JP2005186867A - 自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車 - Google Patents

自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車 Download PDF

Info

Publication number
JP2005186867A
JP2005186867A JP2003433292A JP2003433292A JP2005186867A JP 2005186867 A JP2005186867 A JP 2005186867A JP 2003433292 A JP2003433292 A JP 2003433292A JP 2003433292 A JP2003433292 A JP 2003433292A JP 2005186867 A JP2005186867 A JP 2005186867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
spring
bicycle
rim
wheel rim
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003433292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4131565B2 (ja
Inventor
Toyoharu Maeda
豊春 前田
Yoshiyuki Maeda
慶之 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2003433292A priority Critical patent/JP4131565B2/ja
Publication of JP2005186867A publication Critical patent/JP2005186867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4131565B2 publication Critical patent/JP4131565B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】 パンクすることがないチューブレスタイヤの持つ低い振動吸収能力を改善し、また、磨耗したタイヤの交換は車輪を車軸から取り外すことなく簡単な工具で何処でも行うことができるようにすること。
【解決手段】 リム1の外周面略中央に、半径方向外方へ延出してホイールリム全周を取り巻き、半径方向定位置にタイヤ取付用の透孔4aを等間隔で周方向に配したタイヤ止着フィン4が形成される。タイヤ3はタイヤ空腔ならびにゴムチューブを備えず、半径方向へ延びる肢体部3Aとその先端で左右に広がる接地部3Bとからなる略T字形断面となっている。ドーナツ状に曲げたコイルスプリング輪5を垂直な姿勢で収容したゴム製ばねケース6が接地部3Bの背後3bに当接して配置される。ばね止めプラグ11を介してタイヤ3をホイールリム1に固縛する。
【選択図】 図1

