JP2005188567A - ナット、締結用部材、車輪とブレーキディスクとの締結方法及び鉄道車両用ディスク付き車輪 - Google Patents

ナット、締結用部材、車輪とブレーキディスクとの締結方法及び鉄道車両用ディスク付き車輪 Download PDF

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Abstract

【課題】締結ボルトのねじ溝の谷底部に生じる応力集中の緩和やボルトの軸力のばらつきの低減が可能なナット及び締結用部材の提供。
【解決手段】被締結材を締結する際の前記被締結材側に位置する下部の肉厚が上部の肉厚より薄く形成されているナット。前記ナット、そのナットと斜めに接触する座金及びボルトとからなる締結用部材。ナットは、下部の形状が逆円錐形状や被締結材側に向かって広がるテーパが形成されているものがよい。ボルトはそのねじ谷の丸みが「1<R/Rst≦1.42」の式を満足するものがよい。ここで、Rはボルトのねじ谷の丸み(mm)、RstはJIS B O211の付表2による同じ呼び名の標準ねじでのねじ谷の最小丸み(mm)である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナット、締結用部材、車輪とブレーキディスクとの締結方法及び鉄道車両用ディスク付き車輪に関する。特に、鉄道車両用のディスク付き車輪を形成するに際して、車輪にブレーキディスクを締結して固定するのに好適なナットと締結用部材に関し、更には、前記締結用部材による車輪とブレーキディスクとの締結方法、及び前記締結部材によって車輪とブレーキディスクとを締結した鉄道車両用ディスク付き車輪に関する。
現在、締結用部材として、ボルト、ナット及び座金をセットにしたものが多く用いられている。例えば、鉄道車両用のディスクブレーキを考えると、鉄道車両用の車輪とブレーキディスクとが、ボルト、ナット及び座金によって締結されている。具体的には、ボルト孔の外周縁に、ナットの締め付け座面を設けることによって、ナットが前記のナット締め付け座面に面接触するようにしている。そして、そのナット締め付け座面がナットを締め付けた力から受ける面圧により、ブレーキディスクと車輪とが十分な力で固定されることになる。ところが、ナットと座金とが面接触している関係で、ナット締め付け時、ナットと座金がわずかに偏心することがあり、軸力のばらつきの要因となっていた。
なお、特許文献1に、主として熱膨張の影響を緩和できるディスクブレーキを提供するために、ボルト孔又はリベット孔をブレーキディスクの半径方向に長円形状に形成する技術が開示されている。しかしながら、特許文献1で提案された技術の場合、ボルト及びナットの形状には何らの考慮もなされておらず、したがって、ボルトのねじ溝の谷底(以下、単に「ねじ底」ともいう。)部に発生する応力集中によってボルトがねじ底部から折損する危険性が大きい。
特許文献2には、軸の先端部分を凹状に加工したボルトと空隙を設けたフランジ・リップ付きナットとを用いて、ボルトのねじ底部に発生する応力集中を緩和してボルトの折損を防止するとともにナットの緩みを防止する技術が開示されている。しかし、特許文献2で提案されたボルトとナットは、その形状が複雑なため加工コストが嵩んでしまう。
上述のようにボルトの折損を防止し、安定した締結力を確保するためには、(1)締結ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和や(2)ボルト軸力のばらつきの低減を行う必要がある。
特開2002−266911号公報
特開2002−61619号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、その目的は、(1)締結ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和や(2)ボルト軸力のばらつきの低減を行うことができるナット、締結用部材、車輪とブレーキディスクとの締結方法及び鉄道車両用ディスク付き車輪を提供することである。
本発明の要旨は、下記(1)〜(3)に示すナット、(4)〜(5)に示す締結用部材、(6)に示す車輪とブレーキディスクとの締結方法、及び、(7)に示す鉄道車両用ディスク付き車輪にある。
