JP2005189200A - 磁気ベクトル測定装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定する。周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサ1と、多軸磁気センサ1や測定対象物31や32をそれぞれ支持する支持体(23、24、25)を備える。各支持体は、ステッピングモータ26、27、28により、所定の動作モードで運動する。センサ出力取得手段65は、多軸磁気センサ1の3軸方向成分の測定値を一括して読み取る。磁気ベクトル描画手段68は、3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、イメージデータにより、上記測定対象物の近傍に上記磁気ベクトルを描画する処理を連続的に実行する。
【効果】予め任意の動作モードを設定しておいて、測定対象物の近傍の複雑な形状の平面や曲面上の磁気ベクトルを連続的に精密に測定することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁力を利用する機器の各部における磁気ベクトルを測定するための磁気ベクトル測定装置に関する。
モータの界磁や回転子に永久磁石を使用する場合に、その着磁パタンは、モータの回転特性を決める重要なパラメータになる。また、モータの界磁や回転子に電磁石を使用する場合に、磁心の形状やコイルの巻付け形状は、モータの回転特性を決める重要なパラメータになる。これらのパラメータの最適値を見つけ、回転むらの無いモータ設計をするために、モータの各部で発生磁界を精密に測定し、その解析処理をすることが行われている。(特許文献1)
例えば、永久磁石を使用したモータの界磁の着磁パタンの測定は、次のように行う。始めに、界磁の内周面に対向するように、ホール素子等からなる磁気センサを位置決めする。その後、ターンテーブル上で、磁気センサとの位置関係を保持しながら、界磁を回転子の回転軸位置を中心に少しずつ回転させる。界磁を、回転軸を中心に1回転させながら、順次、磁気センサの出力する信号をプロットする。これにより、界磁の全内周面に沿った磁束分布が測定できる。界磁の代わりに回転子を回転させれば、回転子の外周面に沿った磁束分布も同様に測定をすることができる。モータに限らず、磁力を利用する各種の装置において、その特性を検証するために、同様の磁気測定が行われている。
特開平9−243723号 特開平5−322936号 特開2002−196055号
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
モータの界磁と回転子の間には、回転子の回転に伴って複雑な磁界が発生する。その磁気ベクトルの分布が、モータのゴギングトルクに大きな関連性があるとされている。この磁気ベクトルは、必ずしも回転子の軸に垂直な平面上でのみ変化するものではなく、複雑な方向に変化する。従って、3次元方向の磁気ベクトルを高い精度で測定する必要がある。しかしながら、従来は、磁界の3次元測定のために、X軸方向の磁界を測定するセンサで測定処理を行った後に、Y軸方向の磁界を測定するセンサに交換をして、同じ測定をし、その後、Z軸方向の磁界を測定するセンサに交換をして、再度同じ測定を繰り返す様にしていた。このように、3回の測定でそれぞれ磁気検出方向を別方向に向けたセンサの測定条件を正確に一致させることは容易でなく、測定精度に限界があった。
例えば、磁界中で機械的電気的に歪みを生じる物は3次元的に歪み量を測定することで、一挙に周辺磁界の3軸方向成分の測定ができる。この測定信号を光学的に取り出す方法も開発されている。(特許文献2)例えば、磁界中で分極する材料からなる物では、その電荷分布を測定すれば、一挙に周辺磁界の3軸方向成分の測定ができる。(特許文献3)。こうした原理で、微小なセンサを用いて周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる磁気センサが実用化されている。以下、こうしたセンサのことを多軸磁気センサと呼ぶことにする。
本発明は、この多軸磁気センサを使用した新たな磁界測定装置と磁界測定方法を提供することを目的とする。
本発明は次の構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉
測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、この多軸磁気センサを支持する支持体と、測定対象物を支持する支持体と、上記センサの支持体に所定の運動をさせる動力装置と、上記測定対象物の支持体に所定の運動をさせる動力装置と、測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、上記測定条件に応じた所定の動作モードで上記センサ用の動力装置と上記測定対象物用の動力装置とを同期させて駆動制御する制御手段と、上記動力装置の動作と同期させて、上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、上記記憶装置に記憶された上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、上記制御手段から、当該測定値を取得したときの上記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、イメージデータにより、上記測定対象物の近傍に上記磁気ベクトルを描画する処理を連続的に実行する、磁気ベクトル描画手段と、描画した結果を表示出力する表示手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
測定対象物の近傍で、多軸磁気センサを動かしながら磁気ベクトルを求めて、その結果を連続的に描画し、ディスプレイやプリンタ上に表示することができる。予め任意の動作モードを設定しておいて、測定対象物の近傍の複雑な形状の平面や曲面上の磁気ベクトルを連続的に測定することが可能である。
〈構成2〉
