JP2005199090A - 脱水機のアンバランス補正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 脱水槽のアンバランス量に基づき脱水・ほぐし工程を補正して最適な脱水工程やほぐし工程の最適化が図ること。
【解決手段】 脱水槽4における回転センサ19から所定時間サンプリングした回転速度信号における脱水槽の1回転当たりの速度揺れにより生じる回転速度の脈動量を求める脈動量検出手段20と、脈動量に基づいて脱水槽内の負荷偏り度合いを示すアンバランス量を求めるアンバランス量検出手段21と、アンバランス量が第1の所定値以上の時はほぐし工程を選択し、アンバランス量が第2の所定値以上の中と判断した時は中速脱水工程を選択し、アンバランス量が第2の所定値以下の小と判断した時は所定の脱水工程を選択し、中速脱水工程の実施後に再度アンバランス量の検出に基づきほぐし又は中速脱水工程を選択する工程選択・脱水工程補正手段25とを備えて構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 脱水槽4における回転センサ19から所定時間サンプリングした回転速度信号における脱水槽の1回転当たりの速度揺れにより生じる回転速度の脈動量を求める脈動量検出手段20と、脈動量に基づいて脱水槽内の負荷偏り度合いを示すアンバランス量を求めるアンバランス量検出手段21と、アンバランス量が第1の所定値以上の時はほぐし工程を選択し、アンバランス量が第2の所定値以上の中と判断した時は中速脱水工程を選択し、アンバランス量が第2の所定値以下の小と判断した時は所定の脱水工程を選択し、中速脱水工程の実施後に再度アンバランス量の検出に基づきほぐし又は中速脱水工程を選択する工程選択・脱水工程補正手段25とを備えて構成されている。
【選択図】 図1
Description
この発明は脱水機の回転時の回転検出により、脱水槽内における脱水衣類のアンバランス量を検出し、そのアンバランス量に基づいて脱水機の脱水工程、ほぐし工程を補正する脱水機のアンバランス補正装置に関する。
従来この種の全自動洗濯機の脱水機は、脱水工程時に被洗濯物(以下、「負荷」と呼ぶ)の偏りによって脱水槽の振動が生じ、その負荷に大きな偏りがあると脱水槽の振動は異常振動となる。そこで、負荷の大きな偏りによって生じる異常振動による弊害を防止するために、異常振動を検出することを目的として幾つかの手段が脱水機に施されている。
従来の脱水機は、モータによる脱水槽の回転立ち上がり時において、回転検出手段によって脱水槽の回転数の変動度合いを検出し、検出した変動度合いに応じて適正な脱水運転を行うようにしたものである。即ち、検出した変動度合いが大きい場合には、検出した変動度合いが大きい程脱水回転数を低くして脱水時間を長くするように制御したり、また検出した変動度合いが大きいときに脱水運転を一旦停止して布ほぐし運転を実行し、それから脱水運転を再開するように制御したものである(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−10469号公報(第1頁、第1図)
かかる従来の脱水機は、検出した変動度合いが大きく脱水回転数を低くした場合に、定常回転数と同じ脱水率にするには、脱水時間を極端に延長する必要があるという課題があった。
また、検出した変動度合いが大きいときにほぐし工程を行うが、変動度合いの大きさには幅があってもほぐしを確実に行うために、変動度合いの最も大きいときを基準にほぐし水量、ほぐし時間を決めていることにより、結果的に脱水時間が必要以上に長くなり、ほぐし工程を最適化できないという課題があった。
また、検出した変動度合いが大きいときにほぐし工程を行うが、変動度合いの大きさには幅があってもほぐしを確実に行うために、変動度合いの最も大きいときを基準にほぐし水量、ほぐし時間を決めていることにより、結果的に脱水時間が必要以上に長くなり、ほぐし工程を最適化できないという課題があった。
この発明は、上記のような課題点を解消するためになされたものであり、脱水槽のアンバランス量を検出し、そのアンバランス量に基づいて脱水工程やほぐし工程を補正して最適な脱水工程やほぐし工程の最適化が図れる脱水機のアンバランス補正装置を得ることを目的とする。
この発明の請求項1に係る脱水機のアンバランス補正装置は、脱水槽を回転駆動するためのモータと、脱水槽の回転速度を検出して回転速度信号を出力する回転速度検出手段と、モータを回転駆動制御するモータ制御手段と、回転速度検出手段が検出している回転速度信号を所定時間サンプリングし、そのサンプリングした回転速度信号における脱水槽の1回転当たりの速度揺れにより生じる回転速度の脈動量を求めて出力する脈動量検出手段と、脈動量検出手段が求めた脈動量に基づいて脱水槽内の負荷偏り度合いを示すアンバランス量を求めるアンバランス量検出手段と、アンバランス量検出手段が求めたアンバランス量を第1の所定値と比較し、該アンバランス量が第1の所定値以上のときはほぐし工程を選択し、該アンバランス量が第1の所定値以下のときに第2の所定値と比較し、該アンバランス量が第2の所定値以上の中と判断したときは中速脱水工程を選択し、該アンバランス量が第2の所定値以下の小と判断したときは所定の脱水工程を選択し、前記中速脱水工程の実施後に再度アンバランス量の検出に基づいて上記ほぐし工程又は前記中速脱水工程を選択する工程選択・脱水工程補正手段とを備えて構成されている。
この発明に係る脱水機のアンバランス補正装置によれば、脱水槽が回転している場合に、脱水槽の回転速度を検出する回転速度検出手段が検出している回転速度信号を脈動量検出手段が所定時間サンプリングし、そのサンプリングしている回転速度信号における脱水槽の1回転当たりの速度揺れにより生じる回転速度の脈動量を求め、アンバランス量検出手段は脈動量検出手段が求めた脈動量に基づいて脱水槽内の負荷の偏り度合いを示すアンバランス量を演算し、工程選択・脱水工程補正手段ではアンバランス量検出手段が求めたアンバランス量を第1の所定値と比較し、該アンバランス量が第1の所定値以上のときはほぐし工程を選択し、該アンバランス量が第1の所定値以下のときに第2の所定値と比較し、該アンバランス量が第2の所定値以上の中と判断したときは中速脱水工程を選択し、該アンバランス量が第2の所定値以下の小と判断したときは所定の脱水工程を選択し、前記中速脱水工程の実施後に再度アンバランス量の検出に基づいて上記工程を選択するようにしているので、アンバランス量が中程度の場合、中速脱水により被洗濯物に含まれる水分を減らすことにより、アンバランス量を減らすことができ、脱水工程の時間短縮とほぐし工程によらないために省水、省時間を図ることができるという効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図2は同アンバランス補正装置の回転センサを示す斜視図、図3は図2の回転センサの回路図、図4は図2の回転センサの出力波形図、図5は同アンバランス補正装置のパルス長計測手段の計測波形図、図6は脱水槽の一次共振,二次共振の振動振幅の波形図、図7は理想状態と傾き振動発生時の脱水槽の回転状態を示す説明図、図8は同アンバランス補正装置のパルス長計測手段と脈動量計測手段の計測波形図、図9は同アンバランス補正装置のアンバランス量検出手段の出力を示すグラフ、図10は脱水槽内の被洗濯物の状態を示す説明図、図11はアンバランス量の違いによる脱水を行った時の被洗濯物の含水率の変化を示すグラフ、図12は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャートである。
図1はこの発明の実施の形態1である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図2は同アンバランス補正装置の回転センサを示す斜視図、図3は図2の回転センサの回路図、図4は図2の回転センサの出力波形図、図5は同アンバランス補正装置のパルス長計測手段の計測波形図、図6は脱水槽の一次共振,二次共振の振動振幅の波形図、図7は理想状態と傾き振動発生時の脱水槽の回転状態を示す説明図、図8は同アンバランス補正装置のパルス長計測手段と脈動量計測手段の計測波形図、図9は同アンバランス補正装置のアンバランス量検出手段の出力を示すグラフ、図10は脱水槽内の被洗濯物の状態を示す説明図、図11はアンバランス量の違いによる脱水を行った時の被洗濯物の含水率の変化を示すグラフ、図12は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャートである。