(1)ボルト及び座金とともに被締結材を締結するナットであって、被締結材を締結する際の前記被締結材側に位置する下部の肉厚が上部の肉厚より薄く形成されていることを特徴とするナット。
(2)被締結材側に位置する下部の形状が、逆円錐形状であることを特徴とする上記(1)に記載のナット。
(3)被締結材側に向かって広がるテーパが形成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のナット。
(4)ボルト、上記(1)から(3)までのいずれかに記載のナット及び前記ナットと斜めに接触する座金からなる締結用部材。
(5)ボルトが、そのねじ谷の丸みが下記の式を満足するボルトであることを特徴とする上記(4)に記載の締結用部材。
1<R/Rst≦1.42、
ここで、Rはボルトのねじ谷の丸み(mm)、RstはJIS B 0211の付表2による同じ呼び名の標準ねじでのねじ谷の最小丸み(mm)を意味する。
(6)上記(4)又は(5)に記載の締結用部材によって車輪とブレーキディスクとを締結することを特徴とする車輪とブレーキディスクとの締結方法。
(7)上記(4)又は(5)に記載の締結用部材によって車輪とブレーキディスクとを締結したことを特徴とする鉄道車両用ディスク付き車輪。
ここで、ナットの「下部」とは、具体的には、ナット高さの中央部付近から被締結材側の部分を、ナットの「上部」とは、被締結材を締結する際、前記被締結材側に位置する下部とは反対側になる部分を指す。また、ナットの「肉厚」とは、ナットの外郭からねじ部を差し引いた部分の厚みを指す。
また、ナットと座金が斜めに接触するとは、具体的にはナットと座金の接触面が、ナットのねじ部の中心軸(締結状態のボルトの中心軸)に対して直角ではなく、斜めになっていることをいう。これは、ナット部に設けた薄肉部(例えば、円錐形状部)が、座金と嵌め合わされ、締結されるが、その際、十分な締め付け力が座金に伝達されるように、座金に前記薄肉部に対応する斜めになった押し付け座を設けたものである。
以下、上記(1)〜(3)のナットに係る発明、(4)〜(5)の締結用部材に係る発明、(6)の車輪とブレーキディスクとの締結方法に係る発明、及び、(7)の鉄道車両用ディスク付き車輪に係る発明をそれぞれ(1)〜(7)の発明という。
本発明によれば、(1)締結ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和がなされるので、あるいは、(1)締結ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和と(2)ボルト軸力のばらつきの低減とを行うことができるので、ボルトの折損を抑えるのはいうまでもなく、安定した締結力を確保でき、構造物の長寿命化を達成することができる。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、ナット、座金及びボルトの形状が、ボルトのねじ底部に生じる応力集中とボルト軸力のばらつきとに及ぼす影響について詳細に検討した。その結果、次の事項が明らかになった。
(a)ナットについて
(a−1)被締結材を締結する際、被締結材側に位置するナット下部の肉厚を上部の肉厚より薄く形成すれば、ナット下部のねじ剛性、特に、ナットの第1ねじ山部の剛性が低減して、前記ナットの第1ねじ山部に対応するボルトのねじ溝の谷底部に発生する応力集中を緩和することができる。
(a−2)ナット下部の形状を逆円錐形状にすれば、ねじ部の応力が均等化して、ボルトのねじ底部に発生する応力集中を緩和することができる。
(a−3)ナットに、被締結材側に向かって広がるテーパを形成すれば、ねじ部の応力が均等化して、ボルトのねじ底部に発生する応力集中を緩和することができる。
(b)座金について
(b−1)ボルト軸力のばらつきは、座金接触部におけるナットのずれによって、つまり、ナットの偏心によって生ずる。したがって、ナットと座金の接触を適正化することでボルト軸力のばらつきを低減することができる。
(b−2)前記(a−1)に記載のナットと座金とを斜めに接触させれば、具体的には前述のように、ナットと座金の接触面が、ナットのねじ部の中心軸(締結状態のボルトの中心軸)に対して直角ではなく、斜めになっておれば、接触部のずれが生じにくくなり、これによって、容易にボルト軸力のばらつきを低減することができる。
