JP2005183682A - 基板の製造方法及び基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板の表面に回路パターン等を形成する方法において、簡単にパターンを厚膜化でき、パターンの膜厚分布の差を低減し、低温加熱により負荷を基体にかけないで流動体を固化し、種々な機能を有する基板に、確実に、精度良くパターン形成することができる基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 表面にパターンが形成された基板の製造方法であって、前記表面に、前記パターンを形成する第一の流動体に対して親和性のある親和性領域と親和性のない非親和性領域とを形成する基体表面処理工程と、該親和性領域に第一の流動体を供給し、該流動体を固化しパターンを形成する第一パターン形成工程と、該パターン上に第二の流動体を供給し、該流動体を固化しパターンを厚膜化する第二パターン形成工程とを備え、第二パターン形成を複数回行なうことを特徴とする。
【選択図】 図2


Description

本発明は、薄型ディスプレイ、機構部品等の電子部品実装、配線形成、有機トランジスタ等に使用する基板に関し、特に、基板の表面にパターンを形成する方法に関する。
従来の基板上へのパターン形成方法としては、スクリーン印刷によるペーストの供給によるもの、基板上に配線や素子を形成しエッチングによりパターン形成する方法等があるが、半導体実装基板等の基板では、高密度高速化の流れにより配線ピッチが小さくなってきており、従来の方法では配線を形成することが困難になってきている。また、エッチング等によるパターン形成方法では、環境負荷が大きいため、エッチングによらない形成方法が提案されている。
そこで、基板上に配線や素子を微細に形成でき、しかも環境負荷の小さい方法として、基板表面の濡れ性の違いを利用してパターン形成する方法が提案されている。この方法は、基板上に、配線や素子材料を含有する流動体に対して親和性を有した領域を形成し、そこに流動体を供給し、流動体が親和性領域のみに付着し、流動体を固化させ、親和性領域に配線パターンを形成するものである。
例えば、特許文献1には、微細化した半導体デバイスなどに金属パターンを形成する際に、プロセスが容易で簡単に実施でき、基板表面のトポログラフィによる影響も小さく、また高価な材料を必ずしも用いる必要のない金属パターンの形成方法及びこのような金属配線パターンを有する半導体装置の製造方法が開示されている。
この方法は、半導体基板等の基板上に、露光により親水化が可能となる撥水性の処理剤を用いて半導体基板の配線パターン形成面を処理して配線パターン形成面を撥水化し、該処理後の配線パターン形成面をパターン状に露光し、露光部を親水化し、金属化合物の親水性溶液または撥水性溶液を該配線パターン形成面に塗布し、金属化合物を析出させ、この金属化合物に金属化処理を施すことによってパターン状に金属を形成するという方法である。
また、エッチング工程や型によるエンボス工程を必要としない全く新しい凹凸パターンの形成方法として、次の方法が開示されている(特許文献2参照)。即ち、撥水性部分と親水性部分からなるパターンの水に対する接触角差を80度以上にして親水性物質の堆積部分の選択性を向上させる。また、撥水性部分に微細凹凸組織を有する下地層と撥水性を有する最上層を設けて接触角の親水部分との差を80度以上にする。撥水/親水パターンの解像度を向上させるため、光分解活性を有する中間層を下地層と最上層の間に設け、フォトマスクを介した光照射による撥水性を有する表面層の選択的分解、親水化を可能とする。親水性流体としてコロイダルシリカと水を含む液体を用いて堆積の選択性を向上させ、大きな膨らみ形状の形成を可能にする。特に熱可塑性微粒子が分散した液体を用いて、さらに大きな膨らみパターンの形成を可能にするものである。
次に、パターン形成時に、乾燥前の流動体が広がりすぎず乾燥後にパターンが分断されない、インクジェット方式によるパターン形成に適する基板を提供するものがある(特許文献3参照)。これは、所定の流動体に対し親和性のある親和性領域と、流動体に対し親和性のない非親和性領域とを備え、親和性領域が非親和性領域のなかで、所定のパターン(形状、大きさおよび配列)で配置されることにより、複数の前記親和性領域にまたがる一定の面積に流動体を連続して付着可能に構成された基板である。
また、一定面積のパターン形成領域に流動体を適量付着可能とした基板を提供するものがある(特許文献4参照)。これは、所定の流動体を付着させてパターン化された膜を形成するための基板である。特にこの基板は、膜を形成するために特定形状にパターン化されたパターン形成領域を備える。そしてこのパターン形成領域は、流動体に対し親和性のある親和性領域が流動体に対し親和性のない非親和性領域の間で所定の規則にしたがって配置されて構成されている。流動体を広がりすぎたり分断したりすることなく、必要な領域に均一に付着させ均一な薄膜を形成することができる。
