JP2005197952A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像の繋ぎ目に違和感を生じない広角画像が得られ、白とびや黒つぶれの発生を抑制してダイナミックレンジの広い画像を良好な画質で得ることが可能となる撮像装置及び撮像方法を提供する。
【解決手段】 撮像手段A(7A),B(7B),C(7C)と、撮像対象の領域全体のうち少なくとも一部領域の光量を測定する複数の測定手段7A,7Cとを備え、複数の測定手段7A,7Cにより測定された各領域の光量PA,PCに基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量ECA,ECB,ECCがそれぞれ求められ、各部分に対する露出量ECA,ECB,ECCに従い、これら各部分に対する露出を制御して、撮像手段A(7A),B(7B),C(7C)により撮像が行われる撮像装置10を構成する。また、撮像対象の領域全体内の複数の箇所について光量を測定し、各箇所の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割した各部分に対する露出量ECA,ECB,ECCをそれぞれ求め、この露出量ECA,ECB,ECCに従って各部分に対する露出を制御して撮像を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像装置及び撮像方法に係わり、特に輝度分布が大きい被写体の撮像に好適なものである。
従来から、複数の撮像部(カメラ等)によって複数の画像を撮像する撮像装置は、様々な用途に使用されている。
例えば、ほぼ同一とみなせる隣接視点から撮像を行い、パノラマや全方位画像を含む広角画像を取得する用途に使用されている。
また例えば、多視点から同一の被写体や同一でない被写体に対して撮像を行い、被写体を鑑賞する用途に使用されている。
さらに例えば、多視点から得られた画像に基づいて、三次元画像を表示したり、画像を再構成したりする用途に使用されている。
そして、広角画像を取得する用途においては、より広い範囲の画像を得るために、複数の撮像部による複数の画像の重複部が少ない方が良い。
一方、三次元画像を表示する用途や多視点から同一被写体を撮像する用途では、一般的には、複数の画像の重複部が多い方が良い。
上述した複数の撮像部により撮像する撮像装置について、従来提案されている構成としては、例えば、二つの撮影レンズを使用して、これら二つの撮影レンズに対して、被写体(対象物)までの距離X1と背景までの距離X2とに基づいて焦点の制御距離Xを決定すること、制御距離Xにおいて距離X1と距離X2とが焦点深度内に入るように絞り値を決定すること、画像の重複部のオーバーラップ量が最大となるように焦点位置を決定することが、それぞれ実行される構成がある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来提案されている他の構成としては、複数の撮像部(撮影レンズ及びカメラ)を使用して、各撮像部(撮影レンズ及びカメラ)から得られる複数の画像が重複部を有し、複数の測光手段から得られた値より計算した一つの露出値を用いて、複数の撮像部のそれぞれの露出量を制御する構成がある(例えば、特許文献2参照)。
この構成の場合、複数の撮像部に対して同一の露出制御を行うことにより、パノラマのような広角画像のつなぎ目の輝度差を目立たなくすることができ、違和感を減少させることができる。
特開平9−305796号公報 特開2001−148865号公報(図1〜図4等)
しかしながら、前記特許文献1に記載された構成では、複数の撮影レンズに対してそれぞれの絞り値が決定され、それぞれが個別に適正露出となるように制御されているため、被写体(対象物)の背景に高輝度の部分がある場合等には、それぞれの撮影レンズの露出制御値が大きく異なる値となる。このため、同一の被写体(対象物)であっても、撮像レンズ毎に得られる画像の輝度が異なってしまう。
その結果、複数の画像をつなぎ合わせてパノラマのような広角画像を合成すると、画像の繋ぎ目で輝度差が目立ち、不自然な画像となる問題を生じる。
一方、前記特許文献2に記載された構成では、複数の撮像部に対して同一の露出制御を行うことにより、パノラマのような広角画像のつなぎ目の輝度差を目立たなくすることが可能である。
しかしながら、パノラマや全方位画像を含む広角画像では、通常よりも非常に広い範囲を撮影するため、被写体の輝度差が大きくなる場合が多い。特に、屋外では、太陽が原因となって、被写体の輝度差が大きくなる。例えば、太陽が直接被写体の一部となったり、高反射率の被写体に太陽光が反射したり、高輝度の被写体が存在したりする場合等が挙げられる。
このように被写体の輝度差が大きくなることにより、被写体のダイナミックレンジが拡大されることになる。
そして、前記特許文献2に記載された構成では、ダイナミックレンジが広くかつ広画角の被写体を、白とびや黒つぶれを生じないように撮像することが困難である。
ここで、上述の白とびや黒つぶれを生じる問題について、図8を参照して説明する。
図8では、3個の撮像部に対して、同一の露出制御を行う場合を示している。
図8Aに示すように、3個の撮像部(カメラ)を横に並べて、各撮像部の撮像領域51A,51B,51Cを合わせて広角画像を撮影する場合を考える。なお、ここでは、隣接する撮像部の撮像領域の重複部は僅少であるとして図示を省略している。
そして、ある被写体を撮像した場合の、図8Aに示した広角画像のラインC−Dにおける画像輝度(被写体輝度)の分布が、図8Bの曲線52に示す分布であったとする。なお、実際には、画像の輝度分布がラインではなく面状に二次元に広がるため、二次元に拡張して考える必要があるが、ここでは簡単のためラインC−Dにおける画像輝度を例として説明する。
