JP2005185005A - ロータおよびその製造方法 - Google Patents

ロータおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005185005A
JP2005185005A JP2003423009A JP2003423009A JP2005185005A JP 2005185005 A JP2005185005 A JP 2005185005A JP 2003423009 A JP2003423009 A JP 2003423009A JP 2003423009 A JP2003423009 A JP 2003423009A JP 2005185005 A JP2005185005 A JP 2005185005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
synthetic resin
magnet
magnetic body
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003423009A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Totsuka
茂樹 戸塚
Kazuo Tanaka
一夫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JUKEN KOGYO KK
Yazaki Corp
Original Assignee
JUKEN KOGYO KK
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JUKEN KOGYO KK, Yazaki Corp filed Critical JUKEN KOGYO KK
Priority to JP2003423009A priority Critical patent/JP2005185005A/ja
Publication of JP2005185005A publication Critical patent/JP2005185005A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】磁石などの磁性体を備えるロータが成形されるときに、磁性体の割れ、欠けを防止でき、且つ、磁性体の性能を十分に発揮させる。
【解決手段】円環状の磁性体10に合成樹脂製のロータ本体20を形成させるロータ1の製造方法において、磁性体10の内周部13に、ロータ本体20を構成し内周部13に対応した合成樹脂製の内側部30を形成すると共に、磁性体10の外周部14に、外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40を形成し、その後、外側部40を除去する。前記ロータ本体20と、前記外側部40とを連結する合成樹脂製の繋ぎ部24を切り離すことで、外側部40は、ロータ本体20から除去される。前記ロータ本体20と、前記外側部40とを分離させ易くするスリット部42を、ロータ本体20と、外側部40との間に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばモータの出力軸などを回転させるために用いられるロータおよびその製造方法に関するものである。
図5(a)(b)は、従来のロータの一形態を示すものである。
このロータ80は、モータ(図示せず)の出力軸(図示せず)を回転させるものとして用いられている。ロータ80は、合成樹脂製のロータ本体90と、ロータ本体90に固定され且つ円環状に形成されていると共に着磁された磁石81とを備えるものとして構成されている。
符号91は、ロータ本体90を構成する歯車部、符号92は、同じくロータ本体90を構成する軸受部を示す。また、図5(b)の如く、ロータ本体90は、磁石81の内周面83を覆う肉薄の合成樹脂製の内周覆い部93と、磁石81の外周面84を覆う肉薄の合成樹脂製の外周覆い部94とを備えるものとして形成されている。また、前記内周覆い部93と、前記外周覆い部94とを繋ぐ合成樹脂製の端面覆い部95,96が、前記ロータ80に設けられている。端面覆い部95,96は、前記磁石81の端面85,86を覆うものとして形成されている。肉薄の内周覆い部93もしくは肉薄の外周覆い部94、または、肉薄の端面覆い部95などといった各覆い部は、略0.2mmの厚さに形成されている。
ロータ80が成形されるときに、加熱流動化された合成樹脂は、略円環状の磁石81の内周面83を外周方向に押圧し、且つ、加熱流動化された合成樹脂は、略円環状の磁石81の外周面84を内周方向に押圧する。そのときに、略円環状の磁石81の内周面83に、約7MPa(メガパスカル)の樹脂成形圧力が加えられると共に、略円環状の磁石81の外周面84に、約7MPaの樹脂成形圧力が加えられる。
これにより、ロータ80が成形されるときに、略円環状の磁石81が、磁石81の外側に向けて膨張されるということや、略円環状の磁石81が、磁石81の内側に向けて収縮されるということは防止される。従って、成形時に磁石81が割れるということは防止され、ロータ80が製造されるときのロータ80の歩留りの低下を防ぐことができる。
