JP2005185029A - 欠相検出回路およびインバータ装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小さく軽く安価なインバータ出力の欠相検出回路およびインバータ装置および製造方法を提供する。
【解決手段】インバータ102と、電動機116の出力経路に接続された分圧手段123と、平滑手段130と、比較手段135と、判定手段136と、表示手段137と、回転数指令検出手段138と、回転数指令手段139より構成される欠相検出回路によって、三相の各相の出力電圧が基準電圧よりも低い場合に欠相と判定することで、欠相の検出を行うため、従来欠相検出に用いていたカレントトランスを使用しないために、小さくて軽く安価な欠相検出回路を提供することができる。
【選択図】図1
【解決手段】インバータ102と、電動機116の出力経路に接続された分圧手段123と、平滑手段130と、比較手段135と、判定手段136と、表示手段137と、回転数指令検出手段138と、回転数指令手段139より構成される欠相検出回路によって、三相の各相の出力電圧が基準電圧よりも低い場合に欠相と判定することで、欠相の検出を行うため、従来欠相検出に用いていたカレントトランスを使用しないために、小さくて軽く安価な欠相検出回路を提供することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、三相出力の電圧形インバータの欠相検出回路およびインバータ装置および製造方法に関するものである.
従来、この種の三相出力電圧形インバータの欠相検出方法とその回路には、カレントトランスを用いて、電圧形インバータ各相の出力電流の絶対値を監視し、比較演算して欠相を検出するというものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の電圧形インバータの欠相検出方法とその回路を説明する。
図14はカレントトランス使用例の概略図であり、図15は特許文献1に記載された従来の電圧形インバータの欠相検出回路のブロック図であり、図16は通常動作時の電圧波形図であり、図17は欠相時の電圧波形図である。
まず、図14を参照しながら、カレントトランスについて説明する。カレントトランス3,4,5とは交流電流を変換するもので、トランスの電流変換特性と絶縁性を利用して非接触で交流電流を測定することができるものである。
具体的な構成としては、図14に示すように1次側回路21中にコイル22を設け、そのコイル22に近接して2次側回路23中に2次側コイル24を配設し、さらに2次側回路23中に抵抗25を入れている。そして、2次側回路23に入れた抵抗25に流れる電流より電圧を検出する使用法が一般的である。
さらに、上記カレントトランス3,4,5を用いた欠相検出の構成は以下の通りである。
まず、図15において、インバータ主回路2には直流電源1が接続され、電動機6への出力経路それぞれにはカレントトランス3,4,5が備わっており、検出された電圧はカレントトランス3,4,5に接続された極性演算回路7,8,9と、比較演算回路10,11,12に入力する。そして、極性演算回路7,8,9と比較演算回路10,11,12の出力はAND回路13,14,15に入力し、AND回路13,14,15は欠相判定を行う判定回路19に接続されている。
また、周波数設定器20は、PWM電圧指令演算器17とF/V変換器18に接続され、PWM電圧指令演算器17はF/V変換器18に接続されている。周波数設定器20が出力した指令周波数ωはPWM電圧指令演算器17とF/V変換器18に入力し、さらにF/V変換器18で出力電圧指令V1に変換されPWM電圧指令演算器17に入力する。
その指令周波数ωと出力電圧指令V1に基づき、PWM電圧指令演算器17は、PWM電圧指令V2を導出し、インバータ主回路2に接続されたPWMパルス演算器16に出力する。そして、PWMパルス演算器16は、PWM電圧指令V2より導出した周期パルスV3を出力し、その周期でインバータ主回路2のトランジスタはON、OFFする。
以上のように構成された電圧形インバータの欠相検出方法とその回路について、以下その動作を説明する。
PWM電圧指令V2より導出した周期パルスV3の周期でインバータ主回路2のトランジスタはON、OFFし、インバータ主回路2がONになると、電動機6への経路には電流が流れる。そして、各相に設置されたカレントトランス3,4,5で検出された電圧は比較演算回路10,11,12にて基準電圧と比較され、検出された電圧が基準電圧よりも大きい場合には、比較演算回路10,11,12はAND回路13,14,15それぞれに論理「H」を出力し、小さい場合には論理「L」を出力する。
また、カレントトランス3,4,5で検出された電圧は二相ずつ極性演算回路7,8,9にも入力し、互いの極性により出力が演算される。具体的には、極性演算回路7,8,9は入力された二相の電圧の極性が互いに異なる場合には論理「H」を、極性が互いに等しいか双方の絶対値が零に近い時には論理「L」を、AND回路13,14,15それぞれに出力する。