この構成では、3個の撮像部A,B,Cに対して同一の露出制御を行っているため、各撮像部A,B,Cで撮像可能な画像輝度の範囲は同一であり、撮像素子のダイナミックレンジの大きさDR1に対応した範囲となる。
しかしながら、広角画像では、捉えるべき被写体の輝度ダイナミックレンジが大きいため、図8Bに示すように画像輝度の差が大きい場合には、撮像素子のダイナミックレンジを超えてしまう。
従って、低輝度側で、黒つぶれによる画像データ欠落61が発生したり、高輝度側で、白とびによる画像データ欠落62が発生したりする。
これに対して、例えば、露出制御の制御値を変更することによって、黒つぶれによる画像データ欠落61或いは白とびによる画像データ欠落62の、一方の欠落を発生しないようにすることは可能であるが、その場合には他方の欠落が多くなってしまう。
これに対して、汎用の撮像素子のダイナミックレンジDR1よりも充分に高いダイナミックレンジDR2(>DR1)を有する撮像素子を用いることにより、黒つぶれや白とびの発生を抑制し、画像データ欠落を防ぐことが可能である。
例えば、図9Aに示すように、3個の撮像部(カメラ)を横に並べて、各撮像部の撮像領域51A,51B,51Cを合わせて広角画像を撮像する場合を考える。図9Aに示した広角画像のラインE−Fにおける画像輝度(被写体輝度)の分布が、図9Bに示すように、図8Bと同じ画像輝度の分布52であったとする。
このとき、高ダイナミックレンジDR2(>DR1)を有する撮像素子を用いることにより、図9Bからわかるように、図8Bと同じ画像輝度の分布52に対して、黒つぶれや白とびによる画像データの欠落を発生しないようにすることが可能になる。
しかしながら、地球上に存在する被写体の輝度差は31ビットと言われており、現存する最も高いダイナミックレンジを有する撮像素子により撮像可能である輝度差よりも、ずっと大きい。
このため、現存する高性能な高ダイナミックレンジの撮像素子を使用しても、複数の撮像部に対して同一の露出制御を行う手法では、白とびや黒つぶれによる画像データ欠落が生じる可能性がある。
例えば、図10Aに示すように、3個の撮像部(カメラ)を横に並べて、各撮像部の撮像領域51A,51B,51Cを合わせて広角画像を撮像する場合を考える。図10Aに示した広角画像のラインG−Hにおける画像輝度(被写体輝度)の分布が、例えば、図10Bに示すように、被写体のダイナミックレンジDRXが撮像素子のダイナミックレンジDR2よりも大きくなるような画像輝度の分布53を有するとする。
このとき、図10Bからわかるように、現存する高性能な高ダイナミックレンジの撮像素子を使用しても、複数の撮像部に対して同一の露出制御を行う手法では、黒つぶれ63や白とび64による画像データ欠落が起こる。
上述した問題の解決のために、本発明においては、画像の繋ぎ目に違和感を生じない広角画像が得られ、白とびや黒つぶれの発生を抑制してダイナミックレンジの広い画像を良好な画質で得ることが可能となる撮像装置及び撮像方法を提供するものである。
本発明の撮像装置は、撮像手段と、撮像対象の領域全体のうち少なくとも一部領域の光量を測定する複数の測定手段とを備え、複数の測定手段により測定された各領域の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量がそれぞれ求められ、各部分に対する露出量に従い、これら各部分に対する露出を制御して、撮像手段により撮像が行われるものである。
上述の本発明の構成によれば、撮像手段と、撮像対象の領域全体のうち少なくとも一部領域の光量を測定する複数の測定手段とを備え、複数の測定手段により測定された各領域の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量がそれぞれ求められ、各部分に対する露出量に従い、これら各部分に対する露出を制御して、撮像手段により撮像が行われることにより、複数の測定手段により測定された各領域の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量がそれぞれ求められることから、各部分に対する露出量を、それぞれ各部分の輝度分布に対応した適切な露光量とすることが可能になる。また、これら各部分の輝度分布に対応した適切な露光量により露出を制御して、撮像が行われるため、被写体の各部分の輝度分布に対応して各部分の撮像可能な輝度範囲がそれぞれ設定されて撮像が行われることになる。
これにより、各部分の撮像可能な輝度範囲を、被写体の各部分の輝度分布に対応した適切な範囲にシフトさせて、撮像を行うことができるため、撮像により得られる画像において、白とびや黒つぶれを発生しにくくすることが可能になる。
さらに、各部分(例えばカメラ等の撮像部)で光量の測定及び露光量の設定が独立して行われる構成の撮像装置とは異なり、隣接する部分同士の境界で、露出量が極端に異ならないように制御することが可能になる。
また、上記本発明の撮像装置において、複数の撮像部のうち一部の撮像部が測定手段を兼ねている構成とすることも可能である。
このような構成としたときには、複数の撮像部を全て測定手段として用いた場合と比較して、測定される各領域の光量について、そのデータ量を低減することができる。
また、上記本発明の撮像装置において、撮像により得られる画像データに、露出量を含む露出メタデータが添付され、撮像時の露出メタデータに基づいて、各部分で得られた画像が正規化されて、領域全体の画像が作製される構成とすることも可能である。
このような構成としたときには、撮像時の露出メタデータに基づいて、各部分で得られた画像の画像データに対して、各部分の露出量に合わせて輝度をシフトさせて、領域全体の画像を作製することができる。これにより、容易に、かつ白とびや黒つぶれの発生を抑えて、輝度分布の大きい被写体の領域全体の画像を得ることが可能になる。
