JP2005187959A - セルロース繊維、糸及び布並びにセルロース繊維の製造方法 - Google Patents

セルロース繊維、糸及び布並びにセルロース繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 張り及び腰が強く、よって皺になりにくくへたりにくい性質を有するセルロース布及びそれを作成できるセルロース繊維及びセルロース糸を提供する。
【解決手段】 ビスコースレーヨン繊維ステープルは、ヒノキ材パルプを原料とするものであり、繊度0.2〜30デニール、繊維長30〜200mmである。繊維内に多数の空洞を有し、繊維の側周面に波状にうねりながら長手方向に延びる多数の条を有する。該ステープルには、内部成分としてコンニャク糊が含まれており、繊維の側周面にコンニャク糊が不水溶性状態で付着している。このステープルからスライバーを作製した後、紡績して100〜1700T/mの実撚が付与されたビスコースレーヨン糸(紡績糸)を得る。また、このビスコースレーヨン糸を経糸と横糸に使用し、織布を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明はセルロース繊維、該繊維を用いた糸及びこれらを用いた布並びにセルロース繊維の製造方法に関するものである。
セルロース繊維は、再生繊維のうち、天然高分子であるセルロースを原料とし、主成分が繊維素であるものを指す。このセルロース繊維には、製造に苛性ソーダ水溶液等を用いるビスコースレーヨン(例えば特許文献1)、銅アンモニア溶液等を用いる銅アンモニアレーヨン(キュプラ)、酢酸等を用いるジアセテートやトリアセテート、セルロースを分解せずに精製してつくられるリヨセル等の精製セルロース、等が属する。
代表的なセルロース繊維であるレーヨンを用いた織物や編物は、独特の風合いと色調の良さから、従来より長年の間、婦人服などに使用されている。しかしながら、レーヨンを用いた織物や編物は、張り及び腰が弱く、よって皺になりやすくへたりやすい性質を有するため、その需要は年々減少している。この性質の原因は、レーヨンの原料として一般的なユーカリ、アカシア、松、杉等のパルプ分子そのものの構造又はパルプ分子の長さがそれ程長くないことに起因していると考えられる。
ところで、台湾ヒノキや青森ヒバ等から抽出される抗菌性の成分「ヒノキチオール」を混合したビスコースを紡糸してなるレーヨン繊維が開発されているが(特許文献2)、その目的及び効果はヒノキチオールによる抗菌性付与である。従って、レーヨン自体の性質は不変なので、依然として張り及び腰が弱いことに変わりはない。すなわち、特許文献2のレーヨンと本発明とは(本発明も副次的効果として抗菌性がある点において似ているだけで)本質的には似て非なるものである。
特開平7−90712号公報 特開平9−119016号公報
本発明は、前記従来の問題を解決し、張り及び腰が強く、よって皺になりにくくへたりにくい性質を有するセルロース布及びそれを作成できるセルロース繊維及びセルロース糸を提供することを目的とする。
(1)本発明のセルロース繊維は、ヒノキ材パルプを原料とするセルロース繊維である。
原料は、ヒノキ材パルプを主とするものであれば特に限定されないが、ヒノキ材パルプが好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、最も好ましくは90重量%以上含まれる原料であるとよい。ヒノキ材パルプ以外に混合する原料としては、ヒノキ材パルプ以外の木材パルプや、パルプ以外のセルロース原料等を例示することができ、ヒノキ材パルプ以外の木材パルプとしては、ユーカリ、アカシア、松、杉等の各種の針葉樹又は広葉樹のパルプを例示することができる。
a:本セルロース繊維には適度な張り及び腰がある。これは多分に天然のヒノキが本来的にもつ分子配向性の高さ及び分子長が長いことに起因していると考えられる。
b:本セルロース繊維は、繊維内に多数の空洞を有し、繊維側周面に波状にうねりながら長手方向に延びる多数の条を有するものが好ましい。ヒノキ材パルプを主に用いることにより、繊維内に多数の小孔状の空洞が生じるとともに、繊維側周面に現れる多数の条が長手方向にうねりるようになる。その理由は、明らかではないが、ヒノキ材パルプに含有される油分等が作用するためと考えられる。本セルロース繊維はこのような空洞及び条のうねりを有することにより、麻繊維のような乾いた感触や、嵩高な風合いがある。また、空洞を有することにより、吸湿性、放湿性、保温性にも優れる。代表的なセルロース繊維であるレーヨン繊維はもともと吸湿性等に優れているが、それが空洞によってさらに高まる。
