JP2005196656A - ガス制御バルブ及び燃料電池発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】可動バルブ体の振動を抑制するのに有利なガス制御バルブ及び燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】ガス制御バルブ1は、受圧部材3と、1次側通路61と、第1室21を介してガスが吐出される2次側通路71と、絞り孔40と絞り孔40を開閉する可動バルブ体41と絞り孔40を閉鎖する方向(矢印Y2方向)に可動バルブ体41を付勢する可動バルブ体用弾性部材8とをもつ絞り開度可変機構4と、絞り開度可変機構4の絞り開度Lを増加させる方向に受圧部材3を付勢する受圧部材用弾性部材7と、抵抗部材200とを具備する。可動バルブ体41が絞り孔40を閉鎖する方向に動作するとき、抵抗部材200は可動バルブ体41の動作に対して抵抗力を発揮する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイヤフラム等の受圧部材を有するガス制御バルブ、このガス制御バルブを有する燃料電池発電システムに関する。
従来、気体用バルブとして、ボティ室をもつボディと、ボディのボティ室を第1室と第2室とに区画する変形可能なダイヤフラムと、ガスが供給される1次側通路である高圧通路と、2次側通路である低圧通路と、高圧通路と低圧通路との間に設けられた絞り孔と絞り孔を開閉する可動バルブ体とをもち可動バルブ体により絞り孔の絞り開度を調整する絞り開度可変機構と、絞り開度可変機構の絞り開度を増加させる方向にダイヤフラムを付勢する付勢力を発揮するコイルバネとを備えているものが知られている(特許文献1)。
この気体用バルブは、燃料電池用のガス流路にも使用できると記載されている。この気体用バルブによれば、高圧通路のガスが絞り孔で絞られて低圧通路に至る。低圧通路の圧力が増加すると、ダイヤフラムの受圧力が増加してダイヤフラムが変形し、可動バルブ体が絞り孔の開度を減少させる方向に動作し、低圧通路の圧力の増加が抑制される。
また従来、ガス用減圧弁として、複数のリング部材を往復移動部材と弁ハウジングとの間に位置するように往復移動部材の外周に装着したものが知られている(特許文献2)。このものによれば、往復移動部材と弁ハウジングとの間にグリスが充填されている。グリスは複数のリング部材間に進入しており、グリスによりリング部材の摩耗が抑えられている。
特開2002−372162号公報 特開平11−270715号公報
上記した特許文献に係る技術によれば、下流側でガス流量が急激に変化すると、絞り孔を通過するガスの流量が急激に変化するため、可動バルブ体にハンチング的な振動が発生するおそれがある。この振動は下流側のハンチング的な圧力変動を誘発することがあり、あまり好ましいものではない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、可動バルブ体の振動を抑制するのに有利なガス制御バルブ及び燃料電池発電システムを提供することを課題とする。
本発明者は上記したガス制御バルブについて鋭意開発を進めている。そして、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮できる抵抗部材を設ければ、上記した可動バルブ体のハンチング的な振動の抑制に有効であることを知見した。
可動バルブ体のハンチング的な振動が抑制される主因としては、必ずしも明確ではないものの、次のように推察される。即ち、下流側でガス流量が急激に変化するとき、絞り孔の絞り開度が急激に小さくなることがある。このように絞り孔の絞り開度が急激に小さくなると、当該絞り開度を速い速度で通過するガスによりベルヌーイの定理に基づいて可動バルブ体が急激に閉弁方向に吸引される傾向がある。そして、このように可動バルブ体が吸引により急激に閉弁方向に動作すると、絞り孔よりも下流側のガス圧が急激に減少し、ひいては受圧部材の受圧力が減少し、再び、可動バルブ体は開弁方向に変位することになる。そして、前記した可動バルブ体の吸引による閉弁方向の急激な動作がトリガー現象(引き金現象)となり、上記したように可動バルブ体にハンチング的な振動が発生するものと推察される。このため、可動バルブ体のハンチング的な振動のトリガー現象となり得る可動バルブ体の吸引による急激な閉弁動作を抑えれば、下流側でガス流量が急激に変化するときであっても、上記した可動バルブ体の振動が抑制されるものと推察され、本発明者はこれを試験で確認した。
即ち、第1様相に係るガス制御バルブは、ボティ室をもつボディと、ボディのボティ室に配設されボティ室を第1室と第2室とに区画する変形可能な受圧部材と、ボディに設けられガスが供給される1次側通路と、ボディに設けられ前記第1室を介してガスが吐出される2次側通路と、1次側通路と2次側通路との間に設けられ絞り開度を規定する絞り孔と絞り孔を開閉する可動バルブ体と絞り孔を閉鎖する方向に可動バルブ体を付勢する可動バルブ体用弾性部材とをもち、1次側通路のガス流量を絞り開度で絞って第1室を経て2次側通路に供給する絞り開度可変機構と、
絞り開度可変機構の絞り開度を増加させる方向に受圧部材を付勢する付勢力を発揮する受圧部材用弾性部材と、
可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮する抵抗部材とを具備することを特徴とするものである。