また、上記本発明の撮像装置において、撮像手段が撮像素子を備えた撮像部から成り、撮像素子の少なくとも一部の画素が測定手段による光量の測定に用いられ、撮像素子の有効受光領域を複数に分割して成る各領域が、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分とされている構成とすることも可能である。
このような構成は、例えばCMOS型固体撮像素子のように、ピクセル(画素)単位やある程度の面積に亘るピクセル(画素)をまとめた領域単位において、露出制御を行うことが可能な撮像素子を用いることにより、実現することが可能である。
このような構成としたときには、撮像素子単体においても、その撮像素子のダイナミックレンジを超える輝度分布を有する被写体に対して、白とびや黒つぶれを発生しにくくすることが可能になる。
本発明の撮像方法は、撮像する対象の領域全体内の複数の箇所について光量を測定する過程と、測定した各箇所の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量をそれぞれ求める過程と、各部分に対する露出量に従って、これら各部分に対する露出を制御して撮像を行う過程とを有するものである。
上述の本発明の撮像方法によれば、撮像する対象の領域全体内の複数の箇所について光量を測定する過程と、測定した各箇所の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量をそれぞれ求める過程と、各部分に対する露出量に従って、これら各部分に対する露出を制御して撮像を行う過程とを有することにより、複数の箇所について測定された各箇所の光量に基づいて、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量がそれぞれ求められることから、各部分に対する露出量を、それぞれ各部分の輝度分布に対応した適切な露光量とすることが可能になる。また、これら各部分の輝度分布に対応した適切な露光量により露出を制御して、撮像を行うことになるため、被写体の各部分の輝度分布に対応して各部分の撮像可能な輝度範囲がそれぞれ設定された状態で撮像を行うことになる。
これにより、各部分の撮像可能な輝度範囲を、被写体の各部分の輝度分布に対応した適切な範囲にシフトさせて、撮像を行うことができ、撮像により得られる画像において、白とびや黒つぶれを発生しにくくすることが可能になる。
さらに、各部分(例えばカメラ等の撮像部)で光量の測定及び露光量の設定を独立して行う場合とは異なり、隣接する部分同士の境界で、露出量が極端に異ならないように制御することが可能になる。
また、上記本発明の撮像方法において、撮像を行う過程で、得られる画像データに露出量を含む露出メタデータを添付し、露出メタデータに基づいて、各部分で得られた画像を正規化して、領域全体の画像を作製することも可能である。
このようにすることにより、撮像時の露出メタデータに基づいて、各部分で得られた画像の画像データに対して、各部分の露出量に合わせて輝度をシフトさせて、領域全体の画像を作製することができる。これにより、容易に、かつ白とびや黒つぶれの発生を抑えて、輝度分布の大きい被写体の領域全体の画像を得ることが可能になる。
上述の本発明によれば、撮像対象の領域全体を分割した各部分でそれぞれ得られた画像の繋ぎ目において、違和感のないスムーズな繋ぎ目を実現することが可能になると共に、ダイナミックレンジの広い画像を、白とびや黒つぶれを生じることなく撮像することが可能となる。
従って、パノラマや全方位画像に代表されるような広角画像を良好な画質で得ることが可能になる。
また、本発明によれば、撮像手段を構成する撮像素子単体の限界を超えた高階調画像の撮像を実現することが可能になる。
例えば、普及している出力信号階調が8ビットの撮像素子を使った場合でも、本発明を適用することにより、12ビット、14ビット等に階調を拡大し、その結果、臨場感の高い画像を取得することが可能となる。
なお、高階調画像を取得可能な高性能な撮像素子を使えば、更なる高階調画像の撮像が実現でき、ヒトの眼が認識できるダイナミックレンジといわれている16ビットまで階調拡大することができる可能性もある。
また、本発明の撮像装置において、撮像手段が撮像素子を備えた撮像部から成り、撮像素子の少なくとも一部の画素が測定手段による光量の測定に用いられ、撮像素子の有効受光領域を複数に分割して成る各領域が、領域全体を複数の部分に分割したときの各部分とされている構成としたときには、単体の撮像素子においても、その撮像素子の光電変換等の物理限界を超えた、広いダイナミックレンジを有する画像を撮像することが可能になる。
本発明の一実施の形態として、撮像装置(画像入力装置)の概略構成図(ブロック図)を図1に示す。本実施の形態は、主に広角画像を得ることを目的としたものである。
この撮像装置(画像入力装置)10は、CPU1、メモリ2、絞り制御部3、シャッター速度制御部4、ゲイン制御部5、撮像部7、画像メモリ8、正規化処理部9等で構成されている。
撮像部7は、撮像部A(7A)、撮像部B(7B)、撮像部C(7C)の3つの撮像部(カメラ)から成る。
そして、各撮像部(カメラ)7A,7B,7Cに対して、それぞれ絞り制御部3、シャッター速度制御部4、ゲイン制御部5が設けられている。
また、各撮像部7A,7B,7Cには、撮影レンズ(図示せず)及び光電変換が行われる撮像素子(図示せず)が設けられ、各撮像部7A,7B,7Cからそれぞれの画像データSA,SB,SCを画像メモリ8へ出力する。
本実施の形態においては、特に、3つの撮像部7A,7B,7Cのうち、一部の撮像部、図1では2つの撮像部7A及び7Cにおいて、撮像部7A及び7Cに設けられた撮像素子を、露光量を測定する測光手段としても機能させる。
即ち、撮像部A(7A)にある撮像素子の出力信号PAを、測光量を示す信号としてCPU1に入力させ、撮像部C(7C)においても同様に、撮像素子の出力信号PCを、測光量を示す信号としてCPU1に入力させる。