Description

本発明は自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車に係り、詳しくは、パンクのおそれがない中実タイヤを実現すると共に、ソリッドタイヤの持つ低い振動吸収能力を改善して走行性を向上させることができるようにした自転車用タイヤ、特にソリッドゴムタイヤのホイールリムへの取付構造に関するものである。
自転車のタイヤは、その内部にタイヤ空腔が形成され、空気で膨らませたゴムチューブが嵌装されたニューマティックタイヤが一般的である。チューブはタイヤに作用した荷重を受けると共に、路面の凹凸に起因するタイヤの変形を許容して車体に伝わる振動を軽減するように機能する。このようなチューブ内蔵型のタイヤは軽量化が図られやすく、また複雑なサスペンション機構を要しない利点がある。
ところが、柔らかいゴムチューブはタイヤから進入した尖鋭物で簡単に傷つき、一箇所でも孔があくと空気の大部分がチューブから抜け出て、もはや走行不能な状態に陥る。このように車輪がパンクすると即座に自転車としては機能しなく、却って邪魔なものになってしまう。
通常、タイヤは、その内周縁部をホイールリム部の外周部の凹部に嵌入させて取り付けるようにしている。そのため、タイヤのリムへの着脱操作には専門的な技能や専用工具を要し、パンクしたとき誰でもが直ちに修理できるというものでない。
そこで、パンクしないタイヤ、すなわちチューブを必要としないタイヤの出現が望まれる。例えば特開平7−17221号公報には、タイヤとリムとで画成したタイヤ空腔に、リムを周回するコイルスプリングを内蔵させた装置が開示されている。また、実開昭50−36202号公報には、タイヤ内周に沿って螺旋コードを弾性的に圧接した構造が記載されている。
いずれも自転車用タイヤではないが、チューブレスタイヤを実現する手だてとしてタイヤ内にコイルスプリングを介在させ、ゴムタイヤの復元力や接地圧抗力を増強できるようにした提案となっている。しかし、スプリングにかなりの剛強さが要求されることから、振動吸収能力の大きいサスペンション装置を持たない自転車には不向きなタイヤ構造となっている。
ところで、パンクしても修復を簡単に行うことができるようにしたタイヤが提案されている。例えば実開平5−12202号公報には、複数のボール状タイヤ要素をホイールリム部の周囲に着脱可能に配列固定したタイヤ分割型構造が示されている。これによれば、タイヤ要素の一つがパンクしても他の要素の破損を直ちに導くことはなく、そのまましばらくは走行を続けることが許容される。もちろん、適宜の時点で該当タイヤ要素のみをスペア交換すれば完全走行可能な状態に戻すことができる。
しかし、ボール状のゴムタイヤに空気を封入しておく関係上、空気プラグが要素ごとに必要であり、リムには多数のプラグ取付孔を設けておかなければならなくなる。リムの強度アップを図ろうとすれば、重量の増大が余儀なくされる。また、球形タイヤには、路面のグリッピングを発揮させるに十分なタイヤパターンを施すことも容易でないし、不連続接地となることも操縦性や走行安定性を欠きやすい原因となる。
本発明者の一人は、スリップ抑止用のタイヤパターンを与えやすくすると共に、タイヤ要素を固定するリムの構造的な負担を軽減すべく、リム全周を取り巻く数のタイヤ要素をリム側壁に設けた対向片に側面から止着する構造を特開2003−205703において提案した。これは、各タイヤ要素を簡単に着脱できるとともに、ホイールリム部に対する垂直荷重強度を高めることができ、また、接地する各タイヤ要素に作用する力を分散して乗り心地や操縦性等の低下を防止できるようにした。
しかしながら、このタイヤはリム自体の形状が複雑化するということのほかに、車体をバンクさせたときトレッド端での接地力に対抗するモーメントがバンク外側のリム側壁対向片に大きく作用することになり、これに耐える側壁構造を実現することが容易でない。また、左右から挟圧保持されるタイヤ要素は、ニューマティックタイプであれソリッドタイプであれ半径方向の変形裕度が少なく、路面からタイヤに入る振動の吸収能力には限界がある。従って、この種の問題を解消することができるチューブレスタイヤの出現が望まれるところである。
特開平7−17221号公報 実開昭50−36202号公報 実開平5−12202号公報 特開2003−205703
本発明は上記した問題に鑑みなされたもので、その目的は、パンクすることがない空気非封入式のチューブレスタイヤの持つ低い振動吸収能力を改善し、車体のバンク時にタイヤに作用する偏在した接地反力に対する耐久性を増強させた構造を与え、また、磨耗したタイヤの交換は車輪を車軸から取り外すことなく簡単な工具で何処でも行うことができ、タイヤ分割型に比べて滑らかな走行を実現して自転車の運動能力と信頼性の向上を図ることができる自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車を提供することである。
本発明は、ホイールリムの外周に装着されて回転し、車体荷重を支え地面からの振動を吸収する自転車用ゴムタイヤ装置に適用される。その特徴とするところは、図1を参照して、リム外周面略中央に、半径方向外方へ延出してホイールリム1の全周を取り巻き、半径方向定位置にタイヤ取付用の透孔4aを等間隔で周方向に配したタイヤ止着フィン4が形成される。タイヤ3はタイヤ空腔ならびにゴムチューブを備えず、半径方向に延びる肢体部3Aとその先端で左右に広がる接地部3Bとからなる略T字形断面を持つ。止着フィン4に嵌装させるため肢体部3Aの内部には内周側で開口7bを持つスリット7が形成されると共に、透孔4aに対応する位置の左右には通孔3aが設けられる。この通孔の左右それぞれの外側には、ドーナツ状に曲げたコイルスプリング輪5を垂直な姿勢で収容したばねケース6が接地部3Bの背後に当接して配置される。止着フィン4を挟んで対面する左右のばねケース6の中心に、コイルスプリング輪5を内周部から押し拡げるばね止めプラグ11が嵌挿される。そして、ばね止めプラグをばねケース6の軸孔6a、通孔3aおよび透孔4aを貫通する螺進体12によってねじ止めし、ばねケース6とタイヤ3とが止着フィン4に固縛される。
