JP2005198684A - 消臭カーペット - Google Patents
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Abstract
【課題】ホルムアルデヒド等の悪臭を吸着分解することが出来るとともに、生活臭の原因である、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン、酢酸等実用上のほとんど全てのガスを有効に効率よく除去することが出来る消臭カーペットを提供する。
【解決手段】カーペット裏面の加工として、バッキング材に吸着材としての椰子殻活性炭と、消臭材としてのヒドラジン誘導体を混入し、カーペット表面の加工としてカーペットパイル糸に、シリコン系バインダー樹脂に光触媒とヒドラジン誘導体の組み合わさった消臭材をパイル糸に固着する。
【選択図】 図1
【解決手段】カーペット裏面の加工として、バッキング材に吸着材としての椰子殻活性炭と、消臭材としてのヒドラジン誘導体を混入し、カーペット表面の加工としてカーペットパイル糸に、シリコン系バインダー樹脂に光触媒とヒドラジン誘導体の組み合わさった消臭材をパイル糸に固着する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、シックハウス症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドを吸着分解することが出来るとともに、生活臭の原因である、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン、酢酸等を効率よく除去することが出来る消臭カーペットに関するものである。
従来より、繊維製品による消臭方法は種々の方法が提案されている。消臭物質を合成繊維の紡糸時に練り込む方法や、後加工として消臭物質を樹脂と共に繊維表面にコーティングする方法、あるいは、カーペットのバッキング材の中に消臭物質を練り込みバッキング加工する方法が知られている。消臭物質としては、光触媒、ヒドラジン誘導体、フタロシアニン等を用い、ガス吸着材として、木炭や活性炭、ゼオライト等の多孔質物質が知られている。
特開2000−14520
特開2001−245778
特開2001−218668
しかし、これら従来の技術は、限定した生活臭の原因物質には効果があるものの、室内空間に存在するほとんど全てのガスに実用上有効で、しかも消臭分解効果の大きい消臭物質は未だ提供されておらず、開発が望まれている。消臭物質のなかで、光触媒は特にホルムアルデヒドに有効であるが、その強い酸化作用によりバインダー樹脂が分解されたり、カーペットパイル糸まで劣化させ問題であった。また、カーペットのメンテナンスにおいて、クリーナー(掃除機)をかけた場合に、クリーナーの回転ブラシがカーペット表面繊維層をたたき、表面繊維層に固着している消臭材及びバインダー樹脂が剥がされて、消臭性能を維持することが出来ず、耐久年数の短いものとなってしまっていた。また、同様にアンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン、酢酸等に有効であるヒドラジン誘導体もバインダー樹脂によって表面繊維層と固着されるが、さらにホルムアルデヒドにも有効な消臭カーペットの提案はなかった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、ホルムアルデヒドおよび生活臭のほとんど全てのガスに有効な消臭材を提供することと、カーペットの風合いを損ねることなく、消臭性能の持続耐久性に優れた消臭材をカーペットに固着する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、カーペット裏面の加工とカーペット表面の加工に分け、それぞれに最も適した加工方法を採用したものである。カーペット裏面の加工として、バッキング材に臭気吸着材としての椰子殻活性炭と、消臭材としてのヒドラジン誘導体を混入し、カーペット表面の加工としてカーペット表面繊維層に、シリコン系バインダー樹脂に光触媒とヒドラジン誘導体から成る消臭材を混入し、表面繊維層に固着することにより、カーペット裏面の加工とカーペット表面の加工の相乗効果により、従来にない消臭性能と耐久性のある消臭カーペットが得られることを見出すにいたり本発明を完成したものである。
すなわち本発明の第1の発明は、ヒドラジン誘導体と光触媒とからなる消臭材が、シリコン系バインダー樹脂により表面繊維層に固着されてなることと、バッキング樹脂に椰子殻活性炭と、ヒドラジン誘導体を混入したバッキング組成物をカーペット裏面に塗布しバッキング層としたことを特徴とする消臭カーペットである。
第2の発明は、 前記表面繊維層に固着させるヒドラジン誘導体の平均粒径が10μm以下であり、前記光触媒の平均粒径が10μm以下である消臭材が、シリコン系バインダー樹脂により表面繊維層に固着されてなる請求項1記載の消臭カーペットである。表面繊維層に付与するヒドラジン誘導体及び光触媒の平均粒径が10μmを超えるとカーペットに触れた際にざらつき感を受け好ましくない。
第3の発明は、前記シリコン系バインダー樹脂100重量部に対して前記ヒドラジン誘導体が100〜200重量部、前記光触媒が70〜90重量部である組成物が表面繊維層に固着されてなる請求項1又は2記載の消臭カーペットである。ヒドラジン誘導体が100〜200重量部の割合で付与されている場合にはコストを増大させることなく消臭効果が得られる。また、光触媒が70重量部をしたまわると、ホルムアルデヒドの除去性能が確保できず、90重量部を越えると、カーペット表面層の色相に悪影響を及ぼし、十分な持続耐久性も確保されない。この処理により、消臭材のカーペット表面層からの離脱が効果的に防止され消臭性能の持続耐久性が十分に確保されると共に、風合いも確保される。
第4の発明は、前記バッキング樹脂100重量部に対して前記ヒドラジン誘導体が6〜20重量部、前記椰子殻活性炭が5〜20重量部混入されたバッキング組成物がカーペット裏面に塗布されバッキング層としたことを特徴とする請求項1乃至3記載の消臭カーペットである。バッキング層は直接室内の空気と触れる割合はカーペット表面層と較べて少なく、その消臭作用は明確に解明されないが、カーペット表面層に固着された消臭剤と相乗的に作用し、大きな消臭効果を発揮する。バッキング層のヒドラジン誘導体が、バッキング樹脂100重量部に対して6重量部より少ないと、消臭効果が少なく、20重量部より多いとカーペットが硬くなり、取り扱いがしにくくなる。また、バッキング樹脂100重量部に対して椰子殻活性炭が5重量部より少ないと、充分な吸着作用を発揮しない。また、20重量部より多いとカーペットのバッキング層としての強度に影響し好ましくない。
第5の発明は、前記消臭カーペットにおいて、表面繊維層に固着したヒドラジン誘導体の付着量は0.1〜0.2g/m2、光触媒の付着量は0.08〜0.10g/m2、バッキング層に固着した椰子殻活性炭の付着量は7〜28g/m2、ヒドラジン誘導体の付着量は8〜28g/m2である請求項1乃至4記載の消臭カーペットである。カーペットの表面繊維層は、各種ガスの吸着効果に優れた素材であり、表面繊維層に固着したヒドラジン誘導体と光触媒が、カーペットの繊維層に吸着された種類の異なる臭気を、それぞれが補完して分解し、広い範囲のガスを消臭分解する。カーペットの表面繊維層におけるヒドラジン誘導体の付着量は0.1〜0.2g/m2が好ましく、さらに好ましくは0.13〜0.17g/m2である。光触媒の付着量は0.08〜0.10g/m2が好ましく、さらに好ましくは0.084〜0.087g/m2が好適で、この範囲が効率的である。
一方バッキング層において、椰子殻活性炭は、各種ガスを吸着する役割が大きく、バッキング層に固着させる椰子殻活性炭の付着量は7〜28g/m2が好ましい。さらに好ましくは15〜20g/m2であり十分その機能を発揮する。また、ヒドラジン誘導体の付着量は8〜28g/m2が好ましく、さらに好ましくは15〜25g/m2であり、椰子殻活性炭に吸着された各種ガスを分解する。
本発明による消臭カーペットは、表面繊維層に固着されたヒドラジン誘導体と光触媒との働きと、カーペット裏面のバッキング層に混入された椰子殻活性炭とヒドラジン誘導体との働きによりにより、アンモニア、硫化水素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどの臭気物質が効果的に消臭されることが確認できた。
次に、第2の発明によれば、表面繊維層に固着させるヒドラジン誘導体の平均粒径が10μm以下で、同じく光触媒の平均粒径が10μm以下であるため、カーペットの風合いを損ねることなく消臭効果のあるカーペットを得ることができた。
次に、第3の発明によれば、シリコン系バインダー樹脂にヒドラジン誘導体と光触媒がある範囲で混合され表面繊維層に固着されているので、コストを増大させることなく、光触媒とヒドラジン誘導体とが相乗的に作用して、各種悪臭ガスを消臭することができる。また、シリコン系バインダー樹脂を使用することにより、消臭材のカーペット表面層からの離脱が効果的に防止され消臭性能の持続耐久性が十分に確保されると共に、風合いも確保されるものである。
次に、第4の発明によれば、バッキング樹脂に対してヒドラジン誘導体と椰子殻活性炭がある範囲で混合されたバッキング組成物がカーペット裏面に塗布されバッキング層としているので、カーペット表面層に固着された消臭剤と相乗的に作用し、大きな消臭効果を発揮する。
次に、第5の発明によれば、消臭カーペットの表面繊維層に固着したヒドラジン誘導体と光触媒の付着量と、バッキング層に固着した椰子殻活性炭とヒドラジン誘導体の付着量はある範囲に限定されるので効率的に大きな消臭効果を発揮する。
消臭材をカーペットに処理する方法としては、バインダー樹脂によって固着する方法と、素材自身に練り込む方法が周知の方法として知られているが、本発明においては、カーペット表面繊維層に担持させる場合には、バインダー樹脂によって固着する方法が、カーペット裏面に担持させる場合には、バッキング素材自身に練り込む方法が生産効率、加工効率の点から好ましい。
カーペット表面繊維層に消臭材を担持させる場合、まず、消臭材(ヒドラジン誘導体、光触媒)とバインダー樹脂を水に分散させ処理剤を調合する。この時これらの消臭組成物(ヒドラジン誘導体、光触媒、シリコン系バインダー樹脂)を可能な限り均一に分散させるのが好ましい。なお分散媒としては、水以外にアルコールなども使用できるが水が好適である。また、前記消臭組成物には、分散剤、増粘剤、抗菌剤、親水化剤、難燃剤などの各種の添加剤を、本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合してもよい。
次に、浸漬、噴霧、泡塗布、コーティングのような被覆加工の方法により、カーペットの表面繊維層に付着、或いは吸収させ、その後乾燥するなどの方法で処理することができる。中でも、付与時の作業性、生産効率、加工コスト等の観点から噴霧による方法が好適で、乾燥処理の温度は100〜180℃とするのがよい。この温度での加熱処理により、消臭組成物の繊維への固着性がより高まり消臭性能の持続耐久性が向上する。
本発明におけるヒドラジン誘導体とは、分子内にヒドラジド基を有する化合物で、好ましくは2個以上のヒドラジド基を有するものである。具体的には、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、スペリン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドテカン二酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等の直鎖状ヒドラジド化合物、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド等の芳香環ヒドラジド化合物、ポリアクリル酸ヒドラジド等のポリマータイプのヒドラジド化合物等が挙げられる。
ヒドラジン誘導体は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、酢酸等の化学物質を吸着分解する性質を有している。なお、ヒドラジン誘導体の水に対する溶解度は25℃において5g/L以下であるのが望ましい。水に対する溶解度がこの範囲内である水難溶性のものであれば、洗濯等の洗浄により水と接触することがあってもヒドラジン誘導体がこの水に溶解して流出することが防止される。従って、消臭機能を長期にわたって持続させることができる。
次に本発明における光触媒とは、紫外線によって励起され、強い酸化力によって有機物を酸化分解するもので、この作用によって消臭、水質浄化、抗菌等の機能を発揮するため、環境浄化素材としてはよく知られており、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。具体的にはアナターゼ型酸化チタンが好ましいが、ルチル型と呼ばれる結晶型の構造をもつものも含まれる。また、光触媒の触媒活性を高めるため、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの白金金属を担持させたものや、銅、銀、亜鉛などの殺菌性のある金属を担持させたものを使用することもできる。
しかし、酸化チタンはそのような有益な機能を有する反面、その強力な酸化力によって酸化チタンを担持する素材をも劣化させるため、繊維に直接担持させると、不快な臭いを発生することから酸化に強いタイルやガラス等の無機の担持素材に応用されることが多かった。
本発明においてのバインダー樹脂には、酸化チタンの強力な酸化力に対し比較的強いシリコン系バインダー樹脂を使用するもので、シリコン系バインダー樹脂としては、シリコーンレジン、もしくはシリコーンワニスという分類に属する縮合架橋型樹脂を使用することができ、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランなどの縮合架橋型樹脂を、単独または数種の配合物を縮合して得ることが出来る。これらは三次元構造の樹脂を形成し、シリコン樹脂の中でも最も耐熱性や耐薬品性に優れ好適に使用できる。
また、カーペット裏面に消臭材を担持させる場合には、バッキング材自身に練り込む方法が生産効率、加工効率の点から好ましく、本発明においてはバッキング材に活性炭とヒドラジン誘導体を混入させる。
カーペットのバッキング材としては特に限定されず、周知の各種の材料が可能で、例えば樹脂組成物、ゴム組成物が挙げられ、樹脂組成物の樹脂成分としては、アクリル系、ウレタン系、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)等の樹脂を挙げられ、ゴム組成物のゴム成分としては、SBR(スチレンーブタジエンゴム)、MBR(メチルメタクリレートーブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリルーブタジエンゴム)、天然ゴム等が挙げられる。
活性炭は、臭気を吸着する機能に非常に優れていることが知られており、椰子殻活性炭、石油ピッチ系球状活性炭、活性炭素繊維、木質系活性炭等の活性炭系炭素多孔質体が、吸着比表面積が非常に高いことから好ましく用いられ、中でも椰子殻活性炭が好ましい。
椰子殻活性炭とヒドラジン誘導体を混入したバッキング材を、カーペット裏面に塗布する方法は特に限定されず、ローラーコーティング法等の公知の方法で塗布し、セカンド基布を貼り合わせ、乾燥してカーペットを作成する。