そして、極性演算回路7,8,9と比較演算回路10,11,12の出力を受けて、AND回路13,14,15は論理「H」か「L」レベルの波形を出力し、AND回路13,14,15からの論理「H」レベルの出力を監視している判定回路19では、AND回路13,14,15からのそれぞれの論理「H」レベルの出力期間が一定時間、例えば60°(電気角)を超えた場合に欠相と判定する。
その具体的な例として、図16に示した欠相していない通常動作時の電圧波形図と、図17に示した欠相時の電圧波形図を参照しながら、説明する。
図16において、上段は三相の各相の電流波形図であり、周期が360°(電気角)で位相が120°ずつ異なる正弦波である。また、下段は極性演算回路7ないし15それぞれの電圧波形図であり、横軸は時間を示している。インバータの欠相していない通常動作時には、AND回路13,14,15それぞれの論理「H」レベルの出力期間は60°(電気角)以下である。
それに対して、図17は、カレントトランス5が設置されているW相が欠相している場合であり、図16と同様に、上段は三相の各相の電流波形図、下段は極性演算回路7ないし15それぞれの電圧波形図であり、横軸は時間を示している。ここで、W相は欠相しているために、電流は常に零となっている。
図17に示すように、AND回路13,14それぞれの論理「H」レベルの出力期間は消滅し、AND回路15の論理「H」レベルの出力期間は60°(電気角)以上になっている。
従って、AND回路13,14,15からの論理「H」レベルの出力を監視している判定回路19では、論理「H」レベルの出力60°(電気角)を越えた値(例えば120°)を判定値としているため、この判定値より長い論理「H」レベルの出力がAND回路15かから入力された図17の場合には、欠相と判断して欠相信号を出力する。
特開2001−309669号公報
しかしながら、上記従来の構成では、カレントトランス自体に鉄芯と銅線を使用するため半導体部品に比べて高価であるという課題を有していた。
さらに、高価なカレントトランスを三相の各相に3つも用いるので、欠相検出回路も高価になってしまうという課題も有していた。
また、カレントトランスは自身に電流変換用のコイルを有するために、大きくて重くなってしまい、そのカレントトランスを備える欠相検出回路も実装面積が大きくて重くなる。そのため、基板への欠相検出回路の実装が自動挿入できず手挿入になってしまい、さらにコストが上がるという課題も有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、小さくて軽く安価なインバータの欠相検出回路を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の欠相検出回路は三相出力電圧を、それぞれの相を平滑手段にて平滑化し、平滑化されたそれぞれの相の出力電圧と設定した基準電圧を比較手段にて比較を行い、判定回路にて基準電圧よりも低い電圧が計測された時に、欠相と判定するもので、平滑手段はチップ抵抗やチップコンデンサ等の小型部品で構成され、比較手段にはコンパレータやオペアンプ等の小型部品を用いて回路を構成している。
本発明の欠相検出回路は、三相の各相の出力電圧が基準電圧よりも低い場合に欠相と判定することで、小さくて軽く安価な回路を提供することができる。
また、本発明の欠相検出回路は、三相の出力電圧の相間電圧差が基準電圧よりも低い場合に欠相と判定することで、小さくて軽く安価な回路を提供することができるとともに、短時間の運転で欠相を検出することができる。
請求項1に記載の発明は、所定の回転数で運転するようにインバータの制御手段に指令を出力する回転数指令手段と、インバータの三相出力電圧のそれぞれを分圧する分圧手段と、前記分圧手段で分圧された電圧を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段にて平滑化されたそれぞれの相の出力電圧と予め設定された基準電圧との比較を行う比較手段と、前記出力電圧が前記基準電圧より低い場合に欠相と判定する判定手段を備えたもので、平滑手段はチップ抵抗やチップコンデンサ等の小型部品で構成され、比較手段はコンパレータやオペアンプ等の小型部品で構成され、小さくて軽く安価な欠相検出回路を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、任意の回転数で運転するようにインバータの制御手段に指令を出力する回転数指令手段と、インバータの三相出力電圧のそれぞれを分圧する分圧手段と、前記分圧手段で分圧された電圧を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段にて平滑化された出力電圧から差分演算器を用いてそれぞれの相間電圧の差を求め、予め設定された基準電圧と比較を行う比較手段と、前記比較手段にて比較された前記相間電圧の差が基準電圧よりも低い場合に欠相と判定する判定手段を備えたもので、平滑手段はチップ抵抗やチップコンデンサ等の小型部品で構成され、比較手段はコンパレータやオペアンプ等の小型部品で構成され、小さくて軽く安価な欠相検出回路を提供することができる。