また、上記形態のもの以外の従来のものとして、例えば脆性リング内に溶融樹脂を完全に充填させて成形精度の良い製品を成形させ、脆性リングに割れが生じることのないインサート成形方法およびその金型というものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2002−254474公報(第1,3頁、第1−7図)
しかしながら、上記従来のロータ80にあっては、磁石81の外周面84に、合成樹脂製の外周覆い部94が設けられているため、磁石81に着磁を行い、磁石の磁気性能を最大限に発揮させるということは、困難なこととされていた。「着磁」とは、磁石などの磁性体の磁気性能を最大限に引き出させるために、磁石などの磁性体に、磁気を帯びさせることを意味する。
また、ロータ80が組み付けられたモータ(図示せず)において、不図示のモータの性能を発揮させるために、前記モータのヨーク(図示せず)の内周部と、ロータ本体90の外周覆い部94との隙間を狭める必要性が生じた。不図示のモータを構成するヨークの内周部と、ロータ本体90の外周覆い部94とを接触させることなく、不図示のヨークの内周部と、ロータ本体90の外周覆い部94との狭い隙間を確保させるためには、前記ヨークの寸法精度を向上させることや、ロータ本体90の寸法精度を向上させることが必要となる。しかしながら、前記ヨークの寸法精度を向上させることや、ロータ本体90の寸法精度を向上させるために、高精度な追加加工工程を行う必要性も生じる。このようなことから、前記ヨークや、ロータ80の加工工程における作業効率が低下し、さらに、これらが製造されるときの歩留りが低下するということが心配されていた。また、このようなことに伴って、前記ヨークや、前記ロータ80のコストが上昇し、結果として、前記モータのコストアップにつながるということも心配される。
本発明は、上記した点に鑑み、磁石などの磁性体を備えるロータが成形されるときに、磁性体の割れ、欠けを防止でき、且つ、磁性体の性能を十分に発揮させることが可能なロータおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るロータは、円環状の磁性体に合成樹脂製のロータ本体が形成されたロータにおいて、前記磁性体の内周部に、前記ロータ本体を構成し該内周部に対応した合成樹脂製の内側部が形成され、該内側部と共に該磁性体の外周部に対応して形成された合成樹脂製の外側部が取り除かれることで、該ロータ本体に、該外側部の除去跡部が形成されたことを特徴とする。
上記構成により、合成樹脂製のロータ本体が形成されるときに、磁性体の内周部に、合成樹脂製のロータ本体を構成し磁性体の内周部に対応した合成樹脂製の内側部が形成され、内側部と共に、磁性体の外周部に、磁性体の外周部に対応した合成樹脂製の外側部が形成されるから、合成樹脂製のロータ本体の成形時に、磁性体の内周部と外周部とに、略同時に樹脂材料の成形圧力が加えられることとなる。これにより、磁性体に、割れ、欠けが発生するということは、防止される。従って、磁性体に、割れ、欠けの無いロータが提供されることとなる。また、磁性体の外周部に形成された合成樹脂製の外側部が取り除かれるから、ロータの磁性体の外周部は、露出されることとなる。従って、ロータの磁性体に、確実に磁気性能が付与されることとなる。これにより、磁性体の磁気性能は、略最大限に発揮されることとなる。また、ロータ本体に、外側部の除去跡部が形成され、これは痕跡として残される。
請求項2に係るロータの製造方法は、円環状の磁性体に合成樹脂製のロータ本体を形成させるロータの製造方法において、前記磁性体の内周部に、前記ロータ本体を構成し該内周部に対応した合成樹脂製の内側部を形成すると共に、該磁性体の外周部に、該外周部に対応した合成樹脂製の外側部を形成し、その後、該外側部を除去することを特徴とする。
上記構成により、合成樹脂製のロータ本体を形成させるときに、磁性体の内周部に、合成樹脂製のロータ本体を構成し磁性体の内周部に対応した合成樹脂製の内側部を形成させると共に、磁性体の外周部に、磁性体の外周部に対応した合成樹脂製の外側部を形成させるから、合成樹脂製のロータ本体の成形時に、磁性体の内周部と外周部とに、略同時に樹脂材料の成形圧力が加えられることとなる。これにより、磁性体に、割れ、欠けが発生するということは、防止される。従って、磁性体に、割れ、欠けの無いロータが提供されることとなる。また、磁性体の外周部に対応した合成樹脂製の外側部を除去するから、ロータの磁性体の外周部は、露出されることとなる。従って、ロータの磁性体に、確実に磁気性能が付与されることとなる。これにより、磁性体の磁気性能は、略最大限に発揮されることとなる。
請求項3に係るロータの製造方法は、請求項2記載のロータの製造方法において、前記ロータ本体と、前記外側部とを連結する合成樹脂製の繋ぎ部を切り離すことで、該外側部は、該ロータ本体から除去されることを特徴とする。
上記構成により、磁性体の外周部に対応した合成樹脂製の外側部は、容易に合成樹脂製のロータ本体から除去されることとなる。従って、ロータが製造される工程において、生産効率が向上されることとなる。
