JP2005194608A - 電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴 - Google Patents
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Abstract
【課題】アスペクト比の大きな被メッキ部であってもボイドを効果的に抑制して、良好な銅メッキを施すことのできる電気銅メッキ用添加剤および電気銅メッキ浴を提供する。
【解決手段】(A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有することを特徴とする、電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴。
【選択図】なし
【解決手段】(A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有することを特徴とする、電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴。
【選択図】なし
Description
本発明は、電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴に関するものである。詳しくは、半導体チップの回路やプリント配線板などにおけるスルーホール、ビア、トレンチなどの被メッキ部に電気銅メッキを施すのに適した電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴に関するものである。特に、ダマシン法によって半導体チップの回路を製造する場合のように、アスペクト比の大きなビア(例えばアスペクト比5以上)又はトレンチ(例えばアスペクト比1以上)に銅を埋め込むのに適した電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴に関するものである。
従来より、半導体チップの回路やプリント配線板などにおけるスルーホール、ビア、トレンチなどの被メッキ部に電気銅メッキを施すことが行われている。最近、電子回路の微細化の進行により、アスペクト比の大きなスルーホール、ビア、トレンチなどの被メッキ部に電気銅メッキを施すことが求められてきているが、銅析出速度の偏りにより、ボイドなどが生じていた。
このようなボイドなどの発生を抑制するために、銅イオンを溶解させた酸性のメッキ液において、有機スルホン酸や光沢剤を添加して電気銅メッキを施すことが試みられている(特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、これらによっても未だ十分にボイドなどの発生を抑制することは達成されていない。そこで、ボイドを効果的に抑制し、より大きなアスペクト比の被メッキ部であっても良好な銅メッキを施すことのできる電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴が望まれていた。
このようなボイドなどの発生を抑制するために、銅イオンを溶解させた酸性のメッキ液において、有機スルホン酸や光沢剤を添加して電気銅メッキを施すことが試みられている(特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、これらによっても未だ十分にボイドなどの発生を抑制することは達成されていない。そこで、ボイドを効果的に抑制し、より大きなアスペクト比の被メッキ部であっても良好な銅メッキを施すことのできる電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴が望まれていた。
従って、本発明の目的は、アスペクト比の大きな被メッキ部であってもボイドを効果的に抑制して、良好な銅メッキを施すことのできる電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意研究の結果、本発明に到達した。即ち本発明は、(A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤(好ましくは、式:MO3S−R−S−S−R’−SO3M’(式中、R及びR’は、置換若しくは無置換のアルキレン基であって同一でも異なっていてもよく、M及びM’は、アルカリ金属陽イオン、アンモニウム若しくは1価の有機アンモニウムであて同一でも異なっていてもよい。以下同じ。)で表される化合物)と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)(好ましくは、アルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩))とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有することを特徴とする、電気銅メッキ用添加剤である。
また本発明は、(A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤(好ましくは、式:MO3S−R−S−S−R’−SO3M’で表される化合物)と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)(好ましくは、アルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩))とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有することを特徴とする、電気銅メッキ浴である。
またこの本発明の電気銅メッキ浴は、銅イオンを1〜300g/L、無機酸を1〜200g/L、及び(B)1種以上のスルホン酸(塩)を1〜15mg/L含有している電気銅メッキ浴であることが好ましい。
本発明の効果は、アスペクト比の大きな被メッキ部であってもボイドを効果的に抑制して、良好な銅メッキを施すことのできる電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴を提供することにある。
