JP2005193822A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両制御の誤作動の確率を低くするとともに、車両制御効果を高めた車両制御装置を提供する。
【解決手段】 車両制御装置1は、ETC車載器2、ナビゲーションシステム3、ECU4、およびVSC装置5を備えている。ETC車載器2は、自車が有料道路にいるか否かを判断する。ナビゲーションシステム3は、自車が有料道路にいる際、有料道路の本線にいるかまた進行方向が確定しているかを判断する。ECU4は、ETC車載器2から出力される有料道路にいるか否かについての情報およびナビゲーションシステム3から出力される自車の位置についての情報により、自車がVSC閾値可変区間にいるか否かを判断する。自車がVSC閾値可変区間にいる際に、操舵角が最大想定操舵角以上となったときに、VSC装置5の作動閾値を低く設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 車両制御装置1は、ETC車載器2、ナビゲーションシステム3、ECU4、およびVSC装置5を備えている。ETC車載器2は、自車が有料道路にいるか否かを判断する。ナビゲーションシステム3は、自車が有料道路にいる際、有料道路の本線にいるかまた進行方向が確定しているかを判断する。ECU4は、ETC車載器2から出力される有料道路にいるか否かについての情報およびナビゲーションシステム3から出力される自車の位置についての情報により、自車がVSC閾値可変区間にいるか否かを判断する。自車がVSC閾値可変区間にいる際に、操舵角が最大想定操舵角以上となったときに、VSC装置5の作動閾値を低く設定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両制御装置に係り、特に、車両の挙動を制御する車両挙動制御装置の作動閾値を調整する車両制御装置に関する。
従来、車両制御装置として、車両がカーブを通過する際、車両が異常な挙動を感知したときに、車輪に自動的にブレーキをかけて、車両の動きを制御する車両制御装置がある。このような車両制御装置としては、たとえば特開平10−16739号公報(特許文献1)に開示された車両運動制御装置および特開2000−127931号公報(特許文献2)に開示された車両制御装置がある。
このうち、特開平10−16739号公報に開示された車両運動制御装置は、車両運動制御を行うにあたり、制御閾値を大小可変なものとしている。そして、車両挙動検出手段から得られる舵角の絶対値およびヨーレートから得られるヨーレート絶対値の両者が所定値以下の場合に、この所定値よりも大きい時に比べて制御実行閾値を大きな値とするものである。
また、特開2000−127931号公報に開示された車両制御装置は、車両の実際の運動状態と基準となる運動状態の偏差を算出し、この偏差に基づいて算出された操作量で車両の制駆動制御を行って、車両の挙動を安定させている。このときに、ナビゲーションシステムからの情報で予測された道路の方向と、別途予測された車両の進行方向とを比較し、その結果から制駆動制御の操作量を補正するものである。
他方、車両が走行する道路には、有料道路(自動車専用道路)と有料道路以外の道路がある。このような有料道路を走行する際には、車両の自動制御装置の作動を禁止する技術として、たとえば特開2003−67896号公報(特許文献3)に開示されたものがある。
特開平10−16739号公報
特開2000−127931号公報
特開2003−67896号公報
しかし、上記特許文献1に開示された車両運動制御装置では、ある程度の舵角およびヨーレートが出ているときには、制御実行閾値が常に小さくなっている。このため、車両運動制御装置の誤作動の確率が高くなってしまうという問題があった。
また上記特許文献2に開示された車両制御装置では、ナビゲーションシステムを利用して、車両の自車位置を推定しているが、ナビゲーションシステムにおける車両の位置推定の精度が低いと、制駆動制御として、意図した効果を得ることができないことがあった。さらには、ナビゲーションシステムを用いない場合よりも車両制御効果が低減してしまう可能性があるという問題があった。特に、現状のナビゲーションシステムでは、高い精度を期待することができず、このような問題が顕著となる問題があった。
