JP2005191215A - 抵抗素子搭載配線板の製造法及び製造装置 - Google Patents

抵抗素子搭載配線板の製造法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】抵抗値精度がよく、多数の抵抗が存在したり大面積であっても対応可能な、生産性の高い、抵抗素子搭載配線板の製造法及び製造装置を提供する。
【解決手段】シート状抵抗素子が複数個形成された抵抗素子搭載配線基板のトリミング工程において、1)シート状抵抗素子3の抵抗値を測定するためのプローブカード18を対象の抵抗素子搭載配線板上に配置させ、複数個の抵抗素子に対応する測定箇所に対して同時に複数のプローブ6を接触させる工程、2)複数個の抵抗素子の抵抗値を測定し、その測定データを電子的に格納する工程、3)プローブカードを取除く工程、4)各抵抗値の測定データを元に、目標の抵抗値となるようになるようにレーザカットを行うためのレーザ加工パターンを予め計算する工程、5)各シート状抵抗素子に対するレーザ加工プログラムを用意する工程、6)前記レーザ加工プログラムをもとにレーザトリミングを実施する工程、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、抵抗を有するプリント配線板の製造法とその製造装置に関し、特に抵抗を形成した後に正確な抵抗値に調整するトリミング工程を含む抵抗素子搭載配線板の製造法及びその製造装置に関するものである。
近年、電子機器の発達にともない、電子部品の高性能化に加えて、小型化と軽量化の要求がますます厳しくなっている。特に携帯電話に代表される携帯無線電子機器においてはその利便性の追求からその要求が顕著である。このような背景から、半導体チップや受動素子を効率良く搭載するために、挿入型実装部品から表面実装部品へと転換されてきた。さらに、超小型のチップ部品やチップサイズパッケージに代表されるように、表面実装部品の小型化が進んできた。それとともに、実装されるプリント配線板の配線ライン幅の細線化やビルドアップ基板等の高密度配線化が進められてきた。一方、機器の高性能化の進展から、受動部品の部品点数が増加し、基板表面のスペースが不足してきており、受動部品をプリント配線板に内蔵する技術が求められている。またこれらの受動部品は、1点1点、プリント基板上に搭載しなければならないため、一枚のプリント基板当たりの部品搭載時間の増加を招き、一括で抵抗素子等の受動部品を搭載できる方法が求められている。
プリント基板に抵抗部品を内蔵する一つの方法は、無電解めっき法によって所定の配線間にニッケル−リン薄膜を形成する方法も開発されている。また、その他の方法として配線層となる銅箔と抵抗層となるニッケルリンの薄膜層からなる2層構成の金属箔を絶縁基材にプレスで接着し、選択エッチング法によって配線と抵抗部を作製する方法(例えば、非特許文献1参照)が実用化されている。また他の方法として、例えば非特許文献2で示されているように、印刷法によってカーボン含有樹脂などの導電ペーストを所定の配線間に印刷し、熱硬化させて形成する方法がある。
"Thin Film Embedded Resistors in HDI Applications",IPC’s First International Conference on Embedded Passives, P.199−201。 "A New Material System for High Precision Embedded Polymer Resistor",IPC’s First International Conference on Embedded Passives, P.192−195。 "System Consideration in Production Environment for Laser Trimming of Embedded Passive Components",IPC’s First International Conference on Embedded Passives,P.192−195。 "BEM Simulation of Laser Trimmed Hybrid IC Resistors",International Journal of Applied Electromagnetics and Mechanics,vol.18,p.1−4。
