JP2005197131A - 調光システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の間仕切りパターン毎に照明シーンを演出でき、且つ、間仕切りパターンの追加や変更に容易に対応できる調光システムを提供する。
【解決手段】シーン選択コントローラ2は、複数の照明負荷5の内の1乃至複数を個別に設定した調光レベルで点灯させる照明シーン再生用の複数の選択スイッチを具備し、選択スイッチの操作に応じて操作信号を出力する。調光装置1は、シーン選択コントローラ2から操作信号線L1を介して入力される操作信号を受信する第1の通信部と、複数の間仕切りパターン毎に各照明シーンにおける照明負荷5の調光レベルを設定するシーン情報および各選択スイッチの操作に応じて調光点灯される照明負荷5の割付情報を記憶する記憶部と、第1の通信部が受信した操作信号と記憶部に記憶されたシーン情報及び割付情報をもとに対応する照明負荷5を調光点灯する制御部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明負荷の出力を制御するための調光システムに関するものであり、特にホテルの大広間やエントランス、美術館、博物館などの空間の演出照明を行うための調光システムに関するものである。
従来より、ホテルの大広間やホールに設置された複数の照明器具を一斉に調光して演出照明を行うとともに、大広間やホールを複数の照明領域に区切って各照明領域毎に演出照明を行う調光システムが提供されている(例えば特許文献1参照)。
図8はこの種の調光システムの従来例を示すシステム構成図であり、この調光システムは調光装置101と、複数のシーン選択コントローラ1021,…,102n-1,102nと、間仕切りパターン切替器103と、複数の照明負荷1041〜104mとを主要な構成として備えている。
複数の照明負荷1041〜104mには、それぞれ固有の番号(この番号をディマー番号と言う)が割り付けられており、例えばホテルの大広間のように間仕切りによって複数の広間に仕切られるような照明空間に分散して配置されている。
また各々の照明負荷1041〜104mを予め設定された調光レベルで点灯させることによって所望の照明シーンを演出するために、各々のシーン選択コントローラ1021〜102nには複数の照明シーンをそれぞれ選択するための選択スイッチ105が設けられており、個々の選択スイッチ105には個別の番号(この番号をチャンネル番号と言う)が割り付けられている。
そして調光装置101には、どのチャンネル番号がどのディマー番号に割り当てられているか(つまり、どの選択スイッチ105がどの照明負荷1041〜104mに対応するか)を示す対応関係情報であるパッチ情報と、各々の照明シーン毎に照明負荷1041〜104mの調光レベルを設定したシーン情報とを記憶する記憶部(図示せず)が設けられており、何れかのシーン選択コントローラ1021〜102nで所望の照明シーンを再生するために選択スイッチ105が操作されて、このシーン選択コントローラからチャンネル番号のデータが入力されると、記憶部に記憶されたパッチ情報およびシーン情報から、入力されたチャンネル番号に対応するディマー番号と、このディマー番号に対応する照明負荷1041〜104mの調光レベルとを読み出し、これらの照明負荷1041〜104mを照明シーンに応じた調光レベルで点灯させている。
ところでホテルの大広間など1つの部屋を間仕切りで複数に仕切って使用するような部屋では使用用途などに合わせて複数の間仕切りパターンがあるため、間仕切りパターンが変更される毎に、各々の選択スイッチ105に割り当てたチャンネル番号と各々の照明負荷1041〜104mに割り当てたディマー番号との対応関係情報であるパッチ情報を変更する必要がある。