図1において1は外箱,2は防振バネ等3aを有する弾性支持機構3を介して外箱1に弾性的に吊下支持された受水槽、4はこの受水槽2内に回転自在に配置された洗濯兼脱水槽で、その中心底部に回転翼5,側壁には複数の脱水孔4aが設けられている。6は洗濯兼脱水槽4の下部中央に連結した中空の脱水槽軸で、受水槽2の下部中央孔縁周に設けられたブラケット7に嵌挿されている。
8は脱水槽軸6内に嵌挿された回転翼5の回転翼軸、9はこの回転翼軸8及び脱水槽軸6の下端部に連結された槽側プーリ、10は脱水槽軸6の略中央部に設けられ、槽側プーリ9の回転を洗濯脱水槽4へ断続するためのクラッチ機構、11は回転翼軸8の略中央部に設けられ、槽軸プーリ9の回転を減速させる減速機構、12はモータ側プーリ13及びベルト14を介して槽側プーリ9へ回転を与えるモータで、受水槽2の下面に設置される。15は受水槽2の底面に設けられた排水口、16はこの排水口15の排水弁である。
17はモータ12への給電、脱水槽4の回転速度に応じて断電を行うモータ制御手段、18は脱水槽軸6の周縁に設けられた回転センサ19のパルス信号を受け、パルス信号のパルス長を計測するパルス長計測手段である。このパルス長計測手段18と回転センサ19とで脱水槽4の回転速度を検出する回転速度検出手段が構成されている。20はパルス長計測手段18の計測値に基づいて脈動量を検出する脈動量検出手段、21は脈動量検出手段21の脈動量に基づいて洗濯兼脱水槽4内の負荷のアンバランス量を検出するアンバランス量検出手段、22はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水時間を可変する脱水工程補正手段である。
図2に示す回転センサ19は脱水槽軸6に固着されたN極とS極が例えば18分割で均等配列されたマグネット19aと、マグネット19aに近接するホールIC19bとを組み合せて構成されている。
この回転センサ19は図3に示す回路構成であり、マグネット19aが1/18回転で図4に示す1サイクルの矩形パルス信号をホールIC19bから発生させるように構成されている。
この回転センサ19は図3に示す回路構成であり、マグネット19aが1/18回転で図4に示す1サイクルの矩形パルス信号をホールIC19bから発生させるように構成されている。
まず、脱水機のアンバランス検出原理について説明する。
脱水工程時に洗濯兼脱水槽4を脱水槽として使用した場合に、負荷によるアンバランスが存在した状態で脱水槽4を回転させ、回転速度を上昇させると、回転初期域で受水槽2の水平振動の固有振動数と脱水槽の回転周波数との一致点(これを一次共振点と呼ぶ)で共振が発生して振動幅が大きくなる。これを図6に示す一次共振の振幅という。
さらに、一次共振が生じる回転領域を通過し、更に回転速度を上昇させると、受水槽2の傾き振動の固有周波数と脱水槽4の回転周波数との一致点(これを二次共振点と呼ぶ)で共振が発生し振動幅が大きくなる。これを図7に示す二次共振の振幅という。
脱水工程時に洗濯兼脱水槽4を脱水槽として使用した場合に、負荷によるアンバランスが存在した状態で脱水槽4を回転させ、回転速度を上昇させると、回転初期域で受水槽2の水平振動の固有振動数と脱水槽の回転周波数との一致点(これを一次共振点と呼ぶ)で共振が発生して振動幅が大きくなる。これを図6に示す一次共振の振幅という。
さらに、一次共振が生じる回転領域を通過し、更に回転速度を上昇させると、受水槽2の傾き振動の固有周波数と脱水槽4の回転周波数との一致点(これを二次共振点と呼ぶ)で共振が発生し振動幅が大きくなる。これを図7に示す二次共振の振幅という。
本説明では全自動洗濯機の洗濯容量6Kgの場合に、一次共振周波数を1Hz前後(60rpm),二次共振周波数を3Hz(180rpm)としたときを例に説明する。なお、洗濯容量が異なれば、一次及び二次共振周波数の値も異なることになる。
図7の(a)はアンバランスが無い状態での理想状態での脱水槽4の回転状態を示し、図7の(b)は二次共振における傾き振動発生時の脱水槽4の回転状態を示す。
ここで、傾き振動とは、図7の(b)のように回転軸の向きが変化しながら脱水槽4が回転している状態である。例えると、独楽の回転軸が傾きながら円を描いて回転する歳差運動(みそすり運動とも言う)と似た動作が発生する。言い換えると回転軸歳差運動は公転、脱水槽4はその軸を中心とした自転で回転する。
図7の(a)はアンバランスが無い状態での理想状態での脱水槽4の回転状態を示し、図7の(b)は二次共振における傾き振動発生時の脱水槽4の回転状態を示す。
ここで、傾き振動とは、図7の(b)のように回転軸の向きが変化しながら脱水槽4が回転している状態である。例えると、独楽の回転軸が傾きながら円を描いて回転する歳差運動(みそすり運動とも言う)と似た動作が発生する。言い換えると回転軸歳差運動は公転、脱水槽4はその軸を中心とした自転で回転する。
この状態では回転軸は垂直ではなく常に傾いている為に、アンバランス部に高い位置から低い位置に回転する時の重力による加速と、逆に低い位置から高い位置に回転する時の減速が発生し、脱水槽4の1回転中で加速と減速を繰り返すため回転速度の脈動成分が発生する。
歳差運動による軸の傾きが最も大きい状態で脱水槽4が回転する時はこの脈動成分も大きくなる。また、歳差運動はアンバランス量が多い程軸の傾きが大きくなるため、アンバランス量が多い程脈動量が大きい。
このような脱水槽4の1回転中に発生する回転速度の脈動成分は、脱水槽4の回転を検出する回転センサ19のパルス信号が脱水槽4の1回転で18個出力されることから、そのパルス信号の回転速度を示すパルス長に表れることになる。
歳差運動による軸の傾きが最も大きい状態で脱水槽4が回転する時はこの脈動成分も大きくなる。また、歳差運動はアンバランス量が多い程軸の傾きが大きくなるため、アンバランス量が多い程脈動量が大きい。
このような脱水槽4の1回転中に発生する回転速度の脈動成分は、脱水槽4の回転を検出する回転センサ19のパルス信号が脱水槽4の1回転で18個出力されることから、そのパルス信号の回転速度を示すパルス長に表れることになる。
図8はパルス長計測手段と脈動量検出手段の計測波形図で、図8の(a)は大、中、小のアンバランス量をパラメータとしたパルス長計測手段の計測波形図で、断電回転数が例えば、180rpmの場合について、脱水槽4にそれぞれアンバランス大は1.75Kg、中は1.25Kg、アンバランス小は0.75Kg程度のアンバランスウエイトを取り付けたときにどのように脈動が生じているかを示すものである。この計測波形図に示すパルス長は3パルスのパルス長を平均したものである。
図8の(b)は脈動量検出手段の計測波形図で、脈動量検出手段がパルス長計測手段が検出したパルス長データから速度成分を除去して検出した脈動量の計測波形図、図8の(c)は脈動量の積分量の計測波形図である。
図8の(b)を見ると、累積回転数が6回辺たりで、脈動が増加と減少を示す大きな脈動量が生じ、アンバランス量が大から小になるにつれて脈動量も大から小になっていることが分かる。
図8の(c)を見ると、アンバランス量が大、中、小の場合に、それぞれの脈動量の積分量に違いがあり、アンバランス量に応じてアンバランス量が大は脈動量の積分値が40程度、アンバランス量が中は脈動量の積分値が30程度、アンバランス量が小は脈動量の積分値が20程度の値になっていることが分かる。
図8の(b)を見ると、累積回転数が6回辺たりで、脈動が増加と減少を示す大きな脈動量が生じ、アンバランス量が大から小になるにつれて脈動量も大から小になっていることが分かる。
図8の(c)を見ると、アンバランス量が大、中、小の場合に、それぞれの脈動量の積分量に違いがあり、アンバランス量に応じてアンバランス量が大は脈動量の積分値が40程度、アンバランス量が中は脈動量の積分値が30程度、アンバランス量が小は脈動量の積分値が20程度の値になっていることが分かる。
