JP2005187086A - 易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法 - Google Patents

易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法 Download PDF

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一元 今井
Kousuke Hama
貢介 浜
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Abstract

【課題】 起動時にフィルムが破断してしまうトラブルが発生し易い、易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの製造に関し、原反ロールから易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムを巻き出し、製品ロールを得るに際し、安定した巻き取りを可能とする巻き取り方法を提供する。
【解決手段】 一方のフィルムロールから樹脂フィルムを巻き出し、他のロールに巻き取って製品ロールを得る方法に於いて、巻き取り側のストール張力を4kg/m以下にする事を特徴とする易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法。さらに、好ましくは前記易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムは、ポリエステル系樹脂フィルム、融点の異なる少なくとも2種類以上のポリエステル樹脂層が積層されてなるポリエステル系フィルム、突き刺し強度が8.0N以下である、などのフィルムである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法に関するものであり、詳しくは、一方のフィルムロール(以下、原反ロール)から熱可塑性樹脂フィルムを巻き出し、他のロールに巻き取って製品フィルムロール(以下、製品ロール)を得るに際し、易引き裂き性樹脂フィルムに於いても、安定した生産を行なうことが出来る易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法に関するものである。
熱可塑性樹脂フィルムは、通常、次の工程を経て製造される。すなわち、先ず、溶融押出装置から冷却用キャスティングロール上に熱可塑性樹脂を溶融押し出しして無定形樹脂シートとなし、次いで、ロール延伸機およびテンターにより、縦および横方向に上記の無定形樹脂シートを延伸してフィルムとなし、その後、一旦、巻き取って原反ロールとし、スリッター等により適当な幅にスリットした後、製品ロールとして巻き取る。
原反ロールは、広幅で且つ高速で巻き取られるため、波状巻シワ、横シワ、突っ張りシワ等の巻シワを含むことが多く、従って、その外観は必ずしも良好とは言えない。スリット工程などにおいて、上記の様な原反ロールのフィルムを再巻取する際、原反ロールの巻シワに起因し、巻き取りロールにも巻シワが発生する。斯かる巻シワは、巻上げ長さが増すに従い益々顕著となり、結果として、巻き取りロールは製品不良となることが多い。斯かる現象は、特に、熱可塑性樹脂フィルムが薄い場合に特に生じ易い。
巻シワが無い良好な巻姿の巻き取りロールを得るため、巻き取り条件および方法について種々の提案がなされている。例えば、その一つとして、巻き取り張力より巻出張力を大きく設定する方法が提案されている。更に、巻き取りロールの巻硬度を当該ロールの巻芯側から表層側にかけて徐々に柔らかくする様に巻き取り張力を制御し、しかも、巻芯側から表層側にかけて接圧ロールによる押圧を増大させる方法が提案されている。或いは、巻出張力を巻き取り張力の40〜80%に制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開昭63−252853号公報 特開平10−231053号公報
しかしながら、上記のいずれの方法に於いても、易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの製品ロールを得るには、起動時にフィルムが破断してしまう為に巻き取ることが困難であった。
本発明は従来技術の課題を背景になされたもので、原反ロールから易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムを巻き出し、製品ロールを得るに際し、安定した巻き取りを課題とするものである。
本発明者らは上記課題を解決する為、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、一方のフィルムロールから樹脂フィルムを巻き出し、他のロールに巻き取って製品ロールを得るに際し、巻き取り側のストール張力を4kg/m以下にする事を特徴とする易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法である。
本発明による易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法は、通常では生産性の劣る易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの生産性を向上させ、安価に提供する事が出来るという利点を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の巻き取り方法において対象とされる易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等のフィルムが挙げられる。
上記の易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムは、前述の方法に従って製造され、その後、次の工程を経て巻き取りロールとされる。すなわち、一旦、巻き取って原反ロールとし、スリッター等により適当な幅にスリットした後、製品ロールとして再び巻き取る。
なお、本発明における原反ロールとしては、延伸直後に巻き取られてスリットされるフィルムロールの他、巻条件が不適切なため巻シワが生じたフィルムロール、或いはスリット幅を変更する為に再度スリットするフィルムロールの様に、巻き出して巻き取りが行なわれるフィルムロールの全てを含む。
原反ロールと巻き取りロールとの間には、通常、フィルムの滑りを抑制する搬送ロール装置、ニップロール装置などが設けられ、巻出張力と巻き取り張力とは、これらの装置において実質的に切断される。従って、各張力は、それぞれ独立して調節することが出来る。