第1様相に係るガス制御バルブによれば、1次側通路のガスのガス流量が絞り開度可変機構の絞り開度により絞られる。下流側でガス流量が急激に変化すし、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、可動バルブ体の動作に対して抵抗部材は抵抗力を発揮する。このため下流側でガス流量が急激に変化し、絞り孔を通過するガスの流量が急激に変化したとしても、上記したトリガー現象が抑制される。故に、可動バルブ体のハンチング的な振動は抑制され、ひいては受圧部材の振動も抑制される。
抵抗部材としては、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、可動バルブ体のその動作に対して抵抗力を発揮するように機能するものであれば何でも良い。このような機能をもつ抵抗部材としては、コイルバネや板バネ等のバネ、ゴムや樹脂等の有機系材料、発泡材料、空気バネ等の気体バネ等のうちの少なくとも1種を例示できる。このような機能をもつ抵抗部材として、付勢力をもつ付勢部材を例示することができる。また受圧部材用弾性部材及び可動バルブ体用弾性部材としては付勢部材を例示することができ、具体的には、コイルバネや板バネ等のバネ、ゴムや樹脂等の有機系材料、発泡材料、空気バネ等の気体バネ等のうちの少なくとも1種を例示することができる。
第2様相に係るガス制御バルブによれば、抵抗部材は絞り孔が開放する方向に可動バルブ体を付勢するバネであることを特徴とするものである。バネとしては、前記したようにコイルバネや板バネ等のバネ、ゴムや樹脂等の有機系材料で形成したバネを例示できる。この場合、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、抵抗部材は、可動バルブ体のその動作に対して抵抗力を発揮することができる。
第3様相に係るガス制御バルブによれば、抵抗部材は可動バルブ体とボディとの間に設けられ摩擦抵抗を発生させる摩擦抵抗体であることを特徴とするものである。摩擦抵抗体としては、ゴムや樹脂等の有機系材料、金属等で形成したものを例示できる。この場合、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、抵抗部材は、可動バルブ体のその動作に対して抵抗力を発揮することができる。
第4様相に係るガス制御バルブによれば、可動バルブ体及びボディのうちの少なくとも一方は、絞り孔と可動バルブ体とを相対的に接近させ得るように抵抗部材を収容する凹部をもつことを特徴とするものである。この場合、絞り孔と可動バルブ体とを相対的に接近させるのに有利であり、絞り開度が小さなときに有利となる。
第5様相に係るガス制御バルブによれば、更に、受圧部材用弾性部材の付勢力を調整するアクチュエータを具備することを特徴とするものである。アクチュエータとしてはモータまたはソレノイドを例示できる。モータとしては、回転するタイプ、直動するタイプでも良い。モータとしては、直流モータ、交流モータ、ステッピングモータ、超音波モータなどを例示できる。ソレノイドは磁気吸引力または磁気反発力に基づいて駆動するタイプを例示できる。
ここで、受圧部材用弾性部材による付勢力の大きさを調整すれば、絞り開度可変機構の絞り開度を増加または減少させる方向に調整することができる。従って、アクチュエータを作動させて弾性部材の付勢力を調整すれば、受圧部材を付勢する付勢力を調整できるので、絞り開度可変機構の絞り開度を増加または減少させる方向に調整することができる。これにより2次側通路における活物質を含むガスのガス流量−圧力の特性を調整するのに有利となる。
第6様相に係る燃料電池発電システムは、燃料極及び酸化剤極を有する燃料電池と、燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料用のガス供給通路と、
燃料電池の酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス用のガス供給通路と、燃料用のガス供給通路及び酸化剤ガス用のガス供給通路のうちの少なくとも一方において燃料電池の上流に設けられた燃料電池用ガス制御バルブとを具備する燃料電池発電システムにおいて、
燃料電池用ガス制御バルブは、ボティ室をもつボディと、ボディのボティ室に配設されボティ室を第1室と第2室とに区画する変形可能な受圧部材と、ボディに設けられガスが供給される1次側通路と、ボディに設けられ第1室を介してガスが吐出される2次側通路と、1次側通路と2次側通路との間に設けられ絞り開度を規定する絞り孔と絞り孔を開閉する可動バルブ体と絞り孔を閉鎖する方向に可動バルブ体を付勢する可動バルブ体用弾性部材とをもち、1次側通路のガス流量を絞り開度で絞って第1室を経て2次側通路に供給する絞り開度可変機構と、絞り開度可変機構の絞り開度を増加させる方向に受圧部材を付勢する付勢力を発揮する受圧部材用弾性部材と、可動バルブ体が絞り孔が閉鎖する方向に動作するとき可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮する抵抗部材とを具備することを特徴とするものである。
この場合、燃料電池用ガス制御バルブによれば、1次側通路のガスのガス流量が絞り開度可変機構の絞り開度により絞られる。これにより燃料電池に供給するガスの流量や圧力を制御することができる。抵抗部材としては、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮するように機能するものであれば何でも良く、コイルバネや板バネ等のバネ、ゴムや樹脂等の有機系材料、発泡材料、空気バネ等の気体バネ等のうちの少なくとも1種を例示できる。このような機能をもつ抵抗部材として、付勢力をもつ付勢部材を例示することができる。
