JP2005197620A - 成型形抵抗器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外殻が液晶ポリマで射出成型されても波型加工された抵抗線に変形がないとともに外殻と抵抗線の間に空隙を有さない成型形抵抗器の提供。
【解決手段】 互いに略平行に配列された複数本のリード線と、前記リード線を横切る方向に配設される波型加工された抵抗線と、前記リード線及び前記抵抗線を被覆する液晶ポリマで射出成型される外殻とからなる成型形抵抗器であって、前記リード線が無酸素銅若しくは銅ニッケルからなり、前記抵抗線が銅ニッケルからなることを特徴とする成型形抵抗器である。
【選択図】 図1

Description

本発明は外殻を液晶ポリマで構成した成型形抵抗器に関し、より詳しくは、外殻とリード線及び抵抗線の密着性を高め、該抵抗器が使用される音響機器の音質を向上させる成型形抵抗器に関する。
特許文献1に開示される基板が液晶ポリマからなる樹脂ケースにインサートモールドされた電子部品や特許文献2に開示される抵抗素子の絶縁体に液晶ポリマを用いた抵抗器のように液晶ポリマは、その耐熱性と耐湿性から抵抗器の抵抗部分を被覆するための材料として用いられている。
特許文献3には、このような電子・電気機器を封止するために好適な液晶ポリマ材料として、パラヒドロキシ安息香酸残基単位とエチレンテルフタレート単位とからなる共重合ポリエステルや6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸残基単位とパラヒドロキシ安息香酸残基単位とからなる共重合ポリエステルやパラヒドロキシ安息香酸残基単位75〜81モル%とエチレンテルフタレート単位25〜19モル%とからなるランダム共重合ポリエステルが挙げられている。これら材料は高い耐熱性と流動性を備えるものである。
これら特許文献に開示されるような抵抗部を液晶ポリマで被覆した抵抗器を製造する際には、溶融した液晶ポリマを抵抗器の抵抗部周囲に射出成型するのが一般的である。
音響機器に用いられる抵抗器には、特許文献1及び2に用いられる抵抗器と異なり、細い線材を波型加工して得られる抵抗線が用いられる。このような抵抗線を備える音響機器用抵抗器と抵抗線周囲を被覆する外殻との間に空隙を生ずると、抵抗器の温度変化にばらつきを生じ、抵抗が変化し、ノイズ等を生じ、音響機器の音質低下を招くこととなる。
したがって、従来からある音響機器に用いられる、波型加工された抵抗線を備える抵抗器には、抵抗線の周囲をセメントで固めて被覆することで外殻を形成したり、樹脂塗料で抵抗線を塗装したり、不燃性塗料で抵抗線を塗装するなどして、抵抗線と抵抗線周囲の絶縁体との間の空隙の発生を確実に防止する手段が取られていた。
しかしながら、従来のセメントや塗料によって絶縁体を形成する手段では、絶縁体と抵抗線との密着性に限界があり、抵抗器の音響機器に対して微妙な電気特性が安定せず、このような抵抗器を使用する音響機器の音質を劣化させることとなっていた。
このような問題を解決するために、液晶ポリマを射出成型して抵抗線を被覆する外殻を形成することも考えられるが、このような手段に拠れば、上述の如く外殻と抵抗線の間の空隙を確実に防止するために、その射出圧力をかなり高くしなければならない。しかしながら、高圧で射出成型すれば、細い線材を波型加工してなる抵抗線はその射出圧力により、変形することになり、かえって音響機器の音質低下をもたらすものとなる。
特開昭63−45801号公報 特開2000−232007号公報 特開平3−152943号公報
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであって、外殻が液晶ポリマで射出成型されても波型加工された抵抗線に変形がないとともに外殻と抵抗線の間に空隙を有さない成型形抵抗器を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、互いに略平行に配列された複数本のリード線と、前記リード線を横切る方向に配設される波型加工された抵抗線と、前記リード線及び前記抵抗線を被覆する液晶ポリマで射出成型される外殻とからなる成型形抵抗器であって、前記リード線が無酸素銅若しくは銅ニッケルからなり、前記抵抗線が銅ニッケルからなることを特徴とする成型形抵抗器である。
