JP2017003103A - 弛み止め締結部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で締結部材の弛み止めが確実にでき、激しい振動・衝撃が繰返し行なわれる場所、厳しい温度変化などに対して強固に締結できる弛み止め締結機構を備える締結部材を提供する。
【解決手段】弛み止め締結機構は、ねじ作用により締結する締結部材(ボルト・ナット)C、Eやそれに付随する座金等の、座面内側より外側方向へと渦巻状山形ねじ機構A、Bを短線又は一本の曲線状山形ねじを単周又は複周施し、そのねじ山部分に充分な鋼性をもたせた尖り部分が被締結面に回転方向とほぼ同回転に食い込み固定させる弛み止め締結機構を備えた締結部材である。
【選択図】図1
【解決手段】弛み止め締結機構は、ねじ作用により締結する締結部材(ボルト・ナット)C、Eやそれに付随する座金等の、座面内側より外側方向へと渦巻状山形ねじ機構A、Bを短線又は一本の曲線状山形ねじを単周又は複周施し、そのねじ山部分に充分な鋼性をもたせた尖り部分が被締結面に回転方向とほぼ同回転に食い込み固定させる弛み止め締結機構を備えた締結部材である。
【選択図】図1
Description
本発明は、ナットおよびボルト等のねじ作用を利用して部材を締付固定する締結部材に関し、より詳細に好適な緩み止め作用を備えた締結部材に関する。
部品、部材の締付固定に使用する締結部材として、ナットおよびボルトは種々の分野で広く使用されてきた。これらのナットおよびボルトは、部品、部材を締め付け固定するためのものであるが、これらの締結部分に振動が繰返し作用するとナットやボルトが緩むという問題があり、ナットやボルトの緩み止めを目的として、平ワッシャやスプリングワッシャを使用することが多用されている。
ところが、平ワッシャやスプリングワッシャを使用しても、用途によってはナットやボルトが緩むという問題は依然として解消されていない。このため、ナットおよびボルト等の緩み止めに関して多数の手段や方法が提案され、一部が実用に供されている。例えば、特許第4495849号公報(特許文献1)に開示された緩み止めナットは、ねじ孔が貫通状に形成された下ナットと上ナットからなり、下ナットには、ねじ孔の周りに軸方向外方にしたがって縮径するテーパ状の外周面を有する凸部が形成され、該凸部の外周面はねじ孔に対して微小量偏心されており、上ナットには下ナットの凸部が嵌合する凹部が形成され、該凹部の内周面はねじ孔と同芯状とされている。このように、凸部と凹部とを偏芯させることにより、両ナットを締め付けた際にナットがそれぞれねじ孔軸芯に対して径方向にずれ込み、ねじ軸に径方向の応力が作用することによる楔効果によって緩み止めを行なっている。
また、特開2005−140272号公報(特許文献2)開示された緩み止めナットは、ナットにその外周面からナット3の雌ねじ軸線に対して外周面の両方向から溝部を切り欠き形成し、ナット3の雌ねじを締結固定対象に固定されたボルトの雄ねじに螺合させて所定の締め付けがなされたときに、弾性材でなる緩み止め部材をナットの溝部に入れることにより、ボルトの雄ねじ周面および雄ねじの谷部斜面に加圧状態で押圧接触させることにより緩み止めを行なうようにしている。
特許文献1に例示した緩み止めナットは、いわゆるダブルナットを用いて緩み止めを行なっているが、2個のナットとボルトのねじの向きが同じであり、振動が繰り返し作用することによりダブルナットが回転するため、緩むという問題は依然として解消されていない。また、特許文献2に例示した緩み止めナットにおいても、ボルトの雄ねじ周面にナットを加圧状態で押圧接触するものであり、やはり振動が繰り返して作用することにより緩むことがあるため、信頼性に乏しい問題があった。
この問題を解決するため、例えば特許第5548532号(特許文献3)にはボルト・ナットの締結部材によるねじ締付作用を利用して被締結体を締結する際に、締結部材と被締結体との間に挟まれ用いられる弛み止め座金において、締付部材の座面が圧接される圧接面から被締結体に圧接するワッシャ面に向かって徐々に拡径する筒体状に形成されたテーパ筒体状部と被圧接面に締結部材との軸心を合わせるため芯出しが出来るように締結部材の座面側が嵌る凹部とを備えるとしている。