これらの抵抗素子の抵抗値の誤差許容値は、用途によっても異なるが、通常は1〜10%程度が要求されている。そのため、抵抗体を配線板に形成した後に、レーザ等でトリミングし、抵抗値を所定のスペックに調整する必要がある。従来のトリミングの方法としては、例えば前記の非特許文献3に示されているように、外枠に取付けられた複数のL型のプローブピンを用いたプローブカードを作成し、抵抗が接続している配線にプローブを接触させて、抵抗値をモニタしながらトリミングを実施し、目標の値に達するとレーザの出力を停止する方法がとられている。しかしこのような方法では、プローブピン配置の設計に限界があり、抵抗体が多数ある場合や大面積の配線板を対象とする場合、プローブを作製することが非常に困難であるという問題があった。そのため、このような配線板の場合、配線板を複数の部分に分割してトリミング加工を行う必要があり、加工効率が著しく悪くなってしまうという問題があった。
本発明は、プリント配線板上及び内部に形成される抵抗値精度がよく、多数の抵抗が存在したり大面積であっても対応可能な、生産性の高い、抵抗素子搭載配線板の製造法及び製造装置を提供するものである。
本発明は、以下に記載の各事項に関する。
(1)絶縁基板上の少なくとも片面に、複数組の隔離された配線が形成され、前記各組の配線を連結するようにシート状抵抗素子が複数個形成され、前記抵抗体の材質が導電ペーストまたは金属薄膜である抵抗素子搭載配線板の製造法において、抵抗素子搭載配線板の製造法がそれぞれのシート状抵抗素子の一部をレーザで切断して目標の抵抗値に修正するトリミング工程を含み、該トリミング工程において、
1)シート状抵抗素子の抵抗値を測定するための複数のプローブが基板に取り付けられたプローブカードを準備し、そのプローブカードを対象の抵抗素子搭載配線板上に配置させ、複数個の抵抗素子に対応する測定箇所に対して同時に複数のプローブを接触させる工程、
2)複数個の抵抗素子の抵抗値を測定し、その測定データを電子的に格納する工程、
3)抵抗素子搭載配線板表面からプローブカードを取除く工程、
4)各抵抗値の測定データを元に、各シート状抵抗素子が目標の抵抗値となるようになるようにレーザカットを行うためのレーザ加工パターンを予め計算する工程、
5)各シート状抵抗素子に対するレーザ加工パターンを合成し、配線板全体に対するレーザ加工プログラムを用意する工程、
6)前記レーザ加工プログラムをもとに抵抗素子が形成された前記配線板全面に対してレーザトリミングを実施する工程、
を含むことを特徴とする抵抗素子搭載配線板の製造法。
(2)シート状抵抗素子が、体積抵抗率が1×10−1オーム・cm以上1×10オーム・cm以下かつ厚みが5マイクロメータ以上100マイクロメータ以下である導電ペースト、または、体積抵抗率が1×10−3オーム・cm以下かつ厚みが0.01マイクロメータ以上3マイクロメータ以下である金属薄膜であることを特徴とする(1)に記載の抵抗素子搭載配線板の製造法。
(3)プローブカードが、測定対象の抵抗素子搭載配線板に平行に配置された基板を備え、かつ前記複数のプローブが前記基板に対して垂直に取り付けられ、それぞれのプローブから抵抗測定装置に接続するための配線を備えているプローブカードであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の抵抗素子搭載配線板の製造法。
(4)絶縁基板上の少なくとも片面に、複数組の隔離された配線が形成され、前記各組の配線を連結するようにシート状抵抗体が複数個形成され、前記抵抗体の材質が導電ペーストまたは金属薄膜である抵抗素子搭載配線板の製造法において用いられ、それぞれのシート状抵抗体の一部をレーザで切断して目標の抵抗値に修正するトリミング工程を行う抵抗素子搭載配線板製造装置において、