受圧部材はボティ室を第1室と第2室とに区画する変形可能なものであり、受圧に伴い変形可能なダイヤフラムや蛇腹部材を例示できる。なお受圧部材の材質は特に制限されない。
本発明によれば、可動バルブ体が絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき、抵抗部材は、可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮する。このため、下流側でガス流量が急激に変化し、絞り孔を通過するガスの流量が急激に変化したとしても、可動バルブ体のハンチング的な振動は抑制される。これにより下流側のガスの圧力のハンチング現象を抑制するのに有利となる。
(実施形態1)
本発明を燃料電池発電システムに適用した実施形態1について、図1〜図4を参照して具体的に説明する。この燃料電池発電システムは、車両用、定置用、携帯用等の用途に使用することができる。本実施形態に係るガス制御バルブ1は、燃料電池100の燃料極101のガス入口101cの上流側に設けられるものである。ガス制御バルブ1は燃料ガス(例えば水素ガスまたは水素含有ガス)用のガス減圧弁であり、図1に示すように、ボティ室20をもつと共にボティ室20の下方に壁部で仕切られたバルブ室23をもつボディ2と、ボディ2のボティ室20を第1室21と第2室22とに区画する変形可能な受圧部材としてのダイヤフラム3と、燃料電池100の燃料極101で使用される活物質を含むガス(燃料ガス)が供給されると共にボティ室20の第1室21に繋がる1次側通路である高圧通路61と、燃料電池100の燃料極101の燃料極101及びボティ室20の第1室21に繋がる2次側通路である低圧通路71と、高圧通路61と低圧通路71との間に設けられた絞り孔40をもちダイヤフラム3の変形に伴い絞り孔40の絞り開度Lを可変とする絞り開度可変機構4とを備えている。絞り孔40の絞り開度Lは、ガス制御バルブ1が用いられる用途、流れるガスの組成等によっても相違するものの、例えば2ミリメートル以下,1ミリメートル以下,500マイクロメートルとすることができる。燃料ガスの主要成分が水素ガスである場合には、粘性が低く流れ易いため、絞り開度Lは小さくて済む。
高圧通路61はガス供給源65(例えばガスタンク)に繋がる。ガス供給源65の高圧の燃料ガスが高圧通路61に供給される。燃料ガスとしては純水素ガスまたは水素含有ガス等を使用できる。ここで、高圧及び低圧は燃料ガスの相対的な高低の意味である。従って、高圧とは低圧通路71のガス圧力よりも高圧という意味である。低圧とは高圧通路61のガス圧力よりも低圧という意味である。例えば、高圧通路61のガスの圧力は1〜3MPaにすることができ、低圧通路71のガスの圧力は10〜900kPa、100〜400kPaにすることができる。但しこれらに限定されるものではない。
高圧通路61は絞り孔40の上流に設けられており、低圧通路71は絞り孔40の下流に設けられている。絞り孔40は、燃料電池100の燃料極101において使用される活物質を含む高圧通路61のガス(燃料ガス)の流量を制限して減圧し、低圧通路71に供給する。
図1に示すように、ボディ2はボティ室20を有する。ダイヤフラム3は、ゴムや軟質樹脂等の弾性材料または金属を基材として膜状に形成されており、ボディ2のボティ室20を、活物質を含む燃料ガスが流入する第1室21と、燃料ガスが流入されない第2室22とに仕切って区画するため、仕切部材として機能することができる。第2室22は大気開放ポート22mを介して大気に連通する。このように第2室22は大気開放とされるため、高圧状態にならない。
仕切部材として機能できるダイヤフラム3の外周部3pは、ボディ2に挟持されて保持されている。ダイヤフラム3の中央域は、第1室21及び第2室22の差圧に応じて、矢印Y2(上方向)、矢印Y1方向(下方向)に変形可能とされている。矢印Y2方向は第1室21の容積を増加させる方向、絞り孔40の絞り開度Lを減少させる方向を意味する。矢印Y1方向は第1室21の容積を減少させる方向、絞り孔40の絞り開度Lを増加させる方向を意味する。図1から理解できるように、絞り孔40の下流に位置する第1室21(低圧通路71を経て燃料電池100に繋がる)の圧力がダイヤフラム3の下面としての表面3mに作用する。
図1に示すように、絞り開度可変機構4は、燃料電池100に供給される活物質を含むガス(燃料ガス)の流量を制限するようにボディ2に形成された絞り孔40と、絞り孔40を開閉するピストン状の可動バルブ体41と、ダイヤフラム3の中央域を挟持するように設けられた第1支持部42及び第2支持部43とを有する。可動バルブ体41は互いに背向する受圧面47及びバルブ面44をもつ。なお本実施形態によれば、受圧面47は可動バルブ体41の図示下面とされている。バルブ面44は可動バルブ体41の図示上面とされている。
絞り孔40は、絞り孔40を1周するリング形状の弁座部49を片面側つまり下面側にもつ。第2支持部43の軸部48は、第2支持部43から遠ざかるように下方に向けて延設されており、絞り孔40に挿通されている。
後述するダイヤフラムバネ7及びバルブバネ8の付勢力により、第2支持部43の軸部48の先端部48a(下端部)は、可動バルブ体41のバルブ面44に当接する。ここで、絞り孔40の弁座部49と可動バルブ体41のバルブ面44との間は、絞り孔40の絞り開度Lとされる。図1において絞り開度Lの隙間幅は強調されているが、実際には小さいものである。可動バルブ体41のバルブ面44は、絞り孔40の全閉時において、絞り孔40の弁座部49に着座できるように弁座部49に対面する。