肢体部3Aには、透孔4aに対応する位置の左右に車軸方向へ凹んだ陥没部8(図4の(a)を参照)が形成され、この陥没部にばねケース6が嵌着されるようにしておく。
タイヤ3はホイールリム装着前にあってはリム外周を取り巻く長さを持った非輪状体であり、リムに巻き付けたときに内周となる側には図8に示す半径方向へ延びる切り込み3cが施される。
図1に戻って、コイルスプリング輪5の外周とばねケース6の内面との間にメタルライナ9が介装される。そして、ばねケース6のスプリング装填用開口6bの周囲には拡口阻止用のリング10が取り付けられる。
ばね止めプラグ11の外端部にキャップ13が被着される。自転車には、以上の種々な手段を施したタイヤを装備しておくとよい。
本発明によれば、ホイールリムに形成したタイヤ止着フィンに、略T字形断面の中実タイヤをコイルスプリング輪が収容されたばねケースを介してねじ止めで固縛するようにしたので、ソリッドタイヤの持つ低い振動吸収能力がコイルスプリング輪で補われ、乗り心地の優れたパンクレス自転車とすることができる。また、タイヤ止着フィンはホイールリム外周面略中央にあって、車体をバンクさせても接地反力を確実に受け止め、車輪の耐久性は向上し、操舵性や走行安定性も確保することができる。
タイヤ肢体部の左右に車軸方向へ凹んだ陥没部を形成しておき、ばねケースを嵌着させるとばねケースとソリッドタイヤとの一体性が増強され、ソリッドタイヤの接地圧の変化や細かい振動の吸収性能を向上させることができる。
タイヤは非輪状体に成形されるので、固縛を解けばタイヤの曲げ伸ばしが自在となる。タイヤを取り替える際に車輪を車軸から外さなくても、リム外周から剥がしたり巻き付けたりすればホイールリムへの着脱は簡単になされる。例えば、ロードツーリングに適したタイヤからラフロードライディングにふさわしいタイヤに交換したり、またその逆を行うことによって、ツーリング中に多様な形態のサイクリングを満喫することができるようになる。なお、タイヤの内周となる側に半径方向へ延びる切り込みが施されているので、巻き付け時のホイールリムへの順応性が高く、一方、使用しないときには嵩低くして持ち運ぶことができる。
コイルスプリング輪の外周とばねケースの内面との間にメタルライナを介装させておけば、個々のばね線から受ける力を分散させて振動吸収時の均圧化が図られる。加えて、ばねケースとスプリングとの直接的な接触を回避してばねケースを磨耗から保護しておくことにもなる。
ばねケースのスプリング装填用開口周囲に拡口阻止用のリングを取り付けておけば、タイヤに大きな変形が余儀なくされる場合でも、コイルスプリングのケースからの逸脱を阻止して、ばねケースとしての機能を持続させることができる。
ばね止めプラグの外端部にキャップを被着させておく場合には、そのキャップに装飾を施すことが容易となる。通常は黒くて機能美程度しか発揮しないタイヤに独自のデザインを付加することもできる。
上記したチューブレスゴムタイヤ装置を装備した自転車とすれば、ライダーの趣向を凝らしたデザインを与えることができるだけでなく、ライディング条件に応じてタイヤを選定もしくは交換することができる。また、代替タイヤの携行も大きな負担を伴うことなく可能であり、随時目的変更可能車両とすることができる。
以下に、本発明に係る自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車を、実施の態様を示した図面を参照しつつ詳細に説明する。図2は、ホイールリム1の外周に装着されて回転し、車体荷重を支え地面からの振動を吸収することができるゴムタイヤ装置2の全体図である。図1はその要部(A−A線矢視図)を拡大したもので、ホイールリム1の外周に装着されたタイヤ3の断面を表している。このタイヤは、所定圧の空気が封入されるニューマティックタイプとは異なり、空気を注入するチューブを持たないソリッドタイプとなっている。
このタイヤ装置2は、概略、ホイールリム1に取り付けられたタイヤ止着フィン4、略T字形断面のソリッドタイヤ3、およびコイルスプリング輪5を収容したばねケース6からなる。これは、パンクすることのないソリッドタイヤの持つ振動吸収能力の低さをばねケース6に内蔵させたコイルスプリング5aによって補うことができるようにすること、タイヤ3をタイヤ止着フィン4に巻回させることの新しい機構の採用により、車輪を車軸から外すことなくタイヤ交換できるようにすることを実現しようとしたものである。
詳しく述べると、ホイールリム1の外周面略中央には、半径方向外方へ延出してリム全周を取り巻くタイヤ止着フィン4が形成される。この鍔状をなす止着フィンの高さhは図3の(a)に示すように一定であり、その半径方向定位置にはタイヤ取付用の透孔4aが等間隔で周方向に配置される。図2の例では、片側にばねケース6が30個装着されているので、透孔4aは図3の(a)に示すように、12度の角度をもって周方向に配置される。
止着フィン4は、その高さが例えば3センチメートル程度あればよく、ホイールリム1が金属製の場合には止着フィンは溶接づけされ、プラスチック製の場合には止着フィンをリムに一体成形すればよい。止着フィンの厚みw(図1を参照)は金属製リムなら5ミリメートル、プラスチック製リムなら10ミリメートル前後を与えておけばよい。透孔4aは、例えば6ミリメートル径のねじの挿通が許容される直径としておけば十分である。