そこで図8に示した従来のシステムでは、個々の間仕切りパターン毎に各間仕切りパターンに対応したパッチ情報を備える制御部1061〜106Nを設けるとともに、シーン選択コントローラ1021〜102nからの操作信号を複数の制御部1061〜106Nの何れかに択一的に入力させるマルチプレクサ107と、複数の制御部1061〜106Nの内の何れかの制御出力を択一的に調光回路部110に入力させるマルチプレクサ108と、間仕切りパターン切替器103から入力される切替信号に応じてマルチプレクサ107,108の接点を切り替えるパターン切替部109と、マルチプレクサ108を介して入力される制御出力に応じて照明負荷1041〜104mを調光点灯する調光回路部110とを設けてある。なお間仕切りパターン切替器103には、複数の間仕切りパターンにそれぞれ対応した選択スイッチ111が複数設けられている。
そして間仕切りを移動させて間仕切りパターンを変更した場合に、使用者が間仕切りパターン切替器103の選択スイッチ111を操作して変更後の間仕切りパターンを選択すると、間仕切りパターン切替器103から調光装置101に間仕切りパターンの選択信号が送信される。このとき調光装置101では、パターン切替部109が間仕切りパターン切替器103からの選択信号を受信し、この選択信号に基づいてマルチプレクサ107,108の接点を切り替えることで、変更後の間仕切りパターンに対応した制御部1061…が切替接続されるようになっており、切替接続された制御部1061…が予め設定されたパッチ情報とシーン情報とをもとにシーン選択コントローラ1021…から入力される信号に基づいて各照明負荷1041…を調光点灯させることで、間仕切りパターンに応じた演出照明を行うのである。
特開昭60−62099号公報
上述した従来の調光システムでは、間仕切りパターンの数だけ各々の間仕切りパターンで使用される専用の制御部1061…が必要になり、また間仕切りパターン切替器103の選択操作に応じてパターン切替部109がマルチプレクサ107,108の接点を切り替えて、変更後の間仕切りパターンに対応する制御部1061…を切替接続しているので、間仕切りパターンの数が増えると、パターン切替部109の構成が複雑になって、調光装置101が大型化するという問題があった。
また調光システムの施工後に間仕切りパターンを追加する場合、専用の制御部を追加したり、パターン切替部109の回路構成を変更しなければならず、間仕切りパターンの追加や変更に容易に対応できないという問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、複数の間仕切りパターン毎に照明シーンを演出でき、且つ、間仕切りパターンの追加や変更に容易に対応できる調光システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、間仕切りによって複数の照明領域に仕切られ且つ照明領域の間仕切りパターンが複数通りに変更可能な照明空間に設置される複数の照明負荷を調光制御する調光システムであって、複数の照明負荷の内の1乃至複数を個別に設定した調光レベルで点灯させるための照明シーン再生用のシーン選択操作部を有し、シーン選択操作部の操作に応じて操作信号を出力する操作装置と、該操作装置に信号線を介して電気的に接続され操作装置からの操作信号に応じて1乃至複数の照明負荷を調光点灯する調光装置とを備え、調光装置が、操作装置から信号線を介して入力される操作信号を受信する第1の通信部と、現在の間仕切りパターンにおいて各シーン選択操作部の操作に応じて調光点灯される照明負荷の割付を設定したパッチ情報および各照明シーンにおける照明負荷の調光レベルを設定したシーン情報を記憶する記憶部と、第1の通信部が受信した操作信号と記憶部に記憶されたパッチ情報およびシーン情報をもとに対応する照明負荷を調光点灯させる制御部とを具備して成ることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、複数の間仕切りパターンから所望の間仕切りパターンを択一的に選択するためのパターン選択操作部を有し当該パターン選択操作部の操作に応じて間仕切りパターンを切り替える切替信号を調光装置に出力する間仕切りパターン切替装置を設けるとともに、調光装置の記憶部に複数の間仕切りパターンにそれぞれ対応した複数のパッチ情報を記憶させ、制御部が、選択信号をもとに選択された間仕切りパターンのパッチ情報を記憶部から読み出して、各シーン選択操作部と照明負荷との割付を変更することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、調光装置を複数備え、複数の調光装置の間を調光信号線および操作信号線を介して電気的に接続するとともに、各調光装置に、第1の通信部で受信した操作信号を操作信号線を介して他の調光装置に送信する第2の通信部と、調光信号線を介して他の調光装置との間で通信を行う第3の通信部とを設け、各調光装置の制御部は、予め対応関係が設定されたシーン選択操作部の操作に応じて操作装置から出力された操作信号を第1又は第2の通信部の何れかで受信すると、受信した操作信号とシーン情報とパッチ情報とに基づいて対応する照明負荷を調光点灯させるとともに、第3の通信部から他の調光装置へ調光制御信号を送信させ、他の調光装置の制御部が、第3の通信部で受信した調光制御信号とシーン情報とパッチ情報とに基づいて対応する照明負荷を調光点灯させることを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明では、現在の間仕切りパターンに応じたパッチ情報およびシーン情報が記憶部に設定されており、制御部では、第1の通信部が受信した操作信号と、記憶部に記憶されたパッチ情報およびシーン情報をもとに対応する照明負荷を調光点灯させているので、複数の間仕切りパターンに対応した照明シーンを再生して演出照明を行うことができる。しかも記憶部に記憶されたパッチ情報およびシーン情報を変更することで複数の間仕切りパターンに対応できるから、従来の調光システムのように個々の間仕切りパターンに対応した専用の制御部を必要とせず、間仕切りパターンの追加や変更にも容易に対応できる。
また請求項2の発明では、調光装置の記憶部に、複数の間仕切りパターンにそれぞれ対応した複数のパッチ情報を記憶させており、制御部が、パターン選択操作部の操作に応じてパターン切替装置から入力される選択信号と、記憶部に記憶されたパッチ情報とをもとに、シーン選択操作部と照明負荷との割付を変更しているので、複数の間仕切りパターンに対応した照明シーンを再生して演出照明を行うことができる。
また請求項3の発明では、各調光装置において、対応するシーン選択操作部の操作に応じて操作装置から出力された操作信号を第1又は第2の通信部の何れかで受信すると、制御部が受信した操作信号に基づいて対応する照明負荷を調光点灯させるとともに、第3の通信部から他の調光装置へ調光制御信号を送信させ、他の調光装置の制御部が、第3の通信部で受信した調光制御信号に基づいて対応する照明負荷を調光点灯させているので、各調光装置では、他の調光装置に信号線を介して接続された操作装置から他の調光装置を介して入力された操作信号に応じて照明負荷を調光制御することができる。したがって1つの操作装置で複数の調光装置に接続された照明負荷を調光点灯することができ、操作装置の設置位置の自由度が向上する。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図4に基づいて説明する。図1は本実施形態のシステム構成を説明する図であり、この調光システムは、例えばホテルの大広間やエントランス、美術館、博物館など1つの照明空間Aを間仕切りCによって複数の照明領域B1,B2,B3,B4,…,Bnに仕切ることができ、且つ間仕切りCを移動させることで間仕切りパターンを複数に変更できるような部屋に用いられて、演出照明を行うためのものである。そして本システムは、調光装置1と、複数台のシーン選択コントローラ2と、パターン切替器3と、システムデータ設定装置4と、複数台の照明負荷5とを主な構成要素として備える。
各照明負荷5は調光装置1によって調光レベルが制御可能な白熱灯などの光源を有し、各々の照明領域B1…に少なくとも1台の照明負荷5が存在するように配置が決定されている。
また複数台のシーン選択コントローラ2とパターン切替器3とは操作信号線L1を介して調光装置1に電気的に接続されている。調光装置1、シーン選択コントローラ2、及びパターン切替器3には例えばディップスイッチなどで個別のアドレスデータが割り当てられており、調光装置1とシーン選択コントローラ2及びパターン切替器3との間ではアドレスデータを含む伝送信号を用いてシリアル通信を行っている。なおシリアル通信にはEIA−RS485規格+CSMAプロトコルなどの伝送方式が用いられる。