構成1に記載の磁界測定装置において、上記測定対象物に励磁電流を供給する電源装置と、上記測定条件に応じた所定の電流パタンで上記測定対象物に上記励磁電流を供給するように上記電源装置を制御する制御手段と、上記励磁電流パタンによる磁気ベクトルの時間的な変化を、上記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置ごとに求めた結果を出力する磁界データ演算手段を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
例えば、ステッピングモータではロータあるいはステータに所定の波形の駆動パルスが断続的に供給される。このとき、モータ各部の磁気ベクトルの動的な変化を、この装置で連続的に測定できる。
〈構成3〉
構成1に記載の磁界測定装置において、上記測定対象物が、複数の部品を組み合わせて成り、それぞれの部品を支持する支持体と、各支持体に別個に所定の運動をさせる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
複数の測定対象物がそれぞれ複雑な運動をするとき、その過程で変化する磁気ベクトルを測定することができる。各支持体の動作モードも、独立に自由に設定できる。
〈構成4〉
構成1に記載の磁界測定装置において、上記測定対象物はモータのロータとステータであって、 上記ロータとステータのいずれか一方を支持する支持体を、所定の回転軸を中心に連続回転させる一方,他方を支持する支持体を、回転角2π以内に制限をして回転運動をさせる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
測定対象物がモータの場合には、モータのロータとステータのうちの一方は電磁石を備え、リード線が接続されている。回転角2π以内に制限をしてその支持体を回転させれば、リード線が制御の妨げにならない。また、モータはその軸対称性から、2極の場合2π、3極の場合には2π/3の角度だけ回転させれば、全体の測定をしたことになる。動力装置の制御モードに回転角の制限を含めれば、このような制御が可能になる。
〈構成5〉
構成1に記載の磁界測定装置において、上記測定対象物はモータのロータとステータであって、上記モータのロータとステータの間のギャップに沿って、上記モータのロータの外周近傍を公転するように、多軸磁気センサの支持体を運動させる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
モータのロータとステータの間のギャップに沿って、ロータの外周近傍を公転するように多軸磁気センサを移動させるような支持体と動力装置を設ければ、ギャップ内の磁気ベクトルが直接連続的に測定できる。
〈構成6〉
構成1に記載の磁界測定装置において、2以上の測定対象物を別々の支持体で支持して、各支持体に別個に所定の運動をさせる動力装置を備え、上記多軸磁気センサを支持する支持体は,上記測定対象物のいずれか一方に上記多軸磁気センサを直接またはスペーサを介して接触させて、当該測定対象物と多軸磁気センサとを一体に運動させる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
2以上の測定対象物と多軸磁気センサとがそれぞれ別々に運動するように制御されてもよいが、多軸磁気センサをいずれかの測定対象物と一体にして運動させると、多軸磁気センサが他の測定対象物に衝突して損傷するのを防止できる。
〈構成7〉
測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、この多軸磁気センサを支持する支持体と、測定対象物を支持する支持体と、上記センサの支持体に所定の運動をさせる動力装置と、上記測定対象物の支持体に所定の運動をさせる動力装置と、測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、上記測定条件に応じた所定の動作モードで上記センサ用の動力装置と上記測定対象物用の動力装置とを同期させて駆動制御する制御手段と、上記動力装置の動作と同期させて、上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、上記記憶装置に記憶された、上記多軸磁気センサの所定の運動範囲における、磁界の3軸方向成分のベクトル和を計算するベクトル和演算手段と、上記ベクトル和を出力表示する表示手段とを備えたことを特徴とする磁界測定装置。
上記の装置により、測定対象物の近傍の磁気ベクトル分布が測定できる。一方、その測定対象物全体として、外部に対して所定の磁界を及ぼす。多軸磁気センサの所定の運動範囲というのは、例えば、測定対象物の周辺の磁界測定可能な範囲である。この範囲における、磁界の3軸方向成分のベクトル和を計算すれば、外部に及ぼす磁界が求められる。
〈構成8〉
測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、この多軸磁気センサを支持する支持体と、測定対象物を支持する支持体と、上記測定対象物の支持体に所定の運動をさせる動力装置と、上記測定対象物の磁気的環境を動的に変化させる環境変更手段と、測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、上記測定条件に応じた所定の動作モードで上記環境変更手段と上記測定対象物用の動力装置とを同期させて駆動制御する制御手段と、上記動力装置の動作と同期させて、上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、上記記憶装置に記憶された上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、上記制御手段から、当該測定値を取得したときの上記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、表示出力する表示手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
センサは固定式でも可動式でも構わない。測定対象物の磁気的環境を動的に変化させる環境変更手段を設ける。時期的環境は、電気的に変化させても、機械的に変化させても構わない。磁気的環境を動的に変化させながら、3軸方向成分の同時測定をすることで、測定対象物の周辺磁界の複雑な現象解析ができる。表示出力方法は任意である。
〈構成9〉