請求項2記載の発明は、前記抵抗線が、波型加工機により波型加工され、該波型加工機は、間欠的に回転運動をし、外周面に前記抵抗線が係合する複数の係合溝を有する一対の円盤及び該円盤の周面に近接して配置され、前記係合溝に係合された前記抵抗線の係合を保つ抵抗線ガイドを備える波型加工部と、前記円盤の回転運動と同期して前記円盤の軸方向に左右に揺動し、前記抵抗線を前記係合溝に係合させる揺動ガイドロールを備える揺動部と、前記一対の円盤の間隔を可変にする調整機構を備えることを特徴とする請求項1記載の成型形抵抗器である。
請求項3記載の発明は、前記調整機構が、前記円盤の回転軸に平行に摺動するスライダと、前記スライダに取り付けられ、シャフトを介して円盤に接続する軸受と、前記スライダを摺動させる調整ノブと、前記スライダ上部に取り付けられた調整ブロックと、前記調整ブロックの側面に先端部が当接するマイクロメータからなることを特徴とする請求項2記載の成型形抵抗器である。
請求項4記載の発明は、前記調整機構が、前記円盤の回転軸に平行に摺動するスライダと、前記スライダに取り付けられ、シャフトを介して円盤に接続する軸受と、前記スライダを摺動させるステッピングモータと、前記スライダの位置に応じて信号を出力する変位センサと、前記変位センサの出力信号に応じて前記ステッピングモータの回転位置を制御する制御盤を備えることを特徴とする請求項2記載の成型形抵抗器である。
請求項5記載の発明は、前記液晶ポリマの射出方向が、前記略平行に配列された複数のリード線を横切る面に対して平行であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の成型形抵抗器である。
請求項1記載の発明によれば、外殻が耐熱性及び耐湿性のよい液晶ポリマからなる波型加工された抵抗器であるので、抵抗器の電気特性が非常に安定するので、該抵抗器を使用する音響機器の音質を向上させることができる。
また、リード線が無酸素銅若しくは銅ニッケルからなり、抵抗線が銅ニッケルからなるので液晶ポリマとの密着性がよく、液晶ポリマから外殻を射出成型する際の射出圧力が低くても外殻とリード線及び抵抗線の間に空隙を生じない。
したがって、射出圧力を低くして外殻を成型することが可能となるので、射出成型時に抵抗線が変形することがなく、この抵抗器を用いる音響機器に良好な音質をもたらすことができる。
請求項2記載の発明によれば、抵抗線が一定の動作をする波型加工機により波型加工されるため、抵抗値のばらつきが非常に小さい。
また、波型加工機の円盤間隔が可変であるため、成型形抵抗器と抵抗値を所望の値に合わせやすくなり、正確な抵抗値を有する抵抗器となる。
請求項3記載の発明によれば、マイクロメータで円盤の間隔が調整され、波型加工される抵抗線の長さをミクロン単位で調整できるので、より正確な抵抗値を有する抵抗器となる。
請求項4記載の発明によれば、変位センサの出力信号に応じて、ステッピングモータが回転し、該回転により円盤同士の間隔が調整されるので、該調整における人的ばらつきを排除することが可能となり、抵抗値のばらつきが非常に小さく且つより正確な抵抗値を有する抵抗器となる。
請求項5記載の発明によれば、液晶ポリマの射出方向が略平行に配列された複数のリード線を横切る面に対して平行であるので、抵抗線の波型成型された面に射出圧力が加わらないので、射出成型時に抵抗線が変形しない。したがって、抵抗線の変形に起因する音響機器の音質低下を防ぐことができる。
以下、本発明に係る成型形抵抗器について、図を参照しつつ説明する。図1に本発明に係る成型形抵抗器を示す。
本発明に係る成型形抵抗器(1)は、複数本のリード線(2)と、波型加工された抵抗線(3)と、抵抗線(3)を被覆する液晶ポリマからなる外殻(4)とからなる。