c:また、ヒノキ材パルプを用いることで、ヒノキの含有成分がセルロース繊維にまで持ち越されて残留するため、該セルロース繊維の副次的効果としてその含有成分によるホルミシス効果(防臭、抗菌、防虫、芳香等)も付与される。
セルロース繊維は、繊維の内部成分として植物性糊が含有されていることが好ましい。植物性糊の含有によりセルロース繊維が強力化して、張り及び腰がさらに強くなり、よりしっかりした風合いが得られるからである。植物性糊としては、特に限定されないが、グルコマンナンを主成分とする糊(コンニャク糊等)を例示することができる。
セルロース繊維は、繊維の側周面に植物性糊が不水溶性状態で付着していることが好ましい。植物性糊の付着によりセルロース繊維が強力化して、張り及び腰がさらに強くなり、よりしっかりした風合いが得られるからである。この植物性糊としても、特に限定されないが、グルコマンナンを主成分とする糊(コンニャク糊等)を例示することができる。
セルロース繊維の種類としては、特に限定されないが、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン(キュプラ)、ジアセテート、トリアセテート及び精製セルロースから選ばれる少なくとも一種の繊維を例示することができる。
また、セルロース繊維の形態としては、紡績の原料となる短繊維であるステープルと、長繊維であるフィラメントとを例示することができる。
(2)本発明のセルロース糸は、上記(1)のセルロース繊維のステープルを含むステープル原料から紡績されたものである。
セルロース繊維ステープルの繊度は、特に限定されないが、0.2〜30デニールの範囲であることが好ましく、より好ましくは1.5〜10デニールの範囲である。繊度が0.2デニール未満では高い張り及び腰が得られなくなる傾向となり、30デニールを越えると粗高感が発現して、衣料用途には不向きなもととなる。
セルロース繊維ステープルの繊維長は、特に限定されないが、30〜200mmの範囲であることが好ましい。長紡の場合は梳毛糸の繊維長が70〜200mmの範囲であることが好ましい。長紡紡績糸として取り扱いやすいからである。
セルロース糸の紡績法による種類としては、特に限定されないが、梳毛紡績糸(長紡紡績糸)、カード紡績糸(短紡紡績糸)、オープンエンド紡績糸、結束紡績糸等を例示することができ、梳毛紡績糸であることが好ましい。
セルロース糸は、特に限定されないが、100〜1700T/m(ただしTは撚りの回数)の範囲の実撚が付与されていることが好ましく、より好ましくは500〜1200T/mである。100〜1700T/mの範囲は中〜強撚糸に属するものであり、中〜強撚を掛けることにより、張り及び腰の性質を引き出しやすい。なお、番手としては10〜120番手の範囲を例示することができ、一例として30番手(梳毛糸番手)を挙げることができる。
ステープル原料は、前記ヒノキ材パルプを原料とするセルロース繊維ステープルを主とするものであれば特に限定されないが、該セルロース繊維ステープルが好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、最も好ましくは90重量%以上含まれるステープル原料であるとよい。該セルロース繊維ステープル以外に混合するステープル原料としては、該セルロース繊維ステープル以外の再生繊維、天然繊維及び合成繊維から選ばれる少なくとも一種のステープル(混紡繊維)を例示することができる。混紡繊維を以下に例示する。
a:前記セルロース繊維以外の再生繊維(竹やバンブーを含む。)としては、ヒノキ材パルプ以外を原料とする一般のビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、トリアセテート及び精製セルロースなどである。
b:天然繊維としては、木綿、麻、絹、羊毛、及び獣毛などである。
c:合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどである。
(3)本発明のセルロース布は、上記(1)のセルロース繊維を用いた不織布である。
(4)本発明のセルロース布は、上記(2)のセルロース糸を用いた織物又は編物である。