測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、この多軸磁気センサを支持する支持体と、複数の測定対象物をそれぞれ支持する複数の支持体と、上記各センサの支持体にそれぞれ独立して所定の運動をさせる動力装置と、測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、上記測定条件に応じた所定の動作モードで上記複数の動力装置を同期させて駆動制御する制御手段と、上記動力装置の動作と同期させて、上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、上記記憶装置に記憶された上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、上記制御手段から、当該測定値を取得したときの上記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、表示出力する表示手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
測定対象物が複数あって、それぞれ独自に所定の運動をする場合に、その任意の場所で、周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる。表示出力方法は任意である。
〈構成10〉
測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、この多軸磁気センサを支持する支持体と、モータのロータとステータの相対的な位置関係を変化させる動力装置と、上記動力装置の動作と同期させて、上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、上記記憶装置に記憶された上記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を表示出力する手段と、上記モータのロータとステータの相対的な位置関係の変化に伴う、磁束ベクトルの絶対値と方向の変化を、上記3軸方向成分の測定値と合わせて表示出力する手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値とともに、モータのロータとステータの相対的な位置関係の変化に伴う、磁束ベクトルの絶対値と方向の変化を、合わせて表示出力するので、モータのロータとステータ間に加わる磁力の動的な変化を解析するために有効なデータが得られる。
本発明では、多軸磁気センサにより磁界の3軸方向成分の測定ができる多軸磁気センサを使用することにより、高度な3次元精密磁界測定を可能とする磁界測定装置等を紹介する。多軸磁気センサによれば、一挙に周辺磁界の3軸方向成分の測定ができるから、3軸方向の測定位置や条件が完全に一致する。しかも、一挙に周辺磁界の3軸方向成分の測定ができるから、測定対象物の移動等による磁気ベクトルの時間的な変化を高い精度で測定することができる。従って、モータ、継電器、偏向ヨーク、加速器、核磁気共鳴装置、超伝導磁石等、磁気を利用した様々な機器の各部に発生する磁界を測定するために使用できる。
また、永久磁石、電磁石、磁性体、磁気回路の近傍磁界であって、例えば、静止状態ではなく動いている状態でのある一点の磁界測定も可能である。また、電磁石の場合には、励磁電流が変化している状態で発生する磁気ベクトルの測定が可能である。測定結果は、3次元あるいは多次元グラフを描画して表現したり、測定対象各部の磁気ベクトルの時間変化を動画を用いて表現することができる。さらに、モータの磁極であれば、磁極の部分縦断面図を示して、そこに磁気ベクトルを示す矢印を表示することもできる。本発明では、こうした磁界測定に適する装置を提供する。以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
図1は、本発明の磁界測定装置を示すブロック図である。
この装置は、測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定して解析することができる機能を持つ。この図の例では、測定対象物は、モータのロータ32とステータ31である。近傍磁界の動的な変化を測定するために、多軸磁気センサ1と、測定対象物、即ち、ロータ32とステータ31とをそれぞれ独立に位置制御する。このために、それぞれを支持する支持体と、支持体に回転運動その他の運動をさせる動力装置と、この動力装置を駆動制御する制御手段とを備える。図の例では、多軸磁気センサ1の支持体はアーム21とクランプ22と支持棒23である。この支持棒23の下端に多軸磁気センサ1のチップが支持されている。ロータ32の支持体は、ロータ32の回転軸33を掴むチャック25である。ステータ31の支持体はステータ31を乗せるターンテーブル24である。
なお、支持体は、多軸磁気センサ1の支持方法、測定対象物の形状や種類により多様に変化させるとよい。いずれの支持体も、磁気測定中に、それぞれ独立に設定されたモードで運動をすることができる状態に組み立てられる。動力装置は、この図の例では全てステッピングモータ26、27、28である。この他には、リニアモータや油圧、空気圧を使用した任意の動力装置を使用できる。ステッピングモータ26は、多軸磁気センサ1を支持するアーム21を、ロータ32の外周面に沿って公転させるように回転駆動する。アーム21の伸縮により、公転半径が調節できる。クランプ22により、支持棒23の支持高さが調節できる。ステッピングモータ28は、ロータ32の回転軸33を掴んで回転駆動する。ステッピングモータ27は、ステータ31を乗せるターンテーブル24を回転駆動する。
上記の装置は、コンピュータにより制御される。コンピュータには、記憶装置51と演算処理装置52とが設けられている。コンピュータは、測定条件を設定し、各動力装置の動作モードを決定して、多軸磁気センサ1と、測定対象物、即ち、ロータ32とステータ31の位置制御をする。このコンピュータには、ディスプレイ53、キーボード54、マウス55等が接続されている。コンピュータの入出力ポート57には、多軸磁気センサ1と、ロータ32とステータ31の位置制御のためのステッピングモータ26、27、28が接続されている。