図1に示すように、複数のリード線(2)は互いに略平行に配置されている。図1に示す実施形態では、3本のリード線(2)が用いられている。リード線(2)の材質としては、無酸素銅若しくは銅ニッケル(CuNi)が用いられる。これらの材質は液晶ポリマとの密着性が良く、後述する外殻(4)の射出成型時において、低い射出圧力で液晶ポリマを射出してもリード線(2)と外殻(4)との間の空隙が生じず、音響機器の音質低下の原因を排除できる。
抵抗器(1)の抵抗値を高くするときには、リード線(2)に銅ニッケルを用いることが好ましい。一方、抵抗器(1)の抵抗値を低くするときには、リード線(2)に無酸素銅を用いることが好ましい。
図1に示すように、抵抗線(3)は、抵抗器(1)の上下で半円弧を描くように湾曲し、連続した波型を描くように加工されている。このような波型加工された抵抗線(3)は、主として音響機器に用いられる。図1において、この湾曲のピッチは略等間隔に形成されているが、本発明はこれに限られるものではなく、所望の電気特性を得られるように適宜定められればよい。
本発明において、抵抗線(3)は銅ニッケルを材質としている。銅ニッケルを抵抗線(3)に用いるのは、大きな体積抵抗率や電気抵抗の経年変化が小さい等の優れた抵抗線としての特性を備える他、上述の如く液晶ポリマとの密着性が非常に良いからである。
図1に示すように、抵抗線(3)はリード線(2)を横切る方向に配設される。また抵抗線(3)の端部はリード線(2)と溶接により接続している。尚、抵抗線(3)とリード線(2)との接続位置は、抵抗器(1)の大きさ等の設計により適宜定められる。
抵抗線(3)を波型に加工する手段として、従来から行われてきたような、定盤上にピンを配置して、手工業的にピンに抵抗線(3)を係合させることによって波型を形成させても良いが、図2乃至図4に示すような波型加工機を用いて、波型加工するほうが好ましい。
図2は波型加工機の全体図であり、図3は波型加工機の加工部と揺動部の拡大図であり、図4は波型加工機の調整機構を示す図である。
図2に示す如く、本発明に用いられる波型加工機(10)は、波型加工機(10)手前側に配設される揺動部(5)、波型加工機(10)奥側に配設される調整機構(6)及び揺動部(5)と調整機構(6)との間に配設される波型加工部(7)からなる。
揺動部(5)は揺動シリンダ(51)、揺動ガイドロール(52)、揺動アーム部(53)及びアームジョイント(54)及び回転シリンダ(55)からなる。
揺動シリンダ(51)の基端部は波型加工機(10)手前側に設けられた壁面にピン(511)を介して回転可能に波型加工機(10)に取付けられる。揺動シリンダ(51)への空気供給経路にはソレノイドバルブ(図示せず)が設けられ、ソレノイドバルブによって揺動シリンダ(51)のロッドの伸縮は制御される。
揺動シリンダ(51)のロッドの先端には、アームジョイント(54)が取り付けられ、ロッドに対して回転可能とされる。
アームジョイント(54)の他端には揺動アーム部(53)の先端に接続する。アームジョイント(54)とアーム部(53)は回転可能ではなく固定される。
揺動アーム部(53)の中間位置には、一対の揺動ガイドロール(52)が取付けられる。揺動ガイドロール(52)はシャフトと該シャフトに対して回転可能に取り付けられたロールからなり、該シャフトは平板形状の揺動アーム部(53)に対して垂直に立設している。該ロールの周面上には溝が形成されており、該溝に抵抗線(3)が入り込む(図3参照)。揺動ガイドロール(52)は揺動アーム部(53)の回転運動に伴って動く。抵抗線(3)はその運動に従う。
上記のようにして、揺動部(5)のリンク機構が構築される。揺動シリンダ(51)のロッドが伸縮すると、揺動アーム部(53)は回転シリンダ(55)の軸回りに回転往復運動することとなる。それに伴い、揺動アーム部(53)に連なる揺動ガイドロール(52)も回転往復運動をし、揺動ガイドロール(52)のロール溝に入り込んだ抵抗線(3)も往復運動することになる。