図9は同アンバランス量検出装置のアンバランス量検出手段の出力を示すグラフである。このグラフは各種のアンバランス量について、それぞれの脈動積分量を横軸に取り、投入したアンバランスウエイトの重量を縦軸にプロットしたものである。このグラフを見ると、脈動積分量に対してアンバランス量が一定の比例関係にあることが分かる。従って、脈動積分量が分かれば、近似式を用いてアンバランス量を求めることができる。その近似式は以下に示される。
y=0.0409x−0.155
ここで、yはアンバランス量、xは脈動積分量である。
y=0.0409x−0.155
ここで、yはアンバランス量、xは脈動積分量である。
従って、脱水槽が回転している場合に、脱水槽の回転を検出する回転速度検出手段が検出している回転速度信号を所定時間サンプリングし、そのサンプリングしている回転速度信号における脱水槽の1回転当たりの速度揺れにより生じる脈動量を求めることにより、その脈動量から所定の式に基づいて脱水槽内の負荷偏り度合いを示すアンバランス量を求めることができることになる。
図10は脱水槽内の被洗濯物(負荷)の状態を示し、図10の(a)は脱水槽内に負荷が偏らない状態にあり、負荷の厚さdが薄く、アンバランス量が小であることを示し、図10の(b)は脱水槽内に負荷が偏った状態にあり、負荷の厚さduが厚く、アンバランス量が大であることを示している。
図11は図10に示す負荷のアンバランス量の違いによる脱水を行った時の被洗濯物の含水率の変化を示すグラフで、同一時間の脱水においてアンバランス量が小の方がアンバランス量が大の方に比べて含水率(水/布の重量比)が高く、脱水度が悪いことを示している。
このことから脱水度は回転数と脱水時間の積ではなく、脱水度は負荷と脱水槽壁面との接触面積率と相関があることが分かる。
従って、アンバランス量が大の時は脱水時間を所定脱水時間より短く、アンバランス量が小の時は脱水時間を所定脱水時間より長くすることにより、アンバランス量に拘わらず、脱水度を一定にすることができる。
図11は図10に示す負荷のアンバランス量の違いによる脱水を行った時の被洗濯物の含水率の変化を示すグラフで、同一時間の脱水においてアンバランス量が小の方がアンバランス量が大の方に比べて含水率(水/布の重量比)が高く、脱水度が悪いことを示している。
このことから脱水度は回転数と脱水時間の積ではなく、脱水度は負荷と脱水槽壁面との接触面積率と相関があることが分かる。
従って、アンバランス量が大の時は脱水時間を所定脱水時間より短く、アンバランス量が小の時は脱水時間を所定脱水時間より長くすることにより、アンバランス量に拘わらず、脱水度を一定にすることができる。
次に、本発明の実施の形態1の脱水機のアンバランス補正装置の動作について図12のフローチャートに基づいて説明する。
まず、操作盤(図示省略)を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、クラッチ機構10が槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。次に、排水弁16を開いて脱水槽4内の洗濯水を排水し(S2)、排水が完了した後にアンバランス量の検出をする(S3)。
まず、操作盤(図示省略)を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、クラッチ機構10が槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。次に、排水弁16を開いて脱水槽4内の洗濯水を排水し(S2)、排水が完了した後にアンバランス量の検出をする(S3)。
このアンバランス量の検出は以下の如く行われる。
排水が完了した後にモータ制御手段17は、モータ12に通電し、モータ12の回転力はモータ側プーリ13及びベルト14を介して槽側プーリ9へ伝えられ、槽側プーリ9に接続された脱水槽4が回転を始める。この脱水槽4の回転は、回転センサ19のパルス信号に基づいてパルス長計測手段18が計測しており、その計測値をモータ制御手段17に出力している。そして、モータ制御手段17ではパルス長計測手段18の計測値に基づいて回転速度を算出し、その回転速度が例えば二次共振領域を超える回転速度である第1の所定回転速度まで上昇したら、モータ12への通電を断電する。また、断電されたら、脈動量検出手段20がパルス長計測手段18の計測値のサンプリングを開始する。
排水が完了した後にモータ制御手段17は、モータ12に通電し、モータ12の回転力はモータ側プーリ13及びベルト14を介して槽側プーリ9へ伝えられ、槽側プーリ9に接続された脱水槽4が回転を始める。この脱水槽4の回転は、回転センサ19のパルス信号に基づいてパルス長計測手段18が計測しており、その計測値をモータ制御手段17に出力している。そして、モータ制御手段17ではパルス長計測手段18の計測値に基づいて回転速度を算出し、その回転速度が例えば二次共振領域を超える回転速度である第1の所定回転速度まで上昇したら、モータ12への通電を断電する。また、断電されたら、脈動量検出手段20がパルス長計測手段18の計測値のサンプリングを開始する。
そして、洗濯脱水槽4の回転が再び二次共振領域を通過した回転速度である第2の所定回転速度まで下降したら、脈動量検出手段20はパルス長計測手段18の計測値のサンプリングを停止する。
このように、脱水槽4の回転のサンプリングを脱水槽4の回転が例えば二次共振領域を超える回転速度である第1の所定回転速度で断電してから二次共振領域を通過した回転速度である第2の所定回転速度までとしたのは、慣性運転において脈動検出を二次共振点の脈動量が大きく、かつ安定したところで捉えることに
より、高い分解能で検出精度の向上を図ることができるからである。
このように、脱水槽4の回転のサンプリングを脱水槽4の回転が例えば二次共振領域を超える回転速度である第1の所定回転速度で断電してから二次共振領域を通過した回転速度である第2の所定回転速度までとしたのは、慣性運転において脈動検出を二次共振点の脈動量が大きく、かつ安定したところで捉えることに
より、高い分解能で検出精度の向上を図ることができるからである。
脈動量検出手段20がパルス長計測手段18の計測値をサンプリングするが、パルス長計測手段18では、回転センサ19からパルス信号の出力波形が入力されると、3パルス長を1パルスづつずらして移動計測し、3パルス長の平均値を演算して出力していく。
このようにパルス長計測手段18が回転センサ19のパルス信号の3パルス長を1パルスづつずらして移動計測し、3パルス長の平均値を演算して出力していくようにしたのは、回転センサ19のマグネット19aの着磁ピッチのばらつきによる誤差を平均化し、検出精度の向上を図るためである。
その3パルス長の平均値のパルス長は、サンプリングの開始時から脱水槽4の回転速度が次第に減少していくことにより長くなるが、回転速度が二次共振領域を通過するときに大きな脈動を生じさせる。
このようにパルス長計測手段18が回転センサ19のパルス信号の3パルス長を1パルスづつずらして移動計測し、3パルス長の平均値を演算して出力していくようにしたのは、回転センサ19のマグネット19aの着磁ピッチのばらつきによる誤差を平均化し、検出精度の向上を図るためである。
その3パルス長の平均値のパルス長は、サンプリングの開始時から脱水槽4の回転速度が次第に減少していくことにより長くなるが、回転速度が二次共振領域を通過するときに大きな脈動を生じさせる。
そこで、脈動量検出手段20ではパルス長計測手段18が計測した3パルス長の平均値のパルス長の脈動から速度成分を除去して脈動量を求め、、その脈動量の積分値を演算し、アンバランス量検出手段21に出力する。
脈動量検出手段20の脈動量の積分値が入力されたアンバランス量検出手段21では、脈動量の積分値からアンバランス量に算出する所定の実験式に基づいて演算して脈動量の積分値をアンバランス量に変換することによってアンバランス量を検出する。