しかしながら、特許文献3に開示された弛み止め座金において座面が圧接させる被圧接面から被締結体に圧接するワッシャ座面に向かって徐々に拡径する筒体状に形成されたテーパ筒体状と被圧接面に締結部材との軸芯を合わせるための芯出しが出来るように該締結部材の座面側が嵌まる凹段部とを備える弛み止め座金とある。この弛み止め座金形状では被締結体とボルトやナットの間に挟み締結するとあるが、平面状の接触面が増える事になりボルト軸直角に対する振動・衝撃にはすべり回転が生じ結果的には弛みの原因になる。
本発明は、簡単な構成で弛み止め機能をもたせることができ繰返し使用が可能で使用範囲が広い締結部材を提供することを目的とする。また、本発明は、振動・衝撃の激しい場所、極めて温度変化の厳しい環境に対しても確実に弛み止め機能を発揮させ使いやすく、また構成が簡易であることから製造が容易で安価な締結部材を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。すなわちねじ作用により被締結体を締結する締結部材(ボルト・ナット)やそれに付随する座金等の座面に関する。その締結部材平面状の座面に右ねじであれば右渦巻状山形ねじ機構を座面内側より外側方向へと短線又は一本の曲線状山形ねじ山を単周又は複周のねじ山で形成し、そのねじ山頂部尖り部分を刃状に形成した渦巻き状山形ねじ機構である。また、座金等であればその片面もしくは両面に施すことを特徴とした渦巻状山形ねじ機構を有する締結部材である。
また、渦巻状山形ねじ機構の座面を有する締結部材の材質は、高強度や高靭性を持たせることができる炭素鋼の素材を用いて、ニッケル、クローム、モリブデンなどの各種元素を添加した合金鋼に熱処理を施し形成することを特徴とし、渦巻状山形ねじ機構を締結部材座面に形成し、そのねじ山頂部尖り部分を刃状に形成することを特徴とした締結部材である。
渦巻状山形ねじ機構を座面に有する締結部材は、座面内周面の一端を円錐形状に座繰りを施すことを特徴とした渦巻状山形ねじ機構を座面に有する締結部材である。
本発明は、被締結体を締結する締結部材とそれに付随する座金等の座面に充分な剛性を持たせた渦巻状山形ねじ機構を座面内周より外周方向へと短線又は一本の曲線状山形ねじで単周又は複周構成し、そのねじ山頂部尖り部分を刃状に形成した渦巻き状山形ねじ機構である。また、座金であればその片面もしくは両面に施すことでより効果を得ることが出来る。
また、締結部材が右ねじであれば右渦巻状に山形ねじ機構を形成し、そのねじ山頂部尖り部分を充分な剛性を持たせ締め付けることによりA山形ねじが単周又は複周の頂部尖り部分が被締結面に渦巻状線接触によって締付回転とほぼ同回転に食い込ませることができ、抵抗が少なく通常の締付強さで締結させることができる。
逆に弛み回転に対し当該接触面に大きな摩擦抵抗が発生し渦巻状に単周または複周の山形ねじ頂部尖り部分が強固に被締結体面に締付回転とほぼ同回転に食い込み圧着されているため、左右の回転は起こらず過度の振動・衝撃等が加わっても回転弛みなどに対し優れた弛み止め効果を有する締結部材である。
また、該締結部材W座金等の座面片面もしくは両面に渦巻状山形ねじ機構を短線又は一本の曲線状により単周又は複周の山形ねじを構成し、そのねじ山頂部尖り部分を刃状に形成してあり、そのA・B山形ねじ部分を充分な剛性を施した座金である。その座金・ボルト貫通孔内周面の一端を円錐形状に座繰りを施すことを特徴とした座金である。
本発明のボルトEを被締結体F1・F2の貫通孔に挿し込み、その先端に本発明のナットCを螺合させ徐々に締付トルクを上げていくと、被締結体圧接面に渦巻状山形ねじAの頂部尖り部分が渦巻状に線接触し、少ない摩擦抵抗で徐々に被締結体F1・F2の圧接面に短線又は一本の曲線状山形ねじにより単周又は複周のねじ尖り部分が食い込み大きな摩擦抵抗が得られ強力なロック効果を発揮することができる。この機構が振動・衝撃などによる被締結体とボルト・ナットの間に生じる弛みに対し優れた効果を奏することができる弛み止め締結部材である。