さらに二相それぞれの相間電圧の差を比較するので、主に検査工程での起動時に一定速運転を行う必要がなく運転中のいつでも欠相を検出できるというメリットがある。
請求項3に記載の発明は、ダイオードを用いて整流を行う整流手段と、前記整流手段により整流された電圧を平滑する平滑手段と、各出力相への出力を制御する半導体スイッチを備えた出力手段と、起動時かどうかの判定を行う起動判定手段と、予め動作する時間を設定されたタイマーを備えるとともに、請求項1に記載の欠相検出回路を備えたもので、小さく軽く安価なインバータ装置を提供することができる。
さらに検査工程のみならず起動時ごとに欠相判定を行い、欠相検出時に保護停止させることで欠相運転による事故を未然に防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、ダイオードを用いて整流を行う整流手段と、前記整流手段により整流された電圧を平滑する平滑手段と、各出力相への出力を制御する半導体スイッチを備えた出力手段を備えるとともに、請求項2に記載の欠相検出回路を備えたもので、小さく軽く安価なインバータ装置を提供することができる。
さらに運転中、常に欠相を監視し、欠相検出時には保護停止させることができるので運転中の事故を未然に防ぐことができる。
請求項5に記載の発明は、インバータ組立配線工程と、請求項1または2に記載の欠相検出回路によって欠相状態の検査を行う検査工程と、前記検査工程での欠相状態の検査結果をもって仕分けを行う仕分け工程を備えたもので、平滑手段はチップ抵抗やチップコンデンサ等の小型部品で構成され、比較手段はコンパレータやオペアンプ等の小型部品で構成され、小さくて軽く安価な欠相検出回路を用いることで、安価に欠相による製品の不良を検査工程で発見することができ、市場不良を低減することができる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における欠相検出回路のブロック図、図2は本同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャート、図3は同実施の形態におけるインバータの通常動作時の電圧波形図、図4は同実施の形態のインバータの欠相時の電圧波形図である。
図1は本発明の実施の形態1における欠相検出回路のブロック図、図2は本同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャート、図3は同実施の形態におけるインバータの通常動作時の電圧波形図、図4は同実施の形態のインバータの欠相時の電圧波形図である。
図1において、インバータ102は商用電源101に接続され、電動機116を駆動するパワー部103と回転数指令を受けパワー部103を制御する制御手段104から構成される。パワー部103は、ブリッジ結線された整流用のダイオード105ないし108からなる整流手段142と、平滑用の電解コンデンサ109と、スイッチングを行う三相ブリッジ接続された出力手段143である、半導体スイッチ110ないし115より構成されている。
インバータ102から電動機116への出力経路には、検査工程においてインバータ102の三相出力の欠相検出を行う欠相検出回路140が接続されている。
欠相検出回路140は出力電圧を分圧するための分圧手段123と、分圧された電圧を平滑する平滑手段130と、平滑された電圧を予め設定された基準電圧と比較する比較手段135と、欠相であるか否かを判定する判定手段136と、判定結果を表示する表示手段137と、コントローラ141からの回転数指令を検出する回転数指令検出手段138と、検出された指令を制御手段104に出力する回転数指令手段139とから構成されている。
分圧手段123は、インバータ102から電動機116への出力経路に接続され、出力電圧を分圧するための抵抗117ないし122から構成される。
平滑手段130は分圧手段123に接続され、分圧された電圧を平滑する抵抗124,125,126とコンデンサ127,128,129より構成される。
比較手段135は平滑手段130に接続され、平滑された電圧を基準電圧と比較する比較演算器131,132,133と基準電圧設定手段134より構成される。
判定手段136は比較手段135に接続され、比較手段135の出力より、欠相であるか否かを判定する。
表示手段137は判定手段136に接続され、判定結果を表示する。
回転数指令検出手段138はコントローラ141に接続され、コントローラ141からの回転数指令を検出すると、検出された指令を回転数指令手段139に出力し、回転数指令手段139は、出力された指令を制御手段104に出力する。