演算処理装置52には、センサ位置制御手段61と、ステータ回転制御手段62とロータ回転制御手段63とが設けられている。これらが、各動力装置の支持位置制御をする制御手段である。測定条件は、ディスプレイ53に表示された図示しない条件設定画面により、キーボード54やマウス55を用いて入力される。測定条件設定手段67は、条件設定画面等の表示制御をして測定条件情報を取得する制御を行なう機能を持つ。こうして取得された測定条件は、記憶装置51に一時記憶される。この測定条件は位置データ演算手段64が読み取って、各動力装置の支持位置制御データ71を生成する。この支持位置制御データ71は記憶装置51に一時記憶される。支持位置制御データは、例えば、多軸磁気センサ1の初期状態の位置と、測定開始からタイムテーブルに従ってステッピングモータに供給する駆動パルスの数と供給タイミングとを決めるデータから成る。ロータ32とステータ31の支持位置制御データも同様である。
磁界データ演算手段66は、センサ出力取得手段65が入出力ポート57を介して取得した多軸磁気センサ1による測定データ72から磁気ベクトルを演算処理する機能を持つ。磁気ベクトルの方向を示すデータは図2(b)に示した値をそのまま使用した3次元座標値(X,Y,Z)で表すとよい。磁気ベクトルの絶対値は、既知の三角関数演算で求める。磁気ベクトル描画手段68は、上記磁気ベクトルと、上記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、イメージデータにより、測定対象物の近傍に磁気ベクトルを描画する処理を連続的に実行する機能を持つ。描画された図は、例えば、図2(c)に示したようなものでよい。ディスプレイやプリンタは演算処理の結果を表示出力する手段である。ベクトル和演算手段69は、演算処理された磁気ベクトル群のなかから、指定された範囲の磁気ベクトルをとり出してその総和を求める機能を持つ。これは、実施例5で利用される。
演算処理装置52に設けられている各手段は、いずれも、コンピュータに所定の動作を実行させるコンピュータプログラムから成る。記憶装置51には、支持位置制御データ71のほかに、センサ出力取得手段65が入出力ポート57を介して取得した多軸磁気センサ1による測定データ72が記録されている。なお、記憶装置には、その他演算テーブルデータや制御に必要なパラメータ等が記憶されているが、本発明の説明には直接関係が無いので図示を省略した。
図2は、多軸磁気センサと従来の磁気センサの測定方法を比較する説明図である。
図2(a)は、多軸磁気センサの測定動作を示す。多軸磁気センサ1は、図に示すように、X軸Y軸Z軸方向の磁界成分を同時に測定する。これらの磁界成分から、図に示すような磁気ベクトルHを演算することができる。図2(b)は、例えば従来の磁気センサで磁界を測定した場合の説明図である。測定対象となる磁石2の正面に、図に示すように、まず、Y軸方向の磁界を測定する磁気センサ3を配置する。そして、その測定出力からY軸方向の磁界成分Dyを得る。これを測定装置のメモリに記憶させておく。次に、同じ磁石2の正面に、磁気センサ3の代わりに、Z軸方向の磁界を測定する磁気センサ4を配置する。これにより、Z軸方向の磁界成分Dzを得る。これもメモリに記憶させておく。さらに、同じ位置に、今度は、X軸方向の磁界を測定する磁気センサ5を配置する。これによってX軸方向の磁界成分Dxを得る。これらのデータをコンピュータのメモリに記憶した後、演算処理によって磁気ベクトルHを求める。
磁気ベクトルHは、矢印の向きが磁界の方向(磁束の方向)で、矢印の長さが磁界の強さを示す。(a)に示した多軸磁気センサを使用した場合には磁界成分Dx、Dy、Dzを同時に取得できる。磁気ベクトルの演算処理方法は(b)の場合と同じである。しかしながら、従来の方法では、磁気センサ3、4、5を入れ替えるときに、位置決め誤差が発生する。また、測定タイミングが異なるから、厳密には測定条件が同一ではない。磁石2の前方の磁気ベクトルは、測定場所により複雑に変化する。しかも、例えば、図2(c)に示すように、磁石2の前方に、磁石やその他の磁性体6を近づけると、磁気ベクトル7の方向が時間的にもさらに複雑に変化する。モータの界磁(以下ステータと呼ぶ)中で回転子(以下ロータと呼ぶ)が回転する時には、ステータあるいはロータの磁石が発生する磁束や磁路が時々刻々と変化し、さらに電磁誘導作用が伴って、各部に静止状態とは異なる複雑な磁界が発生する。このモータ各部の磁界の動的な変化を精密測定することにより、モータ設計の最適化が可能になる。本発明の装置では、図2(a)に示したような多軸磁気センサを使用して、この目的を達成する。
図3は、多軸磁気サンサを用いた磁界測定のための回路と回路動作を説明する説明図である。
図3(a)は、多軸磁気センサ1の出力信号を取り入れる入出力ポート部分のブロック図である。多軸磁気センサ1は、X成分Y成分Z成分の磁界を測定して出力する。これらの信号は、入出力ポートのサンプリング回路73に入力する。サンプリング回路73には、取得したデータを一時的に記憶するレジスタ74が接続されている。サンプリング回路の動作は、センサ出力取得手段65から出力されるサンプリングパルス75により制御される。
このサンプリングパルス75は、位置データ演算手段64の出力する駆動パルス76に同期するようにして生成される。駆動パルス76は、ステッピングモータ26、27、28を回転駆動するパルスである。即ち、図1に示したモータのステータ31やロータ32が所定角度回転するごとに、サンプリングパルス75がサンプリング回路73に入力して、多軸磁気センサ1のX成分Y成分Z成分の磁界測定データが取得される。(b)は、サンプリング回路73のデータ取得タイミングの説明図である。図に示すように、ステッピングモータの駆動パルス76の各立下りのタイミングで、サンプリングパルス75が3個ずつ生成される。この3個のサンプリングパルス75は、それぞれX軸成分の磁界データを読み出すタイミング、Y軸成分の磁界データを読み出すタイミング、Z軸成分の磁界データを読み出すタイミングを指定する。このサンプリング周波数はモータのロータの回転速度に比較して極めて高いので、実質的には同一時間同一位置での測定とみなすことができる。
