JP2005184359A - Ofdm変調器 - Google Patents

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Abstract

【課題】量子化ビット数の少ないOFDMで干渉問題などからトーンを抜きたい場合に、量子化ビット数が少ないと十分に抑圧できない。
【解決手段】マッピング部4で予め余分にトーンを抜いておき、量子化部8で一旦擬似的に量子化したのち、雑音除去・トーン付加部10で抜きたいトーンに発生した量子化雑音を引いて、余分に抜いておいたトーンを足してD/A変換器に送り出すことによって、抜きたいトーンに発生した量子化雑音を抑圧する。
【選択図】 図1

Description

本発明は特定の周波数への干渉を避ける機能に優れたOFDM(Orthogonal
Frequency Division Multiplexing)変調器に関する。
情報化社会の発展により、身近な場面で使用出来る通信手段が飛躍的に増加しており、その通信速度の増加も著しい。通信速度を増加させるために、その伝送媒体ではそれまで使用されていなかった帯域を使用する例も多い。例えば電話線は、一昔前までは電話のみに使用され、その帯域はせいぜい8kHzであったが、今ではxDSLが通るようになり、数MHzの帯域を使用している。
また、電力を送電する電灯線では現在kbpsオーダの低速通信が可能であり、将来的には100Mbpsオーダの通信が行われる可能性がある。このような、本来想定していない帯域を使用する場合、その媒体のシールド性能が追いつかず、大量の不要波を輻射する可能性が高い。その媒体の外で、その不要波の周波数を何らかの用途に使用している場合、その不要波は干渉波となってしまう。
無線通信においては、特定の帯域を特定の用途に限定して使用するよう法律で定められているが、いくつかの帯域は複数の用途に開放しているし、将来的には、非常に広い帯域を小電力近距離通信に限定して他の用途と重ねるように開放する可能性がある。このような場合、ある通信が他の用途の無線に対して干渉波となる可能性が高い。
このように、通信容量の増大に伴い様々な干渉が発生する可能性が高くなっている。干渉を受ける側(被干渉側)の干渉に対する性能は様々で、少々の干渉ならば問題無いことが多いが、例えば電波天文のようにほんの少しの干渉でも多大な影響を被るものもある。そのような感度の高い用途に対しては、その周波数には干渉波を出さないようにするなどの配慮が必要である。
OFDM変調方式は、上述したxDSLや無線LAN、地上波デジタル放送等、種々の通信で使用されている重要な変調方式であるが、特定の周波数だけ使用しないようにできるという特徴を持っている(非特許文献1参照)。
鈴木博,「無線通信におけるOFDM技術−移動通信の話題を中心にして−」,島田理化技報,No.14(2002)
上述したように、非特許文献1に記載されたOFDM変調方式は、特定の周波数だけ使用しないようにできるという特徴を持っている。OFDMで特定の周波数だけ使用しないようにするには、抜きたい周波数のトーン(サブキャリア)を除去してしまえば良い。しかしながら、実際にはOFDM変調器の最終段のD/A変換器における量子化雑音があるために、特定のトーンを抜いても十分に干渉の発生を抑圧できないという問題がある。
本願はこの問題を解決するためになされたもので、D/A変換器の量子化ビット数が少ない場合でも、十分に干渉の発生を抑圧できるOFDM変調器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために本願第1の発明では、所望のトーンを抜いてOFDM信号を生成するOFDM変調器であって、前記所望のトーンと他の1つ以上のトーンを抜いた後、逆フーリエ変換し、前記OFDM変調器に配されるD/A変換器の量子化ビット数と同一の量子化ビット数で擬似的に量子化して擬似時間波形を得た後、前記擬似時間波形から前記所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを乗せなおした信号を前記D/A変換器によって実時間信号にして出力することを特徴としている。
さらに、本願第2の発明では、前記擬似時間波形から前記所望のトーンに発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを付加した信号を生成するにあたって、前記擬似時間波形をフーリエ変換し、前記所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを付加した後、逆フーリエ変換することを特徴としている。
さらに本願第3の発明では、前記OFDM変調器は、送信と受信を同時に行わない送受信機内で用いられ、前記擬似時間波形をフーリエ変換するフーリエ変換器は、前記OFDM変調器に付随するOFDM受信機に用いるフーリエ変換器であることを特徴としている。
さらに本願第4の発明では、前記擬似時間波形から前記所望のトーンに発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを乗せなおした信号を生成するにあたって、前記擬似時間波形を前記所望のトーンの周波数についてのみフーリエ変換し、その結果を位相反転させたものと、前記他の1つ以上のトーンについてのみ逆フーリエ変換して、前記擬似時間波形に加算することを特徴としている。
さらに本願第5の発明では、前記擬似時間波形から前記所望のトーンに発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを乗せなおした信号を生成するにあたって、前記他の1つ以上のトーンは予め逆フーリエ変換された波形をメモリに記憶しておき、前記擬似時間波形を前記所望のトーンの周波数についてのみフーリエ変換、逆フーリエ変換して所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音波形を計算し、前記擬似時間波形に、前記メモリに記憶された波形と、位相反転させた前記量子化雑音波形を足すことを特徴としている。
さらに本願第6の発明では、前記他の1つ以上のトーンの数は、それらのトーンを合成した時間波形のピークトゥピークの大きさが、前記D/A変換器の量子化ステップの1つ分を超える最小の数であることを特徴としている。
さらに本願第7の発明では、前記他の1つ以上のトーンの周波数は、それらのトーンを合成した時間波形を仮に前記D/A変換器で量子化した場合に発生するスプリアスが、前記所望のトーンの周波数で前記所望のトーンの周波数に要求される量子化雑音抑圧レベルより小さくなるような周波数であることを特徴としている。
さらに本願第8の発明では、複数のトーンを用いたOFDM方式による通信で用いられるOFDM変調器であって、前記複数のトーンのうち、所望のトーンと前記所望のトーンと異なる他の1つ以上のトーンを抜いて逆フーリエ変換する第1の手段と、前記第1の手段の出力を、このOFDM変調器に設けられるD/A変換器の量子化ビット数と同一の量子化ビット数で量子化した値を計算によって求める第2の手段と、前記第2の手段で得られた結果から、前記所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音を求め、この量子化雑音を除去する第3の手段と、前記第3の手段の出力に前記他の1つ以上のトーンを付加する
第4の手段と、前記第4の手段の出力信号を逆フーリエ変換し、前記D/A変換器によって実時間信号にして出力する第5の手段とを具備したことを特徴としている。
本発明のODFM変調器によれば、D/A変換器の量子化ビット数が少ない場合でも、十分に干渉の原因となる信号の発生を抑圧できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明するが、先ず最初に本願発明で着目する量子化雑音について図8、図9、図10を用いて説明する。
図9はOFDMのスペクトルを説明するための図である。それぞれの小さなスペクトルの山108−x(但し、x=1・・・,i,・・・,n。n>i、n,iは自然数)はトーンまたはサブキャリアと呼ばれ、各々のトーンは適切な変調方式、例えばQPSK等でデータ変調されている。それぞれのトーンは非常に近接しており、通常これらをフィルタ等のアナログ的な手法で合成分離することはなく、高速フーリエ変換(FFT)、高速逆フーリエ変換(IFFT)等を用いてデジタル的に合成、分離する。
図8は一般的なOFDM変調器の構成を示すブロック図である。送信したいデータがデータ入力102から入力され、エンコーダ103にて通信に適した形態にエンコードされる。ここでは分割、誤り訂正符号付加、インターリービング等の処理が施される。コンスタレーションマッピング部104で各トーンに適切な変調座標点がマッピングされ、IFFT部105にて時間信号に変換されて、D/A変換器106にて実時間の信号に変換される。
OFDMで特定の周波数だけ使用しないようにするには、抜きたい周波数のトーンを除去してしまえば良い。図9において、トーン108−iに相当する周波数だけ使用しないときは、このトーンを除いた残りをIFFTすれば、得られた波形はトーン108−iに相当する周波数成分を持たないはずである。しかし、いくつかの原因で、実際には完全に除去できない。1つは各々のトーンがデータ変調される際のデータ信号の波形や、IFFTされた時間波形の途中に挿入されるガードインターバルの影響で、一つひとつのトーンにスプリアスが発生すること、もう1つはD/A変換器のビット数が十分でないことによって量子化雑音が発生することである。
図10は、D/A変換器で量子化される前と量子化された後の時間波形を示す図である。IFFTされて得られた時間波形の点は、IFFTの演算ビット数が十分(例えばQPSK、128トーンを16ビットで計算する場合)あれば、例えば、図の白丸と実線であらわされるような点となる。これを不十分なビット数のD/A変換器(例えば4ビットのD/A変換器)で量子化すると、D/A変換器から出力される波形は、その量子化レベルに丸められて図の白四角と点線で表されるような点となる。
2つの波形のずれの成分は、実際に所望する波形に乗った雑音とみなすことが出来て、量子化によって発生する雑音、量子化雑音と呼ばれる。このように発生した量子化雑音は、その帯域全体、さらにその外側に発生し、当然、干渉問題に対応するためにわざわざ抜いたトーンの周波数にも発生する。また、量子化ビット数が少ない程その量は大きくなる。一方、D/A変換器は消費電力が大きく、また、その消費電力は量子化ビット数に依存するため、できるだけ量子化ビット数を下げたいという要望がある。
本願発明は、量子化ビット数を少なくしたために発生した量子化雑音によって、特定のトーンを抜いてもその周波数の出力を十分に抑圧出来ないという問題を解決するものであ
る。
図1は本願発明のOFDM変調器の実施の一形態であり、最も基本的な形態である。図2はそのスペクトルを説明するための図である。
図1のOFDM変調器1は、エンコーダ3、マッピング部4、IFFT部5−1,5−2、量子化部8、FFT部9、雑音除去・トーン付加部10、D/A変換器6によって構成される。
それぞれの動作について説明する。OFDM変調器1にデータ入力2からデータが入力される。まず、エンコーダ3にて通信に適した形態にエンコードされる。ここで分割、誤り訂正符号付加、インターリービング等の処理が施される。
エンコードされたデータはコンスタレーションマッピング部4で各トーンはそのシステムの変調方式(例えばQPSK)の適切な座標点でマッピングされる。抜きたいトーン11(図2)には当然マッピングせず、さらに、トーンそのものを抜いておく。また、予め余分に抜いておくトーン12−1,12−2(図2)にはデータ割り振ってもかまわないが、IFFT(高速逆フーリエ変換)5−1に送る前にトーンそのものを抜いておき、そのトーンに割り振ったデータは、メモリ等に記憶しておく。一般にOFDMでは全てのトーンにデータをマッピングしないことが多いため、もちろん、そのトーンにデータをマッピングしなくてもかまわない。
データをマッピングされたトーンは、IFFT部5−1にて時間波形に変換される。これを量子化部8によって、OFDM変調器1の最終段にあるD/A変換器6の量子化ビット数と同一の量子化ビット数、量子化レベルで、あくまでも計算上、擬似的に量子化する。なお、言うまでもないが、OFDM変調器1内部の演算ビット数はD/A変換器6の量子化ビット数よりは大きい。例えば、D/A変換器6の量子化ビット数が4ビットであるなら、OFDM変調器1の演算ビット数は8ビットや16ビットなどである。
量子化部8で擬似的に量子化された波形は、FFT(高速フーリエ変換)部9によって再び周波数軸の信号に変換される。雑音除去・トーン付加部10では、抜きたいトーンの周波数に乗った量子化雑音を削り、予め余分に抜いておいたトーンの周波数にトーンを乗せ直す。前述のように、乗せ直したトーンにデータ変調が必要な場合は、メモリに記憶しておいた値で変調する。
雑音除去・トーン付加部10の出力は、IFFT部5−2で再び逆フーリエ変換され、D/A変換器6でアナログ電気信号に変換され出力7から出力される。
OFDM変調器は大部分が数値計算を行う信号処理部で構成されている。実時間の波形をアナログ的に取り扱うのはOFDM変調器の最終段のD/A変換器6のみである。本願発明の構成の特徴的な部分も信号処理を行う部分に構成される。
本願発明では、干渉を避けるために抜いたトーンの周波数の量子化雑音が少なくなるように、再計算を行うことを基本とする。量子化雑音は、図10に示したように、量子化レベルの1ステップに満たない量に起因する雑音であるため、量子化雑音のみを再計算によって除去しようとしても、量子化後のそれぞれの点は結局、前と同じ点に丸められてしまって除去することが出来ない。そこで、本願発明では、再計算後に量子化された点が、前とは若干違う点になるようにする。上述した実施例では、コンスタレーションマッピング部4において、抜きたいトーンの他にいくつかのトーンを余計に抜いて、IFFT部5−
1でIFFTし、量子化部8で信号処理部内での擬似的な量子化を行う。量子化部8の量子化レベル、ビット数は最終段のD/A変換器6のものと同一とする。雑音除去・トーン付加部10において、得られた時間波形(擬似時間波形)から、抜きたいトーンに発生した量子化雑音を引き、さらに余計に抜いておいたトーンを加算する。このようにすると、初めの量子化後とは若干ずれた時間波形が得られるので、これをD/A変換器6で量子化する。このときの点は、初めの量子化後の点とやはり若干ずれている。再計算時に、抜きたいトーンの周波数に乗った量子化雑音を引いているため、D/A変換後の時間波形において初めの量子化後の波形からずれた成分は、抜きたいトーンの周波数に乗った量子化雑音と明確に負の相関を持っている。その結果、D/A変換器から出力される波形は、初めの量子化後の波形より、抜きたいトーンに乗っている量子化雑音が抑圧される。
かかる構成では、初めの量子化後の波形(擬似時間波形)から、抜きたいトーンの周波数に発生した量子化雑音を検出するために、擬似時間波形を一旦フーリエ変換する。フーリエ変換して得られた周波数軸データの抜きたいトーンの周波数に乗った量子化雑音を除去し、予め余分に抜いておいたトーンを乗せ直して、再び逆フーリエ変換する。フーリエ変換、逆フーリエ変換が余計に入るため、計算量は増えるが、基本的な方法であるため、操作の範囲が広く、例えば、余分に抜いておいたトーンに任意のデータ変調を掛けたり、特定のデータの乗っている他のトーンの量子化雑音を抑圧するなど他の操作を加えることが容易になる。
このように上述した実施形態では、D/A変換器6の量子化ビット数が小さい場合でも、抜きたいトーンの量子化雑音を抑圧することが出来、OFDM変調器1が用いられるシステムから、他のシステムへの干渉を抑圧することが出来る。なお、図2では抜きたいトーンが1つのみであるが、複数あってもかまわない。
次に本願発明にかかる第2の実施形態について説明する。図3は第2の実施形態の構成を示す。
図3は図1の変形であり、図1と同一部分には同一符号を附している。図3は、OFDM変調器1内のFFT部を、同一の送受信機内にあるOFDM復調器14内のFFT部17で代用している構成である。この構成は、送受信機が送信と受信を同時に行わないという前提で実施可能である。また、OFDM変調器1、OFDM復調器14は主にASICなどデジタルICで構成されており、それぞれの機能ブロックはひとまとまりの回路になっている。
OFDM復調器14はここでは一般的な構成のものを使用している。簡単に説明すると、信号入力15からアナログ電気信号が入力される。これがA/D変換器16でデジタル信号にされてOFDM復調器14に取り込まれる。これがFFT部17でフーリエ変換され、周波数軸上のデータとなる。得られたトーンはそれぞれ、そのシステムの変調方式でデータ変調されており、それを識別部18で識別する。
識別されたデータはデコーダ19で元のデータに復元され、データ出力13から出力される。FFT部17には、OFDM変調器1に接続を切り替えるためのスイッチ20−1,20−2が両側に接続されている。
OFDM変調器1の構成はほぼ図1と同じであるが、FFT部9が無く、代わりに、スイッチ20−1,20−2に接続されている。スイッチ20−1,20−2はその送受信機が送信を行うときは、OFDM変調器1側に、受信を行うときはOFDM復調器14に接続するよう制御されている。
無線通信、特にAdHocネットワークのような上り下りのはっきりしないシステムにおいては、送受を時分割で分けることが多い。すなわち、同一の周波数を使用して接続しているネットワーク内では、1時刻に1つの送信機のみが送信を行う。このような場合、1つの送受信機内で、送信機と受信機が同時に作動することはない。したがって、送信機が動作しているときには、受信機はアイドルの状態である。
OFDM送受信機においては、通常、送信側は逆フーリエ変換の機能、受信側はフーリエ変換の機能を有している。本実施形態にかかる構成であれば、1つの送受信機内で送信と受信を同時に行わないシステムにおいて、変調側における再計算時のフーリエ変換の機能と、OFDM受信機のフーリエ変換機能を一つのFFT17で実現する。送受信機に使用されている計算部が送受別々となっていれば、このようなことが可能である。
かかる構成によれば、本願の主たる効果である量子化雑音に起因する干渉の抑圧効果を有しつつ、再計算のために発生する計算量の増大を緩和することができ、本願のOFDM変調器をより小さい回路規模で実現できる。
次に本願発明の第3の実施形態にかかる構成を説明する。図4は第3の実施形態の構成を示す図である。
量子化部8によって量子化するまでの動作は、図1と同じなので説明は省略する。量子化部8で擬似的に量子化された波形は、二方向に出力される。その一方は、部分FFT部21に送られて、抜きたいトーンの周波数に乗った量子化雑音が検出される。部分FFT部21は、抜きたいトーンの周波数に関してのみフーリエ変換する(フーリエ変換係数が計算される)。余分に抜いたトーンの情報を有するトーン付加部22の出力から部分FFT部21の出力が加算部23で引き算され、部分IFFT部24に送られる。
なお、トーン付加部22で付加されるトーンにデータ変調を掛けるならば、図の点線で示したように、マッピング部4からそのトーンに乗せるべきデータがトーン付加部22に送られる。部分IFFT部24は抜きたいトーンの周波数と乗せ直すトーンに限定して逆フーリエ変換を行う。部分IFFT部24の出力は時間波形になっており、これを量子化部8のもう一方の出力と加算部25で加算する。これをD/A変換器6で実時間アナログ電気信号に変換して出力7から出力する。
本実施形態は、本願の構成の計算量を減らす方法として有効であり、再計算時のフーリエ変換、逆フーリエ変換の規模を縮小する。フーリエ変換は、抜きたいトーンの周波数についてのみ行って、発生した量子化雑音のフーリエ変換係数を求め、逆フーリエ変換は、得られた量子化雑音のフーリエ変換係数の位相を反転させたものと、予め余分に抜き、乗せ直すトーンのみについて行う。
そもそもフーリエ変換は、任意の時間波形を周波数成分に分解する変換であり、実際の操作は、時間波形を各周波数成分と(IとQまたは、exp(−jωt)で)相関をとってその係数を求めるものである。従って、計算上、任意の波形から特定の周波数の成分のみのフーリエ変換係数計算することは容易で、全周波数のフーリエ変換を行うのに比べて、計算の規模はM/N(Nは全周波数の点の数、Mは抜きたいトーンの数)となる。
逆フーリエ変換は、任意の周波数成分から時間波形を合成する変換であって、線形である。すなわち、全部をまとめて逆フーリエ変換しても、部分に分けたものを別々に逆フーリエ変換してから足し合わせても同じ結果が得られる。この性質を利用して、逆フーリエ
変換をするのは、抜きたいトーンの周波数に発生した量子化雑音の位相を反転させたものと、予め余分に抜き、乗せ直すトーンのみに限定する。得られた逆フーリエ変換の結果を、元の擬似信号波形に足し合わせれば、全部まとめて逆フーリエ変換した場合と同じ結果が得られる。この場合、逆フーリエ変換の計算規模は、全周波数のフーリエ変換を行う場合と比較して、(M+K)/N(Nは全周波数の点の数、Mは抜きたいトーンの数、Kは予め余分に抜いたトーンの数)となり、計算の規模を縮小することができる。
このように、第3の実施の形態の構成では、再計算時のFFT、IFFTが限定された周波数に関してのみになるため、より少ない計算量で本願発明を実現できる。
次に本願発明の第4の実施形態にかかる構成を説明する。
本発明の実施形態では、予め余分に抜いておいたトーン乗せ直すときに、そのトーンに乗せる変調データが既知(例えばデータ変調しない等)であれば、予め逆フーリエ変換後の波形を計算し、メモリに記憶しておくことが可能である。このような場合、逆フーリエ変換の線形性を利用して、初めの量子化後の擬似時間波形から、抜きたいトーンの周波数に発生した量子化雑音をそのトーンのみに関してフーリエ変換して求め、これを時間波形にもどして位相を反転させたものと、メモリに記憶しておいた波形を、初めの量子化後の擬似時間波形に足せばよい。
図5は第4の実施形態の構成を示す図である。量子化部8によって量子化するまでの動作は、図1と同じなので説明は省略する。擬似的に量子化された波形は、二方向に出力される。その一方は、部分FFT部21に送られて、抜きたいトーンの周波数に乗った量子化雑音が検出される。部分FFT部21は抜きたいトーンの周波数のみフーリエ変換を行う。その結果は直ちに部分IFFT部26に送られて、時間波形に変換される。
図5の例では、余分に抜いておくトーンについては、予め逆フーリエ変換された時間波形を波形メモリ27に記憶しておく。記憶させておくのは、その通信セッションの初めでも良いし、もし、国や地域で抜いておくトーンが決まっているような場合は、工場出荷時に記憶させてもよい。波形メモリ27に記憶された波形は、加算部25によって、量子化部8のもう一方の出力と加算され、それらから、部分IFFT部26の出力が減算される。加算部25の出力はD/A変換器6によって実時間アナログ電気信号に変換され、出力7から出力される。
図5の構成においては、余分に抜いておくトーンにはデータによる変調を掛けない構成が最も単純である。この場合、波形メモリ27には、予め余分に抜いておくトーンを合成した波形が一種類記憶されており、これを毎回読み出せば良い。
予め余分に抜いておくトーンにデータによる変調をかけたい場合は、それぞれのトーンに変調が掛かっている場合の波形を変調データごとに持っておき、マッピング部4から送られてくる変調データの指示に従い、それぞれのトーン毎に適切な波形を読み出して、加算し、加算部25に送り出すようにする。もし、変調方式がBPSK程度のものであり、予め抜いておくトーンが2,3個であるならば、全ての変調データの組み合わせに関してトーンを合成した波形を予め計算し、記憶しておいてもよい。この場合、マッピング部4から送られてくるデータの組み合わせに従い、適切な波形を選択して、加算部25に送り出せば良い。
波形をメモリに記憶するのは、その通信セッションの初めに一回だけ、あるいは、その送信機を製造する時に一回だけ記憶させれば良い。従って、毎回の波形生成の度に計算す
る必要がなく、計算の規模が縮小できる。
このように第4の実施の形態の構成では、再計算時のFFT、IFFTが抜きたいトーンの周波数に限定されているためより少ない計算量で本願発明を実現できる。
次に、本発明の変形について説明する。
本願発明の構成においては、抜きたいトーンの周波数に発生した量子化雑音の除去だけでなく、出力されるトーンの周波数に発生した量子化雑音も落とすことが可能である。以下のように行う。
図1または図3の構成においては、FFT部9で得られた周波数軸信号のうち、量子化雑音を抑圧したいトーンに関して、マッピング部4でマッピングされた元の状態のトーンを上書きするようにしてもう一度乗せ直せばよい。図4または図5の構成において、部分FFT部21において雑音を抑圧したいトーンの成分をFFTで検出する。そこから、マッピング部4で与えられた元の雑音の無いトーンを引き去り、雑音成分を検出する。得られた雑音成分に関して図の通り同様に処理していけば良い。ただし、この操作が可能なのは、全体のトーン数に対して、雑音を除去したいトーン数が十分に小さい場合のみである。このようにして、数の限定はあるものの、一部のトーンに関して信号対雑音比を改善することが可能である。
次に、実施形態の細部について説明する。
本願の効果を得るために、何個のトーンを予め余分に抜いておくのが良いかというと、再計算時にそれらのトーンを足し直すことによって、かろうじてD/A変換後の点が、初めの量子化後の点から動く程度が望ましい。それらのトーンだけをD/A変換したときに、出力が同じレベルに集中して直流しか出力されないようでは、本願の効果は得られない。
従って、それらのトーンを合成した波形は、最低、ピークトゥピークでD/A変換器の1ステップより大きい必要がある。しかし、計算量の問題や、乗せ直すトーンによって発生するスプリアスの問題等から、その数は極力少ない方が望ましい。従って、合成後の波形のピークトゥピークの振幅がD/A変換器の1ステップを超える最小の数が最も望ましい。
以下、予め抜いておくトーンの数について、図を用いて説明する。図6は余分に抜いておいたトーンを乗せ直す時のIFFT後(例えば図4では部分IFFT部24の後)の波形を説明している。
図6において、横軸は時間、縦軸はD/A変換器の量子化ステップを基準にした振幅であり、1がD/A変換器の1ステップに相当する。実線と菱形で表される波形は、余分に抜いておいたトーンのみを合成した波形である。点線と四角で表される波形は、余分に抜いておいたトーンを合成した波形から、抜きたいトーンに乗った量子化雑音を引き去った波形である。これが、最初に擬似的に量子化した擬似時間波形に加わったものが最後のD/A変換器で量子化される。
擬似時間波形はすでに量子化されていて、その振幅の点は量子化レベルに合っているため、D/A変換器で丸める対象となる部分は事実上、余分に抜いておいたトーンの乗せ直し分から抜きたいトーンの量子化雑音を引いた波形、すなわち、図6の点線に相当する波形である。すなわち、図6の波形を四捨五入した波形を擬似時間波形に足したものが、D
/A変換器出力波形とほぼ等しくなる。
図6では、余分に抜いておいたトーンは2つであり、それらを合成した波形のピークトゥピークの振幅は±0.5、すなわち、量子化レベルの1ステップ分を若干超える程度である。このような波形を量子化すると、+1,0,−1の3つのレベルのいずれかの点が得られる。
図6において矢印で示した点は、2つの波形の点が+0.5(または−0.5)を跨いでおり、抜きたい点の量子化雑音を引いたことによって、量子化後の点のレベルがずれた点である。これらのずれた点によって構成される成分が、抜きたいトーンの量子化雑音と負の相関を有しており、その結果、抜きたいトーンの量子化雑音を抑圧する。
図6から判るように、余分に抜いておいたトーンの合成波形のピークトゥピーク振幅が、量子化時の1ステップを超えないと、このように、雑音成分の有無によって量子化後の点が変わることはない。従って、波形のピークトゥピーク振幅が、量子化時の1ステップを超える程度の数のトーンが必要である。
さらに、図4や図5のような構成では、余分に抜いておくトーンの数がそのまま計算量の増加に繋がるため、極力少ない方が望ましいことは明らかである。従って、余分に抜いておくトーンの数は、量子化ステップの1ステップを超える最小量が望ましい。図6の例では、トーン1つの場合のピークトゥピークの振幅は1ステップの0.8程度であり、必要量に達していない。トーン2つで1.6程度となるため、少なくとも2トーンを予め余分に抜いておく必要があり、また、2トーンが最適な値である。このようにすることによって、本発明の効果をより少ない演算量で実現できる。
次に、予め余分に抜いておくトーンの周波数をどのように選択するかについて説明する。基本的には、余分に抜いておいたトーンを乗せ直す時に発生するスプリアスが抜きたいトーンの周波数に乗らないように選択する。
予め余分に抜いておいたトーンを加えて再計算し、D/A変換すると、新たに量子化雑音が発生する。本願では、初めの量子化後の波形から、抜きたいトーンに発生した量子化雑音を引き、余分に抜いておいたトーンを加える。引いた分の量子化雑音の振幅は非常に小さいため、大まかには、初めに量子化した擬似時間波形に、余分に抜いておいたトーンの波形を量子化した物を足すと考えることが出来る。従って、余分に抜いておいたトーンの量子化によって、新たな量子化雑音が発生する。新たに発生した量子化雑音のトータルのパワーは、初めの量子化の際に発生した量子化雑音のトータルのパワーと同等である。
量子化雑音は、一般にランダムな雑音として取り扱われることが多いが、図10からも判るように、本来は非線形なプロセスによって発生する歪みである。初めの量子化では、多数のトーンを合成した波形の量子化であるため、発生した歪みが複雑に絡み合って事実上ランダムな雑音とみなすことができる。しかし、余分に抜いておいたトーンは、その数がせいぜい数個であるため、発生する量子化雑音はランダムなノイズというより、歪みとしての振る舞いが強い。余分に抜いておいたトーンに発生する量子化雑音の主な成分は、それらのトーンの周波数の和や差等の高次の組み合わせに発生する。
図7は128トーンのOFDMで、余分に抜いておくトーンを111番目と、113番目のトーンに選んだときに、これらのトーンの合成波形を量子化した際のスペクトルである。図から判るとおり、量子化雑音は全て奇数番目のトーンに発生している。また、128を1とみなした反転したスペクトルとして見ると、奇数次高調波が山状に形成されていることが判る。
このように、量子化雑音はランダムな雑音というよりは、一定の規則に従った歪みとしての傾向を持っていることは明らかで、余分に抜いておいたトーンのみを量子化する際の量子化雑音は特定の周波数に大きく発生する。これらうちの大きなものは、抜きたいトーンの目標とする抑圧レベルを上回っていることもあり、このようなスプリアスが抜きたいトーンの周波数にあると、D/A変換後の波形の抜きたいトーンの量子化雑音量は、余分に抜いておいたトーンを量子化することで発生した量子化雑音のために目標の抑圧レベルに達しないことがある。したがって、望ましくは、抜きたいトーンにスプリアスが発生しないトーンを余分に抜くと良い。
抜きたいトーンが1つのみ、複数あってもその周波数が偶数のみまたは奇数のみの場合は、図7の説明より明らかであるように、抜きたいトーンが偶数番目のトーンであるなら、余分に抜くトーンは奇数番目のトーンを選ぶと良い。抜きたいトーンが奇数番目のトーンであるなら、余分に抜くトーンは偶数番目のトーンを選択するとよい。
隣接してまとまったいくつかのトーンを抜きたい場合など、奇数だけ偶数だけという割り振りが出来ない場合には、いくつか選び方がある。
乗せ直したトーンによるスプリアスは、基本的に(トーンの最大周波数での折り返しを含み)奇数次の高調波に類する周波数に発生する。それらは端のトーンで折り返される。一方でFFTでは一般にその点の総数、すなわちトーンの総数は2の階乗にとられる。従って、余分に抜くトーンの1つを2の階乗の周波数(2n,n=1,2,3・・・)にとり、他のトーンをその整数倍にすると、スプリアスは端のトーンでの折り返しがあっても2nの整数倍のところにしか立たない。抜きたいトーンの周波数が2nの整数倍を含まないようなnがあるならば、そのようなnを取ればよい。ただし、この方法では、乗せ直すトーンの合成波形の周期性が高くなる。FFTの点の総数に対して2nが大きく、かつ、余分に抜いておくトーンのピークトゥピークの振幅が量子化ステップの1つ分を若干超える程度である場合、波形の1周期内の点が少なすぎて、図6に示したような雑音成分によって0.5をまたぐような点が全く取れない可能性がある。したがって、抜きたいトーンのまとまりがあまり広い場合には使用できない。総数128、量子化ビット数4でせいぜい2n=8または16程度である。この方法では制限はあるもの、抜きたいトーンにスプリアスが新たに発生しないようにできる。
別の方法としては、スプリアスが奇数高調波ベースで発生することを利用して、抜きたいトーンの周波数が、余分に抜いておくトーンの偶数高調波近辺になるようにする。この方法では、抜きたいトーンに発生するスプリアスが場合によっては0にならない。しかし、目標の抑圧レベルよりも小さくなるような周波数のトーンを選択するとよい。例えば、抜きたいトーンの偶数分の1にその平均周波数があるようなトーンであるか、左右反転したスペクトルで見て、抜きたいトーンの偶数分の1の周波数近辺のトーンを選択する、などである。こちらの方法では、抜きたいトーンにスプリアスが発生する可能性はあるが、抜きたいトーンの周波数を比較的広範囲に取ることができる。
このように予め余分に抜いておくトーンの周波数を選択すると、抜きたいトーンに発生する量子化雑音を十分に抑圧することが可能となる。
なお、本願の構成では、余分に抜いておいたトーンを乗せ直す際に発生するスプリアス(例えば、図7)が新たに信号に重畳され、これが初めの量子化の際に乗った量子化雑音と加算されて、結果として量子化雑音が増加する。一般にOFDMでは全てのトーンにデータを乗せるとは限らないため、もし、送信機にデータを乗せるトーンを選択する権利があるならば、大きいスプリアスが発生しているトーンにはデータを乗せないようにすると
良い。例えば、余分に抜いておいたトーンの周波数の3次歪み、5次歪みのスプリアス成分(スペクトルを左右反転して見た周波数を含む)に対応する周波数にはデータを乗せないなどである。このようにすると、新たに加わった量子化雑音による通信品質の劣化を抑圧できる。
以上、本願発明にかかるいくつかの実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本願発明にかかる第1の実施の形態の構成を示すブロック図。 本願発明にかかるOFDMのスペクトルを説明するための図。 本願発明にかかる第2の実施の形態の構成を示すブロック図。 本願発明にかかる第3の実施の形態の構成を示すブロック図。 本願発明にかかる第4の実施の形態の構成を示すブロック図。 余分に抜いておくトーンによる振る舞いを説明するための図。 トーンの合成波形を量子化した際のスペクトル図。 一般的なOFDM変調器の構成を示すブロック図。 OFDMのスペクトルを説明するための図。 量子化雑音を説明するための図。
符号の説明
1・・・OFDM変調器
3・・・エンコーダ
4・・・コンスタレーションマッピング部
5−1,5−2・・・IFFT部
6・・・D/A変換器
8・・・量子化部
9・・・FFT部
10・・・雑音除去・トーン付加部

Claims (8)

  1. 所望のトーンを抜いてOFDM信号を生成するOFDM変調器であって、前記所望のトーンと他の1つ以上のトーンを抜いた後、逆フーリエ変換し、前記OFDM変調器に配されるD/A変換器の量子化ビット数と同一の量子化ビット数で擬似的に量子化して擬似時間波形を得た後、前記擬似時間波形から前記所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを乗せなおした信号を前記D/A変換器によって実時間信号にして出力することを特徴とするOFDM変調器。
  2. 前記擬似時間波形から前記所望のトーンに発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを付加した信号を生成するにあたって、前記擬似時間波形をフーリエ変換し、前記所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを付加した後、逆フーリエ変換することを特徴とする請求項1記載のOFDM変調器。
  3. 前記OFDM変調器は、送信と受信を同時に行わない送受信機内で用いられ、前記擬似時間波形をフーリエ変換するフーリエ変換器は、前記OFDM変調器に付随するOFDM復調器に用いるフーリエ変換器であることを特徴とする請求項2記載のOFDM変調器。
  4. 前記擬似時間波形から前記所望のトーンに発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを乗せなおした信号を生成するにあたって、前記擬似時間波形を前記所望のトーンの周波数についてのみフーリエ変換し、その結果を位相反転させたものと、前記他の1つ以上のトーンについてのみ逆フーリエ変換したものを、前記擬似時間波形に加算することを特徴とする請求項1記載のOFDM変調器。
  5. 前記擬似時間波形から前記所望のトーンに発生した量子化雑音を除去し、前記他の1つ以上のトーンを乗せなおした信号を生成するにあたって、前記他の1つ以上のトーンは予め逆フーリエ変換された波形をメモリに記憶しておき、前記擬似時間波形を前記所望のトーンの周波数についてのみフーリエ変換、逆フーリエ変換して所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音波形を計算し、前記擬似時間波形に、前記メモリに記憶された波形と、位相反転させた前記量子化雑音波形を足すことを特徴とする請求項1記載のOFDM変調器。
  6. 前記他の1つ以上のトーンの数は、それらのトーンを合成した時間波形のピークトゥピークの大きさが、前記D/A変換器の量子化ステップの1つ分を超える最小の数であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のOFDM変調器。
  7. 前記他の1つ以上のトーンの周波数は、それらのトーンを合成した時間波形を仮に前記D/A変換器で量子化した場合に発生するスプリアスが、前記所望のトーンの周波数で前記所望のトーンの周波数に要求される量子化雑音抑圧レベルより小さくなるような周波数であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のOFDM変調器。
  8. 複数のトーンを用いたOFDM方式による通信で用いられるOFDM変調器であって、
    前記複数のトーンのうち、所望のトーンと前記所望のトーンと異なる他の1つ以上のトーンを抜いて逆フーリエ変換する第1の手段と、
    前記第1の手段の出力を、このOFDM変調器に設けられるD/A変換器の量子化ビット数と同一の量子化ビット数で量子化した値を計算によって求める第2の手段と、
    前記第2の手段で得られた結果から、前記所望のトーンの周波数に発生した量子化雑音を求め、この量子化雑音を除去する第3の手段と、
    前記第3の手段の出力に前記他の1つ以上のトーンを付加する第4の手段と、
    前記第4の手段の出力信号を前記D/A変換器によって実時間信号にして出力する第5
    の手段とを具備したことを特徴とするOFDM変調器。

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