各シーン選択コントローラ2は、図3(a)に示すように調光装置1との間でシリアル通信を行う伝送通信部21と、複数の照明シーンにそれぞれ対応した複数の押釦(図示せず)からなる操作部22と、各押釦に付設されたLEDなどの表示ランプからなる点灯表示部23と、マイクロコンピュータからなる制御部24とを備え、個々の照明領域B1…に少なくとも1台のシーン選択コントローラ2が存在するように配置が決定されている。
パターン切替器3は、図3(b)に示すように調光装置1との間でシリアル通信を行う伝送通信部31と、複数の間仕切りパターンにそれぞれ対応した複数の押釦(図示せず)からなる操作部32と、各押釦に付設されたLEDなどの表示ランプからなる点灯表示部33と、マイクロコンピュータからなる制御部34とを備えている。
システムデータ設定装置4は例えばパーソナルコンピュータや携帯型の端末装置からなり、図3(c)に示すように調光装置1との間で信号線L3を介してシリアル通信を行う伝送通信部41と、キーボードやテンキーなどの入力部42と、設定内容を確認するためのCRTやLCDなどの表示部43と、制御部44と、記憶部45とを備えている。
また調光装置1は、図2(a)に示すように各照明負荷5への供給電力を変化させることによって照明負荷5を調光する調光回路部11と、調光回路部11の出力を制御する制御部12とで構成される。
調光回路部11は従来周知の位相制御方式の調光回路からなり、トライアック等の位相制御素子を具備し、制御部12から入力されるトリガ信号によって位相制御素子の導通角を制御することで、照明負荷5への供給電力を変化させて、照明負荷5を調光点灯させている。
制御部12は調光回路部11にトリガ信号を与えるものであって、図2(b)に示すように、シーン選択コントローラ2やパターン切替器3、或いはシステムデータ設定装置4との間でシリアル通信を行う伝送通信部13と、例えばRAM、ROM、EEPROM、フラッシュROMなどで構成され上述したシーン情報やパッチ情報などのデータを記憶する記憶部14と、EIA−RS485規格+CSMAプロトコルなどのシリアル伝送方式で調光制御信号を出力する調光信号出力部15と、マイクロコンピュータなどからなる演算制御部16とで構成される。
次に本システムの動作について説明する。先ず作業者がシステムデータ設定装置4の入力部42を操作して間仕切りパターンを選択し、さらに選択した間仕切りパターンにおいて、照明シーンを記憶又は再生する際に用いる調光レベルやフェード時間などのシーン情報を入力する。システムデータ設定装置4は信号線を介して調光装置1に接続されており、入力部42を用いて入力されたシーン情報は伝送通信部41から調光装置1に送信され、調光装置1の伝送通信部13で受信される。このとき調光装置1では、演算制御部16が伝送通信部13で受信したシーン情報を記憶部14の対応する記憶エリア521…に記憶させるとともに、その格納先アドレスを記憶エリア511…に記憶させる。なお図4は記憶部14の記憶領域の構成を示し、記憶領域521〜52Nには間仕切りパターンP1〜PNでそれぞれ使用するシーン情報が記憶され、記憶領域511〜51Nには間仕切りパターンP1〜PNでそれぞれ使用するシーン情報の格納先アドレスが記憶されている。
また選択された間仕切りパターンにおいて、どのシーン選択コントローラ2がどの照明負荷5に対応するかを示す対応関係情報であるパッチ情報をシステムデータ設定装置4を用いて入力すると、入力されたパッチ情報がシステムデータ設定装置4から調光装置1に送信され、調光装置1の伝送通信部13で受信される。このとき演算制御部16は伝送通信部13で受信したパッチ情報を記憶部14の対応する記憶エリア541…に記憶させるとともに、その格納先アドレスを記憶エリア531…に記憶させる。すなわち記憶部14の記憶領域541〜54Nには間仕切りパターンP1〜PNでそれぞれ使用するパッチ情報が記憶され、記憶領域531〜53Nには間仕切りパターンP1〜PNでそれぞれ使用するパッチ情報の格納先アドレスが記憶されている。以上のような操作を繰り返すことで調光装置1の記憶部には各間仕切りパターンに対応したシーン情報およぼパッチ情報が登録される。