(c)ボルトについて
(c−1)ボルトのねじ谷の丸みを大きくすれば、ボルトのねじ底部に発生する応力集中を緩和することができる。
(c−2)ボルトのねじ底部に発生する応力集中の緩和のためには、ボルトのねじ谷の丸みが大きいほどよいが、大きすぎるとナットのねじが当たってしまうので締結できなくなる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
以下、図面を参照しながら、本発明の各要件について詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態の一つであるナット1の断面を模式的に示す図である。この図1に示すように、本発明のナット1の上部は、例えば、JIS B 1181における通常の六角標準ナットと同様であるが、下部の肉厚は前記上部の肉厚より薄くしなければならない。これは、ナット下部の肉厚を上部の肉厚より薄く形成することで、被締結材を締結する際のナット下部のねじ剛性、特に、ナットの第1ねじ山部の剛性を低減させて、前記ナットの第1ねじ山部に対応するボルトのねじ底部に発生する応力集中を緩和することができるからである。ここで、ナット1の「下部」が、具体的には、ナット高さの中央部付近から被締結材側の部分を指し、ナット1の「上部」が、被締結材を締結する際、前記被締結材側に位置する下部とは反対側になる部分を指すこと、更に、ナット1の「肉厚」が、ナットの外郭からねじ部を差し引いた部分の厚みを指すことは既に述べたとおりである。
したがって、前記(1)の発明においては、ナットについて、下部の肉厚が上部の肉厚より薄く形成されていることと規定した。なお、ナットの肉厚を薄く形成する下部の寸法は、ナットの形状にもよるが、ナット高さの1/10〜1/3の範囲が大きさ及び締結作業性の点から望ましい。
なお、ボルトのねじ底部に発生する応力集中を緩和するためには、ナット下部の肉厚を上部の肉厚より薄くしさえすればよく、下部の形状については特に規定しなくてもよい。
しかし、ねじ部の応力を均等化して、ボルのトねじ底部に発生する応力集中を一層緩和させるという観点からは、連続的に肉厚が薄くなる逆円錐形状とするのが好ましい。したがって、前記(2)の発明においては、ナット下部の形状を逆円錐形状であることと規定した。
ねじ部の応力負担の一層の均等化は、ナットに、被締結材側に向かって広がるテーパを形成することによっても達成できる。したがって、前記(3)の発明においては、ナットに、被締結材側に向かって広がるテーパが形成されていることと規定した。テーパは、ナット下部のねじに形成されてもよいし、ナットの上端部から下端部にかけて被締結材側に向かって連続的に広がるテーパが形成されてもよい。
なお、前記テーパの大きさは5〜10゜の角度とすることが望ましい。
次に、図2にナット1と座金2が斜めに接触する直前の状態を模式的に示すように、下部の肉厚を上部の肉厚より薄くした本発明に係るナット1と座金2とを斜めに接触させれば、接触部のずれが生じにくくなり、これによって、容易にボルト軸力のばらつきを低減することができる。
したがって、(4)の発明においては、締結用部材を、ボルト、前記(1)〜(3)の発明のいずれかのナット、及び、前記ナットと斜めに接触する座金からなるものと規定した。
なお、接触部のずれを生じにくくしてボルト軸力のばらつきを低減するには、下部の肉厚を上部の肉厚より薄くした本発明に係るナット1と座金2とが斜めに接触しておりさえすればよいので、斜めの程度については特に規定しなくてよい。
ボルトのねじ底部に発生する応力集中を小さくするためには、締結用部材において、ボルトのねじ谷の丸みR(mm)をJIS B 0211の付表2の基準における同じ呼び名の標準ねじでのねじ谷の最小丸みRst(mm)より大きくすればよい。しかし、ボルトのねじ谷の丸みR(mm)を前記の同じ呼び名の標準ねじでのねじ谷の最小丸みRstの1.42倍を超えて大きくするとナットのねじ山が当たって締結できなくなる。
したがって、(5)の発明においては、締結用部材のボルトのねじ谷の丸みR(mm)について、「1<R/Rst≦1.42」の式を満足することと規定した。