脈動量検出手段20の脈動量の積分値が入力されたアンバランス量検出手段21では、脈動量の積分値からアンバランス量に算出する所定の実験式に基づいて演算して脈動量の積分値をアンバランス量に変換することによってアンバランス量を検出する。
脱水工程補正手段22では、アンバランス量検出手段21が検出したアンバランス量を所定の基準値(例えば1.75Kg)、と比較して脱水できるか否かを判断し(S4)、アンバランス量が基準値以下で脱水できると判断した場合は、そのアンバランス量に応じた脱水時間を決定する(S5)。例えば、アンバランス量が1.00Kgより小さい時は小さい分だけアンバランス量が1.00Kgのときに設定された所定脱水時間より長い脱水時間を決定し、またアンバランス量が1.00Kgより大きい時は大きい分だけアンバランス量が1.00Kgのときに設定された所定脱水時間より短い脱水時間を決定する。即ち、アンバランス量が1.00Kgのときに設定された所定脱水時間を基準にアンバランス量の大小に対して相反する脱水時間を決定する。
このようにしてアンバランス量に応じて脱水時間が決定されたら、脱水を開始して(S6)、脱水工程は終了する(S7)。また、アンバランス量が基準値以上で脱水できない(脱水NG)と判断した場合は、ほぐし工程を選択し、ほぐし工程を行い(S8)、ほぐし工程の終了後はステップS2に戻り、最終的に脱水工程が選択されるまでステップS8のほぐし工程が繰り返される。
このようにしてアンバランス量に応じて脱水時間が決定されたら、脱水を開始して(S6)、脱水工程は終了する(S7)。また、アンバランス量が基準値以上で脱水できない(脱水NG)と判断した場合は、ほぐし工程を選択し、ほぐし工程を行い(S8)、ほぐし工程の終了後はステップS2に戻り、最終的に脱水工程が選択されるまでステップS8のほぐし工程が繰り返される。
このように、脱水槽4のアンバランス量を検出し、そのアンバランス量に基づいて脱水工程における脱水時間を補正することにより、アンバランス量が所定のアンバランス量より大の時は脱水時間を所定アンバランス量の脱水時間より短く、アンバランス量が所定のアンバランス量より小の時は脱水時間を所定アンバランス量の脱水時間より長くすることにより、アンバランス量に拘わらず、脱水度を一定にすることができ、脱水工程の最適化を図ることができる。
なお、脱水槽4の慣性回転時に発生する回転速度の脈動量からアンバランス量を導いているが、アンバランス量の検出を脱水槽の回転立ち上がり時に発生する回転速度の脈動量からアンバランス量を導くようにしてもよいことは言うまでもない。
なお、脱水槽4の慣性回転時に発生する回転速度の脈動量からアンバランス量を導いているが、アンバランス量の検出を脱水槽の回転立ち上がり時に発生する回転速度の脈動量からアンバランス量を導くようにしてもよいことは言うまでもない。
実施の形態2.
図13はこの発明の実施の形態2である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図14は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャート、図15はモータの回転数とオン・オフ状態の関係を示すグラフ、図16は排水直後と中速脱水後の脱水槽内の被洗濯物(負荷)の状態を示す模式図である。
図において、図1の発明の実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。23は受水槽2の上方に設けられた給水口、24は給水口23の給水弁、25はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水工程かほぐし工程の選択を行い、脱水工程の補正をする工程選択・脱水工程補正手段、26は工程選択・脱水工程補正手段25の制御信号を受けて給水弁24を駆動制御する給水弁制御手段、27は工程選択・脱水工程補正手段25の制御信号を受けて排水弁16を駆動制御する排水弁制御手段、28は工程選択・脱水工程補正手段25の制御信号を受けてクラッチ10を駆動制御するクラッチ制御手段、29は洗濯、脱水、ほぐし等の工程を指示する操作盤である。
図13はこの発明の実施の形態2である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図14は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャート、図15はモータの回転数とオン・オフ状態の関係を示すグラフ、図16は排水直後と中速脱水後の脱水槽内の被洗濯物(負荷)の状態を示す模式図である。
図において、図1の発明の実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。23は受水槽2の上方に設けられた給水口、24は給水口23の給水弁、25はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水工程かほぐし工程の選択を行い、脱水工程の補正をする工程選択・脱水工程補正手段、26は工程選択・脱水工程補正手段25の制御信号を受けて給水弁24を駆動制御する給水弁制御手段、27は工程選択・脱水工程補正手段25の制御信号を受けて排水弁16を駆動制御する排水弁制御手段、28は工程選択・脱水工程補正手段25の制御信号を受けてクラッチ10を駆動制御するクラッチ制御手段、29は洗濯、脱水、ほぐし等の工程を指示する操作盤である。
次に、本発明の実施の形態2の脱水機のアンバランス補正装置の動作について図14のフローチャートに基づいて説明する。
まず、操作盤29を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、操作盤29の指示を受けた工程選択・脱水工程補正手段25が中速カウンタをクリアにし(S1)、クラッチ制御手段25に接続指令を出し、クラッチ制御手段25がクラッチ機構10を駆動して槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。次に、操作盤29の指示を受けた工程選択・脱水工程補正手段25が排水弁制御手段27に排水指令を出し、排水弁制御手段27が排水弁16を駆動して排水弁16を開き、脱水槽4内の洗濯水を排水し(S3)、排水が完了した後にアンバランス量の検出をする(S4)。このアンバランス量の検出の動作は実施の形態1と同様であるので、その動作の説明は省略する。
まず、操作盤29を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、操作盤29の指示を受けた工程選択・脱水工程補正手段25が中速カウンタをクリアにし(S1)、クラッチ制御手段25に接続指令を出し、クラッチ制御手段25がクラッチ機構10を駆動して槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。次に、操作盤29の指示を受けた工程選択・脱水工程補正手段25が排水弁制御手段27に排水指令を出し、排水弁制御手段27が排水弁16を駆動して排水弁16を開き、脱水槽4内の洗濯水を排水し(S3)、排水が完了した後にアンバランス量の検出をする(S4)。このアンバランス量の検出の動作は実施の形態1と同様であるので、その動作の説明は省略する。
工程選択・脱水工程補正手段25では、アンバランス量検出手段21が検出したアンバランス量を所定の小の基準値(例えば1.25Kg)と比較して脱水できるか否かを判断し(S5)、アンバランス量が基準値以下の小で脱水できると判断した場合は、脱水工程を選択してそのアンバランス量に応じた脱水時間を決定する(S6)。
例えば、アンバランス量が0.75Kgより小さい時は小さい分だけアンバランス量が0.75Kgのときに設定された所定脱水時間より長い脱水時間を決定し、またアンバランス量が0.75Kgより大きい時は大きい分だけアンバランス量が0.75Kgのときに設定された所定脱水時間より短い脱水時間を決定する。即ち、アンバランス量が0.75Kgのときに設定された所定脱水時間を基準にアンバランス量の大小に対して相反する脱水時間を決定する。