その後、間仕切りCの変更などに応じてパターン切替器3の操作部32を操作し、現在の間仕切りパターンを変更する操作を行うと、制御部34が操作部32からの操作入力に応じて伝送通信部31から変更後の間仕切りパターンを示す操作信号を操作信号線L1に送出させる。このとき調光装置1では伝送通信部13がパターン切替器3からの操作信号を受信し、演算制御部16が受信した操作信号をもとに、変更後の間仕切りパターンで使用するシーン情報の格納先アドレスおよびパッチ情報の格納先アドレスをそれぞれ記憶領域511…,531…から読み出して、記憶領域55a,55bにコピーする。すなわち記憶領域55aには現在の間仕切りパターンで使用するシーン情報の格納先アドレスが記憶され、記憶領域55bには現在の間仕切りパターンで使用するパッチ情報の格納先アドレスが記憶される。
そして間仕切りパターンを選択した後に、シーン選択コントローラ2の操作部22を操作して、所望の照明シーンを再生する操作を行うと、制御部24が操作部22からの操作入力に応じて伝送通信部21から所望の照明シーンを再生させる操作信号を操作信号線L1に送出させる。このとき調光装置1では伝送通信部13がシーン選択コントローラ2からの操作信号を受信し、演算制御部16が受信した操作信号をもとに、記憶領域55a,55bに記憶された格納先アドレスから照明シーンのシーン情報とパッチ情報とを読み出し、このシーン情報とパッチ情報をもとに調光回路部11へトリガ信号を出力させて、対応する照明負荷5の調光制御を行っており、所望の照明シーンを再生する。なお記憶部14の記憶領域56には現在出力している調光レベルの情報が格納されている。
このように、記憶部14には複数の間仕切りパターンでそれぞれ使用するシーン情報とパッチ情報が登録されており、パターン切替器3を用いて変更された現在の間仕切りパターンのシーン情報およびパッチ情報を記憶部14から読み出し、読み出したシーン情報およびパッチ情報に基づいて照明負荷5の調光制御を行っているので、各々の間仕切りパターンに対応した照明シーンを記憶又は再生させることができる。すなわち照明空間Aにおいて間仕切りCを移動させることで照明領域の区切りが変えられ、部屋の間仕切りパターンが変更された場合でも、変更後の間仕切りパターンに応じた照明シーンを再生することができる。また記憶部14に記憶させたシーン情報およびパッチ情報を変更することで複数の間仕切りパターンに対応できるから、従来の調光システムのように個々の間仕切りパターンに対応した専用の制御部を必要とせず、間仕切りパターンの追加や変更にも容易に対応できる。
(実施形態2)
次に本発明の実施形態2を図5及び図6に基づいて説明する。上述の実施形態1では1台の調光装置1で複数の照明負荷5を調光していたが、本実施形態では複数の調光装置11,12,…,1Nを備え、各調光装置11〜1Nがそれぞれ直接接続された配下の照明負荷5を調光制御している。なお調光システムの基本的な構成および動作は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して図示及び説明は省略し、本実施形態の特徴部分のみを説明する。
本実施形態では複数の調光装置11〜1Nの間が調光信号線L2を介して電気的に接続されており、その内の1台(例えば調光装置11)に操作信号線L1を介してシーン選択コントローラ21〜2N及びパターン切替器3が電気的に接続されている。図6は各調光装置11〜1Nの要部のブロック図を示し、調光信号割付処理部17と信号切替部18とを備えている。信号切替部18は単極双投型のスイッチからなり、この共通接点cを外部接続端子T2に接続するとともに、一方の切替接点aを外部接続端子T1および調光信号割付処理部17の入力端に、他方の切替接点bを調光信号割付処理部17の出力端にそれぞれ接続してある。