本発明の電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴に使用される(A)成分は、電気銅メッキにおける銅析出を促進する成分であって、電気銅メッキにおいて光沢剤として知られている物質である。(A)成分としては、少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤であればどのような化合物であっても使用することができ、例えば、HS−R−SO3M、MO3S−R−S−S−R’−SO3M’、及びMSCSNH−S−R−SO3M’で表される化合物を挙げることができる。
これらの中でも、効果的に本発明の目的を達成する観点から好ましい化合物は、式:MO3S−R−S−S−R’−SO3M’で表される化合物である。式中、R及びR’は、置換若しくは無置換のアルキレン基であり、好ましくは飽和若しくは不飽和の炭素原子数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、より好ましくは炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖の飽和アルキレン基であり、特に1,3−プロピレン基が好ましい。R及びR’は、同一でも異なっていてもよい。M及びM’は、アルカリ金属陽イオン、アンモニウム若しくは1価の有機アンモニウムであり、好ましくは、ナトリウム、カリウム、又はアンモニウムである。M及びM’は、同一でも異なっていてもよい。
(A)成分として特に好ましい化合物は、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)の塩である。
これらの中でも、効果的に本発明の目的を達成する観点から好ましい化合物は、式:MO3S−R−S−S−R’−SO3M’で表される化合物である。式中、R及びR’は、置換若しくは無置換のアルキレン基であり、好ましくは飽和若しくは不飽和の炭素原子数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、より好ましくは炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖の飽和アルキレン基であり、特に1,3−プロピレン基が好ましい。R及びR’は、同一でも異なっていてもよい。M及びM’は、アルカリ金属陽イオン、アンモニウム若しくは1価の有機アンモニウムであり、好ましくは、ナトリウム、カリウム、又はアンモニウムである。M及びM’は、同一でも異なっていてもよい。
(A)成分として特に好ましい化合物は、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)の塩である。
本発明の電気銅メッキ用添加剤及び電気銅メッキ浴に使用される(B)成分は、効果的に本発明の目的を達成する観点から、1種以上のスルホン酸(塩)である。(B)成分は、好ましくはアルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)であり、より好ましくは炭素原子数1〜10、特に好ましくは炭素原子数1〜5のアルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)である。具体例としては、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、イソプロパンスルホン酸、メタンジスルホン酸、エタンジスルホン酸、プロパン−2,3−ジスルホン酸、プロパン−1,3−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−ヒドロキシプロパンスルホン酸、及びこれらの塩(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩;アンモニウム塩;アルキルアンモニウム塩、アルカノール(ヒドロキシアルキル)アンモニウム塩などの有機アンモニウム塩など)などを挙げることができる。これらの中でも、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)(塩)が最も好ましい。
本発明の電気銅メッキ用添加剤において、上記(A)成分及び(B)成分は、効果的に本発明の目的を達成する観点から、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有される。好ましくは75:25〜20:80の質量比、より好ましくは70:30〜25:75の質量比で含有される。この理由は定かではないが、このような比で(A)及び(B)両成分が存在するメッキ浴は、特に、アスペクト比の大きなスルーホール、ビア、トレンチなどに電気銅メッキを施すに要する電流密度を与えるに際して、より低電圧(絶対値)でメッキを施すことができることから、銅析出速度の偏りが抑制されるのではないかと考えられる。
本発明の電気銅メッキ浴は、(A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有するものである。
これら(A)成分及び(B)成分について、並びにこれらの比率については上述したとおりであるのでここでは説明を省略するが、本発明の目的をより効果的に発揮するためには、これら(A)成分及び(B)成分を本発明の電気銅メッキ浴に使用した場合、その濃度は、好ましくは(B)成分として1〜15mg/L、より好ましくはアルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)として1〜15mg/L、最も好ましくはヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)として1〜15mg/Lである。(A)成分は、この(B)成分の量に応じて上記比率で配合されればよい。
これら(A)成分及び(B)成分について、並びにこれらの比率については上述したとおりであるのでここでは説明を省略するが、本発明の目的をより効果的に発揮するためには、これら(A)成分及び(B)成分を本発明の電気銅メッキ浴に使用した場合、その濃度は、好ましくは(B)成分として1〜15mg/L、より好ましくはアルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)として1〜15mg/L、最も好ましくはヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)として1〜15mg/Lである。(A)成分は、この(B)成分の量に応じて上記比率で配合されればよい。