以上のように構成された欠相検出回路について、以下その動作、作用を説明する。
図3は、欠相していない通常動作時の各相の電圧波形および分圧、平滑された電圧波形を示しており、それぞれのグラフの横軸は時間、縦軸は電圧であり、電圧波形は矩形波になる。
各相の電圧波形(i)、(ii)、(iii)は、それぞれ抵抗117,118,119に入力しており、その位相は120°ずつずれているが波高値はほぼ同じになる。この電圧波形(i)、(ii)、(iii)をそれぞれ分圧し平滑化した波形が(iv)、(v)、(vi)であり、三相ともほぼ同じ一定の電圧値になる。
一方、図4は、抵抗117に入力する相が欠相した際の各相の電圧波形および分圧、平滑された電圧波形を示しており、それぞれのグラフの横軸は時間、縦軸は電圧である。(viii),(ix),(x)は各相の電圧波形のグラフで、その電圧波形(viii),(ix),(x)をそれぞれ分圧し平滑化した波形が(xi),(xii),(xiii)である。
(viii)が欠相した相であるが、欠相した相の電圧の波高値は他の二相に比べて低くなる。その結果、分圧し平滑化した波形においても、(xi)のように他の二相に比べて低い値になる。そのため、基準電圧設定手段134において基準電圧を通常動作時の平滑化した電圧より少し低い値に設定することで、欠相時には基準電圧よりも低い電圧が検出され、欠相の検出を行うことができる。
次に、図2を参照しながら、欠相を判定するフローの概要について説明する。
まず欠相検出回路140をインバータ102に接続する。そして、STEP1001にてコントローラ141より起動指令を出力し、STEP1002にてインバータ102は設定された回転数にて一定速の運転を行う。インバータの三相出力電圧は分圧手段123にて適当な電圧に降圧され、平滑手段130にて平滑される。
このとき、分圧し平滑化された各相の電圧は、欠相のない場合はしきい値電圧よりも少し高い電圧となるように運転条件が設定され、その電圧となるまで一定時間運転を行う。
そして、一定時間運転後、STEP1003では基準電圧設定手段134が設定した基準電圧Aと三相の電圧U,V,Wをそれぞれ比較し、U,V,Wすべてが基準電圧Aより高ければ判定手段136はインバータ102が正常であると判定してSTEP1004に進み、表示手段137に何も表示しない。また、U,V,Wのどれか1つでも基準電圧Aより低い場合、判定手段136はいずれかの相が欠相していると判定してSTEP1005へ進み、表示手段137に欠相状態を示す表示を出力する。
上記形態により、カレントトランスを使用せずに欠相検出を行うことができるので、小さくて軽く安価な欠相検出回路を提供することができ、さらにインバータ102を検査工程において、起動時に一定速で一定時間運転させ、三相出力の欠相状態を容易に判定することができる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2における欠相検出回路のブロック図、図6は同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャート、図7は同実施の形態におけるインバータの通常動作時の電圧波形図、図8は同実施の形態のインバータの欠相時の電圧波形図である。である。
図5は本発明の実施の形態2における欠相検出回路のブロック図、図6は同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャート、図7は同実施の形態におけるインバータの通常動作時の電圧波形図、図8は同実施の形態のインバータの欠相時の電圧波形図である。である。
以下、図5ないし図8に基づいて本実施の形態について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
検査工程において、インバータ102から電動機116への出力経路には欠相検出回路240が接続され、インバータ102の三相出力の欠相検出を行う。
欠相検出回路240は、出力電圧を分圧するための分圧手段223と、分圧された電圧を平滑する平滑手段230と、平滑された三相電圧よりそれぞれ二相の相間電圧の差を求め、予め設定された基準電圧と比較する比較手段235と、欠相であるか否かを判定する判定手段236と、判定結果を表示する表示手段237と、コントローラ141からの回転数指令を検出する回転数指令検出手段238と、検出された指令を制御手段104に出力する回転数指令手段239とから構成されている。
分圧手段223は、インバータ102から電動機116への出力経路に接続され、出力電圧を分圧するための抵抗217ないし222とから構成される。
平滑手段230は、分圧手段223に接続され、分圧された電圧を平滑する抵抗224ないし226とコンデンサ227ないし229とから構成される。