上記(4)又は(5)の発明の締結用部材を用いることで、ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和及びボルト軸力のばらつきの低減を行うことができ、構造物の長寿命化が図れる。つまり、上記(4)又は(5)の発明の締結用部材は、構造物の長寿命化に極めて好適なものである。
そこで、(6)の発明においては、特に、「車両用ディスクブレーキ」を取り上げ、その形成方法としての車輪とブレーキディスクとの締結方法に関し、前述の(4)又は(5)の発明の締結用部材によることと規定した。
また、(7)の発明においては、構造物として、特に、鉄道車両用車輪を取り上げ、前述の(4)又は(5)の発明の締結用部材によって車輪とブレーキディスクとを締結した鉄道車両用ディスク付き車輪を規定した。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
下記のボルト、ナット及び座金からなる締結用部材の結合体A〜C(以下、単に「締結用部材A〜C」ともいう。)を供試体A〜Cとして、JIS B 1081の「ねじ部品の引張疲れ試験方法」に準じて、表1に示す条件で疲労試験を行った。なお、供試体取付け具としては「インサートなし」のものを用いた。
供試体A及びB、つまり、ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材A及びBは本発明例であり、また、供試体C、つまり、ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材Cは従来タイプの比較例である。
・供試体A(ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材A):
ボルト:六角ボルト、
ねじの呼びM24×2(JIS B 0211)、
ねじ谷の丸み0.25mm(JIS B 0211)、
首下長さ157mm、
幹部径26.5mm
ナット:高さ26mm、
下部のねじに被締結材側に向かって広がる6゜のテーパ有り、
座金:高さ7mm。
なお、このボルト、ナット及び座金からなる締結用部材Aの場合、座金はナットに斜めに接触するものである。
・供試体B(ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材B):
ボルト:六角ボルト、
ねじの呼びM24×2(JIS B 0211)、
ねじ谷の丸み0.355mm、
首下長さ157mm、
幹部径26.5mm
ナット:高さ26mm、
下部のねじに被締結材側に向かって広がる6゜のテーパ有り、
座金:高さ7mm。
なお、このボルト、ナット及び座金からなる締結用部材Bの場合も、座金はナットに斜めに接触するものである。
・供試体C(ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材C):
ボルト:六角ボルト、
ねじの呼びM24×2(JIS B 0211)、
ねじ谷の丸み0.25mm(JIS B 0211)、
首下長さ157mm、
幹部径26.5mm
ナット:M24六角ナット(JIS B 1181の付表4)、
座金:平座金(JIS B 1256の付表2−1中の呼び径24)。
表1に、疲労試験結果を併せて示す。また、図3に、上記疲労試験の結果を整理して示す。
Figure 2005188567
表1及び図3からわかるように、本発明例の供試体A及びB(ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材A及びB)は、疲労強度が大きく耐疲労特性に優れている。なお、ねじ谷の丸みの大きなボルトを用いた供試体Bの場合に、耐疲労特性の改善効果が大きいことも明らかである。
下記のボルト、ナット及び座金からなる締結用部材でブレーキディスク2枚を車輪の両側から挟み込んで締結して軸力試験を行い、ボルト軸力のばらつきについて調査した。なお、締結用部材Dは本発明例であり、また、締結用部材Eは従来タイプの比較例である。
・ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材D:
ボルト:六角ボルト、
ねじの呼びM24×2(JIS B 0211)、