本発明の電気銅メッキ浴には、上記(A)成分及び(B)成分以外に、従来からの電気銅メッキ、特に半導体チップの回路やプリント配線板などにおけるスルーホール、ビア、トレンチなどへの電気銅メッキに必要であることが知られているその他の成分を使用することができる。例えば、電気銅メッキを施すための銅の供給源である銅塩、電解質としての無機酸などを使用することができる。
銅の供給源である銅塩としては、銅メッキに使用することのできることが知られているものであれば特に限定されないが、例えば、硫酸銅、酢酸銅、フルオロホウ酸銅及び硝酸銅などを例示することができる。なかでも硫酸銅(代表的には五水塩)は、レベリング性の高いメッキ浴を得る観点から、特に好ましい銅塩である。銅塩の濃度は、本発明の電気銅メッキ浴においては特に限定されないが、概ね銅イオンとして1〜300g/L、好ましくは10〜250g/Lの濃度、更に好ましくは10〜150g/L程度の濃度である。
無機酸の例としては、硫酸、燐酸、硝酸、ハロゲン化水素酸(特に塩酸)、スルファミン酸及びフルオロホウ酸などを例示することができる。無機酸の濃度は、本発明の電気銅メッキ浴においては特に限定されないが、概ね1〜200g/L、好ましくは10〜150g/L程度の濃度で使用することができる。
本発明の電気銅メッキ浴には、その他に任意の成分として、電気銅メッキ浴に使用することが公知のその他の添加剤を使用することができ、光沢剤の作用を助長するためのハロゲン化物イオン供給源であるハロゲン化物塩を使用することができる。
ハロゲン化物塩としては、例えば塩化物塩及び臭化物塩などが好ましいハロゲン化物塩であり、塩化物塩が更に好ましい。ハロゲン化物イオン濃度は、本発明の電気銅メッキ浴においては特に限定されないが、概ね0(ハロゲン化物イオンが使用されないとき)〜100ppm、より好ましくは25〜75ppm程度である。
さらに、上記以外のその他の光沢剤、メッキ促進剤、メッキ抑制剤、湿潤剤、界面活性剤などを、通常の使用量の範囲で使用することができる。
ハロゲン化物塩としては、例えば塩化物塩及び臭化物塩などが好ましいハロゲン化物塩であり、塩化物塩が更に好ましい。ハロゲン化物イオン濃度は、本発明の電気銅メッキ浴においては特に限定されないが、概ね0(ハロゲン化物イオンが使用されないとき)〜100ppm、より好ましくは25〜75ppm程度である。
さらに、上記以外のその他の光沢剤、メッキ促進剤、メッキ抑制剤、湿潤剤、界面活性剤などを、通常の使用量の範囲で使用することができる。
以下に実施例を挙げ本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジナトリウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジナトリウム:イセチオン酸=50:50の質量比とし、本発明の電気銅メッキ用添加剤(1)を得た。
硫酸銅(CuSO4・5H2O)200g/L、硫酸50g/L、及び塩化物イオン50ppm(HClとして添加)からなるメッキ浴(1)に、本発明の電気銅メッキ用添加剤(1)を、イセチオン酸濃度が5mg/Lとなるように添加して、本発明の電気銅メッキ浴(1)を得た。
この電気銅メッキ浴(1)を用いて、25℃にて、トレンチ幅0.7μm及びアスペクト比1.3のトレンチを作製した基板に対して、電流密度0.05mA/mm2にて銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.014Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドは観察されなかった。
〔実施例1〕
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジナトリウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジナトリウム:イセチオン酸=50:50の質量比とし、本発明の電気銅メッキ用添加剤(1)を得た。
硫酸銅(CuSO4・5H2O)200g/L、硫酸50g/L、及び塩化物イオン50ppm(HClとして添加)からなるメッキ浴(1)に、本発明の電気銅メッキ用添加剤(1)を、イセチオン酸濃度が5mg/Lとなるように添加して、本発明の電気銅メッキ浴(1)を得た。
この電気銅メッキ浴(1)を用いて、25℃にて、トレンチ幅0.7μm及びアスペクト比1.3のトレンチを作製した基板に対して、電流密度0.05mA/mm2にて銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.014Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドは観察されなかった。
〔実施例2〕
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=67:33の質量比とし、本発明の電気銅メッキ用添加剤(2)を得た。
メッキ浴(1)に、本発明の電気銅メッキ用添加剤(2)を、イセチオン酸濃度が3.3mg/Lとなるように添加して、本発明の電気銅メッキ浴(2)を得た。
この電気銅メッキ浴(2)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.017Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドは観察されなかった。
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=67:33の質量比とし、本発明の電気銅メッキ用添加剤(2)を得た。
メッキ浴(1)に、本発明の電気銅メッキ用添加剤(2)を、イセチオン酸濃度が3.3mg/Lとなるように添加して、本発明の電気銅メッキ浴(2)を得た。
この電気銅メッキ浴(2)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.017Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドは観察されなかった。
〔実施例3〕
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=33:67の質量比とし、本発明の電気銅メッキ用添加剤(3)を得た。
メッキ浴(1)に、本発明の電気銅メッキ用添加剤(3)を、イセチオン酸濃度が6.7mg/Lとなるように添加して、本発明の電気銅メッキ浴(3)を得た。