これら(3)(4)のセルロース布は、プレーンな布であってもよいし、例えばウール等の他素材と交織してサッカー調に表現することもできる。また、これらのセルロース布の用途は、特に限定されず、衣料品、寝装品、袋品、各種産業資材、包装材、壁材、衛生材等を例示することができる。
(5)本発明のセルロース繊維の製造方法は、ヒノキ材パルプを含む原料を処理し植物性糊を含有させてなるセルロース溶液を紡糸することを特徴とする。
植物性糊としては、特に限定されないが、グルコマンナンを主成分とする糊(コンニャク糊等)を例示することができる。セルロース溶液に対する植物性糊の含有率は、特に限定されないが、例えばセルロース溶液1000gに対してコンニャク糊(水溶して糊化する前の乾燥した固形分で)10〜100gが好ましい。
(6)本発明のセルロース繊維の製造方法は、ヒノキ材パルプを含む原料を処理してなるセルロース溶液を紡糸してセルロース繊維を作成し、該セルロース繊維の側周面に植物性糊を付着させて不水溶性状態にすることを特徴とする。
この植物性糊としても、特に限定されないが、グルコマンナンを主成分とするコンニャク糊を例示することができる。植物性糊の付着方法としては、特に限定されないが、例えば水溶して適度な粘度に糊化したコンニャク糊をセルロース繊維にスプレー塗布する方法や、より希釈したコンニャク糊にセルロース繊維を浸漬する方法等を例示することができる。セルロース繊維に対する植物性糊の付着量は、特に限定されないが、例えばセルロース繊維100gに対してコンニャク糊(水溶して糊化する前の乾燥した固形分で)3〜10gが好ましい。
本発明によれば、張り及び腰が強く、よって皺になりにくくへたりにくい性質を有するセルロース布及びそれを作成できるセルロース繊維及びセルロース糸を提供することができる。また、セルロース繊維の繊維断面が、繊維表面のなす凹凸状輪郭と空洞とを有する異形断面になると、麻繊維のような乾いた感触や、嵩高な風合いが得られ、また、吸湿性、放湿性、保温性にも優れる。さらに副次的効果として、ヒノキの含有成分によるホルミシス効果(防臭、抗菌、防虫、芳香等)も付与される。もって、今までに無い新規なセルロース繊維、糸及び布を提供することができる。
ヒノキ材パルプを原料とするセルロース繊維、及び、このセルロース繊維のステープルを含むステープル原料から紡績されたセルロース糸であって、繊維内に多数の空洞を有し、繊維の側周面に波状にうねりながら長手方向に延びる多数の条を有する。セルロース繊維は、繊維の内部成分として植物性糊が含有され、また、繊維の側周面に植物性糊が不水溶性状態で付着している。セルロース糸は、セルロース繊維ステープルの繊度(単繊維)が0.2〜30デニールの範囲であり、100〜1700T/mの範囲の実撚が付与されている。
以下、本発明を代表的なセルロース繊維であるビスコースレーヨン繊維に具体化した実施例について説明する。本実施例のビスコースレーヨン繊維ステープルは、ヒノキ材パルプ100重量%の原料から製造されたものであり、繊度約2デニール、繊維長約120mmである。また、ビスコースレーヨン繊維ステープルには、繊維の内部成分としてコンニャク糊が含まれており、かつ、繊維の側周面にコンニャク糊が不水溶性状態で付着している。
図1はこのビスコースレーヨン繊維ステープルの断面を示す電子顕微鏡(SEM)による倍率2000倍の断面写真図であり、図2は同ステープルの側周面を示すSEMによる同倍率の側面写真図である。また、図3は同ステープルの内部を透過して示す透過顕微鏡による倍率600倍の側面写真図である。これらの写真図に示されているように、このヒノキ材パルプを原料とするビスコースレーヨン繊維ステープルは、繊維内に多数の小孔状の空洞を有し、繊維の側周面に波状にうねりながら長手方向に延びる多数の条を有している。この条のうねりの波長は、不定期ではあるが、条の幅の20倍以下のものが大半である。また、この条のうねりの振幅は、不定期ではあるが、条の幅の15%以上のものが顕著に見られる。
一方、図5は従来の一般的なビスコースレーヨン繊維ステープル(原料は、明らかではないが、ユーカリ材、アカシア材、杉材等のパルプと考えられる。)の断面を示すSEMによる同倍率の断面写真図であり、図6は同ステープルの側周面を示すSEMによる同倍率の側面写真図である。これらの写真図のように、一般的なビスコースレーヨン繊維ステープルは、繊維内が中実であって空洞を有しない。また、繊維の側周面に真っ直ぐに長手方向に延びる多数の条を有しており、本実施例のような波状のうねりは実質的に見られない。