そこで、本発明の課題は、車両制御の誤作動の確率を低くするとともに、車両制御効果を高めた車両制御装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る車両制御装置は、車両の予想挙動と、実挙動との比較結果が所定の作動閾値以上となったときに、車両の挙動制御を行う挙動制御装置と、高速走行道路および高速走行道路の道路形状に基づいて高速走行道路の本線の入口および出口の間に予め設定された車両挙動制御区間を記憶する道路情報データベースを有し、走行中の自車位置を確認可能とするナビゲーション装置と、自車が走行中の道路が高速走行道路であるか否かを判断する走行道路判断手段と、を備え、走行道路判定手段により、自車が高速走行道路にいるか否かを判断し、自車が高速走行道路にいると判断したときに、ナビゲーション装置および道路情報データベースに基づいて、自車が車両挙動制御区間にいるか否かを判断し、自車が車両挙動制御区間にいると判断したときに、自車がいる車両挙動制御区間の最大想定操舵角と、自車の実操舵角とを比較し、実操舵角が最大想定操舵角以上となったときに、実操舵角が最大想定操舵角未満のときよりも、挙動制御装置の作動閾値を低く設定するものである。
本発明に係る車両制御装置では、走行道路判断手段を用いて自車が高速走行道路にいるか否かを判断する。自車が高速走行道路にいる場合には、ナビゲーション装置の精度が高くない場合でも、車両挙動制御区間を確定することができる。したがって、ナビゲーション装置の精度が低い場合でも、車両制動効果を高めることができる。
また、車両挙動制御区間においては、道路情報データベースに道路形状が記憶されており、その道路形状から最大想定操舵角を求めることができる。そして、この最大想定操舵角と、実操舵角が最大想定角以上となったときに、作動閾値を低くするようにしている。したがって、車両の舵角やヨーレートの如何にかかわらず、作動閾値を調整しているので、車両制御の誤作動の確率を低くすることができる。
なお、本発明にいう高速走行道路とは、有料道路や車両専用道路など、車両の高速走行に適する道路をいい、本線とは、高速走行道路のうち、立体交差などの本線に導入するまでの誘導路を除いた道路をいう。
ここで、車両挙動制御区間の始点が、高速走行道路の本線の入口または分岐路から所定の距離の位置に設定されている態様とすることができ、車両挙動制御区間の終点が、高速走行道路の本線の出口または分岐路の入口に設定されている態様とすることができる。
高速走行道路の入口の近傍では、一般に、本線に入る前の誘導路があり、この誘導路では、作動閾値を低くするのは好ましくない。また、誘導路は長い距離にわたることはないので、高速走行道路の本線の入口から所定の距離離れた本線の位置から、車両挙動制御区間とするのが好適となる。
また、最大想定操舵角が、車両挙動制御区間の設定最高速度と、最大想定ヨーレートに基づいて設定されている態様とすることができる。
このように、最大想定操舵角は、車両挙動制御区間の設定最高速度と、最大想定ヨーレートによって好適に求めることができる。
さらに、高速走行道路が有料道路であり、走行道路判断手段が、ETC車載器である態様とすることができる。
このように、走行道路判断手段としてETC車載器を用いることにより、高速走行道路にいるか否かを適切に判断することができる。
本発明によれば、車両制御の誤作動の確率を低くするとともに、車両制御効果を高めた車両制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る車両制御装置のブロック構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両制御装置1は、本発明の走行道路判断手段であるETC(Electronic Toll Collection System)車載器2、本発明のナビゲーション装置であるナビゲーションシステム3、ECU(Electronic Control Unit)4、および本発明の挙動制御装置であるVSC(Vehicle Stability Control)装置5を備えている。