このようにしてアンバランス量に応じて脱水時間が決定されたら、脱水を開始して(S7)、脱水工程は終了する(S8)。
例えば、アンバランス量が0.75Kgより小さい時は小さい分だけアンバランス量が0.75Kgのときに設定された所定脱水時間より長い脱水時間を決定し、またアンバランス量が0.75Kgより大きい時は大きい分だけアンバランス量が0.75Kgのときに設定された所定脱水時間より短い脱水時間を決定する。即ち、アンバランス量が0.75Kgのときに設定された所定脱水時間を基準にアンバランス量の大小に対して相反する脱水時間を決定する。
このようにしてアンバランス量に応じて脱水時間が決定されたら、脱水を開始して(S7)、脱水工程は終了する(S8)。
また、アンバランス量が小の基準値以上で小でないと判断した場合は、中速カウンタの値を見てカウンタ値が2以下かどうかを判断する。初めてであれば、中速カウンタのカウンタ値は0であるから、2以下であり(S9)、次にそのアンバランス量が所定の中の基準値(例えば1.75Kg)、と比較して中速脱水できるか否かを判断し(S10)、アンバランス量が中の基準値以下で中速脱水できると判断した場合は、中速脱水工程を選択して中速カウンタの値をカウントアップし(S11)、中速脱水工程に入り(S12)、アンバランス量が中以上であると判断した場合は、ほぐし工程を選択する(S13)。
なお、ほぐし工程を選択したときは、工程選択・脱水工程補正手段25は排水弁制御手段27に排水停止指令を出力し、その排水停止指令を受けた排水弁制御手段27は排水弁16を閉じさせ、クラッチ制御手段28に脱水槽接続断指令を出力し、その脱水槽接続断指令を受けたクラッチ制御手段28は槽側プーリ9の脱水槽4への接続を断して槽側プーリ9の回転を回転翼5だけに伝えるようにする。
更に、工程選択・脱水工程補正手段25は給水弁制御手段26に給水指令を出力し、その給水指令を受けた給水弁制御手段26は給水弁24を開かせて脱水槽4にほぐしのために所定量の水を給水する。しかる後に工程選択・脱水工程補正手段25はモータ制御手段17にほぐし回転指令を出力し、そのほぐし回転指令を受けたモータ制御手段17はモータ12、即ち回転翼5を所定回転数で所定時間回転させてほぐし工程を実施させる。
更に、工程選択・脱水工程補正手段25は給水弁制御手段26に給水指令を出力し、その給水指令を受けた給水弁制御手段26は給水弁24を開かせて脱水槽4にほぐしのために所定量の水を給水する。しかる後に工程選択・脱水工程補正手段25はモータ制御手段17にほぐし回転指令を出力し、そのほぐし回転指令を受けたモータ制御手段17はモータ12、即ち回転翼5を所定回転数で所定時間回転させてほぐし工程を実施させる。
このように中速脱水できると判断した場合は、工程選択・脱水工程補正手段25は中速脱水工程を選択し、モータ制御手段17に中速駆動指令を出し、モータ制御手段17がモータ12を駆動して脱水槽4を中速回転させる。この中速回転は例えば通常の高速回転(例えば約900rpm)に対し約300rpmである。
その中速脱水の回転数制御は図15に示すように、モータのオン時間を細かくオン・オフするオン・オフ制御によって行っているが、位相制御によってもよい。
また、脱水槽4における中速脱水前の排水直後の負荷は図16の(a)の模式図に示すように偏りがある状態であったものが、中速脱水をすると、約300rpm以上の回転で槽中心部に空隙ができはじめ、負荷に含まれる水分が脱水により抜けて行くので、中速脱水後は図16の(a)の模式図に示すようにアンバランスがはるかに小さくなる。
その中速脱水の回転数制御は図15に示すように、モータのオン時間を細かくオン・オフするオン・オフ制御によって行っているが、位相制御によってもよい。
また、脱水槽4における中速脱水前の排水直後の負荷は図16の(a)の模式図に示すように偏りがある状態であったものが、中速脱水をすると、約300rpm以上の回転で槽中心部に空隙ができはじめ、負荷に含まれる水分が脱水により抜けて行くので、中速脱水後は図16の(a)の模式図に示すようにアンバランスがはるかに小さくなる。
そして、中速脱水が終了した後は、再びアンバランス量を検出し、そのアンバランス量に基づいて工程選択・脱脂工程補正手段25が前述と同様にほぐし工程と中速脱水工程と高速脱水工程とのいずれかを選択し、これらの工程を何度か繰り返し、中速脱水工程が3回目になるときは、カウンタ値が3で、2以下でないから直ちにほぐし工程に入る(S13)。
このようにアンバランス量が中程度の場合、中速脱水により負荷に含まれる水分を減らすことにより、アンバランス量を減らすことができ、脱水工程の時間短縮とほぐし工程によらないために省水、省時間を図ることができる。
このようにアンバランス量が中程度の場合、中速脱水により負荷に含まれる水分を減らすことにより、アンバランス量を減らすことができ、脱水工程の時間短縮とほぐし工程によらないために省水、省時間を図ることができる。
実施の形態3.
図17はこの発明の実施の形態3である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図18は洗濯時に使用される負荷量計測手段の計測波形図、図19は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャート、図20は被洗濯物のアンバランスの大小に応じた脱水槽に投入する水量をそれぞれ示す模式図、図21はアンバランス量及び負荷量に応じたほぐし水量とほぐし運転時間の関係をそれぞれ示すグラフである。
図において、図13の発明の実施の形態2と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。30はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水工程かほぐし工程の選択を行い、ほぐし工程の補正をする工程選択・ほぐし工程補正手段、31はパルス長計測手段18の計測値に基づいて負荷量を検出する負荷量検出手段である。
図17はこの発明の実施の形態3である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図18は洗濯時に使用される負荷量計測手段の計測波形図、図19は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャート、図20は被洗濯物のアンバランスの大小に応じた脱水槽に投入する水量をそれぞれ示す模式図、図21はアンバランス量及び負荷量に応じたほぐし水量とほぐし運転時間の関係をそれぞれ示すグラフである。
図において、図13の発明の実施の形態2と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。30はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水工程かほぐし工程の選択を行い、ほぐし工程の補正をする工程選択・ほぐし工程補正手段、31はパルス長計測手段18の計測値に基づいて負荷量を検出する負荷量検出手段である。
次に、本発明の実施の形態3の脱水機のアンバランス補正装置の動作について図19のフローチャートに基づいて説明する。
まず、操作盤29を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、操作盤29の指示を受けた工程選択・ほぐし工程補正手段30がクラッチ制御手段25に接続指令を出し、クラッチ制御手段25がクラッチ機構10を駆動して槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。次に、操作盤29の指示を受けた工程選択・ほぐし工程補正手段30が排水弁制御手段27に排水指令を出し、排水弁制御手段27が排水弁16を駆動して排水弁16を開き、脱水槽4内の洗濯水を排水し(S2)、排水が完了した後に工程選択・ほぐし工程補正手段30が負荷量計測手段20から負荷量の読み込みをする(S3)。