加工対象の抵抗素子搭載配線板を載置するXYテーブルを備え、
複数の抵抗素子の抵抗値を測定するためのプローブが基板に取り付けられたプローブカードを備え、
複数個の抵抗素子の抵抗値を測定するための前記プローブカードに接続された抵抗測定装置を備え、
抵抗測定装置で測定した抵抗測定値を電子的に格納するメモリー部を備え、
各抵抗値の測定データを元に、各シート状抵抗素子が目標の抵抗値となるようにレーザで抵抗素子の一部を切断するためのレーザ加工パターンを予め計算し、そのレーザ加工パターンを合成し、配線板全体に対するレーザ加工プログラムを用意する演算部を備え、
抵抗素子を切断するためのレーザ出力機構を備え、
抵抗測定時には配線板上にプローブカードを載置し、レーザ加工時には配線板上からプローブカードを取り除く可動機構を備えた、
抵抗素子搭載配線板の製造装置。
(5)プローブカードが、測定対象の抵抗素子搭載配線板に平行に配置された基板を備えており、かつ前記複数のプローブが前記基板に対して垂直に取り付けられたプローブカードである(4)に記載の抵抗素子搭載配線板の製造装置。
(6)可動機構が、加工対象の前記抵抗素子搭載配線板を載置したXYテーブルを用いる可動機構である(4)又(5)に記載の抵抗素子搭載配線板の製造装置。
本発明によって、すなわち抵抗測定とレーザトリミング加工を同時に行わず、分離して行うので、抵抗測定及びレーザトリミング加工の両者の効率を向上させることができる。すなわち、レーザトリミング加工時のレーザ光路を考慮することなくプローブカードを設計できるため、大面積の基板や多数の抵抗が搭載された基板を一括して抵抗測定を行うことが可能になる。また、レーザ加工時にはプローブカードが基板から取り除かれるため、従来のような測定領域内に限定されたレーザトリミング加工のプログラムを用いることなく、より自由で効率的なレーザトリミングの加工プログラムを採用できる。しかも、各抵抗に対する加工パターンは、各抵抗素子の抵抗測定値と、サイズ情報とレーザ加工後の抵抗変化率などのデータベースとから、演算によって計算され作成されるので、正確な目標抵抗値に調整することが可能となる。
また、本発明により、効率よく測定するためのプローブカードが提供でき、このような平板にプローブをとりつけた構造を用いることにより、多数の抵抗素子が搭載された大面積の抵抗素子搭載配線板に対しても、一括にプローブを接触させて、効率よく抵抗を測定することが可能となる。また、平板上にプローブが垂直にとりつけられた構造を採用しているために、抵抗素子がより高密度に配置された場合にも一括測定が可能となる。
さらに、本発明の抵抗素子搭載配線板の製造装置に備えた機構によって、一体化した装置内で効率よくレーザトリミング工程を実現することが可能になる。特に前記したような、より自由で効率的なレーザトリミングの加工プログラムのサイクルを複数サイクル繰り返すことは精密な抵抗値を得るために有効であり、この際にも装置内からパネルを取り出すことなく、このサイクルを効率よく実施することが可能になる。
本発明が対象とする抵抗素子搭載配線板は、図2に示すとおり、絶縁基板1の少なくとも片側に配線2が形成されており、いくつかの隔離された複数組の配線を連結するように複数のシート状抵抗素子3が搭載されている。図3、図4にそれぞれ代表的なシート状抵抗素子であるバータイプ(長方形形状)の素子周辺の拡大平面図及び断面図を示している。隔離した一組の配線12、13上の接続パッド14、15を連結するようにシート状抵抗素子16配置されている。シート状抵抗素子16は、図3及び図4に示すように、接続パッド14、15に重ねるように配置されることが、接続信頼性を確保するために好ましいが、特にこのような構造に限定されるものではない。