特開平7−326235号公報 特開2001−129474公報 特開平11−207959号公報 特開平11−330666号公報
しかしながら、基板は、様々な部品を搭載するため、幅の異なるパターンや複雑な形状のパターンが必要であり、また、半導体回路に比べ厚い配線が必要であり、しかも安価に形成することが必要とされる。これに対し、従来技術には以下の問題がある。
特開平7−326235号公報では、基板全面にシランカップリング剤にて撥水膜を形成し、紫外線露光にて親水化し、金属酸化物を還元処理にて配線を形成している。しかし、この方法は微細なパターン形成は可能であるが、配線として必要とされる厚さに関しては技術課題と、その解決方法が明確になっていないという問題もある。
特開2001−129474公報では、大きな膨らみ形状を達成する手段として、下地層に凹凸を形成することで、親水部と撥水部の差を大きくし、パターンの厚みを大きくしている。しかし、この方法は、基板内の親水部の幅や形状が異なると厚さも異なるので、配線基板には不適である。また、達成手段として親水層と撥水層を積層にしており、形成プロセスが複雑である。また、撥水層をUVにて処理するため、廃棄物が形成される恐れがあり、必要とするパターンを侵してしまう問題がある。
特開平11−207959号公報及び特開平11−330666号公報では、流動体に対する親和部と非親和部のパターンを市松模様の様に規則的に配置することにより、流動体を広げすぎたり分断したりすることなく、親和部の間にある非親和部にもパターンが形成されるようにしている。しかし、この方法では親和部の間にある非親和部のパターン厚さを大きくできない。
本発明は、上述した実情に考慮してなされたもので、基板の表面に回路パターン等を形成する方法において、必要に応じ同一材料で、簡単にパターンを厚膜化でき、流動体乾燥時にパターンの膜厚分布の差を低減し、低温加熱により負荷を基体にかけないで流動体を固化し、種々な機能を有する基板に、確実に、精度良くパターン形成することができる基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、基体の表面にパターンが形成された基板の製造方法であって、前記基体の表面に、前記パターンを形成する第一の流動体に対して親和性のある親和性領域と親和性のない非親和性領域とを形成する基体表面処理工程と、該親和性領域に第一の流動体を供給し、第一の流動体を固化させて前記パターンを形成する第一のパターン形成工程と、前記パターン上に第二の流動体を供給し、第二の流動体を固化させて前記パターンを厚膜化する第二のパターン形成工程とを備え、第二のパターン形成工程を複数回行なう基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の基板の製造方法において、前記第二の流動体が、前記パターンに対して親和性を有し、非パターンに対して非親和性を有する基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載の基板の製造方法において、第二の流動体が、第一の流動体に含有される固化成分と同一の固化成分を含有する基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の基板の製造方法において、少なくとも一工程の流動体が、他の工程の流動体に含有される固化成分と異なる固化成分を含有する基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の基板の製造方法において、第一の流動体と基板基体表面の親和性領域との接触角θが0≦θ≦90°である基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の基板の製造方法において、第二の流動体とパターンとの接触角θが0≦θ≦90°である基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の基板の製造方法において、最後のパターン形成工程の流動体とパターンとの接触角θが0≦θ≦45°である基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の基板の製造方法において、最後以外のパターン形成工程での流動体固化方法が、前記流動体を乾燥により、又は、前記基体表面の非親和性を変化させない温度での加熱により固化させる基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の基板の製造方法において、前記流動体がナノ粒子を含有する基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9記載の基板の製造方法において、最後のパターン形成工程での流動体を固化した後、さらに、ナノ粒子同士を融着させる温度での加熱する基板の製造方法を特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれかに記載の基板の製造方法により製造した基板を特徴とする。