比較手段235は、平滑手段230に接続され、平滑された三相電圧よりそれぞれ二相の相間電圧の差を求める差分演算器242ないし244と、それぞれ二相の相間電圧の差を基準電圧と比較する比較演算器231ないし233と、基準電圧設定手段234とから構成される。
判定手段236は比較手段235に接続され、比較手段235の出力より欠相であるか否かを判定し、表示手段237は判定手段236に接続され、判定結果を表示する。
以上のように構成された欠相検出回路について、以下その動作、作用を説明する。
図7は、欠相していない通常動作時の各相の電圧波形および分圧、平滑された電圧波形を示しており、それぞれのグラフの横軸は時間、縦軸は電圧であり、電圧波形は矩形波になる。
各相の電圧波形(i)、(ii)、(iii)は、それぞれ抵抗217,218,219に入力しており、その位相は120°ずつずれているが波高値はほぼ同じになる。この電圧波形(i)、(ii)、(iii)をそれぞれ分圧し平滑化した波形が(iv)、(v)、(vi)であり、三相ともほぼ同じ一定の電圧値になる。そのため、二相ごとの電圧差を求めるとその値はほぼ零なる。
一方、図8は、抵抗217に入力する相が欠相した際の各相の電圧波形および分圧、平滑された電圧波形を示しており、それぞれのグラフの横軸は時間、縦軸は電圧である。(viii),(ix),(x)は各相の電圧波形のグラフで、その電圧波形(viii),(ix),(x)をそれぞれ分圧し平滑化した波形が(xi),(xii),(xiii)である。
(viii)が欠相した相であるが、いずれか一相が欠相すると欠相した相の電圧の波高値は他の二相に比べて低くなる。その結果、分圧し平滑化した波形においても、(xi)のように他の二相に比べて低い値になる。そのため、二相ごとの電圧差を求めると求められた3つの電圧差のうち、いずれか一つが零より小さくなり、いずれか一つが零より大きくなる。
従って、基準電圧設定手段234の基準電圧を零よりも少し高い値に設定することで、欠相時には基準電圧よりも高い電圧が検出され、欠相の検出を行うことができる。
次に、図6を参照しながら、欠相を判定するフローの概要について説明する。
まず、STEP2001にて欠相検出回路240をインバータ102に接続し、STEP2002にてコントローラ141より起動指令を出力し、STEP2003にてインバータ102を設定された回転数にて運転する。インバータの三相出力電圧U,V,Wは分圧手段223にて適当な電圧に降圧され、平滑手段230にて平滑される。
STEP2004では、比較手段235にて設定された基準電圧Bと差分演算器242,243,244にて求められた三相電圧のそれぞれ二相の差U−V,V−W,W−Uを比較演算器231,232,233にてそれぞれ基準電圧Bと比較し、すべてが基準電圧Bより低ければ判定手段236はインバータ102が正常であると判定してSTEP2005に進み、表示手段237に何も表示しない。また、U−V,V−W,W−Uのどれか1つでも基準電圧Bより高い場合、判定手段236はいずれかの相が欠相していると判定してSTEP2006へ進み、表示手段237に欠相状態を示す表示を出力する。
上記形態により、カレントトランスを使用せずに欠相検出を行うことができるので、小さくて軽く安価な欠相検出回路を提供することができる。
さらに、差分演算器を用いて三相電圧のそれぞれ二相の差に基づいて欠相を判定するため、各相の電圧値に関係なく、わずかな時間運転、任意の回転数で運転すれば欠相の判定が可能であり、実施の形態1のように各相の電圧値に基づいて、一定速で一定時間運転して欠相を判定することが不必要となり、起動判定回路やタイマー等欠相検出回路の部品点数を少なくすることができ、さらに短時間の運転で欠相を検出することができる。
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3における欠相検出回路のブロック図、図10は同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャートである。
図9は本発明の実施の形態3における欠相検出回路のブロック図、図10は同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャートである。
以下、図9と図10に基づいて本実施の形態について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図9において、インバータ302は、実施の形態1に示すパワー部103と、制御手段104と、欠相検出回路140を含めたものであり、商用電源101に接続され、電動機116を駆動するものである。
また、コントローラ141からの回転数指令が起動指令かどうかを判定する起動判定手段345と、これに接続され起動指令検出時にONするタイマー346を別途設けてある。
以上のように構成されたインバータ装置について、以下その動作、作用を説明する。