まず、操作盤29を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、操作盤29の指示を受けた工程選択・ほぐし工程補正手段30がクラッチ制御手段25に接続指令を出し、クラッチ制御手段25がクラッチ機構10を駆動して槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。次に、操作盤29の指示を受けた工程選択・ほぐし工程補正手段30が排水弁制御手段27に排水指令を出し、排水弁制御手段27が排水弁16を駆動して排水弁16を開き、脱水槽4内の洗濯水を排水し(S2)、排水が完了した後に工程選択・ほぐし工程補正手段30が負荷量計測手段20から負荷量の読み込みをする(S3)。
この負荷量の読み込みは、洗濯工程の洗濯開始時に判定した乾燥負荷量(洗濯前の投入負荷量)である。この乾燥負荷量は、図18に示すように、モータ12をオンしてからオフした後の回転翼5の回転を検出した回転センサ19のパルス長が負荷量の違いによって所定の値に達するまでの時間が相違し、負荷量が大きいほど早く減速されてパルス長が所定の値に達することが分かることから、負荷量計測手段20がパルス長を計測することで負荷量を検出することができ、負荷量計測手段20が検出した乾燥負荷量は負荷量計測手段20に内蔵されたメモリに記憶されていることにより、工程選択・ほぐし工程補正手段30が負荷量計測手段20から乾燥負荷量を読み込むことができる。
乾燥負荷量の読み込みが完了した後にアンバランス量の検出をする(S4)。このアンバランス量の検出の動作は実施の形態1と同様であるので、その動作の説明は省略する。
乾燥負荷量の読み込みが完了した後にアンバランス量の検出をする(S4)。このアンバランス量の検出の動作は実施の形態1と同様であるので、その動作の説明は省略する。
工程選択・ほぐし工程補正手段30では、アンバランス量検出手段21が検出したアンバランス量を所定の基準値(例えば1.50Kg)と比較して脱水できるか否かを判断し(S5)、アンバランス量が基準値以下で脱水できると判断した場合は、脱水工程を選択して脱水を開始し(S6)、所定の脱水時間経過後に脱水工程は終了する(S7)。
また、アンバランス量が基準値以上で脱水できない(脱水NG)と判断した場合は、ほぐし工程を選択してほぐし工程を開始することになるが、その前にまず以下に詳述するようにアンバランス量と乾燥負荷量に応じてほぐし水量とほぐし運転時間を決定し(S8)、その後にほぐし工程を実施する(S9)。ほぐし工程の終了後はステップS2に戻り、最終的に脱水工程が選択されるまでステップS8、S9のほぐし工程が繰り返される。
また、アンバランス量が基準値以上で脱水できない(脱水NG)と判断した場合は、ほぐし工程を選択してほぐし工程を開始することになるが、その前にまず以下に詳述するようにアンバランス量と乾燥負荷量に応じてほぐし水量とほぐし運転時間を決定し(S8)、その後にほぐし工程を実施する(S9)。ほぐし工程の終了後はステップS2に戻り、最終的に脱水工程が選択されるまでステップS8、S9のほぐし工程が繰り返される。
アンバランス量と乾燥負荷量に応じたほぐし水量とほぐし運転時間の決定は、次のように行われる。
まず、図20の(a)に示すように負荷のアンバランス量が大きい時は脱水槽4にほぐし水量Wを多めに投入し、負荷のアンバランス量が小さい時は脱水槽4にほぐし水量を少な目に投入すればよいという相関関係が前提となる。
また、負荷のアンバランス量が大きい時はほぐし運転時間を多めにとり、アンバランス量が小さい時はほぐし運転時間は少な目にとればよいという相関関係が前提となる。
次に、同じアンバランス量でも負荷の大小によって最適なほぐし水量やほぐし運転時間が異なる。これらの関係について、6kgの容量の全自動洗濯機について色々と実験して調べた結果が図21のグラフである。
まず、図20の(a)に示すように負荷のアンバランス量が大きい時は脱水槽4にほぐし水量Wを多めに投入し、負荷のアンバランス量が小さい時は脱水槽4にほぐし水量を少な目に投入すればよいという相関関係が前提となる。
また、負荷のアンバランス量が大きい時はほぐし運転時間を多めにとり、アンバランス量が小さい時はほぐし運転時間は少な目にとればよいという相関関係が前提となる。
次に、同じアンバランス量でも負荷の大小によって最適なほぐし水量やほぐし運転時間が異なる。これらの関係について、6kgの容量の全自動洗濯機について色々と実験して調べた結果が図21のグラフである。
まず、ほぐし水量について図21の(a)のグラフで見ると、アンバランス量とほぐし水量の間には各負荷量に応じて相対関係があり、例えばアンバランス量が1.6Kgの場合、負荷量が1Kgの時はほぐし水量が約15L、負荷量が6Kgの時はほぐし水量が約40Lが最適水量ということになり、アンバランス量が2.0Kgの場合、負荷量が1Kgの時はほぐし水量が約25L、負荷量が6Kgの時はほぐし水量が約55Lが最適水量ということになる。
これらの相対関係が、工程選択・ほぐし工程補正手段30に内蔵されたメモリに所定の式或いはテーブルとして記憶されており、アンバランス量と負荷量が分かれば、所定の式を演算或いはテーブルを読み出すことにより、最適なほぐし水量を求めることができる。
即ち、工程選択・ほぐし工程補正手段30では、アンバランス検出手段21のアンバランス量と負荷量検出手段31の負荷量に基づいて最適なほぐし水量を求め、そのほぐし水量が給水される指令を給水弁制御手段26に出力し、その指令を受けた給水弁制御手段26は最適なほぐし水量が給水されるよう給水弁24を開放する。
これらの相対関係が、工程選択・ほぐし工程補正手段30に内蔵されたメモリに所定の式或いはテーブルとして記憶されており、アンバランス量と負荷量が分かれば、所定の式を演算或いはテーブルを読み出すことにより、最適なほぐし水量を求めることができる。
即ち、工程選択・ほぐし工程補正手段30では、アンバランス検出手段21のアンバランス量と負荷量検出手段31の負荷量に基づいて最適なほぐし水量を求め、そのほぐし水量が給水される指令を給水弁制御手段26に出力し、その指令を受けた給水弁制御手段26は最適なほぐし水量が給水されるよう給水弁24を開放する。
次に、ほぐし運転時間について図21の(b)のグラフで見ると、アンバランス量とほぐし運転時間の間には各負荷量に応じて相対関係があり、例えばアンバランス量が1.6Kgの場合、負荷量が1Kgの時はほぐし運転時間が約2分、負荷量が6Kgの時はほぐし運転時間が約3.5分が最適水量ということになり、アンバランス量が2.0Kgの場合、負荷量が1Kgの時はほぐし運転時間が約3分、負荷量が6Kgの時はほぐし運転時間が約4.3分が最適運転時間ということになる。
これらの相対関係が、工程選択・ほぐし工程補正手段30に内蔵されたメモリに所定の式或いはテーブルとして記憶されており、アンバランス量と負荷量が分かれば、所定の式を演算或いはテーブルを読み出すことにより、最適なほぐし運転時間を求めることができる。
即ち、工程選択・ほぐし工程補正手段30では、アンバランス検出手段21のアンバランス量と負荷量検出手段31の負荷量に基づいて最適なほぐし運転時間を求め、そのほぐし運転時間で運転される指令をモータ制御手段17に出力し、その指令を受けたモータ制御手段26は最適なほぐし運転時間で運転が行われるようモータ12を回転させる。
これらの相対関係が、工程選択・ほぐし工程補正手段30に内蔵されたメモリに所定の式或いはテーブルとして記憶されており、アンバランス量と負荷量が分かれば、所定の式を演算或いはテーブルを読み出すことにより、最適なほぐし運転時間を求めることができる。
即ち、工程選択・ほぐし工程補正手段30では、アンバランス検出手段21のアンバランス量と負荷量検出手段31の負荷量に基づいて最適なほぐし運転時間を求め、そのほぐし運転時間で運転される指令をモータ制御手段17に出力し、その指令を受けたモータ制御手段26は最適なほぐし運転時間で運転が行われるようモータ12を回転させる。
このようにほぐし工程において、アンバランス量と負荷量とに基づいてこれらから最適なほぐし水量とほぐし運転時間を設定することにより、節水、省電力が図れる。というのは、従来はほぐし水量とほぐし運転時間は負荷量が最大の時を基準にアンバランス量と負荷量とに基づいて設定されていたからである。
実施の形態4.