各調光装置11〜1Nの制御部12はシステムデータ設定装置4からの設定入力或いは内蔵するディップスイッチ(図示せず)などの設定に応じて親機又は子器として動作し、親機として動作する調光装置11では端子T1に操作信号線L1が、端子T2に調光信号線L2を介して調光装置12の端子T1がそれぞれ接続され、信号切替部18の共通接点cが切替接点bに接続されており、操作信号線L1を介して入力された操作信号が調光信号割付処理部17に入力されるとともに、調光信号割付処理部17の出力(調光信号出力部15から出力される調光制御信号)が調光信号線L2に送出されるようになっている。
また子器として動作する調光装置12…では、端子T1に調光信号線L2を介して上位の調光装置11…の端子T2が、端子T2に調光信号線L2を介して下位の調光装置13…の端子T1がそれぞれ接続され、信号切替部18の共通接点cが切替接点aに接続されており、上位の調光装置11…から端子T1に入力された調光制御信号が調光信号割付処理部17に入力されるとともに、端子T2から下位の調光装置13…へそのまま送出されるようになっている。
また図5及び図6では図示を省略しているが、調光装置11…には図示しない信号線を介してシステムデータ設定装置4が接続され、実施形態1と同様の方法でシステムデータ設定装置4を用いて各調光装置11…にシーン情報やパッチ情報のデータが設定されるとともに、シーン選択コントローラ21…のタイプとアドレス番号との関連情報が設定されている。
ここで操作信号線L1に接続されたパターン切替器3を用いて間仕切りパターンが変更されると、パターン切替器3から調光装置1に変更後の間仕切りパターンを示す操作信号が送信される。このとき調光装置1では伝送通信部13がパターン切替器3からの操作信号を受信し、演算制御部16が受信した操作信号をもとに、変更後の間仕切りパターンで使用するシーン情報の格納先アドレスおよびパッチ情報の格納先アドレスをそれぞれ記憶領域511…,531…から読み出して、記憶領域55a,55bにコピーする。すなわち記憶領域55aには現在の間仕切りパターンで使用するシーン情報の格納先アドレスが記憶され、記憶領域55bには現在の間仕切りパターンで使用するパッチ情報の格納先アドレスが記憶される。また他の調光装置12〜1Nでも、調光装置1と同様の処理を行って、記憶部14の記憶領域55a,55bに変更後の間仕切りパターンで使用するシーン情報の格納先アドレスおよびパッチ情報の格納先アドレスがそれぞれ登録される。
そして間仕切りパターンを選択した後に、シーン選択コントローラ21…の操作部22を操作して、所望の照明シーンを再生する操作を行うと、制御部24が操作部22からの操作入力に応じて送信先のアドレス、送信元のアドレス、及び押された押釦(操作部22)の種類などのデータからなる操作信号を伝送通信部21から操作信号線L1に送出させる。このとき調光装置11(親機)では伝送通信部13がシーン選択コントローラ21…からの操作信号を受信し、演算制御部16が受信した操作信号に対する応答メッセージを作成して、伝送通信部13から送信元のシーン選択コントローラ2に返送させた後、この操作信号と、記憶領域55a,55bに記憶された格納先アドレスに格納されている現在の間仕切りパターンのシーン情報およびパッチ情報とに基づいて調光回路部11へトリガ信号を出力させて、調光装置11に直接接続されている照明負荷5の調光制御を行うとともに、調光信号割付処理部17から信号切替部18を介して調光信号線L2に調光レベルを示す調光制御信号を送出させる。このとき他の調光装置12〜1N(子器)では、伝送通信部13が調光信号線L2を介して送信された調光制御信号を受信し、この調光制御信号と現在の間仕切りパターンのシーン情報およびパッチ情報とに基づいて調光回路部11へトリガ信号を出力させて、調光装置12〜1Nにそれぞれ接続されている照明負荷5の調光制御を行う。そして調光制御の終了後に調光装置11(親機)は、点灯表示部23の点灯/消灯を制御する制御データを送信元のシーン選択コントローラ21…に送出し、この制御データを受信した送信元のシーン選択コントローラ21…では制御部24が点灯制御部23の点灯状態を制御し、押操作された押釦に付設した表示ランプを点灯させることで操作状態を点灯表示するとともに、制御データに対する応答メッセージを調光装置11に返送して、一連の制御動作を終了する。