図1に示すように、可動バルブ体41がボディ2のバルブ室23に矢印Y2、Y1方向(上下方向)に移動可能に嵌合されている。可動バルブ体41はダイヤフラム3の図示下方に配置されており、これの横断面が円形状をなす円柱形状とされているが、角柱形状でも良い。ここで、バルブ室23の径、可動バルブ体41の径は、ダイヤフラム3の可動変形部分の径よりも小さく設定されている。可動バルブ体41は金属製であり、実質的に剛体として機能する。可動バルブ体41の受圧面47はボディ2の壁面2fに対面すると共に、可動バルブ体41のバルブ面44は絞り孔40に対面する。
図1に示すように、ボディ2のボティ室20の第2室22には、コイルバネで形成された付勢部材としてのダイヤフラムバネ7(受圧部材用弾性部材)がほぼ同軸的に設けられている。ダイヤフラムバネ7の一端部7aは、絞り開度可変機構4の第1支持部42の着座面42hに着座し、ダイヤフラムバネ7の他端部7bは後述の可動体92のリング状の着座面92hに着座する。この結果、ダイヤフラムバネ7は、ダイヤフラム3を矢印Y1方向(図示下方向)に付勢しており、ひいては可動バルブ体41を弁座部49から離間させるように付勢する。即ち、ダイヤフラムバネ7は絞り孔40の絞り開度Lを増加させる方向に可動バルブ体41を付勢する。
図1に示すように、可動バルブ体41とボディ2のバルブ室23の壁面2fとの間には、コイルバネで形成された付勢部材として機能するバルブバネ8(可動バルブ体用弾性部材)が設けられている。バルブバネ8により可動バルブ体41は矢印Y2方向に付勢されており、つまり、可動バルブ体41のバルブ面44が弁座部49に接近する方向に付勢されている。即ち、バルブバネ8は絞り孔40の絞り開度Lを減少させる方向に可動バルブ体41を付勢する。
前述したように、バルブバネ8及びダイヤフラムバネ7は、互いに逆向きの付勢力を発揮する。このため可動バルブ体41のバルブ面44と第2支持部43の軸部48の先端部48aとの接触性は、確保されている。本実施形態によれば、ダイヤフラムバネ7のバネ荷重はバルブバネ8のバネ荷重よりも大きく設定されている。これはガスが導入されていないとき、絞り孔40を開放状態に維持するためである。
図1に示すように、ダイヤフラムバネ7の付勢力を調整するアクチュエータ9がボディ2に設けられている。アクチュエータ9はモータ(例えば直流モータ)であり、アクチュエータ本体90と、アクチュエータ本体90から突出する回転可能な駆動軸91とをもつ。駆動軸91の外周部には雄螺子部91cが形成されている。アクチュエータ9とダイヤフラム3との間には、つまり、アクチュエータ9とダイヤフラムバネ7との間には駆動力伝達機構としてのピストン状の可動体92が設けられている。可動体92は、着座面92hをもつ大径部92aと、大径部92aに一体的な筒形状の小径部92cとをもつ。
図2に示すように、可動体92の外壁には、ボディ2の被係合部2mと係合する係合部92mが設けられており、可動体92は図1に示す矢印Y1,Y2方向(絞り孔40の開放方向、閉鎖方向)に直動できるものの、可動体92の周方向(図2に示す矢印R1方向,R2方向)には回動できないように設定されている。可動体92の小径部92cの中央域に形成された孔93の内周部には、雌螺子部93cが形成されている。雌螺子部93cと雄螺子部91cとは互いに螺進退可能に螺合している。アクチュエータ9が一方向に駆動して駆動軸91がこれの軸芯91pの周りで一方向に回転すると、可動体92が矢印Y1方向(絞り孔40の開放方向)に移動し、ダイヤフラムバネ7の長さKAが縮み、ダイヤフラムバネ7の付勢力が大きくなる。これに対して、アクチュエータ9が他方向に駆動して駆動軸91がこれの軸芯91pの周りで他方向に回転すると、可動体92が矢印Y2方向(絞り孔40の閉鎖方向)に向けて移動し、ダイヤフラムバネ7の長さKAが拡張し、ダイヤフラムバネ7の付勢力が小さくなる。
本実施形態によれば、図1に示すように、抵抗部材として機能することができる抵抗バネ200(付勢部材)が設けられている。この抵抗バネ200は、絞り開度可変機構4の軸部48に対してほぼ同軸的に配置されており、コイルバネで形成されている。従ってこの抵抗バネ200はリング形状の弁座部49の周囲に配置されている。この抵抗バネ200は、可動バルブ体41のバルブ面44と、ボディ2のうち絞り孔40の周囲の壁面2rとの間に介装されている。なお、図面において、抵抗バネ200は前記したダイヤフラムバネ7及びバルブバネ8と同様に模式化して記載されている。
この抵抗バネ200は、バルブバネ8の付勢方向(矢印Y2方向)に対して逆方向(矢印Y1方向)に向かう付勢力を有する。つまり、抵抗バネ200は、可動バルブ体41が絞り孔40を開放する方向(矢印Y1方向)に可動バルブ体41のバルブ面44を付勢している。このため可動バルブ体41が絞り孔40を閉鎖する方向(矢印Y2方向)に動作するとき、抵抗バネ200は可動バルブ体41の動作に対して抵抗力を発揮する。
本実施形態によれば、ダイヤフラムバネ7の長さをKA、バルブバネ8の長さをKB、抵抗バネ200の長さをKCとすると、KA>KB>KCに設定されている。また、ダイヤフラムバネ7のバネ定数をK1、バルブバネ8のバネ数をK2、抵抗バネ200のバネ定数をK3とすると、K1>K2>K3に設定されている。なお、ダイヤフラムバネ7、バルブバネ8、抵抗バネ200の材質としては特に限定されず、金属(例えば鉄系、ステンレス鋼系、チタン系、アルミニウム系)、セラミックス、硬質樹脂等のうちの少なくとも1種を採用することができる。