ETC車載器2は、有料道路の出入口(料金所)に設けられたETC用の路側アンテナと通信可能なETCアンテナ11と接続されている。ETC車載器2では、自車が通過した有料道路の出入口の位置、種類などの情報を検出している。
ナビゲーションシステム3は、GPS(Global Positioning System)装置21および道路情報データベース22を有している。GPS装置21では、たとえば所定の衛星と通信可能なGPSアンテナ12と接続されており、衛星から得られる情報と道路情報データベース22に記憶された地図情報に基づいて、自車の現在位置を検出する。
ECU4は、中央集積回路を備えており、ETC車載器2、ナビゲーションシステム3、およびVSC装置5と接続されている。このECU4は、ETC車載器2およびナビゲーションシステム3から出力される情報に基づいて、VSC装置5による挙動制御の作動閾値を調整する。
また、ECU4には、操舵角センサ13およびヨーレートセンサ14などが接続されており、挙動制御の作動閾値、操舵角センサ13から出力された操舵角、ヨーレートセンサ14から出力されたヨーレートに基づいた判断により、必要に応じてVSC装置5に作動信号を出力する。
ECU4では、これらの操舵角やヨーレートに基づいて、車両の予想挙動を算出する。また、操舵角センサ13およびヨーレートセンサ14からの出力信号に基づいて、車両の実挙動をも検出する。この予想挙動と実挙動とが作動閾値以上となったときに、VSC装置5に作動信号を出力する。このときに作動閾値は、後に説明するように、所定の条件によって変動する。
VSC装置5は、図示しないブレーキ制御手段とエンジン制御手段とを備えている。VSC装置5は、ECU4から出力された作動信号に基づいて、ブレーキおよびエンジンを適宜制御し、車両のスピンを抑制している。
以上の構成を有する本実施形態に係る車両制御装置の制御手順について説明する。本実施形態に係る車両の詳細について説明する前に、その車両制御の大きな流れについて説明する。図2は、本実施形態に係る車両制御の手順の概要を示すフローチャートである。
図2に示すように、制御が開始されると、まず本発明の有料道路に相当するETC区間に自車がいるか否かを判断する(S1)。ETC区間にいるか否かの判断は、ETC車載器2によって行われ、その判断結果がECU4に出力される。
ステップS1による判断の結果、ETC区間にいないと判断した場合には、VSC装置5の作動閾値を所定の高VSC閾値Thvsc1に設定する(S6)。一方、ETC区間にいると判断した場合には、自車の進行方向が確定し、かつETC区間の本線上にいるか否かを判断する(S2)。自車の進行方向が確定し、かつ本線上にいるか否かの判断は、ナビゲーションシステム3によって行われ、その判断結果がECU4に出力される。
ステップS2によるの結果、自車の進行方向が確定せず、または自車が本線上にいないと判断したときには、VSC装置5の作動閾値を所定の高VSC閾値Thvsc1に設定する(S6)。一方、自車の進行方向が確定し、かつ自車が本線上にいると判断したときには、ナビゲーションシステム3における道路情報データベース22から、進行方向の道路データを読み込む。この道路データには、現在自車がいるETC区間における車両挙動制御区間であるVSC閾値可変区間の道路形状が含まれている。この道路形状から、自車の最大想定操舵角θmaxを算出する(S3)。
そして、自車が車両挙動制御区間の走行中、ECU4においては、操舵角センサ13から出力される操舵角θと、最大想定操舵角θmaxとを比較する(S4)。その結果、実操舵角θが最大想定操舵角θmax以上である場合には、VSC装置5の作動閾値を所定の低VSC閾値Thvsc2に設定する(S5)。一方、実操舵角θが最大想定操舵角θmax未満である場合には、VSC装置5の作動閾値を所定の高VSC閾値Thvsc1に設定する(S6)。この車両挙動制御区間を外れた位置を自車が走行しているときには、VSC装置5の作動閾値は、高VSC閾値Thvsc1としておく。
このようにして、VSC装置5の作動閾値が決定される。