波型加工部(7)はステッピングモータ(71)、円盤(72)、抵抗線ガイド(73)、軸受(74)及びシャフト(75)からなる。
ステッピングモータ(71)はその回転を制御盤(図示せず)にて制御され、本発明においては、停止及び回転を繰り返す間欠的回転運動をする。
円盤(72)は相対する一対の円盤A(72a)と円盤B(72b)からなる(図3参照)。円盤A(72a)はステッピングモータ(71)とシャフト(75)を介して接続している。円盤B(72b)は円盤A(72a)とボルトによって接続し、該ボルトによって、ステッピングモータ(71)からの駆動が円盤B(72b)に伝達される。円盤B(72b)からシャフト(75)が連結し、シャフト(75)の他端は軸受(74)によって回転可能に支持されている。
円盤(72)は揺動部(5)の回転シリンダ(55)の軸の延長線上に位置している。
抵抗線ガイド(73)は円盤(72)周面に近接して配置される。
図3に示すように円盤(72)の外周面には円盤(72)に接続するシャフト(75)の軸方向に複数の係合溝(721)が刻設されている。円盤A(72a)と円盤B(72b)に刻設された各係合溝(721)は軸方向に整列している。
図3に示す例では、隣接する係合溝(721)の間に係合突起部(722)が形成されている。隣接する係合溝(721)のピッチや係合溝(721)の配列及び数は所望の抵抗値を得られるように適宜定めればよい。また、係合溝(721)の幅は加工される抵抗線(3)の幅よりも広く形成される。
円盤(72)とシャフト(75)との接続において、シャフト(75)の端部にはフランジが形成され、ボルト(図示せず)によって円盤(72)とシャフト(75)は接続している。これにより、円盤(72)は着脱自在となり、異なる係合溝(721)の配列や寸法を有する円盤(72)との交換が容易となる。
抵抗線ガイド(73)は円盤(72)周面に近接して配置され、抵抗線ガイド(73)の円盤(72)と向き合う面は円盤(72)外周面に沿うように弧状に形成されている。
ステッピングモータ(71)は、ステッピングモータ(71)に相対する方向からみて、反時計回りに回転する(図3において矢印の方向)。係合溝(721)が抵抗線ガイド(73)上端面を通過する直前で、ステッピングモータ(71)の回転は所定時間停止する。
ステッピングモータ(71)の回転が停止している間、揺動部(5)の揺動シリンダ(51)のロッドの動きによって、揺動アーム部(53)は揺動ガイドロール(52)を従えて、回転シリンダ(55)の軸回りに回転運動をする。このとき揺動ガイドロール(52)は円盤(72)の手前側上方を略半円弧を描くように移動する。結果として、揺動ガイドロール(52)に案内される抵抗線(3)は円盤(72)の軸方向左右を横切ることになる。この結果、抵抗線(3)は円盤(72)の係合溝(721)に入り込む。
ステッピングモータ(71)は、この後再び同方向に回転を始め、同様に係合溝(721)が抵抗線ガイド(73)上端面を通過する直前でその回転は停止する。
同様にして、揺動シリンダ(51)はステッピングモータ(71)の停止時間の間作動し、揺動アーム部(53)を先述と逆方向に回転運動させる。
この結果、抵抗線(3)は次の係合溝(721)に入り込むこととなる。同時に、抵抗線(3)は係合溝(721)の間に形成される係合突起部(722)に沿って折り曲げられ、抵抗線(3)は波型に加工される。
抵抗線ガイド(73)は円盤(72)周面に近接して配置され、且つ抵抗線ガイド(73)の円盤(72)と向かい合う面が円盤(72)の外周面に沿うように弧状に形成されているので、抵抗線(3)が波型加工され、下流工程に送られるまでの間、円盤(72)との係合が外れない。
この後上述の動作が繰り返され、次々と抵抗線(3)は波型加工される。尚、上述のようなステッピングモータ(71)及び揺動シリンダ(51)のステッピングモータ(71)に同期した動きは制御盤によって得られる。制御盤からの指令によってステッピングモータ(71)は間欠的回転運動をし、同時に制御盤は揺動シリンダ(51)に連なるソレノイドバルブに指令を出し、空気供給経路の切換を行い、上述のような同期した一連の動きを実現させる。