本発明によれば、基体の表面に、前記パターンを形成する流動体に対して親和性のある親和性領域と親和性のない非親和性領域を形成して、流動体を親和性領域のみに供給し、流動体を固化して形成したパターン上に、さらに、流動体を供給し固化しているので、パターンを厚膜化することが可能となる。
また、流動体を工程にかかわらず上述のように同一の固化成分を含有させれば同一材料でパターンを厚膜化できるが、流動体の固化成分を各工程で異なった固化成分を選択させれば、様々な種類の多層膜からなるパターンを形成することも可能となる。
さらに、流動体と基板基体表面の親和性領域との接触角θが0≦θ≦90°としているので、流動体は親和性領域に供給された後、液滴状態で安定して存在でき、基板表面に連続なパターンが形成することが可能となる。
さらにまた、最後の流動体供給工程の流動体とパターンとの接触角θを0≦θ≦45°としているので、液滴状態の流動体の端と中央部での乾燥時間の差が小さく、また、下地のパターンの凹凸を埋めるように流動体の固化成分が析出し、その結果、パターン膜厚分布の差を低減できる。
また、流動体を乾燥により、又は、基体の表面の親和性及び非親和性を変化させない温度での加熱により固化しているので、流動体を固化させる際に基体の表面の親和性領域及び非親和性領域が崩れず、パターンを確実に、かつ、精度よく形成することができる。また、基板の非パターン部の非親和性は変わらないので、第二の流動体の溶媒として、第一の流動体と同じ溶媒を用いることができる。
さらに、流動体がナノ粒子を含有しているので、バルクが含有されている場合に比べて流動体を低温で固化させることができ、加熱による負荷を基体にかけることなく種々な機能を有する基板を製造することが可能となる。また、粒子サイズが小さいため、精度の良いパターンが形成できる。
また、ナノ粒子同士を融着させる温度に流動体を加熱し固化しているので、ナノ粒子同士が融着し、バルクに近い特性をもつパターンが形成できる。また、最後のパターン形成工程で行っているので、基体の表面の非親和性が変化する温度で加熱してもよい。
上述のような方法で基板を製造しているので、当初の目的に沿うパターンを有する基板を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、基板上に濡れ性の異なる親和性及び非親和性領域を形成した表面にパターン形成用流動体を載置した場合の流動体の濡れを示す本発明の原理を説明するための断面図である。
本発明者等が、以前に行った実験では、基板上に濡れ性の異なる親和性領域2及び非親和性領域3を形成する方法として、基板の基体1の表面に親和性の材料2を塗布し、表面を親和性にしておいてから、非パターン部をレーザにより部分加熱することで非親和性に変化させると、非親和性部分3は、部分加熱により、表面の凹凸が大きくなり、より非親和性が大きくなっていた。(レーザのようなビームプロファイルを有する加熱体の場合には、スポット内での加熱分布が均一にはならないことに起因すると考えられる凹凸が表面に発生していると考えられる)。これにより、親和性領域2と非親和性領域3で濡れ性の差が大きくなり、親和性領域2に供給される流動体4の量が多くなり、流動体内の粒子を固化して形成したパターンの厚さが大きくなる。
しかしながら、このような親和性領域2に流動体4を供給し流動体を固化させてパターンを形成する方法では、図1の様に、親和性領域2の流動体4に対する接触角θと親和性領域2の幅Wにより流動体の最大供給量が決まり、さらに、流動体の固化成分量により固化したパターンの厚さが決定されるため、流動体の最大供給量の固化成分以上にパターン厚さを大きくできない。
しかし、本発明者等は、金属、その他の材料から成るパターンを形成した基板1の表面に、該パターンの形成材料に対して親和性を有する一方で、基板表面のパターン以外のパターンに非親和性を有する流動体を供給すれば、流動体はパターン上に集まるので、この流動体を固化させれば、パターン形状を変えることなく、パターンを厚膜化できることに着目した。
本発明の工程により、厚膜化と共に、多層化、安定したパターン形成、膜厚分布の平均化した、精度の良いパターン等が得られることを以下の実施例によって説明する。
図2は、上述のパターン形状を変えることなく、パターンを厚膜化できる工程を示すための説明図である。本発明では、基板の基体表面を以下の実施例で示す方法により、所定の流動体に対し親和性および非親和性の領域を有し、表面の濡れ性を利用して親和性領域のみに流動体が供給される構造体にして目的とするパターンを得るものである。
以下に、具体的な基板及びその製造方法の例をあげる。
(基体表面処理工程)
まず、基体であるPETフィルム1上に親水性を有する感熱材料(含フッ素アクリレートTG−702 ダイキン工業株式会社製)を塗布し、90℃のエチレングリコール中に30秒浸漬させて、基板表面の全面親水処理を行い、親水領域2を形成した。
次に、半導体レーザ(松下電子工業株式会社製 LN9830)を感熱材料に照射し、線状の逆パターン状に加熱を行い、加熱部が疎水性に変化し、図2(a)に示す非親水領域3が形成される。これにより、レーザ非照射部は、線状の図2(a)の親水領域2として基板表面に形成され、その線幅Wは約90μmとなった。
