JP2005192745A - リクライニング椅子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 背凭れ部材6に対して後方に荷重を加えると、背凭れ部材6が第一の支軸4を支点として後方に向かって回動し、リンク8a、8bが、背凭れ部材6によって下方に付勢され、第3の支軸48を支点として、前方に向けて回動する。リンク8a、8bが前方に向かって回動すると、リンク8a、8bの一端に接続された背凭れ部材6が前方に押し出され、着座体ベース部材5の下方の前後に備えられた回転ローラ10a〜10d、10fがスライドレール9a、9bに沿って回転し、着座体3が前方にスライドする。
【選択図】 図3
Description
また、着座体の前方部に上下に回動可能に連結したオットマン(足のせ台)を備え、背凭れ部材を着座位置で使用する際には、着座体に対して、オットマンを足元に向かって延出するように回動させ、背凭れ部材を仰向け位置で使用する際には、着座体に対して、オットマンを略水平に延出するように回動させることによって、椅子本体に対する背凭れ部材の重心移動を、オットマンの回動動作によって相殺するように構成されたものがある。(例えば、特許文献3、4参照)
また、請求項1に記載のリクライニング椅子によれば、背凭れ部材の重心移動を相殺するための重量を有するオットマンを必要としないので、リクライニング椅子全体の重量を低減することができ、搬送が容易にできる。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項2記載のリクライニング椅子において、前記スライド部材は、回転軸を介して前記着座体に回転自在に連結され、前記スライドレールに沿って回転する回転ローラであることを特徴とする。
図1は、実施例のリクライニング椅子の分解斜視図、図2(a)は、同実施例のリクライニング椅子の外観斜視図、図2(b)は、図(a)における矢視A図、図3は、同実施例のリクライニング椅子の側面方向から表した図であって、背凭れ部材が着座位置にある図、図4は、同実施例のリクライニング椅子の側面方向から表した図であって、背凭れ部材が着座位置と仰向け位置との中間位置にある図、図5は、同実施例のリクライニング椅子の側面方向から表した図であって、背凭れ部材が仰向け位置にある図、図6は、同実施例のリクライニング椅子の、肘掛ユニットの構成を表す分解斜視図、図7は、同実施例のリクライニング椅子の、肘掛ユニットの構成を表す正面図、図8は、同実施例の肘掛ユニットを椅子本体に取り付けた部分断面図、図9は、同実施例の肘掛ユニットを椅子本体に取り付けた外観斜視図、図10は、同実施例の肘掛ユニットの動作説明図であって、(a)は肘掛部材が収納位置にある図、(b)は、肘掛部材が(a)よりも上方にスライドし、肘掛部材が固定されている図、(c)は、肘掛部材が(b)よりも上方にスライドし、スライド途中にある図、(d)は、肘掛部材が最も上方で固定されている図、図11は、同実施例のリクライニング椅子に備えたシリンダ装置の構成を表す断面図である。
延出部材13a、13bは、図3に表したように、中間部が第一の支軸4に対して回動自在に係合し、一端側13cが背凭れ部材6の背面に沿って延出して第二の支軸7に接続され、他端側13dが着座体ベース部材5の下方に向けて延出している。また、着座体ベース部材5の前方側の下方において、左右方向に沿って配設されたシリンダ支持軸14が、取り付け具49を介して着座体ベース部材5に接続されている。
また、レバー51は、常時、スプリング53によって図11中のY方向に付勢されている。スプリング53は一端がレバー51に接続され、他端が椅子本体2に接続されている。そして、スプリング53は、レバー51に対してY方向に張力を付勢している。また、この際、ワイヤ54は、緩んだ状態となり、レバー15tの上側部に当接している弁軸15kの他端側には、弁軸15kをビストンロッド15fの中に押し込む押圧力が加わらないため、環状弁体15sがピストン15bに当接し、連通路15eを閉鎖するようになっている。つまり、シリンダ15aに対するピストン15bの摺動動作が停止されている。
次に、前述の構成を有するリクライニング椅子1の動作を、図3〜図5に基づいて説明する。尚、図3〜図5は、図中のP部を除き、図2(b)におけるA−A断面図であって、図中のP部は、図2(b)におけるB−B断面図である。P部は、スライドレール9a、9bと着座体ベース部材5との位置関係を表すために、P部を除く他の部分に対して下方にずらして図示している。
また、この際、図11に表したシリンダ装置15における弁機構15hの環状弁体15sがピストン15bの端面に当接して連通路15eを閉鎖し、シリンダ15aに対するピストン15bの摺動が停止されている。そして、これに伴って、図3に表したように、第一の支軸4に対する延出部材13a、13bの回動動作が停止され、延出部材13a、13bを介して、背凭れ部材6の回動動作が停止されている。また、P部に表したように、着座体ベース部材5の下方に突出して設けられた第一のストッパー11が、スライドレール9a、9bの上面に突出して設けられた第二のストッパー12に突き当たることによって、着座体3の後方ヘのスライドが停止されている。
また、この際、延出部材13a、13bが、第一の支軸4を支点として、他端側13dが前方に向かうように(時計回りに)回動し、図11に表したように、シリンダ装置15におけるピストン15bがシリンダ15a内の他方の室15dから一方の室15cに向かって摺動する。そして、背凭れ部材6は、ピストン15bが摺動する際の圧縮ガス15nの反力を、ピストンロッド15f及び延出部材13a、13bを介して受け、緩やかに回動する。尚、背凭れ部材6の回動動作を停止させる際には、図11に表したように、レバー51をY方向に戻し、シリンダ15aに対するピストン15bの摺動動作を停止すればよい。
尚、図3において、R1は、椅子本体2に対する着座体3の前後方向の位置を固定して背凭れ部材6を回動させたときの回動軌跡(従来の回動軌跡である。)、R2は、本実施例のように、背凭れ部材6の回動に伴って、着座体3をスライドさせたときの回動軌跡である。R2はR1よりも内方の回動軌跡となり、背凭れ部材6が水平の着座位置においてR2はR1よりも図3中のXの距離だけ前方に移動している。したがって、背凭れ部材6を後方へ回動した際に、R2の回動軌跡を有する本実施例は、R1の回動軌跡を有する従来例に比較すると、椅子本体に対する背凭れ部材6の後方への重心移動が着座体3のスライドによって相殺されていることが判る。
まず、肘掛ユニット50は、図1に表したように、左右一対備えられ、肘掛ユニット取り付け金具30を介して椅子本体2の左右の側壁2a、2bにネジ44によって固定される。
即ち、図9の(a)のように、肘掛部材20を肘掛として使用する必要がないときに、肘掛部材20が着座体3の上面より下方に収納された収納位置にあり、第一、第二の棒状部材21、22の下端は、第一、第二の筒状部材23、24の下端から下方に突出している。また、この際、図10の(a)に表したように、肘掛部材20の下面が、第一の軸受け部材63、64を介して、第一、第二の筒状部材23、24の上端に当接している。
次いで、図9の(b)に表したように、肘掛部材20を引き上げると、第一、第二の筒状部材23、24に対して第一、第二の棒状部材21、22が上方にスライドする。
実施例に記載のリクライニング椅子1によれば、背凭れ部材6が着座位置から仰向け位置に向かう回動に伴い、椅子本体2に対して着座体3を前方にスライドさせ、背凭れ部材6の仰向け位置から着座位置に向かう回動に伴い、椅子本体2に対して着座体3を後方にスライドさせることができる。これにより、背凭れ部材6を着座位置から仰向け位置の範囲で回動させても、着座体3及び背凭れ部材6を椅子本体2にバランス良く支持でき、延いては、リクライニング椅子1を使用している使用者を安定して支えることができる。
また、実施例のリクライニング椅子1によれば、背凭れ部材6が仰向け位置から着座位置に向かう回動動作において、背凭れ部材6が着座位置に至ると、第一のストッパー11が第二のストッパー12に突き当たり、着座体3のスライドを着座位置で確実に停止させることができる。
また、実施例のリクライニング椅子1によれば、第一、第二の棒状部材21、22は、上端の中心軸のピッチが第一、第二の筒状部材23、24の中心軸のピッチに略等しく、下端の中心軸のピッチが第一、第二の筒状部材23、24の中心軸のピッチより広くなるように傾斜しているので、第一、第二の棒状部材21、22が第一、第二の筒状部材23、24に挿入されると、第一、第二の棒状部材21、22の中心軸のピッチが第一、第二の筒状部材23、24の中心軸のピッチに従って変位し、第一、第二の棒状部材21、22と第一、第二の筒状部材23、24とのガタツキを低減できる。
例えば、実施例のリクライニング椅子1において、着座体3の前方にオットマンを連結し安楽椅子として用いてもよい。尚、この際、本発明のように、椅子本体2に対して背凭れ部材6の回動動作による重心移動を抑制できるスライド手段を備えることにより、オットマンには背凭れ部材の重心移動を抑制する重量が不要となり、軽量化ができる。
Claims (12)
- 使用者が着座するための着座体と、
床面に設置され、前記着座体を略水平に支持するための椅子本体と、
前記着座体の左右方向に沿って配設され、該着座体の後端部に連結された第一の支軸と、
下端が前記第一の支軸に対して回動自在に係合し、該第一の支軸を支点として、背凭れ面が略直立した着座位置から背凭れ面が略水平に仰向けとなる仰向け位置までの間で回動可能な背凭れ部材と、
を備えたリクライニング椅子であって、
前記背凭れ部材が着座位置から仰向け位置に向かう回動に伴い、前記椅子本体に対して、前記着座体を前方にスライドさせ、該背凭れ部材の仰向け位置から着座位置に向かう回動に伴い、該椅子本体に対して、該着座体を後方にスライドさせるスライド手段を備えている、
ことを特徴とするリクライニング椅子。 - 前記第一の支軸及び前記着座体の後端部は、前記椅子本体の前端部より後方でしかも該椅子本体の後端部より前方側に備えられ、
前記スライド手段は、
前記背凭れ部材の左右方向に沿って配設され、前記椅子本体の後端部と前記第一の支軸との間の上方の空間において、該背凭れ部材の背面に連結された第二の支軸と、
前記椅子本体の左右方向に沿って配設され、該椅子本体の後端部に連結された第三の支軸と、
一端が前記第二の支軸に対して回動自在に係合し、他端が、前記椅子本体の前記後端部に向かって延出し、前記第三の支軸に回動自在に係合したリンクと、
前記椅子本体の上方に、前後方向に沿って設けられたスライドレールと、
前記着座体の下方に、前記スライドレールにスライド自在に設けられたスライド部材と、
を備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のリクライニング椅子。 - 前記スライド部材は、
回転軸を介して前記着座体に回転自在に連結され、前記スライドレールに沿って回転する回転ローラである、
ことを特徴とする請求項2に記載のリクライニング椅子。 - 前記着座体の下方に突出して設けられた第一のストッパーと、該第一のストッパーより後方側において前記スライドレールの上面に突出して設けられた第二のストッパーとを備え、
前記第一のストッパー及び第二のストッパーは、前記着座体が後方に向かってスライドする際に、前記背凭れ部材の着座位置において突き当たる位置に形成されている、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のリクライニング椅子。 - 前記第二のストッパーは前記着座体のスライド方向に移動可能であって、該第二のストッパーをスライド方向の任意の位置で固定するストッパー固定手段を備えている、
ことを特徴とする請求項4に記載のリクライニング椅子。 - 前記着座体の下方に向けて延出する延出部材と、
前記着座体の左右方向に沿って配設され、該着座体の前方側の下方に支持されたシリンダ支持軸と、
流体が充填されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に設けられ、該シリンダ内を二室に画成するピストンと、該ピストンに設けられ、前記シリンダ内の二室を連通する連通路と、基端側が該ピストンに固定され、先端側が前記シリンダ外に突出したピストンロッドとを有するシリンダ装置と、
を備え、
前記ピストンロッドの先端部とは反対側に位置する前記シリンダの外端部が前記延出部材の先端又は前記シリンダ支持軸に接続され、前記ピストンロッドの先端部が前記シリンダ支持軸又は前記延出部材の先端に接続されている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか記載のリクライニング椅子。 - 前記シリンダ装置は、
前記シリンダに対して前記ピストンの摺動動作を停止する停止手段を備えている、
ことを特徴とする請求項6に記載のリクライニング椅子。 - 長形状に形成された左右一対の肘掛部材と、
前記肘掛部材に固定されて下方に突出し、しかも前後方向に所定の間隔を介して一対備えられた第一、第二の棒状部材と、
前記第一、第二の棒状部材をスライド自在に支持する挿通孔を有し、前記椅子本体の左右の側壁に固定された第一、第二の筒状部材と、
を備え、
前記第一、第二の筒状部材の軸方向に沿って前記第一、第二の棒状部材が所定量の分だけスライドする毎に、該一、第二の筒状部材に対して該第一、第二の棒状部材を固定する肘掛固定手段を備えている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか記載のリクライニング椅子。 - 前記第一、第二の筒状部材は、上端が前記着座体の上面よりも下方に位置し、しかも該上端が、前記着座体の上面に対して、前記肘掛部材の上下方向の厚みを越える寸法で離間している、
ことを特徴とする請求項8に記載のリクライニング椅子。 - 前記肘掛固定手段は、
軸が前記第一、第二の筒状部材を跨るように水平に配設され、しかも前記第一、第二の筒状部材よりも当該椅子の内側に配設された第三の棒状部材と、
前記第三の棒状部材の軸方向の中間部から前記椅子本体に向けて突出する突出部材と、軸が前記突出部材の突出方向に配設され、該突出部材がその突出方向にスライド自在に挿通される軸方向の挿通孔を有し、前記椅子本体に固定された第三の筒状部材と、
前記第三の筒状部材の挿通孔に挿入され、前記突出部材を前記第一、第二の筒状部材に向けて付勢する付勢部材と
を備え、
前記第一、第二の筒状部材には、該第一、第二の筒状部材の軸に直交するように周壁を貫通する切り欠け孔が、前記第三の棒状部材に面する側に設けられ、且つ、該切り欠け孔は、前記第三の棒状部材の外周部が係合し、前記第一、第二の筒状部材の挿通孔内に該第三の棒状部材が突出する寸法で形成され、
前記第一、第二の棒状部材には、前記第三の棒状部材の外周部が係合する凹部が軸方向に沿って外周に複数形成されている、
ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のリクライニング椅子。 - 前記肘掛固定手段は、
一端側が前記第三の筒状部材を介して上方側において椅子本体の側壁に回動自在に接続され、一端側と他端側の中間部が前記第三の棒状部材に接続され、他端側が前記第三の筒状部材を介して下方側に延出するレバーを備えている、
ことを特徴とする、
請求項10に記載のリクライニング椅子。 - 前記第一、第二の棒状部材は、上端における中心軸のピッチが前記第一、第二の筒状部材の中心軸のピッチに略等しく、下端における中心軸のピッチが前記第一、第二の筒状部材の中心軸のピッチと異なり、上端から下端に傾斜している、
ことを特徴とする請求項8乃至請求項11の何れか記載のリクライニング椅子。
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