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図7に基づいて説明する。上述の実施形態1では1台の調光装置1で複数の照明負荷5を調光していたが、本実施形態では実施形態2と同様に複数の調光装置11,12,…,1Nを備え、各調光装置11〜1Nがそれぞれ直接接続されている配下の照明負荷5を調光制御している。なお調光システムの基本的な構成および動作は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して図示及び説明は省略し、本実施形態の特徴部分のみを説明する。
各調光装置11〜1Nにはそれぞれ操作信号線L1を介してシーン選択コントローラ2及びパターン切替器3に電気的に接続されるとともに、調光装置11〜1Nの間が操作信号線L3を介して電気的に接続されている。各調光装置11〜1Nには操作信号線L3を介してシリアル通信を行う第2の通信部たる伝送通信部(図示せず)が設けられており、この伝送通信部により操作信号線L1を介して受信した操作信号を操作信号線L3を介して他の調光装置へ出力することによって、他の調光装置に接続されたシーン選択コントローラ2との間でも通信を行うことができ、全てのシーン選択コントローラ2から操作信号を受信できるようになっている。また各調光装置11〜1Nの間が調光信号線L2を介して電気的に接続されており、各調光装置11〜1Nには調光信号線L2を介してシリアル通信を行う第3の通信部たる伝送通信部(図示せず)が設けられている。
ここで各調光装置11〜1Nの記憶部14には、調光装置11〜1Nの備える設定部(図示せず)又はシステムデータ設定装置4からの設定入力に応じて、自己の管理下にあるシーン選択コントローラ2のアドレスが登録されており、シーン選択コントローラ2からの送信信号を受信した時に、送信元が自己の管理下にある場合のみ応答メッセージを送信元に返送するようになっている。またシーン選択コントローラ2でも操作信号を送信する送信相手の調光装置11…のアドレスが予め設定されている。
次に本システムの動作について説明する。何れかのシーン選択コントローラ2の選択スイッチが操作されて、このシーン選択コントローラ2から送信元のアドレスと送信先の調光装置のアドレスを含む操作信号が対応関係の設定された調光装置11…へ送信された場合、演算制御部16は、操作信号線L1又はL3を介して伝送通信部で受信した操作信号に含まれる送信元アドレスと、記憶部14に登録されたシーン選択コントローラ2のアドレスとを比較することで、送信元のシーン選択コントローラ2が自己の管理下にあると判断して、伝送通信部11から送信元のシーン選択コントローラ2へ応答メッセージを返送させるとともに、この操作信号に応じて照明負荷5を調光点灯させる。また演算制御部16は、この操作信号に基づいて調光制御信号を作成し、この調光制御信号を伝送通信部から調光信号線L2を介して他の調光装置に送出させる。一方、送信元のシーン選択コントローラ2が自己の管理下に入っていない調光装置11〜1Nでは、演算制御部16が、操作信号線L1又はL3を介して伝送通信部で受信した操作信号に含まれる送信元アドレスと、記憶部14に登録されたシーン選択コントローラ2のアドレスとを比較することで、送信元のシーン選択コントローラ2が自己の管理下にないと判断して応答メッセージは返送せず、調光信号線L2を介して他の調光装置から送信された調光制御信号を伝送通信部で受信し、受信した調光制御信号と現在の間仕切りパターンに対応したシーン情報およびパッチ情報とに基づいて対応する照明負荷5を調光点灯させる。また送信元のシーン選択コントローラ2が自己の管理下にある調光装置11…では、調光制御後に点灯表示部23の点灯/消灯を制御する制御データを送信元のシーン選択コントローラ2に送出し、この制御データを受信した送信元のシーン選択コントローラ2では制御部24が点灯制御部23の点灯状態を制御し、押操作された押釦に付設した表示ランプを点灯させることで操作状態を表示するとともに、制御データに対する応答メッセージを送信元の調光装置11…に返送して、一連の制御動作を終了する。