(第一のパターン形成工程)
次に、上述の方法で親水領域2と非親水領域3が形成されたPETフィルム1上に、第一の流動体として銀コロイド水溶液(ファインスフィアSVW102 日本ペイント製、銀約30wt%)を供給することにより、親水領域2のみに銀コロイド水溶液4aが付着した(図2(a)参照)。付着直後の流動体4aと親水領域2の接触角(図1参照)は約70°であった。その後、流動体を乾燥させて、銀ナノ粒子からなる約90μm幅の平均厚さ0.7μmの図2(b)に示す線状パターン5が形成できた。
(第二のパターン形成工程)
次に、第一のパターン形成工程として、PETフィルム1上に、第二の流動体4bとして第一の流動体4aと同じ流動体を供給することにより、パターン部のみに銀コロイド水溶液が、図2(c)に示す銀コロイド水溶液4微として付着した。その後、第二の流動体4bを乾燥させた。
さらに、第二のパターン形成工程をもう一度行い、図2(d)に示すこの線状パターン5を厚膜化した。これにより、幅約90μm、平均厚さ2.1μmの線状パターン5を形成できた。
次に、150℃で30分加熱し、銀ナノ粒子同士が融着し、銀配線パターンを形成することができた。よって、本発明により、同一材料からなるパターン厚の大きい配線基板を得ることができた。なお、ここでは、基板材料としてPET、表層として含フッ素アクリレートを用いたが、親和性と非親和性を示す材料であれば、他のものでも良い。例えば、表層として、光触媒である酸化チタン層を設形成する。このときの表面は撥水性を示す。次に、パターン状に紫外線を照射して、パターン状に親和性領域を形成できる。また、流動体として水性のパターン用インクを用いて、親水領域と撥水領域を形成したが、水以外の溶媒の流動体を供給する場合は、その流動体に対する親和性領域と非親和性領域を形成して同様の結果が得られる。
第一の流動体として、パターンを厚く形成するため、接触角θが約70°と大きいものを用いたが、θ>90°になると、流動体が球状に集まろうとして、円状パターン以外では全面に付着した液滴状態で安定して存在するのは難しく、直線形状などの連続したパターンの形成は困難になるため、接触角は90°以下の流動体を用いなければならない。
第二の流動体4bとして、第一の流動体4aと同じ液を用いたが、これは、第一の流動体がパターンに対して親和性を有し(接触角θ<90°)、非パターンに対し非親和性を有しているので、基板全面に流動体を供給しても、流動体が液滴状態でパターンのみに付着するので、簡便である。もちろん、第一の流動体と異なる流動体を用いることも可能である。第一の流動体がパターンに対して親和性がないかあるいは少ない場合には、粘着成分などを有する流動体をインクジェット等で基板全面ではなくパターン状のみに選択的に供給することにより、パターンを厚膜化することはできる。
流動体の溶媒等を乾燥して除去しているので、基板表面の親和性または非親和性状態は変化せず、溶媒等が乾燥する間にパターン形状は変化しない。また、溶媒等を熱処理で乾燥除去する場合には、基板表面の親和性または非親和性状態が変化しない温度以下で熱処理を行って溶媒等を除去して流動体の流動性を無くすのが望ましい。
流動体の固形成分としては、所望の機能に対応し、様々な材料を使用できる。
流動体が金(Au)や銀(Ag)等の金属粒子または金属化合物粒子を含有している場合には、流動体を乾燥等により除去して固形成分である金属粒子または金属化合物粒子を残し、固化することにより導電性パターン、すなわち、配線や電極を形成できる。特に、100nm以下の粒子を含有する流動体(ハリマ化成、藤倉化成、日本ペイント等)では、200℃以下の低温で金属粒子を融着・固化させることで低抵抗の導電性パターンを形成できる。
同様に、流動体がシリコン(Si)、硫化カドミウム(CdS)、テルル化カドミウム(CdTe)、ニ酸化チタン(TiO)等の半導体粒子を含有している場合には、半導体パターンを形成できる。
流動体がポリチオフェン系(PEDOT等)やポリフェニレンビニレン(PPV)等の導電性高分子を含有している場合には、流動体を加熱等により固化することにより導電性パターン、すなわち、配線や電極を形成できる。この場合も、250℃以下の低温で導電性パターンを形成できる。
流動体がポリシランやポリチオフェン系等の半導体性高分子を含有している場合には、半導体パターンを形成できる。流動体がポリビニルフェノール(PVPh)等の絶縁性高分子を含有している場合には、絶縁性パターンを形成できる。高分子材料を用いる場合には、柔軟性に優れたパターンを有する基板を得られる。
実施例1と同様に、第二のパターン形成工程まで行い、流動体を乾燥させ、幅約90μm、平均厚さ2.1μmの銀パターンを形成した。ここで、さらにパターンを厚膜化する第二のパターン形成を繰り返すが、流動体として金コロイド水溶液を用いて、銀ナノ粒子からなるパターン上に金ナノ粒子を積層した。