請求項4に係るロータの製造方法は、請求項2又は3記載のロータの製造方法において、前記ロータ本体と、前記外側部とを分離させ易くするスリット部を、該ロータ本体と、該外側部との間に設けることを特徴とする。
上記構成により、磁性体の外周部に対応した合成樹脂製の外側部は、容易かつ迅速に合成樹脂製のロータ本体から除去されることとなる。従って、ロータが製造される工程において、生産効率は、より向上されることとなる。
以上の如く、請求項1又は2記載の発明によれば、磁性体に、割れ、欠けの無いロータを提供することができる。また、ロータの磁性体の外周部は、露出されるから、磁性体の磁気性能を十分に発揮させることができる。
請求項3又は4記載の発明によれば、ロータが製造される工程において、生産効率を向上させることができる。
以下に本発明に係るロータおよびその製造方法の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るロータおよびその製造方法の一実施形態を示す斜視図、図2(a)は、ロータを示す平面図、図2(b)はロータの一部断面を示す説明図、図3は、ロータおよびその製造方法を示す斜視図、図4(a)は、ロータを示す平面図、図4(b)は、ロータの一部断面を示す説明図である。
図1および図2に示すロータ(1)は、製造工程の途中段階における半製品とされ、図3および図4に示すロータ1が、モータ(図示せず)に内装されて使用可能とされた完成品とされている。図3および図4に示すロータ1は、不図示のモータの出力軸(図示せず)を回転させるロータ1として使用される。
図1〜図4に示す如く、ロータ本体20に歯車部21が設けられた側をロータ1の上側とし、これの反対側を下側とする。なお、この明細書における「上下」の定義は、ロータ1を説明するうえでの便宜上のものとされ、必ずしもロータ1の実使用時における方向や、ロータ1が製造されるときの方向と一致するものではない。
ロータ1(図1,図2)は、インサート成形が行われることにより製造される。成形金型(図示せず)のキャビティ(図示せず)に略円環状の磁性体10が取り付けられ、射出成形法に基づいて、不図示のキャビティ内に、溶融化されて流動化された合成樹脂材料が流し込まれ、合成樹脂材料が固化することでロータ本体20が形成される。ロータ本体20は、射出成形が可能な熱可塑性の合成樹脂材料が用いられて形成される。前記合成樹脂材料として、例えば、機械的性質、成形性、価格などの点で優れるポリオキシメチレン(POM)すなわちポリアセタールが用いられた。ポリアセタールとして、例えば、デュポン社製:デルリン(登録商標)や、ポリプラスチックス社製:ジュラコン(登録商標)などが挙げられ、これらのものが合成樹脂材料として用いられた。
射出成形が行われるときに、溶融化された高温の合成樹脂材料が、前記成形金型のスプール路65(図2(b))を通り、前記成形金型のゲート部66から前記成形金型の前記キャビティ内に注入され、前記キャビティ内で合成樹脂材料がやや冷却されて固化され、合成樹脂材料が磁性体10に固着されることで、ロータ1が形成される(図1,図2)。このように、略円環状の磁性体10の周辺に、合成樹脂製のロータ本体20が射出成形されることで、ロータ1が構成される。このようなインサート成形が行われることにより、磁性体10と、この磁性体10を保持する合成樹脂製のロータ本体20とを備えたロータ1が形成される。また、不図示の成形金型のゲート部66(図2(b))に対応して、ロータ本体20にゲート跡部26(図1,図2)が形成される。ゲート部66は、ピンポイントゲートとされているが、他の形態のゲートも適用可能とされる。
図2(a)(b)の如く、磁性体10は、略円筒状に形成されている。磁性体として、例えば安定した温度特性を備える鋳造磁石などの金属系磁石や、長期に亘って安定した保磁力をもつと共に価格の点で優れるフェライト磁石などの酸化物系磁石や、強力な磁場をつくりだすネオジム磁石などの希土類系磁石などが挙げられる。磁性体として、これらの永久磁石などが使用可能とされる。図1〜図4に示すリング状の磁性体10として、前記フェライト磁石が用いられた。このフェライト磁石は、焼結磁石とされている。
焼結磁石の製造方法について説明すると、例えば、原料を混合し、仮焼成を行い、粉砕し、プレス成形を行い、焼成を行い、加工を行い、着磁を行うことで、磁石としての性能を略最大限に発揮可能なフェライト系の焼結磁石を形成する。着磁を行う工程は、前記インサート成形後に行う。略環状の焼結磁石10は、これの内周面13側または外周面14側の何れか一方の側から圧力が加えられたときに、割れや欠けが生じやすい脆性部材とされている。略円筒状のフェライト系の焼結磁石10は、磁石10の内周面13側から磁石10の外側に向けて圧力が加えられたときに、割れ易いという性質をもつものとされている。
焼結磁石10を備えるロータ1が取り扱われるときに、ロータ1を構成する焼結磁石10の割れ、欠けを防止する面取り部19A,19Bが、図4(b)の如く、焼結磁石10の外周部14の両端部に設けられている。一方の面取り部19Aは、焼結磁石10の外周部14と、一端部11とを短絡して結ぶC面取り部19Aとして形成されている。また、他方の面取り部19Bは、焼結磁石10の外周部14と、他端部12とを短絡して結ぶC面取り部19Bとして形成されている。