一方、止着フィン4に取りつけられるタイヤ3は、図4の(a)に示すように、タイヤ空腔ならびにゴムチューブを備えないソリッドタイヤである。これは、その断面形状が半径方向に立ち上がったように延びる肢体部3Aと、その先端で左右に広がる接地部3Bとからなる略T字形で与えられる。このソリッドタイヤには、止着フィンに嵌装させるため肢体部3Aの内部に内周側で開口7bを持つスリット7が形成される。このスリットはタイヤ全周に形成されるもので、止着フィン4に密着させるにふさわしい高さと幅が与えられる。
タイヤの素材は通常の自転車タイヤと異ならない繊維補強ゴムであるが、チューブレスであるだけに、その硬度はサイクリストの好みに合わせるべく、幾種類も品揃えしておくことが好ましい。すなわち、自己の体重を考慮に入れて選択するライダーもいれば、路面のラフさに応じて硬軟を使い分けるライダーもいるからである。また、図4の(b)のように、接地部3Bの肉厚が大きかったり、丸みが強く与えられたりすることもある。いずれにしても、トレッド部3Bは耐磨耗性が高く、肢体部3Aは耐圧性を増強したものとなる。なお、図1に示すように、その肢体部3Aには、先に述べた透孔4aに対応する位置において、スリット7の左右それぞれに通孔3aが設けられる。この孔径も透孔4aのそれと同じ大きさとされる。
このようなタイヤには、その肢体部3Aの側面に上記したばねケース6が左右からあてがわれる。すなわち、通孔3aの左右それぞれの外側には、図5の(a)に示すようにドーナツ状に曲げられたコイルスプリング輪5を、垂直な姿勢で収容した図5の(b)に示すばねケース6が、図1のように接地部3Bの背後3bに当接される。このケース6は浅い壺を横倒しにした形をなし、それ自体は、図5の(b)のように、スプリング輪5を収容することを主目的とする。なお、コイルスプリング輪5はコイルスプリング5aをばねケース6の開口部6bから入れて形成されてもので、ばねケース内壁に沿わせて押し込めば図5の(a)のような輪状となる。
そのスプリング5aを収容するとはいえ、ばねケース6はタイヤ3が吸振作用を発揮すべく変形できるものである必要があるので、ゴムまたは軟質プラスチックで作られる。図6の(b)を参照して、ケース6の特に周部6pは柔軟に挙動し、開口部6bと壺底をなす部分6cは圧縮力に耐えるべく変形裕度を少なくしておく。そのため、ばねケースのゴム層に入れられる補強用繊維は、その分布や量の多少が適宜決められる。もちろん、図示したように、部分6cの厚みを周部6pより大きく与えておくこともできる。
このばねケース6は、肢体部3Aの左右に車軸方向へ凹んで形成された円形に開口する陥没部8に嵌着される。これは図1から分かるようにばねケース6とソリッドタイヤ3との一体性を増強し、ソリッドタイヤの接地圧の変化や細かい振動の吸収性能を向上させるためである。
そのばねケース6は上記したようにゴムや軟質プラスチック製であり、コイルスプリング5aは針金であるから、コイルスプリング輪5の外周とばねケース6の内面との間にばね線から受ける力を分散させるためのメタルライナ9が介装される。これは磨耗防止板としても機能し、振動吸収の都度変形したり力が集中するばね線とばねケース内面との擦れを軽減する。このメタルライナ9は薄板リングでよいが、図7の(a)に示すように、その合口部に舌状片9aと嵌合溝9bとを設けておき、コイルの変形に従い周長を変化させることができるようにしておくとよい。
図6の(b)に戻って、ばねケース6のスプリング装填用開口部6bには鍔縁6fが形成され、開口部周囲に拡口阻止用のゴムリング10を取り付けることができるようにしている。このように開口部6bを拘束しておけば、段差に遭遇したり大きな石に乗り上げたときなどタイヤに大きな変形が余儀なくされたときでも、コイルスプリング5aのケース6からの逸脱を阻止する。コイルスプリング輪5とばねケース6からなる振動吸収体としての機能が常時発揮される。
以上述べた主たる構成品のほかに、図1に示すばね止めプラグ11や、ホイールリム1への組付け用の螺進体12も使用される。前者は止着フィン4を挟んで対面する左右のばねケース6の中心でコイルスプリング輪5の内周部を押し拡げ、スプリングの保持を強めまた過剰な変形を抑制する。このばね止めプラグ11は硬質プラスチックもしくは軽金属で作られ、鍔状部11aが一体的に形成され、これがばねケース6の鍔縁6fに密着して開口部6bを閉止し、砂塵がばねケース6に侵入するのを阻止する。
螺進体12はばねケース6の軸孔6a、タイヤの通孔3aおよび止着フィン4の透孔4aを貫通してばね止めプラグ11をねじ止めするもので、ばねケース6とタイヤ3とを止着フィン4にしっかりと固縛する。この例では、螺進体12は一方のばね止めプラグ11Bと一体であり、他方のばね止めプラグ11Aにはねじ孔11sが刻設されている。
以上はタイヤのホイールリム装着部品を述べたが、次にタイヤそれ自体について説明する。タイヤ3は図8に示すようにホイールリム装着前にあってはリム外周を取り巻く長さを持った非輪状体であり、リムに巻き付けたときに内周となる側には半径方向へ延びる切り込み3cが施されている。タイヤ自体が弓状に成形されているので、タイヤをホイールリムに巻き付けて輪状としやすくするためである。
図8は、タイヤを輪状にしたときの合わせ面3f,3rを知ることができるように、長いタイヤを縮小して表している。タイヤは12度おき(図2を参照)に螺進体12によって止着フィン4に固縛しているから、仮に合わせ面に少しずれが生じたとしても、走行に影響を与えるものでない。しかし、左の合わせ面3fに一つもしくは複数の突起3tを、右の合わせ面3rに対応する数の凹み3gを形成して輪状にしたとき噛み合わせ、その合わせ面3f,3rにおける車軸方向のずれが生じないようにしておくことが望ましい。