そして、CPU1は、入力された出力信号PA,PCに基づいて、撮像部A(7A)、撮像部B(7B)、並びに撮像部C(7C)がそれぞれ適正な露出となるように制御する。露出は、レンズ絞り値、シャッター速度、カメラゲインによって決定される。
具体的には、入力された出力信号PA,PCに基づいて、撮像部A(7A)、撮像部B(7B)、並びに撮像部C(7C)のそれぞれの露出を制御するための露出制御値ECA,ECB,ECCを決定し、これら露出制御値ECA,ECB,ECCを、それぞれ各撮像部7A,7B,7Cの絞り制御部3・シャッター速度制御部4・ゲイン制御部5に出力する。
そして、決定された露出制御値ECA,ECB,ECCに基づいて、絞り制御部3、シャッター速度制御部4、ゲイン制御部5が制御されて撮像が行われる。
なお、通常、撮像部7A,7B,7Cには個体差があるので、CPU1は、個体差を加味して各撮像部7A,7B,7C用の露出制御値(データ)ECA,ECB,ECCを決定して、個体差を補正する。
ここで、隣り合う撮像部の絞り値が極端に異なると、得られる画像において、ぼけ具合が貼り合わせ部を境に異なってしまう。そこで、CPU1は、ぼけ具合の差が、画像の貼り合わせに支障のない程度(例えば、人間が見て気づかない程度)となるように、各撮像部の露出制御値ECA,ECB,ECCを設定する。
また、シャッター速度に関しても、隣り合う撮像部のシャッター速度が極端に異なると、動きのある被写体を撮像したときに、得られる画像において、貼り合わせ部付近に違和感を生じる。さらに、カメラゲインに関しても、隣り合う撮像部のゲインが極端に異なると、ノイズの差による違和感が生じる。そこで、CPU1は、これらの違和感を最小にした状態で撮像が行われるように、各撮像部の露出制御値ECA,ECB,ECCを設定する。
そして、CPU1による各撮像部の露出制御値ECA,ECB,ECCの設定が円滑に行われるようにするには、例えば、メモリ2に露出制御値の設定用の制御データを予め記憶させておき、この制御データをメモリ2から読み出して、CPU1による制御を行うように構成すればよい。
なお、撮像部B(7B)については、撮像素子の出力信号をCPU1に入力させていないが、両隣の撮像部A(7A)及び撮像部C(7C)のそれぞれの撮像素子の出力信号PA及びPCから、(例えば適切な制御プログラムを用いることにより、)撮像部B(7B)の撮像領域の光量の範囲を推測することが可能であり、これにより、撮像部B(7B)の露出制御値ECBを決定することが可能である。
そして、各撮像部7A,7B,7Cにおいて撮像を行って、それぞれ得られる画像データSA,SB,SCには、それぞれどのような露出を与えられて取得したデータかという情報(露出メタデータ)が付随している。露出メタデータは、具体的には、絞り値、シャッター速度、ゲイン値である。これらの露出メタデータを基に、正規化処理部9において露出の正規化が行われ、被写体の画像輝度Lの分布が求められる。
次に、本実施の形態における、露出制御の方法の詳細を説明する。
3個の撮像部(カメラ)A,B,Cを横に並べて、図2Aに示すように、各撮像部A,B,Cの撮像領域11A,11B,11Cを合わせて広角画像を撮像する場合を考える。なお、ここでは、隣接する撮像部の撮像領域の重複部は僅少であるとして図示を省略している。
そして、ある被写体を撮像した場合の、図2Aに示した広角画像のラインA−Bにおける画像輝度(被写体輝度)の分布が、図2Bの曲線12に示すようであったとする。なお、実際には、画像の輝度分布がラインではなく面状に二次元に広がるため、二次元に拡張して考える必要があるが、ここでは簡単のためラインA−Bにおける画像輝度を例として説明する。以下の図でも同様である。図2Bの画像輝度の分布の曲線12は、図8Bの画像輝度の分布の曲線52とほぼ同じ分布である。
本実施の形態の撮像装置10の構成では、前述したように、3個の撮像部A,B,Cに対して、CPU1が、それぞれ個別に露出制御値ECA,ECB,ECCを決定して、それぞれの露出制御値ECA,ECB,ECCにより露出制御を行っている。
このため、画像輝度(被写体輝度)の分布12に合わせて、各撮像部A,B,Cにおける撮像可能な画像輝度の範囲をそれぞれ設定することができ、図2Bに示すように、各撮像部A,B,Cにおける撮像可能な画像輝度の範囲を異ならせて、白とびや黒つぶれによる画像取得欠落を生じないようにすることが可能になる。
そして、各撮像部A,B,Cにおいて撮像して、それぞれ得られた画像データ及び画像メタデータから、図1の正規化処理部9において露出の正規化を行い、容易に被写体の画像輝度の分布を得ることができる。
このとき、露出の正規化により、各撮像部A,B,Cで撮像された画像の輝度分布が、図2B中の画像輝度分布12のようにスムーズにつながることになる。ここでは便宜上、画像輝度分布を一次元の1ラインで示したが、実際には、露出の正規化により、2次元の面状の画像輝度分布がスムーズにつながる。
これにより、隣接する撮像部によりそれぞれ得られる画像の繋ぎ目において、輝度差が目立たないようにすることができる。
なお、図1に示したように、本実施の形態の撮像装置10では、露出制御値を求める際に撮像部Bの測光は行っていないため、撮像部Bの撮像可能な画像輝度の範囲は、撮像部Bの撮像領域11Bの画像輝度の分布12を図2Bに示すようにカバーするとは、厳密には言い切れないため、白とびや黒つぶれを生じることも有り得る。
しかし、撮像部Bに対して撮像領域が隣接する撮像部A及び撮像部Cとの境界の画像輝度12AB及び12BCの大きさがわかっており、また図2の場合には撮像部Aの撮像領域11Aの画像輝度分布よりも撮像部Cの撮像領域11Cの画像輝度分布の方が相対的に高い位置にあることがわかっているため、適切な制御プログラムを用いることにより、撮像部Bの撮像可能な画像輝度の範囲が、撮像部Bの撮像領域11Bの画像輝度の分布12に対して、なるべく合うように、撮像部Bの露出制御値を設定することが可能である。