次に、150℃で30分加熱し、ナノ粒子同士が融着し、銀と金の積層配線パターンを形成することができた。これにより、マイグレーションが生じにくい配線パターンを有し、しかも金だけで形成した配線基板より安価な、基板を得ることができる。ここでは、前記目的のため、銀と金を積層したが、目的に合わせて流動体の固形成分を選ぶことができる。
実施例1と同様に、第二のパターン形成工程まで行い、流動体を乾燥させ、幅約90μm、平均厚さ2.1μmの銀パターンを形成した。このときのパターンの厚さは、図3(a)の様に、端部が厚く中央部が薄くなり、厚さ分布が生じていた。
ここで、さらにパターンを厚膜化する第二のパターン形成を繰り返すが、流動体として銀コロイドエタノール溶液(ファインスフィアSVE102 日本ペイント製、銀約30wt%)を用いて、銀パターン5を厚膜化した。
次に、150℃で30分加熱し、ナノ粒子同士が融着し、幅約90μm、平均厚さ2.7μmの銀の配線パターン5を形成できた。また、銀コロイドエタノール溶液と銀ナノパターンの接触角は銀コロイド水溶液の半分以下と小さいため、液滴状態の流動体の端と中央部での乾燥時間の差が小さく、下地のパターンの凹凸を埋めるように銀ナノ粒子が析出して、図3(b)の様に厚さ分布もほぼ平坦化されていた。
これにより、パターン厚が大きく、しかも厚さ分布の小さな配線パターン5を有する基板を得ることができた。なお、ここでは、パターンと接触角の小さい流動体を1回だけ供給し厚膜化したが、凹凸の大きい場合には複数回供給し厚膜化して平坦化してもよい。
本発明のパターン形成流動体との接触角の原理を説明するための断面図。 本発明のパターンを厚膜化できる工程を示す説明図。 本発明のパターンを凹凸少なく厚膜化する工程説明図。
符号の説明
1 基板基体
2 親和性領域(親水領域)
3 非親和性領域(疎水領域)
4 流動体
5 線状パターン

Claims (11)

  1. 基体の表面にパターンが形成された基板の製造方法であって、前記基体の表面に、前記パターンを形成する第一の流動体に対して親和性のある親和性領域と親和性のない非親和性領域とを基体表面に形成する基体表面処理工程と、該親和性領域に第一の流動体を供給し、第一の流動体を固化させて前記パターンを形成する第一のパターン形成工程と、前記第一のパターン上に第二の流動体を供給し、第二の流動体を固化させて前記第一のパターンを厚膜化する第二のパターン形成工程とを備え、第二のパターン形成工程を複数回行なうことを特徴とする基板の製造方法。
  2. 請求項1記載の基板の製造方法において、前記第二の流動体が、前記第一のパターンに対して親和性を有し、基体表面の非パターンに対して非親和性を有することを特徴とする基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の基板の製造方法において、第二の流動体が、第一の流動体に含有される固化成分と同一の固化成分を含有することを特徴とする基板の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板の製造方法において、少なくとも一工程の流動体が、他の工程の流動体に含有される固化成分と異なる固化成分を含有することを特徴とする基板の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基板の製造方法において、第一の流動体と基板の基体表面の親和性領域との接触角θが0≦θ≦90°であることを特徴とする基板の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の基板の製造方法において、第二の流動体とパターンとの接触角θが0≦θ≦90°であることを特徴とする基板の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の基板の製造方法において、最後のパターン形成工程の流動体とパターンとの接触角θが0≦θ≦45°であることを特徴とする基板の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の基板の製造方法において、
    最後以外のパターン形成工程以外の工程での流動体固化方法が、前記流動体を乾燥により固化させるか、又は、前記基体表面の非親和性を変化させない温度での加熱により固化させることを特徴とする基板の製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の基板の製造方法において、前記流動体がナノ粒子を含有することを特徴とする基板の製造方法。
  10. 請求項9記載の基板の製造方法において、最後のパターン形成工程で流動体を固化した後、さらに、ナノ粒子同士を融着させる温度で加熱することを特徴とする基板の製造方法。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の基板の製造方法により製造したことを特徴とする基板。
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