図2の絶縁基板1は、通常のプリント配線板に用いられるものであるが、一般に、エポキシ樹脂などの絶縁樹脂とガラスクロス等の絶縁補強材、無機または有機のフィラーなどで構成されており、その体積抵抗率は、1×10オーム・cm以上である。配線2は、導電性物質で構成され、体積抵抗率が5×10−3オーム・cm以下を示す。例えば銅、銀、アルミニウム、ニッケルを主成分とする金属が一般的に用いられる。厚みは5〜100マイクロメータの範囲である。また、配線2はニッケル、金、銀、はんだなどで被覆されていてもよい。シート状抵抗素子3は導電ペーストまたは金属薄膜からなり、シート状の形状をしたものである。導電ペーストは、樹脂中にカーボン、金属、金属酸化物、金属被覆フィラーを単独または組み合わせて分散させたもので構成され、これらの含有量、成分で体積抵抗率を調整する。本発明が対象とする抵抗素子搭載配線板に用いる場合、好ましくは体積抵抗率が1×10−1オーム・cm以上、1×10オーム・cm以下、かつ、厚みが5マイクロメータ以上、100マイクロメータ以下のものが、実用上必要な抵抗素子の抵抗値及び抵抗体のサイズ、トリミングのしやすさなどの理由で選択される。
金属薄膜は、ニッケル、クロム、プラチナ等のめっき、蒸着、スッパッタ等で形成された薄い金属膜からなる。本発明が対象とする抵抗素子搭載配線板に用いる場合、好ましくは、体積抵抗率が1×10−6オーム・cm以上、1×10−3オーム・cm以下、かつ、厚みが0.01マイクロメータ以上、3マイクロメータ以下のものが、実用上必要な抵抗素子の抵抗値及び抵抗体のサイズ、トリミングのしやすさなどの理由から選択される。
本発明では、このような抵抗素子搭載配線板に搭載されたシート状抵抗素子を、トリミング工程で目標の抵抗値に近づけるように調整する。トリミング工程では一般に、最初に目標より低くなるように抵抗を形成しておき、レーザトリミングによって抵抗素子の一部を切断することによって、抵抗値を上げて目標値の抵抗値に調整するが、本発明でも同様の手法を用いる。
本発明のトリミング工程では、まず抵抗素子搭載配線板をステージ(テーブル)上におき、抵抗素子を測定するための複数のプローブが基板に取り付けられたプローブカードを準備し、そのプローブカードを対象の抵抗素子搭載配線板上に配置させ、複数個の抵抗の測定箇所に対して同時に複数のプローブを接触させて、複数個の抵抗素子の抵抗値を測定する。
図1にプローブカード及びそれを用いた抵抗測定装置の主要部分についての望ましい形態の一例を示す。プローブカード18が、ステージ4上におかれた測定対象の抵抗素子搭載配線板19全面に対して平行に配置されている。プローブカード18には、測定点に対応した複数のプローブ6が基板5に対して垂直に取り付けられている。それぞれのプローブからは配線7が設けられ、その配線7が抵抗測定装置に接続される。プローブカード上部には、基板上にピラー10を介して被加圧板8を取付けており、測定時にはプローブを測定点に接触させるとともに適当な圧力で加圧させることにより、プローブを確実に測定点に接触させることができる。この際、プローブ6にスプリング等を挿入し柔軟性をもたせることで、非接触によるエラーを減らし確実に接触させることができる。
このようなプローブカードを用いて、シート状抵抗素子各々の抵抗値を測定する。正確に抵抗測定するためには、4端子法などの従来から提案されているさまざまな抵抗測定法が適用できる。4端子法では、同一端子側の2端子間の抵抗値をモニタすることによって、端子が確実に端子に接しているかどうかを確認することができる利点もある。なお、図1に示した構成は一例であって、配線板の両面に同様のプローブを配置して、両面の抵抗素子を同時に測定すること等も可能である。多数の抵抗を測定するため、マルチチャンネルアナライザが用いられ、各抵抗値を高速でスキャニングさせて測定することによって短時間に多くの測定データが収集できる。この各抵抗値のデータは電子的に格納される。