図3(c)は、図1の記憶装置51に記憶された測定データ10の内容説明図である。図3(c)の位置データ11は、例えば、モータの場合には、ロータ32とステータ31の相対的な位置関係、あるいはロータ32のみを回転する場合にはロータ32の特定の箇所の絶対的な位置(設定した始点からの回転角)である。また、多軸磁気センサ1を回転する場合には、多軸磁気センサの絶対的な位置(設定した始点からの回転角)である。磁界については、X軸成分の磁界データ12、Y軸成分の磁界データ13、Z軸成分の磁界データ14が記録される。
以上の構成により、測定対象物を支持体で支持して、任意の動作モードで所定の運動をさせながら、任意の場所で、多軸磁気センサによる3次元磁界の一括測定が可能になる。そして、多軸磁気センサの出力を演算処理して、イメージデータにより、前記測定対象物の近傍に前記磁気ベクトルを描画する処理を連続的に実行することができる。描画処理の結果は、例えば、図3(c)のように、測定対象物と磁気ベクトルの斜視図をディスプレイに表示したり、プリンタにより印刷出力するとよい。描画出力方法は任意であるが、コンピュータグラフィック技術を利用して、見やすい磁気ベクトルのイメージやグラフを出力することが好ましい。
図4は、モータの各部の磁界測定を行う動作の説明図である。モータの構成は任意であるが、図の例では3極モータを例示した。
図の(a)に示すハウジング30の中には、ステータ31が一対固定されている。そして、その内部にロータ32が軸33を中心に回転するよう支持されている。このモータの回転動作中の磁気ベクトルを測定するために次のような操作を行う。
図4(b)は、ステータの近傍の磁気ベクトルを連続的に測定する操作の説明図である。この図に示すステータ31は、その回転軸33を通る破線の直線35に対して、上下に対称な構造をしている。従って、例えば、多軸磁気センサ1を静止させた状態で、ステータ31をπ(180度)回転させれば、ステータ31の近傍の全ての位置における磁界を測定したことになる。図4(c)は、ロータ32の近傍の磁気ベクトル測定方法を示す。図に示すように、多軸磁気センサ1を静止させた状態で、ロータ32を軸33を中心に2π/3(120度)回転させる。ロータ32は、その回転軸33を中心に2π/3だけ回転させると、元の状態に戻るような対称形をしている。これで、ロータ32の近傍の全ての位置における磁界を測定したことになる。
いずれの場合においても、ステータ31やロータ32を回転軸33の周りで1回転(2π分の回転)をさせないでよいから、例えば、励磁コイルが測定動作の妨げにならない。図の例では、ロータ32に励磁コイル34を巻いた例を示したが、どこに巻かれていても、同様である。この制御のために、例えば、図のように、ロータ32の回転角α、ステータ31の回転角β、多軸磁気センサとロータとステータの始動位置といった情報を含む動作モードデータ81(図4(d))が生成されて使用される。
なお、ステータに励磁コイルが巻かれ、ロータに多極磁石が使用されているステッピングモータの場合には、次のようにする。まず、ロータを一定の速度で連続回転させる。一方、ステータをロータの回転速度よりも十分に遅い速度で、所定の角度だけロータの回転軸を回転中心にして回転させることができるように、ステータを支持する。ステータの磁極数を4極とすれば、ステータを90度だけ回転させられるようにする。ステータの磁極数をNとした時、ステータを2π/Nだけ回転可能に支持する。ステータが初期状態から1単位角度だけ、回転するごとに、ロータを初期状態から1回転(2π)だけ回転させる。ステータが1単位角度回転するたびに、多軸磁気センサの出力を取得する。ステータをk単位角度回転させたときにステータが2π/Nだけ回転するとすれば、k回の磁界測定ができる。
また、モータの回転動作中の各部の磁気ベクトル測定の場合には、図4(c)に示すように、電源装置82を接続する。そして、励磁コイル34に駆動電流37を供給する。磁界データ演算手段66は、この励磁電流パタンによる磁気ベクトルの時間的な変化を、測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置ごとに求める。この方法により、測定途中で動作を中断させることなく、モータ各部の磁気ベクトルの一括連続測定ができる。また、図のように、ロータ32に巻き付けられたコイル34に、駆動電流37のような所定の規則で変化する励磁電流を供給することで、モータの磁気ベクトルの時間変化を高い精度で測定できる。即ち、磁気ベクトルに影響を及ぼす測定対象物の部品の相対位置の変化や、測定対象物の励磁電流の変化、測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置の変化等のパラメータをコンピュータにより自動的に切り替えながら、一挙に連続的に磁界測定が可能になり、様々な機器の設計に有効なデータを取得できる。
図5(a)は、ロータとステータとの間のギャップに形成される磁気ベクトル測定方法の説明図である。
図5(a)に示すように、ステータ31とロータ32の間のギャップに形成される磁界は、上記のように、多軸磁気センサを静止させて、ステータとロータとを回転させることにより測定できる。しかし、図1に示すような装置を使用すると、ステータ31を静止させて、ロータ32を矢印83方向に回転させ、同時に多軸磁気センサ1を図の破線84に沿って移動させることで測定が可能である。具体的には、ステータ31を静止させた状態でロータ32を時計方向に角速度ω1で回転させて、ロータとステータの間の、ギャップ各部での磁気ベクトルの時間的変化を測定する。ロータが一回転した時に多軸磁気センサがロータの円周方向に沿って時計方向に単位角θだけ移動するように、多軸磁気センサの位置制御を行う。多軸磁気センサが測定希望範囲だけ移動した時に測定を終了する。このような方法によって、モータの内部でロータ32が回転中のギャップに生じる磁気ベクトルを、直接、高精度で測定することができる。
例えば、小型モータにおいて、ロータとステータの間のギャップが、0.2mm〜0.5mmというものがある。このギャップに図1に示した支持棒23の先端に固定された多軸磁気センサを挿入して位置決めをする。その後ロータ32を回転させてロータ32の回転角と測定された磁界との関係をグラフにまとめる。これで、ロータ回転時のモータのロータとステータの間の、ギャップの特定位置について、磁気ベクトルの時間変化を精密測定できる。このギャップの形状はロータの円周方向に見て均一ではないから、上記の測定をギャップ各部で繰り返し行う必要がある。そこで、図5(b)の実施例では、ロータの回転時にロータとステータの間のギャップ中を、ロータの円周方向に沿って、多軸磁気センサを移動させ、同時に、ステータ31もロータ32の反対方向に回転させている。これにより、ロータがある回転速度で回転した時、ロータとステータの間の全てのギャップでの磁気ベクトルの時間的変化を連続的に一挙に測定することができる。