次に、図3に本実施の形態の撮像装置(画像入力装置)10の動作(露出の制御等)の概略をフローチャートで示す。なお、図3では、「撮像部」を「カメラ」と置き換えて表記している。
この図3に示す各過程(ステップ)S1〜S8の処理・制御は、主として、CPU1がプログラムを実行することで行われる。
まず、例えば記録スタンバイ操作を行うことにより、ステップS1のカメラAの測光及びステップS2のカメラCの測光がそれぞれ行われる。
次に、ステップS3において、測光により得られた測光値に基づいて、それぞれのカメラの露出制御値(露出制御データ)が算出される。
続いて、算出された各カメラの露出制御値ECA,ECB,ECCにより、ステップS4のカメラAの露出制御、ステップS5のカメラBの露出制御、ステップS6のカメラCの露出制御が行われる。
そして、各カメラA,B,Cで撮像が行われた後に、ステップS7において、撮像されて得られた画像データ及び露出メタデータを画像メモリ8に取り込む。
次に、ステップS8において、正規化処理部9により、露出メタデータに基づいて、カメラA、カメラB、及びカメラCから出力された画像データの露出の正規化を行う。
このようにして、前述したように、2次元の面状の画像輝度分布がスムーズにつながった画像が得られる。
次に、上述の実施の形態の撮像装置10の構成において、3個の撮像部A(7A),B(7B),C(7C)のそれぞれに、図10Bに示したと同様の、高ダイナミックレンジDR2(>DR1)を有する撮像素子を用いた場合を、図4A及び図4Bを参照して説明する。
3個の撮像部(カメラ)A,B,Cを横に並べて、図4Aに示すように、各撮像部A,B,Cの撮像領域21A,21B,21Cを合わせて広角画像を撮像する場合を考える。
そして、ある被写体を撮像した場合の、図4Aに示した広角画像のラインI−Jにおける画像輝度(被写体輝度)の分布が、図4Bの曲線22に示すようであったとする。図4Bの画像輝度の分布の曲線22は、図10Bの画像輝度の分布の曲線53とほぼ同じ分布である。
本実施の形態の撮像装置10の構成では、前述したように、3個の撮像部A,B,Cに対して、CPU1が、それぞれ個別に露出制御値ECA,ECB,ECCを決定して、それぞれの露出制御値ECA,ECB,ECCにより露出制御を行っている。
このため、画像輝度(被写体輝度)の分布22に合わせて、各撮像部A,B,Cにおいてそれぞれ黒つぶれや白とびによる画像データ欠落を生じないで、得られる画像を合成できるように、露出制御値(レンズ絞り値、シャッター速度、カメラゲイン等)ECA,ECB,ECCを設定して、各撮像部A,B,Cにおける撮像可能な画像輝度の範囲をそれぞれ設定することができる。これにより、図4Bに示すように、各撮像部A,B,Cにおける撮像可能な画像輝度の範囲を異ならせて、白とびや黒つぶれによる画像取得欠落を生じないようにすることが可能になる。
そして、この場合も、測光を行っていない撮像部Bに対して、撮像領域が隣接する撮像部A及び撮像部Cとの境界の画像輝度22AB及び22BCの大きさがわかっており、また図4の場合には撮像部Aの撮像領域21Aの画像輝度分布よりも撮像部Cの撮像領域21Cの画像輝度分布の方が相対的に高い位置にあることがわかっているため、適切な制御プログラムを用いることにより、撮像部Bの撮像可能な画像輝度の範囲が、撮像部Bの撮像領域21Bの画像輝度の分布22に対して、なるべく合うように、撮像部Bの露出制御値を設定することが可能である。
従って、この場合も、従来の露出制御方法を採用した図10Bと比較して、各撮像領域において、黒つぶれや白とびが発生しにくくなっている。また、各撮像部の撮像素子単体のダイナミックレンジ(DR2)を超えた、高いダイナミックレンジ(DRX)の画像の撮像を行うことが可能になる。
このように、高いダイナミックレンジ(DR2)を有し、高階調画像を取得可能な高性能な撮像素子を使用した場合には、さらなる高階調の画像の撮像を実現できるため、例えば、ヒトの眼が認識できるダイナミックレンジと言われている16ビットまで階調を拡大することが可能になる。
上述の本実施の形態の撮像装置10の構成によれば、撮像部A(7A)及び撮像部C(7C)で測光した測光量に基づいて、各撮像部A(7A),B(7B),C(7C)の露出量を制御する露出制御値を算出し、これによって各撮像部において撮像が行われることにより、各撮像部の撮像領域の画像輝度分布に対応して、各撮像部の露出条件が最適化される。
これにより、白とびや黒つぶれを生じないようにして、画像データの欠落の発生を抑制することが可能になる。
また、2つの撮像部A(7A)及びC(7C)で測光した測光量に基づいて、各撮像部の露出制御値が算出されるため、撮像領域が隣接する撮像部において、それぞれ適切な露出条件となるように露出制御値を設定し、得られる画像の繋ぎ目において、違和感がないスムーズな繋ぎ目とすることが可能になる。
なお、比較対照として、測光及び露出制御値の算出が各撮像部で独立して行われる構成の撮像装置では、撮像領域が隣接する撮像部において露出条件が極端に異なることがあり、これにより、得られる画像の繋ぎ目において違和感を生じることになる。
従って、上述の本実施の形態の撮像装置10の構成により、パノラマや全方位等の撮像領域が広い範囲である画像(広角画像)を良好な画質で得ることが可能になる。
また、本実施の形態の撮像装置10の構成によれば、各撮像部A(7A),B(7B),C(7C)において、撮像部が備えた撮像素子単体のダイナミックレンジの限界を超えた高階調の画像を得ることが可能になる。
例えば、各撮像部において、普及している(汎用の)出力信号階調が8ビットの撮像素子を使った場合でも、得られる画像の階調を12ビットや14ビット等に拡大することができる。この場合、比較的高価である高ダイナミックレンジの撮像素子を用いなくても、撮像して得られる画像の階調を大きくすることができるため、高階調の撮像が可能な撮像装置を安価に構成することができる。
そして、本実施の形態の撮像装置10の構成により、高階調の画像を得ることが可能になり、臨場感の高い画像を取得することが可能となる。
上述の実施の形態では、撮像部内の撮像素子を測光手段として使用した構成であったが、測光手段を撮像部とは別に設けた構成、例えば、隣接する撮像部の間に設けた構成や、撮像部の外側に取り付けた構成としてもよい。
これらの構成の場合でも、測光手段の数を複数として、複数の測光手段により測定された露光量に基づいて、各撮像部に対する露出制御値を算出して、算出した露出制御値により各撮像部の露出を制御する構成とすればよい。
また、図2及び図4では、隣接する撮像部の撮像領域の重複部が僅少であるとしているが、本発明では、例えば、隣接する撮像部の撮像領域の重複部(オーバーラップ部)がより広く、例えば撮像領域の10%程度が重複している構成としてもよい。
なお、複数の撮像部について、全撮像部の撮像素子を測光手段として用いることも可能である。この場合、全ての撮像部で測定された露光量に基づいて露出制御値が求められるため、より確実に白とびや黒つぶれの発生を抑制することができる。
ただし、この場合には、一部の撮像部の撮像素子を測光手段として用いた場合よりもデータ量が多くなるため、露出制御値を求める処理に要する時間が長くなる虞がある。
そこで、例えば、処理に要する時間と要求される処理速度とを考慮して、測光手段として用いる撮像素子を設定することが望ましい。例えば、全撮像部の撮像素子を用いたときに、処理が遅くなるようなら、一部の撮像部の撮像素子を用いる構成とすることが考えられる。
また、上述の実施の形態では、撮像部を複数有する構成として、複数の撮像部の各撮像部に対して、それぞれ個別の露出制御値で露出を制御していたが、本発明は、1つの撮像部(カメラ等)から成る構成にも適用することが可能である。
この場合、1つの撮像部の撮像領域を、複数の部分に分割して、それぞれの部分の露出を個別の露出制御値で制御する。
このような構成に本発明を適用した場合の概念図を図5A及び図5Bに示す。
図5Aにおいて、外周の太線は、撮像素子の有効受光領域の外縁を示しており、撮像素子全体をそれぞれ等しい面積を有する9個の領域201〜209に分割している。これにより、撮像素子を有する撮像部の撮像領域が、撮像素子の各領域201〜209にそれぞれ対応する部分に分割される。そして、各領域201〜209の露出を、個別の露出制御値で制御することにより、上述の実施の形態と同様に、領域全体を1つの露出制御値で制御した場合と比較して、高階調の画像の撮像を行うことが可能になる。
また、撮像領域を分割した各部分は、必ずしも図5Aのように均等である必要はなく、図5Bに示すように、中央部が細かく、周辺部が粗くなるようにした、15個の領域210〜224に分割しても良い。
そして、これら図5Aに示す構成や図5Bに示す構成とする場合には、通常の撮像素子とは異なり、領域201〜209や領域210〜224の各領域において、それぞれシャッター速度やゲイン等が設定できる構造とする。このような構造(構成)の撮像素子としては、例えばCMOS型固体撮像素子等が挙げられる。CMOS型固体撮像素子等では、ピクセル(画素)単位や、ある程度の面積に亘る複数のピクセル(画素)をまとめた領域単位で、それぞれシャッター速度やゲイン等を設定することが可能であり、これら単位毎に露出の制御を行うことが可能である。
上述のように、1つの撮像部の撮像領域を分割する場合の実施の形態を、次に示す。
本発明の他の実施の形態として、撮像装置(画像入力装置)の概略構成図(ブロック図)を図6に示す。
本実施の形態は、撮像素子内の領域毎に異なったシャッター速度、ゲインが設定可能な一つの撮像素子によって、輝度ダイナミックレンジの広い画像(被写体)を取得する場合である。
この撮像装置(画像入力装置)100は、CPU101、メモリ102、シャッター速度制御部104、ゲイン制御部105、1つの撮像素子107を分割した撮像素子エリア201〜209(203〜208は図中省略している)、画像メモリ108、正規化処理部109等で構成されている。撮像素子107としては、例えば、CMOS型固体撮像素子のように、ピクセル(画素)単位、或いはピクセル(画素)をまとめたある程度の面積に亘るエリア単位の露出制御が可能な撮像素子が用いられる。
撮像素子エリア201は、このエリア201に対応した、シャッター速度制御部104、ゲイン制御部105により構成され、撮像素子エリア202〜209も同様に構成される。
撮像素子エリア201,202,209は光電変換を行い、それぞれの画像データSAβ,SBβ,SCβを出力する。図示しない撮像素子エリア203〜208でも同様に、それぞれの画像データを出力する。
なお、この撮像装置100では、1つの共通の撮像素子107により構成されており、撮像素子107の絞りは、絞り制御部で1つの値に設定され、各撮像素子エリア201〜209に対して同一条件となることから、絞り制御部の図示を省略している。
また、本実施の形態の撮像装置100においては、それぞれの撮像素子エリア201〜209を、露光量を測定する測光手段として用いる。
撮像素子エリア201の出力信号PAβを、測光量を示す信号としてCPU101に入力させ、撮像素子エリア202〜209においても同様に、出力信号PBβ、PCβを測光量を示す信号としてCPU101に入力させる。
CPU101は、入力された出力信号PAβ,PBβ,PCβに基づいて、撮像素子エリア201〜209がそれぞれ適正な露出となるように制御する。
本実施の形態の撮像装置100では、装置内で絞りが共通であるため、露出は、シャッター速度、ゲインによって決定される。
具体的には、入力された出力信号PAβ,PBβ,PCβに基づいて、各撮像素子エリア201,202,209のそれぞれの露出を制御するための露出制御値ECAβ,ECBβ,ECCβを決定し、これら露出制御値ECAβ,ECBβ,ECCβを、それぞれ各撮像素子エリア201,202,209のシャッター速度制御部104及びゲイン制御部105に出力する。