前述のように各抵抗素子の抵抗値を収集した後、プローブカードを取り外す。収集したデータは、電子メモリに記憶され、磁気ディスケット、CD、DVD等の記録媒体または電子伝送を用いて伝達されることによって後工程で利用される。一方、抵抗素子の位置情報、面内形状(例えば、長方形の場合、幅及び長さなど)及びシート抵抗(または体積抵抗と厚み)、目標抵抗値の情報等も入力する。面内サイズは、設計値を元に入力してもよいが、画像認識装置などを用いて対象配線板を実測定するとより正確である。
これらのデータを元に、各抵抗を調整するのに必要な加工パターンを計算する。抵抗値を調整するための加工パターンは、Lカット、ダブルパンチカット等、任意のパターンを必要に応じて選択する。これらの選択には、抵抗体の最大電流許容値なども考慮する。図5、図7に、前述の図3及び図4に示した抵抗素子に対し、Lカット、ダブルパンチカットによるトリミング17、17a、17b、20を施した例(平面図)を示す。図5に示すLカットは、トリミング長さの始点位置44から抵抗素子をトリミング長さ(X1)43だけ垂直に切り込み、直角に曲がったL字型のトリミング形状を(トリミング長さ(X))とった例である。この場合の抵抗変化率r(r=R/R0、R:トリミング後の抵抗値、R0:トリミング前の抵抗値)とトリミング長さ(X)は、一般的なシミュレーション、BEM(Boundary Element Method)やFEM(Fine Element Method)等によって計算できる(例えば、非特許文献4参照)。図6に始点位置からのトリミング長さ(X)と抵抗変化率r(r=R/R0、R:トリミング後の抵抗値、R0:トリミング前の抵抗値)との関係の一例を示す。このようなシミュレーションを用いて、あらかじめ各サイズの抵抗パターンに対するトリミング長さ(X)と抵抗変化率rの関係を求めておき、データベース化しておくことによって、各抵抗素子に施すべき必要なトリミング長さを迅速に求めることができる。シミュレーション以外の方法として、実験的に同様なデータを求め、データベース化してもかまわない。
次にこれらの個々の抵抗素子に対する加工パターンを合成し、実際にレーザ加工するための最適加工プログラムを作成した後、この加工プログラムに基づき、YAGレーザ加工機などを用いてトリミング加工を実施する。この際、ガルバノミラーを用い、高速にレーザをスキャニングすることによって、短時間に加工を終了させることができる。この場合、複数のスキャンニング範囲に一つの抵抗のトリミングがまたがる場合などでも、個々の抵抗素子のトリミングを完了させる必要はなく、あくまでも抵抗素子搭載配線板全体に対する効率のよい加工プログラムによって、トリミング加工することが望ましい。
このようなサイクルを複数回繰り返してもよく、この場合精密な抵抗値調整に対して有効である。例えば、一回目のサイクルで目標値にある程度近づけておき、二回目のサイクルにより微調整を行う。この場合、一回目のサイクルで用いる加工パターンに対して、二回目のパターンは加工量に対する抵抗変化が少ない、すなわち感度の小さい加工パターンを用いるとよい。一例としては、図5のようなLカット、図7のようなダブルカットなどのパターンが望ましい。例えば、図5に示すようなLカットの場合、17aの部分を一回目のサイクルで加工することによって粗調整を行い、主に17bの部分を二回目のサイクルで加工することによって微調整を行うことができる。図7に示すようなダブルパンチカットの場合は、一回目のサイクルで一本目ライン45のパターンを抵抗端部から必要長さだけ加工して粗調整を行い、二回目のサイクルで別の二本目ラインのパターン46を抵抗端部から必要長さだけ加工することによって微調整を行うことができる。また、一回目のサイクルで予測した計算値と加工後の実際の抵抗値(二回目のサイクルでの初期抵抗値)を元に二回目の加工パターンに補正を設けることは、抵抗のより精密な調整に有効である。次に、このように抵抗の調整を行った後、必要に応じて多層化工程、ソルダーレジスト塗布工程などの配線板製造の後工程を行う。
図8に本発明の抵抗素子搭載配線板の製造装置の構成例を示す。図8に示した装置は、大きく分けて抵抗測定部22、レーザ加工部21、制御部23の3つの部分で構成される。