図22はこの発明の実施の形態3である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図23は脱水槽内の被洗濯物(負荷)と給水口との位置関係を示す模式図、図24は給水口に対する脱水槽内における被洗濯物(負荷)のアンバランス位置がパルス長の脈動から検出できる原理を示すグラフ、図25は給水口に対する脱水槽内における被洗濯物(負荷)のアンバランス位置がパルス長の脈動量から検出できる方法を示すグラフ、図26は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャートである。
図において、図13の発明の実施の形態2と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。33はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水工程かほぐし工程の選択を行う工程選択正手段、34は脈動量検出手段20の脈動量に基づいて負荷のアンバランス位置を判定し、回転する脱水槽4を所定位置に停止させるよう制御するアンバランス位置制御手段、35はクラッチ手段10に設けられ、脱水槽4の回転を停止させるブレーキ手段、36はアンバランス位置制御手段34からのブレーキ停止指令に基づいてブレーキ手段35を駆動制御するブレーキ制御手段である。
図22はこの発明の実施の形態3である全自動洗濯機の脱水機のアンバランス補正装置のブロック図、図23は脱水槽内の被洗濯物(負荷)と給水口との位置関係を示す模式図、図24は給水口に対する脱水槽内における被洗濯物(負荷)のアンバランス位置がパルス長の脈動から検出できる原理を示すグラフ、図25は給水口に対する脱水槽内における被洗濯物(負荷)のアンバランス位置がパルス長の脈動量から検出できる方法を示すグラフ、図26は同アンバランス補正装置の動作を説明するフローチャートである。
図において、図13の発明の実施の形態2と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。33はアンバランス量検出手段21のアンバランス量に基づいて脱水工程かほぐし工程の選択を行う工程選択正手段、34は脈動量検出手段20の脈動量に基づいて負荷のアンバランス位置を判定し、回転する脱水槽4を所定位置に停止させるよう制御するアンバランス位置制御手段、35はクラッチ手段10に設けられ、脱水槽4の回転を停止させるブレーキ手段、36はアンバランス位置制御手段34からのブレーキ停止指令に基づいてブレーキ手段35を駆動制御するブレーキ制御手段である。
以下、アンバランス位置制御手段が脈動量に基づいて脱水槽内の負荷のアンバランス位置を判定することができる原理について説明する。
図23の模式図は脱水槽内の負荷と給水口との位置関係を示し、aは負荷が給水口23の直下位置に対して左回りで180度ずれた位置にあり、bは負荷が給水口23の直下位置に対して左回りで90度ずれた位置にあり、cは負荷が給水口23の直下位置にあり、dは負荷が給水口23の直下位置に対して左回りで270度ずれた位置にあることを表している。
図24のグラフから、負荷が脱水槽内のそれぞれのアンバランス位置a〜dにある時をスタートして脱水槽を回転した場合に、各パルスのパルス長の脈動のピークが脱水槽の1回転中において異なる位相角度位置でそれぞれ生じていることが分かる。
図23の模式図は脱水槽内の負荷と給水口との位置関係を示し、aは負荷が給水口23の直下位置に対して左回りで180度ずれた位置にあり、bは負荷が給水口23の直下位置に対して左回りで90度ずれた位置にあり、cは負荷が給水口23の直下位置にあり、dは負荷が給水口23の直下位置に対して左回りで270度ずれた位置にあることを表している。
図24のグラフから、負荷が脱水槽内のそれぞれのアンバランス位置a〜dにある時をスタートして脱水槽を回転した場合に、各パルスのパルス長の脈動のピークが脱水槽の1回転中において異なる位相角度位置でそれぞれ生じていることが分かる。
図25のグラフは負荷が脱水槽内のそれぞれのアンバランス位置a〜dにある時の各パルスのパルス長の脈動から速度成分を除去した脈動量の変化を示し、各パルス長の脈動のピークが脱水槽の1回転中において異なる位相角度位置でそれぞれ生じていることをパルス数で表したものである。従って、各パルスのパルス長のピーク位置から回転スタート時に対するアンバランス位置の位相角度が分かる。
例えば、回転スタート時に図23に示すcの位置にあったアンバランス負荷が給水口直下なので、18×n+Xc毎にアンバランス負荷が給水口直下に来る。また、図23に示すaの位置にあったアンバランス負荷は給水口直下のXcからXaを引いた位置だけ離れた位置なので、18×n+Xc−Xa毎にアンバランス負荷が給水口直下に来ることになる。
例えば、回転スタート時に図23に示すcの位置にあったアンバランス負荷が給水口直下なので、18×n+Xc毎にアンバランス負荷が給水口直下に来る。また、図23に示すaの位置にあったアンバランス負荷は給水口直下のXcからXaを引いた位置だけ離れた位置なので、18×n+Xc−Xa毎にアンバランス負荷が給水口直下に来ることになる。
これらのXc、Xaの位置はいずれもパルス数によって表すことができるから、予めXa〜Xdのそれぞれのパルス数を記憶しておけば、パルス数をカウントすることによって各アンバランス負荷のアンバランス位置が給水口直下にくるタイミングを知ることができる。
従って、パルス数をカウントして各アンバランス負荷のアンバランス位置が給水口直下にきたときにブレーキをかけて脱水槽の回転を停止させれば、各アンバランス負荷は給水口直下に停止させることができることとなる。
従って、パルス数をカウントして各アンバランス負荷のアンバランス位置が給水口直下にきたときにブレーキをかけて脱水槽の回転を停止させれば、各アンバランス負荷は給水口直下に停止させることができることとなる。
次に、本発明の実施の形態4の脱水機のアンバランス補正装置の動作について図26のフローチャートに基づいて説明する。
まず、操作盤29を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、操作盤29の指示を受けた工程選択手段33がクラッチ制御手段25に接続指令を出し、クラッチ制御手段25がクラッチ機構10を駆動して槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。
次に、操作盤29の指示を受けた工程選択手段30が排水弁制御手段27に排水指令を出し、排水弁制御手段27が排水弁16を駆動して排水弁16を開き、脱水槽4内の洗濯水を排水し(S2)、排水が完了した後にアンバランス量の検出をする(S3)。このアンバランス量の検出の動作は実施の形態1と同様であるので、その動作の説明は省略する。なお、アンバランス量の検出は慣性運転時に行われるものとする。
まず、操作盤29を操作して脱水工程をスタートさせると(S1)、操作盤29の指示を受けた工程選択手段33がクラッチ制御手段25に接続指令を出し、クラッチ制御手段25がクラッチ機構10を駆動して槽側プーリ9を脱水槽4へ接続する。
次に、操作盤29の指示を受けた工程選択手段30が排水弁制御手段27に排水指令を出し、排水弁制御手段27が排水弁16を駆動して排水弁16を開き、脱水槽4内の洗濯水を排水し(S2)、排水が完了した後にアンバランス量の検出をする(S3)。このアンバランス量の検出の動作は実施の形態1と同様であるので、その動作の説明は省略する。なお、アンバランス量の検出は慣性運転時に行われるものとする。
アンバランス量が検出されたら、工程選択手段33ではアンバランス量検出手段21が検出したアンバランス量を所定の基準値(例えば1.50Kg)と比較して脱水できるか否かを判断し(S4)、アンバランス量が基準値以下で脱水できると判断した場合は、脱水工程を選択して脱水を開始し(S5)、所定の脱脂時間経過後に脱水工程は終了する(S6)。