また、磁石10などの磁性体10の内周部13の両端部に、円周状の一対の段差部18A,18Bが設けられている。一方の段差部18Aは、複数の円周状段差部18M,18Nを備えるものとして形成されている。また、他方の段差部18Bも、同じく複数の円周状段差部18M,18Nを備えるものとして形成されている。
図1〜図4の如く、ロータ本体20は、略円板状の基板部23と、基板部23上の略中心部に設けられた歯車部21と、基板部23に対して略直交し基板部23の略中心部に設けられた略円筒状の軸受部22と、基板部23に続く略円環状の内側部30とを備えるものとして形成され、前記基板部23と、前記歯車部21と、前記軸受部22と、前記内側部30とは、同一の合成樹脂材料が用いられて形成されている。
歯車部21は、複数の歯部21aを備えるものとして形成されている。また、図4(b)の如く、軸受部22の一端部22aから他端部22bにかけて、軸孔部22hが貫通形成されている。軸孔部22hに挿通される軸(図示せず)が容易に挿入されるためのテーパガイド面22cが、軸受部22の他端部22bに設けられている。軸受部22の一端部22aおよび他端部22bは、ロータ1のスラスト荷重を受けるスラスト軸受部として機能する。
また、ロータ本体20と、このロータ本体20が形成されるときにロータ本体20に備えられる略円環状の外側部40と、前記ロータ本体20と前記外側部40とを連結する各繋ぎ部24とは、何れも同一の合成樹脂材料が用いられて形成される。
図2(b)の如く、ロータ1が形成されるときに、磁石10の内周部13に、この内周部13に対応しロータ本体20を構成する合成樹脂製の内側部30が形成される。略円筒状の内側部30の外周面33は、略円筒状の磁石10の内周面13に当接可能なものとされる。ロータ本体20を構成する内側部30は、略円筒状の磁石10の内周面13を覆う内周覆い部30として形成されている。
また、前記インサート成形が行われるときに、磁石10などの磁性体10の内周部13に設けられた一対の段差部18A,18Bに対応して、ロータ本体20を構成する内側部30の外周部33に、一対の段差部28A,28Bが設けられる。一方の段差部28Aは、基板部23側に設けられ、他方の段差部28Bは、基板部23から離された位置に設けられる。
図4(b)の如く、磁石10などの磁性体10の内周部13に設けられた複数の円周状段差部18M,18Nに対応して、ロータ本体20を構成する内側部30の外周部33に、複数の円周状段差部28M,28Nが設けられる。
磁石10などの磁性体10の内周部13に設けられた一方の段差部18Aは、二段の円周状段差部18M,18Nを備えるものとして形成され、これに対応して、ロータ本体20を構成する内側部30の外周部33に、二段の円周状段差部28M,28Nを備える段差部28Aが設けられる。また、磁石10などの磁性体10の内周部13に設けられた他方の段差部18Bも、同じく二段の円周状段差部18M,18Nを備えるものとして形成され、これに対応して、ロータ本体20を構成する内側部30の外周部33に、二段の円周状段差部28M,28Nを備える段差部28Bが設けられる。
磁性体10が上下さかさまの状態とされたときに、磁性体10の一方の段差部18Aと、磁性体10の他方の段差部18Bとは、同じ形態のものとされる。また、ロータ1が上下さかさまの状態とされたときに、ロータ本体20の一方の段差部28Aと、ロータ本体20の他方の段差部28Bとは、同じ形態のものとされる。
磁性体10の内周部13に設けられた大径の段差部18Mは、磁性体10の内周面13および外周面14と略平行な面18pと、磁性体10の一端面11および他端面13と略平行な面18qとを備えるものとして形成されている。また、磁性体10の内周部13に設けられた小径の段差部18Nは、磁性体10の内周面13および外周面14と略平行な面18rと、磁性体10の一端面11および他端面13と略平行な面18sとを備えるものとして形成されている。
また、ロータ本体20を構成する内側部30の外周部33に設けられた大径の段差部28Mは、磁性体10の内周面13および外周面14と略平行な面28pと、磁性体10の一端面11および他端面13と略平行な面28qとを備えるものとして形成されている。また、ロータ本体20を構成する内側部30の外周部33に設けられた小径の段差部28Nは、磁性体10の内周面13および外周面14と略平行な面28rと、磁性体10の一端面11および他端面13と略平行な面28sとを備えるものとして形成されている。
このような各段差部18M,18N,28M,28Nを備えるロータ1とされていれば、不用意に磁石10などの磁性体10がロータ本体20から分離するということは回避され、磁石10などの磁性体10は、ロータ本体20に確実に保持されることとなる。少なくとも、ロータ本体20の基板部23から離されたところに位置する他方の段差部28Bと、ロータ本体20の他方の段差部28Bに対応した磁性体10の他方の段差部18Bとを備えるロータ1が構成されていれば、磁石10などの磁性体10は、ロータ本体20に保持される。