抵抗測定部22には抵抗を測定するためのプローブカード42を備える。各プローブから配線32を介してマルチチャンネルスキャン機構(抵抗値を順次スキャンさせて測定する機構)を有するマルチチャンネル抵抗値測定器37に接続されている。X方向の電動可動機構30及びY方向の電動可動機構31を備えるXYテーブル28上に測定加工対象の抵抗素子搭載配線板29を置いて、抵抗素子搭載配線板29をプローブカード42下部に移動することができる構造になっている。XYテーブル28はプローブカードとのアライメントを行うことができるとともに、抵抗測定時には抵抗測定部22に、レーザ加工時にはレーザ加工部21へ移動させる搬送機構も兼ねている。プローブカード42を上下させて加圧接触させる機構(図8では省略)を備え、その加圧制御は制御部23の抵抗測定用プローブ加圧制御部34によって制御される。
レーザ加工部21には、レーザ出力機構25を備え、制御部23内のレーザ出力制御部38によって制御される。レーザ光路26中には、ガルバノミラー24及びレンズ27など、レーザ加工に必要な機構を備えている。レーザ出力機構25及びガルバノミラー24は、加工プログラムによって、それぞれ制御部23内のレーザ出力制御部38及びガルバノミラー制御部39によって制御される。測定加工対象の抵抗素子搭載配線板29はXYテーブル28上に置かれており、加工プログラムによって、制御部23の中にあるXYテーブル制御部41によって制御される。この他、配線板に設けられたアライメントマークをカメラ(図8では省略)で読取り、自動的にパネルのアライメントを行う機構を備えていることが好ましい。この機構によってレーザ加工時のトリミング位置が正確となり、トリミング後の抵抗値の値もより正確になる。
制御部23は、システム全体を制御する主制御部33の他、抵抗測定用プローブカード加圧制御部34、メモリー35、演算部36、マルチチャンネル抵抗値測定器37、レーザ出力制御部38、ガルバノミラー制御部39、データベース40、XYテーブル制御部41などで構成される。メモリー35は、マルチチャンネル抵抗値測定器37で測定した抵抗測定値を格納する他、各種演算の際にも用いられる。データベース40には、各抵抗のサイズ・位置情報、目標抵抗値及び加工長と抵抗変化率rとの関係(各抵抗素子のサイズ、各加工パターンなど別に)などが格納されている。演算部36では、メモリー35に格納された抵抗測定値とデータベース40に収められた情報をもとに個々の抵抗シートに対する適切なレーザ加工のパターンを計算し、抵抗素子搭載配線板29全体に対するレーザ加工プログラムを用意することができる。
次に、図8の構成の抵抗素子搭載配線板の製造装置を用いた一連のトリミング工程の一例を説明する。加工対象の抵抗素子搭載配線板29をXYテーブル28にセットする。この際、ピン治具等を用いてXYテーブル上に概ねアライメントさせることが好ましい。次に、XYテーブル28を抵抗測定部22のプローブカード42下部に移動させる。基板に設けられた位置あわせマークとそのマークを読取るカメラなどを用いて、抵抗素子搭載配線板29とプローブカード42のアライメントを実施する。その後、プローブカード42を下降させて、抵抗測定用プローブカード加圧制御部34で制御しながら加圧させ、プローブカード42を抵抗素子搭載配線板29上の必要な測定位置に接触加圧させる。そして、プローブから接続されたマルチチャンネル抵抗値測定器37を用いて各抵抗値を測定し、測定データと各抵抗素子に対応する抵抗番号とともにメモリー35に格納される。メモリー35に格納された抵抗測定値とデータベース40に収められた情報をもとに個々の抵抗素子に対する適切なレーザ加工のパターンを計算し、配線板全体に対するレーザ加工プログラムを用意する。抵抗素子搭載配線板29を置いたXYテーブル28は、レーザ加工部21に搬送される。前記と同様に、基板に設けられた位置あわせマークとそのマークを読取るカメラ(図8では省略)などを用いて、抵抗素子搭載配線板29とレーザ加工時の絶対座標とのアライメントを実施する。先ほど用意したレーザ加工プログラムにより、レーザ出力機構25、ガルバノミラー24及びXYテーブル28を制御し、レーザトリミング加工を実施する。その後必要に応じて、抵抗素子搭載配線板29を置いたXYテーブル28を抵抗測定部22に搬送し、前記した同様な手順で各抵抗素子の抵抗値を測定することも可能である。また、このようなサイクルを数回繰返すことも可能で、その際、図8のような製造装置を用いることによって、基板をXYテーブルからとりはずすことなく、効率よくこのサイクルを繰返すことも可能となる。