これまで説明した実施例のように、本発明の装置によれば、多軸磁気センサを支持する支持体に所定の運動をさせたり、測定対象物を支持する支持体に所定の運動をさせたり、測定対象物の磁気的環境を動的に変化させたりする手段を、測定条件に応じた所定の動作モードで互いに同期させて駆動制御することにより、測定対象物の近傍磁界の3軸方向成分の動的な変化を測定することが可能である。多軸磁気センサを支持する支持体は固定したままでもよい。また、複数の測定対象物をそれぞれ独立に支持する支持体に、それぞれ所定の運動をさせるようにしてもよい。モータの場合には、ロータが内側にあるものも外側にあるものもある。また、リニアモータのように、回転運動でなく往復運動をするものもある。複雑な装置の場合には、磁気センサを3次元方向に所定の経路で移動させながら磁界測定を行うように制御プログラムをプログラミングしてもよい。
図6は、磁気センサをロータやステータの側壁に固定する方法の説明図である。
(a)の実施例では、ロータ32を静止させ、ステータ31を回転させて測定をする。このとき多軸磁気センサ1を、静止しているロータ32の側壁に、直接あるいは図示しないスペーサを介して密着させる。ロータ32とステータ31の間のギャップは非常に狭いから、多軸磁気センサの位置決めに狂いがあると、なんらかの原因で回転体が多軸磁気センサに接触し多軸磁気センサを破損するおそれがある。また、多軸磁気センサが振動したりしても同様のことがおきる。そこで、多軸磁気センサ1を、ロータ32の側壁に密着させて位置決め精度を高め、センサの振動を防止して、破損を防いだ。もちろん、この状態で、ステータ31を静止させ、ロータ32と多軸磁気センサ1とを回転させて測定をしても構わない。図の(b)は、ステータ31を静止させ、ロータ32を回転させて測定をする例を示す。このとき多軸磁気センサ1を、静止しているステータ31の側壁に、直接あるいはスペーサを介して密着させる。動作は(a)の場合とまったく同様である。
なお、磁気センサ1を支持する支持棒23(図1)を、例えば、弾力によって柔軟に曲がる素材にするような方法でも、多軸磁気センサの破損を防止できる。即ち、多軸磁気センサをロータとステータの間のギャップに支持して、ロータやステータを回転させたとき、万一、ロータ、あるいはステータと多軸磁気センサ1が接触したとしても、支持棒23が弾力によって柔軟に変形するため、衝撃が緩和されて、磁気センサ1の破損を防止できる。なお、上記のいずれの実施例も、測定結果は磁気ベクトルのイメージを含むものでもよいし、具体的な測定値を配列した数表やグラフを出力するようにしても構わない。
図7は、モータの動的な磁界変化を測定するための測定条件説明図である。
図の(a)は、磁界変化測定の対象となるモータの断面図である。このモータは、ステータ41とロータ42を備える。ロータ42は軸43を中心に回転する。ステータ41には、軸43に向かう方向に、合計13個の、電磁石による磁極45が設けられている。ロータ42は、周面をS・N・S・N・・・・というように16極に着磁されたマグネットからなる。このモータのロータ42を回転させた時の、ステータ41とロータ42の間のギャップにおける、磁界の動的な変化を測定する。磁気センサには上記3軸磁気センサを使用し、動力装置を用いてロータを所定の速度で回転させる。
図7(b)には、(a)の一点鎖線で示した円Rの部分を拡大図示した。図のように、ステータ41の磁極45の中央をA点とする。また、隣り合う二つの磁極の中間点をB点とする。さらに、磁極の左端の点をC点とする。これらの点に上記の磁気センサを配置して、ロータ42を回転させる。着磁されたマグネットによる磁束は、その近傍にあるいずれかの磁極45の影響を受ける。ロータ42が回転すると、ロータ42と磁極45との位置関係に従って、各部の磁界が三次元的に変化する。
図8と図9と図10は、それぞれ上記A点、B点、C点における、磁界の測定結果を示す。それぞれのグラフの横軸は、ロータとステータの相対的な位置関係を示す。この例では、ロータとステータとの位置関係が回転角で120度変化するまでの、磁界変化を測定している。図の曲線D1は、ロータの半径方向の磁束密度。D2は、ロータの接線方向の磁束密度。D3はロータの回転軸方向の磁束密度を示す。左側の縦軸は磁束密度mT(ミリテスラ)で示す。また、図11の(a)は図8の極解析数値データ、(b)は、図9の極解析数値データ、(c)は図10の極解析の数値データである。
極解析数値データは、磁束密度波形を解析したものである。この例では、径方向の磁束密度(曲線D1)についての、解析データを図示した。この解析にあたっては、まず、曲線D1を、磁束密度「0」のラインとクロスするところで区切る。区切られた波形それぞれを1つの極とする。各極のデータ(曲線D1)が磁束密度「0」のラインのプラス側にあるならN極とし、マイナス側にあるならS極と定義する。極の中で一番大きい値(絶対値)をピーク値と呼ぶ。また、「0」クロスポイントから「0」クロスポイントまでの幅、即ち、区切られた極の横幅を極幅と呼ぶ。各極の曲線D1と磁束密度「0」のラインにより囲まれた部分の広さを面積と呼ぶ。図のロータを構成するマグネットの場合は、全部で16個の磁極があり、N極8個とS極8個の合計16個分の極のデータが算出される。
図中で、N−PEAKは、N極8個のピーク値の中で最も大きい値と最も小さい値を示す。8個のピーク値の平均とバラツキを示す標準偏差値を算出して表示している。同様に、N−極幅はN極8個の極幅について、N−面積はN極8個の面積についてそれぞれの値を表示している。S−PEAK、S−極幅は、S極8個について解析したものである。T−PEAK、T−極幅は、N/S極あわせた16個の極について解析したものである。これらの数値データは、具体的に各磁気ベクトルの精密な比較測定や、積分比較処理に有効に利用できる。例えば、ロータとステータを含むモータが、外部にどれだけの漏洩磁束をどの方向に出しているかといった計算の場合には、モータの全ての場所において発生する磁束ベクトルのベクトル和を算出する。このとき、この数値データを使用して、具体的な数値で答えを求めることができる。