また、アンバランス量が基準値以上で脱水できない(脱水NG)と判断した場合は、ほぐし工程を選択してほぐし工程を開始することになるが、その前にまず以下に詳述するように脱水槽4内のアンバランス負荷を給水口直下位置にくるように位置決めし(S7〜S12)、その後にほぐし工程を実施する(S13)。ほぐし工程の終了後はステップS2に戻り、最終的に脱水工程が選択されるまでステップS3〜S13に至るほぐし工程が繰り返される。
また、アンバランス量が基準値以上で脱水できない(脱水NG)と判断した場合は、ほぐし工程を選択してほぐし工程を開始することになるが、その前にまず以下に詳述するように脱水槽4内のアンバランス負荷を給水口直下位置にくるように位置決めし(S7〜S12)、その後にほぐし工程を実施する(S13)。ほぐし工程の終了後はステップS2に戻り、最終的に脱水工程が選択されるまでステップS3〜S13に至るほぐし工程が繰り返される。
アンバランス負荷を給水口直下位置に位置決めする工程は次のように行われる。
まず、アンバランス位置制御手段34が脈動量検出手段20の脈動量に基づいてアンバランス位置の検出を開始する(S7)。
そのアンバランス位置の検出は、アンバランス位置制御手段34が脈動量検出手段20の脈動量の変化のピーク値を取り出し、そのピーク値におけるパルス数に基づいてアンバランス位置Xを検出する(S8)。その脈動量の変化のピーク値の取り出しは、脈動量が上昇、減少するときは所定区間内の脈動量を差分計算するとプラス、マイナスで所定の値が得られるが、ピーク時にはプラスからマイナスへの変局点においてピーク時が分かり、その時の値を読み込むことでピーク値を取り出することができる。
次に、慣性運転により回転している脱水槽4の回転数がブレーキによってすぐ停まれる所定の回転数、例えば、100rpm以下かどうかを脈動量検出手段20の脈動量に基づいて判断する(S9)。
まず、アンバランス位置制御手段34が脈動量検出手段20の脈動量に基づいてアンバランス位置の検出を開始する(S7)。
そのアンバランス位置の検出は、アンバランス位置制御手段34が脈動量検出手段20の脈動量の変化のピーク値を取り出し、そのピーク値におけるパルス数に基づいてアンバランス位置Xを検出する(S8)。その脈動量の変化のピーク値の取り出しは、脈動量が上昇、減少するときは所定区間内の脈動量を差分計算するとプラス、マイナスで所定の値が得られるが、ピーク時にはプラスからマイナスへの変局点においてピーク時が分かり、その時の値を読み込むことでピーク値を取り出することができる。
次に、慣性運転により回転している脱水槽4の回転数がブレーキによってすぐ停まれる所定の回転数、例えば、100rpm以下かどうかを脈動量検出手段20の脈動量に基づいて判断する(S9)。
脱水槽の回転数が100rpm以下となったらそのアンバランス負荷(例えばアンバランス位置がaのときとすると)、が給水口直下までの位相θaを、θa=Xc−Xaの式によりパルス数で演算し(S10)、その演算値θaにピーク値におけるパルス数θが達したとき(S11)、ブレーキ駆動指令をブレーキ制御手段36に出力し、そのブレーキ駆動指令を受けたブレーキ制御手段36はブレーキ35を駆動させ(S12)、脱水槽4の回転を停止させ、脱水槽4のアンバランス負荷が給水口直下の位置となる。そこで、初めてほぐし工程を開始する(S12)。
このように、脱水槽4のアンバランス負荷が給水口直下の位置となってからほぐし工程を開始するようにしたのは、ほぐし工程を行うためにまず給水を行うが、その給水は被洗濯物がアンバランスにより密に固まっている所に集中して行われるため、被洗濯物がほぐし易くなるからである。また、その分給水の水を少な目に設定できると共にほぐし時間を短めに設定でき、しかもほぐし工程でアンバランス負荷が確実に解消される。
なお、ほぐし工程の動作は実施の形態2と同様であるので、その説明は省略する。
このように、脱水槽4のアンバランス負荷が給水口直下の位置となってからほぐし工程を開始するようにしたのは、ほぐし工程を行うためにまず給水を行うが、その給水は被洗濯物がアンバランスにより密に固まっている所に集中して行われるため、被洗濯物がほぐし易くなるからである。また、その分給水の水を少な目に設定できると共にほぐし時間を短めに設定でき、しかもほぐし工程でアンバランス負荷が確実に解消される。
なお、ほぐし工程の動作は実施の形態2と同様であるので、その説明は省略する。
4 洗濯兼脱水槽、17 モータ制御手段、18 パルス長計測手段(回転速度検出手段)、19 回転センサ(回転速度検出手段)、20 脈動量検出手段、21 アンバランス量検出手段。
Claims (3)
- 脱水槽を回転駆動するためのモータと、
脱水槽の回転速度を検出して回転速度信号を出力する回転速度検出手段と、
モータを回転駆動制御するモータ制御手段と、
回転速度検出手段が検出している回転速度信号を所定時間サンプリングし、そのサンプリングした回転速度信号における脱水槽の1回転当たりの速度揺れにより生じる回転速度の脈動量を求めて出力する脈動量検出手段と、
脈動量検出手段が求めた脈動量に基づいて脱水槽内の負荷偏り度合いを示すアンバランス量を求めるアンバランス量検出手段と、
アンバランス量検出手段が求めたアンバランス量を第1の所定値と比較し、該アンバランス量が第1の所定値以上のときはほぐし工程を選択し、該アンバランス量が第1の所定値以下のときに第2の所定値と比較し、該アンバランス量が第2の所定値以上の中と判断したときは中速脱水工程を選択し、該アンバランス量が第2の所定値以下の小と判断したときは所定の脱水工程を選択し、前記中速脱水工程の実施後に再度アンバランス量の検出に基づいて前記ほぐし工程又は前記中速脱水工程を選択する工程選択・脱水工程補正手段と、
を備えたことを特徴とする脱水機のアンバランス補正装置。 - 前記回転速度検出手段が検出している回転速度信号を所定時間サンプリングし、そのサンプリングした回転速度信号における脱水槽又は回転翼の回転速度が所定回転速度に至る時間の相違から負荷量を求めて出力する負荷量検出手段と、
前記工程選択・脱水工程補正手段が洗濯したほぐし工程において、前記負荷量検出手段が求めた負荷量とアンバランス量検出手段が求めたアンバランス量に基づきほぐし水量及び/又はほぐし時間を変動させ、該アンバランス量が所定値以下のときは脱水工程を選択する工程選択・ほぐし工程補正手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の脱水機のアンバランス補正装置。 - 前記工程選択・脱水工程補正手段がほぐし工程を選択したとき、そのほぐし工程に入る前に回転速度検出手段が検出している回転速度信号のピーク位置から脱水槽内の負荷のアンバランス位置を検出し、そのアンバランス位置に基づいて給水口直下位置までの位相角度量を求め、その位相角度量に基づいて回転する脱水槽のアンバランス負荷が給水口直下位置にきたことを検出したときにブレーキ駆動指令をブレーキ制御手段に出力するアンバランス位置制御手段を、
備えたことを特徴とする請求項1記載の脱水機のアンバランス補正装置。
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JP2005106032A JP2005199090A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | 脱水機のアンバランス補正装置 |
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2005
- 2005-04-01 JP JP2005106032A patent/JP2005199090A/ja active Pending
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