それでは、実際の自車の走行に対応する車両制御装置1の制御手順について説明する。図3は、本実施形態に係る車両制御装置の具体的な制御手順を示すフローチャート、図4は図3に続く手順を示すフローチャートである。
この態様では、自車が本発明の高速走行道路であるETC区間にいるか否か、および本発明の車両挙動制御区間であるVSC閾値可変区間にいるか否かをそれぞれETC区間走行状態フラグF1、VSC閾値可変区間フラグF2によって表している。
図3に示すように、制御を開始すると、最初にETC区間(有料道路区間)走行状態フラグF1が1であるか否かを判断する(S11)。この判断は、ETC車載器2で行われ、その結果がECU4に出力される。ETC区間走行状態フラグF1は、ETC車載器2から、ETC区間に入ったことを知らせる信号を受け取ったときに1となる。ETC区間走行状態フラグF1が1のときには、ETC区間にいることを示しており、ETC区間走行状態フラグF1が0のときには、ETC区間外にいることを示している。
ステップS11による判断の結果、ETC区間走行状態フラグF1が1であると判断したら、ETC区間にいることを意味する。このとき、ETC出口を通過したか否かを判断する(S12)。その結果、ETC出口を通過したと判断したときには、ETC区間走行状態フラグF1およびVAC閾値可変区間フラグF2をいずれも0にしてステップS21に進む。ETC出口を通過したか否かは、ETC車載器2によって判断される。一方、ETC出口を通過していないと判断したときには、ステップS16に進む。
また、ステップS11においてETC区間走行状態フラグF1が1でないと判断したときは、ETC入口を通過したか否かをETC車載器2で判断する(S14)。その結果、ETC入口を通過したと判断したら、ETC区間走行状態フラグF1を1にする。また、ETC出口を通過していないと判断したらETC区間走行状態フラグF1は0のままステップS21に進む。
続いて、ステップS12でETC出口を通過しておらず、またはステップS15でETC区間走行状態フラグF1を1に設定したら、VSC閾値可変区間フラグF2が0であるか否かを判断する(S16)。VSC閾値可変区間フラグF2が0か1かは、ECU4自身によって判断される。その結果VSC閾値可変区間フラグF2が0でない(1である)と判断したら、VSC可変区間が終了しているか否かを判断する(S17)。VSC閾値可変区間が終了したか否かは、ナビゲーションシステム3によって判断され、その結果がECU4に出力される。
その結果、VSC閾値可変区間が終了していないと判断した場合には、ステップS21に進む。一方、VSC閾値可変区間が終了したと判断した場合、次のVSC閾値可変区間に進入していることがある。そこで、VSC閾値可変区間が終了したと判断した場合、には、自車の走行方向が確定し、かつ自車が有料道路の本線上にいるか否かを判断する(18)また、ステップS16でF2が0であると判断した場合にも、同様の判断を行う。自車が有料道路の本線上にいるか否かの判断は、ナビゲーションシステム3を用いて行われ、その結果がECU4に出力される。
その結果、進行方向が確定せず、または本線上にいないと判断したときには、VSC閾値可変区間にいないので、VSC閾値可変区間フラグF2を0にし(S19)、ステップS21に進む。一方、進行方向が確定し、かつ本線上にいると判断したら、ナビゲーションシステム3における道路情報データベース22から、現在自車がいるVSC閾値可変区間(ETC区間)における道路情報を読み出し、この道路情報から、最大想定操舵角θmaxを算出する(S20)。最大想定操舵角θmaxは、VSC閾値可変区間の最小旋回半径Rminを用いて、たとえば次の(1)式で算出される。
この(1)式の算出において、道路情報データベース22には、VSC閾値可変区間の道路形状のみが記憶され、この道路形状からその都度VSC閾値可変区間の最小旋回半径Rminを検出する態様とすることができる。また、VSC閾値可変区間ごとに予めVSC閾値可変区間の最小旋回半径Rminを記憶しておくこともできる。さらに、自車の諸元などの情報を記憶しておくことにより、VSC閾値可変区間に対応する最大想定操舵角θmaxを予め記憶しておくこともできる。
θmax=YRmax×(1+Kh×Vmax 2)×N×L/Vmax ・・・(1)