図4に示す如く、調整機構(6)は、レール板(61)、スライダ(62)マイクロメータ(63)、調整ノブ(64)、調整ノブ取付板(65)、調整ブロック(66)、マイクロメータ取付板(67)及びこれらの部品が据えつけられる鏡板(68)からなる。
尚、図4には波型加工機(10)の揺動部(5)及び波型加工部(7)が取り除かれ、示されている。
レール板(61)は波型加工機(10)の奥側に配置される鏡板(68)に据えつけられる。レール板(61)にはスライダ(62)の幅と等しい若しくは若干広い摺動溝(611)が形成されている。摺動溝(611)の軸は円盤(72)の軸と平行にされている。
スライダ(62)は摺動溝(611)に嵌め合う様に取付けられる。スライダ(62)は固定部(621)、摺動部(622)及び2本のスライド棒(623)からなる。固定部(621)及び摺動部(622)は共に摺動溝(611)の幅と等しい若しくは若干狭い幅を有する直方体形状をしている。固定部(621)はレール板(61)に固定されている。
スライド棒(623)は固定部(621)から摺動溝(611)の軸方向に延出している。
摺動部(622)には固定部(621)から延出した2本のスライド棒(623)に対応する2つの摺動穴が形成されている。摺動部(622)は2本のスライド棒(623)と摺動溝(611)壁面に保持されるとともに、摺動溝(611)軸方向に摺動可能に取り付けられている。摺動穴が設けられた面と反対側の面には雌螺子穴が形成されている。
摺動溝(611)の右端部には、調整ノブ取付板(65)が摺動溝(611)に対して直角に取り付けられている。調整ノブ取付板(65)には摺動部(622)に設けられた前記雌螺子穴と対応する貫通孔が形成され、調整ノブ(64)から延出した雄螺子部は該貫通孔を挿通し、摺動部(622)の雌螺子穴と螺合する。このようにして、調整ノブ(64)は調整ノブ取付板(65)に回転可能に取付けられる。
調整ノブ(64)を回転させると、螺子の螺合によって、摺動部(622)は摺動溝(611)に沿って、左右に移動する。
摺動部(622)の上端面には調整ブロック(66)が取り付けられている。調整ノブ取付板(65)の上部側面にはマイクロメータ取付穴(67)が取り付けられており、マイクロメータ取付板(67)の上端面は摺動部(622)上端面よりも上方に位置している。
マイクロメータ取付板(67)にはマイクロメータ(63)が貫通するための貫通孔が設けられ、マイクロメータ(63)は該貫通孔に挿通され、マイクロメータ取付板(67)側面に取付けられる。マイクロメータ(63)の先端は調整ブロック(66)の側面に当接する。
波型加工部(7)の軸受(74)は摺動部(622)上に取付けられる。
したがって、上述の如く、摺動部(622)は摺動溝(611)に沿って左右に移動可能であるので、摺動部(622)に連なる軸受(74)及び軸受(74)からシャフト(75)を介して繋がる円盤B(72b)も左右方向に移動可能となる。
次に、上記調整機構(6)を用いた抵抗線(3)の抵抗値の調整の方法について述べる。
波型加工機(10)の一対の円盤(72)の間隔を広げると波型を形成する抵抗線(3)の長さは長くなる。逆に円盤(72)同士の間隔を狭めると波型を形成する抵抗線(3)の長さは短くなる。したがって、円盤(72)の間隔を広げると、抵抗器(1)の抵抗値を高くすることができ、逆に狭めると、その抵抗値を低くすることができる。
上記調整作業において、まず調整ノブ(64)を回転させ、マイクロメータ(63)の先端から調整ブロック(66)の側面を離した状態にする。この状態でマイクロメータ(63)のダイヤルを操作し、マイクロメータ(63)の先端部の位置を定める。
この後、調整ノブ(64)を操作し、調整ブロック(66)の側面をマイクロメータ(63)の先端部に当接させる。このような操作で、円盤(72)同士の間隔を調整することができる。