巻き取り張力は、巻き取りロールの形状が安定する様に調節される。例えば、巻き取りロールの巻硬度が巻芯側から表層側にかけて徐々に柔らかくなる様にするため、所謂テーパーテンションとなる様に巻き取り張力を制御する方法も採用可能である。斯かる張力の制御は、公知の方法で行なうことが出来る。
また、巻き取り張力以外に、ストール張力を適宜調節する事で巻き取りの安定性と巻き姿の最適化をする事が出来る。
ここで言うストール張力は、起動時にフィルムが走行する前のフィルムのタルミをとる為にかかる張力であり、初期起動張力とも言われる。
本発明に於いて、易引き裂き性フィルムに於いて、ストール張力は4kg/m以下であり、好ましくは3kg/m以下、より好ましくは2kg/m以下である。
スリットの際は一般的に巻き取り側の紙管等にフィルムを巻き付けるが、スリット刃以降のフィルムが全幅に於いて均一張力とする事は困難であり、これらのストール張力が高いと、易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムでは起動と同時に張力の不均一が生じ、張力を受けた部分が破れ、その破れが巻き取りロール全幅に伝播して破断することがある。
一般的な熱可塑性樹脂フィルムであれば、ストール張力を考慮することなく巻き取りが可能であり、ストール張力にて充分な張力を与え、初期のフィルムタルミ、或いはシワを除去する事に有効であるが、易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの場合は、運転前に破断してしまう為、巻き出し、巻き取り張力を制御するだけではスリットは困難である。
上述のように、易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの最適な巻き取り張力としては、フィルムの種類、延伸の度合または厚さにより異なるが、例えば、厚さが16μm程度の二軸延伸ポリエステル系易引き裂き性フィルムの場合は1.5kg/m〜2kg/m程度が好ましい。
更に、ストール張力と同程度の張力で、10m程度巻き取る事がより好ましい。低張力で運転する事でフィルムのタルミを除去する事ができ、通常の運転状態に変更する際にも破断やシワといったトラブルを回避する事が可能となる。
一方、巻き取り張力、巻出張力は、フィルムの種類、延伸の度合または厚さによる一般のフィルムと同程度の張力でも可能である。運転中の張力を一般のフィルムと同じくする事で、製品ロールのシワや蛇行、或いはズレを防止する事が出来る。
例えば、前述の厚さが16μm程度の二軸延伸ポリエステル系易引き裂き性フィルムの場合は、それぞれ、5kg/m、4.5kg/m程度である。
上記の各張力の制御方法は、公知の方法を適用し、自動化することが出来る。
本発明におけるフィルム巻き取りはフィルムを巻き取りコアに幅300mm以上、長さ500m以上を巻取る場合を対象とする。かかるフィルムロールの場合に、本発明の効果が効果的に発現する。本発明でのフィルムロールの幅は500mm以上がより好ましく、1000mm以上がさらに好ましい。又、フィルムロールの長さは1000m以上がより好ましく5000m以上がさらに好ましい。又、本発明における巻取りコアとは、フィルムロールの巻芯となる3インチ、6インチ、8インチ等の紙管、プラスチックコア、金属製コアのことを示す。
次に実施例、及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
生産速度150m/minで生産された厚さ16μm、幅4500mmの易引き裂き性二軸延伸ポリエステルフイルム33000mを生産速度と同じ速度でワインダーにて巻き取り、原反ロールを得た。この原反ロールをスリッター工程にて1000mm幅に切断しつつ速度200m/minにて、幅1000mm、巻長4000mの巻き取りロールを得た。
巻き取りに際しては、ストール張力を3.0kg/m、巻き取り張力を5kg/m、巻き出し張力を4.5kg/mとし、15m/minの速度で20m巻き取った後200m/minまで4m/min/secにて増速した。この条件にて巻き取りを行なった場合、起動時、運転時共に破断等の問題がなく、巻き姿も良好であった。得られた結果を表1に示す。また、評価は以下の基準にて行なった。
○:起動時破断なし
×:起動時破断
(実施例2)
ストール張力を1.5kg/mとした以外は実施例1と同様にしてスリットした。起動時、運転時共に破断等の問題がなく、巻き姿も良好であった。得られた結果を表1に示す。
(比較例1)
ストール張力を5kg/mとした以外は実施例1と同様にしてスリットしたところ、起動時に破断して製品が取れなかった。得られた結果を表1に示す。
Figure 2005187086
本発明の易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法によれば、起動時にフィルムが破断してしまうトラブルが発生し易い、易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムを破断のトラブルがなく、安定して製造することができる。本発明の易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムは、包装用フィルムやテープ用フィルム、或いはPTP包装や飲料のパックの開封口などとして幅広い用途分野に利用されるものであり、本発明の工業的価値は大きい。

Claims (4)

  1. 一方のフィルムロールから樹脂フィルムを巻き出し、他のロールに巻き取って製品ロールを得る方法に於いて、巻き取り側のストール張力を4kg/m以下にする事を特徴とする易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法。
  2. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法であって、前記易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムがポリエステル系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法。
  3. 前記易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムが、融点の異なる少なくとも2種類以上のポリエステル樹脂層が積層されてなるポリエステル系フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法。
  4. 前記易引き裂き性熱可塑性樹脂フィルムの突き刺し強度が8.0N以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルムの巻き取り方法。
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