さらに、このグラフには、磁束ベクトルの方向を、偏角A1と伏角A2とで表示した。右側の縦軸に、その角度を示す。図7(c)に示したのは、偏角A1と伏角A2の説明図である。X−Y平面は、ロータの回転軸43の方向に垂直な面である。Z軸はロータの回転軸43の方向である。偏角A1は、磁束ベクトルHとZ軸を含む面とX軸との挟む角である。伏角A2は、磁束ベクトルHとX−Y平面の挟む角である。本発明では、同時に、曲線G1により、磁束ベクトルHの絶対値と、ロータとステータの相対的な位置関係との、相互関係を示した。ロータとステータの相対的な位置関係の変化に伴う磁束ベクトルHの絶対値と方向の変化を、この図のように定量的に出力することはきわめて重要な意味を持つ。
例えば、図7のA点では、図8に示すように、ロータの半径方向の磁束密度(曲線D1)は、略正弦波状に22.5度ごとに周期的に変化している。ロータの接線方向の磁束密度(曲線D2)は、曲線S1と2分の1周期位相をずらせて略三角波状に22.5度ごとに周期的に変化している。ロータの軸方向の磁束密度(曲線D3)は、略正弦波状に22.5度ごとに曲線S1と同位相で周期的に変化している。これらの磁束密度の3軸方向成分から合成ベクトルを求めると、その絶対値は、図の曲線Gのように、略正弦波状に22.5度ごとに周期的に変化する。B点やC点でも、図9と図10に示したように、同様の周期で所定の変化をする。
即ち、磁気ベクトルの絶対値と方向は、ステータの磁極各部で、それぞれ同一周期で様々な変化をする。その値を精密に測定すると、微妙なばらつきがあることがわかる。この磁束ベクトルの変化は、モータの回転中にステータとロータの間に加わる磁力の動的な変化に対応する。従って、このデータを解析することによってモータの回転ムラや騒音の改善に広く役立てることができる。例えば、既に説明したように、指定された範囲の上記合成ベクトルのベクトル和を算出した出力を表示して、各種のモータの特性解析に利用することができ。
本発明の磁界測定装置を示すブロック図である。 多軸磁気センサと従来の磁気センサの測定方法を比較する説明図である。 多軸磁気サンサを用いた磁界測定のための回路と回路動作を説明する説明図である。 モータの各部の磁界測定を行う動作の説明図である。 ロータとステータとの間のギャップに形成される磁気ベクトル測定方法の説明図である。 磁気センサをロータやステータの側壁に固定する方法の説明図である。 モータ内部の動的な磁界変化を測定するための測定条件説明図である。 A点における磁界の測定結果を示すグラフである。 B点における磁界の測定結果を示すグラフである。 C点における、磁界の測定結果を示すグラフである。 図8〜9の測定結果の主要な数値データを示す説明図である。
符号の説明
1 多軸磁気センサ
21 アーム
22 クランプ
23 支持棒
24 ターンテーブル
25 チャック
26 ステッピングモータ
27 ステッピングモータ
28 ステッピングモータ
31 ロータ
32 ステータ
33 回転軸
51 記憶装置
52 演算処理装置
53 ディスプレイ
54 キーボード
55 マウス
57 入出力ポート
61 センサ位置制御手段
62 ステータ回転制御手段
63 ロータ回転制御手段
64 位置データ演算手段
65 センサ出力取得手段
66 磁界データ演算手段
67 測定条件設定手段
68 磁気ベクトル描画手段
71 支持位置制御データ
72 測定データ

Claims (10)

  1. 測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、
    周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、
    この多軸磁気センサを支持する支持体と、
    測定対象物を支持する支持体と、
    前記センサの支持体に所定の運動をさせる動力装置と、
    前記測定対象物の支持体に所定の運動をさせる動力装置と、
    測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、
    前記測定条件に応じた所定の動作モードで前記センサ用の動力装置と前記測定対象物用の動力装置とを同期させて駆動制御する制御手段と、
    前記動力装置の動作と同期させて、前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、
    前記記憶装置に記憶された前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、前記制御手段から、当該測定値を取得したときの前記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、イメージデータにより、前記測定対象物の近傍に前記磁気ベクトルを描画する処理を連続的に実行する、磁気ベクトル描画手段と、
    描画した結果を表示出力する表示手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
  2. 請求項1に記載の磁界測定装置において、
    前記測定対象物に励磁電流を供給する電源装置と、
    前記測定条件に応じた所定の電流パタンで前記測定対象物に前記励磁電流を供給するように前記電源装置を制御する制御手段と、
    前記励磁電流パタンによる磁気ベクトルの時間的な変化を、前記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置ごとに求めた結果を出力する磁界データ演算手段を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  3. 請求項1に記載の磁界測定装置において、
    前記測定対象物が、複数の部品を組み合わせて成り、それぞれの部品を支持する支持体と、各支持体に別個に所定の運動をさせる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  4. 請求項1に記載の磁界測定装置において、