また、図1および図2の如く、磁石10の外周部14に、この外周部14に対応する合成樹脂製の外側部40が形成される。略円筒状の外側部40の内周面44は、略円筒状の磁石10の外周面14に当接される。合成樹脂製の外側部40は、略円筒状の磁石10の外周面14を覆う外周覆い部40として形成されている。
合成樹脂製の内側部30が成形されると共に、磁石10の外周部14に対応して合成樹脂製の外側部40が形成され、その後、合成樹脂製のロータ本体20から合成樹脂製の外側部40が取り除かれることで、図3および図4の如く、ロータ本体20を構成する略円板状の基板部23の外周縁部23aに、合成樹脂製の外側部40(図1,図2)が取り除かれた痕跡とされる除去跡部25(図3,図4)が形成される。ロータ本体20(図1,図2)から外側部40が切り離された痕跡として、突出された除去跡部25(図3,図4)が、繋ぎ部24(図1,図2)とされていたところに残される。図4(a)の如く、略円板状の基板部23の外周縁部23aに、三ヶ所の略湾曲状の切欠部27が設けられ、各切欠部27に除去跡部25が突出形成される。複数の切欠部27および除去跡部25は、略円板状の基板部23の外周縁部23aに略等間隔に形成されている。ロータ本体20において、上記成形金型の上記ゲート部66(図2(b))に対応したゲート跡部26(図1〜図4)と、前記除去跡部25(図3,図4)とは、略一致した位置に設けられている。
また、合成樹脂製のロータ本体20(図1,図2)が射出成形法により形成されるときに、不図示の成形金型のキャビティ内に略円筒状の磁石10がセットされ、磁石10の内周部13(図2(b))に、合成樹脂製のロータ本体20を構成し磁石10の内周部13に対応した合成樹脂製の内側部30が形成され、この内側部30と共に、磁石10の外周部14に、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40が略同時に形成されるから、合成樹脂製のロータ本体20の射出成形時に、磁石10の内周部13と、磁石10の外周部14と両方に、略同時に溶融化された合成樹脂材料の成形圧力が加えられる。
これにより、ロータ1がインサート成形されるときに、磁石10に、割れ、欠けが発生するということは、未然に防止されることとなる。従って、磁石10に、割れ、欠けの無いロータ1や、そのようなロータ1を備えるモータ(図示せず)を、自動車部品組立メーカなどに提供することができる。ロータ1が製造されるときに、不良品とされるロータは減少され、ロータ1が製造されるときの歩留りは向上される。このようなことから、価格が低減化されたロータ1を自動車部品組立メーカなどに提供することができる。
また、磁石10の外周部14に一時的に形成された合成樹脂製の外側部40は、インサート成形が行われた後に取り除かれるから、図3および図4の如く、磁石10の外周部14は、樹脂部により覆われることなく、ロータ1の磁石10の外周部14は、直接、外部に露出されることとなる。また、磁石10の外周部14と共に、磁石の10の一端部11も、その大部分が外部に露出される。また、磁石の10の他端部12も、樹脂部により覆われることなく外部に露出されている。従って、ロータ1を構成する磁石10は、確実に磁気性能が付与可能なものとなる。磁石10を形成する一端部11および他端部12および外周部14が露出されているから、ロータ1を構成する磁石10に着磁が行われるときに、ロータ1の磁石10に、確実に磁気性能を付与させることができる。これにより、磁石10の磁気性能を略最大限に発揮させることができる。
また、このような製造工程を経て形成されたロータ1においては、ロータ本体20を構成する略円板状の基板部23の外周縁部23aに、合成樹脂製の外側部40(図1,図2)が取り除かれた形跡を示す除去跡部25(図3,図4)が形成される。このように、除去跡部25は、ロータ1が製造されたときに痕跡として残されるから、ロータ1に残された除去跡部25により、ロータ1の製造工程を知ることができる。例えば、ロータに不具合が生じたときに、上記製造工程を経て形成されたロータ1と、図3および図4に示すロータ(1)と略同じ形態とされ、他の製造工程を経て形成されたロータとを容易に選別することができる。
ロータ本体20が射出成形されるときに用いられる合成樹脂材料を低減化させて、ロータ1の軽量化や価格の低減化を図ると共に、ロータ本体20の成形後の寸法精度を向上させるために、図2(b)および図4(b)の如く、略円環状の肉盗み部29がロータ本体20に設けられている。
次に、ロータ1(図1〜図4)の製造方法について説明する。一種類の射出成形が可能な熱可塑性の合成樹脂材料を用いてインサート成形を行うことにより、ロータ1の製造を行う。まず、合成樹脂材料が流し込まれるキャビティ(図示せず)を備える第一金型(図示せず)に、略円環状の磁石10(図2(b))を装着させる。前記第一金型の前記キャビティ内において、コレットチャック(図示せず)が略円環状の磁石10を保持する。次に、前記第一金型と、合成樹脂材料が流し込まれるキャビティを備える第二金型(図示せず)とを合せて、前記第一金型と、前記第二金型とを閉じる。成形金型は、前記第一金型と、前記第二金型とを少なくとも備えるものとして構成されている。