以上説明したように本実施形態では全ての調光装置11…で、他の調光装置に直接接続されたシーン選択コントローラ2との間で通信を行えるので、シーン選択コントローラ2の設置場所に制限が無くなり、設置場所の自由度が向上するとともに、シーン選択コントローラ2の操作に応じて複数の調光装置11…で照明負荷5の調光制御を行わせることができる。またシーン選択コントローラ2から操作信号が出力された時に、この操作信号に対して応答メッセージを返送する調光装置11…が1台だけ決められているので、複数の調光装置11…から同じタイミングで操作信号線L1,L3に応答メッセージが返送されて、バス通信上でデータが衝突するコンテンションエラーの発生を防止でき、信頼性の高い通信を行うことができる。
実施形態1の調光システムのシステム構成図である。 (a)(b)は同上に用いる調光装置の内部ブロック図である。 同上を示し、(a)はシーン選択コントローラのブロック図、(b)はパターン切替器のブロック図、(c)はシステムデータ設定装置のブロック図である。 同上に用いる記憶部の記憶領域の説明図である。 実施形態2の調光システムの概略のシステム構成図である。 同上の要部のブロック図である。 実施形態3の調光システムの概略のシステム構成図である。 従来の調光システムのシステム構成を示すブロック構成図である。
符号の説明
1 調光装置
2 シーン選択コントローラ
3 パターン切替器
4 システムデータ設定装置
5 照明負荷
L1 操作信号線
L3 信号線

Claims (3)

  1. 間仕切りによって複数の照明領域に仕切られ且つ照明領域の間仕切りパターンが複数通りに変更可能な照明空間に設置される複数の照明負荷を調光制御する調光システムであって、
    複数の照明負荷の内の1乃至複数を個別に設定した調光レベルで点灯させるための照明シーン再生用のシーン選択操作部を有し、シーン選択操作部の操作に応じて操作信号を出力する操作装置と、該操作装置に信号線を介して電気的に接続され操作装置からの操作信号に応じて1乃至複数の照明負荷を調光点灯する調光装置とを備え、
    調光装置が、操作装置から信号線を介して入力される操作信号を受信する第1の通信部と、現在の間仕切りパターンにおいて各シーン選択操作部の操作に応じて調光点灯される照明負荷の割付を設定したパッチ情報および各照明シーンにおける照明負荷の調光レベルを設定したシーン情報を記憶する記憶部と、第1の通信部が受信した操作信号と記憶部に記憶されたパッチ情報およびシーン情報をもとに対応する照明負荷を調光点灯させる制御部とを具備して成ることを特徴とする調光システム。
  2. 複数の間仕切りパターンから所望の間仕切りパターンを択一的に選択するためのパターン選択操作部を有し当該パターン選択操作部の操作に応じて間仕切りパターンを切り替える切替信号を調光装置に出力する間仕切りパターン切替装置を設けるとともに、調光装置の記憶部に複数の間仕切りパターンにそれぞれ対応した複数のパッチ情報を記憶させ、前記制御部が、前記選択信号をもとに選択された間仕切りパターンのパッチ情報を前記記憶部から読み出して、各シーン選択操作部と照明負荷との割付を変更することを特徴とする請求項1記載の調光システム。
  3. 前記調光装置を複数備え、複数の調光装置の間を調光信号線および操作信号線を介して電気的に接続するとともに、各調光装置に、第1の通信部で受信した操作信号を操作信号線を介して他の調光装置に送信する第2の通信部と、調光信号線を介して他の調光装置との間で通信を行う第3の通信部とを設け、各調光装置の制御部は、予め対応関係が設定されたシーン選択操作部の操作に応じて操作装置から出力された操作信号を第1又は第2の通信部の何れかで受信すると、受信した操作信号とシーン情報とパッチ情報とに基づいて対応する照明負荷を調光点灯させるとともに、第3の通信部から他の調光装置へ調光制御信号を送信させ、他の調光装置の制御部が、第3の通信部で受信した調光制御信号とシーン情報とパッチ情報とに基づいて対応する照明負荷を調光点灯させることを特徴とする請求項1又は2記載の調光システム。
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