上記した本実施形態に係るガス制御バルブ1を使用する際には、高圧の燃料ガスを装填したガス供給源65から、相対的に高圧の燃料ガスが高圧通路61に供給される。その高圧のガスは、絞り孔40の絞り開度Lにより流量が制限される。このため、絞り孔40の下流に位置する第1室21の圧力は、高圧通路61の圧力よりも減圧される。絞り孔40により減圧されて設定圧に低圧化されたガスは、第1室21を通過し、ポート2kを介して低圧通路71に至り、更に燃料電池100の燃料極101に供給され、発電反応に使用される。
本実施形態によれば、絞り孔40により減圧された第1室21の圧力と第2室22の圧力との差圧に基づいて、ダイヤフラム3が受ける矢印Y2方向(上向き、絞り孔40の閉鎖方向)に向かう力をF1とする。更に、バルブバネ8が可動バルブ体41を矢印Y2方向(上向き,絞り孔40の閉鎖方向)に付勢する力をF2とする。可動バルブ体41のバルブ面44が矢印Y1方向に向かう下向きの圧力と、可動バルブ体41の受圧面47がバルブ室23のガス圧により上向きに受圧する圧力との差を力F3(上向きと仮定する)とする。また、ダイヤフラムバネ7がこれのバネ荷重(付勢力)により、ダイヤフラム3、第1支持部42及び第2支持部43を介して可動バルブ体41を矢印Y1方向に向かう(下向き,絞り孔40の開放方向)に付勢する力をF4とする。抵抗バネ200が可動バルブ体41を矢印Y1方向(下向き)に付勢する力をF5とする。
基本的には、矢印Y2方向に向かう上向きの力F1+力F2+力F3の合計と、矢印Y1方向に向かう下向きの力F4+F5とが均衡した時点において、可動バルブ体41の位置が保持される。この均衡により基本的には絞り孔40の絞り開度Lは決定される。矢印Y2方向に向かう上向きの力F1+力F2+力F3の合計、矢印Y1方向に向かう下向きの力F4+F5の大きさが変化すると、可動バルブ体4の均衡する位置が変化するため、絞り孔40の絞り開度Lが変化する。
ここで、アクチュエータ9の駆動量を調整すれば、矢印Y1,Y2方向における可動体92の移動位置を調整することができ、ひいてはダイヤフラムバネ7の付勢力を増加させる方向または減少させる方向に調整することができる。これによりダイヤフラム3、第1支持部42及び第2支持部43を介して可動バルブ体41を矢印Y1方向に向かう(下向き,絞り孔40の開放方向)ように付勢する力F4+F5を調整することができ、それに応じて絞り孔40の絞り開度Lが調整される。
ここで、図3は低圧通路71のガス流量と低圧通路71の2次圧P2との関係を示す。特性線Aは、ダイヤフラムバネ7の一端部7aがある位置に存在する場合における圧力特性を示す。特性線Bは、ダイヤフラムバネ7の一端部7aが別のある位置に存在する場合における圧力特性を示す。特性線A,特性線Bによれば、ガス流量が増加すれば、低圧通路71の2次圧P2が次第に低下している。
本実施形態によれば、上記したようにアクチュエータ9の駆動量を調整すれば、可動体92の位置を調整でき、ひいてはダイヤフラムバネ7の付勢力を調整でき、これにより絞り孔40の絞り開度Lを適宜調整することができる。これにより低圧通路71の燃料ガスの流量−設定圧力(2次圧)の特性を変化させることができる。この結果、低圧通路71の燃料ガスの流量−設定圧力(2次圧)の特性について、図3に示す特性線C,Dに示すように、複数の形態を実現することが可能である。
更に、アクチュエータ9の駆動量を調整すれば、低圧通路71の燃料ガスの流量−設定圧力(2次圧)の特性について、図4に示す特性線Eに示すように、ガス流量が増加するとき低圧通路71の2次圧P2を次第に増加させるようにしたり、図4に示す特性線Fに示すように、ガス流量が増加するものの、低圧通路71の2次圧P2を一定域に維持したりすることもできる。
燃料電池発電システムによれば、低圧通路71における2次圧を頻繁に変化させる傾向がある。殊に、車載の燃料電池発電システムによれば、車両負荷に応じて、低圧通路71における2次圧を頻繁に変化させる傾向がある。この点本実施形態によれば、ダイヤフラムバネ7の付勢力の増減をアクチュエータ9の駆動により行うため、応答性が良好であり、ダイヤフラムバネ7の付勢力を速い速度で増減させることができる。従って、絞り孔40の絞り開度Lを迅速に調整することができ、ひいては低圧通路71に係るガス流量−2次圧の特性を迅速に調整することができる。よって、車載の燃料電池発電システムに適する。殊に、ダイヤフラムバネ7の付勢力を調整するのはアクチュエータ9であり、パイロット弁を介さないため、応答性を高めることができる。
ところで、下流側のガス消費度合に基づいて可動バルブ体41が絞り孔40を閉鎖する方向(矢印Y2方向)に急激に動作するときがある。この場合、可動バルブ体41の矢印Y2方向への動作に対して、抵抗バネ200は抵抗力を発揮する。このため下流側でガス流量が急激に変化し、絞り孔40を通過するガスの流量が急激に変化し、可動バルブ体41が絞り孔40を閉鎖する方向(矢印Y2方向)に動作するとき、抵抗バネ200の付勢力は、可動バルブ体41の動作に対して抵抗力を発揮する。
この結果、可動バルブ体41が振動するトリガーとなり得る可動バルブ体41の吸引による急激な閉弁方向の動作を抑えることができる。このため、下流側でガス流量が急激に変化するときであっても、上記した可動バルブ体41のハンチング的な振動が抑制される。ひいてはダイヤフラム3の振動も抑制され、下流側でのガスの圧力のハンチングが抑制される。更に本実施形態によれば、バルブ室23にはグリスが充填されていないため、グリスが下流側の燃料電池に送られることが阻止され、燃料電池に悪影響を与えることが阻止されている。
(実施形態2)