このようなタイヤ3は、ホイールリムとの固縛を解けばタイヤの曲げ伸ばしが自在となる。タイヤを取り替える際にホイールリムを車軸から外さなくても、リム外周から剥がしたり巻き付けたりするだけでリムへの着脱は簡単になされる。ラフロードライディングに適したタイヤからロードツーリングにふさわしいタイヤに交換したり、またその逆を行うことができる。幾種類かのタイヤを携行すれば、一ツーリング中に多様な形態のサイクリングを体験できる。なお、タイヤの内周となる側の切り込み3cは、巻き付け時のホイールリムへの順応性を高め、一方、携行時には嵩低くして持ち運ぶことを可能にする。
次に、図6を参照して、タイヤ3のホイールリム1への装着手順を説明する。まず、タイヤ3の一部をホイールリム1の止着フィン4にかみ合わせる(図6の(a)を参照)。ホイールリムをゆっくりと空転させてタイヤの全長分を止着フィンに沿って被せる。合わせ面が対面すると、図8に示した突起3tを凹み3gに嵌める。トレッド部3Bを押し、タイヤをホイールリム1に密着させる。コイルスプリング5aが装入されゴムリング10により開口部6bの拘束が図られたばねケース6,6を、肢体部3Aの左右の陥没部8,8に臨ませる(図6の(b)を参照)。
図6の(c)に示すように、一方のばねケースの中心に向かってばね止めプラグ11Bの螺進体12を軸孔6a、通孔3a、透孔4a、通孔3a、他方のばねケースの軸孔6aに挿入する。他方のばねケースにはその中心にねじ孔11sを持つばね止めプラグ11Aを臨ませる。そして、鍔部11aの周囲を握って回転させ、ばね止めプラグ11Aを螺進体12に螺着させる。いずれのばね止めプラグ11にも先端にテーパが与えられているので、相互に接近するとき、コイルスプリング輪5を内周部から押し拡げる。最終的には、図1のようにコイル断面を僅かであるが楕円形に変形させる。
このようにして組み立てられると、ソリッドタイヤの持つ低い振動吸収能力がコイルスプリング輪で補われ、乗り心地のよいパンクレス自転車となる。また、タイヤ止着フィンはホイールリム外周面略中央にあるので、車体を図7の(b)のようにバンクさせても接地反力Rはその作用線に近い位置Lで受けられることになり、車輪の耐久性は向上し、操舵性や走行安定性も優れたものとなる。
ところで、ばね止めプラグ11の外端部にキャップ13(図1を参照)を被着させておく場合には、そのキャップに装飾を施すことが容易となる。通常は黒くて機能美程度しか発揮しないタイヤに、図2に示すように独自のデザインを付加して自他車体の識別に利用したり、デザイン性に富ませたりすることができる。なお、ばね止めプラグ11が図1のように開口11bを持つ場合には、キャップ13は泥避け効果も発揮する。
このようなチューブレスゴムタイヤ装置を装備した自転車となっていると、サイクリストの趣味を凝らした装飾を与えることができる。ライディング条件に応じてタイヤを選定もしくは交換することができる。また、代替タイヤの携行も大きな負担を伴うことなく可能であり、随時目的変更可能車両となる。
図9は螺進体をばね止めプラグ11から独立させた例である。ばね止めプラグ11Bには螺進部14aを挿通させた後にそのボルトヘッド14bを先端部分に嵌める。他方のばね止めプラグ11Aはナット14cを収める構造としておく。もちろん、ばね止めプラグ11Aにねじ孔を形成してナットに代えることもできる。ボルトヘッド14bをスクリュードライバで回転させればよい。ちなみに、ばねケースの止着フィン側部6cの厚みは、周部6pと同じである例となっている。圧迫力を分散させるために、ばね止めプラグ11の先端に、当て板15を配しておくようにしてもよい。
ところで、上の説明ではばねケース6を陥没部8に着座させた。そして、図3の(b)の例ではばねケース6,6の間に隙間が残されている。しかし、図示しないが、ばねケースがもっと近接して配置される場合には、陥没部を省略してもよい。極端な場合としてばねケースを相互に接触させておくようにしてもよい。この場合、タイヤの周方向における変形に対しても、コイルスプリング輪6の弾力作用を利用することができる。
本発明に係る自転車用チューブレスゴムタイヤ装置の要部で、図2におけるA−A線矢視断面図。 本発明を適用した自転車用車輪の斜視図。 (a)はホイールリム単体の正面図、(b)はばねケースを装着した場合ならびにタイヤ部分の断面を含む車輪の正面図。 (a)は陥没部を有するタイヤの断面図、(b)は陥没部を備えないタイヤの断面図。 (a)はコイルスプリング輪の斜視図、(b)はコイルスプリングを内包したばねケースの斜視図。 タイヤ装置の組立手順を示し、(a)はホイールリムにタイヤを嵌装させる要領図、(b)はばねケースの取付準備図、(c)はばね止めプラグによりタイヤをホイールリムに固縛する状態の説明図。 (a)はばねケースに内装されるメタルライナの斜視図、(b)は車体をバンクさせたときのタイヤ接地部分の力作用図。 ホイールリムに取り付ける前のタイヤ側面の部分図。 螺進体がばね止めプラグとは別部品となっている場合のタイヤ装置の構成図。
符号の説明
1…ホイールリム、2…ゴムタイヤ装置、3…タイヤ、3A…肢体部、3B…接地部(トレッド部)、3a…通孔、3b…背後、3c…切り込み、4…タイヤ止着フィン、4a…透孔、5…コイルスプリング輪、5a…コイルスプリング、6…ばねケース、6a…軸孔、7…スリット、7b…開口、8…陥没部、9…メタルライナ、11,11A,11B…ばね止めプラグ、12…螺進体、13…キャップ、14a…螺進体。

