者は、所望の適用に適切な比を決定し得る。
乾燥形態でキャリア粒子を調製しそして市販することが都合が良いので、賦形剤は、乾燥形態で調製され得、1つ以上の乾燥賦形剤が、単位用量のキャリア粒子とともにパッケージングされる。幅広い種々の賦形剤が、例えば、吸着または脱着を増強するため、あるいは溶解性を増加させるために使用され得る。適切な乾燥賦形剤のタイプおよび量は、生物学的に活性な物質の化学的性質に依存して当業者によって決定される。最も好ましくは、乾燥賦形剤と乾燥キャリア粒子の両方を含むパッケージまたはキットは、単位用量の薬物およびこの薬物を薬学的に望ましい濃度にするのに十分な量の生物学的に適合性の水溶液(例えば、薬剤製造業者によって推奨されるような生理食塩水)を含むバイアルの内容物とともに混合されて処方される。希釈薬剤と乾燥成分(すなわち、乾燥キャリア粒子および乾燥賦形剤)を含むキットの内容物との混合時に、薬物は、キャリア粒子に吸着され得、インビボ治療使用または診断使用に適切なキャリア粒子に吸着される治療的量の生物学的に活性な物質を含む、磁気的に制御可能な組成物を形成する。
あるいは、液体キットが用いられ得る。ここで、キャリア粒子は、例えばバイアル中に一単位として含められ、一方、上記の賦形剤は、別の単位で水溶液の形態に含められる。投与時において、フェロセラミック(ferroceramic)粒子は、単位用量の薬物および十分な量の生体適合性水溶液(例えば、生理食塩水)を含むバイアルの内容物と薬物メーカーによって推奨されるように混合され、薬物を薬学的に所望される濃度にする。続いて、それに吸着された生物学的に活性な物質を有する得られた粒子は、水溶液中に賦形剤を含むさらに別の単位と混合される。任意の適切な滅菌技術が使用され得る。例えば、フェロセラミック粒子は、γ線照射を使用して滅菌され得、そして賦形剤の水溶液はオートクレーブによって滅菌され得る。オートクレーブの使用は、フェロセラミック粒子を不必要に酸化する。
また、微粒子に吸着されるかまたは微粒子に沈着される生物学的に活性な薬剤は、水性媒体に可溶性であり、使用される緩衝液は全体的な結合に対する影響を有し得る。いずれの当業者も、最も適切な緩衝液を決定し得る。
キャリア粒子に吸着される生物学的に活性な物質の診断的または治療的な量は、様々な因子(例えば、患者の体重、年齢、および一般的な健康状態、薬物の診断的特性もしくは治療的特性、および疾患の特徴および重篤度)を考慮して、特定の疾患または状態の診断または処置を行うために必要な量として、当業者によって決定される。
多数の考察が、任意の特定の治療状況のために使用されるキャリア粒子のサイズの決定に関連する。粒子サイズの選択は、部分的に、0.2μmのサイズの粒子の生成に固有の技術的拘束によって決定される。さらに、約1.0μm未満のサイズの粒子について、血流中の磁気制御および運搬能力が減少する。比較的大きな粒子サイズは、機械的にかまたは生理学的機構による血塊形成の促進によってのいずれかで、注入の間に、血管の所望のまたは所望しない閉塞を引き起こす傾向があり得る。分散物は凝固し得、これにより注入はより困難になり、そして標的化された病理学的領域における粒子から生物学的に活性な物質が脱着する速度は減少し得る。鉄およびセラミック粉末の混合物と一緒に粉砕する方法(以下に記載されるような)は、粒子の顆粒表面を有する不規則な形状の形態を生成し、そして約0.1μm〜約5.0μmの主な平均寸法を有する粒子集団を生じる。
特定の以前に開示された磁気制御された分散物の場合のように、本発明において記載される粒子中の鉄は酸化鉄の形態ではないため、フェロセラミック粒子の磁化率、すなわち応答性が高レベルで維持される。
鉄:セラミック粒子は、鉄の粒子および一緒に結合されたセラミックの粒子によって特徴付けられる。この2つの成分は、個々の実体として維持される。鉄およびセラミック粉末の機械的混合の同時変形のプロセスの間に形成される粒子の特徴的な下部構造はまた、他のタイプの下部構造を有する鉄粒子と比較して、フェロセラミック粒子における鉄含有物の磁化率を増加させる。
粒子中のセラミック沈着物の大きな表面のため、吸着された生物学的に活性な物質は、粒子のセラミック画分に関して、約100重量%±50重量%を構成し、これは最初の粒子質量の約5%から95%まで、最も好ましくは15%から60%まで変化し得る。異なる条件において、これは、粒子1gあたり約200mgまでの吸着された生物学的に活性な物質であり得る。従って、使用中、さらに少ないセラミックが注入されて、所定の用量の生物学的に活性な物質を達成するか、あるいは一回の注入あたりより多くの投薬量の生物学的に活性な物質が、いくつかの以前に公知のキャリアを用いた場合に得られるものより多く得られる。