図5は実施形態を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図5に示すように、アクチュエータ9の駆動軸91の先端の駆動位置N(N1〜Nn)と、ガス流量−設定圧力の特性との関係を予めマップ化し、そのマップをメモリなどの記憶媒体の所定のエリアに格納しておく。そして、燃料電池発電システムの制御装置からガス流量信号が出力されると、低圧通路71の圧力を、そのガス流量を実現できる2次圧力となるように、アクチュエータ9の駆動軸91の駆動位置を制御する。これによりダイヤフラムバネ7の付勢力の増減をアクチュエータ9の駆動により行う。このため、応答性が良好であり、ダイヤフラムバネ7の付勢力を速い速度で増減させることができる。従って、絞り孔40の絞り開度Lを迅速に調整することができ、ひいては低圧通路71に係るガス流量−設定圧力の特性を迅速に調整することができる。よって、車載の燃料電池発電システムに適する。これにより燃料電池発電システムの制御性、燃費などの格段の向上を期待することができる。なお、駆動位置Nはアクチュエータ9の駆動を検知するセンサの出力値、アクチュエータ9がステッピングモータであるときにはステップ数等て把握できる。
(実施形態3)
図6は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有するものであり、可動バルブ体41が振動するトリガーとなり得る可動バルブ体41の吸引による急激な閉弁方向の動作を抑えることができ、このため、下流側でガス流量が急激に変化するときであっても、上記した可動バルブ体41のハンチング的な振動が抑制される。前記した実施形態1と共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図6に示すように、ダイヤフラムバネ7の付勢力を調整するためのアクチュエータが設けられていない。従ってダイヤフラムバネ7の付勢力は固定的である。ダイヤフラムバネ7の一端部7aは、絞り開度可変機構4の第1支持部42の着座面42hに着座し、ダイヤフラムバネ7の他端部7bはボディ2の壁面2hに着座する。この結果、ダイヤフラムバネ7は、ダイヤフラム3を矢印Y1方向(図示下方向)に付勢している。
(実施形態4)
図7は実施形態4を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有するものであり、可動バルブ体41のハンチング的な振動が抑制される。実施形態1と共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図7に示すように、抵抗部材として機能できるコイル形状の抵抗バネ200(付勢部材)が、絞り開度可変機構4の軸部48に対してほぼ同軸的に配置されている。そして可動バルブ体41のバルブ面44には、抵抗バネ200の一部200sを収容するリング形状の第1凹部251が形成されている。ボディ2のうち弁座部49の回りには、抵抗バネ200の他の部分200tを収容するリング形状の第2凹部252が形成されている。第1凹部251と第2凹部252とは同軸的に配置されており、互いに対面している。第1凹部251と第2凹部252は、抵抗バネ200の軸長方向の長さを確保しつつ、絞り孔40と可動バルブ体41とを相対的に接近させ、絞り開度Lを小さくできるようにしている。水素ガスを主要成分とするガスは、かなり狭い流路でも流動できるため、絞り開度Lは一般的に小さいためである。なお、絞り開度Lとしては特に限定されるものではないが、例えば、2ミリメートル以下、1ミリメートル以下、100マイクロメートル以下にすることができる。更に、可動バルブ体41の受圧面47にも、コイル形状のバルブバネ8の一部8tを収容する第3凹部255が形成されている。これによりボディ2の壁面2fと可動バルブ体41の受圧面47との距離を小さくでき、小型化に有利となる。
(実施形態5)
図8は実施形態5を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図8に示すように、コイル形状の抵抗バネに代えて、軟質な弾性材料(例えばゴム、軟質樹脂、発泡体等)で形成された筒形状をなす抵抗部材210が設けられている。この抵抗部材210は、絞り開度可変機構4の軸部48に対してほぼ同軸的に配置されている。そして、可動バルブ体41のバルブ面44には、抵抗部材210の一部を収容するリング形状の第1凹部251が形成されている。ボディ2のうち弁座部49の回りには、抵抗部材210の他の部分を収容するリング形状の第2凹部252が形成されている。図8に示すように、第1凹部251と第2凹部252とは同軸的に配置されており、互いに対面している。第1凹部251及び第2凹部252は、抵抗部材210の長さを確保しつつ、絞り孔40と可動バルブ体41とを相対的に接近させ、絞り開度Lを小さくできるようにしている。
(実施形態6)
図9は実施形態5を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図9に示すように、抵抗部材として機能する摩擦抵抗体220はリング形状をなしており、可動バルブ体41の外壁面41oにおいて、取付部としてのリング溝41pに装備されている。摩擦抵抗体220はゴム、樹脂(例えばフッ素樹脂系)、金属(例えば鉄系、ステンレス系、アルミニウム系、チタン系)のうちの少なくとも1種を基材としてリング形状に形成することができる。具体的には、摩擦抵抗体220は可動バルブ体41の外壁面41oの取付部としてのリング溝41pに設けられている。摩擦抵抗体220の外壁面は可動バルブ体41の外壁面41oよりも外方に突出しており、ボディ2のバルブ室23の内壁面23iと摺接し、摩擦抵抗を発生させる。