本発明の抵抗素子搭載配線板の製造法及び抵抗素子搭載配線板の製造装置を用いることによって、抵抗測定及びレーザ加工が分離され、効率のよいトリミング加工が可能となった。平面上にプローブが垂直にとりつけられたプローブカードを用いることによって、より自由にプローブを配置でき、しかも大面積プローブカードを用いることができるようになり、大面積や多数の抵抗素子が搭載された抵抗素子搭載配線板に対して効率のよい抵抗測定が可能となった。
また、トリミング工程のレーザ加工をプローブカードがない状態で行うため、配線板全体に及ぶ、プローブカードの制約を受けない効率のよいレーザ加工も可能となった。加工パターンをシミュレータ、測定等から作成したデータベースを用いて算出することにより、計算時間の短縮が図れる。抵抗測定及びレーザ加工のサイクルを複数回繰り返すことによって、より正確に抵抗を調整することが可能になった。また、このような機構を備えた装置を用いることにより、効率の高いトリミング工程が実現した。
以上述べたように、本発明により、抵抗値の精度がよく、多数の抵抗や大面積に対応可能な、生産性の高い、抵抗素子搭載配線板の製造や製造装置が実現された。また、抵抗測定、レーザ加工のサイクルを複数回繰り返すことによって、より精密な抵抗値の制御も可能になった。
本発明で用いるプローブカード及びそれを用いた抵抗測定装置の望ましい形態の一例を説明する斜視図である。 本発明が対象としている抵抗素子搭載配線板の一例を説明する斜視図である。 本発明が対象としている抵抗素子の一例を説明する平面図である。 本発明が対象としている抵抗素子の一例を説明する断面図である。 本発明が対象としている抵抗素子のトリミング方法の形態の一例を説明する平面図である。 図5のようにトリミングした時のトリミング長さと抵抗変化率の関係を模式的に示した図である。 本発明が対象としている抵抗素子のトリミング方法の形態の一例を説明する平面図である。 本発明のレーザトリミング工程を行う抵抗素子搭載配線板製造装置の一例を説明する概略図である。
符号の説明
1…絶縁基板
2、12、13…配線
3、16…シート状抵抗素子
4…ステージ
5…基板
6…プローブ
7…配線
8…被加圧板
9…加圧方向を示す矢印
10…ピラー
11…絶縁基板
14、15…接続パッド
17、17a、17b、20…トリミング(パターン)
18、42…プローブカード
19、29…抵抗素子搭載配線板
21…レーザ加工部
22…抵抗測定部
23…制御部
24…ガルバノミラー
25…レーザ出力機構
26…レーザ光路
27…レンズ
28…XYテーブル
30…X方向の電動可動機構
31…Y方向の電動可動機構
32…配線
33…主制御部
34…抵抗測定用プローブカード加圧制御部
35…メモリー
36…演算部
37…マルチチャンネル抵抗値測定器
38…レーザ出力制御部
39…ガルバノミラー制御部
40…データベース
41…XYテーブル制御部
43…トリミング長さ(X1)
44…トリミング長さの始点位置
45…一本目のライン
46…二本目のライン


Claims (6)

  1. 絶縁基板上の少なくとも片面に、複数組の隔離された配線が形成され、前記各組の配線を連結するようにシート状抵抗素子が複数個形成され、前記抵抗体の材質が導電ペーストまたは金属薄膜である抵抗素子搭載配線板の製造法において、抵抗素子搭載配線板の製造法がそれぞれのシート状抵抗素子の一部をレーザで切断して目標の抵抗値に修正するトリミング工程を含み、該トリミング工程において、