次に、第一金型および第二金型内のキャビティに、溶融されて流動化された合成樹脂材料を流し込む。前記第二金型のスプール路65(図2(b))に溶融化された高温の合成樹脂材料を通し、前記第二金型のピンポイントゲート部66(図2(b))から前記成形金型の前記キャビティ内に、溶融化された高温の合成樹脂材料を注入し、数秒間の時間をおくことで、前記キャビティ内で合成樹脂材料をやや冷却させて固化させる。このように、射出成形法に基づいて、略円環状の磁石10に、略円板状の基板部23を備える合成樹脂製のロータ本体20を固着形成させる。
そのときに、磁石10の内周部13に、ロータ本体20を構成し内周部13に対応した合成樹脂製の内側部30を形成する。また、これと共に、磁石10の外周部14に、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40を略同時に形成する。次に、合せられた前記第一金型と、前記第二金型とを開けて、キャビティ内のロータ1を取り出す。
図1および図2の如く、磁石10の外周部14に一時的に形成された外側部40には、前記コレットチャックに対応したスリット部43が形成される。図2(a)の如く、各スリット部43は、略等間隔に分けられ、三ヶ所のスリット部43が外側部40に設けられている。また、図1の如く、スリット部43から、磁石10などの磁性体10の外周面14が露出される。
次に、磁石10の外周部14に対応した略円環状の合成樹脂製の外側部40(図1,図2)を、ロータ本体20から除去することで、図3,図4の如く、ロータ1を形成させる。図1および図2(a)の如く、外側部40のスリット部43は、各繋ぎ部24または各ゲート跡部26の略中間に位置するものとされている。これにより、図2(a)の如く、ロータ1が平面視されたときに、樹脂材と樹脂材との接合部とされる各ウエルド部Wは、外側部40の各スリット部43と略同じところに位置することとなる。従って、各ウエルド部Wにおいて、外側部40を分割させながら、ロータ本体20から外側部40を除去させることができる。これにより、ロータ本体20から外側部40を取り除く作業効率は、向上されることとなる。ロータ本体20の基板部23にもウエルド部が形成される。
なお、ロータ(1)の設計仕様などにより、ロータ(1)が平面視されたときに、例えば図2(a)に示される前記スリット部43と異なる位置に、スリット部が設けられたものも成形可能とされる。また、ロータ(1)の設計仕様などにより、ロータ(1)が平面視されたときに、例えば図2(a)に示される前記ウエルド部Wと異なる位置に、ウエルド部が設けられたものも成形可能とされる。
その後、ロータ本体20に備えられた略円環状の磁石10に着磁を行うことで、ロータ1の製造工程が終了する。
合成樹脂製のロータ本体20を射出成形法により形成させるときに、磁石10の内周部13に、合成樹脂製のロータ本体20を構成し磁石10の内周部13に対応した合成樹脂製の内側部30を形成させると共に、磁石10の外周部14に、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40を略同時に形成させるから、合成樹脂製のロータ本体20の成形時に、磁石10の内周部13と、磁石10の外周部14との両方に、略同時に約7MPaの樹脂材料の成形圧力が加えられる。
これにより、磁石10に、割れ、欠けが発生するということは、防止される。ロータ1が製造されるときに、不良品とされるロータ1は減少され、ロータ1が製造されるときの歩留りは向上される。従って、磁石10に、割れ、欠けの無いロータ1や、そのようなロータ1を備えるモータ(図示せず)が、自動車部品組立メーカなどに提供されることとなる。
また、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40を除去するから、ロータ1を構成する磁石10の外周部14は、露出されることとなる。また、磁石10の他端部12および一端部11も、露出されている。従って、ロータ1を構成する磁石10に着磁が行われるときに、ロータ1の磁石10に、確実に磁気性能が付与されることとなる。これにより、磁石10の磁気性能は、十分に発揮されることとなる。
磁石10(図1,図2)の内周部13(図2(b))に対応した合成樹脂製の内側部30を備える合成樹脂製のロータ本体20と、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40とを連結する合成樹脂製の各繋ぎ部24を全て切り離すことで、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40は、ロータ本体20から除去される。図2(a)の如く、ロータ本体20と、外側部40とは、三ヶ所の繋ぎ部24で連結されている。ロータ本体20を構成する基板部23の周縁部23aに、略等間隔に略湾曲状の切欠部27が設けられ、各切欠部27に繋ぎ部24が設けられている。各切欠部27から延設された繋ぎ部24を全て切断または引きちぎることで、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40だけを、ロータ本体20から分離させ、モータ(図示せず)に内装されて使用可能なロータ1(図3,図4)を形成する。