Claims (7)

  1. ホイールリムの外周に装着されて回転し、車体荷重を支え地面からの振動を吸収する自転車用ゴムタイヤ装置において、
    ホイールリム外周面略中央には、半径方向外方へ延出してホイールリム全周を取り巻くと共に、半径方向定位置にタイヤ取付用の透孔を等間隔で周方向に配したタイヤ止着フィンが形成され、
    タイヤはタイヤ空腔ならびにゴムチューブを備えず、半径方向に延びる肢体部とその先端で左右に広がる接地部とからなる略T字形断面を持ち、
    前記止着フィンに嵌装させるため前記肢体部の内部には内周側で開口を持つスリットが形成されると共に、前記透孔に対応する位置の左右には通孔が設けられ、
    該通孔の左右それぞれの外側には、ドーナツ状に曲げたコイルスプリング輪を垂直な姿勢で収容したばねケースが前記接地部の背後に当接して配置され、
    前記止着フィンを挟んで対面する左右のばねケースの中心に、コイルスプリング輪を内周部から押し拡げるばね止めプラグが嵌挿され、
    該ばね止めプラグを前記ばねケースの軸孔、前記通孔および透孔を貫通する螺進体によってねじ止めし、前記ばねケースとタイヤとが止着フィンに固縛されていることを特徴とする自転車用チューブレスゴムタイヤ装置。
  2. 前記肢体部には前記透孔に対応する位置の左右に車軸方向へ凹んだ陥没部が形成され、該陥没部に前記ばねケースが嵌着されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載された自転車用チューブレスゴムタイヤ装置。
  3. 前記タイヤはホイールリム装着前にあってはリム外周を取り巻く長さを持った非輪状体であり、リムに巻き付けたときに内周となる側には半径方向へ延びる切り込みが施されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された自転車用チューブレスゴムタイヤ装置。
  4. 前記コイルスプリング輪の外周とばねケースの内面との間にメタルライナが介装されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載された自転車用チューブレスゴムタイヤ装置。
  5. 前記ばねケースのスプリング装填用開口周囲には拡口阻止用のリングが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載された自転車用チューブレスゴムタイヤ装置。
  6. 前記ばね止めプラグの外端部にキャップが被着されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載された自転車用チューブレスゴムタイヤ装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載された自転車用チューブレスゴムタイヤ装置を装備したことを特徴とする自転車。
JP2003433292A 2003-12-26 2003-12-26 自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車 Expired - Fee Related JP4131565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003433292A JP4131565B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003433292A JP4131565B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005186867A true JP2005186867A (ja) 2005-07-14
JP4131565B2 JP4131565B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=34790723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003433292A Expired - Fee Related JP4131565B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4131565B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100943331B1 (ko) 2009-07-22 2010-02-19 화인케미칼 주식회사 자전거 타이어
CN108859609A (zh) * 2018-08-07 2018-11-23 河北刚力金属轮胎科技有限公司 模块化卡叠式金属弹性轮胎