この電気銅メッキ浴(3)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.033Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドは観察されなかった。
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=33:67の質量比とし、本発明の電気銅メッキ用添加剤(3)を得た。
メッキ浴(1)に、本発明の電気銅メッキ用添加剤(3)を、イセチオン酸濃度が6.7mg/Lとなるように添加して、本発明の電気銅メッキ浴(3)を得た。
この電気銅メッキ浴(3)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.033Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドは観察されなかった。
〔比較例1〕
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=90:10の質量比とし、比較のための電気銅メッキ用添加剤(4)を得た。
メッキ浴(1)に、比較のための電気銅メッキ用添加剤(4)を、イセチオン酸濃度が1mg/Lとなるように添加して、比較のための電気銅メッキ浴(4)を得た。
この電気銅メッキ浴(4)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.21Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドが観察された。
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=90:10の質量比とし、比較のための電気銅メッキ用添加剤(4)を得た。
メッキ浴(1)に、比較のための電気銅メッキ用添加剤(4)を、イセチオン酸濃度が1mg/Lとなるように添加して、比較のための電気銅メッキ浴(4)を得た。
この電気銅メッキ浴(4)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.21Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドが観察された。
〔比較例2〕
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=10:90の質量比とし、比較のための電気銅メッキ用添加剤(5)を得た。
メッキ浴(1)に、比較のための電気銅メッキ用添加剤(5)を、イセチオン酸濃度が9mg/Lとなるように添加して、比較のための電気銅メッキ浴(5)を得た。
この電気銅メッキ浴(5)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.15Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドが観察された。
イセチオン酸水溶液(濃度10質量%)に、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウムを添加して、ジスルフィドビス(n−プロピル−3−スルホン酸)ジアンモニウム:イセチオン酸=10:90の質量比とし、比較のための電気銅メッキ用添加剤(5)を得た。
メッキ浴(1)に、比較のための電気銅メッキ用添加剤(5)を、イセチオン酸濃度が9mg/Lとなるように添加して、比較のための電気銅メッキ浴(5)を得た。
この電気銅メッキ浴(5)を用いて実施例1と同様に銅メッキを施したところ、要した陰極電位は−0.15Vであった。
また、この銅メッキ後のトレンチ部の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ボイドが観察された。
以上から分かるように、実施例では、陰極電位の絶対値が小さくて済み、銅メッキ後のトレンチ部の断面にボイドが観察されなかった。実施例においては、優れた銅メッキが施されたことが分かった。これに対して比較例では、陰極電位の絶対値が大きく、銅メッキ後のトレンチ部の断面にボイドが観察され、優れた銅メッキを施すことができなかった。
Claims (7)
- (A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有することを特徴とする、電気銅メッキ用添加剤。
- (B)1種以上のスルホン酸(塩)が、アルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)である、請求項1に記載の電気銅メッキ用添加剤。
- (A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤が、式:MO3S−R−S−S−R’−SO3M’(式中、R及びR’は、置換若しくは無置換のアルキレン基であって同一でも異なっていてもよく、M及びM’は、アルカリ金属陽イオン、アンモニウム若しくは1価の有機アンモニウムであって同一でも異なっていてもよい)で表される化合物である、請求項1又は請求項2に記載の電気銅メッキ用添加剤。
- (A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤と、(B)1種以上のスルホン酸(塩)とを、(A):(B)=80:20〜15:85の質量比で含有することを特徴とする、電気銅メッキ浴。
- (B)1種以上のスルホン酸(塩)が、アルカンスルホン酸(塩)及び/又はヒドロキシアルカンスルホン酸(塩)である、請求項4に記載の電気銅メッキ浴。
- (A)少なくとも1つの−S−結合を有する1種以上の銅メッキ用光沢剤が、式:MO3S−R−S−S−R’−SO3M’(式中、R及びR’は、置換若しくは無置換のアルキレン基であって同一でも異なっていてもよく、M及びM’は、アルカリ金属陽イオン、アンモニウム若しくは1価の有機アンモニウムであって同一でも異なっていてもよい)で表される化合物である、請求項4又は請求項5に記載の電気銅メッキ浴。
- 請求項4〜6の何れか1項に記載の電気銅メッキ浴であって、銅イオンを1〜300g/L、無機酸を1〜200g/L、及び(B)1種以上のスルホン酸(塩)を1〜15mg/L含有している電気銅メッキ浴。
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