ロータ本体20と、外側部40とは、各繋ぎ部24によって連結され、各繋ぎ部24が全て切断または引きちぎられることで、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40は、容易に合成樹脂製のロータ本体20から切り離されて除去される。従って、ロータ1が製造される工程において、生産効率が向上されることとなる。
図1および図2の如く、各繋ぎ部24は、溶融状態の合成樹脂材料が流動可能な細い形状に形成されている。各繋ぎ部24は、磁石10の内周部13に対応した合成樹脂製の内側部30を備える合成樹脂製のロータ本体20と、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40とを容易に分離可能な細い形状に形成されている。
各繋ぎ部24は、ロータ本体20と、外側部40とを容易に分離可能な細い形状に形成されているから、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40は、容易かつ迅速に合成樹脂製のロータ本体20から切り離されて除去されることとなる。従って、ロータ1が製造される工程において、生産効率をより向上させることができる。
射出成形法によりロータ1の成形を行うときに、磁石10の内周部13に対応した合成樹脂製の内側部30を備える合成樹脂製のロータ本体20と、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40との間に、ロータ本体20と、外側部40とを分離させ易くする略円環状のスリット部42を、ロータ本体20と、外側部40との間に設ける。ロータ本体20と、外側部40との間に、スリット部42が設けられるから、磁石10などの磁性体10の一端部11は、露出された状態とされる。ロータ本体20と、外側部40とを連結する三ヶ所の繋ぎ部24のある部分を除き、磁石10などの磁性体10の一端部11は、露出された状態とされる。
ロータ本体20と、外側部40との間に、スリット部42が設けられているから、磁石10の外周部14に対応した合成樹脂製の外側部40は、容易かつ迅速に合成樹脂製のロータ本体20から切り離されて除去されることとなる。従って、ロータ1が製造される工程において、生産効率をさらに向上させることができる。
また、例えば型内ゲートカット機構(図示せず)が不図示の成形金型に装備され、成形金型内でゲートカットが行われるものとされていれば、人手によるゲートカット作業が行われることなく省力化されるから、ロータ1は、効率よく大量に生産されることとなる。
本発明に係るロータおよびその製造方法の一実施形態を示す斜視図である。 (a)はロータを示す平面図、(b)はロータの一部断面を示す説明図である。 ロータおよびその製造方法を示す斜視図である。 (a)はロータを示す平面図、(b)はロータの一部断面を示す説明図である。 従来のロータの一形態を示し、(a)はロータを示す平面図、(b)はロータの一部断面を示す説明図である。
符号の説明
1 ロータ
10 磁石(磁性体)
13 内周面(内周部)
14 外周面(外周部)
20 ロータ本体
24 繋ぎ部
25 除去跡部
30 内周覆い部(内側部)
40 外周覆い部(外側部)
42 スリット部

Claims (4)

  1. 円環状の磁性体に合成樹脂製のロータ本体が形成されたロータにおいて、前記磁性体の内周部に、前記ロータ本体を構成し該内周部に対応した合成樹脂製の内側部が形成され、該内側部と共に該磁性体の外周部に対応して形成された合成樹脂製の外側部が取り除かれることで、該ロータ本体に、該外側部の除去跡部が形成されたことを特徴とするロータ。
  2. 円環状の磁性体に合成樹脂製のロータ本体を形成させるロータの製造方法において、前記磁性体の内周部に、前記ロータ本体を構成し該内周部に対応した合成樹脂製の内側部を形成すると共に、該磁性体の外周部に、該外周部に対応した合成樹脂製の外側部を形成し、その後、該外側部を除去することを特徴とするロータの製造方法。
  3. 前記ロータ本体と、前記外側部とを連結する合成樹脂製の繋ぎ部を切り離すことで、該外側部は、該ロータ本体から除去されることを特徴とする請求項2記載のロータの製造方法。
  4. 前記ロータ本体と、前記外側部とを分離させ易くするスリット部を、該ロータ本体と、該外側部との間に設けることを特徴とする請求項2又は3記載のロータの製造方法。