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100943331B1 (ko) 2009-07-22 2010-02-19 화인케미칼 주식회사 자전거 타이어
WO2011010785A1 (ko) * 2009-07-22 2011-01-27 화인케미칼 주식회사 자전거 타이어
CN102026831A (zh) * 2009-07-22 2011-04-20 和仁化学株式会社 自行车用轮胎
CN108859609A (zh) * 2018-08-07 2018-11-23 河北刚力金属轮胎科技有限公司 模块化卡叠式金属弹性轮胎
CN108859609B (zh) * 2018-08-07 2023-11-24 河北刚力金属轮胎科技有限公司 模块化卡叠式金属弹性轮胎

Also Published As

Publication number Publication date
JP4131565B2 (ja) 2008-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10189530B2 (en) Bicycle handlebar and grip assembly
US5971495A (en) Roller skate wheel assembly
US20120111468A1 (en) Bicycle tire
WO2018207468A1 (ja) 非空気入りタイヤ
EP3543037B1 (en) Non-pneumatic tire
US5520232A (en) Puncture proof tire
JP4131565B2 (ja) 自転車用チューブレスゴムタイヤ装置およびそれを装備した自転車
JP4272247B2 (ja) 車両用タイヤ
JPH11245637A (ja) 二輪車用のタイヤとリムの組立体
JPH09240212A (ja) タイヤとリムの組立体
JPS5845364B2 (ja) チユ−ブレス空気タイヤ
KR101360959B1 (ko) 펑크에도 주행이 가능한 장치
JPH011603A (ja) 低圧用タイヤ
JP2641711B2 (ja) 車輪組立体
CN110997351A (zh) 非充气轮胎
WO2019008588A1 (en) PNEUMATIC WHEEL
KR101135964B1 (ko) 비공기식 타이어 내장재 및 이를 장착한 타이어
JP2018069985A (ja) 非空気入りタイヤおよび二輪車
JP3099969U (ja) キャスター用タイヤ
KR900006166Y1 (ko) 스프링 고무 타이어
JP6404894B2 (ja) 中子型のランフラットタイヤ
JP2001277805A (ja) 操安性向上ホイール
JP2024057476A (ja) タイヤ・リム組立体
JPH10100609A (ja) パンクレスチューブ
KR20070037217A (ko) 타이어와 휠간 미끄러짐 방지구조

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080526

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080526

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees