JP2005183921A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】残留電荷排出経路までのポテンシャル勾配を適正にすることにより、変調用ウェル内の残留電荷を確実に排出可能にする。
【解決手段】 変調用ウェル5に保持された前記光発生電荷によってチャネルの閾値電圧が制御されて、前記光発生電荷に応じた画素信号を出力する変調トランジスタTMと、前記変調トランジスタTMに隣接した前記基板表面近傍に形成される光発生電荷の排出経路RCとを具備し、前記拡散層21、前記変調用ウェル5及び前記ソース領域7によって形成される寄生バイポーラトランジスタを導通させないように前記ソース領域7及び前記拡散層21との間の下限の距離Dを設定すると共に、前記変調用ウェル5に蓄積された前記光発生電荷を前記排出経路RCに排出可能とするように前記ソース領域7及び前記拡散層21との間の上限の距離Dを設定することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 変調用ウェル5に保持された前記光発生電荷によってチャネルの閾値電圧が制御されて、前記光発生電荷に応じた画素信号を出力する変調トランジスタTMと、前記変調トランジスタTMに隣接した前記基板表面近傍に形成される光発生電荷の排出経路RCとを具備し、前記拡散層21、前記変調用ウェル5及び前記ソース領域7によって形成される寄生バイポーラトランジスタを導通させないように前記ソース領域7及び前記拡散層21との間の下限の距離Dを設定すると共に、前記変調用ウェル5に蓄積された前記光発生電荷を前記排出経路RCに排出可能とするように前記ソース領域7及び前記拡散層21との間の上限の距離Dを設定することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ポテンシャル勾配を適正にして信号電荷を確実に排出させるようにした固体撮像装置に関する。
携帯電話などに搭載される固体撮像装置として、CCD(電荷結合素子)型のイメージセンサと、CMOS型のイメージセンサと、がある。CCD型のイメージセンサは画質に優れ、CMOS型のイメージセンサは消費電力が少なく、プロセスコストが低い。近年、高画質と低消費電力とを共に兼ね備えた閾値電圧変調方式のMOS型固体撮像装置が提案されている。閾値電圧変調方式のMOS型固体撮像装置については、例えば、特許文献1に開示されている。
イメージセンサは、センサセルをマトリクス状に配列し、初期化、蓄積、読み出しの3つの状態を繰り返すことで、画像出力を得ている。特許文献1によって開示されたイメージセンサは、各単位画素が、蓄積を行うためのフォトダイオードと、読み出しを行うための変調トランジスタと、初期化を行うためのオーバーフロードレインゲートとを有している。
特許文献1のイメージセンサは、基板上において、各単位画素毎に、フォトダイオードと変調トランジスタとが隣接配置されている。変調トランジスタのゲートはリング状に形成されており、リングゲートの中央の開口部分には、ソース領域が形成されている。リングゲートの周辺にはドレイン領域が形成されている。
フォトダイオードの開口領域から入射した光によって発生した電荷(光発生電荷)は、リングゲート下方のP型ウェルの領域に転送されて、この部分に形成されたキャリアポケットに蓄積される。キャリアポケットに蓄積された光発生電荷によって変調トランジスタの閾値電圧が変化する。これにより、変調トランジスタのソース領域から入射光に対応した信号(画素信号)を取り出すことができるようになっている。
特開2002−134729号公報
上述した従来の固体撮像装置においては、蓄積期間にフォトダイオードに入射した光に応じた画像信号を、読み出し期間に出力する。フォトダイオードによって発生した光発生電荷をキャリアポケットに蓄積することで、入射光に応じた画像信号を得るのである。そして、初期化時において、キャリアポケットに蓄積されている光発生電荷を排出するようになっている。
特許文献1の装置では、各部のポテンシャル勾配によって、これらの蓄積期間、読み出し期間及び初期化期間の光発生電荷の流れを制御している。
しかしながら、層厚の設計及び不純物プロファイル等の設計は複雑であり、理想的なポテンシャル勾配を得ることは極めて困難である。このため、実際には、P型ウェル内のキャリアポケット近傍において、ポテンシャルポケットが生じやすく、初期化時においてもP型ウェル内の光発生電荷を確実に排出することができないことがあるという問題点があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ウェル内における適正なポテンシャル勾配の設定を可能にすることにより、クリア時において、光発生電荷を確実に排出することができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る固体撮像装置は、一方導電型の基板上に形成された他方導電型の拡散層と、前記基板に形成され入射した光に応じた光発生電荷を発生させる光電変換素子と、前記拡散層上に形成され前記光電変換素子からの前記光発生電荷を保持する一方導電型の変調用ウェルと、前記変調用ウェル上の前記基板表面に形成されるゲート電極、前記変調用ウェル内の前記基板表面近傍に形成されるソース領域、及び前記拡散層に電気的に接続されたドレイン領域によって構成され、前記変調用ウェルに保持された前記光発生電荷によってチャネルの閾値電圧が制御されて、前記光発生電荷に応じた画素信号を出力する変調トランジスタと、前記変調トランジスタに隣接した前記基板表面近傍に形成される光発生電荷の排出経路とを具備し、前記拡散層、前記変調用ウェル及び前記ソース領域によって形成される寄生バイポーラトランジスタを導通させないように前記ソース領域及び前記拡散層との間の下限の距離を設定すると共に、前記変調用ウェルに蓄積された前記光発生電荷を前記排出経路に排出可能とするように前記ソース領域及び前記拡散層との間の上限の距離を設定することを特徴とする。
このような構成によれば、変調用ウェルに蓄積された光発生電荷は、排出経路を介して排出される。変調用ウェルから排出経路までのポテンシャル勾配は、ソース領域と拡散層との間の距離によって変化する。また、ソース領域と拡散層との間の距離によって、拡散層、変調用ウェル及びソース領域によって形成される寄生バイポーラトランジスタの導通・非導通が決定する。この寄生バイポーラトランジスタを導通させないように、ソース領域及び拡散層との間の下限の距離を設定し、また、変調用ウェルに蓄積された光発生電荷を排出経路に排出可能とするようにソース領域及び拡散層との間の上限の距離を設定する。これにより、リーク電流を発生させることなく、変調用ウェルに蓄積された光発生電荷を確実に排出経路を介して排出することができる。
また、前記ソース領域及び前記拡散層との間の前記上限の距離は、前記変調用ウェルから前記排出経路までのポテンシャル勾配が前記変調用ウェル内のいずれの位置においても同一方向に傾斜する値に設定することを特徴とする。
このような構成によれば、変調用ウェルに蓄積された光発生電荷を確実に排出経路を介して排出することができる。
また、前記ソース領域及び前記拡散層との間の前記下限の距離は、0.25μmであることを特徴とする。
このような構成によれば、拡散層、変調用ウェル及びソース領域によって形成される寄生バイポーラトランジスタを確実に非導通にして、リーク電流が流れることを防止することができる。
また、前記ソース領域及び前記拡散層との間の前記上限の距離は、0.55μmであることを特徴とする。
このような構成によれば、変調用ウェルに蓄積された光発生電荷を確実に排出経路を介して排出することができる。
また、前記ソース領域及び前記拡散層との間の距離は、0.25〜0.55μmの範囲にあることを特徴とする。
このような構成によれば、拡散層、変調用ウェル及びソース領域によって形成される寄生バイポーラトランジスタを確実に非導通にしながら、変調用ウェルに蓄積された光発生電荷を確実に排出経路を介して排出することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る固体撮像装置の断面を示す断面図であり、図2は本実施の形態に係る固体撮像装置の1セルの平面形状を示す平面図である。図3は素子の全体構造を示すブロック図であり、図4はセンサセルの等価回路図である。図5は本実施の形態における各駆動期間の概略を説明するためのタイミングチャートである。図6は変調用ウェル5内のポテンシャル勾配を説明するための説明図である。図7はソース・Nウェル間の距離Dとキャリアポケット(PKT)内の残存ホール数及びソース・Nウェル間電流(Isw)との関係を示す図表であり、図8は図7の図表をグラフ化したものである。
<センサセルの構造>
本実施の形態における固体撮像装置は、後述するように、単位画素であるセンサセルがマトリクス状に配列されて構成されたセンサセルアレイを有している。各センサセルは、入射光に応じて発生させた光発生電荷を蓄積し、蓄積した光発生電荷に基づくレベルの画素信号を出力する。センサセルをマトリクス状に配列することで1画面の画像信号が得られる。
本実施の形態における固体撮像装置は、後述するように、単位画素であるセンサセルがマトリクス状に配列されて構成されたセンサセルアレイを有している。各センサセルは、入射光に応じて発生させた光発生電荷を蓄積し、蓄積した光発生電荷に基づくレベルの画素信号を出力する。センサセルをマトリクス状に配列することで1画面の画像信号が得られる。
先ず、図1及び図2を参照して各センサセルの構造について説明する。図2は1つのセンサセルを示している。なお、1つのセンサセルは図2の破線にて示す範囲である。また、本実施の形態は光発生電荷として正孔を用いる例を示している。光発生電荷として電子を用いる場合でも同様に構成可能である。また、図1は図2のA−A’線で切断したセルの断面構造を示している。
図2の平面図に示すように、単位画素であるセンサセル3内に、フォトダイオードPDと変調トランジスタTMとが隣接して設けられている。変調トランジスタTMとしては、例えば、NチャネルディプレッションMOSトランジスタが用いられる。単位画素はほぼ長方形状を有し、その各辺は、センサセルアレイの列又は行方向に対して斜めに傾斜している。
光電変換素子形成領域であるフォトダイオードPD形成領域(図1のPD)においては、基板1の表面に開口領域2が形成され、基板1表面の比較的浅い位置には開口領域2よりも広い領域のP型のウェルであり、光電変換素子によって発生した光発生電荷を蓄積するウェル(以下、蓄積ウェルという)4が形成されている。この蓄積ウェル4に所定の距離だけ離間して、変調トランジスタTM形成領域(図1のFPW)にP型のウェルであり、蓄積ウェル4に蓄積された光発生電荷が転送されて変調トランジスタを制御するためのウェル(以下、変調用ウェルという)5が形成されている。
変調用ウェル5上には、基板1表面にリング状のゲート(リングゲート)6が形成されており、リングゲート6の中央の開口部分の基板1表面近傍領域には、高濃度N型領域であるソース領域7が形成されている。リングゲート6の周囲にはN型のドレイン領域8が形成されている。ドレイン領域8の所定位置には、基板1表面近傍にN+層のドレインコンタクト領域9が形成される。
変調用ウェル5は変調トランジスタTMのチャネルの閾値電圧を制御するものである。
変調用ウェル5内には、リングゲート6の下方にP型の高濃度領域であるキャリアポケット10(図1参照)が形成されている。変調トランジスタTMは、変調用ウェル5、リングゲート6、ソース領域7及びドレイン領域8によって構成されて、変調用ウェル5(キャリアポケット10)に蓄積された電荷に応じてチャネルの閾値電圧が変化するようになっている。
変調用ウェル5内には、リングゲート6の下方にP型の高濃度領域であるキャリアポケット10(図1参照)が形成されている。変調トランジスタTMは、変調用ウェル5、リングゲート6、ソース領域7及びドレイン領域8によって構成されて、変調用ウェル5(キャリアポケット10)に蓄積された電荷に応じてチャネルの閾値電圧が変化するようになっている。
フォトダイオードPDの開口領域2下方の基板1上に形成された後述するN型ウェル21とP型の蓄積ウェル4との境界領域には空乏領域(図示せず)が形成され、この空乏領域において、開口領域2を介して入射した光による光発生電荷が生じる。発生した光発生電荷は蓄積ウェル4に蓄積されるようになっている。
蓄積ウェル4に蓄積された電荷は、変調用ウェル5に転送されてキャリアポケット10に保持される。これにより、変調トランジスタTMのソース電位は、変調用ウェル5に転送された電荷の量、即ち、フォトダイオードPDへの入射光に応じたものとなる。
蓄積ウェル4近傍の基板1表面には、蓄積ウェル4に蓄積されている光発生電荷のうち蓄積ウェル4からオーバーフローする電荷を含み画像信号に寄与しない不要な電荷(以下、不要電荷という)を排出するためのコンタクト領域(以下、ODコンタクト領域という)11が高濃度P型拡散層によって形成されている。このODコンタクト領域11と蓄積ウェル4領域との間の基板1表面上には、ODコンタクト領域11と蓄積ウェル4領域との間にオーバーフローした電荷を含む不要電荷の経路(以下、不要電荷排出経路という)RLを形成するためのラテラルオーバーフロードレイン(以下、LODという)トランジスタTLのLODゲート12が形成されている。なお、LODゲート12は平面的には一端が蓄積ウェル4の領域上に掛かっている。
不要電荷排出制御素子としてのLODトランジスタTLを設けることにより、ODコンタクト領域11と蓄積ウェル4との間の電位障壁を制御して、不要電荷をLODトランジスタTLを介してODコンタクト領域11から基板上の配線を介して排出することができる。
また、蓄積ウェル4と変調用ウェル5との間には、転送制御素子としての転送トランジスタTTが形成されている。転送トランジスタTTの転送ゲート13は、蓄積ウェル4と変調用ウェル5との間の経路(以下、単に転送経路という)RTの基板1表面上に形成される。転送トランジスタTTによって、転送経路RTの電位障壁を制御して、蓄積ウェル4から変調用ウェル5への電荷の転送を制御することができるようになっている。
また、本実施の形態においては、変調用ウェル5近傍の基板表面には、変調用ウェルに残留した電荷(以下、残留電荷という)を排出するための残留電荷排出用のコンタクト領域(以下、排出コンタクト領域という)15が高濃度P型拡散層によって形成されている。この排出コンタクト領域15と変調用ウェル5領域との間の基板1表面上には、排出コンタクト領域15と変調用ウェル5領域との間の経路(以下、残留電荷排出経路という)RCの電位障壁を制御するための残留電荷排出制御素子としてのクリアトランジスタTCのクリアゲート14が形成されている。なお、クリアゲート14は平面的には一端が変調用ウェル5の領域上に掛かっている。
なお、LODトランジスタTL、転送トランジスタTT及びクリアトランジスタTCはいずれも光発生電荷を基板水平方向(ラテラル方向)に移動させるものである。即ち、本実施の形態においては、変調用ウェル5に蓄積された光発生電荷は、クリアトランジスタTCによって、残留電荷排出経路RCを経由して、排出コンタクト領域15に排出され、更に、基板表面に接続されたコンタクトを介して排出されるようになっている。
<センサセルの断面>
更に、図1を参照して、センサセル3の断面構造を詳細に説明する。なお、図1中、N,Pの添え字の−,+はその数によって不純物濃度のより薄い部分(添え字−−−)からより濃い部分(添え字+++)の状態を示している。
更に、図1を参照して、センサセル3の断面構造を詳細に説明する。なお、図1中、N,Pの添え字の−,+はその数によって不純物濃度のより薄い部分(添え字−−−)からより濃い部分(添え字+++)の状態を示している。
図1は1単位画素(セル)とこのセルに隣接する画素のフォトダイオードPD形成領域(PD)とを示している。1セルは、フォトダイオードPD形成領域(PD)と変調トランジスタTM形成領域(FPW)とを有する。セル内及び隣接するセル同士のフォトダイオードPD形成領域と変調トランジスタTM形成領域との間にアイソレーション領域(ISO)が設けられている。
基板1の比較的深い位置には、P型基板1aの全域にN-のN型ウェル21が形成されている。このN型ウェル21上にN-層による素子分離用のアイソレーション領域22が形成されている。N型ウェル21上には、アイソレーション領域22を除く素子全体にP--層23が形成されている。
フォトダイオードPD形成領域におけるP--層23が蓄積ウェル4として機能する。変調トランジスタTM形成領域におけるP--層23は変調用ウェル5として機能し、この変調用ウェル5内には、P-拡散によるキャリアポケット10が形成されている。
セル内のフォトダイオードPD形成領域と変調トランジスタTM形成領域との間のアイソレーション領域22には、基板表面側において、転送トランジスタTTが形成される。
転送トランジスタTTは、基板表面にチャネルを構成するP---拡散層24が形成され、基板表面にゲート絶縁膜25を介して転送ゲート13が形成されて構成される。このP---拡散層24は蓄積ウェル4と変調用ウェル5とに接続されて転送経路RTを構成し、転送ゲート13の印加電圧に応じてこの転送経路RTの電位障壁が制御される。
転送トランジスタTTは、基板表面にチャネルを構成するP---拡散層24が形成され、基板表面にゲート絶縁膜25を介して転送ゲート13が形成されて構成される。このP---拡散層24は蓄積ウェル4と変調用ウェル5とに接続されて転送経路RTを構成し、転送ゲート13の印加電圧に応じてこの転送経路RTの電位障壁が制御される。
変調トランジスタTM形成領域においては、基板表面にゲート絶縁膜26を介してリングゲート6が形成され、リングゲート6下の基板表面にはチャネルを構成するN--拡散層27が形成される。リングゲート6の中央の基板表面にはN++拡散層が形成されてソース領域7を構成する。また、リングゲート6の周囲の基板表面にはN+拡散層が形成されてドレイン領域8を構成する。チャネルを構成するN--拡散層27はソース領域7とドレイン領域8とに接続される。
隣接するセル同士のフォトダイオードPD形成領域と変調トランジスタTM形成領域との間のアイソレーション領域22には、基板表面側において、排出コンタクト領域15及びODコンタクト領域11が形成されている。本実施の形態においては、これらの排出コンタクト領域15とODコンタクト領域11とを兼用しているが、別体で構成してもよい。排出及びODコンタクト領域15,11は、基板表面にP++拡散層を形成することで得られる。
そして、変調トランジスタTM形成領域と排出及びODコンタクト領域15,11との間の基板表面側において、クリアトランジスタTCが形成されている。クリアトランジスタTCは、変調トランジスタTM形成領域と排出及びODコンタクト領域15,11との間の基板表面に、チャネルを構成するP---拡散層28が形成され、基板表面にゲート絶縁膜29を介してクリアゲート14が形成されて構成される。このP---拡散層28は変調用ウェル5と排出及びODコンタクト領域15,11とに接続されて残留電荷排出経路RCを構成し、クリアゲート14の印加電圧に応じてこの残留電荷排出経路RCの電位障壁が制御される。
フォトダイオードPD形成領域と排出及びODコンタクト領域15,11との間の基板表面側において、LODトランジスタTLが形成されている。LODトランジスタTLは、フォトダイオードPD形成領域と排出及びODコンタクト領域15,11との間の基板表面に、チャネルを構成するP---拡散層30が形成され、基板表面にゲート絶縁膜31を介してLODゲート12が形成されて構成される。このP---拡散層30は蓄積ウェル4と排出及びODコンタクト領域15,11とに接続されて不要電荷排出経路RLを構成し、LODゲート12の印加電圧に応じてこの不要電荷排出経路RLの電位障壁が制御される。
なお、フォトダイオードPD形成領域の基板表面側にはピニング層としてのN+拡散層32が形成されている。
基板表面には層間絶縁膜41を介して下層配線層45が形成され、下層配線層45上には層間絶縁膜42を介して上層配線層46が形成される。更に、上層配線層46上には層間絶縁膜43を介して遮光層47が形成され、遮光層47上にはパシベーション膜44が形成される。クリアゲート14、LODゲート12、転送ゲート13、排出及びODコンタクト領域15,11並びにソース領域7は、層間絶縁膜41に開孔したコンタクトホール51によって下層配線層45の各配線52に電気的に接続される。なお、下層及び上層配線層45,46の各配線52,53は例えばアルミニウム等の金属材料で形成される。
更に、下層配線層45の各配線52と上層配線層46の各配線53とは、層間絶縁膜42に形成したコンタクトホール54を介して電気的に接続されている。また、層間絶縁膜43には遮光層47に形成された遮光膜56と上層配線層46の1配線とを接続するためのコンタクトホール55が開孔されており、排出及びODコンタクト領域15,11は、下層及び上層配線層45,46を介して遮光膜56に接続されるようになっている。
本実施の形態においては、転送トランジスタTT、クリアトランジスタTC及びLODトランジスタTLを独立して制御して、転送経路RT、残留電荷排出経路RC及び不要電荷排出経路RLの電位障壁を制御するようになっている。正孔のポテンシャルを基準にこれらの経路RT,RC,RLのポテンシャルの高低を説明すると、蓄積期間においては、転送経路RT、残留電荷排出経路RC及び不要電荷排出経路RLのポテンシャルを光発生電荷(ホールの場合)の蓄積が可能なように、充分に高いポテンシャルに設定すると共に、残留電荷排出経路RC及び不要電荷排出経路RLのポテンシャルを転送経路RTのポテンシャルよりも低く設定するようになっている。なお、以後、通常の電子を基準にしたポテンシャルの高低の説明ではなく、ポテンシャルの高低については正孔のポテンシャルを基準にして説明する。
本実施の形態においては、変調用ウェル5に残留する光発生電荷を排出するクリア動作は、上述したように、残留電荷排出経路RCを介して行われる。このクリア動作が確実に行われるように、排出及びODコンタクト領域15,11に接続された残留電荷排出経路RCのポテンシャルを充分に低く設定すると共に、変調用ウェル5内の各部におけるポテンシャルを残留電荷排出経路RCのポテンシャルよりも高く設定し、更に、理想的には、変調用ウェル5内の各部において、残留電荷排出経路RCからの距離が遠いほど、ポテンシャルを高くして、変調用ウェル5内の各部から残留電荷排出経路RCまでのポテンシャル勾配が徐々に小さくなるように略同一方向の傾斜を有するように設定するようになっている。
このようなポテンシャルの設定は、ソース領域7とN型ウェル21との間の距離D(図1参照)を後述するように適宜設定することによって達成することができる。
<装置全体の回路構成>
次に、図3を参照して本実施の形態に係る固体撮像装置全体の回路構成について説明する。
次に、図3を参照して本実施の形態に係る固体撮像装置全体の回路構成について説明する。
固体撮像装置61は図1及び図2のセンサセル3を含むセンサセルアレイ62とセンサセルアレイ62中の各センサセル3を駆動する回路64〜70とを有している。センサセルアレイ62は、セル3をマトリクス状に配置して構成されている。センサセルアレイ62は、例えば、640×480のセル3と、オプティカルブラック(OB)のための領域(OB領域)を含む。OB領域を含めると、センサセルアレイ62は例えば712×500のセル3で構成される。
<センサセルの等価回路>
図4は図3中の各センサセルの具体的な回路構成を示している。図4(A)はセンサセルの等価回路を示し、図4(B)はセンサセルと各信号線との接続を示している。
図4は図3中の各センサセルの具体的な回路構成を示している。図4(A)はセンサセルの等価回路を示し、図4(B)はセンサセルと各信号線との接続を示している。
各センサセル3は、光電変換を行うフォトダイオードPDと、光信号を検出して読み出すための変調トランジスタTM並びに光発生電荷の転送を制御する転送トランジスタTTとを含む。フォトダイオードPDは入射光に応じた電荷(光発生電荷)を生じさせ、生じた電荷を蓄積ウェル4(図4では接続点PDWに相当)内に蓄積する。転送トランジスタTTは、蓄積期間において蓄積ウェル4に蓄積された光発生電荷を、転送期間において変調トランジスタTMの閾値変調用の変調用ウェル5(図4では接続点TMWに相当)内のキャリアポケット10に転送させて保持させる。
変調トランジスタTMは、キャリアポケット10に光発生電荷が保持されることでバックゲートバイアスが変化したことと等価となり、キャリアポケット10内の電荷量に応じてチャネルの閾値電圧が変化する。これにより、変調トランジスタTMのソース電圧は、キャリアポケット10内の電荷に応じたもの、即ち、フォトダイオードPDの入射光の明るさに対応したものとなる。
変調用ウェル5と端子との間には残留電荷排出制御素子であるクリアトランジスタTCが配置されている。クリアトランジスタTCは変調用ウェル5と端子との間の電位障壁を制御して、画素信号の読み出し終了後にセル3の変調用ウェル5に残留した電荷を端子に排出させる。一方、蓄積ウェル4と端子との間には不要電荷排出制御素子としてのLODトランジスタTLが配置されている。LODトランジスタTLは蓄積ウェル4と端子との間の電位障壁を制御して、蓄積ウェル4内の不要電荷を端子に排出させる。
このように各セル3は、変調トランジスタTMのリングゲート6、ソース及びドレイン、転送トランジスタTTの転送ゲート13、クリアトランジスタTCのクリアゲート14並びにLODトランジスタTLのLODゲート12に駆動信号が印加されることで、蓄積、転送、読み出し及び排出等の動作を呈する。セル3の各部には図3に示すように、垂直駆動走査回路64〜66、ドレイン駆動回路67及び転送駆動回路68から信号が供給されるようになっている。これらの垂直駆動走査回路64〜66、ドレイン駆動回路67及び転送駆動回路68によって、ブランキング手段及び蓄積クリア手段が構成される。
図4(B)はマトリクス状に配列されたセル3のうちの1つのセルについて、各走査回路64〜66、各駆動回路67,68及び信号出力回路69との接続を示している。他のセルの接続状態も同様である。各セル3は、センサセルアレイ62に水平方向に配列された複数のソース線と垂直方向に配列された複数のゲート線との交点に対応して設けられている。水平方向に配列された各ラインの各セル3は、変調トランジスタTMのリングゲート6が共通のゲート線に接続され、垂直方向に配列された各列の各セル3は、変調トランジスタTMのソースが共通のソース線に接続される。
複数のゲート線の1つにオン信号を供給することで、オン信号が供給されたゲート線に共通接続された各セルが同時に選択されて、これらの選択されたセルの各ソースから各ソース線を介して画素信号が出力される。垂直駆動走査回路64は1フレーム期間においてゲート線にオン信号を順次シフトさせながら供給する。オン信号が供給されたラインの各セルからの画素信号が1ライン分同時にソース線から読み出されて信号出力回路69に供給される。1ライン分の画素信号は水平駆動走査回路70によって、信号出力回路69から画素毎に順次出力(ライン出力)される。
本実施の形態においては、蓄積ウェル4と変調用ウェル5とはポテンシャル上分離独立して形成されており、蓄積ウェル4と変調用ウェル5との間の電位障壁を制御する転送トランジスタTTによって、フォトダイオードPDによる光発生電荷の蓄積と、変調トランジスタTMによる画素信号の読出しとが同時に実行可能である。転送トランジスタTTの制御は、転送駆動回路68からゲート信号を各転送トランジスタTTの転送ゲート13に供給することで行われる。
また、本実施の形態においては、上述したように、隣接配置される蓄積ウェル4の不要電荷排出経路RLと変調用ウェル5からの残留電荷排出経路RCとを相互に異なる経路に設定し、これらの2つの経路の電位障壁を夫々制御するLODトランジスタTL及びクリアトランジスタTCを設けることで、蓄積ウェル4からの不要電荷の排出及び変調用ウェル5からの残留電荷の排出を行うようになっている。LODトランジスタTL及びクリアトランジスタTCの制御は、垂直駆動走査回路65,66から夫々ゲート信号を各LODゲート12又はクリアゲート14に供給することで行われる。なお、ドレイン駆動回路67は、各変調トランジスタTMのドレインに、ドレイン電圧を供給する。
<蓄積期間と読み出し期間との関係>
図5は本実施の形態における各駆動期間を説明するためのタイミングチャートである。
なお、図5はノーマルモード時の駆動シーケンスを示している。図5において、L1 ,L2 ,…は、センサセルアレイ62の各ラインに対応している。
図5は本実施の形態における各駆動期間を説明するためのタイミングチャートである。
なお、図5はノーマルモード時の駆動シーケンスを示している。図5において、L1 ,L2 ,…は、センサセルアレイ62の各ラインに対応している。
後述するように、蓄積期間は全セルで共通の期間に設定される。しかし、読み出しは、ライン毎に行われる。ライン毎に読み出しを行うタイミングが異なり、図5では各ラインの読み出し期間(以下、ブランキング期間ともいう)をパルス形状によって示している。
[読み出し期間]
本実施の形態においては、読み出し期間(ブランキング期間)は、S(シグナル)変調期間、クリア期間及びN(ノイズ)変調期間によって構成される。セル3同士のばらつきや、各種ノイズの除去のために、同一セルから信号成分とノイズ成分とを読み出して比較する。S変調期間には、変調用ウェル5に蓄積された光発生電荷に基づく画素信号を読み出すS変調動作が行われる。クリア期間には、ノイズ成分を読み出すために、変調用ウェル5に残留する光発生電荷を残留電荷排出経路RCを介して排出するクリア動作が行われる。N変調期間には、変調用ウェル5からノイズ成分を読み出すために、クリア後の画素信号を読み出すN変調動作を行う。
本実施の形態においては、読み出し期間(ブランキング期間)は、S(シグナル)変調期間、クリア期間及びN(ノイズ)変調期間によって構成される。セル3同士のばらつきや、各種ノイズの除去のために、同一セルから信号成分とノイズ成分とを読み出して比較する。S変調期間には、変調用ウェル5に蓄積された光発生電荷に基づく画素信号を読み出すS変調動作が行われる。クリア期間には、ノイズ成分を読み出すために、変調用ウェル5に残留する光発生電荷を残留電荷排出経路RCを介して排出するクリア動作が行われる。N変調期間には、変調用ウェル5からノイズ成分を読み出すために、クリア後の画素信号を読み出すN変調動作を行う。
[蓄積期間]
本実施の形態においては、ブランキング期間においても、蓄積ウェル4に対しては蓄積動作(並行蓄積動作)を行うようになっている。即ち、ブランキング期間のS変調期間、クリア期間及びN変調期間は、夫々、蓄積の点から言えば、S変調時の並行蓄積期間Ss、クリア時の並行蓄積期間Sc及びN変調時の並行蓄積期間Snとなる。
本実施の形態においては、ブランキング期間においても、蓄積ウェル4に対しては蓄積動作(並行蓄積動作)を行うようになっている。即ち、ブランキング期間のS変調期間、クリア期間及びN変調期間は、夫々、蓄積の点から言えば、S変調時の並行蓄積期間Ss、クリア時の並行蓄積期間Sc及びN変調時の並行蓄積期間Snとなる。
本実施の形態の蓄積期間は、ブランキング期間と同一期間の並行蓄積期間の他に、単独の蓄積動作を行う単独蓄積期間Saを含む。ブランキング期間において読み出された画素信号は、ラインメモリ(図3の信号出力回路69に相当)に保持される。このラインメモリから1ライン分の画素信号が画素単位で順次出力されて、ラインメモリの出力が終了した後に次のラインの各セルからの読み出しが行われる。従って、ラインメモリから出力が終了するまでは、次ラインのセルからの読み出しを行うことができず、単独蓄積期間Saは、このようなラインメモリからの画素信号の転送出力(ライン出力)に必要な期間(以下、ライン出力期間という)に設定される。
本実施の形態においては、図5では図示を省略しているが、ライン出力期間においても、後述する蓄積初期化の処理であるPDクリアを実施するPDクリア期間(蓄積初期化期間)を設けるようになっている。なお、PDクリアは蓄積ウェル4内の不要電荷を排出する処理、即ち、蓄積の初期化のための処理であり、蓄積期間の始期を決定するものである。
[フレーム内のシーケンス]
本実施の形態においては、例えば図5に示すように、1フレーム期間は、後述する転送期間及びPDクリア期間の後に、単独蓄積期間Sa(ライン出力期間と同一期間)と並行蓄積期間Ss,Sc,Sn(ブランキング期間と同一期間)とが巡回的に繰り返されて構成される。センサセルアレイ62の全てのセル3は、単独蓄積期間Sa及び並行蓄積期間Ss,Sc,Snの動作を巡回的に繰り返し、並行蓄積期間Ss,Sc,Snのうち図5のパルス形状で示す期間だけ、ライン毎にブランキング期間に設定されて読み出し動作が行われる。単独蓄積期間Saとブランキング期間とは、1フレーム期間において、ライン数分だけ繰り返えされる。
本実施の形態においては、例えば図5に示すように、1フレーム期間は、後述する転送期間及びPDクリア期間の後に、単独蓄積期間Sa(ライン出力期間と同一期間)と並行蓄積期間Ss,Sc,Sn(ブランキング期間と同一期間)とが巡回的に繰り返されて構成される。センサセルアレイ62の全てのセル3は、単独蓄積期間Sa及び並行蓄積期間Ss,Sc,Snの動作を巡回的に繰り返し、並行蓄積期間Ss,Sc,Snのうち図5のパルス形状で示す期間だけ、ライン毎にブランキング期間に設定されて読み出し動作が行われる。単独蓄積期間Saとブランキング期間とは、1フレーム期間において、ライン数分だけ繰り返えされる。
即ち、1フレーム期間はライン数分のブランキング期間を有し、各ラインは夫々1フレーム期間中で1回のブランキング期間だけ読み出しを行うライン(以下、読み出しラインという)に指定される。読み出しライン中の各セルを読み出しセルという。また、読み出しライン以外のラインを非読み出しラインと呼び、非読み出しライン中の各セルを非読み出しセルという。
単独蓄積期間Sa及び並行蓄積期間Ss,Sc,Snにおいては、蓄積ウェル4に光発生電荷が逐次蓄積される。図5に示すように、ブランキング期間前に発生しているPDクリア期間終了時からフレーム期間の終了時までの間が蓄積期間であり、この期間に蓄積ウェル4に蓄積された光発生電荷は、次のフレームの先頭期間である図5に示す転送期間において、蓄積ウェル4から変調用ウェル5に転送されて保持される。転送期間には、全セルが転送動作を行う。
次に、僅かな期間であるが、転送期間終了から蓄積期間の開始までの間に生じた光発生電荷を排出させるために、PDクリア期間が設定される。PDクリア期間においては、全セルの蓄積ウェル4から不要電荷が排出される。なお、PDクリア期間は、蓄積期間の長さを設定するためのものであり、ノーマルモードではPDクリア期間は省略可能である。
従って、ノーマルモードでは、ライン出力期間においてPDクリア期間を設定する必要はない。
従って、ノーマルモードでは、ライン出力期間においてPDクリア期間を設定する必要はない。
所定のラインについてみれば、例えば、ラインL1の各セルは、図5に示すブランキング期間に、読み出しセルとして、変調トランジスタTM側では、S変調動作、クリア動作及びN変調動作が行われ、同時に、蓄積ウェル4側では、S変調時の並行蓄積動作Ss、クリア時の並行蓄積動作Sc及びN変調時の並行蓄積動作Snが行われる。ラインL1の各セルは、このブランキング期間以外の期間は非読み出しセルとして、単独蓄積動作Sa、S変調時の並行蓄積動作Ss、クリア時の並行蓄積動作Sc及びN変調時の並行蓄積動作Snを巡回的に繰り返す。
即ち、いずれのセルも、転送期間及びPDクリア期間を除く期間は、全て、単独又は並行蓄積期間に設定され、特に、読み出しセルのブランキング期間についても、並行蓄積動作が行われる。そして、蓄積された光発生電荷は、次のフレームの先頭の転送期間において、変調用ウェル5に転送される。即ち、前フレームのPDクリア期間の終了(PDクリア期間が省略された場合には転送期間の終了)から転送期間の開始時までが各セルの蓄積期間であり、ブランキングに用いられる画素信号は前フレームの蓄積期間に蓄積された光発生電荷に基づくものとなる。
<ソース領域とN型ウェルとの間の距離>
本実施の形態においては、変調用ウェル5からの残留電荷の排出(クリア)を確実にするように、各部の不純物プロファイルの設計を行うと共に、ソース領域7とN型ウェル21との間の距離を最適な値の範囲に設定するようになっている。
本実施の形態においては、変調用ウェル5からの残留電荷の排出(クリア)を確実にするように、各部の不純物プロファイルの設計を行うと共に、ソース領域7とN型ウェル21との間の距離を最適な値の範囲に設定するようになっている。
例えば、N型ウェル21は、用意したP基板1に、燐(31P+)イオンをピーク位置約1.5um、ピーク不純物濃度約8.0×10E16cm-3となるようなイオン打ち込みを行うことで形成する。これにより、比較的深い位置にN-のN型ウェル21を形成する。
変調用ウェル5については、N型ウェル21上に、例えば、ボロン(11B+)イオンをまずピーク位置約0.6um、ピーク不純物濃度約3.0×10E16cm-3、ついでピーク位置約0.4um、ピーク不純物濃度約3.0×10E16cm-3となるようなイオン打ち込みを行うことで形成する。また、キャリアポケット10は、変調用ウェル5内のリングゲート部6a下方に、例えば、ボロン(11B+)イオンをピーク位置約0.1um、ピーク不純物濃度約1.7×10E17cm-3となるようなイオン打ち込みを行うことで形成される。
更に、キャリアポケット10上の基板表面近傍に、変調トランジスタTMのチャネルを得るためのN--層27を、例えば、ヒ素(75As+)イオンをピーク位置約0.05um、ピーク不純物濃度約2.0×10E17となるようなイオン打ち込みを行うことで形成する。
更に、キャリアポケット10上の基板表面近傍に、変調トランジスタTMのチャネルを得るためのN--層27を、例えば、ヒ素(75As+)イオンをピーク位置約0.05um、ピーク不純物濃度約2.0×10E17となるようなイオン打ち込みを行うことで形成する。
一方、クリアトランジスタTCのチャネルドープとして、例えば、ボロン(11B+)イオンをまずピーク位置約0.03um、ピーク不純物濃度約5.0×10E17cm-3となるようなイオン打ち込みを行うことで形成する。このイオン打ち込みによって、残留電荷排出経路RCを構成するP---拡散層28が形成される。これにより、クリアゲート14下のポテンシャルを比較的低下させて、変調用ウェル5内の残留電荷の排出を容易にしている。また、排出コンタクト領域15及びODコンタクト領域11については、クリアゲート14に隣接した位置の基板表面に、例えば、ボロン(11B+)イオンをまずピーク位置約0.1um、ピーク不純物濃度約1.7×10E20cm-3となるようなイオン打ち込みを行うことで形成する。
そして、クリア時においては、例えば、リングゲート(RG)6に1.5Vを印加し、転送ゲート(TX)13に2.5Vを印加し、クリアゲート14に0.0Vを印加し、LODゲート12に2.0Vを印加し、ドレインDに2.5Vを印加し、ソースに5.0Vを印加する。このような駆動電圧の印加によって、クリアゲート14による排出経路の電位障壁を充分に低下させて、変調用ウェル5に残留している電荷を排出経路から排出コンタクト領域15に流す。クリア動作によって、変調用ウェル5内の光発生電荷を除去して、ノイズ成分の読み出し(ノイズ変調)を可能にする。