JP2003423009A 2003-12-19 2003-12-19 ロータおよびその製造方法 Withdrawn JP2005185005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003423009A JP2005185005A (ja) 2003-12-19 2003-12-19 ロータおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003423009A JP2005185005A (ja) 2003-12-19 2003-12-19 ロータおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005185005A true JP2005185005A (ja) 2005-07-07

Family

ID=34783688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003423009A Withdrawn JP2005185005A (ja) 2003-12-19 2003-12-19 ロータおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005185005A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008128857A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Mitsubishi Electric Corp 回転角検出装置
JP2008278739A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Nidec Sankyo Corp モータ
JP2011091913A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Toyota Boshoku Corp 永久磁石埋設型回転子、永久磁石埋設型回転子の製造装置及び製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008128857A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Mitsubishi Electric Corp 回転角検出装置
JP2008278739A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Nidec Sankyo Corp モータ
JP2011091913A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Toyota Boshoku Corp 永久磁石埋設型回転子、永久磁石埋設型回転子の製造装置及び製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108736605B (zh) 粘结磁铁的注射成型装置以及粘结磁铁的注射成型方法
US10116193B2 (en) Interior permanent magnet rotor and method and apparatus for manufacturing the same
JP2007159245A (ja) 電動機のロータの作製に使用される型
KR100320651B1 (ko) Dc모터용계자자석의제조방법
JP2016205977A (ja) 回転角検出装置
JP2005185005A (ja) ロータおよびその製造方法
JP2015108573A (ja) リング形状インサート成形品
JP6898370B2 (ja) ロータコアの製造装置及びロータコアの製造方法
JPH1032947A (ja) 回転子の製造方法
JP6597827B2 (ja) リング形状インサート成形品の製造方法
JP2009184317A (ja) 脆性リングのインサート成形方法および金型
US20200373793A1 (en) Bi-material integrated polepiece
JP3771894B2 (ja) マグネットローターの成形用金型
JP2001246638A (ja) 多色成形品の射出成形方法およびpm型ステッピングモータのロータ
US11539276B2 (en) Molded product, electric motor, apparatus and method for manufacturing molded product
JPH0446538A (ja) 回転子の製造方法
JPS6159215B2 (ja)
JP3617827B2 (ja) 永久磁石回転子およびその製造方法
JP2015208057A (ja) ステップモータのロータ構造及びその製造方法
JPH04244766A (ja) 集束複合配向型円盤状磁石および磁場配向成形機
JPH0240883A (ja) 回転電機における刷子摺接スリーブの製造装置
JP2001246641A (ja) 多色成形品の射出成形方法およびpm型ステッピングモータのロータ
JP2014099969A (ja) Dcモータ用磁石およびdcモータ
JP2014041036A (ja) トルク検出装置用ヨーク組立体及びその製造方法
JP2811302B2 (ja) 樹脂磁石組立品

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070306