また充分な剛性を持たせた該締結部材渦巻状山形ねじ機構を形成することにより、所定の締め付けトルクで締結していくと、そのA山形ねじ頂部尖り部分が刃状に形成されており渦巻状線接触により少ない摩擦抵抗で徐々に被締結体圧接面に締付回転とほぼ同回転に強固に食い込み固定させることができ、被締結体面に少ない抵抗力により食い込み圧着される。
その締結体座面部分は渦巻き状に被締結面に食い込み圧着されているため、左右に回転することはなく座面部分の回転弛みは生じない。また、ボルト・ナットの圧力フランク面に引張り摩擦力が同時に生じ所定の軸力が得られ、振動・衝撃などによる回転弛みに対する絶大な効果が得られる締結部材である。
上述した該締結部材座面に施した渦巻状山形ねじ機構は、締結部材が右ねじであれば右渦巻状山形ねじ機構を施すことを特徴とし、締結部材が左ねじであれば左渦巻状山形ねじ機構を施すことにより締め付け回転をより好適に締め付けられ、被締結体圧接面に容易に山形ねじ頂部尖り部分を食い込ませることができる。そのA・B山形ねじ部分には充分な剛性を持たせ、通常の締付強さで被締結物圧接面に印加させることができ強力なロック効果を発揮させることができる。
所定の締付トルクにより被締結体F1・F2を、上述した締結部材が徐々に締付トルクを上げ締結されると、一旦締結されたF1・F2の被締結部材圧接面に渦巻き状山形ねじ尖り部分は、短線又は一本の曲線状の山形ねじにより単周又は複周のねじ山が締め付け回転とほぼ同回転に、少ない摩擦抵抗で食い込み固定される。固定された締結部材は左右に回転せず弛み回転などの影響は受けず、長期にわたる振動・衝撃・温度変化等の厳しい環境においても確実に固定され優れた弛み止め効果を提供することが出来る。
また、上述した該締結部材の材質には高強度や高靭性を持たせることができる炭素鋼の素材を用いて鋼の機械的性質の向上を目的として、ニッケル、クローム、モリブデンなどの各種元素を添加した合金鋼に熱処理を施し、渦巻状A山形ねじ頂部尖り部分を刃状に形成することで、被締結体圧接面へ線接触により締め付け回転とほぼ同回転で、少ない摩擦抵抗で食い込ませることが容易にでき、確実に固定され当該接触面に大きな摩擦抵抗が生じ弛むことのない締結部材を提供することが出来る。
上述した渦巻状山形ねじ機構の座面を有する締結部材により締結された状態では、渦巻き状山形ねじA頂部尖り部分が被締結体圧接面に短線又は一本の曲線状のねじ山により単周又は複周の山形ねじ頂部尖り部分が食い込みロックされているため、弛み方向の逆回転が起こらず、一般的に弛みの原因とされる座面部分によるすべり回転などの弛みが大きな問題とされてきた締結部材とは違い、特に軸直角などの激しい衝撃に対し強固に固定された優れた弛み止め効果を有する締結機構である。
また、該締結部材座面内周面の一端を円錐形状に座繰りを施すことにより、締結部材の山形ねじ頂部部分より内周孔の平面の高さをねじ山頂部より低くすることにより、被締結面に好適に食い込めるよう座繰りを施し、容易に締結させることができる優れた弛み止め効果を有する締結機構を持つ締結部材である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照にして詳細に説明する。
図1は、第1実施形態を示す断面図でありフランジナットCとフランジボルトEの座面に本発明の渦巻状山形ねじ機構を備えた締結部材により被締結体F1・F2を締結した状態を示す図である。
本発明の渦巻状山形ねじ機構を備える締結部材E・C座面によると、座面内周より外周方向へと短線又は一本の曲線状のねじ山により単周又は複周の渦巻状山形ねじA・Bを施した締結部材であり、その締結部材を被締結体F1・F2の貫通孔にフランジボルトEを挿し込みその先にフランジナットCを螺合させ所定の締付トルクにより締結がなされていく。
上述したフランジナットCを徐々に所定の締付トルクにより締め付けていくと、充分な剛性を持たせたフランジナットC座面に右回りの渦巻状山形ねじ機構A・Bにより山形ねじA頂部尖り部分が渦巻状に締め付け回転とほぼ同回転に線接触しながら、少ない摩擦抵抗で容易にF1・F2の被締結体圧接面に徐々に食い込ませることができ強力な摩擦力を発生させる。いったん被締結体圧接面に渦巻き状山形ねじ頂部尖り部分が食い込み固定されると、激しい振動・衝撃に対しても左右の回転が起こらず締結される。又同時に軸力が上がり所定の締付トルクで確実に締結させることができる優れた弛み止め機構を提供することができる。
図1に示した本発明のボルトE・ナットCにより被締結体F1・F2を上述した通常の締付締結状態であれば、被締結体F1・F2、締結部材E・Cとの間に山形ねじ頂部尖り部分が被締結面に渦巻き状に短線又は一本の曲線状により単周又は複周の山形ねじが強固に食い込みそこに大きな摩擦抵抗が介在し、回転弛みなどは起こらず長期にわたる振動・衝撃・温度変化等厳しい環境下においても弛むことなく、また、特にボルトE軸直角方向に振動・衝撃が加わる場所などでも渦巻状山形ねじ機構が確実にロックされるため弛むことのない締結機構を提供することが出来る。
図2は、上述した渦巻状山形ねじ機構を形成させたフランジナットCの座面であり、図3はその上面図である。渦巻状山形ねじ機構のA頂部尖り部分先端は鋭く尖った刃状を残し充分な剛性を持たせた締結部材であり、また、右ねじ締結部材であれば右渦巻状山形ねじ機構を座面部分に形成し左ねじ締結部材であれば左渦巻状山形ねじ機構を座面部分に施した締結機構である。
図2に示すA・B渦巻状山形ねじ機構は右ねじ締結部材であり、座面内周より右回りに外周方向へと山形ねじA・BとがフランジナットC座面部分に施され、充分な剛性を持たせたフランジナットCである。そのフランジナットC内周部分の一端を円錐形状に座繰りHを施し、山形ねじ頂部Aよりも低く形成することで被締結体F2圧接面に容易に印加させることができる締結部材。
そのフランジナットCを徐々に通常の締め付け強さにより締め付けていくと、被締結体F2の圧接面に右回りの渦巻状山形ねじA頂部尖り部分が、渦巻状に締め付け回転とほぼ同様に回転し線接触しながら少ない摩擦抵抗で圧接面G2に徐々に食い込んでゆく。そこに大きな摩擦抵抗が介在され渦巻状山形ねじ機構によりロックされる。逆に弛める方向には回転しにくく優れた弛み止め効果が得られる。
上述した機構によりロックされた締結部材渦巻状山形ねじ機構は振動・衝撃など機械的要因では逆回転しにくく、また、弛める時は大きな摩擦抵抗が必要となり、一旦締結されると人的要因で弛み回転させない限り弛むことはない優れた効果を有する締結機構である。
図4は、本発明の渦巻状山形ねじ機構をW平座金両面に形成した断面図、図5はその上面図、図6は下面図である。W平座金内周より外周方向へと短線又は一本の曲線状のねじ山により渦巻状にA・Bの山形ねじ機構を単周又は複周のねじ山を形成し、右ねじ締結部材であれば右回りに形成し、左ねじ締結部材であれば左回りに形成された座金Wである。また、その素材は充分な剛性を持たせた部材であり、その座金Wの内周面の一端をH円錐形状の座繰りを施すことにより山形ねじA頂部尖り部分より低くすることで被締結面に容易に印加させやすく締結することができる座金Wである。
本発明の座金Wによれば、上述してきた渦巻状山形ねじ機構を持つ締結部材と同様な効果が得られ、このW座金は被締結体材質に合わせ、例えばアルミなどの柔らかい金属面であればその接する面にフラット状の座金面を施し、その逆面に渦巻き状山形ねじ機構を施した座金により締結されると、被締結体面に傷がつかず締結することができる。
上記座金により一般に販売されているボルト・ナットなどで締結した場合安価に使用でき、また、繰返し使用が可能であり、優れた弛み止め効果が得られ自然環境の厳しい温度変化・振動・衝撃など長期にわたり繰返し行なわれる場所などに確実な締結力を提供することが出来る弛み止め機構を持つ座金である。
図7は、本発明の渦巻状山形ねじ機構を備えた座金Wを一般に市販されているボルト・ナットを使用し被締結体F1・F2に嵌合させ、その締結部材と被締結部材との間にW座金を挟み締結させた断面図である。ボルトE2・ナットC2・座金Wを被締結体F1・F2に嵌合し徐々に所定のトルクによりナットCを締め付けていくと、充分な鋼性をもたせた座金Wの渦巻状山形ねじA頂部尖り部分が、被締結体F2の圧接面とナットC2の圧接面に接着し、徐々に短線又は一本の曲線状の山形ねじにより単周又は複周の渦巻状山形ねじ尖り部分が締め付け回転とほぼ同回転に線接触しながら少ない抵抗力で食い込んでいく。
また、同時にボルトE2と被締結体F1の圧接面にも同様に座金WのA山形ねじ尖り部分が徐々に同様に締結部材圧接面に食い込みロックされる優れた締結機構である。
上述した渦巻状山形ねじ機構を備えるW座金により締結された締結部材によると、一般に市販されている締結部材ボルトE2・ナットC2により被締結部材F1・F2を締結することで弛み止め機構を備える締結部材として多種多様な場所に安価な締結方法を提供ができる。また、繰返し仕様が可能である締結機構である。
本発明の渦巻状山形ねじ機構を備える締結部材の材質に関する。
高強度や高靭性をもたせることが出来る炭素鋼の素材を用いて、ニッケル・クローム・モリブデンなどの各種元素を添加した合金鋼に熱処理を施し形成することにより、炭素鋼以上の高強度や高靭性をもたせることが出来る材質である。
高強度や高靭性をもたせることが出来る炭素鋼の素材を用いて、ニッケル・クローム・モリブデンなどの各種元素を添加した合金鋼に熱処理を施し形成することにより、炭素鋼以上の高強度や高靭性をもたせることが出来る材質である。
上述したロック機能を備える締結部材で締結された締結部材を弛ませるためには大きな摩擦抵抗力が必要とされるため、工具などによる人的要因で回転させなければ弛まない締結機構を持つ優れた締結部材である。
図8は、本発明の渦巻状山形ねじ機構を有する締結部材をNAS3350規格高速振動試験で実施試験を行なった図である。
試験先・・・長野県工業技術総合センター
振動条件・・・振動数:1780rpm 加振台ストローク:11mm
インパクトストローク:19mm 振動方向:ボルト軸直角方向
振動測定時間17分間とする。
弛みの判定:供試ボルト・供試ナット及びワッシャの合マークがずれ、ワッシャが手 で回せるようになったときを弛んだとする。
※渦巻きロック機構締結部材 試験サイズM10、P1.5、材質S45C
締付トルク40N.m 試験結果17分間弛まず 戻しトルク測定40N.m
※市販品ナット 試験サイズM10 材質S45C
締付トルク40N.m 試験結果32秒間 戻しトルク0N.m
試験先・・・長野県工業技術総合センター
振動条件・・・振動数:1780rpm 加振台ストローク:11mm
インパクトストローク:19mm 振動方向:ボルト軸直角方向
振動測定時間17分間とする。
弛みの判定:供試ボルト・供試ナット及びワッシャの合マークがずれ、ワッシャが手 で回せるようになったときを弛んだとする。
※渦巻きロック機構締結部材 試験サイズM10、P1.5、材質S45C
締付トルク40N.m 試験結果17分間弛まず 戻しトルク測定40N.m
※市販品ナット 試験サイズM10 材質S45C
締付トルク40N.m 試験結果32秒間 戻しトルク0N.m
上記NAS3350規格高速試験を行なった結果17分間弛まず余裕を持ってクリアーした。このことは今まで上述してきた本発明の渦巻状山形ねじ機構を備えた締結部材により、渦巻状山形ねじ頂部尖り部分が確実に被締結体圧接面に複周の山形ねじ頂部尖り部分が食い込みロックされることで強力な摩擦力が生じ回転弛みなどが起こらず、優れた効果を有した結果である。
図9は、アメリカNAS3350規格高速振動試験を行なった資料である。
セレート付きナットでは、被締結面にセレート部分が点溝で食い込んでいるが振動・衝撃に対してはその座面部分が回転し弛んでしまう。また、Uフランジナット、Cスカートナットの座面部分に渦巻き状山形ねじ機構を施し振動試験を行なったが、ナット材質がS45C熱処理を施してなく硬度HRCで20前後であり被締結面に程よく食い込めなかったことが弛んでしまった原因である。
セレート付きナットでは、被締結面にセレート部分が点溝で食い込んでいるが振動・衝撃に対してはその座面部分が回転し弛んでしまう。また、Uフランジナット、Cスカートナットの座面部分に渦巻き状山形ねじ機構を施し振動試験を行なったが、ナット材質がS45C熱処理を施してなく硬度HRCで20前後であり被締結面に程よく食い込めなかったことが弛んでしまった原因である。
以上本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなくその要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。前述した実施例において工具係合部を六角に形成した例を示したが、六角孔付きボルトや六角孔付きフランジボルトの形状に変更してもよく、また、小形の場合はなべ頭小ねじ、トラスト頭ねじの形状に変更しても良い。また、ねじ部はメートルねじ、インチねじの任意の規格ねじのいずれかを採用しても良い。
本発明は機械器具、電気機械器具、車両、建設建築、鉄道、航空機器に用いる被締結部材の締結に適用可能な渦巻状山形溝機構を備える締結部材である。
A 渦巻状山形ねじ頂部尖り部分
B 渦巻状山形ねじ底部
C 渦巻状山形ねじ機構を座面に有するフランジナット
C2 一般に市販されているナット
D ボルト貫通孔
E 渦巻状山形ねじ機構を座面に有するフランジボルト
EA ボルトねじ山頂部
EB ボルトねじ山底部
E2 一般に市販されているボルト
F1 被締結部材
F2 被締結部材
G1 被締結部材ボルト側圧接面
G2 被締結部材ナット側圧接面
H 座繰り部分
W 渦巻状山形ねじ機構を両面に形成した座金
B 渦巻状山形ねじ底部
C 渦巻状山形ねじ機構を座面に有するフランジナット
C2 一般に市販されているナット
D ボルト貫通孔
E 渦巻状山形ねじ機構を座面に有するフランジボルト
EA ボルトねじ山頂部
EB ボルトねじ山底部
E2 一般に市販されているボルト
F1 被締結部材
F2 被締結部材
G1 被締結部材ボルト側圧接面
G2 被締結部材ナット側圧接面
H 座繰り部分
W 渦巻状山形ねじ機構を両面に形成した座金
Claims (3)
- ねじ作用により被締結体を締結する締結部材[ボルト・ナット]や、それに付随する座金等の座面に関する。前記締結部材平面状の座面に右ねじであれば、右渦巻状山形ねじ機構を座面内側より外側方向へと短線又は一本の曲線状山形ねじ山を単周又は複周のねじ山で形成し、その山形ねじ頂部尖り部分を刃状に形成した渦巻き状山形ねじ機構である。又、座金等であればその片面もしくは両面に施すことを特徴とした渦巻状山形ねじ機構を有する締結部材である。
- 前記締結部材材質は、高強度や高靭性を持たせる事ができる炭素鋼の素材を用いてニッケル、クローム、モリブデンなどの各種元素を添加した合金鋼に熱処理を施し形成することを特徴とし、前記記載の渦巻状山形ねじ機構を締結部材座面に形成することを特徴とした請求項1記載の締結部材。
- 前記締結部材座面内周面の一端を円錐形状に座繰りを施すことを特徴とした請求項1〜2記載の渦巻状山形ねじ機構を有する締結部材である。
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JP2015127066A JP2017003103A (ja) | 2015-06-08 | 2015-06-08 | 弛み止め締結部材 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6260843B1 (ja) * | 2017-03-14 | 2018-01-17 | 忠 井上 | 緩まないロックナット |
CN111120495A (zh) * | 2019-11-19 | 2020-05-08 | 潍柴动力股份有限公司 | 防松螺栓组件 |
-
2015
- 2015-06-08 JP JP2015127066A patent/JP2017003103A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6260843B1 (ja) * | 2017-03-14 | 2018-01-17 | 忠 井上 | 緩まないロックナット |
JP2018151053A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | 忠 井上 | 緩まないロックナット |
CN111120495A (zh) * | 2019-11-19 | 2020-05-08 | 潍柴动力股份有限公司 | 防松螺栓组件 |
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