    前記測定対象物はモータのロータとステータであって、 前記ロータとステータのいずれか一方を支持する支持体を、所定の回転軸を中心に連続回転させる一方,他方を支持する支持体を、回転角2π以内に制限をして回転運動をさせる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  5. 請求項1に記載の磁界測定装置において、
    前記測定対象物はモータのロータとステータであって、前記モータのロータとステータの間のギャップに沿って、前記モータのロータの外周近傍を公転するように、多軸磁気センサの支持体を運動させる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  6. 請求項1に記載の磁界測定装置において、
    2以上の測定対象物を別々の支持体で支持して、各支持体に別個に所定の運動をさせる動力装置を備え、前記多軸磁気センサを支持する支持体は,前記測定対象物のいずれか一方に前記多軸磁気センサを直接またはスペーサを介して接触させて、当該測定対象物と多軸磁気センサとを一体に運動させる動力装置を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  7. 測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、
    周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、
    この多軸磁気センサを支持する支持体と、
    測定対象物を支持する支持体と、
    前記センサの支持体に所定の運動をさせる動力装置と、
    前記測定対象物の支持体に所定の運動をさせる動力装置と、
    測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、
    前記測定条件に応じた所定の動作モードで前記センサ用の動力装置と前記測定対象物用の動力装置とを同期させて駆動制御する制御手段と、
    前記動力装置の動作と同期させて、前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、
    前記記憶装置に記憶された、前記多軸磁気センサの所定の運動範囲における、磁界の3軸方向成分のベクトル和を計算するベクトル和演算手段と、
    前記ベクトル和を出力表示する表示手段とを備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  8. 測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、
    周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、
    この多軸磁気センサを支持する支持体と、
    測定対象物を支持する支持体と、
    前記測定対象物の支持体に所定の運動をさせる動力装置と、
    前記測定対象物の磁気的環境を動的に変化させる環境変更手段と、
    測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、
    前記測定条件に応じた所定の動作モードで前記環境変更手段と前記測定対象物用の動力装置とを同期させて駆動制御する制御手段と、
    前記動力装置の動作と同期させて、前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、
    前記記憶装置に記憶された前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、前記制御手段から、当該測定値を取得したときの前記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、表示出力する表示手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
  9. 測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、
    周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、
    この多軸磁気センサを支持する支持体と、
    複数の測定対象物をそれぞれ支持する複数の支持体と、
    前記各センサの支持体にそれぞれ独立して所定の運動をさせる動力装置と、
    測定条件を設定して記憶装置に記憶する測定条件設定手段と、
    前記測定条件に応じた所定の動作モードで前記複数の動力装置を同期させて駆動制御する制御手段と、
    前記動力装置の動作と同期させて、前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、
    前記記憶装置に記憶された前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値から求められた磁気ベクトルと、前記制御手段から、当該測定値を取得したときの前記測定対象物と多軸磁気センサとの相対位置データを取得して、表示出力する表示手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
  10. 測定対象物の近傍磁界の動的な変化を測定するものであって、
    周辺磁界の3軸方向成分の同時測定ができる多軸磁気センサと、
    この多軸磁気センサを支持する支持体と、
    モータのロータとステータの相対的な位置関係を変化させる動力装置と、
    前記動力装置の動作と同期させて、前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を一括して読み取って、記憶装置に記憶させるセンサ出力取得手段と、
    前記記憶装置に記憶された前記多軸磁気センサの3軸方向成分の測定値を表示出力する手段と、
    前記モータのロータとステータの相対的な位置関係の変化に伴う、磁束ベクトルの絶対値と方向の変化を、前記3軸方向成分の測定値と合わせて表示出力する手段とを備えたことを特徴とする磁気測定装置。
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