そして、決定された露出制御値ECAβ,ECBβ,ECCβに基づいて、シャッター速度制御部104、ゲイン制御部105が制御されて撮像が行われる。なお、図示しない撮像素子エリア203〜208においても同様とする。
ここで、CPU101は、隣り合う撮像素子エリアのシャッター速度やゲインが極端に異なることによる違和感を最小にした状態で撮像が行われるように、露出制御値を設定する。
なお、CPU101による各撮像素子エリア201〜209の露出制御値の設定が円滑に行われるようにするには、例えば、メモリ102に露出制御値の設定用の制御データを予め記憶させておき、この制御データをメモリ102から読み出して、CPU101による制御を行うように構成すればよい。
そして、各撮像素子エリア201〜209において撮像を行って、それぞれ得られる画像データSAβ,SBβ,SCβには、それぞれどのような露出を与えられて取得したデータかという情報(露出メタデータ)が付随している。露出メタデータは、具体的には、絞り値(各撮像素子エリアで共通)、シャッター速度、ゲイン値である。これらの露出メタデータを基に、正規化処理部109において露出の正規化が行われ、被写体の画像輝度Lの分布が求められる。
また、本実施の形態では、各撮像素子エリア201〜209において、図2及び図4に示したと同様に、露出条件を制御して、被写体の画像輝度の分布に合わせて撮像可能な輝度の範囲を最適に設定することができると共に、隣接するエリアの画像の繋ぎ目において、違和感のないスムーズな繋ぎ目とすることが可能になる。
次に、本実施の形態の撮像装置(画像入力装置)100の動作(露出の制御等)の概略をフローチャートで図7に示す。
この図7に示す各過程S101〜S129の処理・制御は、主として、CPU101がプログラムを実行することで行われる。
まず、例えば記録スタンバイ操作を行うことにより、ステップS101〜S109の各撮像素子エリア201〜209の測光がそれぞれ行われる。
次に、ステップS110〜S118において、測光により得られた測光値に基づいて、それぞれの撮像素子エリア201〜209における露出制御値(露出制御データ)が算出される。
続いて、算出された各撮像素子エリア201〜209の露出制御値により、ステップS119〜S127において、各撮像素子エリア201〜209の露出制御が行われる。
そして、各撮像素子エリア201〜209で撮像が行われた後に、ステップS128において、撮像された画像データ及び露出メタデータを画像メモリ108に取り込む。
次に、ステップS129において、正規化処理部109により、露出メタデータに基づいて、撮像素子エリア201〜209から出力された画像データの露出の正規化を行う。
このようにして、2次元の面状の画像輝度分布がスムーズにつながった画像が得られる。
上述の本実施の形態の撮像装置100の構成によれば、撮像素子の有効受光領域を分割した各撮像素子エリア201〜209で測光した測光量に基づいて、各撮像素子エリア201〜209の露出量を制御する露出制御値を算出し、この露出制御値に従って各撮像素子エリア201〜209において撮像が行われることにより、各撮像素子エリア201〜209の画像輝度分布に対応して、各撮像素子エリア201〜209の露出条件が最適化される。
これにより、隣接する撮像素子エリアにおいて、それぞれ適切な露出条件となるように露出制御値を設定し、得られる画像の繋ぎ目において、違和感のないスムーズな繋ぎ目とすることが可能である。
また、本実施の形態の撮像装置100の構成によれば、各撮像素子エリア201〜209において、撮像素子単体のダイナミックレンジの限界を超えた高階調の画像を得ることが可能になる。例えば、普及している出力信号階調が8ビットの撮像素子を使った場合でも、得られる画像の階調を12ビットや14ビット等に拡大することができる。
これにより、臨場感の高い画像を取得することが可能となる。
また、図5Bに示したエリア210〜224に分割する場合も、各エリアに対して図6に示した撮像装置100と同様に、シャッター速度制御部及びゲイン制御部を設けて、撮像装置を構成することにより、上述の実施の形態と同様の効果を実現することが可能になる。
なお、図6に示した実施の形態では、1個の撮像部について、その撮像素子を複数のエリア(領域)に分けて露出制御を行う構成であったが、本発明においては、複数の撮像部の各撮像部において、それぞれ撮像素子を複数の領域に分けて露出制御を行う構成としてもよい。
また、図5A及び図5Bに示したように撮像素子の撮像領域を複数のエリアに分割する場合においては、分割した各エリアの範囲が予め設定されている構成の他に、測光量に基づいて(プログラム等により)アクティブに分割線及び各エリアの範囲を設定する構成も考えられる。後者の場合、例えば、輝度の分布が大きい場合には細かく分割し、分布が小さい場合には粗く分割するようにすれば、各エリアの撮像可能な輝度範囲を最適化すると共に、測光量データの増大を違和感のない画像の繋ぎ合わせに必要な程度に抑制することが可能になる。
さらに、撮像素子の撮像領域を複数のエリアに分割する場合においては、露出制御値の算出を行うための測光量データを得るピクセル(画素)の範囲を、必ずしもエリアの範囲と一致させる必要はない。また、測光量データを得る測定箇所数も、必ずしもエリア数と一致させる必要はなく、例えば、測光量データの測定箇所数をエリア数よりも少なくしてデータ量を小さくすることも可能である。
例えば、中央部と四隅付近との合計5箇所において、比較的狭い範囲のピクセル(画素)から測光量データを得て、この測光量データに基づいて、例えばプログラム等により輝度分布を推測することにより、アクティブにエリアの範囲を設定したりすることや、各エリアの露光制御値を算出したりすることが可能であり、この場合のエリアの数は5つに限らず例えば図5Aに示した9つのエリアやそれ以上としてもよい。