ここで、Kh:スタビリティファクタ
Vmax:最小旋回半径Rminでの制限速度
N:ステアリングギヤ比
L:ホイールベース
また、(1)式中、YRmaxは、下記(2)式で表される。
ここで、Kh:スタビリティファクタ
Vmax:最小旋回半径Rminでの制限速度
N:ステアリングギヤ比
L:ホイールベース
また、(1)式中、YRmaxは、下記(2)式で表される。
YRmax=Vmax/Rmin ・・・(2)
この(1)に基づいて、最大想定操舵角θmaxを算出したら、ETC区間走行状態フラグF1およびVSC閾値可変区間フラグF2のそれぞれが1となっているか否かを判断する(S21)。その結果、ETC区間走行状態フラグF1またはVSC閾値可変区間フラグF2のいずれかが1となっていない場合には、車両の挙動は比較的安定していると推定できるので、VSC装置5の作動閾値として、若干高く設定した高VSC閾値Thvsc1を利用する(S22)。
この(1)に基づいて、最大想定操舵角θmaxを算出したら、ETC区間走行状態フラグF1およびVSC閾値可変区間フラグF2のそれぞれが1となっているか否かを判断する(S21)。その結果、ETC区間走行状態フラグF1またはVSC閾値可変区間フラグF2のいずれかが1となっていない場合には、車両の挙動は比較的安定していると推定できるので、VSC装置5の作動閾値として、若干高く設定した高VSC閾値Thvsc1を利用する(S22)。
一方、ETC区間走行状態フラグF1およびVSC閾値可変区間フラグF2がいずれも1である場合には、現在のステアリングの操舵角θが最大想定操舵角θmax以上となっているか否かを判断する(S22)。その結果、ステアリングの操舵角θが最大想定操舵角θmax以上となっていると判断したときには、自車の走行が安定してない可能性が高くなる。このときに、VSC装置5が作動しやすくなるようにVSC装置5の作動閾値として、通常の高VSC閾値Thvsc1よりも低く設定された低VSC閾値Thvsc2を利用する(S23)。
このように、自車がETC区間に設定されたVSC閾値可変区間を走行中であって、かつステアリングの操舵角θが最大想定操舵角θmax以上となっており、自車の挙動が不安定となっている可能性の高いときに、VSC装置5の作動閾値を低く設定するので、VSC装置5を効果的に利用することができる。また、VSC閾値可変区間以外の区間を走行しているときには、VSC装置5の作動閾値をある程度高い閾値に設定しておくことにより、VSC装置5の閾値が低すぎることによる誤作動を防止することができる。
また、自車がETC区間に設定されたVSC閾値可変区間を走行しているか否かは、ナビゲーションシステム3を利用しており、ナビゲーションシステム3の精度が高くないことが考えられる。ところが、ナビゲーションシステム3では、ETC区間において、しかもその走行方向が確定し、かつ本線上にいるとき設定されたVSC閾値可変区間のみを検出している。したがって、ナビゲーションシステム3の精度が高くない場合でも、VSC閾値可変区間を確実に検出することができる。
次に、自車走行する道路の例と、それに対応する制御の関係について説明する。図5は、自車が走行する道路とそのときのフラグおよびVSC装置5の作動閾値との関係を示す図である。この例では、4本の本線L1〜L4、5つのインターチェンジIC1〜IC4、および1つの本発明の分岐路であるジャンクションJCTが設けられた有料道路を自車Mが走行する例について説明する。
まず、第一インターチェンジIC1から自車Mが有料道路に進入するとする。自車Mが第一インターチェンジIC1を通過すると、ETC車載器2により、自車MがETC区間に進入したことを検知する。この段階で、ETC区間走行状態フラグF1を、0(OFF)から1(ON)へと代えて設定する。また、VSC閾値可変区間フラグF2は、0(OF)であったのがそのまま0の状態を維持される。ETC区間に進入した直後は、立体交差等が多く、VSC装置5の作動閾値を高VSC閾値Thvsc1に設定しておくことから、最大想定操舵角θmaxは算出せず、不定としておく。