以下は、少量の本発明のフェロセラミック組成物を生成するための方法を記載し、製粉に加えて他の手段および機構が、同時に鉄およびセラミック粒子(これらはキャリアの生成のために必須の出発元素を含む)を変形するために企図され得ることが理解される。使用される手順は、セラミックおよび鉄粒子の混合物に機械的圧力を及ぼして、鉄粒子を変形し、そしてセラミックを捕獲する実質的な下部構造を生じる。フェロセラミック粒子の形成は、このプロセスに熱を加えることなく達成され(この混合物は、機械的変形工程の間に熱くなるが)、そして鉄の酸化を阻害し、そして生成される粒子が清潔(無菌)であることを保証するために、液体(例えばエタノール)の存在下で行われる。この液体はまた、鉄およびセラミック粉末の製粉の間、潤滑剤として働き得、そして処理の間、セラミックの圧縮を減少し得る。結果として、組成物中のセラミック沈着物の密度は、粒子の吸着容量が最大になるように維持される。
粒子およびセラミックの同時変形が続くにつれて、2つの固体の界面において、鉄およびセラミックの分子混合物からなる第3の相が現れる。この界面は粒子を安定化し、その結果、滅菌およびインビボ使用に対して耐性である。鉄および炭素の分子混合物が天然に存在するか、または例えば、セメンタイトおよび鋼を溶解することによって生成される場合、この界面は、他のタイプの第1鉄粒子(例えば、フェロカーボン)と共に形成されることが期待される。フェロセラミック混合物は、一般的に公知でもなく製造もされない。その結果、分子混合物は、2つの物質の界面において見出され得る。
例えば、平均約75:25の鉄:セラミック質量比を有する粒子を生成するために、0.1μm〜5μmのサイズの平均直径を有する実質的に純粋な鉄粒子の一部は、約0.1〜1.0重量部の実質的に純粋なセラミック顆粒(典型的には、約0.1μm〜5.0μmの直径)と混合される。この鉄粒子およびセラミック顆粒は激しく混合されて、容積全体にわたって良好な分散を達成する。各々の生物学的に活性な物質は、最適な可逆的なセラミック結合を決定するために、様々なタイプのセラミックを個々に用いて評価されるべきである。pH、温度、粒子サイズ、塩、溶液の粘性および他の溶液中における強力な競争化学物質のような因子は、吸着容量、速度および沈着パラメーターに影響を与え得る。
混合物は、標準的な研究室のプラネタリーボールまたは粉末冶金において使用されるタイプのディスクミルに入れられる。例えば、ミルは、直径6mmのボールを有し得る。適切な量の液体(例えば、エタノール)が、潤滑のために添加される。この混合物は、1〜12時間の間、または本明細書中先に記載された粒子を生成するために必要な時間、粉砕される。使用されるミルに依存して、このミルの速度は、約100rpm〜約1000rpm(典型的には、約300rpm)の範囲のいずれかであり得る。
鉄:セラミック混合物の同時変形の後、粒子はミルから取り出され、そして例えば、ストレーナーによって粉砕ボールから分離される。この粒子は、エタノールに再懸濁され、そして均質化されて、互いから分離される。例えば、ロータリーエバポレーター、次いで真空乾燥によってエタノールが除去される。任意の適切な乾燥技術が使用され得る。粒子は、例えば、窒素環境中で、鉄の酸化から保護するように扱われなければならない。
乾燥後、粒子は適切なサイズに従って収集されるべきである。例えば、この粒子は、20μmのふるいに通され、そしてエアサイクロン中で収集されて、20μmより大きな粒子は除去される。このサイクロンは、特定のサイズおよび密度の粒子を収集するにすぎず、微粉および緩いセラミックを除去するための手段を提供する。ふるいにかけられた粒子は、窒素下でパッケージングされて、室温で貯蔵され得る。
粒子は、例えば、1用量あたり50mgと500mgとの間の投薬単位に細等分され得、そして例えば、窒素でさらに覆われ得る。投薬単位は、例えば、ブチルラバーストッパーおよびアルミニウムクリンプで密閉され得る。次いで、投薬単位は、適切な滅菌技術(例えば、2.5Mradと4.0Mradとの間のガンマ線照射)によって滅菌され得る。他の滅菌技術(例えば、熱乾燥および電子ビーム滅菌)もまた使用される。
使用の準備ができたか、またはパッケージングの前に、キャリアがすでにこれに吸着された予め選択された生物学的に活性な物質と共に調製されるべきである場合、溶液中の、キャリア1gあたり約50mg〜150mg(約75mg〜約100mgが、最大吸着を保証するために絶対的に好ましい)の生物学的に活性な物質が添加される。患者に適用する準備ができた場合、通常の手順を使用して、この組み合わせは生体適合性の液体(例えば、水または生理食塩水)の懸濁液(例えば、5〜10ml)に入れられる。
(実施例1)
シリカゲルおよび鉄から構成される複合粒子を製造し、そして予備的な特徴付けを行った。特徴付けは、粒子のサイジング分析(光散乱技術)、表面積、細孔サイズ分析、走査電子顕微鏡、およびドキソルビシン結合を含んだ。試験は、最終生成物の95%が、1.11m未満の粒子を有し、そして0.92mの平均(容量)直径を有することを示す。表面積分析の結果は、鉄−シリカゲル複合体が、48m2/gの全表面積、および0.19cc/gの全細孔容量を有することを示す。SEM写真は、鉄およびシリカゲル成分の両方から作製された分散粒子を示す(図1および2)。予備的なドキソルビシン結合アッセイ(図4)は、結合したドキソルビシンの濃度(Q)と未結合のドキソルビシンの濃度(C)との間の相関を示す。
シリカゲルおよび鉄から構成される複合粒子を製造し、そして予備的な特徴付けを行った。特徴付けは、粒子のサイジング分析(光散乱技術)、表面積、細孔サイズ分析、走査電子顕微鏡、およびドキソルビシン結合を含んだ。試験は、最終生成物の95%が、1.11m未満の粒子を有し、そして0.92mの平均(容量)直径を有することを示す。表面積分析の結果は、鉄−シリカゲル複合体が、48m2/gの全表面積、および0.19cc/gの全細孔容量を有することを示す。SEM写真は、鉄およびシリカゲル成分の両方から作製された分散粒子を示す(図1および2)。予備的なドキソルビシン結合アッセイ(図4)は、結合したドキソルビシンの濃度(Q)と未結合のドキソルビシンの濃度(C)との間の相関を示す。
シリカC18および鉄から構成される複合粒子を製造し、そして予備的な特徴付けを行った。特徴付けは、粒子サイジング分析(光散乱技術)、およびドキソルビシン結合を含んだ。試験は、最終生成物の95%が1.60m未満の粒子を有し、そして1.58mの平均(容量)直径を有することを示す。予備的なドキソルビシン結合アッセイ(図5)は、結合したドキソルビシンの濃度(Q)と未結合のドキソルビシンの濃度(C)との間の直線的な相関を示す。
標的送達のための生物学的に活性な物質を結合するために、最初に、薬剤の構造を評価した。例えば、パクリタキセルは、3個の−OH基および3個のベンゼン環を含む。表1に含まれる情報を使用して、ベンゼン環および−OH基について誘導体を使用して結合が試みられる。第1行のシリカ誘導体は、裸のシリカC8およびC18を含み得る。第2行の誘導体は、フェニル、C1、C2、C4およびC6を含む。さらなるシリカ誘導体は、実験の結果に基づいて試験される。これらの誘導体は、任意の当業者によって容易に決定されるべきである。腫瘍薬剤は、本発明の粒子と共に特に有用であり得る。他の有用な腫瘍薬剤の例を、表2に例示する。
ヒドロキシアパタイト粒子および鉄−ヒドロキシアパタイト複合粒子の吸着能力を、ドキソルビシン結合アッセイによって決定した。ラングミュラーの吸着等温式を、いくつかの濃度におけるドキソルビシン結合のデータから決定し、そして全薬物負荷能力を、この等温式の傾きの逆数から算出した。図12は、鉄−ヒドロキシアパタイト複合粒子の等温線を示し、これは、粒子1mgあたり、33μgのドキソルビシンの全容量を有する。図13は、ヒドロキシアパタイトのみの等温線を示し、これは粒子1mgあたり53μgのドキソルビシンの結合容量を有する。ヒドロキシアパタイトと鉄−ヒドロキシアパタイト複合材料との間の薬物結合容量の差違は、これらのサンプルの組成の差違に起因する:この例の複合材料は、ヒドロキシアパタイト1gあたり約25%を有する。
鉄−ヒドロキシアパタイト複合粒子を、薬物の濃縮水溶液に粒子を浸漬することによって、ドキソルビシンで充填した。分散特性を、37℃のヒト血漿のアリコート中でインキュベートした粒子から放出したドキソルビシンの量を測定することによって、半動的アッセイで決定した。図14は、薬物が、微粒子から効果的に放出されることを時間の関数として示す。
鉄−ヒドロキシアパタイト微粒子を、PBS中でインジウム−111と共に30分間、37℃、1400rpmでインキュベートした。標識効率を、この2つをPBSで洗浄した後の結合放射能と、インキュベーションにおける放射能の量を比較することによって、決定した。図15の挿入図は、得られた標識効率を示し、これは、第2の洗浄の後、約60%であった。標識された粒子の安定性を、PBSおよびヒト血漿の両方で、37℃で試験した。それぞれの時点において、サンプルの全活性を、上清の活性と比較した。12日後、PBS中の鉄−ヒドロキシアパタイト微粒子は、インジウム−111の95%より多くを保持し、そしてこの粒子の血漿中での安定性は、約90%であった。これらの結果は、微粒子がインジウム陽イオンで容易に標識されそしてこの標識は、ヒト血漿中で非常に安定であることを示す。
以前の実験を、インジウム塩以外のインジウム複合体を使用して繰り返した。インジウム−111−オキシキノリン結合体を、周知の方法によって調製された後のインキュベーション工程に使用した。効率および安定性を、上記のようにして決定し、その結果を図16に示す。標識効率は、第2の洗浄の後に90%をこえるまで増加した。インジウム−オキシキノリン標識微粒子の安定性は、直接標識と非常に類似しており、PBSにおいて95%より大きい放射能が12日後も結合したままであり、そして血漿において、約90%の放射能が12日後でも結合したままであった。従って、インジウム結合体はまた、非常に安定な様式で粒子に直接標識され得る。
本発明によれば、生物学的に活性な物質の標的輸送のために使用される、磁気制御された組成物が提供される。具体的には、例えば、以下の組成物などが提供される。
(項1) 磁気反応性組成物であって、鉄およびセラミックまたはその誘導体を含む粒子を含有し、セラミック:鉄の比率が約1%〜95%のセラミック対5%〜99%の鉄までの範囲であり、そして、各粒子の直径が約0.1〜10.0μmである、組成物。
(項2) 前記セラミックがシリカを含む、上記項1に記載の組成物。
(項3) 前記シリカがマクロ孔質シリカゲルであり、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項4) 前記シリカがオクタデシルシランで誘導体化され、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項5) 前記セラミックがヒドロキシアパタイトである、上記項1に記載の組成物。
(項6) 前記ヒドロキシアパタイトが、約250Å〜約1200Åの範囲の細孔を有する、上記項5に記載の組成物。
(項7) 化学療法剤、放射性同位体、遺伝子物質、造影剤、色素、およびそれらの誘導体または組み合わせからなる群から選択される生物学的に活性な薬剤をさらに含む、上記項1に記載の組成物。
(項8) フェロセラミックの単位用量を含む、患者中のインビボ部位に生物学的に活性な物質を投与するためのキットであって、各粒子が、約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、キット。
(項9) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)乾燥フェロセラミック粒子の単位用量であって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、単位用量;および
b)1つ以上の乾燥賦形剤、
を含むレセプタクルを備える、キット。
(項10) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む第1のレセプタクルであって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、第1のレセプタクル;および
b)1つ以上の賦形剤を含む水溶液を含む、第2のレセプタクル、
を備える、キット。
(項11) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記粒子が前記水溶液と組み合わせられた後の安定化のために、生体適合性ポリマーを前記賦形剤が含む、キット。
(項12) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記賦形剤が、マニトール、ソルビトール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはそれらの組み合わせを含む、キット。
(項13) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記キットの含有物が、生物学的に活性な物質の市販された処方物と組み合わされる、キット。
(項14) 前記水溶液が少なくとも1種類の緩衝液を含む、上記項10に記載のキット。
(項15) フェロセラミック粒子の単位用量がγ線照射、熱乾燥または電子線によって滅菌されている、上記項8、9、または10に記載のキット。
(項16) 前記賦形剤を含む水性溶液がオートクレーブによって滅菌される、上記項10に記載のキット。
(項17) 鉄−シリカ粒子を含む組成物を滅菌する方法であって、γ線照射の使用を包含する、方法。
(項18) 生物学的に活性な薬剤の局在化されたインビボ送達のための方法であって、該方法は、以下の工程:
a)生物学的に活性な薬剤を、鉄およびセラミックを含む磁気反応性キャリア組成物上に吸着させる工程;
b)吸着された生物学的に活性な薬剤を有するキャリアを被験体に注射する工程;および
c)被験体の外部かつ所望の部位に隣接する部位に磁場を確立する工程であって、該磁場は該キャリアの一部を該部位に誘導および保持するのに十分な強さの磁場である、工程
を包含する、方法。 (項19) 上記項18に記載の方法であって、前記注射工程が、動脈内経由である、方法。
(項20) 上記項18に記載の方法であって、前記所望の部位が、腫瘍である、方法。
(項21) 上記項18に記載の方法であって、前記生物学的に活性な薬剤が、診断薬、治療薬、二機能薬、およびその組み合わせからなる群から選択される、方法。
(項1) 磁気反応性組成物であって、鉄およびセラミックまたはその誘導体を含む粒子を含有し、セラミック:鉄の比率が約1%〜95%のセラミック対5%〜99%の鉄までの範囲であり、そして、各粒子の直径が約0.1〜10.0μmである、組成物。
(項2) 前記セラミックがシリカを含む、上記項1に記載の組成物。
(項3) 前記シリカがマクロ孔質シリカゲルであり、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項4) 前記シリカがオクタデシルシランで誘導体化され、約2Å〜約500Åの範囲の細孔を有する、上記項2に記載の組成物。
(項5) 前記セラミックがヒドロキシアパタイトである、上記項1に記載の組成物。
(項6) 前記ヒドロキシアパタイトが、約250Å〜約1200Åの範囲の細孔を有する、上記項5に記載の組成物。
(項7) 化学療法剤、放射性同位体、遺伝子物質、造影剤、色素、およびそれらの誘導体または組み合わせからなる群から選択される生物学的に活性な薬剤をさらに含む、上記項1に記載の組成物。
(項8) フェロセラミックの単位用量を含む、患者中のインビボ部位に生物学的に活性な物質を投与するためのキットであって、各粒子が、約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、キット。
(項9) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)乾燥フェロセラミック粒子の単位用量であって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、単位用量;および
b)1つ以上の乾燥賦形剤、
を含むレセプタクルを備える、キット。
(項10) 生物学的に活性な物質を患者中のインビボ部位に投与するためのキットであって、該キットは、以下:
a)複合体フェロセラミック粒子の単位用量を含む第1のレセプタクルであって、各粒子が約99:1〜5:95の範囲の鉄対セラミックの比率を有する、第1のレセプタクル;および
b)1つ以上の賦形剤を含む水溶液を含む、第2のレセプタクル、
を備える、キット。
(項11) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記粒子が前記水溶液と組み合わせられた後の安定化のために、生体適合性ポリマーを前記賦形剤が含む、キット。
(項12) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記賦形剤が、マニトール、ソルビトール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはそれらの組み合わせを含む、キット。
(項13) 上記項8、9、または10に記載のキットであって、前記キットの含有物が、生物学的に活性な物質の市販された処方物と組み合わされる、キット。
(項14) 前記水溶液が少なくとも1種類の緩衝液を含む、上記項10に記載のキット。
(項15) フェロセラミック粒子の単位用量がγ線照射、熱乾燥または電子線によって滅菌されている、上記項8、9、または10に記載のキット。
(項16) 前記賦形剤を含む水性溶液がオートクレーブによって滅菌される、上記項10に記載のキット。
(項17) 鉄−シリカ粒子を含む組成物を滅菌する方法であって、γ線照射の使用を包含する、方法。
(項18) 生物学的に活性な薬剤の局在化されたインビボ送達のための方法であって、該方法は、以下の工程:
a)生物学的に活性な薬剤を、鉄およびセラミックを含む磁気反応性キャリア組成物上に吸着させる工程;
b)吸着された生物学的に活性な薬剤を有するキャリアを被験体に注射する工程;および
c)被験体の外部かつ所望の部位に隣接する部位に磁場を確立する工程であって、該磁場は該キャリアの一部を該部位に誘導および保持するのに十分な強さの磁場である、工程
を包含する、方法。 (項19) 上記項18に記載の方法であって、前記注射工程が、動脈内経由である、方法。
(項20) 上記項18に記載の方法であって、前記所望の部位が、腫瘍である、方法。
(項21) 上記項18に記載の方法であって、前記生物学的に活性な薬剤が、診断薬、治療薬、二機能薬、およびその組み合わせからなる群から選択される、方法。
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