図6は横軸に残留電荷排出経路RCからの距離をとり、縦軸に正孔を基準としたポテンシャルをとって、変調用ウェル5内の所定の位置からP---拡散層28(残留電荷排出経路RC)までのポテンシャルの変化を示すグラフである。
図6の破線はソース領域7とNウェル型21までの距離D(図1参照)が比較的大きい場合のポテンシャルの変化を示し、実線は距離Dが所定の閾値よりも小さい場合のポテンシャルを示している。
図6の破線に示すように、距離Dが比較的大きい場合には変調用ウェル5内において、ポテンシャルポケットが生じる。一方、実線に示すように、距離Dが所定の閾値(上限値)よりも小さい場合には、ポテンシャルポケットは生じることなく、ポテンシャル勾配の向きは変調用ウェル5内のいずれの位置においてもP---拡散層28まで略同じ方向となる。
一方、距離Dが所定の値よりも小さくなると、N型ウェル21、P型の変調用ウェル5及びN型のソース領域7による寄生バイポーラトランジスタが導通し、Nウェル型21からソース領域7にリーク電流が流れる。そこで、距離Dは寄生バイポーラが導通しないように、所定の値(下限値)以上の値に設定するようになっている。
図7は距離D、クリア後においてキャリアポケット(PKT)10に残存するホール数及びN型ウェル21からソース領域7に流れる電流Iswとの関係を示す図表である。また、図8は横軸に距離Dをとり縦軸に残存ホール数及び電流Iswをとって、図7をグラフ化したものである。
図7及び図8に示すように、距離Dが0.25μm以上の場合に、リーク電流Iswが0となる。また、キャリアポケット10の残存ホール数は、距離Dが0.55以下の場合に、0となる。
即ち、本実施の形態においては、距離Dを0.25〜0.55μmの範囲に設定するようになっている。
このように、本実施の形態においては、距離Dが所定の下限値以上に設定されているので、N型ウェル21、変調用ウェル5及びソース領域7によって構成される寄生バイポーラトランジスタが導通することはなく、また、距離Dが所定の上限値よりも小さいことから、変調用ウェル5にキャリアポケットが生じることはなく、クリアによって、変調用ウェル5内の残存ホール数を0にすることができ、確実に残留電荷を排出することができる。
即ち、距離Dを適宜の値の範囲に設定することによって、寄生バイポーラトランジスタが導通してしまうことを防止しながら、変調用ウェル5からP---拡散層28までのポテンシャル勾配を、理想的には、変調用ウェル5内のいずれの位置においても略一方向に傾斜させることができる。これにより、クリア時において、変調用ウェル5の残留電荷を確実に排出することができる。
111…基板、112…ウェル、113,114…一方導電型の不純物拡散領域、115…他方導電型の不純物拡散領域、116…ゲート電極、117…サイドウォール、119…チャネル。
Claims (5)
- 一方導電型の基板上に形成された他方導電型の拡散層と、
前記基板に形成され入射した光に応じた光発生電荷を発生させる光電変換素子と、 前記拡散層上に形成され前記光電変換素子からの前記光発生電荷を保持する一方導電型の変調用ウェルと、
前記変調用ウェル上の前記基板表面に形成されるゲート電極、前記変調用ウェル内の前記基板表面近傍に形成されるソース領域、及び前記拡散層に電気的に接続されたドレイン領域によって構成され、前記変調用ウェルに保持された前記光発生電荷によってチャネルの閾値電圧が制御されて、前記光発生電荷に応じた画素信号を出力する変調トランジスタと、
前記変調トランジスタに隣接した前記基板表面近傍に形成される光発生電荷の排出経路とを具備し、
前記拡散層、前記変調用ウェル及び前記ソース領域によって形成される寄生バイポーラトランジスタを導通させないように前記ソース領域及び前記拡散層との間の下限の距離を設定すると共に、前記変調用ウェルに蓄積された前記光発生電荷を前記排出経路に排出可能とするように前記ソース領域及び前記拡散層との間の上限の距離を設定することを特徴とする固体撮像装置。 - 前記ソース領域及び前記拡散層との間の前記上限の距離は、前記変調用ウェルから前記排出経路までのポテンシャル勾配が前記変調用ウェル内のいずれの位置においても同一方向に傾斜する値に設定することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記ソース領域及び前記拡散層との間の前記下限の距離は、0.25μmであることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記ソース領域及び前記拡散層との間の前記上限の距離は、0.55μmであることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記ソース領域及び前記拡散層との間の距離は、0.25〜0.55μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8766338B2 (en) | 2010-03-12 | 2014-07-01 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device including photosensor and transistor having oxide semiconductor |
-
2004
- 2004-07-01 JP JP2004195537A patent/JP2005183921A/ja not_active Withdrawn
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