ねじ谷の丸み0.25mm(JIS B 0211)、
首下長さ157mm、
幹部径26.5mm
ナット:高さ26mm、
下部のねじに被締結材側に向かって広がる6゜のテーパ有り、
座金:高さ7mm。
なお、このボルト、ナット及び座金からなる締結用部材Dの場合、座金はナットに斜めに接触するものである。
・ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材E:
ボルト:六角ボルト、
ねじの呼びM24×2(JIS B 0211)、
ねじ谷の丸み0.25mm(JIS B 0211)、
首下長さ157mm、
幹部径26.5mm
ナット:M24六角ナット(JIS B 1181の付表4)、
座金:平座金(JIS B 1256の付表2−1中の呼び径24)。
軸力試験の詳細は次のとおりである。すなわち、ナットを回すトルク値をトルクレンチで管理し、図4に模式的に示すように、車輪5を両側から2枚のブレーキディスク4で挟み込み、円周方向に12等分した合計12箇所の位置で、ボルト3、ナット1及び座金2からなる締結用部材D、あるいはボルト3、ナット1及び座金2からなる締結用部材Eを用いて締結した。この際、12本のボルト3のうちの1本には、軸力を測定するために、ねじ部直上の軸部を円周方向に4等分した位置のそれぞれに応力ゲージを貼付したものを用いた。
なお、ナット1の締め付けトルク値は、200kN、300kN、400kN、450kN、500kN、550kN及び650kNの7条件とし、各条件について10回ずつの軸力測定を行った。
上記軸力試験の結果を整理した図5から、本発明の締結用部材Dを用いた場合のボルト軸力のばらつきは、従来タイプの締結用部材Eを用いた場合に比べて小さく、信頼性の高い締結を達成できることが明らかである。
本発明によれば、(1)締結ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和がなされるので、あるいは、(1)締結ボルトのねじ底部に生じる応力集中の緩和と(2)ボルト軸力のばらつきの低減との2つを合わせて行うことができるので、構造物の長寿命化が達成される。また、ボルト軸力のばらつきが低減することで、構造物を高い信頼性の下に締結することができる。
本発明のナットの一例の断面を模式的に示す図である。 本発明のナットと座金の一例の断面を、両者が斜めに接触する直前の状態において模式的に示す図である。 実施例1における供試体(ボルト、ナット及び座金からなる締結用部材の結合体)の疲労試験結果を整理した図である。 ブレーキディスク2枚を車輪の両側から挟み込んで締結した実施例2の軸力試験方法を説明する図である。 実施例2における軸力試験結果を整理した図である。
符号の説明
1:ナット、
2:座金、
3:ボルト、
4:ブレーキディスク、
5:車輪

Claims (7)

  1. ボルト及び座金とともに被締結材を締結するナットであって、被締結材を締結する際の前記被締結材側に位置する下部の肉厚が上部の肉厚より薄く形成されていることを特徴とするナット。
  2. 被締結材側に位置する下部の形状が、逆円錐形状であることを特徴とする請求項1に記載のナット。
  3. 被締結材側に向かって広がるテーパが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のナット。
  4. ボルト、請求項1から3までのいずれかに記載のナット及び前記ナットと斜めに接触する座金からなる締結用部材。
  5. ボルトが、そのねじ谷の丸みが下記の式を満足するボルトであることを特徴とする請求項4に記載の締結用部材。
    1<R/Rst≦1.42
    ここで、Rはボルトのねじ谷の丸み(mm)、RstはJIS B 0211の付表2による同じ呼び名の標準ねじでのねじ谷の最小丸み(mm)を意味する。
  6. 請求項4又は5に記載の締結用部材によって車輪とブレーキディスクとを締結することを特徴とする車輪とブレーキディスクとの締結方法。
  7. 請求項4又は5に記載の締結用部材によって車輪とブレーキディスクとを締結したことを特徴とする鉄道車両用ディスク付き車輪。
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