第一インターチェンジIC1を通過した後、自車がしばらく走行を続けると、立体交差等を通過し、その後第一本線L1へと進入する。自車Mが本線に進入したら、ナビゲーションシステム3により、自車Mが第一本線L1に進入したことを検出する。ナビゲーションシステム3では、非常な高精度は望めないものの、自車MがETC区間を走行していることから、ある程度の高い精度で自車に位置を検出することができる。
こうして、自車Mが第一本線L1に進入したら、VSC閾値可変区間フラグF2を0)OFF)から1(ON)に変えて設定する。こうして、ETC区間走行状態フラグF1およびVSC閾値可変区間フラグF2がそれぞれ1に設定される。自車MがこのVSC可変区間に進入する前は、VSC装置5の作動閾値は、高VSC閾値Thvsc1に設定されている。
また、ナビゲーションシステム3では、自車Mが走行する第一本線L1の情報から、その第一本線L1における最小旋回半径Rminおよび制限速度Vmaxを読み出し、ECU4に出力する。ECU4では、上記(1)式および(2)式により、最大想定操舵角θmaxを算出する。第一本線L1では、ここで算出された最大想定操舵角θmaxと操舵角センサ13から出力される操舵角θとを比較して、VSC装置5の作動閾値を設定する。
図5に示す例では、第一本線L1における中ほどの部分で操舵角θが最大想定操舵角θmaxを上回っている状態となる。このような状態となったときには、自車Mの挙動が不安定となっている可能性が高いので、VSC装置5の作動閾値を高VSC閾値Thvsc1から低VSC閾値Thvsc2に設定し、VSC装置5の作動を促すようにする。また、ETC区間であっても、VSC可変区間以外の区間やETC区間以外の区間では、VSC装置5の作動閾値を高VSC閾値Thvsc1に設定しているので、SVC装置5の誤作動を抑制することができる。
第一本線L1を走行すると、やがてジャンクションJCTの手前位置に到達する。ジャンクションJCTでは、走行する本線が第二本線L2になるか第四本線L4になるかが別れる可能性があるので、この時点で、一端VSC閾値可変区間を終了させるため、VSC閾値可変区間フラグF2を0に変えて設定する。ただし、ETC区間からは出てないので、ETC区間走行状態フラグF1は1を維持したままとなる。したがって、VSC装置5の作動閾値は、高VSC閾値Thvsc1に固定された状態となる。
その後、ジャンクションJCTを通過すると、第二本線L2または第四本線L4のいずれかの方向に進む。ここでは、第二本線L2方向に進んだとすると、ジャンクションJCTを通過した後、立体交差等を通過すると、第二本線L2に進入する。ナビゲーションシステム3において、自車Mが第二本線L2に進入したことを検出したら、再びVSC閾値可変区間フラグF2を1に変えて設定する。それとともに、第二本線L2における最大想定操舵角をθmax算出する。
そして、第二インターチェンジIC2の直前位置に到達するまでの第二本線L2上では、第一本線L1と同様に、最大想定操舵角θmaxと操舵角センサ13から出力される操舵角θとを比較して、VSC装置5の作動閾値を設定する。この例では、第二本線L2上では、操舵角θが最大想定操舵角θmax以上となることがなかったので、VSC装置5の作動閾値は高VSC閾値Thvsc1に固定した状態のままとなった。
その後、第二インターチェンジIC2は通過し、そのまま第三本線L3に進入したとする。この場合には、第二インターチェンジIC2の直前において、ジャンクションJCTの手前位置の場合と同様、VSC可変区間を終了させる。ただし、この場合、第二インターチェンジIC2は通過して、引き続き第三本線へと進入するので、VSC閾値可変区間フラグF2は1のままとし、第三本線L3における最大想定操舵角θmaxを算出する。
第三本線L3でも、同様に、操舵角θと最大想定操舵角θmaxとを比較して、VSC装置5の作動閾値を設定する。この例では、途中、操舵角θが最大想定操舵角θmax以上となる箇所があったため、この位置では、VSC装置5の作動閾値を低VSC閾値Thvsc2に設定する。また、操舵角θが最大想定操舵角θmax未満となった後、VSC装置5の作動閾値を高VSC閾値Thvsc1に戻す。
そして、自車Mは第三インターチェンジIC3で有料道路から降りるとすると、第三本線L3の第三インターチェンジIC3の直前位置で、VSC閾値可変区間が終了し、VSC閾値可変区間フラグF2を0にする。その後、第三インターチェンジIC3を降りて有料道路から出ると。ETC車載器2により、ETC区間を出たことを検出し、ETC区間走行状態フラグF1を0にする。こうして、ETC区間およびVSC閾値可変区間におけるVSC装置5の作動閾値の制御が終了する。
1…車両制御装置、2…ETC車載器、3…ナビゲーションシステム、4…ECU、5…VSC装置、11…ETCアンテナ、12…GPSアンテナ、13…操舵角センサ、14…ヨーレートセンサ、21…GPS装置、22…道路情報データベース、F1…区間走行状態フラグ、F2…閾値可変区間フラグ、IC1…第一インターチェンジ、IC2…第二インターチェンジ、IC3…第三インターチェンジ、JCT…ジャンクション(分岐路)、L1…第一本線、L2…第二本線、L3…第三本線、L4…第四本線、M…自車。
Claims (5)
- 車両の予想挙動と、実挙動との比較結果が所定の作動閾値以上となったときに、車両の挙動制御を行う挙動制御装置と、
高速走行道路および前記高速走行道路の道路形状に基づいて高速走行道路の本線の入口および出口の間に予め設定された車両挙動制御区間を記憶する道路情報データベースを有し、走行中の自車位置を確認可能とするナビゲーション装置と、
自車が走行中の道路が高速走行道路であるか否かを判断する走行道路判断手段と、
を備え、
前記走行道路判定手段により、自車が高速走行道路にいるか否かを判断し、
自車が高速走行道路にいると判断したときに、前記ナビゲーション装置および前記道路情報データベースに基づいて、自車が前記車両挙動制御区間にいるか否かを判断し、
自車が前記車両挙動制御区間にいると判断したときに、自車がいる車両挙動制御区間の最大想定操舵角と、自車の実操舵角とを比較し、実操舵角が最大想定操舵角以上となったときに、実操舵角が最大想定操舵角未満のときよりも、前記挙動制御装置の作動閾値を低く設定することを特徴とする車両制御装置。 - 前記車両挙動制御区間の始点が、前記高速走行道路の本線の入口または分岐路から所定の距離の位置に設定されている請求項1に記載の車両制御装置。
- 前記車両挙動制御区間の終点が、前記高速走行道路の本線の出口または分岐路の入口に設定されている請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
- 前記最大想定操舵角が、車両挙動制御区間の設定最高速度と、最大想定ヨーレートに基づいて設定されている請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載の車両制御装置。
- 前記高速走行道路が有料道路であり、
前記走行道路判断手段が、ETC車載器である請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載の車両制御装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007326562A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-12-20 | Robert Bosch Gmbh | 自動車用電子的安定性プログラム |
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2004
- 2004-01-08 JP JP2004003324A patent/JP2005193822A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007326562A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-12-20 | Robert Bosch Gmbh | 自動車用電子的安定性プログラム |
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A761 | Written withdrawal of application |
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