    1)シート状抵抗素子の抵抗値を測定するための複数のプローブが基板に取り付けられたプローブカードを準備し、そのプローブカードを対象の抵抗素子搭載配線板上に配置させ、複数個の抵抗素子に対応する測定箇所に対して同時に複数のプローブを接触させる工程、
    2)複数個の抵抗素子の抵抗値を測定し、その測定データを電子的に格納する工程、
    3)抵抗素子搭載配線板表面からプローブカードを取除く工程、
    4)各抵抗値の測定データを元に、各シート状抵抗素子が目標の抵抗値となるようになるようにレーザカットを行うためのレーザ加工パターンを予め計算する工程、
    5)各シート状抵抗素子に対するレーザ加工パターンを合成し、配線板全体に対するレーザ加工プログラムを用意する工程、
    6)前記レーザ加工プログラムをもとに抵抗素子が形成された前記配線板全面に対してレーザトリミングを実施する工程、
    を含むことを特徴とする抵抗素子搭載配線板の製造方法。
  2. シート状抵抗素子が、体積抵抗率が1×10−1オーム・cm以上1×10オーム・cm以下かつ厚みが5マイクロメータ以上100マイクロメータ以下である導電ペースト、または、体積抵抗率が1×10−3オーム・cm以下かつ厚みが0.01マイクロメータ以上3マイクロメータ以下である金属薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の抵抗素子搭載配線板の製造方法。
  3. プローブカードが、測定対象の抵抗素子搭載配線板に平行に配置された基板を備え、かつ前記複数のプローブが前記基板に対して垂直に取り付けられ、それぞれのプローブから抵抗測定装置に接続するための配線を備えているプローブカードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の抵抗素子搭載配線板の製造方法。
  4. 絶縁基板上の少なくとも片面に、複数組の隔離された配線が形成され、前記各組の配線を連結するようにシート状抵抗体が複数個形成され、前記抵抗体の材質が導電ペーストまたは金属薄膜である抵抗素子搭載配線板の製造法において用いられ、それぞれのシート状抵抗体の一部をレーザで切断して目標の抵抗値に修正するトリミング工程を行う抵抗素子搭載配線板製造装置において、
    加工対象の抵抗素子搭載配線板を載置するXYテーブルを備え、
    複数の抵抗素子の抵抗値を測定するためのプローブが基板に取り付けられたプローブカードを備え、
    複数個の抵抗素子の抵抗値を測定するための前記プローブカードに接続された抵抗測定装置を備え、
    抵抗測定装置で測定した抵抗測定値を電子的に格納するメモリー部を備え、
    各抵抗値の測定データを元に、各シート状抵抗素子が目標の抵抗値となるようにレーザで抵抗素子の一部を切断するためのレーザ加工パターンを予め計算し、そのレーザ加工パターンを合成し、配線板全体に対するレーザ加工プログラムを用意する演算部を備え、
    抵抗素子を切断するためのレーザ出力機構を備え、
    抵抗測定時には配線板上にプローブカードを載置し、レーザ加工時には配線板上からプローブカードを取り除く可動機構を備えた、
    抵抗素子搭載配線板の製造装置。
  5. プローブカードが、測定対象の抵抗素子搭載配線板に平行に配置された基板を備えており、かつ前記複数のプローブが前記基板に対して垂直に取り付けられたプローブカードである請求項4に記載の抵抗素子搭載配線板の製造装置。
  6. 可動機構が、加工対象の前記抵抗素子搭載配線板を載置したXYテーブルを用いる可動機構である請求項4又5に記載の抵抗素子搭載配線板の製造装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114167259A (zh) * 2021-12-07 2022-03-11 华东光电集成器件研究所 一种编程测试多连片基板通孔通断的方法

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