図10において、まずSTEP3001で回転数指令検出手段138にてコントローラ141からの指令を検出すると、STEP3002に進み、起動判定手段345にて起動指令か否かの判定を行い、起動指令と判定されればSTEP3003に進みタイマー346をONする。起動指令でない場合はタイマー346は動作せず、回転数指令検出手段138はSTEP3007にてコントローラ141より受けた指令を実行する。
STEP3004では、回転数指令手段139がタイマー346のONを検知すると、設定された一定回転数を出力し、STEP3005とSTEP3008に進む。STEP3005では、タイマー346がONしてからの経過時間tが設定されたタイマー時間Tに達していない場合はSTEP3004に戻り一定回転数での運転を続ける。STEP3005にてt=TになるとSTEP3006に進みタイマー346がOFFし、一定回転数での運転を中止し、STEP3007にてコントローラ141より受けた指令を実行する。
また、STEP3008では、三相それぞれの電圧U,V,Wと基準電圧Cとの比較を行い、U,V,Wすべてが基準電圧Cより高ければ判定手段136はインバータ302が正常であると判定してSTEP3009に進み、表示手段137に何も表示しない。また、U,V,Wのどれか1つでも基準電圧Cより低い場合、判定手段136はいずれかの相が欠相していると判定してSTEP3010、STEP3011へ進み、表示手段137に欠相状態を示す表示を出力すると同時に制御手段104に保護停止指令を出力する。
上記形態により、カレントトランスを使用せずに欠相検出を行うことができるので、小さくて軽く安価なインバータ装置を提供することができ、さらにインバータ装置に欠相検出回路を内蔵しているため毎回起動時に欠相検出を行うことにより欠相による事故を未然に防止することができる。
(実施の形態4)
図11は本発明の実施の形態4における欠相検出回路のブロック図、図12は同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャートである。
図11は本発明の実施の形態4における欠相検出回路のブロック図、図12は同実施の形態における欠相検出回路の動作のフローチャートである。
以下、図11と図12に基づいて本実施の形態について説明する。なお、実施の形態2と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。)
図11において、インバータ402は、実施の形態2に示すパワー部103と、制御手段104と、欠相検出回路240を含めたものであり、商用電源101に接続され、電動機116を駆動するものである。
図11において、インバータ402は、実施の形態2に示すパワー部103と、制御手段104と、欠相検出回路240を含めたものであり、商用電源101に接続され、電動機116を駆動するものである。
本インバータ装置は、電動機116の運転中は、常に、欠相判定を行うもので欠相時には表示手段237による異常表示と電動機116の保護停止を行う。欠相の判定方法は実施の形態2の場合と同様である
以上のように構成されたインバータ装置について、以下その動作、作用を説明する。
以上のように構成されたインバータ装置について、以下その動作、作用を説明する。
図12において、まずSTEP4001にてコントローラ141より運転指令を受け、STEP4002にてインバータ402が運転する。このとき、インバータ402の三相出力電圧はU,V,Wは分圧手段223にて適当な電圧に降圧され、平滑手段230にて平滑される。STEP4003では、比較手段235にて設定された基準電圧Dと差分演算器242,243,244にて求められた三相電圧のそれぞれ二相の相間電圧差U−V,V−W,W−Uを比較演算器231,232,233にてそれぞれ基準電圧Dと比較する。そして、すべてが基準電圧Dより低ければ判定手段236はインバータ402が正常であると判定してSTEP4004に進み、表示手段237に何も表示せずSTEP4001に戻る。また、U−V,V−W,W−Uのどれか1つでも基準電圧Dより高い場合、判定手段236はいずれかの相が欠相していると判定してSTEP4005、STEP4006へ進み、表示手段237に欠相状態を示す表示を出力すると同時に、制御手段104に保護停止指令を出力する。
上記形態により、カレントトランスを使用せずに欠相検出を行うことができるので、小さくて軽く安価なインバータ装置を提供することができ、さらにインバータ装置に欠相検出回路を内蔵しているため起動時だけでなく運転中は常に欠相状態を監視することができ、欠相による事故を未然に防止できる。
(実施の形態5)
図13は本発明の実施の形態5における製造方法のブロック図である。
図13は本発明の実施の形態5における製造方法のブロック図である。
以下、図13基づいて本実施の形態について説明する。なお、実施の形態1、実施の形態2と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図13に示すように、インバータ装置の製造工程は、インバータ組立配線工程501を終えた後、電源を供給する電源投入工程502と、請求項1または2に記載の欠相検出回路によって欠相状態の検査を行う工程欠相検出回路による検査工程503を行い、その後、仕分け工程504、出荷工程505と行う。