上記したように摩擦抵抗体220は摩擦抵抗を発生させる。故に、摩擦抵抗体220は可動バルブ体41が絞り孔40を閉鎖する方向(矢印Y2方向)に急激に動作するとき、可動バルブ体41のその動作に対して抵抗力を発揮する。この結果、可動バルブ体41が振動するトリガーとなり得る可動バルブ体41の吸引による閉弁を抑えることができる。このため、下流側でガス流量が急激に変化するときであっても、上記した可動バルブ体41の振動が抑制される。更にバルブ室23は、グリスが充填されていないグリスレス方式とされているため、グリスが下流側の燃料電池に送られることが阻止され、燃料電池に悪影響を与えることが阻止されている。但し、必要に応じて、摩擦抵抗体220をグリスやオイルに触れることにしても良い。なお、61rはバルブ室23と高圧通路61とを連通させる連通路である。
(実施形態7)
図10は実施形態7を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。共通の機能を奏する部位には共通の符号を付する。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施形態によれば、図10に示すように、ボディ2のバルブ室23の壁面2fには凸部28が形成されている。可動バルブ体41の受圧面47には、凸部28と嵌合可能な嵌合穴471が形成されている。抵抗部材として機能する摩擦抵抗体230はリング形状をなしており、凸部28のうち取付部としてのリング溝28aに設けられている。摩擦抵抗体230の外壁面は、凸部28の外壁面28oよりも径外方に突出しており、可動バルブ体41の嵌合穴471の内壁面472と摺接し、摩擦抵抗を発生させる。摩擦抵抗体230はゴム、樹脂(例えばフッ素樹脂系)、金属(例えば鉄系、ステンレス系、アルミニウム系、チタン系)のうちの少なくとも1種を基材として形成することができる。本実施形態においてもバルブ室23にはグリスが充填されていないため、グリスが下流側の燃料電池に送られることが阻止され、燃料電池に悪影響を与えることが阻止されている。但し、必要に応じて、摩擦抵抗体220をグリスやオイルに触れることにしても良い。
(適用形態)
図11は適用形態を示す。この適用形態によれば、燃料電池発電システムは、車載用または定置用であり、図11に示すように、燃料極101及び酸化剤極102を有する燃料電池100と、発電前の燃料ガスを燃料電池100の燃料極101に供給する燃料用のガス供給通路5と、発電前の酸化剤ガス(一般的には空気)を燃料電池100の酸化剤極102に供給する酸化剤ガス用のガス供給通路103と、発電後の燃料オフガスを弁104を介して通過させる燃料オフガス用のガス排出通路105と、発電後の酸化剤オフガスを通過させる酸化剤オフガス用のガス排出通路106とを備えている。
ガス供給通路5は燃料電池100の燃料極101のガス入口の上流に位置する。酸化剤ガス用のガス供給通路103には、酸化剤ガスを燃料電池100の酸化剤極102に供給するガス供給源であるコンプレッサ107が設けられている。燃料用のガス供給通路5において、高圧燃料ガス源であるガス供給源55側に減圧バルブ108が設けられ、更に、減圧バルブ108の下流に位置するように前記したガス制御バルブ1が設けられている。
この適用形態によれば、ガス供給源55から吐出される相対的に高圧の燃料ガスは減圧バルブ108で減圧され、更にガス制御バルブ1を介して所定の設定圧力まで減圧され、燃料電池100の燃料極101に供給され、発電反応に使用される。また酸化剤ガス(一般的には空気)はコンプレッサ107の駆動により燃料電池100の酸化剤極102に供給され、発電反応に使用される。前述したように、本適用形態によれば、ガス制御バルブ1のダイヤフラムバネ7の付勢力の増減をアクチュエータ9の駆動により行う。このため応答性が良好であり、ダイヤフラムバネ7の付勢力を速い速度で増減させることができる。従って、ガス制御バルブ1の絞り孔40の絞り開度Lを迅速に調整することができ、ひいては低圧通路71に係るガス流量−設定圧力の特性を迅速に調整することができる。よって、車載用または定置用の燃料電池発電システムに適する。
(その他)
上記した実施形態1によれば、ガス制御バルブ1は燃料電池100の燃料極101に送られる燃料ガスの制御バルブとして使用されているが、これに限らず、燃料電池100の酸化剤極(空気極)102に送られる酸化剤ガスの制御バルブとして使用しても良い。上記した実施形態1によれば、ダイヤフラムバネ7及びバルブバネ8はコイルバネとされているが、これに限らず、板バネなどの他の種類のバネとしても良く、あるいは、ゴムや軟質樹脂等で形成しても良い。上記した実施形態1によれば、絞り開度Lは、例えば2ミリメートル以下,1ミリメートル以下,500マイクロメートルとされているが、これに限られるものではなく、上記した値よりも更に大きくすることもできる。上記した実施形態1によれば、受圧部材としてダイヤフラムが採用されているが、矢印Y1,Y2方向に伸縮可能な蛇腹構造をもつ蛇腹部材を受圧部材として用いても良い。
ボディ2は単独でも良いし、あるいは、他の機器と共用されている形態でも良い。
上記した実施形態1によれば、ガス制御バルブ1はガス圧力及びガス流量を調整できるが、ガス圧力を調整するガス制御バルブでも良いし、ガス流量を調整できるを調整するガス制御バルブでも良い。
上記した実施形態1によれば、ガス制御バルブ1は燃料電池発電システムに適用されているが、これに限らず、ガスの圧力、流量等を制御する他のシステム、装置、設備等に適用しても良いものである。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