次に、このビスコースレーヨン繊維ステープルを製造する方法について、工程順に説明する。図4はその製造設備を示しており、ビスコースレーヨンのフィラメント用の製造設備とステープル用の製造設備とをドッキングしたものである。
(1)ヒノキ材パルプ11を混合機12において苛性ソーダ及び硫酸ソーダの水溶液13に浸漬・混合し、スラリー状のアルカリセルロース14とする。
(2)このアルカリセルロース14をプレス機15により圧搾して、過剰のアルカリをヘミセルロースとともに除去する。
(3)圧搾したアルカリセルロース14を粉砕機16により粉砕する。この粉砕は、従来のビスコースレーヨンではほとんど行われていないが、本実施例では行った。
(4)粉砕したアルカリセルロース14をエイジングドラム17に入れて老成させ、セルロースの重合度を低下させる。
(5)老成させたアルカリセルロース14をシンプレックス機18において二硫化炭素19と反応させてセルロース誘導体(セルロースリザンテート20)とする。
(6)このセルロースリザンテート20を溶解機21において希薄な苛性ソーダ水溶液22に溶解させてビスコース23とし、濾過、脱泡、熟成を行わせる。本実施例のようにヒノキ材パルプを原料にすると、従来のビスコースレーヨンとは違い、この熟成により後工程のビスコースレーヨン繊維の側周面及び断面がスケール化する。ここで、ビスコース23にコンニャク糊24を含有させる。含有率は、例えばビスコース(溶液)1000gに対してコンニャク糊(固形分)約30gとする。
(7)ビスコース23をタンク25に下から吸い込んで上から吹き出させる。
(8)このビスコース23を紡糸機26にかけ、その口金のノズル細孔からスピニングタンク27内の凝固液28中に吐出して凝固させ、ビスコースレーヨン繊維29とする。
(9)このビスコースレーヨン繊維29をスピニング機30により油済処理して束ね、トウ31にする。このスピニング時に、本実施例ではビスコースレーヨン繊維29の側周面にコンニャク糊32をスプレー塗布(スピニング機内の各ローラ付近からスプレーするとよい)により付着させる。含有率は、例えばビスコースレーヨン繊維100gに対してコンニャク糊(固形分)約7gとする。
(10)トウ31を延伸機33により延伸する。
(11)延伸したトウ31を切断機34により所定長さにカットし、ステープル1とする。
(12)ステープル1を回復トラフ35に例えば5〜10分ほどかけ、やや乾燥させる。
(13)ステープル1を洗浄機36により洗浄する。
(14)ステープル1を乾燥機37,38により乾燥させる。本実施例では、二台の乾燥機37,38を直列的に用いることで、公定水分率(レーヨンは8%)まで十分に乾燥させる。
(15)乾燥したステープル1を解繊機39で解繊し、梱包機40で圧縮梱包する。
以上のようにして製造したビスコースレーヨン繊維ステープル1から、スライバーを作製した後、紡績して、例えば500T/mの実撚が付与されたビスコースレーヨン糸(紡績糸)を得た。なお、このステープル1及びビスコースレーヨン糸にはヒノキ固有の香りがあった。
この紡績糸を経糸と横糸に使用し、経糸密度81本/インチ、横糸密度65本/インチ、織物組織:楊柳組織、目付165g/m2 の織布を得た。
得られた織布を仕上げ整理加工し、紳士用のジャケットを縫製し、着用試験をしたところ、張り及び腰が強く、よって皺になりにくくへたりにくく、適度なドレープ性を有し、乾いた感触があり、吸湿性、放湿性にも優れていることが確認できた。また、ヒノキ固有の香りが残っており、含有成分によるホルミシス効果(防臭、抗菌、防虫、芳香等)が期待された。
さらに、この紡績糸を経糸と横糸に使用し、メッシュ組織で経糸密度86本/インチ、横糸密度65本/インチ、目付170g/m2 の織布と、Wメッシュ組織で経糸密度90本/インチ、横糸密度68本/インチ、目付175g/m2 の織布とを得た。また、ローゲージからハイゲージ、パイルまでを用いて編物を試作し、ソフトでドレープ性のある生地を確認できた。また、ヒノキ固有の香りが残っており、含有成分によるホルミシス効果(防臭、抗菌、防虫、芳香等)が期待された。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)実施例のビスコースレーヨンのみならず、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、トリアセテート及び精製セルロースとして具体化すること。これらの基本的な製造方法としては、例えば「現代繊維辞典」センイ・ジャァナル発行1972年10月1日増補改訂版第2刷発行に記載された方法を適用することができ、これに、前記のとおり、コンニャク糊の含有工程及び/又は付着工程を加える。
本発明の実施例に係るヒノキ材パルプを原料とするビスコースレーヨン繊維の断面を示す電子顕微鏡による倍率2000倍の断面写真図である。 同ビスコースレーヨン繊維の側周面を示す電子顕微鏡による倍率2000倍の側面写真図である。 同ビスコースレーヨン繊維の内部を透過して示す透過顕微鏡による倍率600倍の側面写真図である。 同ビスコースレーヨン繊維の製造方法を示す概略図である。 従来のビスコースレーヨン繊維の断面を示す電子顕微鏡による倍率2000倍の断面写真図である。 同ビスコースレーヨン繊維の側周面を示す電子顕微鏡による倍率2000倍の側面写真図である。
符号の説明
1 ビスコースレーヨン繊維ステープル
11 ヒノキ材パルプ
14 アルカリセルロース
20 セルロースリザンテート
23 ビスコース
24 コンニャク糊
32 コンニャク糊

Claims (14)

  1. ヒノキ材パルプを原料とするセルロース繊維。
  2. 繊維内に多数の空洞を有し、繊維の側周面に波状にうねりながら長手方向に延びる多数の条を有する請求項1記載のセルロース繊維。
  3. 繊維の内部成分として植物性糊が含有されている請求項1又は2記載のセルロース繊維。
  4. 繊維の側周面に植物性糊が不水溶性状態で付着している請求項1、2又は3記載のセルロース繊維。
  5. 前記セルロース繊維が、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、アセテート、トリアセテート及び精製セルロースから選ばれる少なくとも一種の繊維である請求項1〜4のいずれか一項に記載のセルロース繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のセルロース繊維のステープルを含むステープル原料から紡績されたセルロース糸。
  7. 前記セルロース繊維ステープルの繊度が0.2〜30デニールの範囲である請求項6記載のセルロース糸。
  8. 前記セルロース繊維ステープルの繊維長が30〜200mmの範囲である請求項6又は7記載のセルロース糸。
  9. 前記セルロース糸は100〜1700T/m(ただしTは撚りの回数)の範囲の実撚が付与されている請求項6〜8のいずれか一項に記載のセルロース糸。
  10. 前記ステープル原料が、前記セルロース繊維ステープルに、天然繊維、前記セルロース繊維以外の再生繊維及び合成繊維から選ばれる少なくとも一種のステープルが混合されたものである請求項6〜9のいずれか一項に記載のセルロース糸。
  11. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のセルロース繊維を用いた不織布であることを特徴とするセルロース布。
  12. 請求項6〜9のいずれか一項に記載のセルロース糸を用いた織物又は編物であることを特徴とするセルロース布。
  13. ヒノキ材パルプを含む原料を処理し植物性糊を含有させてなるセルロース溶液を紡糸することを特徴とするセルロース繊維の製造方法。
  14. ヒノキ材パルプを含む原料を処理してなるセルロース溶液を紡糸してセルロース繊維を作成し、該セルロース繊維の側周面に植物性糊を付着させて不水溶性状態にすることを特徴とするセルロース繊維の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012158849A (ja) * 2011-02-01 2012-08-23 Daiwabo Holdings Co Ltd 編物及びそれを用いた繊維製品
CN103014996A (zh) * 2012-12-29 2013-04-03 孚日集团股份有限公司 一种铜氨纤维毛圈织物的制造工艺
US11932969B2 (en) 2008-01-11 2024-03-19 Lenzing Aktiengesellschaft Microfiber

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