以上のように、インバータ装置の製造工程にて、実施の形態1および実施の形態2で説明した欠相検出回路を組み込み、欠相の検査を行うため、欠相不良のインバータを仕分け工程で除去することができる。
そのため、欠相不良のインバータを出荷工程505に送ることを防止でき市場に送り出すことを防止できるので、市場ロスを大幅に低減することができ、品質の高いインバータの製造方法を提供することができる。
また、検査工程503で用いる欠相検出回路は、実施の形態1または実施の形態2に用いた欠相検出回路140または240であり、安価な欠相検出回路を用いることで、安価な製造方法を提供することができる。
以上のように、本発明にかかる欠相検出回路およびインバータ装置および製造方法は従来のカレントトランスを使うことなく欠相を検出することができるので、小さくて軽く安価な回路やインバータ装置などを提供することができ、冷凍ショーケースや除湿機等の用途にも適用できる。
102,302,402 インバータ
105,106,107,108 ダイオード
110,111,112,113,114,115 半導体スイッチ
123,223 分圧手段
130,230 平滑手段
135,235 比較手段
136,236 判定手段
139,239 回転数指令手段
140,240 欠相検出回路
142 整流手段
143 出力手段
242,243,244 差分演算器
344 起動判定手段
345 タイマー
501 インバータ組立配線工程
503 欠相検出回路による検査工程
504 仕分け工程
105,106,107,108 ダイオード
110,111,112,113,114,115 半導体スイッチ
123,223 分圧手段
130,230 平滑手段
135,235 比較手段
136,236 判定手段
139,239 回転数指令手段
140,240 欠相検出回路
142 整流手段
143 出力手段
242,243,244 差分演算器
344 起動判定手段
345 タイマー
501 インバータ組立配線工程
503 欠相検出回路による検査工程
504 仕分け工程
Claims (5)
- 所定の回転数で運転するようにインバータの制御手段に指令を出力する回転数指令手段と、インバータの三相出力電圧のそれぞれを分圧する分圧手段と、前記分圧手段で分圧された電圧を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段にて平滑化されたそれぞれの相の出力電圧と予め設定された基準電圧との比較を行う比較手段と、前記出力電圧が前記基準電圧より低い場合に欠相と判定する判定手段を備えた欠相検出回路。
- 任意の回転数で運転するようにインバータの制御手段に指令を出力する回転数指令手段と、インバータの三相出力電圧のそれぞれを分圧する分圧手段と、前記分圧手段で分圧された電圧を平滑化する平滑手段と、前記平滑手段にて平滑化された出力電圧から差分演算器を用いてそれぞれの相間電圧の差を求め、予め設定された基準電圧と比較を行う比較手段と、前記比較手段にて比較された前記相間電圧の差が基準電圧よりも低い場合に欠相と判定する判定手段を備えた欠相検出回路。
- ダイオードを用いて整流を行う整流手段と、前記整流手段により整流された電圧を平滑する平滑手段と、各出力相への出力を制御する半導体スイッチを備えた出力手段と、起動時かどうかの判定を行う起動判定手段と、予め動作する時間を設定されたタイマーを備えるとともに、請求項1に記載の欠相検出回路を備えたインバータ装置。
- ダイオードを用いて整流を行う整流手段と、前記整流手段により整流された電圧を平滑する平滑手段と、各出力相への出力を制御する半導体スイッチを備えた出力手段を備えるとともに、請求項2に記載の欠相検出回路を備えたインバータ装置。
- インバータ組立配線工程と、請求項1または2に記載の欠相検出回路によって欠相状態の検査を行う検査工程と、前記検査工程での欠相状態の検査結果をもって仕分けを行う仕分け工程を備えたインバータ装置の製造方法。
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JP2003424161A JP2005185029A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 欠相検出回路およびインバータ装置および製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-12-22 JP JP2003424161A patent/JP2005185029A/ja active Pending
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