上述の各実施の形態では、撮像装置10,100内に画像メモリ8,108及び正規化処理部9,109が設けられた構成であったが、本発明では、画像メモリ(画像データの記憶手段)や正規化処理手段が画像装置の外部に設けられている場合も含むものである。
また、この場合、撮像装置と外部の構成(画像メモリや正規化処理手段等)との間の接続や、画像メモリ(画像データの記憶手段)と正規化処理手段等との間の接続は、有線(例えば、ケーブル、電話回線)又は無線等を通じてデータのやり取りが可能な構成とすることが考えられる。
さらに、例えばネットワーク(イントラネット、インターネット等)上のサーバに編集や選択、処理(正規化処理やその他の画像処理、信号処理等)を行うソフトウエア(コンピュータプログラム)を置き、ネットワークを通じてこのソフトウエアにアクセスして、撮像した画像の正規化処理や画像処理、信号処理等を行うことも考えられる。
また、本発明は、正規化処理を撮像に引き続いてリアルタイムで行う場合も、正規化処理を後で行う場合も、いずれの場合も含むものである。
そして、例えば、リアルタイムに正規化処理を行う場合には、撮像して得られた画像データを正規化処理して、短時間で各撮像領域の画像を繋ぎ合わせた画像を作成する。
一方、例えば、正規化処理を撮像の後で行う場合には、いったん画像データを記録しておいて、後で画像データを呼び出して正規化処理を行うことも可能である。前述した実施の形態のように撮像装置内に正規化処理手段がある場合でも、画像メモリの容量を比較的大きくしておけば、このように撮像していったん画像データを画像メモリに記録した後で、画像データを呼び出して正規化処理を行うことが可能である。
さらに、本発明において、撮像により得られる画像は、静止画或いは動画の一方のみに限定されるものではない。
従って、静止画のみを撮像する構成、動画のみを撮像する構成、静止画及び動画を撮像する構成の、いずれの構成の撮像装置に対しても、本発明を適用することが可能である。
なお、撮像領域が一部重複する複数の撮像部を測光手段として用いる場合には、測光される領域が一部重複するが、本発明では、1つの撮像部の撮像素子の撮像領域を分割する場合においても同様に、測光が行われる複数の箇所で領域の一部が重複する構成とすることが可能である。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明の一実施の形態の撮像装置(画像入力装置)の概略構成図である。 A、B 図1の撮像装置における露出制御の方法を説明する図である。 図1の撮像装置における動作(露出制御等)の概略を示すフローチャートである。 A、B 図10Bと同じ画像輝度分布に対して、図1の撮像装置による露出制御を行った場合を説明する図である。 A、B 1つの撮像素子の撮像領域を分割する場合を示す概念図である。 本発明の他の実施の形態の撮像装置(画像入力装置)の概略構成図である。 図6の撮像装置における動作(露出制御等)の概略を示すフローチャートである。 A、B 白とびや黒つぶれを発生する場合を説明する図である。 A、B 図8Bと同じ画像輝度分布に対してダイナミックレンジの大きい撮像素子を用いた場合を説明する図である。 A、B ダイナミックレンジの大きい撮像素子を用いても、白とびや黒つぶれを発生する場合を説明する図である。
符号の説明
1,101 CPU、2,102 メモリ、3 絞り制御部、4,104 シャッター速度制御部、5,105 ゲイン制御部、7,7A,7B,7C 撮像部(カメラ)、8,108 画像メモリ、9,109 正規化処理部、10,100 撮像装置(画像入力装置)、107 撮像素子

Claims (6)

  1. 撮像手段と、
    撮像対象の領域全体のうち、少なくとも一部領域の光量を測定する複数の測定手段とを備え、
    前記複数の測定手段により測定された各領域の光量に基づいて、前記領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量がそれぞれ求められ、
    前記各部分に対する露出量に従い、前記各部分に対する露出を制御して、前記撮像手段により撮像が行われる
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像手段が複数の撮像部から成り、前記複数の撮像部のうち、一部の前記撮像部が前記測定手段を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮像により得られる画像データに、前記露出量を含む露出メタデータが添付され、撮像時の前記露出メタデータに基づいて、前記各部分で得られた画像が正規化されて、前記領域全体の画像が作製されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記撮像手段が撮像素子を備えた撮像部から成り、前記撮像素子の少なくとも一部の画素が前記測定手段による光量の測定に用いられ、前記撮像素子の有効受光領域を複数に分割して成る各領域が前記各部分とされていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 撮像する対象の領域全体内の複数の箇所について、光量を測定する過程と、
    測定した各箇所の光量に基づいて、前記領域全体を複数の部分に分割したときの各部分に対する露出量をそれぞれ求める過程と、
    前記各部分に対する露出量に従って、前記各部分に対する露出を制御して撮像を行う過程とを有する
    ことを特徴とする撮像方法。
  6. 前記撮像を行う過程において、得られる画像データに前記露出量を含む露出メタデータを添付し、前記露出メタデータに基づいて、前記各部分で得られた画像を正規化して、前記領域全体の画像を作製することを特徴とする請求項5に記載の撮像方法。
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