カーペットの表面繊維層はカーペットの最も上の層を形成しパイル層や、ニードルパンチカーペットの表層を意味し、その繊維は特に限定されることはないが、光触媒作用による自己劣化による強度低下が少ないアクリル系繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維などの合成繊維が好ましい。また消臭加工処理に加えて、帯電防止剤、防虫剤、難燃剤、などの各種処理剤、添加剤などを併用することも可能である。
なお、この発明において、カーペット1は図1に例示したものに特に限定されるものではなく、例えば段通、ウィルトン、アキスミンスター等の織カーペット類、タフテッド、フックドラグ等の刺繍カーペット類、ボンデッド、電着、コード等の接着カーペット類、ニット、ラッセル等の編カーペット類、ニードルパンチ等の不織布カーペット類も採用することもできる。又その使用目的も限定されず、玄関、居間、キッチン等の住居用、オフィス、学校、ホテル、病院、銀行、デパート、小売店等の商業用、鉄道、バス、乗用車、船舶、航空機等の輸送用、テニスコート、プールサイド、等の屋外用等に使用される。
つぎに本発明の具体的な実施例に沿って作成したカーペットとその評価結果について述べる。
<実施例1>
カーペット原反として、ポリエステル不織布にポリエステル繊維からなるパイル糸がタフティングされたもの(パイル長5mm、ループパイル、パイル目付け520g/m2)を用いた。
カーペット原反として、ポリエステル不織布にポリエステル繊維からなるパイル糸がタフティングされたもの(パイル長5mm、ループパイル、パイル目付け520g/m2)を用いた。
ヒドラジン誘導体としてアジピン酸ジヒドラジドが150重量部と、光触媒として酸化チタン80重量部とシリコン系バインダー樹脂としてシリコーンアクリルエマルジョ(信越化学工業(株)X−41−7047)を100重量部、水100重量部からなる分散処理液をスプレー法により前記カーペット原反のパイル糸に250g/m2塗布した。次に前記カーペット原反の裏面にSBRラテックス100重量部と炭酸カルシウム400重量部に椰子殻活性炭5重量部と、アジピン酸ジヒドラジド6重量部からなるバッキング材をローラーコーティング法によりウェットで800g/m2塗布し、2nd基布(ポリエステル不織布、目付け120g/m2)を貼り合わせ、120℃で10分間乾燥し裏打層を形成して消臭カーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<実施例2> 分散処理液としてアジピン酸ジヒドラジドが60重量部とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.2◎◎g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<実施例3> 分散処理液として光触媒の酸化チタンを90重量部とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.10g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<実施例4> 裏打層に混入する椰子殻活性炭を15重量部とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は21g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<実施例5> 裏打層に混入するアジピン酸ジヒドラジドを8重量部とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は11.2g/m2であった。
<比較例1> 分散処理液としてアジピン酸ジヒドラジドを0とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着した酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<比較例2> 分散処理液として光触媒の酸化チタンを0とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<比較例3> 裏打層に混入するアジピン酸ジヒドラジドを0とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2であった。
<比較例4> 裏打層に混入する椰子殻活性炭を0とした以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2、裏打層に混入したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
<比較例5> カーペット原反の裏面にSBRラテックス100重量部と炭酸カルシウム400重量部とからなるバッキング材をローラーコーティング法によりウェットで800g/m2塗布した以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいてパイル糸に固着したアジピン酸ジヒドラジドの付与量は0.18g/m2、酸化チタンの付与量は0.09g/m2であった。
<比較例6> カーペット原反のパイル糸になにも処理しなかった以外は、実施例1と同様にしてカーペットを得た。得られたカーペットにおいて、裏打層に混入した椰子殻活性炭の付与量は7g/m2、アジピン酸ジヒドラジドの付与量は8.4g/m2であった。
なお上記実施例における各種消臭性能の測定は次のように行った。
(アンモニア消臭性能)
試験カーペット片(10cm×10cm)を内容量250リットルのアクリルボックス内に入れた後、ボックス内において濃度が100ppmとなるようにアンモニアガスを注入し、1時間経過後にアンモニアガスの残存濃度を測定し、この測定値よりアンモニアガスを除去した総量を算出し、これよりアンモニアガスの除去率(%)を算出した。
(アンモニア消臭性能)
試験カーペット片(10cm×10cm)を内容量250リットルのアクリルボックス内に入れた後、ボックス内において濃度が100ppmとなるようにアンモニアガスを注入し、1時間経過後にアンモニアガスの残存濃度を測定し、この測定値よりアンモニアガスを除去した総量を算出し、これよりアンモニアガスの除去率(%)を算出した。
(硫化水素消臭性能)
アンモニアガスに代えて硫化水素ガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にして硫化水素の除去率(%)を算出した。
アンモニアガスに代えて硫化水素ガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にして硫化水素の除去率(%)を算出した。
(メチルメルカプタン消臭性能)
アンモニアガスに代えてメチルメルカプタンガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてメチルメルカプタンガスの除去率(%)を算出した。
アンモニアガスに代えてメチルメルカプタンガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてメチルメルカプタンガスの除去率(%)を算出した。
(酢酸消臭性能)
アンモニアガスに代えて酢酸ガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にして酢酸ガスの除去率(%)を算出した。
アンモニアガスに代えて酢酸ガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にして酢酸ガスの除去率(%)を算出した。
(アセトアルデヒド消臭性能)
アンモニアガスに代えてアセトアルデヒドガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてアセトアルデヒドの除去率(%)を算出した。
アンモニアガスに代えてアセトアルデヒドガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてアセトアルデヒドの除去率(%)を算出した。
(ホルムアルデヒド消臭性能)
アンモニアガスに代えてホルムアルデヒドガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてホルムアルデヒドの除去率(%)を算出した。
アンモニアガスに代えてホルムアルデヒドガスを用いてアクリルボックス内において濃度が10ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてホルムアルデヒドの除去率(%)を算出した。
各種繊維製品において、使用場所や悪臭の種類に応じて、消臭剤としての椰子殻活性炭、ヒドラジン誘導体、光触媒の混入量を調整してやることにより、効率的に消臭する技術として応用範囲は広い。
1 カーペット
2 パイル層
3 基布
4 バッキング層
5 2nd基布
6 裏打層
2 パイル層
3 基布
4 バッキング層
5 2nd基布
6 裏打層
Claims (5)
- カーペットにおいて、ヒドラジン誘導体と光触媒とからなる消臭材が、シリコン系バインダー樹脂により表面繊維層に固着されてなることと、バッキング樹脂に椰子殻活性炭と、ヒドラジン誘導体を混入したバッキング組成物をカーペット裏面に塗布しバッキング層としたことを特徴とする消臭カーペット。
- 前記表面繊維層に固着させるヒドラジン誘導体の平均粒径が10μm以下であり、前記光触媒の平均粒径が10μm以下である消臭材が、シリコン系バインダー樹脂により表面繊維層に固着されてなる請求項1記載の消臭カーペット。
- 前記シリコン系バインダー樹脂100重量部に対して前記ヒドラジン誘導体が100〜200重量部、前記光触媒が70〜90重量部である組成物が表面繊維層に固着されてなる請求項1又は2記載の消臭カーペット。
- 前記バッキング樹脂100重量部に対して前記ヒドラジン誘導体が6〜20重量部、前記椰子殻活性炭が5〜20重量部混入されたバッキング組成物がカーペット裏面に塗布されバッキング層としたことを特徴とする請求項1乃至3記載の消臭カーペット。
- 前記消臭カーペットにおいて、表面繊維層に固着したヒドラジン誘導体の付着量は0.1〜0.2g/m2、光触媒の付着量は0.08〜0.10g/m2、バッキング層に固着した椰子殻活性炭の付着量は7〜28g/m2、ヒドラジン誘導体の付着量は8〜28g/m2である請求項1乃至4記載の消臭カーペット。
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Cited By (5)
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