本発明はガスの圧力、流量等を制御するシステム、装置、設備等に適用することができる。
実施形態1に係り、ガス制御バルブを模式的に示す断面図である。 ガス制御バルブの可動体付近を模式的に示す断面図である。 低圧通路の2次圧とガス流量との関係を示すグラフである。 低圧通路の2次圧とガス流量との関係を示すグラフである。 実施形態2に係り、アクチュエータの駆動位置と低圧通路のガス流量及び2次圧との関係に係るマップを示す構成図である。 実施形態3に係り、ガス制御バルブを模式的に示す断面図である。 実施形態4に係り、ガス制御バルブの要部付近を模式的に示す断面図である。 実施形態5に係り、ガス制御バルブの要部付近を模式的に示す断面図である。 実施形態6に係り、ガス制御バルブの要部付近を模式的に示す断面図である。 実施形態7に係り、ガス制御バルブの要部付近を模式的に示す断面図である。 適用形態に係り、燃料電池発電システムを模式的に示す構成図である。
符号の説明
図中、1はガス制御バルブ、20はボティ室、21は第1室、22は第2室、23はバルブ室、3はダイヤフラム(受圧部材)、61は高圧通路(1次側通路)、71は低圧通路(2次側通路)、4は絞り開度可変機構、40は絞り孔、41は可動バルブ体、6は高圧通路(1次側通路)、7はダイヤフラムバネ(ダイヤフラム用弾性部材)、8はバルブバネ(可動バルブ体用弾性部材)、100は燃料電池、101は燃料極、102は酸化剤極、200は抵抗バネ(抵抗部材)、251は第1凹部、252は第2凹部、220は摩擦抵抗体(抵抗部材)、5は燃料用のガス供給通路、103は酸化剤ガス用のガス供給通路を示す。

Claims (6)

  1. ボティ室をもつボディと、
    前記ボディの前記ボティ室に配設され前記ボティ室を第1室と第2室とに区画する変形可能な受圧部材と、
    前記ボディに設けられガスが供給される1次側通路と、
    前記ボディに設けられ前記第1室を介してガスが吐出される2次側通路と、
    前記1次側通路と前記2次側通路との間に設けられ絞り開度を規定する絞り孔と前記絞り孔を開閉する可動バルブ体と前記絞り孔を閉鎖する方向に前記可動バルブ体を付勢する可動バルブ体用弾性部材とをもち、前記1次側通路のガス流量を前記絞り開度で絞って前記第1室を経て前記2次側通路に供給する絞り開度可変機構と、
    前記絞り開度可変機構の絞り開度を増加させる方向に前記受圧部材を付勢する付勢力を発揮する受圧部材用弾性部材と、
    前記可動バルブ体が前記絞り孔を閉鎖する方向に動作するとき前記可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮する抵抗部材とを具備することを特徴とするガス制御バルブ。
  2. 請求項1において、前記抵抗部材は前記絞り孔が開放する方向に前記可動バルブ体を付勢する付勢部材であることを特徴とするガス制御バルブ。
  3. 請求項1において、前記抵抗部材は前記可動バルブ体と前記ボディとの間に設けられ摩擦抵抗を発生させる摩擦抵抗体であることを特徴とするガス制御バルブ。
  4. 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、前記可動バルブ体及び前記ボディのうちの少なくとも一方は、前記絞り孔と前記可動バルブ体とを相対的に接近させ得るように前記抵抗部材を収容する凹部をもつことを特徴とするガス制御バルブ。
  5. 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、更に、前記受圧部材用弾性部材の付勢力を調整するアクチュエータを具備することを特徴とするガス制御バルブ。
  6. 燃料極及び酸化剤極を有する燃料電池と、
    前記燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料用のガス供給通路と、
    前記燃料電池の前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス用のガス供給通路と、
    前記燃料用のガス供給通路及び前記酸化剤ガス用のガス供給通路のうちの少なくとも一方において前記燃料電池の上流に設けられた燃料電池用ガス制御バルブとを具備する燃料電池発電システムにおいて、
    前記燃料電池用ガス制御バルブは、
    ボティ室をもつボディと、
    前記ボディの前記ボティ室に配設され前記ボティ室を第1室と第2室とに区画する変形可能な受圧部材と、
    前記ボディに設けられガスが供給される1次側通路と、
    前記ボディに設けられ前記第1室を介してガスが吐出される2次側通路と、
    前記1次側通路と前記2次側通路との間に設けられた絞り開度を規定する絞り孔と前記絞り孔を開閉する可動バルブ体と前記絞り孔を閉鎖する方向に前記可動バルブ体を付勢する可動バルブ体用弾性部材とをもち、前記1次側通路のガス流量を前記絞り開度で絞って前記第1室を経て前記2次側通路に供給する絞り開度可変機構と、
    前記絞り開度可変機構の絞り開度を増加させる方向に前記受圧部材を付勢する付勢力を発揮する受圧部材用弾性部材と、
    前記可動バルブ体が前記絞り孔が閉鎖する方向に動作するとき前記可動バルブ体の動作に対して抵抗力を発揮する抵抗部材とを具備することを特徴とする燃料電池発電システム。
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