上述の如く、マイクロメータ(63)を用いて円盤(72)同士の間隔を調整するので、その調整はミクロン単位で行うことができ、結果として抵抗器(1)の抵抗は極めて精度よく調整されることとなる。
マイクロメータ(63)による調整範囲を超えて、抵抗値の変更を行う場合には、円盤(72)を係合溝(721)の配列の異なる他の円盤(72)に交換すればよい。上述のように、円盤(72)はボルトの着脱のみで交換可能であるので、その交換作業は容易である。
例えば、隣接する係合溝(721)の間の係合突起部(722)の幅が広い円盤(72)を用いれば、波型を形成する抵抗線(3)の長さを長くすることができる。結果として高い抵抗値を有する抵抗器(1)を得ることができる。逆に、係合突起部(722)の幅が狭い円盤(72)を用いれば、低い抵抗値を有する抵抗器(1)を得ることができる。
調整機構(6)の他の実施形態を示す。
以下に示す調整機構(6)では、上記した調整機構(6)で用いたマイクロメータ(63)の代わりに変位センサを用いる。好適な変位センサとしては、超音波式変位センサや光反射式変位センサが挙げられる。
また、上記の調整ノブ(64)の代わりにステッピングモータが用いられ、該ステッピングモータの回転によって、摺動部(622)が摺動する。
これらの変更点に加えて、本実施例においては、摺動部(622)の所望の位置を入力可能な入力手段を有する制御盤が用いられる。この制御盤は、入力手段により入力された摺動部(622)の位置のデータと変位センサから出力される信号からのデータを演算し、該演算結果に応じてステッピングモータの回転位置を制御するものである。
上記のような調整機構(6)を用いて円盤(72)の間隔を調整する方法を説明する。
まず、制御盤に所望の円盤(72)同士の間隔、即ち摺動部(622)の位置を入力する。
変位センサは摺動部(622)の位置を検知し、その位置に応じた出力信号を制御盤に送る。
制御盤内において、前記入力値と変位センサからの出力信号と比較演算が行われ、演算結果に応じて、制御盤はステッピングモータに信号を送る。
ステッピングモータは制御盤からの信号に応じて回転し、摺動部(622)の位置を変位させる。
変位センサは変位後の摺動部(622)の位置を検知し、引き続きその位置に応じた出力信号を制御盤に送る。
上記のような制御を繰り返して、摺動部(622)の位置は所望の位置に合わせられる。
本実施例においては、調整作業が全て電気的に行われるので、調整作業における人的ばらつきが排除されるので、抵抗器の抵抗値のばらつきは非常に小さく且つ正確なものとなる。
上述の如く波型に加工された抵抗線(3)は適切な長さに切断され、切断された抵抗線(3)はリード線(2)と溶接によって接合される。
図5に、抵抗線(3)とリード線(2)が接合された状態を示す。この状態で抵抗線(3)及びリード線(2)の一部を被覆するように、液晶ポリマが射出成型され、外殻(4)が形成される(図1参照)。
液晶ポリマの射出成型時においては、その射出方向は略平行に配列された複数のリード線(2)を横切る平面(即ち図5紙面)に平行な方向であることが好ましい(図5中矢印でその方向を例示する)。このような方向であれば、波型加工された抵抗線(3)の波型加工面(即ち、図5紙面と垂直方向)を横切る射出圧力成分をなくし、波型加工された抵抗線(3)の変形を防止することができる。更に好ましくは、図5において抵抗器(1)の上若しくは下方向から射出するほうがよい。これは、抵抗線(3)の折り曲げ部分のスパンが短いため、抵抗器(1)の上方向若しくは下方向から射出しても、その射出圧力に対して抵抗線(3)が変形しにくいからである。
これにより、抵抗線(3)の変形に起因する音響機器の音質低下を防止することができる。
また、上述の如く、リード線(2)及び抵抗線(3)には、液晶ポリマと密着性がよい無酸素銅や銅ニッケルが用いられているので、低い射出圧力でも液晶ポリマとリード線(2)及び抵抗線(3)が密着し、抵抗線(3)の変形を防止しつつ、液晶ポリマからなる外殻(4)とリード線(2)及び抵抗線(3)との間の空隙の発生を防止することができる。
液晶ポリマとしては、パラヒドロキシ安息香酸残基単位75〜81モル%とエチレンテルフタレート単位25〜19モル%とからなるランダム共重合ポリエステルが好適である。
またこれにフィラーを10〜60重量%を更に充填すると、液晶ポリマの異方性が緩和されるとともに、耐熱性やウェルド強度及び成形性が向上する。更に好ましくは、フィラーを25〜55重量%充填して用いると寸法安定性と流動性とのバランスが取れるものとなる。
フィラーとしては、カオリン、焼成クレー、タルクやマイカ等が例示できる。
このような液晶ポリマを用いて外殻を成形すると、射出圧力を200kgf/cm2以下にでき、抵抗線(3)の変形を確実に防止することができる。
本発明は、耐熱性及び耐湿性に優れ、音響機器の音質を向上させる抵抗器に好適に適用される。
本発明に係る成型形抵抗器を示す図である。 本発明に係る成型形抵抗器の抵抗線を波型加工するための波型加工機の全体図である。 本発明に係る成型形抵抗器の抵抗線を波型加工するための波型加工機の加工部と揺動部の拡大図である。 本発明に係る成型形抵抗器の抵抗線を波型加工するための波型加工機の調整機構を示す図である。 本発明に係る成型形抵抗器の抵抗線とリード線が接合された状態を示す図である。
符号の説明
1・・・・・・・成型形抵抗器
10・・・・・・波型加工機
2・・・・・・・リード線
3・・・・・・・抵抗線
4・・・・・・・外殻
5・・・・・・・揺動部
52・・・・・・揺動ガイドロール
6・・・・・・・調整機構
62・・・・・・スライダ
63・・・・・・マイクロメータ
66・・・・・・調整ブロック
7・・・・・・・波型加工部
72・・・・・・円盤
721・・・・・係合溝
73・・・・・・抵抗線ガイド
74・・・・・・軸受
75・・・・・・シャフト

Claims (5)

  1. 互いに略平行に配列された複数本のリード線と、
    前記リード線を横切る方向に配設される波型加工された抵抗線と、
    前記リード線及び前記抵抗線を被覆する液晶ポリマで射出成型される外殻からなる成型形抵抗器であって、
    前記リード線が無酸素銅若しくは銅ニッケルからなり、
    前記抵抗線が銅ニッケルからなることを特徴とする成型形抵抗器。
  2. 前記抵抗線が、波型加工機により波型加工され、
    該波型加工機は、間欠的に回転運動をし、外周面に前記抵抗線が係合する複数の係合溝を有する一対の円盤及び該円盤の周面に近接して配置され、前記係合溝に係合された前記抵抗線の係合を保つ抵抗線ガイドを備える波型加工部と、
    前記円盤の回転運動と同期して前記円盤の軸方向に左右に揺動し、前記抵抗線を前記係合溝に係合させる揺動ガイドロールを備える揺動部と、
    前記一対の円盤の間隔を可変にする調整機構を備えることを特徴とする請求項1記載の成型形抵抗器。
  3. 前記調整機構が、前記円盤の回転軸に平行に摺動するスライダと、
    前記スライダに取り付けられ、シャフトを介して円盤に接続する軸受と、
    前記スライダを摺動させる調整ノブと、
    前記スライダ上部に取り付けられた調整ブロックと、
    前記調整ブロックの側面に先端部が当接するマイクロメータからなることを特徴とする請求項2記載の成型形抵抗器。
  4. 前記調整機構が、前記円盤の回転軸に平行に摺動するスライダと、
    前記スライダに取り付けられ、シャフトを介して円盤に接続する軸受と、
    前記スライダを摺動させるステッピングモータと、
    前記スライダの位置に応じて信号を出力する変位センサと、
    前記変位センサの出力信号に応じて前記ステッピングモータの回転位置を制御する制御盤を備えることを特徴とする請求項2記載の成型形抵抗器。
  5. 前記液晶ポリマの射出方向が、前記略平行に配列された複数のリード線を横切る面に対して平行であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の成型形抵抗器。
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